2016年10月 関西本部:JR線(神戸線&東西線&大阪環状線)で非協力乗車会

活動履歴

当会関西本部では、2016年10月3日の夜に、JR神戸線・東西線・大阪環状線で非協力乗車会を行いました。

以下、当日の報告です。


最近、声掛けは少なくなってきたJR西日本だが・・・

女性客から通報を受けると、やはり・・・

JR大阪駅からスタート

今回は19時にJR大阪駅集合。

ホームで列車を待つ人々で長い列が出来ていたため、とりあえず、次の列車には乗らずに一本やり過ごし、その次の19:15発新三田行普通に乗車することにした。

しばらくして列車が到着。大阪駅ではほとんどの乗客が入れ替わる。

降りてきた乗客の中に、男性客が2人いるのを発見。気づかずに乗ってきたのか、あるいは「任意協力」であることを承知の上で乗車してきたのか、どちらかなのかは知りようがないが、私達としては後者のような理由で乗車する男性が増えることを願っている。

私達は一人でも多くの男性客が、「任意協力」であるにもかかわらず、女性「専用」という名称で車両を運行している鉄道事業者のウソに気づき、敢えて乗車して欲しいと願っているのだ。

当日の大阪駅ホームの様子

ネット上ではよく、私達が女性客から声をかけられるのを期待しているかのように、そして声をかけられたら「待ってました」とばかりに攻撃する(嫌がらせする)のが目的であるかのようにデマを流すものがいるが、私達は女性客からの声掛けなど期待していないし、声掛け自体して欲しくない。

私達が期待するのは、私達以外にも男性客が乗車して来ること、そして女性客が(「任意協力」であるということを認識して)私達に声をかけて来なくなることである。

ネットなどの情報により当会のことを、「女性客に対する嫌がらせ目的集団」だと認識している方は、即刻認識を改めていただきたい。

ホームにいた乗客が列車に乗りこみ、乗車位置が空いたので、私達はその女性専用車乗車位置に並ぶことにした。

ほどなくして、目の前の列車のドアが閉まり発車。

私達はホームに並びながら列車を見送り、次の列車を待った。

それにしても、大阪駅ホームの女性専用車案内表示は正に、「しつこい」そのもの。

よく、「鉄道事業者は女性専用車で金をかけずに、”痴漢対策してますアピール”をしている」という批判がネット上などで見られるが、JR西日本に関しては女性専用車に相当金をかけているのではないか?

大阪駅ホームの「しつこい」女性専用車乗車位置表示

JR西日本は女性専用車にかかる費用を公開していないが、マスコミ報道やその他の資料によれば、(他社局のデータだが)女性専用車両のステッカーやホームの乗車位置表示、その他諸々を一度更新すると大体、1路線あたり数百万円から1000万円前後くらいかかるようである。

JR西日本の場合、先ほど紹介した大阪駅のしつこい案内表示のほか、車内にも至るところに、しつこく女性専用車の表示を出しているので、恐らく一路線あたりの費用も他社局よりも多くかかっているだろう。

その上、JR西日本は京阪神地区の路線のほとんどで女性専用車を実施しているから路線数も多い。

また、普通列車(各駅停車)で実施しているので、女性専用車の案内を出す駅数も、恐らくダントツで多いと思われる。

だから、女性専用車の案内表示やステッカーその他を更新するたびに、他社局とは比較にならないくらいの費用が掛かっていると思われる。

JR西日本全体では恐らく、億単位で費用が掛かっているだろう。

これまで当サイトで繰り返し主張してきたので詳しくは書かないが、(一番最近では、2016年8月の活動報告で紹介したのでご参照願いたい)JR西日本は「女性専用車限定広告」で高い広告料を設定したり、あるいは駅構内のポスターやモニターなどで、「乗ってますか、女性専用車」「毎日終日実施しているからいつでも乗れる」などと、女性客を女性専用車で釣ろうとしているような宣伝の仕方をしたりするなど、女性専用車を客寄せ・金儲け目的の「女性向けサービス」と考えているとしか思えない状況がある。

世間では未だに、「女性専用車に反対するんだったら痴漢を撲滅してから言え!」などと、正論を言っているつもりで実は自分の無知をさらす者が後を絶たないが、JR西日本に関して言えば、ついこの間も社員が駅でスカート内盗撮をやって捕まったばかりである(下記)。

www.sankei.com/west/news/161001/wst1610010053-n1.html(現在はリンク切れ)

2016.10.1 16:27

JR西日本社員を逮捕 女子大生のスカート内盗撮の疑い 埼玉・JR与野駅構内

埼玉県警浦和西署は9月30日夜、駅で女性のスカート内を盗撮したとして、埼玉県迷惑行為防止条例違反の疑いで、JR西日本の社員で東京指令所に勤務する●●●●容疑者(00)=さいたま市●●区=を現行犯逮捕した。逮捕容疑は同日午後9時半ごろ、さいたま市浦和区のJR与野駅のエスカレーターで、10代の女子大学生に後ろから近づき、スカート内にスマートフォンを差し入れて盗撮したとしている。目撃した会社員の男性(45)が●●容疑者を取り押さえ、駅員に引き渡した。●●容疑者は帰宅途中で、「女性のスカートの中を見たくて撮った」と、容疑を認めている。

※逮捕されたJR社員の氏名・年齢と住所(区名)は当会のほうで伏せました。

ご存知の方も多いと思うが、JR西日本は過去にも、社員による痴漢や盗撮が多発しており、そんな会社が、「痴漢など迷惑行為の防止のため、女性専用車にご理解ご協力を」などと言っても、説得力の欠片もない。

本当にJR西日本が迷惑行為防止・痴漢対策のために女性専用車をやっているというのなら、「この体たらくは何だ!」という話である。

また、当会が「痴漢対策と言うのなら、導入後の痴漢件数の統計を出せ」と申し入れたのに対し、「公開するために統計を取っているのではありません」などと言って、公開を拒否したこともある・・・(2016年1月の活動報告参照)

痴漢対策と称して女性専用車を導入しておきながら、「効果のほどは?」と尋ねられると公開を拒否し、女性専用車は続けるわけだから、この辺からも、「痴漢対策などうわべの口実に過ぎない」ことが良くお分かりいただけるであろう。

まあ、金儲けのために女性専用車をやりながら、それを表向き「痴漢対策」でごまかしているのだから、こうなってしまうのも無理はないのかもしれない。

さて、ホームで待っていると、次の19:15発新三田行普通列車がホームに入ってきた。

私達はそのまま乗車。

ホームで並んでいるときも、車内に乗車してからも、周囲の女性客やJR職員・警備員などからの声掛けはなし。

停車時間中にホームをJRの職員が歩いて通り過ぎて行ったが、女性専用車に乗車している私達には全く声をかけてこなかった。これでよいのだ。

あとは、もう少し私達以外にも男性客が乗車すれば・・・というところ。

大阪~尼崎

数分の停車時間ののち、列車は大阪駅を発車。

車内は立ち客が結構多いが、押し合いへし合いにはなっていない。

発車直後、「前から5両目は土曜休日も含め、終日女性専用車です」というアナウンスが入った。

ラッシュ時間帯だけではなく、ガラガラの昼間や土休日も含め、毎日完全終日実施している時点で、痴漢対策としては明らかにおかしいが、2011年にそれまで平日朝夕ラッシュ時間帯に限定して実施していたのを、土日も含め毎日・終日実施にした時の、JR西日本の言い分が、「昼間の時間帯や、土休日にもラッシュ時と同じくらい痴漢が多発している」というとんでもないものだった。

当会ではこれまでからも、時間帯別痴漢発生件数のグラフ(警視庁発表)を出して、「昼間や土休日までラッシュ時と同じように痴漢が多発するなどというのは、どこからどう考えてもおかしい」と主張し続けてきたが、なぜこんな無茶苦茶な理由をつけてまで、JR西日本は女性専用車を強引に終日化したのか、このページを最初からここまで、きっちりとお読みくださった方ならお分かりいただけると思う。

(警視庁HP・都内における痴漢犯罪の発生状況 ~ 平成22年上半期 ~より。)http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kouhoushi/no1/koramu/koramu8.htm(現在はリンク切れ)

ちなみに平成22年というのは、JR西日本が女性専用車を終日化した2011年の前年である。

グラフは首都圏のものだが、関西よりも明らかに人が多く、列車の混雑が激しい首都圏でも、昼間の痴漢発生件数は極めて少ない。

まして首都圏ほど人が多くない関西で、昼間に痴漢がラッシュ時並みに多発するなど、デタラメも良いところである。

・・・さて、列車は大阪駅の次の塚本駅に到着。

ここでややまとまった降車があり、女性専用車は早くも乗車率に余裕が出て来はじめた。

さらにもう一駅走って、大阪駅から7分で尼崎駅に到着。

私達はここでJR東西線に乗り換えだが、前回2016年8月の活動報告でも紹介した通り、ここは女性専用車がエスカレーターのど真ん前。

そして、JR西日本がそれを意図的にやっている可能性が高いこともその8月の活動報告で触れたが、JR西日本が営利目的で女性専用車をやっていながら、表向き「痴漢対策・迷惑防止」ということにしていることを思い出していただきたい。

反対派の皆様なら、改めて「ふざけるな!」という感情が沸き起こってくることと思う。

世間は、「痴漢対策」という一見もっともらしく聞こえる「騙し」に乗せられて、女性専用車を支持したり、「仕方がない」と黙認したり、場合によっては反対派を、「痴漢被害者に対する思いやりのない人間」等と非難してくるのだ。

女性専用車が任意協力であることは、今ではかなりの人々が知るところとなったが、「女性専用車≠痴漢対策」であることも、もっと世間に知らしめる必要があるだろう。

これは当会会員でなくても、個人でも可能なことである。

JR東西線 尼崎~京橋

尼崎から19:24発、JR東西線経由、松井山手行に乗車。

車内は座席がほぼ埋まっている程度で、比較的空いている。

発車後すぐに、「前から3両目は終日女性専用車」というアナウンスが入ったが、周囲の女性客も私達に声をかけてきそうな感じは無し。

加島・御幣島・海老江と過ぎるうちに、車内はさらに空いてきて、あちらこちらに空席が出るくらいの乗車率になってきた。

北新地でまとまった乗車があり、立ち客も出たが、混雑というほどではない。

北新地から乗車してきた女性客が、私達の座っているすぐ隣に座ってきた。

女性専用車に男性(私達)がいるからと言って、特に警戒しているというわけではないようだ。

私達とすれば、「女性専用車に男性がいる」という状況が、別に特別なことではなくなってくれば、それで良いのである。

だから、私達が車内にいても、女性客がそれを気にしたり警戒したりして来なくなれば、それが私たちの望むことなのだ。

何度も言うが、決して声掛けやトラブルを期待しているわけではない。

やがて列車は大阪城北詰駅を出て地上に上がり、京橋駅に到着。

私達はここで、大阪環状線に乗り換えた。

大阪環状線外回り、京橋~天王寺~福島

京橋駅片町線ホーム(JR東西線の列車も、片町線ホームに発着する)から、階段を上って、大阪環状線外回りホームへ。

ホームに並んで、しばらくしてから到着した19:57発、環状外回り電車に乗車した。

当日の京橋駅環状線ホーム
到着した環状外回り電車

車内には私達のほかに、男性客の姿もあった。

その後も時々、男性客が乗車してきたりして、JR神戸線やJR東西線などに比べると、大阪環状線は男性の乗車が多かったが、これは今回に限ったことではなく、以前に行った乗車会でもやはり同じような傾向があるように思う。

しかし、一方で私達の乗った列車は、両隣との混雑差が、これまで乗ってきたJR神戸線・JR東西線以上にあったようにも見える。

男性客が乗車してくる度に、私達メンバーどうしで、「あ、男性が乗ってきた」「いいぞ」などと話をしていたのだが、そんな中、桃谷駅付近でふと両隣の車両を見ると、立ち客が結構いるのが見えた。

こちらは、ところどころ空席もあるくらいで、やはり混雑差は明白である。

天王寺で乗客の多くが降り、両隣の車両も含めて本当のガラガラ状態に・・・

私達以外に、女性客が数人乗っている程度になった。

大阪環状線の西半分、つまり天王寺から弁天町方面の、港湾部を走る区間は、東半分に比べると乗客が少ない。

私達が乗った列車も、天王寺から先、ガラガラのまま新今宮・弁天町・西九条と過ぎ、結局、私達が下車する福島駅までガラガラのままだった。

福島駅で下車すると、私達と入れ替わりに、男女のペアが一組、女性専用車に乗車し、列車は大阪方面に向けて発車して行った。

女性「専用」という表記と、車内トラブルの関係について

今回は乗客からも、JR職員や警備員などからも全く声掛けはなく、私達が活動を続けている中、特にJR職員からの声掛けが非常に少なくなってきたのは良いことなのだが、一方で、女性客から「男性が乗っている」などの申告があると、今でもやはりJR職員が声掛けをしたり、場合によってはかなり高圧的な態度を取ってくるケースもあるようである。

というのは、今年(2016年)の9月7日と9月9日に、JR線で個人的に非協力乗車していた当会会員が、女性客から通報を受けたJR職員に、「あなたが移動しないと電車が発車しない」などと強く移動を迫られた上、会員が降車を拒否すると、下車する駅まで一緒について乗車してこられたり、体を押されたりという事例が2件、立て続けに起きたのだ。

(降車を迫られたのは、7日と9日とで、それぞれ別の会員)

いずれも当会からJR西日本に抗議し、一応の謝罪はあったのだが、やはり女性客から「男性が乗っている」と申告を受けると、JR職員は「女性客からのクレーム」に対応しなければならない(あるいは「上」から言われている?)という意識からか、そうした態度に出てしまうことが今でもあるようだ。

しかし良く考えてみると、これは任意協力でしかない車両に「女性専用」などと、事実とは異なる表記を出しているために起きることであり、そうした表記をやめれば、恐らくそんなことはほぼ起きなくなるはずである。

ちょっと考えればわかるが、女性専用車以外の車両であれば、男性が居たからと言って、それだけで女性客が通報(申告)することはないわけで、やはり事実と異なる表記が、女性客の勘違い、さらには通報を誘発しているといえる。

(上記2件のうち1件は、女性客が車内非常通報ボタンを押している)

しかし、それを言うと、大抵どこの鉄道事業者も「女性専用という表記をやめると、多くの男性に混じって痴漢が乗車してしまうので、女性専用と言う表記をやめるつもりはない」というような回答をしてくる。

しかし、現在の女性専用車は痴漢対策を表向きの理由にしているだけだから、そのようなことを言ったところで、説得力はない。

あと、ついでに言っておくと、女性専用車に「痴漢を寄せ付けない力」があると思っている人が多いと思われるが、実際には、女性専用車導入後も痴漢が目に見えて減っていないことからもわかる通り、単に非女性専用車両でいくらでも痴漢が出来るから、わざわざ女性専用車に乗りに行く必要がないというだけのことである。

すでに世間にも、女性専用車が「任意協力でしかない」ということは相当広く知れ渡っているのだから、いつまでも女性専用という表記を続けていても、男性が全く乗らなくなることはないだろうし、今後もこうした表記がもとで、女性客が「男性を降ろせ」とクレームし、任意であることを知る男性からは降車を拒否され、現場の職員が板挟みになるということが起こり続けるだけである。

間もなく大阪環状線に導入される新車(323系)は、女性専用車の車体カラーを他の車両とは別の色にし、車内の照明の色も変えるなどするようだが、それで心理的に男性が乗車しにくくなり、「女性が通報し、男性が移動拒否するトラブル」が減ると思っているのだろうか?

現状でも、わざわざ女性【専用】と表記してあっても、男性の乗車は珍しくないのだから、車体や車内照明の色を変えても、それほどの効果はないだろう。また、そんなことをしたところで、専用と称する「任意協力」であることに変わりはない。

さらに、ネット情報なので、【あくまで参考程度】だが、意識して女性専用車を選んで乗る女性はあまり多くないというデータもある。

http://gakumado.mynavi.jp/gmd/articles/38297(現在はリンク切れ)

Q.女性専用車両を率先して使いますか?

はい……24.1%

いいえ……75.85%

「女性専用車に賛成している女性=女性専用車に意識して乗る女性とは限らない」ということだ。

先にも触れた通り、JR西日本は女性専用車関係で相当な費用をかけていると思われるが、女性専用車でそれを上回るほどの増収増益になっているのか?

「女性専用車をやっていないと、サービスダウンになって女性客が離れていってしまう」という、(迷信に近い)心理が働いているのではないか?
このページをJR西日本の関係者が見ているかどうかはわからないが、もし見ていたら、

女性専用車は本当にサービス向上になるのか?

女性専用車は本当に会社の利益になっているのか?

実は無駄な投資になっていないか?

など、一度疑問を持っていただきたいものだ。

もちろん、仮に会社の利益になっているとしても、それで良いというものではない。

社員による痴漢や盗撮などの不祥事が後を絶たない会社が、痴漢対策・迷惑行為防止などと称して、実は営利目的で女性専用車を運行し続けるなど、言語道断だからだ。

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