【関西】2024年6月 JR西日本線で非協力乗車会

活動履歴

2024年6月9日にJR各線(神戸線、東西線、大阪環状線)で非協力乗車を行いました。

途中の北新地駅で女性客からの声掛けがあったので、任意なのに女性専用という表記について駅で抗議しました。

以下その報告です。


JR神戸線:大阪~尼崎

今回は17時にJR大阪駅に集合。

17:08発の普通西明石行きに乗車する予定である。

大阪駅ホーム

その西明石行きが発車するJR大阪駅の6番ホーム(神戸・宝塚方面)で電車を待っていると「この電車には女性専用車があります。ご利用のお客様は足元の『女性専用車』マークの位置でお待ち下さい」

と自動放送が流れた。

また、それだけでなく行先案内の電光掲示板にもその表示が流れるようになっていた。

YouTubeの情報によると、JR西日本ではSUNTRAS(サントランス)型放送が今年(2024年)4月22日に更新された関係で他の多くの駅でもそういう内容の自動放送や電光掲示板の表示が行われているようである。正直「一言多い」と思う。

やがて西明石行きが到着したので女性専用車に乗車。

大阪駅に発着するJR京都線・神戸線(関西地区の東海道線・山陽線の愛称)の普通列車の多くは大阪駅で数分程度の停車時間がある。

大阪駅停車中に私達以外にも2人の男性客が乗ってきてそのまま着席し、その後さらにもう1人の男性客も乗ってきて、そちらは扉付近の手すりを掴みながら立って乗車。

また、私達を含めて男性客が女性専用車に乗っていても近くの女性客グループは何気ない会話をしており、乗っている男性客のことを気にしているような様子はなかった。

発車後に車掌が肉声で女性専用車のアナウンスをしていたものの、男性客達は誰も隣の車両には移動しなかった。良いことである。もちろん移動しなくて正解である。

今日は日曜日で他の鉄道事業者は女性専用車両をやっていない(土日に女性専用車両をやっているのは全国でもJR西日本と神戸市営地下鉄だけである)ため、JR線でも女性専用車は解除だと思って乗ってくる男性客が時々いるが、そういう乗客は放送を聞くと慌てて移動することがある。

移動する男性客は、女性に囲まれるとつい痴漢してしまうかもしれない自覚があるから移動するのだろうか。

いつも言っているように女性専用車は任意協力であり「私は痴漢なんてしない」という固い意思を持っているならば、そもそも移動する必要はないのである。

女性専用車の放送があっても、私達と共に乗り合わせたこの列車の男性客達が移動しないということは「私は痴漢なんてしないし、そもそも任意協力だから移動する必要が無い」ということを分かっているのか、あるいは「他にも男性がいるから別にいいか」と思っているのか。

どちらにしても男性が乗車するハードルが下がっているということであり、良い傾向ではある。

女性専用車と名前は付いていても、任意協力で実は誰でも乗って良いから公共性の高い鉄道でこういう車両の存在がまかり通っているのであって「任意だから差別ではない」と言いつつ「事実上の強制」にしてはならないのである。

これは「人としての尊厳」にも関わることだ。

列車は淀川を渡り、次の塚本駅でややまとまった降車があった。

大阪駅のすぐ隣で、しかも各駅停車しか停まらない所謂「小駅」だが、大阪駅からは淀川を挟んでやや距離があるのと、まだ大阪市の市街地の中なのでそこそこ利用客が多い。

元々それほど混んでいなかった車内は早くも空席が目立つようになってきた。

次の尼崎駅に17:15頃に到着。ここまで声掛けは全くなし。

ここでJR東西線に乗り換えるために下車。

尼崎駅でJR東西線に乗り換え
尼崎駅のエスカレーターと女性専用車

ここ尼崎駅は女性専用車がちょうど駅の階段(エスカレーター)の真正面に停まり、女性専用車からは非常に便利で利用しやすい。これは尼崎駅に限ったことではなく、他の関西圏のJR西日本の駅でもこういう女性専用車が一番便利なところに停まる駅は多い。

他社局の路線でも駅によっては偶然そうなることはあるが、JR西日本は意図的にそうしているようなフシがある。(下記資料)

JR西日本は女性専用車の毎日・終日実施だけでなく、こうしたところにも非常に女性客重視の姿勢が現れている。いや、正確には男性客軽視だろう。

そういうと、「痴漢被害から女性を守るためなんだから当然。男性客軽視とか言うのはおかしい」などと反論してくる人が出てくるが、JR西日本が過去に女性専用車を宣伝していたポスターやモニターがこちら。

痴漢対策ではなく、客寄せサービスと化しているのが分かる。

特に(ほぼ混雑しない日中や休日も含め)毎日・終日運行していることをウリにしているのがよく分かるだろう。

「いや、客寄せサービスなんかじゃない。JR西日本は他の会社より痴漢対策に熱心なだけ」という反論もあるかも知れないが、そういう人は現在でもJR西日本社員が痴漢や盗撮をして捕まるというニュースが後を絶たない現実をどう考えるのだろうか。

JR東西線:尼崎~京橋

尼崎駅のホームでしばらく待っていると17:24発の普通・松井山手行きが到着。

女性専用車に乗ると既に1組の男女が座席に座っていた。女性が男性の体に寄りかかって寝ているが恋人同士だろうか。

車内は空席もあり空いている。

しばらく停車したあとに尼崎駅を発車。

次の加島駅の手前で地下に潜り、そこからは京橋駅の手前までずっと地下を走る。

加島駅を出て御幣島・海老江・新福島の各駅を過ぎ、比較的空いた状態のまま17:36頃に大阪キタの中心部にほど近い北新地駅に到着。ここで一旦下車して後続の列車に乗り換える。

理由はいつも言っているとおり、少しでも多く任意周知するためである。

女性客から声かけ

北新地駅ではこれまで乗車していた乗客が降りるのと入れ替わりにホームに並んでいた多くの乗客が乗り込み車内は一気に乗車率が上がる。

私達の近くに座っていた恋人同士と思しき男女はこの先も引き続き京橋方面へ乗車するようだ。

乗ってきた松井山手行きをホームで見送り、後続の17:43発の快速・木津行きの電車を待っていると、北新地駅ホームでも(先ほど大阪駅であったような)女性専用車を案内する自動放送が流れ、駅の電光掲示板の字幕にも流れていた。

北新地駅の駅標
北新地駅ホーム

ホームに並んで電車を待っていると1人の女性客から声掛けがあり、私達は敢えて無視していたのだが

「すみません」

「すみません」

「Excuse me」

「Excuse me」

「すみません」

としつこかったので会員の1人が仕方なく対応。

会員A:どうかしましたか?

女性客:(足元の「女性専用車」マークに指さしながら)これですよ。

会員A……でも今日は日曜日ですけどね(もちろんJR西日本が土休日も含めて毎日終日実施しているのは承知の上で)

女性客:日曜日もそうだと思いますよ。

会員B:どのみち法律で決まってません。

女性客:乗るんですね?

その女性客は会員が故意に継続して乗ることを知ってなお、駅員や車掌を呼ぶようなことをしないことから考えて「実は男性も乗れる」ということを本当は知りながら排除意識で声かけしてきたものと思われる(本当に知らないのであれば『不正な乗車をしようとしている』と認知するだろうから駅員や車掌を呼ぶだろう)が、それ以上は何も言ってこなくなった。

会員がわざと「日曜日ですけどね」と言ったのに対し、即座に「日曜日もそうだ」と返しているところから、ある程度は女性専用車両について知識があると思われる。

もしかしたら、女性専用車を守るために男性を見つけると(任意だと分かっていても)必ず声をかける「女性専用車両”専用警察”」なのかもしれない。

今回の女性客は特に攻撃的な言動があったわけではないが、この2月には神戸市営地下鉄で当会会員に暴行を働いた女性客がいた。また、5月の関東の京王線乗車会でも会員を蹴った女性客がいた。

いずれも(本物の)警察に通報した上で当事者の身柄を警察に確保していただいた。

こういう女性客は女性専用車を「女である自分たちの縄張り」もしくは「領土」と捉えているようにも見える。つまり縄張り意識があるため、男性を見つけると暴言や暴力などの威嚇・攻撃に走るのだろう。

よく「女性専用車両は弱者保護だから理にかなっている」とか「女性専用車両に乗る女性は男性が怖いから乗っている」などということを言う人がいるが、そもそも女性客が本当に恐怖している弱者なら乗車している男性に対して声をかけたり、暴力を振るったりするなど出来るはずもない。

本当に恐怖して怯えているのなら「そんなことをすれば自分の身に危険が及ぶ」と考えるはずだからだ。

「本当か?」と思う人は、自分の目の前にヤ○ザ風の怖い人がいるとして、その人物に暴言を吐いたり、自分から暴力を振るったりできるか想像してみてほしい。

自分自身が空手○段とか、プロレスラーだとかであれば話は別だが、そうでなければ普通、そんなことは出来ないだろう。

また、「女性専用車両は弱者保護だから理にかなっている」というのは、『女性は弱者』と決めつけることであり、この考えこそがド直球の女性差別であろう。

とはいえ普段、女性差別を糾弾している人がなぜかこういう場合だけ「女性は弱者なのだから配慮して当然」等と言い出したりすることもある。なんとも都合の良いダブルスタンダードである。

私達は女性を男性と対等の存在としているからこそ『女性は弱者』とは微塵も思わないし、だからこそ『弱者保護=女性だから保護・女性だから配慮』とはならないのである。

また神戸の地下鉄や京王で現れた男性客を見つけると攻撃してくるような「女性専用車両を縄張りのように捉えている女性客」以外にも、世間には女性専用車両を『痴漢対策』といいつつ、実は女性専用車両で痴漢が減らなくてもそれには無関心で、さらに女性専用車両を増やそうとして「朝だけでは少なすぎる。関西だけでなく関東も終日実施するべき」などと言い出したりする者もいる。

そして、こういう者はJR埼京線の痴漢を6割も減少させた実績のある監視カメラを「カメラごときに何が出来る」「カメラには死角が・・・」などと否定したりする。

要するに「痴漢対策を口実に女性専用車両を増やしたいだけ」なのである。

そして、JR西日本は【その手の女性客】にウケることを狙って女性専用車をどんどん拡大した鉄道事業者と言えるのではないだろうか。

また、以前から公明党(最近では共産党も)が女性専用車両の拡大を活動目標のひとつにしてきたが、こちらもどこかの路線に導入させることに成功すると、すぐに「終日化」「他の路線にも」という動きを見せ始める。

痴漢対策としての効果云々より「いかに拡大するか」が主眼となっており、やはり【その手の女性客】(=痴漢対策を口実に、実は女性専用車両を拡大したいだけの女性客)に訴えかけていると言えるのではないだろうか。

※議員の方のポストについては公人のため、画像や氏名を隠す処理を行っていません

なお、JR西日本の女性専用車についてはJR西日本自身が積極的に推進したと思われ、政治的な力は働いていないと思料する。

つまり、各都市の地下鉄などの多くは推進派の政党に押されて女性専用車両を導入したのに対してJR西日本は自ら積極的に推進したということだが、どちらも表向き痴漢対策と言いながら実は【その手の女性客】へのアピールとして推進・導入された(と思われる)という点で共通していると言えるだろう。

さて、北新地駅に後続の列車が到着したので私達も乗車。

この列車では特に何事も無く、大阪城北詰駅を出て地上に上がり、17:49頃に京橋駅に到着。

ここで大阪環状線に乗り換えるため下車したが、さっき北新地駅で声をかけられたので京橋駅で抗議することにした。

京橋駅で抗議

「任意協力」なのに鉄道事業者が「女性専用車」という、いかにも強制力がありそうな名前をつけて運行するから女性客が本当に女性専用の車両だと勘違いするし、それがトラブルの原因にもなりかねないのである。(もちろんトラブルになるからと男性が乗らないようにすれば、まさに鉄道事業者の思うつぼ)

中には任意だと分かっていて声掛けしてくる女性客もいるだろうが、任意性をわかりやすくするだけで声掛けはほぼ無くなるだろう。

『朝専用缶コーヒー』を夜に飲んでいる人に声掛けする人などいないのと同じように。

もっとも、本当は法的にも強制するとまずいから(実は任意だが)強制であるかのように見せかけて運行しているわけで、乗客が勝手に誤認してくれることを期待しているのである。

実に汚いやり方だ。

こういう所も含めて今後とも抗議していく必要がある。

京橋駅の事務室でまず女性客からの声掛けがあったことについて駅員に抗議すると「ご不快な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした」と謝罪の言葉があった。

また、「私達からも上には伝えておきますけど、お客様からもJR西日本お客様センターにご連絡いただけたほうが少しでも伝わりやすくなると思います」とも言っていたので、後で会員の1人がJR西日本お客様センターにも電話した。

今回、対応したのは京橋駅の若い男性駅員であったが対応は良かった。

JR西日本でも社員による対応はまちまちだが、会社の方針としているから女性専用車に賛成という社員も多いかと思う。

一方で内心では女性専用車を快く思っていない社員もいるだろう。(遙か昔、JR西日本の社員ではないが当会に「実は自分も本当は女性専用車両のことは良く思っていません」というようなご意見投稿をしてきた鉄道員もいた)

私達としても非協力(任意確認)乗車は今後とも根気よく続けていくし、もし何かあった時には抗議することもあるだろう。それが少しずつになるかもしれないが、長い目で見れば状況を変えていくことにもつながるのではないか。

とにかく大事なのは「今も反対派が活動している」ということを鉄道事業者にも認識させることである。

以前、感染症の流行に伴う自粛要請を理由に一時的に活動していなかった時期があったが、その後活動を再開した際に声掛けが復活していたということもあったので、やはり地道でも活動を継続していくことは重要であると思う。

さて、先ほど「後で会員の1人がJR西日本お客様センターにも電話した」と述べたが、電話した会員がJR西日本お客様センターに伝えたのは大体以下のような内容である。

  • 今回の女性客による声掛けはもちろんのこと、そもそも女性専用車と書いている時点で鉄道会社による「差別・いじめ・ハラスメント」にあたる行為である。
  • 私としては世界中の人達どころか自身の身近な知り合いにも、こんな車両があることについては教えるのも恥ずかしいくらいだ。
  • 来年には大阪万博が控えているのにJR西日本はこのまま女性専用車・Women onlyと書かれている車両を晒すことによって、そのモラルを世界中から疑われても恥ずかしくないのか?

こういうと「女性専用車は痴漢対策で、男が痴漢するからやむを得ず設置されたもの。だから痴漢する男が悪い」と信じている人(多分、この問題に関心の無い人はそういう感覚だろう)は「そもそも男が痴漢するのが悪いんだから、差別だとかいじめだとか言う方がおかしい」などという感想を持つ人もいるだろうが、このページでここまで述べてきたことを再度思い出してもらいたい。

【痴漢対策はうわべの理由で、実際には政党の選挙対策や実績作りであり、さらには一部の鉄道事業者も客寄せサービスとして推進してきた】ということを。

女性専用車が❝女性専用❞といいつつ任意協力になっているのも「強制したら差別に当たるからそれをうまくかわすため」である。

また表向き痴漢対策と言うことになっているから「男の自業自得」だとして差別を体よく男性側の責任にして正当化できるのである。

私達はその上で女性専用車を「差別・いじめ・ハラスメントである」と主張しているのだ。

再度言うが【痴漢対策は建前】である。

それをいかにも痴漢対策のためのやむを得ない措置のように装って差別を正当化し、しかも「男が悪いからこうなった」と思わせているのが現状なのである。

これは人としての尊厳に関わることであり、男性客が他の車両に移れば済むという話ではない】

JR大阪環状線内回り:京橋~天満

抗議のあとは京橋駅の大阪環状線ホームに移動し、18:07発の環状内回り列車に方面に乗るべく並んだ。

しばらくすると、ここでもまた女性専用車に関する自動放送がホームに流れた。

大阪環状線内回り電車

電車が到着して乗客が降りてくるとすぐに私達の後ろに並んでいた1人の女性客が素早く走ってきて割り込んで乗車してきた。何の意図があったのだろうか。

乗ってからは特にこれと言ったことはなく、18:11頃に天満駅に到着。

乗車会は終了とした。

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