JR大阪環状線・ゆめ咲線で男性の乗車を確認。御堂筋線では多数の男性が乗車
JR大阪環状線・内回り→JRゆめ咲線 大阪→西九条→桜島
今回はJR大阪駅の大阪環状線ホーム(1・2番ホーム)に20:00集合。
今回のルートは、
①大阪駅→(大阪環状線内回り)→西九条
②西九条→(ゆめ咲線)→桜島
③桜島→(ゆめ咲線)→西九条
④西九条→(大阪環状線外回り)→天王寺
⑤天王寺→(大阪メトロ御堂筋線)→梅田
である。
私達は20:02発の大阪環状線内回り列車に乗車するべく女性専用車位置に並んだ。
周囲の女性客は特に何も言ってこなかったが、1組の恋人同士らしき乗客が近づいてきて列に並ぼうとしたものの、足元の案内表示を指指し、すぐに隣の車両の列へ移って行ってしまった。
「何も避けていくことないのに」などと参加メンバー同士話していると、列車到着のアナウンスが流れた。
大阪環状線の駅のホームでは電車が到着する度に「この電車には、女性専用車の設定があります。」または「この電車には、女性専用車の設定はありません。」という自動アナウンスが流れる。
これは大阪駅に限らず、恐らくは大阪環状線の全ての駅で流されているものと思われるが、大阪環状線は来る列車の車種によって、女性専用車があったりなかったりする(JR西日本の女性専用車は毎日・終日設定だが大阪環状線の場合は大和路快速や紀州路快速には女性専用車がない)ためにこのようなアナウンスを流しているのであろう。
しかし「女性専用車」と表記があっても、実は女性専用ではなく「女性専用車」というステッカーが貼ってあるただの「一般車両」である。
列車が大阪駅に到着すると、乗っている乗客の多くがここで降り、そして入れ替わりに私達を含むホームの乗客が乗車した。
車内は座席がほぼ埋まる程度で、特に混み合ってはいない。
私達の向かいの座席に小学校高学年くらいの男の子が親に連れられて一緒に乗車していた。
それ以外に男性は乗ってきていないかと車内を見渡すと、しばらくしてサラリーマン風の男性客が乗車してきてそのまま着席し、列車は大阪駅を発車。
発車直後にはまた別の男性客が車内を歩いて通り抜けていった。
そのまま、福島、野田と過ぎたが乗車率に大きな変化はなく、20:08頃にゆめ咲線(桜島線)乗換駅の西九条に到着。
私達はここでゆめ咲線に乗りかえるため下車した。
先ほどのサラリーマン風の男性はこの先も大阪環状線に乗車し続けるようだ。
西九条駅のホームに降り立つと、女性専用車位置に駅員1人と向かいのホーム(西九条駅はホーム2面)にJR西日本関連会社従業員1人が立ちながらそれぞれマイクで案内していた。
私達はそのまま駅員のすぐそばで女性専用車位置に並んだが、駅員からの声掛けはなかった。
しばらくすると桜島方面からやってきた西九条折り返し、ゆめ咲線桜島行がホームに到着。おそらくはUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)からの帰りの客であろうと思われる人々で結構混んでいた。
女性専用車の中には家族連れと思われる男性の姿もちらほら見られた。
そもそもUSJがある路線では恋人同士や家族連れが多いと思われ、土日祝日はなおさらだと思うが、こんなところに女性専用車を毎日・終日設定している時点で痴漢対策云々ではなく、JRからすればもはや「あって当たり前」という感覚なのだろう。
過去の活動報告で再三述べてきたのでここでは詳しくは述べないが「毎日終日運行しているからいつでも乗れる」「行きも帰りも女性専用車、もう私の習慣です」などとポスターやモニター等で宣伝して毎日・終日運行をウリにしていたことなど、JR西日本が女性専用車を客寄せサービスと捉えてきたことなどから考えれば合点は行く。
もちろん公共交通機関として論外だが、世間はなかなかそれに気づいておらず、今でも「痴漢対策だから差別じゃなくて正当だし、そんなものができたのは男が痴漢するから悪いのにそのことを棚に上げて反対している男どもがいる」と思っている人が少なくないというのが現状ではないだろうか。
さて、先ほどUSJ帰りの乗客を多数乗せて到着した折り返しの桜島行きは女性客がまばらに乗っている程度で空いていた。
そのまま西九条を発車。次の安治川口駅ではほとんど人の乗り降りはなし。
安治川口を出ると次はUSJの最寄り駅であるユニバーサルシティ駅だが、反対側(西九条方面)のホームを見ると、USJ帰りの人々と思われる乗客でホームがいっぱいになっていた。
ゆめ咲線(桜島線)は大阪環状線から分岐して大阪の港湾部を走る、長さ約4キロの短い行き止まりの支線であり、USJが出来る前は都会にありながら本当にパッとしない地味な路線だったのだが、2001年3月31日に沿線にUSJが出来てから人が多数乗るようになったのである。
一方、私達の乗った列車が到着した桜島方面のホームにはまばらにしか人がいなかったが、それでも何人か乗車してきた。
その中には2組の家族連れ(父親含む)の他、女性客のグループも乗車してきたが私達のすぐ近くに着席し、特に私達のことも気にする様子はなく何気ない会話に華を咲かせていた。
ユニバーサルシティ駅から少し走ってすぐ、終点の桜島である。私達はここで一旦改札の外に出ることにした。
JRゆめ咲線→JR大阪環状線・外回り 桜島→西九条(大阪経由)→天王寺
しばらく休憩したあと、私達は再び桜島駅の改札内に入り、ホームに停まっていた20:39発の折り返し列車に乗車した。
JR西日本が女性専用車を意図的に階段やエレベータ―などに一番近いところに合わせている(下右資料参照)というのは過去何度も当サイトの活動報告などで繰り返し述べてきたが、ここ桜島駅も階段を降りたちょうどその位置に女性専用車が停まる。
車内はほとんど人が乗っておらずガラガラ。折り返しのため、発車するまではまだ10分くらいある。
私達は座席に座って発車時刻を待つことにした。
桜島駅に停車している間に清掃員が車内を廻って来たり乗務員がホームを歩いて女性専用車の前を通ったりしたが、私達には何も言って来ず。
どうやらこの頃はJR西日本も基本的に声掛けをしないようにしているようだ。
発車時刻が近づくにつれて徐々に女性客が乗って来たが、女性客の中には何気ない会話をしている人もおり、私達のことを気にしているような様子は特になし。これで良いのである。
世間には未だに私達が女性客への嫌がらせで乗車していると思っている人がいるようだが、私達は男性がいても女性客がそれを気に留めないようになることを望んでいるのであって、嫌がらせが目的ではない。
もちろん当会の最終的な目的は、女性専用車両の全廃である。
発車時刻になり桜島駅を発車すると、ほどなくして先ほど通りかかったユニバーサルシティ駅に到着。思った通りホームにはやはり多数のUSJ帰りの乗客が並んでいた。
それまでガラガラだった車内が一気ににぎやかになり、ユニバーサルシティ駅を発車。次の安治川口駅はほとんど乗り降りなく発車し20:47頃、終点の西九条駅に到着。
電車から降りる際、やはり女性専用車内に数組の恋人同士らしき乗客の姿を確認した。
電車が混雑しているせいで気づかなかったが、恐らくユニバーサルシティ駅から乗ってきていたのだろう。
西九条駅の大阪環状線外回り方面ホームの女性専用車の位置には関連会社従業員1人がマイクでアナウンスしながら立っており、個別の声掛けはしてこなかったものの「足元○印4番は女性専用車です」などと案内していた。
まあ、足元○印4番は女性専用車という名の一般車両なのだが・・・
しばらく待って20:57発の大阪環状線外回り電車に乗車。
車内は座席がほぼ埋まって若干立ち客もいるくらいの乗車率だったが、やはり周囲の女性客たちは私達のことを特に気にしているような様子はなく、普通に何気ない会話をしていた。
先ほども言ったが、これで良いのである。
あとはもう少し男性がたくさん(出来れば女性専用車と承知の上で)乗るようになれば良いのだが。
先ほど来た道を引き返す形でスタート地点の大阪駅に再度到着。今度はここで降りずそのまま天王寺まで乗り通すのだが、大阪駅では多くの乗客が入れ替わり2〜3分間ほど停車していた。
入れ替わりで乗車してきた女性客たちも特に私達のことを意識するような様子はなく、私達の近くで何気ない会話をしていたものの、停車中に車掌が肉声で「この電車の前から5両目は『終日』女性専用車です」と、『終日』を強調するかのような言い方でアナウンスをしていた。
男性に個別の声掛けをして来なくなった分、こういう形で女性専用車であることを告知している(つまり任意協力であることは隠しながら、遠まわしに「男性は乗らないでください」と言っているようなもの)のだろう。
大阪駅を発車してからはしばらくは座席が埋まって若干立ち客がいる程度の乗車率でほぼ変わらず、また私達に対する声掛け等も全くなかったが、どうやら女性専用車内の男性は私達だけのようだった。
途中、玉造駅あたりから少しずつ空席が出るようになり、その先の鶴橋駅でややまとまった人数が降車。入れ替わりに乗車してきた乗客の中に男性客が2人含まれており、そのうちの1人はそのまま座席に着席した。
そのまま桃谷、寺田町と過ぎ、結局特に何事もなく21:28頃に天王寺駅に到着した。
大阪メトロ御堂筋線 天王寺→本町→梅田
JR天王寺駅で下車し、徒歩で大阪メトロ御堂筋線の天王寺駅に移動。
ホームでしばらく待っていると、天王寺駅始発の21:38発新大阪行きがホームに入線してきた。
かなり以前からだが、御堂筋線の電車は女性専用車両だけ車体広告を施しているものが多い。
女性専用車両の営利目的利用だが御堂筋線の場合、これを提唱したのは公明党の議員である。
これは市議会議事録に記録が残っている。
御堂筋線ではその後、女性専用車両の座席にも広告を出す(下右の写真:現在はやっていない)など、女性専用車両を営利目的に利用する試験的な取り組みがなされてきた。
なお、車体ラッピング広告は2022年現在もやっている。
下↓に示した資料(下左)は大阪メトロ(当時は大阪市交通局)が女性専用車両の座席にまで「女性専用車両限定」広告を出した時の告知である。
画質が悪くて文字を読みづらいので、内容を改めて書きあらわした(下右)。
女性専用車両に女性向けシートラッピング広告を販売しています。
お客様の声。
「女性専用車両に女性向けの広告があったらいいのに」
↓
反映しました。
「女性にターゲットを絞りこめるというメリットを生かし、平成22年1月からシートラッピング広告を・・・(以下略)
完全に女性専用車両を営利目的に利用しており、このことからも女性専用車両が本当に痴漢対策なのか疑わしいといえよう。
それにしても「一般」のお客様が交通局に「女性専用車両に女性向けの広告があったらいいのに」なんて要望をするものだろうか?
さて、到着した列車の女性専用車両に乗車すると車内のモニターに「この車両は女性専用車両です」という画面表示が出ていた。
天王寺駅始発のためか、発車した時点では車内はガラガラで、1人の男性客が女性専用車両を通り抜けて行った。
次の動物園前駅では1組の恋人同士らしき乗客が女性専用車両に乗って来て、そのまま着席。
その次の大国町駅からも2人ほどの男性客が女性専用車両に乗って来て、そのまま着席。
更にその次のなんば駅ではまとまった乗車があり、乗って来た乗客の中に男性客が4〜5人ほど含まれており、全員そのまま着席した。
なんば発車時点で座席がほぼ埋まるくらいの乗車率だが、その状態で男性が私達以外に10人近くもおり、これはかなり男性比率が高いといえる。
知らずに乗っている男性客もいるかもしれないが、これは私達からすればなかなか素晴らしいことである。
女性客からの声掛けは全くなく、私達はその先の本町駅で一旦下車して、後続の電車に乗ることにした。
今回はその任意周知という理由のほか、御堂筋線ではどういうわけか本町駅のみ駅員による声掛けが他の駅に比べて多く、今回も駅員が声掛けしてこないかどうかを見るために敢えて一旦下車してホームに並んだのである。
ただ、この時はホームに駅員がいなかった。
女性専用車両位置に並びながら足元を見ると、ホームの女性専用車両位置の表示が新しく貼り替えられていた。以前のものと異なり、中国語や韓国語による表記もなされている。
御堂筋線は外国人の利用も多い。このところはコロナの影響で減っているが、コロナ前は外国人の乗客がかなりの数乗っていた。
そして女性専用車両にも気づいているのかいないのか、外国人男性客の姿が良く見られた。
恐らくはその対策だろうが任意協力である以上、男性の乗車は禁止できない。
やがて後続の千里中央行が到着。先ほど私達が乗車していた列車に比べると(恐らくはなかもず始発のため)やや混雑していたが、1人の男性客が既に立っていて、また周囲の女性客らも私達が乗って来ても何気ない会話を続けており、特に気にしているような様子はなかった。
結局、今回はトラブルに巻き込まれるようなことは全くなく、梅田には21:59頃に到着。解散した。