2024年6月5日の朝、京阪線で非協力乗車を行いました。
今回特に大きなトラブルはありませんでしたが、以前に比べ乗務員の声かけもしつこくは無くなってきたような印象でした。ただその分、車内での女性専用車両アナウンスがかなりしつこいと思いました。
以下、その報告です。
早朝の淀屋橋駅から
午前6時に京阪電鉄淀屋橋駅集合。
今回の参加者は各自、近くのホテルに前泊しての参加である。
さすがにこの時間だと駅の近くにでも住んでいない限り、自宅等からここまでやってくるのはほぼ不可能だからだ。
筆者も朝5時半に起きたためか、まだ少々眠い。
ホームにもまだ人影はまばらだ。
京阪電鉄には普段、1日乗車券的なものは無さそうだが今回は期間限定で『京阪電車 大阪・京都1日観光チケット』なるものがあったのでそれを使用することにした。
淀屋橋~出町柳
今回は以下の順番で乗車した。
先に述べたとおり、1日フリーチケットがあるので乗り降りは自由である。
- 淀屋橋~出町柳
- 出町柳~淀屋橋
- 淀屋橋~樟葉
- 樟葉~淀屋橋
まず最初に乗車するのは6:08発特急出町柳行きである。
女性専用車両前のホームには5~6人程度だが列車を待っている人がいる。その中に1人見た目が男性っぽい人がいた。
やがてアナウンスと共に私達が乗る予定の特急出町柳行きが到着したので乗車することにした。
濃いブルーの車体カラーが特徴的な3000系車両である。
乗車後に着席してしばらくすると運転士が近くを通るが声かけなし。
車内はガラガラ。
発車前に日本語と英語で女性専用車両の自動案内放送が流れた。
「一番前の車両は女性専用車両としております・・・」
やがて定刻通り、列車は淀屋橋駅を発車した。
地下トンネルをしばらく走ってすぐに次の北浜駅に到着。
ここからは数人ほど乗車。
さらに次の天満橋駅を発車したあとにまた女性専用車両のアナウンス。
天満橋駅を出るとすぐ地上に上がる。
地上に出てしばらく走ると京橋駅。
ここでややまとまった乗車があったが、それでもまだ結構空席が残っている。
ドアが閉まり、京橋駅を発車。特急は淀屋橋からここまで各駅に停まってきたが京橋を出ると次は京都府との府境に近い枚方市駅まで停まらない。
京橋駅を発車後にまた女性専用車両のアナウンス。
3000系の車内は快適なクロスシート(新幹線のような列車進行方向に向かって座る座席)であり、体を預けていると朝早く起きたこともあって、そのまま座席で眠ってしまいそうになる。
これが行楽のための移動ならばそのまま気持ちよく眠ってしまいたいところだが、今は乗車活動中だからそうも行かない。
背もたれの高いクロスシートなので座っている他の乗客からは私達の姿がほとんど見えず、また立ち客もいないため京橋駅を出たあとは次の停車駅の枚方市まで声をかけてくる女性客は多分いないと思われるが、何が起きるか分からないのが非協力(任意確認)乗車である。
居眠りをしている場合ではない。
少なくとも枚方市駅まではこのまま何もないかと思いきや、途中の大和田駅付近を走行中に車内を巡回してきた車掌が私達に声をかけてきた。
車掌:こちら女性専用車両になっておりますが・・・
会員A:承知しております。
車掌:すみません・・・
これだけで車掌は去って行った。
以前ならかなりしつこく声かけをされていたかもしれない。
やはり、女性専用車両は男性の任意協力であり強制は出来ないということが世間に知れ渡ったことは大きい。
とはいえ京阪ではその分、女性専用車両の車内アナウンスがかなりしつこくなったようにも思う。
列車は京橋駅付近から続く複々線区間をカーブしながらも快調に走っていく。
やがて萱島駅を通過すると、ここで複々線は終わり通常の複線となる。
そこからもさらに寝屋川市駅や香里園駅など比較的主要な駅なども通過していきながら、やがて関西では有名な遊園地『ひらかたパーク』の観覧車が車窓右手に見え、列車の速度が落ちてきたかと思うと枚方公園駅を通過。
その後線路は高架に上り、次の停車駅の枚方市駅に到着。
ホームには結構な数の人が並んで待っている。
京阪の朝ラッシュは大阪(淀屋橋)方面に向けてだけでなく、この辺りまで来ると京都(出町柳)方面への流れもある。
ドアが開くとホームの乗客が一斉に乗車してきて、ここで座席がほぼ埋まった。
枚方市駅発車後に女性専用車両のアナウンス。
次の樟葉駅ではそれほど乗ってこなかった。
樟葉駅の先でも女性専用車両のアナウンス。この先で府境を超えて京都府に入る。
樟葉の次の停車駅は宇治線が分岐する中書島。ここではあまり乗降はなかったが、その次の丹波橋駅で少し乗り降りがあった。
座席が埋まっているが立ち客なし。列車は京都市内の古い住宅などが密集する中を走行していく。
やがて、東福寺駅付近で進行方向左側の車窓遠くの方に小さく京都タワーが見えると間もなく地下に潜り次の停車駅七条に到着する。ここから先は終点の出町柳駅までずっと地下区間である。
七条駅で何人か降りたが乗車はなし。
清水五条駅を通過し、祇園四条駅でも少し降車。
三条駅でややまとまった下車があり、車内はかなり空いてきた。少ないがここから乗ってくる人も。
神宮丸太町駅を通過し、終点の出町柳駅には7:02に到着。
出町柳~淀屋橋
出町柳駅でトイレ休憩などを挟み、今度は出町柳駅7:12発特急淀屋橋行きに乗車。
先ほど私達が淀屋橋駅から乗車してきた列車(特急出町柳行き)の折り返しである。
座席は少し空席がある。
京都市内の地下区間ではあまり乗ってくる人は多くなく、まだ混雑にはなっていない。
七条駅を発車後に女性専用車両のアナウンス。
地上に上がり、東福寺駅を通過。隣の車両は立ち客が出始めているが女性専用車両内はまだ立ち客が出ていない。
次の停車駅の丹波橋駅でまとまった乗車があり、女性専用車両内も立ち客が出始める。
丹波橋駅の次に停車した中書島駅でもまとまった乗車があり立ち客が増える。隣の車両は立ち客で見通しが利かなくなってきた。徐々に本格的な朝ラッシュに突入し始めたようだ。
中書島駅発車後に女性専用車両のアナウンス。
今回、淀屋橋駅で集まったメンバーの他にも途中から参加予定の会員もいるのだが、ここでその会員から連絡が入った。
今、1人で出町柳方面行きの列車に乗って枚方市駅の手前を走行中だという。
そこで「樟葉駅で降りて待っていてくれ」と伝えた。
私達の乗った列車は府境を超えて再び大阪府に。そして次の停車駅である楠葉駅に到着。
ホームを見ると合流予定の会員がいたのでそのまま合流。引き続き乗車。
挨拶を交わしたあと「そっちは何かありましたか?」と聞いてきたので、先ほど出町柳行きの列車の中で車掌が声をかけてきたことを話した。
といっても軽く声をかけてきただけで、またこちらが移動を断るとすぐに引き下がったので大きな問題ではない。
ここまで特に大きな問題はなく順調であるということだが、さっきから少々女性専用車両のアナウンスがしつこい(これは先程の出町柳行きの列車でもそうだったが)のが気になっていた。
牧野駅、御殿山駅を通過して次に停車した枚方市駅ではホーム一杯に乗客が並んでいた。
そしてその乗客が一斉に乗車。車内は身動きが取れないほどの混雑に。
「朝ラッシュ本番がついに来たか」という感じ。
ここからは京橋駅まで当分停まらないが、ラッシュ時で列車の本数が多く詰まっているためか、列車もやや速度を落とし遠慮気味?に走行。
やはり混雑する電車はしんどい。枚方市駅から京橋駅までの間が妙に長く感じた。
やがて列車は守口市駅を通過して大阪市内に入り、さらにその後もいくつもの駅を通過してようやくといった感じで京橋駅に到着。
京橋駅でそこそこ降りたがまだ混雑している。
京橋駅を出て地下に潜って次の天満橋駅でもまとまった降車があり、ここでようやく立ち客の少ない状態に。
北浜駅を出て、8:15に終点の淀屋橋駅着。
淀屋橋~樟葉
淀屋橋駅から折り返し、特急出町柳行きに乗車。
停車中に車掌が肉声で女性専用車両のアナウンス。
8:19に定刻通り淀屋橋を発車。立ち客はなし。
天満橋駅でも肉声で女性専用車両のアナウンス。
天満橋発車後にも女性専用車両のアナウンス。
これまで乗車した列車のアナウンスも結構しつこかったが、この列車の車掌は特にしつこい。
自動の女性専用車両のアナウンスと肉声の二刀流&場所によっては駅間で2度も女性専用車両の案内を流す・・・
そこまでして任意協力の「名ばかり女性専用車両」に男性を乗せないようにしたいのか?
京橋駅で車内は立ち客で一杯になった。
京橋駅発車後、しばらくして関目駅を通過するあたりで今度は自動放送。
8:45枚方市駅着。多数乗り降りあり。立ち客も多い。
枚方市駅を出てすぐ肉声で女性専用車両のアナウンス。樟葉駅8:50着。
ここで降りた。
樟葉~淀屋橋
樟葉駅からは折り返し、9:07発特急淀屋橋行きに乗車することにしたが、まだしばらく時間があるので駅事務室まで行き、先ほどの特急出町柳行きの車掌のアナウンスが異様にしつこかったことについて指導するよう申し入れた。
今回は樟葉駅の駅員には直接言わなかったが、平日朝の特急の中でも8000系(下の写真の赤と黄色のツートンカラーの電車)では8両編成のうち、先頭1号車が女性専用車両(本当は誰でも乗れるが、名称から男性は乗りにくい)となっている上に、6号車がプレミアムカー(有料の座席指定車両)になっており、その他の車両が8両中6両しかなく、混雑差など不公平感が更に大きい。
有料の座席指定車両だけなら追加料金を払えば誰でも乗れるので問題ないが、女性専用車両と併設することで女性専用車両設置による混雑格差をさらに大きくしてしまっているのは事実だろう。
いや、混雑格差も問題だがそれ以前に女性専用車両は人権的な問題であるから「混雑格差さえ解消されればそれで良い」というものでもない。
ホームに戻り、しばらく待っていると9:07発の特急淀屋橋行きが到着した。
京阪の女性専用車両は【出発駅基準】で【午前9:00発の列車まで】である。
この列車も始発駅の時点では午前9時になっていなかった(出町柳駅8:40発)ため、終点の淀屋橋までは女性専用車両❝あり❞である(本当は「女性専用車両という名の一般車両あり」が正しいかも知れない)
他社局の路線では『9:00を過ぎたら全列車とも一斉解除』みたいなところもあるが京阪はそうではない。
発車直後、今度は日・英・中・韓4カ国語で自動アナウンス。
淀屋橋行きの場合は女性専用車両が最後尾になるため、そこに車掌がいることになる。私達の存在も車掌の目に入っていたことだろう。
私達を外国人だと思って流したのだろうか?
そんなことをしても私達には無駄だが・・・
枚方市駅で多数乗車。その中でスーツ姿の男性も1人乗車してきた。
ラッシュは過ぎているが結構混雑している。
また4か国語で女性専用車両のアナウンス。
枚方市駅から大阪府内を約20分走り続けて9:28に京橋駅到着。枚方市駅から乗車の男性客は降りず。
次の天満橋駅で多数下車。ここで男性も降りた。
9:36に終点の淀屋橋駅着。
女性専用車両設定時間帯も完全に過ぎたので、ここで解散した。