2月12日、聖蹟桜ヶ丘にある京王電鉄の本社に当会会員3名が出向き、1月22日の件について抗議を行い、文書での回答を求めました。
当日、京王に対して回答を求めた「質問書」を提出しましたが、期限が過ぎたにもかかわらず、京王は回答をしてきません。
以下、顧問・兼松からの報告です。
3.京王本社で抗議
1月22日、京王線の「女性専用車」と称する一般車両に乗車した我々に対して、40代と思われる女性が大声で差別発言を繰り返すという人権侵害事件を引き起こしました。
ところが、京王電鉄の駅員は、その女性に対して、適切な対応をとりませんでした。
駅員の不適切な対応
その① 駅員は、大声で差別発言を繰り返す女性を約10分近く降ろさなかった。
その間、われわれは、その女性によって侮辱され続けた。
その② 駅員は、その女性を降車させる際、その女性に向かって「次の電車に乗りましょうね」などと、なだめすかしながら降車させたが、このような人権侵害事件を起こした人物に対する対応としては、極めて異常である。
その③ 駅員は、その女性をやっと降車させたと思ったら、このような人権侵害事件を引き起こしたにもかかわらず、その女性の「氏名」も「住所」も聞かず、帰宅させてしまった。
そこで、私達は、2月12日、京王電鉄本社に出向き、当該事件における駅員の不適切な対応に対して厳しく抗議すると共に、事件の原因を指摘、事件の再発防止に向けての提言を行いました。
事件の経過
そもそもの原因は、京王電鉄が、あくまで「任意であるもの」に対して、「女性専用車」、「Women Only」などという「男性排除」と受け取れる名称・表示をしている、利用者が「男性は乗れない」と勘違いするような不適切な名称や表示をしているからである(注:ただし、これは京王電鉄に限ったことではなく、どの鉄道事業者も同じ)。
よって、「女性専用車」、「Women Only」などという名称・表示をしながら、実は、「任意である」、「男性も乗れる」、この矛盾を解消しない限り、今後も男性の人権を侵害する事件やトラブルは発生する。
事件の再発防止に対する提言
その① 「男性排除」と受け取れる不適切な名称・表示をやめて、「任意性」のわかる名称・表示にする。
たとえば、名称としては、「弱者優先車両」とか、「任意協力車両」といったものが想定される。
その② 利用者に「任意性」が周知徹底されるためには、単に、名称・表示を変えるだけでは不十分である。
「男性も乗れること」を積極的に告知し、利用者に、
その車両が「男性の善意(任意の協力)によって成り立つこと」を周知させる必要がある。
なお、口頭による抗議だけでなく、上記の趣旨の「抗議書」及びそれに関連する「質問書」も提出し、期限を限って、回答を求めました(注:「抗議書」及び「質問書」ともに、「女性専用車両に反対する会」と「差別ネットワーク」の連名で提出)。
当日は、京王線の電車に乗り、京王電鉄の本社のある聖蹟桜ヶ丘まで参りました。
われわれは3人、京王電鉄側も3人でしたが、京王電鉄側の1人が開口一番、「電車の遅れの対応で、あまり時間がない」とのこと。
で、私が「どれくらい時間があるの?」と聞くと、「30分くらい」との答え。
「では、手短に」という感じで、まず私が最初に説明&抗議をいたしました。
京王電鉄側は「今日は聞き手に徹する」ということらしく、ほとんど発言をしませんでしたが、熱心にメモをとっていました。
3人のうちの1人は私が何か言うたびに「なるほど」という感じで頷いていました。
とにかく、自分ばかりアレコレ言うのが私の欠点です。
「これはいけない」ということで、他のお2人にも発言していただきました。
その中のお1人は「初めて(こういう場に)きた」ということで、後で聞いたら、「緊張した」とのことでしたが、街宣は何度もこなしているだけあって、堂々とされていました。
気がついたら、予定の「30分」を軽くオーバー、1時間は経ってしまいました。
「質問書」に対する回答をいただきたい、と念を押し、京王電鉄本社を後にしました。
後日、再び京王線で非協力乗車を行いました。その結果は?