先日、日本共産党の議員団がJR東日本の本社を訪れて女性専用車両の拡充を要求したのを受け、2022年11月28日に当会からもJR東日本の本社を訪れて女性専用車両の拡大は行わないよう、そして差別にならない形での痴漢対策を推進するよう求めました。
そして同日、すぐ近くの東京都庁にも訪問し、2023年1月18日から大江戸線に女性専用車両の導入を決定した東京都交通局の担当者に抗議書を手渡しました。
JR東日本本社と東京都庁を訪問
JR東日本に申し入れ&東京都交通局に抗議書を提出
まずJR東日本本社を訪問
2022年11月28日、当会の主要メンバーが新宿に集まった。代表・副代表・関東本部長の他、名古屋からもメンバーが参加した。
JR東日本に女性専用車両の拡大を行わないよう、そして女性専用車両以外で効果的な痴漢対策(監視カメラなど)を推進するよう申し入れるためだ。
首都圏ではこれまで女性専用車両を大々的に推進してきた公明党に加え、最近では共産党が東京都交通局をはじめ、首都圏の各鉄道事業者に女性専用車両の導入拡大を要求している。
そんな中、JR東日本の本社にも共産党の議員団が訪れて女性専用車両の拡充などを申し入れたため、当会としても黙って見ているわけには行かず、今回当会もJR東日本本社を直接訪問して女性専用車両の拡大をしないよう、申し入れを行うことにしたのである。
予定の時刻が近づいたので、私達はJR側の担当者と連絡を取り、JR本社ビル内に入った。本社ビル内は撮影禁止なので、本社内部の画像はない。
また、今回の申し入れについては録音も禁止ということになっていたので、以下の内容は当日、参加メンバーが紙に書き残した内容を基に記載している。
まず、JR東日本に提出した意見書はこちら↓
af6be913a5de837919121e8f74fa6c23本社内の一室に案内され、まず最初にお互い挨拶をかわした後、メンバーの一人が
「女性専用車は男性に対する差別であること」
「痴漢行為を行う男性はごく一部であるにもかかわらず、男性を排除するのはおかしいこと」
そして
「当会は女性専用車によらない痴漢対策を求めていること」などを伝えた。
その上で各自が交互に思うところを述べていった。
各自が述べた内容は大体以下のようなものである。
●過去に東急東横線の女性専用車内にいた高齢の男性に、警備員が出ていくよう強く言い、混雑している隣の車両に半ば無理やり移動させたことがあった。
女性専用車は弱者保護と言いつつ、実際には男性であるというだけで弱者を排除するようなことにもなっている。JRではそのようなことは行わないでほしい。
●日本国憲法がある以上、男性を本当に排除する車両は作れないから、女性専用車と言いつつ実際には任意協力にしてごまかしているが、公共交通機関でいつまでこんなことを続けるつもりなのか。
JR東日本では埼京線で導入した監視カメラが高い効果を発揮した実績があるのだから、いつまでも女性専用車を続けるようなことをせず、もっと女性専用車によらない痴漢対策を真剣に考えてほしい。
その他、九州の熊本市交通局が市電に女性専用車両を導入した際、反対意見を受けて本格導入の際に名前を「女性優先車両」に替えたことなどを話したメンバーもいた(もちろん「女性優先車両なら全然問題なくOK」というわけでは無いが、専用でも無いのに女性専用車と名乗るよりはずっとマシだろう)
最後に田中関東本部長がJR側に「どうなったら女性専用車を廃止するのか、基準はあるのか」と質問したところ、
「そのようなものはございません」という趣旨の回答であった。
つまり、JR東日本は痴漢がなくなっても女性専用車をやめる気はないし、そもそも女性専用車を廃止すること自体想定していないということである。
もちろん、だからこそ今後も粘り強く抗議していかなければならないのだが…
JR東日本本社から東京都庁へ移動
JR東日本本社への申し入れを終えて、次は東京都交通局に大江戸線への女性専用車導入に対する抗議書を手渡すため、東京都庁に移動することとなった。
JR東日本の本社から東京都庁までは徒歩で移動できる距離である。
時間的にそろそろ昼食にしたいところだが、調べてみると東京都庁の職員食堂は一般人も利用可能らしい。
それならまず東京都庁についてすぐ職員食堂に行き、そこで昼食を済ませてから交通局に抗議書を提出しようということになった。
新宿のJR東日本本社からしばらく歩くと、特徴的な形をした新宿都庁のビルが見えてくる。
都庁内に入り、入館手続きを行う。
手続きが完了すると、各自ICカードのようなものを手渡された。
そしてそれをまるで駅の自動改札のような機械に押し当てるとピッ!と音がなり、ゲートが開いた。
職員食堂は都庁の32Fにある。エレベーターでそこまで移動するとすぐ職員食堂である。
高層階にあるから窓からの眺めも素晴らしいが、食堂自体もかなり広くて、またとてもキレイである。
さらにメニューも豊富で、見るからに美味しそうでもある。これはなかなか凄い。筆者の会社の貧弱な社員食堂とはまるで比べ物にならない。
どうやら食券を買ってから並ぶ形式のようだが、ちょうど昼休憩の時間だったのか、この広い食堂もほとんどの席が埋まっていた。
しばらく昼休憩が終わるのを待ち、それから席が空いたのを見計らって、各自食券を購入しここで昼食とした。
東京都交通局に抗議書を提出
昼食を終えた私達は食堂をあとにし、交通局に抗議書を提出しに向かった。
同じ都庁内でも、食堂とは場所がかなり違うので、再びエレベーターで下に降り、交通局のある別の棟に向かった。
そして受付カウンターの職員に交通局に連絡を取るようお願いした。
しばらくしてやってきたのは交通局の職員2人。
その場で抗議書を手渡し、2022年12月31日までに回答するよう要請した。
(その後、年が明けてからにはなったが、2023年1月に交通局より当会の私書箱に回答が届いた。これについてはまた改めて紹介させていただきたいと思う)
cf065de129c260dd069299a231129eacJR東日本への申し入れと交通局への抗議書の提出を終え、この日の活動はこれで終了となった。
この後、夜になってから都内の居酒屋に入り、今日の活動を振り返ったりこれからの活動でやりたいことやその他いろいろな話を飲みながら楽しくワイワイと語り合った。
ここ数年、感染症の流行の影響でなかなかこういうことも出来なかったのだが、当会は乗車活動や今回のような抗議活動だけでなく、こうしてメンバーどうしの交流を深めることも目的としている。
女性専用車両について疑問や不満のある方は(人によっては、ちょっと勇気がいるかもしれないが)よければ当会入会申し込みフォームから入会を申し込んでみてほしい。