当会関東本部では、6月11日に京王線で任意確認乗車会を実施いたしました。
今回は、ロングシートの座席1区画(7人がけ)を全て男性で埋める作戦をとりました。
ホームで女性客からの声掛け、そして車内でも車掌から声掛けがありました。
実施路線・区間:京王線 新宿→調布
京王新宿駅ホームで
京王新宿駅のホームの女性専用車停車位置で並んでいると、中年の女性客がメンバーの一人に声をかけてきました。
もちろんいつものように、「女性専用は名ばかりで、実は男性が乗っても構わない」ことを説明するものの、納得のいかない様子で、女性客は近くにいた警備員を呼びました。
しかし、これまで京王には当会やその友好・協力団体が過去何度も抗議を行い、さらに今や世間においても、「女性専用車が任意協力でしかない」という事実が明らかになっているため、警備員は私達に注意などできるはずもなく、向こうから「男性が乗っても構わない」と言ってきました。
このあたり、当会が京王線での乗車活動を始めた2008年頃までと今では、大きく変わってきたと言えるのですが、しかしながら声をかけてくる女性客がいるということは、まだまだ「任意協力であり、男性も乗れる」ということを知らない人も少なくないと思われます。
そこでこちらから、(女性客からの)声かけをやめさせるよう、そして、任意であるならばきちんとそれを分かるようにするよう警備員に言っていると、その女性客はいなくなってしまいました。
やがて電車が到着し、予定通り乗車して全員着席。
7人掛けのロングシートの座席1区画をすべて男性で埋めてみました。
女性専用車内にたまに男性が1人から数人程度乗っているのは、今時珍しくないにせよ、7人掛けの座席の1区画が全員男性というのは、さすがにインパクトがあったと思います。
最近は私達には関わろうとしない京王の駅員や車掌ですが、今回は案の定、車掌が声掛けにきました。
車掌:すみません、女性専用車ですので・・・ご協力いただけませんでしょうか?
会員:(女性専用の)根拠は何なの?
車掌:根拠はないのですが、ご乗車いただいても全然かまわないんですけど・・・ご協力の方お願いしたいんですが。
会員:あなたね、私達の中に体の不自由な人がいたらどうするの?
車掌:体の不自由なお客様はいらっしゃいますか?
会員:(見た目では)分からないでしょ?
(ここで、内部障害を持つ会員の一人が、障がい者マークを車掌に見せる)
「根拠はないのですが」とわざわざ言って来るあたり、現場の乗務員にも、女性専用車に法的根拠がないことが知れ渡ってきているものと思われます。
しかし、声かけ自体がプライバシーの侵害に当たる(乗客が何か事情を抱えていたとしても、声掛けされれば、それを言わざるを得なくなる)ので、そのあたりのことを車掌に注意しました。
また、今年1月の京王線乗車会の活動報告のページでも触れている通り、新宿駅に声掛けをしないよう要望する意見書を提出したにもかかわらず、今回また私達への声掛けがあったので、誰の指示なのか尋ねたところ、車掌自身の判断とのことでした。
しかし、それよりも意外だったのは、あの京王にしては、周囲の女性客が至っておとなしかったことです。
今回、車内で我々にイチャモンをつけてくる女性は1人もいませんでした。
これが数年前なら、それこそ「降りろコール」や「キのつく女性」ではありませんが、女性客が騒ぎまくっていたことでしょう。
これは過去の活動報告と比べてみてもよくお分かりいただけると思います。
調布で助役に要請
やがて列車は新宿駅を発車しました。
私達がロングシートの1区画を男性のみで埋めた状態のまま、列車は夜の市街地を走り抜け、結局、移動中の車内では何事もなく、無事調布駅に到着しました。
とはいえ、「声かけ」自体が失礼なことであり、これを止めさせる必要がある。
というわけで、調布で助役を呼び、新宿駅で車掌が行った失礼な対応(=声かけ)を止めさせるよう要請して、解散しました。