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2008年6月 関東本部:6/15横浜駅前街宣活動の報告

去る6月15日午後3時より横浜駅前(神奈川県横浜市)にて、当会から11人が参加して女性専用車両反対の街宣&ポケットティッシュ配布活動が行われました。

今回は横浜駅みなみ西口前広場で行いました。

上記の画像の右側の建物前で街宣を、その周辺で当会のチラシが入ったポケットティッシュの配布をそれぞれ行いました。

正面の建物は相鉄の横浜駅です。

駅を出てすぐ目の前に見える位置で街宣を行いました。

通路を挟んだ向かい側には、横浜市営地下鉄の横浜駅へ向かう階段があります。

相鉄も横浜市営地下鉄も女性専用車両を導入しているため、通行人だけでなく、駅員に対しても大きくアピールすることができました。

街宣では参加者が次々とマイクを握り、女性専用車両の不当性を大々的に訴えていきました。 演説者の後ろには横断幕や幟旗を出しました。

多くの方が演説や横断幕に注目し、中には立ち止まって演説を聞いていた方もいました。

参加者に対して「確かに専用車はおかしい、もっと大和男児が頑張らなきゃダメじゃない!」と励ましの言葉をかけて下さった年配の女性や 「相鉄は真ん中に(女性専用車両が)ある関係で、降車の多い駅になると、隣の車両(女性専用車両)からドカドカと移動してきて 男性の足をヒールで踏みつけて降りるやつ(女性)が後を絶たない。貫通扉を施錠してはどうか。」と話されていた年配の男性もいました。

中には心無いヤジを飛ばしてくる年配の女性もいましたが、全体的に大きなトラブルはありませんでした。

ポケットティッシュも順調に配ることができました。

横浜駅前は人通りが多く、次々と当会のチラシが入ったポケットティッシュを手渡すことができました。

上記の画像は、手書きのボードを持った参加者からポケットティッシュを受け取った直後、中に入っていたチラシに関心を示した通行人の方です。

このように多くの方がチラシに関心を示し、中にはチラシを出して読んでいた方もいました。  

路上には他のチラシがあちこちに捨てられていましたが、当会のチラシはほとんど捨てられていませんでした。 

予定していた2時間があっという間に過ぎ、終了時間である午後5時までに1800個ものポケットティッシュを配ることができました。

最後になりますが、街宣の準備中に当会に対してカンパをして下さった男性の方がおられました。

この場を借りて厚く御礼申し上げます。

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2008年5月 各交通局への公開質問状について

当会では、(08年5月現在)女性専用車両を実施している、東京・横浜・名古屋・大阪・神戸の各交通局に対し、女性専用車両への協力(男性が乗車しないこと)は、任意であるか強制であるか等、3項目の質問を公開質問状の形で送付し、4月中に回答するよう要請いたしました。

その結果、東京を除く4事業者から回答があり、そのうち神戸・大阪・横浜の各交通局は【女性専用車両への協力は任意】であることを認めました。

(名古屋市交通局のみ、「二者択一式の回答は出来ない」として、別紙で回答してきました。)

女性専用車両への男性客の乗車が任意か強制(乗れない)かについては、当会サイト「専用車調査結果」内、専用車両実施状況のページに記載されていますが、以前、このページを作成するために鉄道事業者に質問した際は、公開質問状としてではなく、単に鉄道事業者に対して質問しただけであったため、こちらの「任意か強制か」という質問には答えず、「女性専用車両は痴漢対策のため実施しているものであり、大変好評です。」といったような回答をしてくる事業者が多く、専用車両への協力が任意か強制かをはっきりさせることが出来なかったため、今回改めて、公開質問状の形で出すことにしたものです。

なお、今回は専用車を実施している全事業者に対してではなく、とりあえず立場上、公開質問状については答えざるを得ないと思われる、
公営の鉄道事業者に絞って、質問しました。

以下、公開質問状の内容と、各鉄道事業者の回答をここに示します。

【公開質問状】

平成20年○月○日

○○市長 ○○○○ 殿

私達は女性専用車両に反対する会と申します。2003年6月の結成以来、女性専用車両の問題点を指摘し、女性専用車両を撤廃するべく日々活動を行っております。さてこの度、突然のことで失礼とは存じますが、貴局にお伺いしたいことがあり、本状を送付させていただきました。

1.貴交通局で導入されております女性専用車両に男性が乗車することは、約款あるいは例規で禁止されているのでしょうか、それとも任意なのでしょうか。

2.また、男性が乗車していた場合、強制的に排除するようなことはあるのでしょうか。

3.貴交通局で導入されております女性専用車両の位置付けは、一時的な緊急避難でしょうか、それとも恒久的な施策なのでしょうか。

ご多忙のところ誠に恐縮ではございますが、平成20年4月末日までにご回答いただきますようお願い申し上げます。また、その際、出来ましたら、ご回答いただいた方のご氏名とご職名も添えていただきますようよろしくお願いいたします。そして誠に勝手ではございますが独自方式ではなく、できる限りこの書面あるいは類似の書式による書面にてご回答をお願いいたします。

なお、いただいたご回答につきましてはその内容及びご回答いただいた方のご氏名・ご職名を当会にて公開させていただきますので、予めご了承下さい。

回答

1.任意・強制          (該当する方を○で囲んで下さい)

2.強制排除なし・強制排除あり  (該当する方を○で囲んで下さい)

3.一時的・恒久的        (該当する方を○で囲んで下さい)

職名___________     氏名_____________

女性専用車両に反対する会

URL http://www.eonet.ne.jp/~senyou-mondai/

〒140-0013

東京都品川区南大井3-23-3 PMR20030622

女性専用車両に反対する会 福山 博

(郵便物が届かない場合がありますので、団体名及び受け取り人名は省略せずにご記入下さい。)

当会から各交通局へ行った質問及び各鉄道事業者の回答

1.貴交通局で導入されております女性専用車両に男性が乗車することは、
約款あるいは例規で禁止されているのでしょうか、それとも任意なのでしょうか。

2.また、男性が乗車していた場合、強制的に排除するようなことはあるのでしょうか。

3.貴交通局で導入されております女性専用車両の位置付けは、一時的な緊急避難でしょうか、
それとも恒久的な施策なのでしょうか。

(神戸市の回答)
1:任意 2:強制排除なし 3:恒久的
回答者:地下鉄運輸サービス課(氏名は記載せず)

(横浜市の回答)
1:任意 2:強制排除なし 3:恒久的
回答者:高速鉄道本部運輸サービス課長 柳沢保利

(大阪市の回答)
1:任意 2:強制排除なし 3:一時的
回答者:大阪市交通局高速運輸部駅務管理担当(氏名は記載せず)

(名古屋市の回答)
二者択一式の回答については、回答いたしかねますので、別紙により回答させていただきます。
回答者:営業本部電車部運輸課長 林 光紀

(別紙)

1.貴交通局で導入されております女性専用車両に男性が乗車することは、

約款あるいは例規で禁止されているのでしょうか、それとも任意でしょうか?

本市地下鉄東山線の女性専用車両につきましては、車内における痴漢被害等迷惑防止の観点及び、

痴漢被害の不安を持つ女性のお客様に安心してご乗車いただくという観点から、お客様のご協力を頂き、

平成14年9月から導入させていただいております。女性専用車両の取り扱いについては、

本市の定める条例または当局の定める管理規定で定めるものではなく、携帯電話の使用の自粛のお願い等と同様、

ポスターの掲出や車内放送、ホーム放送などにより、お客様に広くご協力をいただくことにより実施しているものです。

2.また、男性が乗車していた場合、強制的に排除するようなことはあるのでしょうか?

男性のお客様が女性専用車両にご乗車されている場合は、職員が趣旨を説明し、ご協力を頂いております。

なお、女性のお客様に同伴される小学6年生以下の男性のお子様、お体の不住名お客様と介護者のどちらかが女性の場合に

同伴される男性のお客様については、一般の車両と同様にご利用いただけます。

3.貴交通局で導入されております女性専用車両の位置づけは、

一時的な緊急避難でしょうか、それとも恒久的な施策なのでしょうか?

女性専用車両のあり方については、お客様のご利用の実態や、痴漢被害の届出件数、お客様のご意見、

さらには大学等集客施設の理地位動向の影響、地域の他事業者、他地下鉄の動向などを総合的に検討した上、

そのつど判断していく考えです。

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2008年4月 東急本社への直接抗議活動について

去る4月11日に当会が行った、東京急行電鉄本社(東京・渋谷)への直接抗議活動についての報告です。


東急本社に直接抗議

関東本部女性会員も参加

当会関東本部では4月11日、東京・渋谷の東急電鉄本社に直接、抗議に行って来ました。

女性専用車の「任意性」を周知する努力を全くしていないことへの抗議です。

今回は、いつも当会の抗議乗車にご協力いただいている、「男女共生を推進する会」の兼松会長と当会のメンバー、併せて5名が参加しました。(今回は本社に抗議に行くため、人数を制限しました)

で、「男性も乗れる女性専用車」では、日本語になっていない、「男性も乗れる」なら、その形容詞句に相応する「任意性」を表した名称、たとえば、女性優先車等に変更せよ、また「男性も乗れること」を駅のポスター、掲示板、アナウンスで告知せよ。と要望しました。

我々に応対したのは、東急お客様センター副センター長と、鉄道事業本部 運転車両部 運転保安課の2人の計3名。

次々に炸裂する兼松さんの弾丸トークに、のっけからタジタジになった感じでした。

兼松さんの「女性専用車という名称が不適切である」という意見については「他の鉄道会社がそういう名称を使っているので…」との答え。  

「他の鉄道会社が間違ったことをしたら、あなたの会社もそうするんですか?そんなの子供の言い訳。大人の世界では通用しませんよ」と兼松さんが言ったら、何の反論もしませんでした。  

その他、女性専用車が痴漢対策になっていないことや女性専用車がいかに不条理なものか、約1時間20分にわたり抗議しました。

そのやり取りの中で、東急側が「男性を乗せない事は男性差別には当たるとは考えていないし、(女性専用車両は)多くの方に理解を頂いていると認識している」とか言いだしたので、その発言者に向かって兼松さんが「あなた、女性専用車(のある電車)に乗ったことがあるの?」と聞いたら、案の定「ありません」

「乗りもせず、何で差別がないなんてわかるのか?一度乗ってみれば、いかに男性差別をしているか、わかりますよ」

と兼松さんが言うと、うなずくでもなく、否定するでもなく、力なく座っていました。

今回参加した、当会関東本部の女性会員Kさんからは、

「女性専用車のせいで、女性同士の対立が起きている。年配のご婦人が若い女性から、『あなたが乗るところじゃない』みたいに言われているのをご存じですか?」

「世の中は男性と女性が協力しあって成り立つんですよ。あなた達のしてることは、反対に水と油の関係にしているんですよ」

といった指摘があり、これについても東急側の3人は苦虫を噛み潰したような表情で黙って聞いていました。

まあ、立場上、自分の意見が言えないのはわかりますが、会社としても何ら反論できない、それが女性専用車です。

何しろ、「女性専用車」などとウソの名称をつけ、「男性も乗れる」という事実を意図的に告知しない、そういうウソの上でしか成り立たない。それが女性専用車ですから、反論できるはずがありません。

それにしても、もうちょっと歯ごたえがあるかと思っていたのですが、本社ですらこんなお粗末なレベルなのか…と思うと、開いた口が塞がりませんでしたね。

本社側もきちんと説明できないものを導入しているというお粗末さが随所に感じられましたというよりも、あまり誠意が感じられない対応で、帰り際、慇懃無礼に「本日は大変貴重なご意見を賜りまして、本当にありがとうございました」と言われたのには腹が立ちました。

今後もさらに、どのような抗議活動を展開していくか、考えていく必要がありそうです。

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2008年4月 関西本部:JR大阪環状線と地下鉄御堂筋線で非協力乗車会

当会関西本部では、3月のJR大阪環状線 非協力乗車会に続き、4月もJR大阪環状線と地下鉄御堂筋線で非協力乗車会を行いました。


英語で男性排除を試みる女性客、御堂筋線に現る

御堂筋線梅田駅駅員の執拗な降車要請

JR大阪環状線 大阪~天王寺

関西本部では、3月のJR大阪環状線 非協力乗車会に続き、4月もJR大阪環状線ならびに地下鉄御堂筋線で非協力乗車会を行いました。今回乗車したのは以下の通りです。

【JR大阪環状線 大阪→天王寺】

大阪20時05分発 環状外回り 天王寺行き

前回とほぼ同時刻の列車です。3月ダイヤ改正で、「ひとつ前の列車」が京橋止めでなくなり天王寺まで延長されたためか、京橋を過ぎても車内は空いていました。

大阪につくと車内放送があります、JR西日本独自の言い回しです…

「女性専用の表示のある車両はただいまの時間女性専用車です。男性のお客様はご注意ください」

「ご乗車できません」「ほかの車両をご利用ください」というようなアナウンスをする車掌もいるのですが、「ご注意ください」というあたり、少しは言葉を選んでいるようでした。

また、環状線では桜ノ宮→京橋間と桃谷周辺で、よく専用車案内放送があるのですが、今回はありませんでした(車掌の専用車案内は大阪駅停車中のみでした。)

実は大阪出発前、内回りの列車を2本観察していました。
大阪19時59分発区間快速加茂ゆきの専用車は大阪出発時点で男性の乗車7名を確認。

大阪20時01分発普通列車桜島行きの専用車は大阪到着時点で男性の乗車5名を確認。

私たちの乗った大阪20時05分発天王寺行きはというと、大阪出発時我々以外男性が2名いました。一人が天満で降りられ、京橋で男性が一人乗車します。

大阪城公園では男性2人組が乗車しようとしましたが、「専用車」であることを理由に乗車をためらい、隣の車両に向かわれました。

さらに森ノ宮でも、男性4人が女性専用車の前に来たのですが、そのうちの一人が「女性専用や、あかんあかん!」といって、乗ろうとする仲間を引き留めていました。このときメンバーの一人が、これ見よがしに彼らが乗車しようとしたドアの前に立っていたのですから 、私たち男性客の乗車は認識していたと思われます。

鶴橋で大量に下車。もう私たち以外に男性客はいませんでした。

そして、天王寺に到着。

JRから地下鉄御堂筋線に乗り換えます。

大阪市営地下鉄御堂筋線 天王寺~中津~天王寺

【御堂筋線 天王寺→梅田】
天王寺20時34分発 新大阪行き

当会では初となる、御堂筋線 非協力乗車会が始まりました。そして、事件はなんばを出発した時に起こりました。

なんば出発時、向かいの席に座っていた中年の女性客が何やらソワソワしながらこちらに向かってきて、こんなことを私たちに言いました…

“Can you speak English?”

たぶんこの時点から、我々を日本人だと思っておらず、日本語がわからないからここが専用車であることを知らないのだと勝手に思い込んでいたようです。

その女性客は、我々が日本語が分かるかどうかを確かめるためか、メンバーの一人が持っていたメモ書きを勝手に引っ張り、のぞき見するという暴挙に出ます。

その明らかに失礼な行為に、メモ書きを持っていたメンバーの隣にいた、別のメンバーが激怒!
「あなた、勝手に人の手帳のぞき込んで失礼じゃないですか!!」

「日本語」で叱られた女性客。
「えっ! 日本人なの?! じゃあ、これ見なさいよこれ!!」(ステッカーを指さす)

メモ書きを持っていたメンバーは、「余裕で知ってるで~~」と反撃。

「え、知ってて乗ってるわけ?!」

「このようなものに協力する気など一切ありません!!」

その女性客はさすがに気まずいと思ったのか、次の心斎橋で逃げるようにして降りて行きました。

本町から大量に女性ばかり乗車、かなりの混雑で、乗車率150%くらいはあったかもしれません。

梅田に到着。ここで一旦降ります。

【御堂筋線 梅田→中津】

梅田21時00分発 新大阪行き

特に何もありませんでした。

【御堂筋線 中津→天王寺】

中津21時09分発 天王寺行き

中津出発時、専用車内、男性客が私たち以外にも5名ほど乗っており、御堂筋線の専用車も形骸化してきたかと思うような状況だった(車内の半数近くまで男性だった)のですが、梅田到着後、その平和は交通局職員にかき乱されることになります。

その職員、車内に入り込んできてまで、

「女性専用車両なので移動をお願いします」

と執拗に絡んできます。

車内にいた男性客が次々と専用車から離れてゆきます。

私たちのところにも来ましたが…

「ええ、知ってますよ、強制じゃないですよねえ」

「え???」

「強制じゃないでしょ」

「ご協力していただけないということですか?」(←かなり不機嫌)

「そういうことです」

これで交通局職員退散したかと思いきや、他の男性に声かけ。
しかしながら、私たち以外にも専用車に乗り続けた男性を2人確認できました。
一通り声かけが終わったら、今度は別の扉の外からしつこく
「女性専用車両なので移動をお願いします」

本当にしつこいが、恐らく特権意識の強い女性客から、男性を徹底的に排除するよう、うるさく言われ続けているのでしょう。

また、交通局内でも上からそういう指示が出ているのかもしれません。

私たち以外に専用車にいた男性2人は、本町駅で下車。男性は私たちのみに。

以後は何事もなく天王寺に到着しました。

おまけ

今回の非協力乗車会に参加した会員Y氏が、非協力乗車会終了後、天王寺からの帰り道で、御堂筋線梅田方面の列車の専用車両に乗っていると、なんば駅で、専用車への乗車をためらう男性客がいたので、「乗ってもかまへん(=構わない)とプッシュしたそうです。

その結果、この男性客、淀屋橋駅まで専用車に乗り続けることになったのですが、専用車に乗車したのは初めてだったそうです。
ご夫婦で乗車されていましたが、いろいろ話がはずんで、Y氏からそのご夫婦に、「専用車に、誰でも乗れるのはなぜか」ということなどを話したそうです。

「専用車内で、乗ってきた男性客の隣にさりげなく座ったり、アイコンタクトしたりして男性の専用車両への乗車をバックアップした経験はあるが、こういう経験は初めてだった」と、Y氏は話していました。

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2008年4月 名古屋集会と地下鉄名古屋駅 駅長室への抗議活動

当会ではこの4月6日に名古屋において、関東本部・関西本部合同で、「2008春 名古屋集会」を開催しました。

この名古屋集会は、当会の活動拠点が関東と関西に分かれていること、そして数は少ないながら中京地区の会員もいることから、
毎年春と秋に、主にメンバーの交流を深めるために行っているもので、関東や関西で行われている通常の集会に比べると、
やや親睦会的な意味合いの強いものですが、今回も関東・関西から多数の会員が参加、さらに中京地区の会員も参加し、
賑やかな集会となりました。
今回は、間もなく(5月頃から)名古屋市営地下鉄東山線で、現在平日朝ラッシュ時のみ運行されている女性専用車両が、
夕~夜間にも拡大される予定となっていることを受け、名古屋集会の後、地下鉄名古屋駅の駅長室に直接、抗議に行くことにしました。

以下、地下鉄名古屋駅駅長室へ直接抗議に行った際の報告です。


「反対する会」名古屋へ

地下鉄名古屋駅・駅長室に抗議

4月6日午後4時過ぎ、我々参加者は抗議および質疑を行うため名古屋市営地下鉄名古屋駅駅長室へ行った。
あまり広くない駅長室に多人数で押しかけたため、駅長室はたちまち一杯に。

 対応したのは助役氏1名。我々が来室の趣旨を述べてもさほど驚いたそぶりもなく、かつ嫌な顔もせず対応してくれた。
まず出だしは

反対する会:東山線夕方拡大の経緯、議会での様子などを伺いたい。
我々の要望を本局に伝えていただきたい。

助役:どういった様子で決まったかはこちらには降りてきていない、
ただ「始めます」という話しか降りてきていないので…。要望を上に伝えることは出来ますが。

予想通りの回答であった。現場にいちいち細かい経緯や議会での議論についての情報は伝えず、トップダウンで事が運んでいるのであろう。
また駅長室では回答や判断の権限がないのも嘘ではないと思われる。
助役氏が私たちに反論をしたり理不尽な説明をするようであれば猛攻撃をかける準備は出来ていたのであるが、
彼は終始穏やかな口調で我々の話を聴きメモに書き留めてくれたので、こちらからは質問を投げかけるのみとなった。

以下、その質問の概要である。

【1】
女性専用車両に男性が乗車しないことは、条例・例規等で規定されている「乗客の義務」に該当するのか。
それとも男性の任意協力なのか。

【2】
「お身体の不自由なお客様」の男性単独や、本人・介護者共に男性の場合の乗車を認めないのは何故か。
弱者をより苦境に陥れるのは何故か。言い換えれば障がい者男性よりも健康な女性を優遇するのは何故か。

【3】
市議会議事録を見るとH19年2月定例会(3月16日ー07号)に「的確なニーズ調査を」とある。
また、H19年2月定例会(3月6日ー05号)には長谷川由美子議員の発言として、
「交通局が東山線と他路線の主要10駅で実施した対面アンケート調査によりますと、
女性専用車両に対して80%の女性が賛成という結果が出ています。賛成の理由も、
痴漢被害が防止できるという回答件数の2倍以上多かった理由は、安心して電車を利用できるというものでした。」
「先ほど申し上げたアンケート調査でも明らかになったように、女性専用車両は、もはや痴漢対策というより、
女性が安心して電車に乗れるという、多数の回答が示すように、安心を求めております」

ともある。(名古屋市会議事録は
http://www.gijiroku.jp/gikai/c_nagoya/index.html(現在はリンク切れ))
交通局はアンケート等の調査をいつ、何回、どのような形で行い、結果はどうだったのか。男性の回答も含めて教えてほしい。
また「賛成」といっても「大いに賛成」「どちらかといえば賛成」があるはず。「反対」についても同様。
交通局は結果を「大いに」「どちらかといえば」まで把握しているか。していればその内訳をデータとして教えてほしい。
さらに「対面」の相手はどのように選定したのかを教えてほしい。

【4】
議員は「80%の女性が賛成」としか述べておらず、男性の意見を無視していると思われる。
交通局としては男性の意見にも耳を傾ける姿勢はあるのかどうか。

【5】
大阪市営地下鉄御堂筋線で男性が痴漢でっち上げの冤罪にあう事件が起こったが、
名古屋市交通局は「男性の安全・安心」についてどういう見解か。

【6】
市議の発言にも「痴漢対策というより、女性が安心して電車に乗れる」とあり、
名古屋に限らず最近は「女性が安心して」という位置づけになりつつある。
その一方でテレビのインタビューなどを見ると必ず、
「酒臭い人がいなくて良い」「汗臭い男がいなくて良い」「おじさんがいないので快適」といった声が聞かれる。
アンケート調査の「賛成」には、このような理由の「安心」を求めて賛成している者が含まれている可能性が大いにあるが、
名古屋市交通局の見解はどうか。
「痴漢対策」が「安心」に変わったことで、女性専用車両は「酒臭い」「汗臭い」「おじさん」等の排除を包括するようになってきた。
つまり本来の「防犯」ではなく「女性優遇」が目的となってきている。

【7】
子どもたちに「男は悪い人、存在するだけで迷惑な人種」という差別意識を植え付け、
さらに男児に劣等感を与える(自分も将来村八分にされる)という悪い教育効果がある、という意見に名古屋市交通局の見解を聞かせていただきたい。

【8】
他の自治体で女性専用車両に対して男女共同参画から助成金が出ているという話を聞いたが、
名古屋市の場合どうか。出ているとすれば金額はいくらか。

【9】
名古屋市会H19年2月定例会(3月6日ー05号)で交通局長吉井信雄氏が、「しかしながら、議員(註:長谷川由美子氏)御指摘のように、
最近では他の鉄道事業者においても導入が進みつつあり、また女性の社会進出も進みつつあります。
当初、私どもが女性専用車両を導入したころとは少し状況が変わりつつある、議員のお言葉をかりれば、社会的流れになりつつあるのかなと、
そういった認識をしておるところでございます。」と発言している。
これでは女性専用車両について、深く吟味することなく、効果・結果を検討・反省することなく、漫然と導入する、みんなやっているから名古屋もやる、
と言う意味に受け取れてしまうが、どうなのか。
ここをこう変えてはどうか、こうすればよいのではないか、というような検討をしているか、いないのか、教えてほしい。


以上のような内容で、約30分にわたり質問を述べた。

助役氏は、「頂きましたご質問・ご要望は必ず上に伝えます」と約束し、我々は駅長室を後にした。

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2008年4月 名古屋市交通局・札幌市交通局・JR西日本への抗議署名結果報告(実施期間:2008年3月1日~同年4月15日)

今回は、新規開業のおおさか東線に最初から女性専用車両を導入したJR西日本と、反対・抗議の声にもかかわらず、女性専用車両の新規導入・拡大を行うことを決定した名古屋市交通局・札幌市交通局を提出先に、3月1日より募集いたしました。

皆様より頂きました署名の総数は92筆でした。

ご協力下さった皆様、誠にありがとうございました。

個別に御礼差し上げることは出来ませんが、会員一同、深く感謝いたしております。

今回、皆様から頂きましたコメントを見ておりますと、今回の提出先の鉄道事業者(名古屋市交通局・札幌市交通局・JR西日本)が行った、女性専用車導入に関する様々な動き(アンケート・その他)について、おかしいところ、矛盾したところ等を逃さず、鋭く指摘している意見が目立ちました。

皆様から頂きましたコメントをじっくり読んでいると、現在の女性専用車両の進められ方がいかにおかしいものであるかが伝わってくるように思います。

また今回は、大阪の地下鉄御堂筋線で発生した痴漢でっち上げ事件の影響からか、「男性の痴漢冤罪に対する対応もきっちりしてほしい」といった意見も目立ちました。

募集期間の後半の方になって、今回新しく署名にご協力くださった方が増えてきましたが、当会のオンライン署名は過去に署名したことによる制限はありませんので、今後また、当会でオンライン署名を募集した際には、もしよろしければ、再度ご協力いただければ幸いです。

オンライン署名のサンプルはこちらをクリックしてください。(現在は削除済み)
(皆様より頂きました署名は、このような形式で用紙にプリントアウトされ、各鉄道事業者に提出されます。)

「名古屋市交通局・札幌市交通局・JR西日本への抗議署名」結果(92筆)の都道府県別内訳

北海道3・新潟1
埼玉7・千葉8・東京21・神奈川17・山梨1
静岡1・富山1・愛知3・岐阜1・三重1
京都1・大阪16・兵庫6・奈良1
岡山1・鳥取1・広島1

ご協力下さった皆様、ありがとうございました。


皆様より頂きましたコメントより一部ご紹介

(今回の提出先:JR西日本・札幌市交通局・名古屋市交通局)

●札幌市交通局は一度女性専用車導入についてアンケートを行っていて、そのときの結果では女性専用車導入反対の意見が多かったにもかかわらず、そのときの結果は現在札幌市交通局のトップページで見ることはできません。

そして、その後行われたアンケートでは女性専用車導入賛成意見が多く現在ではそちらの結果しか見ることは出来ません。

調査方法も日時も違うのだからアンケート結果はすべて公開するのが当然のことではないのでしょうか?

●札幌市長様。 夏以降に女性専用車両導入とのことですが中止していただきたいです。

札幌市交通局のアンケート結果から必要、どちらかというと必要が39.4%。

不必要どちらかというと不必要が29.3%ということです。

どちらも過半数に達しておりませんしここは女性専用車両の試験的導入を取りやめるべきだと思います。

過半数の支持さえも受けていないことを市長様はおやりになるのですか?

市民の声の過半数さえ得ていないんですよ?

これは必要とされていない、と考えるべきなのではないですか?

公明党から圧力を受けても市民が絶対に必要だ、と考えていない限り女性専用車両の導入など容認することが出来ません。

市長ならしっかりしてください。 市をまとめる長なのですから。

●お隣の台湾では日本よりあとから導入されたのに女性からも反対がありわずか3か月で廃止されました。

韓国でも反対多数で導入が見送られた例もあります。

痴漢対策としても効果がないことが既に明白な性差別が圧倒的反対多数にもかかわらず堂々と行われているのは、日本くらいなのではないでしょうか。

国際社会で生きるにあたり、まさしく恥さらしの女性専用車両を、一日も早く廃止すべきです。

●おじいさんもおばあさんも若い男女も子供も一緒に乗るのが普通で当たり前です。

そういう暖かい血の通った政策、制度を望みます。

●札幌市長様、 地下鉄への専用車の導入の計画を中止願います。

公明党は、何か理由をつけて、強引に専用車を導入させようとしますが、今回の件も、防犯の手段の一つとして専用車導入を選んだのではなく、専用車を導入させて、拡大させること自体が目的と思われます。

女性専用車は、「男性=悪人・犯罪者」「女性=善人・如何なる場合でも被害者」という差別・偏見社会の産物でしかありません。

ぜひ、導入をなさらないよう、お願い申し上げます。 

JR西日本様、 おおさか東線の専用車設定の件には理解いたしかねます。

貴社では、開業前から決定していたそうですね。

それでは、「防犯上の苦肉の策としてやむを得ず導入した」といっても、誰も信じませんよ。

「女性専用車さえ導入すれば、安全な鉄道」という思い込みと、「男性=悪人・犯罪者」という偏見によって成立しているとしか思えない専用車は早急に廃止するべきです。

●「女性専用車両」という名称の為、【男性客に任意協力】によって成り立っているにも拘らず、特に女性専用車両を利用されている女性客に「男性排除は当たり前」という認識の方が多い現状です。

この排除される対象には、足の不自由な男性客や小学生などの男児も含まれておりますが、貴社はこのことに関してどのようにお考えでしょうか。

また、恋人同士やご家族連れといった男女にはどのように対応されるのでしょうか。

例えば小さな娘さんを痴漢から守る為に女性専用車両を利用したくとも、一人で乗せるのも不安な父親もいらっしゃるかと思います。

母親が引率すればよいとの意見もあるかと思いますが、父子家庭や母親が怪我や病気などの事由により引率できない場合も考慮されておりますでしょうか。 

痴漢防止という名目で導入されたものの、乗換えや改札での利便性を優先し専用車両を利用されない女性もおり、痴漢抑止に役立っていない現状です。

また示談金や腹いせなどの目的で痴漢と告発し、冤罪を受けている男性客が存在するのも実情です。

痴漢防止の為に女性専用車両を導入されている以上、痴漢冤罪防止の為の対策も同様に実施されることを強く望みます。

●公共交通機関において、性別により、乗車車両に差をつけることの是非について、みなさんどのようにお考えなのでしょうか。

●2月1日に大阪の御堂筋線で示談金目当ての痴漢でっち上げ事件が起きたが2月1日は女性専用車実施日でしかも痴漢が起こりえないくらい空いている車両で起きた。

そして警察ならびに駅員もでっち上げ実行犯の女の訴えだけを信用して男性を拘束・拘留させた挙句示談金まで取ろうとした。

しかし結局は加害女性のほうが自首してきて痴漢の嫌疑をかけられた男性は晴れて無罪になったが もしこの痴漢でっち上げ女が自首してこなかったらどういうことになっていたか…・・。

おそらく社会的に殺されていた(失職・離婚・前科がついていたかも?)でしょうね。

女性専用車は男性に対する痴漢冤罪を防ぐ効果もあるとかふざけた理由で女性専用車を導入しているところもあるがこういう事件が起きた以上痴漢冤罪を防ぐ効果はないとみていいかと思います。

女性に対する痴漢対策は否定はしませんが空いている時間帯の痴漢対策にならない女性専用車の実施はやめていただきたいと思います。

またこういう痴漢でっち上げ事件が起きた以上男性専用車も実施するべき、いや絶対にやらなきゃならないことだと思います。

(特急車内で起きた1件の痴漢で女性専用席を導入したんですからこの痴漢でっち上げ事件で男性専用車(専用席)を設けないということは男性差別ととられても仕方ないと思います。)

●そろそろ女性専用車の性差別性や反バリアフリー性に眼を向けて下さい。

多くの反対意見の存在を無視して導入拡大を続けるのは、公共交通事業者としてあまりに情けなく思います。

●名古屋市交通局様、私は学生時代に毎日東山線を利用し、現在でも栄などに行くときは東山線を利用します。さて、貴局が2002年に「痴漢対策」として「やむを得ず」導入された女性専用車両。

聞くところによれば導入後も痴漢の届出件数に大きな差はないようですが、なぜここに来て夜間にも拡大される必要性があるのでしょうか?

私は以前より個人的に貴局に専用車両に対する苦情申し立てを何度もさせていただきました。

その都度返ってくる返答は「多くのお客様に好評」「苦渋の選択」「男性のお客様にはあくまで協力していただく認識」の一点張りですね。

東山線は名古屋地下鉄でも特に重要な路線で、多くの高齢者、障がい者の方等も利用されますよね?

その方達への対応策を聞いたら「シルバーシートを増やしました」…って実際にそれ程増えた感じはしません。健常者が座る事も以前と変わりません。

その現状を置き去りにして健常な女性の為だけに専用車両とは何かはき違えていませんか?

痴漢対策々と二言目には言われますが駅や車両内での犯罪は痴漢だけではありません。

我々男性も犯罪に遭う確率は女性が痴漢に遭う確率と同じようにあります。

だから地下鉄のトイレにも女性用トイレのみ非常ベル設置なんですか?

貴局の男性客に対する配慮の無さが感じられます。

また、「男女共同参画」「男性も子育てに参加を」が社会的に喚起されていますが、乳幼児を連れた男性も専用車両には乗れないんですよね?

あまりにもサービスが偏り過ぎています。

そもそも協力できない男性は乗車可能なのに「女性専用」は偽装表示です。

私は何の躊躇もなく乗車しますが、駅員に注意させるのはやめてください。トラブルになり危険です。

私は今後も貴局に対して厳しい視線を注いでいきます。

将来的には専用車両の不合理性を細かく取材し、運動を起こしていきたいと思います。

最後に、アンケートの結果は信憑性に欠けていると思います。

皆さん「痴漢対策」と言われれば単純に賛成します。その裏にある問題の事まで考える余裕はないと思います。

あと、大半の男性は優しいですから「女性の為」と言われれば「仕方ないな」で済まします。

しかし本音は怒っていますよたぶん。

●女性専用車両という名前ではなく 体の不自由な方、妊娠している方など優先車両に したほうが良いです! 

●西日本旅客鉄道(株)殿、なぜ御社は痴漢件数が1件も発生していないおおさか東線に開業時から導入するのですか?

これは御社が積極的に取り組んでいる不当な女性優遇の一環として導入したわけですよね。

だから女性専用車両が痴漢対策が名目で導入した以上、趣旨と異なるためにHPのプレスリリースで公開せずに陰でコソコソ導入したわけですよね。

西日本旅客鉄道(株)お客様相談窓口責任者・松井由信殿、女性専用車両反対派の方から苦情が殺到しており、具体的な回答を求められていながら、なぜテンプレ回答しか返信しないのですか?

苦情や質問に対してまともに答えられないのですか?あなたは人をバカにしているとしか言いようがありません。あなたは人間として最低です。

名古屋市長・松原武久殿、名城線での導入を検討していたはずなのに、東山線の導入拡大にすり替えるとはどういうことですか?意味が分かりません。

あなたの考えは「女性さえ守られれば、男性は殺されてもいい」というわけですよね。

あと、前回のアンケート結果の反対意見でのトップであり、最も的を得た意見である「男女差別になる」というのが、今回のアンケートの選択肢から削除されているのはどういうことですか?

賛成意見を多くするために情報操作するような卑怯な手を使うのはやめて下さい。

また、男女関係なくはっきりと「不必要」と答えた方が、はっきりと「必要」と答えた方よりも多いという結果は無視ですか?

つまり女性専用車両を本当に必要だと感じている方は少ないのですから、「女性専用車両は導入しない」というのがアンケートの結論であるはずです。

●おおさか東線→痴漢被害が起きているわけでもない新規路線で導入が決定。

名古屋地下鉄→朝ラッシュ時の導入で痴漢被害件数は減っていない。

それに専用車推進派の市議は名城線への導入を訴えていたのだからそれを行なうか行わないかの話になるはずなのに、関係ないはずの東山線での時間帯拡大が決まってしまった。

札幌地下鉄→性別は関係ないはずの傷害事件が導入のきっかけとなっている。

そしてどこの路線・時間帯に導入するかも未定、即ちどこの路線や時間帯で専用車が必要という事情があるから導入するのではなく、導入することだけが決定されている。

3事業者に共通するのは、専用車の導入がもはや痴漢対策とは解釈できない形で行われているということ。

そして私が恐れるのは、「痴漢対策」に取って代わって「男は男というだけで危険分子だから、事前に排除が行なわれる」という解釈が生まれることである。

これこそがまさに「差別」であって、人間心理とはそのような危うさを持っているものなのだ。

●専用車が誰でも乗れるということがネット上を中心に暴露され、一部の鉄道事業者や国土交通省すらこの事実を婉曲ながら告白しているわけですから、名古屋市や札幌市に圧力をかけた勢力がこの事実を知らないとは考えにくい。

誰でも乗れるはずのものを「専用」という文言で利用者に騙しとも取れるやり方を強要すること自体、ある種の胡散臭さを感じずにはいられません。

●女性専用車は名目上は痴漢対策でありますが、事実上は不当な女性優遇対策であり、男性客の犠牲の上に作られた楼閣にほかなりません。

札幌市交通局及び名古屋市交通局において導入、導入拡大が断行された件に関しては大変遺憾であると同時に、憲法・人権・民主主義・互いに慈しみあう理想的な男女の在り方などといったものを嘲笑する女性専用車の存在を是が非でも社会から無くさねばとの感奮が強まりました。

私は断固として悪質な差別行為である女性専用車に反対します。

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2008年3月 関西本部:JR大阪環状線で非協力乗車会

当会では、先日の関東本部:京王線抗議乗車会に続き、今度は、関西のJR大阪環状線と関東の東急東横線で、東西同時に抗議乗車会を行いました。

以下、関西本部:JR大阪環状線抗議乗車会の報告です。

(同日の東横線抗議乗車会報告については、別項参照)


3月JR大阪環状線 非協力乗車会(関西本部)の報告

~みんなで乗って、形骸化~

我々を見て安心して乗車する男性客続出

女性客「ここ女子なんとちがうの」「一つずれたん違う?」

このたび、関西本部においても平日、女性専用車両の抗議乗車会が実現する運びとなりました。

関西本部では過去に、神戸市営地下鉄で抗議乗車会を行っていましたが、これらはすべて休日実施したものです。

今回の抗議乗車会を簡単にまとめると次のようになります。

  • JR関係者とのいさかい、なし。
  • 女性客等乗客との表立ったトラブル、なし。
  • 我々以外の男性客の乗車、多数。
  • 「ご乗車できません」「ほかの車両をご利用ください」など男性侮辱放送、聞かれず。

今回乗車した列車は2本です。

大阪 20時04分発 環状外回り天王寺行きで天王寺まで

天王寺 20時33分発 環状外回り環状運転の列車で福島まで


【大阪20時04分発の列車】
列車到着時駅ホームにて専用車案内の放送(ご協力をおねがいします)がありましたが、もちろん協力なんかしません。

大阪到着時男性少なくとも1名確認(大阪駅で降りられた模様)しました。

大阪駅で、女性専用車に前から3番目と4番目のドアの間の座席(2つ)に二手に分かれて全員着席(冤罪防止のため必ず着席乗車するとの申し合わせ)。

我々が着席したところ、私の隣の女性があからさまに「あなたの隣は嫌だ」という態度で、違う席に移動しました。

車内は京橋までかなりすいています。(しかし、両隣の車両は明らかに専用車より混んでいる。)
桜ノ宮→京橋間で車掌による専用車案内の放送(ご協力をお願いします)がありました。

京橋から大量に乗車してきます。(この列車の1本前大阪20時01分発が京橋止まりだったことも原因か?)

京橋出発時、男性我々含め10名以上になります。男性4名が着席している7人掛けの座席2つ(後ろ半分だけでコレ。車内が比較的混んでいたため、車両全体は確認できず)。

私たちの前に立っていた女性客はこう言いました。

「ここ女子なんとちがうの?」「ひとつずれたん違う?」

「ずれた」と言わしめたのは我々男性が平然と乗っていたから。

彼女たちにとって女性専用車が必要欠くべからざる存在ならば、「一両ずれて乗ってしまった」と思えば隣の車両へ移動しようとするはず。

しかしそんなそぶりもなく、以降は平然とたわいのない日常会話に興じていました。

彼女たちにとって、女性専用車の必要性は【その程度】ということです。

鶴橋で乗客大量に下車、かなりすいてきます。

天王寺到着時、男性は私たちの他にも1名乗車していました。
しかし、全体的にすいている割に、一番後ろのドア付近だけ混んでいます。

天王寺で降りるとき、階段にもっとも近いからです。

天王寺(この列車の終点)で下車。


【天王寺20時33分発の列車】

天王寺到着時、滑り込んだ列車を観察してみます。

専用車は両隣の車両よりも明らかにすいています。

天王寺の階段近い専用車が両隣よりなんですいとるんや。

この際駅ホームにて専用車案内放送(ご協力をお願いします)、協力せんちゅうねん。

天王寺駅で、先に着席していた男性のすぐ隣に座った女性がいました。

彼女にとっては、女性専用車内の男性の存在もさほど気にならないということでしょうか?

環状外回り、天王寺→大阪間はこの時間帯の利用客はあまり多くないようです。

「すいている」上に監視もおらず、男性の乗車が後を絶ちません。

芦原橋→大正間

専用車内34名のうち11名が男性。男性3名が着席する座席2つ。男性の比率が約3割に。

ふと近くを見ると、少し白髪交じりの中年女性が、車内で缶入りの飲料を時たま口に当てて飲んでいました。

コンビニのビニール袋で隠しているものの、少し見える缶の図柄から明らかに【ビール】。

車内でビールを飲むことの是非はとりあえず保留して、「酒臭いオジサンがいないから良い」などという声がしばしば聞かれる女性専用車両ですが、その車内で「飲酒する女性」もいるのです。

酒臭いのは男に限ったことではない。(降車駅の福島でこの話をすると、参加者から「終電近くなると、酔っ払って車内で嘔吐する女性もいる」との発言もあった。)

野田で男性が4名乗車、男性が少なくとも15名に。

結局、福島駅で下車するまで車掌による専用車案内放送は聞かれませんでした。

福島駅で下車後、専用車設定解除の21時を迎えます。

今回は我々とJR西日本関係者との接触がありませんでした。

大阪駅、天王寺駅をはじめ、主要駅に駅員等を配置し「監視する」様子も見られませんでした。

しかし、大阪駅では業務上の都合からか駅ホームをJR社員が行き来する様子が見られます。

天王寺駅も専用車停車位置近くに詰所があるようです。

また大阪環状線は、外回り内回りともに列車によっては天王寺で長時間停車します。

ですから、今後継続して行う場合JR関係者との接触がないわけではないと思われます。

また、女性客との表立ったトラブルは今回無かったものの、専用車内で飲酒する女性客がいた。

隣に男性が着席した際、あからさまな態度で場所を移った女性客がいた。

など、専用車を利用する女性客の気質なども考えますと今後トラブルが起こらないとは限りません。

しかし、我々の姿を見て、安心して男性客が専用車に乗ってきたことは事実です。

こんなものを強制される法的な根拠はありません。

みんなで乗って形骸化しましょう。

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2008年3月 関東本部:東急東横線で任意確認乗車会

関東本部では、先の京王線に続き、今月2度目となる非協力乗車会を、東急東横線で行いました。

また同日、関西でもJR大阪環状線で非協力乗車会が行われ、東西同時の非協力乗車会開催となりました。

(同日行われた、関西本部:JR大阪環状線 非協力乗車会の報告は別項参照)

3月東急東横線 非協力乗車会(関東本部)の報告

菊名駅で猛抗議20分

膝触れただけで「穢らわしい!」と怒る女性客も

先週の京王線に続いて、東急東横線で非協力乗車を行いました。

今までは渋谷から横浜まで一本の電車に乗り通すのが慣例でしたが、今回はやり方を変えてみました。

自由が丘と菊名駅で途中下車し、改札口に立ち寄り駅員に抗議することにしたのです。つまり我々は、渋谷→自由が丘、自由が丘→菊名、菊名→横浜、と3本の電車の女性専用車に乗ったわけです。

渋谷駅ではホームにスチュワーデスみたいな制服を着た女性の駅員(?)が専用車の前にいました。

乗り込もうとする男性客に注意していたみたいで、さっそく私たちのところにも注意しに。

「待ってました!」とばかりに私が散々、女性専用車の不当性、おかしいことを告げると、彼女は困惑。

「ご意見は上に伝えます」「そういうことは私の立場ではなんとも…」を繰り返すばかりでした。発車までの3~4分、彼女に色々と話しました。

我々がやり取りしているうちに男性客が別のドアから乗り込んでいくのが見えましたが、すぐ降りてしまったらしく、気づいた時にはいなくなっていました。

また、若くて背の高い白人男性が一人、躊躇するようにホームに立っていましたが、我々が乗り込むのを見て、「オオ~、ダンセイモ ノレマスネー!」と思ったのかどうかは知りませんが、隣のドアから乗り込みました。

あとは白髪の80歳ぐらいのお爺さんが着席していたぐらいで、他に男性の姿はありませんでした。

電車は自由が丘駅に到着。

ここでは若い駅員しかおらず、軽くクレームしてチラシを渡しただけにしました。

再び急行の専用車に乗車。男性客も2人。今回は何事もなく順調、と思ったその時です。

「(ここが女性専用車であることを)知ってて乗ってるんですか?」

おばさんが注意して来ました。

「ルールなんだから守りなさいよ」とか何とか…。

一緒に参加した「男女共生を推進する会」の兼松会長が説明していましたが、ごちゃごちゃ煮え切らない様子。

鉄道会社が勝手に決めて押し付けたルールやマナーよりも法律の方が絶対だということが理解できないようです。

日吉駅に間もなく到着するところで、今度は座っていた若い女がゴチャゴチャ言い出しました。

「マナーなんだから守りなさいよ!」

それに呼応したおばさんたちも2、3人が騒ぎ始めます。

「あなたたちKYね!」と捨て台詞を吐いて降りて行ったおばさん。

「今はKYの時代ですからね。10人のうち8人、9人の方が、1人よりも間違っていることもありますよ」と私が言うと、冷たく吐き捨てるように「頑張ってね…」と嫌味を言って降りて行きました。

女性客たちとの押し問答はさらに続きました。

「あんたたち、一人でやりなさいよ、そういうことは!」

「何人でやろうと、勝手でしょ?」

「そんなもん(非協力乗車ボード)持たれて不愉快なんですよ」

そうこうしているうちに菊名到着。

ホームに降りると、若い女性が私に「チラシ、持ってましたよね?1枚ください」というので渡してあげました。

菊名駅のカウンターでは兼松さんの一人舞台が始まりました。私の出る幕は殆どありません。
「女性専用車に乗っていたら、女性客から降りろと言われたんですけど!」

「東急が変な勘違いするような表示しているから我々は迷惑しているんですよ」

「いい加減にして下さいよ! 我々だって気分よく乗りたいのにね」

「女性を優遇するのはいいけど、男性の権利を侵害することはないでしょ!」

機関銃のようにまくし立てる兼松さんに、菊名駅のK助役ら駅員4人はタジタジ。

2人は女の駅員でしたが、憮然としたまま黙って聞いていました。

それにしても東急は女性の駅員が多いですね。

「キムタクみたいな男性だったらいいけれど、バナナマンなら嫌だとか、いい加減な意見で男性が嫌だとか、それは男性恐怖症とは言わないの!」
兼松さんもカウンターを手でバンバン叩きながら抗議するエキサイトぶり。(いや~面白かった!)
20分ほど抗議しましたが、助役以下、一言も反論はなく、困り果てた顔をしていたのが印象的でした。

最後に「では、これからまた女性専用車に乗って横浜まで行きますので…」と通告して、菊名から三度目の乗車です。もう駅員の注意もなければ何事も起きませんでした。

ちなみに、一緒に乗車した仲間の一人は、前に座っていた女性客に膝がちょっと接触しただけで、

「穢らわしい!」

と言われたのだそうです。

これがどれほど酷い暴言か、怒りをこらえた仲間の心中、察するに余りあります。

女性専用車というものが痴漢対策にはならないばかりか、女性の男性蔑視、差別意識を増殖させているだけであることが、またしても浮き彫りになった格好です。

H20.3.22
(星野)

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2008年3月 関東本部:京王線で任意確認乗車会

当会では1月に続き、2回目の京王線 非協力乗車会を行いました。

以下、3月京王線 非協力乗車会の報告です。


3月京王線 非協力乗車会(関東本部)の報告

東横線にも勝る迫力! 京王の女性客は恐かった!!

乗って来ました、京王線の女性専用車。

いやいや、それにしても流石に女性専用車を一番先に始めた「元祖京王」だけあって違いますね。
次々注意して来る女性客が半端な数ではない。

「帰れコール」ならぬ「降りろコール」まで起きかけたほど、我々は「大歓迎」されたのである。

新宿駅で女性専用車乗車口に並んだ時から、決してテレビでは見れないドラマは始まった。

私たちの前後に並んだ女性が文句を言い始めた。警備員も注意に来た。

我々の拒否を受け、電話で駅員に連絡。

やがて前回の非協力乗車会でお世話になった助役さん登場。

「また調布駅までご一緒して下さるんですか?」と聞くと、「いや、今回はもう私、乗りませんので…」。

あら残念。ところが…。

我々が女性専用車に乗り込むと、たちまち周囲から女性客たちの非難の声が雨アラレ!

早速、乱戦が始まった。

凄い!

東横線の女性客との比ではないぞ、これは…。

東急東横線とTXで、何度も非協力乗車してきた私も、ちょっとたじろぎましたね。

罵声の応酬になり、「もっと冷静に、落ち着け!」と興奮した仲間に声をかけるのが精一杯。

しかし、なんでこんなに謂れのない悪意と敵意を受けなければならないんですかね、我々は…。

ただ「誰でも自由に乗れる」はずの電車に乗っただけなのに…。

「これでは心配なので、やはり私も一緒に乗らせて貰うことにします」と助役さん。結局、私が不参加だった前回と同様、今回も調布までご同行いただくことになりました。

お忙しいのに申し訳ありませんねえ。

でも、こういうことになった責任は、あなた方にあるんですけどね…。

当日の参加者の一人である、「男女共生を推進する会」会長の兼松信之さんによると、その際に助役が、
「前回はこういうことはありませんでしたが、今回のような事態を見ると、何か考えないと…」と言ったということで、
これでは、「男性が乗ると騒動が起こるから、やはり、男性が乗らないように、何か巧妙な策を考えよう」とでもなりかねず、
「こういう言い争いになる原因は何ですか? 我々が乗っているからではありませんよ。鉄道会社が、男性も乗れると告知しないからですよ」
とクギを刺しておいたとのこと。

車内は結構、混雑していたので我々に注意や罵声を浴びせかけて来た女性客全員の顔は見ていないが、7~8人はいただろうか。

ヒステリックに吠えまくる者もいれば、真面目にこちらの意見を聞き、議論しようとする人もいた。

「男性がみな紳士的な人ばかりなら、こんなもの必要ないんです!」顔は見えなかったが、少し離れたところから、怒声を上げた人がいた。

「じゃあ、女性は全員、淑女なんですか?」

と私が返すと、「そ、それは…」と言う声が聞こえたっきり、途切れる一幕もあった。

さらに兼松さんが、
「我々は紳士ですよ。それを排除しますか?男性の障がい者も排除するのですか?もし、この車両が女性『優先』車両で、女性は勿論のこと、障がい者も乗れる、男性も乗れるとなって、女性や体の弱い人で一杯になったら、我々は喜んで降車に協力しますよ」
と言うと、他のメンバーもそれに続いて、次々と援護射撃。

調布駅に着くと、今回も、5人もの駅員が我々を丁重に出迎えて下さった。

ここで10分ほど問答になったが、私の出る幕はなかった。

兼松さんが駅員に、
「女性専用車に男性が乗れるとなぜ、言わないのか?」
「あなたたちもお金もらって働いているんだから、会社のやっていることだから関係ない、では済まされない。責任はあるんですよ!」

と何度も抗議を繰り返す。それに対して駅員たちは反論もできなかった。

我々は随分と目立っていた。

停車中の車内にいた人も、反対側のホームで上り電車を待っている人たちも、「なんだ、なんだ?」という顔つきで、こっちを一斉に注目していた。

そんな中、我々のことを駅員に執拗に抗議していた中年女性がいた。

この女性は駅員に、こう宣ったのである。

「こんな人たち、公務執行妨害で逮捕して下さい!」

はぁ? 公務執行妨害? 逮捕?

駅員って公務員ですか?

京王は私鉄なんですけど…。

法律に無知であるというのは恐ろしいものである。

この人は、「自分の気に食わない奴は、片っ端から逮捕してしまえばよい」とでも思っているのだろうか?

呆れると同時に背筋が寒くなった。

古今東西、このような人たちが独裁権力を振るい、無辜の民を迫害してきたのである。

こんな人が多くなれば、やがて日本は「いつか来た道」を辿ることになろう。

女性専用車両が別名「フェミナチ車両」といわれる所以も、こういうところにあるのではないだろうか。

いい話もあった。

調布駅での駅員との問答の中、2~3人の女性が来て、「何か書いたものがほしい」と言うので、「女性専用車の3つの矛盾」というチラシを手渡した。

必ずしも、賛同者かどうかは分からないが、興味を持ってくれるだけでもいいことだと思う。

また、私は直接、見なかったのだが、一人の女性が参加メンバーの一人に、
「応援します。頑張って下さい」
と声をかけて立ち去ったという。

彼の感激するまいことか。

思わず直立不動した彼は90度、深々と頭を下げてその女性を見送ったそうだ。

そういえば7~8人の心ない女性客が注意や罵声を浴びせて来たが、黙って乗っていた女性客の方が、全体数としては遥かに多いのだ。

あの中には分かってくれている人もいる。考えてくれる人もいるだろう。

「降りろコール」に同調した人もなく、2~3回でやんだ。

悲観すべきことはない。そう考えながら、私は帰宅の途についた。

H20.3.18
(関東本部:星野)

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「おおさか東線」の女性専用車についてJR西日本に問い合わせ

3月15日開業予定のおおさか東線に、開業当初から女性専用車が導入されることが駅に置いてあるパンフレットの内容から分かりました。そこでJR西日本に(知らないふりをして)問い合わせると「現在、そのようなことは情報として上がってきておりません」との答え。

なぜこんなウソをつくのかと思いますが、どうやらそこにはJR西日本側の「ある考え」が背景にあるように思われます。


駅設置のパンフレットで女性専用車をアピール

2008年3月に開業予定のJR西日本「おおさか東線」に開業と同時に女性専用車が導入されるということがJR西日本の大和路線・学研都市線など、アーバンネットワークと呼ばれる関西圏の路線の駅に置かれているパンフレット(下写真)によって分かった。

パンフレットの表紙。やや下寄りの所に、「朝・夕通勤時間帯に女性専用車両を設定」とある。

パンフレットによれば、平日の始発から9時までと17時から21時まで、

おおさか東線の全ての普通列車に女性専用車を設置するとのこと。

パンフレット表紙の下寄り部分の拡大

地元以外にはウソをついてまで隠蔽?

現在(2008年2月現在)、この件については関西圏のJR駅に置いてあるパンフレットのみでの告知で、JR西日本サイトでは(2月現在)触れられておらず、駅のおおさか東線開業告知ポスター等でも女性専用車については触れられていないため、関西地区以外の人にはもちろん、関西地区の人でも駅のパンフレットを手にとって読んだ人以外にはほとんど情報は伝わっていないと思われる。

(ネット掲示板などでパンフを見た人がこの件について書き込んだようだが、ネット上での書き込みによる情報のため、情報の信憑性については疑問視する向きもあったと思われる。)

当会では今年(2008年)の1月2日に関西本部のある会員(以下、会員A)がJR西日本に問い合わせ、「普通列車については女性専用車を実施の方向で検討中。実施時期については決まっていない。」という回答を得ていたものの、JR西日本サイト等での告知が無いため、開業と同時の女性専用車導入はないかと思っていたところ、1月31日になって関西の別の会員(以下、会員B)より、「JR大和路線久宝寺駅の、おおさか東線開業案内パンフレットに『おおさか東線に女性専用車両を設定』と書かれている。」との情報が入った。

そこで、会員Aが改めてJR西日本に問い合わせたのだが、JR西日本側はやはり「現在、そのようなことは情報として上がってきておりません。」と答えたとのこと。明らかなウソなので会員Aが「今、久宝寺駅で、おおさか東線に女性専用車導入と書かれたパンフレットを見たのだが。」と言ったところ、今度は「その通りでございます」

この会員Aおよび会員Bへの対応から分かるように、すでに女性専用車導入を決定している(女性専用車両導入告知のパンフを駅においている)のに「情報として上がってきていない」などと回答し、証拠を突き付けられると仕方なく「その通りでございます」と認めるというとんでもない対応をしているのである。

なぜこんな対応をするのか

このようにJR西日本の対応はとんでもないものだったが、何故そんなことをするのだろうか。

最初は何故かよく分からなかったが、よくよく考えてみるとこれは恐らく会員の問い合わせを「遠方からの問い合わせ」だと思ってのことではないかと思われる。

地元にしか(おおさか東線の女性専用車導入を)知らせていないから遠方の人間が知るはずがないだろうと踏んで「このような情報は上がってきておりません」とぼけたものの実は相手は地元の人間で、しかも「パンフを見たぞ!」と言われたから仕方なく「その通りでございます」と認めたのだ。

また、JR西日本がこういう対応を取る背景には「女性専用車に反対するような人間は、ごくわずか」「地元民でない人間が全国から騒いでいるから多く見えるだけ」という考えがあるのではないかと思われる。

つまり「女性専用車に反対する人間はごく僅かしかいないから、地元に限定して情報を伝えておけば、女性専用車に対する抗議や苦情はほとんど来ないだろう」と踏んでいたのではないかと考えられるのだ。

おおさか東線とその近隣路線の沿線住民に対してのみ、女性専用車の設置をパンフレットで何か素晴らしいことのように「朝夕通勤時間帯に女性専用車を設定」などとアピールしておけば、JR西日本に賞賛の意見は届くことはあっても、反対派は女性専用車の存在にすら気づかない…と思っていたのではないだろうか?

パンフレット表紙を開いた内側の記載。女性専用車をセールスポイントとして紹介しているようにも見える。

しかし、実際はそんなことはない。さすがに多数派とまでは行かないが、女性専用車に反対の意見を持つ者は(数としては)決して少なくないだろう。仮に全体の5~10%程度だったと仮定しても、毎日何万人・何十万人が利用する利用する路線ならその5~10%といえば結構な数である。

そう言うと、「もしそうだとすれば、90~95%は賛成していることになる」などという勘違いをする者が出てくるかもしれないが、もちろん「反対派以外は全て賛成派」かというと、そのようなことはない。

女性専用車の賛否について、恐らく一番多いのは賛成派ではなく「無関心層」であろう。

JR西日本は、2004年に阪和線や大和路線に女性専用車を拡大したときにも「他線区に比べ、女性専用車のある列車の割合が低くなりますが、ご理解ください」「天王寺駅での乗り降りに便利なよう、女性専用車を(階段に近い)〇号車に設定しました」というような、あまりにも男性利用者の立場を無視した内容を案内パンフレットなどに書いてきていたが、これもどうやらJR西日本のそうした「反対派はごく僅かであり、女性専用車は世間から賞賛されるはず」という考えがその背後にあるのではないかと思われる。

鉄道は公共性の高い事業であり、本来同じ運賃を支払っている乗客を差別的に扱ってはならないものだ。それを「痴漢被害が深刻だからやむを得ない」という建て付けで(さらに女性専用と名乗りながら「任意協力」にするという小手先のごまかしで)まかり通らせているものである。

それをまるで素晴らしいことのように、そしてセールスポイントのように扱うのはどう考えてもおかしいのではないか。世間の多くの人々は「痴漢対策」という理由で納得しているのかも知れないが、少なくともJR西日本のこうした状況を見る限り、痴漢対策からは外れてきていると言えるのではないだろうか。

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2008年1月 関東本部:京王線で任意確認乗車会

京王線 非協力乗車会の報告

2008年1月11日、「男女共生を推進する会」主催で京王線の非協力乗車会が行われました。

当会はこの非協力乗車会に後援し、当会からもメンバーが参加しました。

我々は乗車前に駅事務室にて応対した助役に対して、主に下記の件を主張しました。

  • 女性専用車両には男性も自由に乗れるのに、鉄道会社はそのような告知をしていない。
  • 「女性専用車」という表示が原因で、男性は乗っていけないと勘違いしている女性がいる。
  • 男性は差別されている。反対意見をメール等で伝えても一向に改善されない。
  • お年寄りや身障者でさえ「優先席」なのに、女性というだけで「専用車」とするのはおかしい。

これに対し、助役の意見や現場で取った対応は下記の通りです。

  • 非協力乗車をする前に、関係各署と話し合う形を取ってもらいたい、と我々に伝えた。
  • 我々を自由に乗せず、主任と一緒に同乗した。
  • 車内で女性とトラブルになった場合は我々に降りてもらう、と通告した。
  • 車内では女性客に対してやたらと低姿勢であり、我々を仕方なく乗せたような発言をした。
  • 乗車後に「個人的にも女性専用車両には賛成であり、我々に乗ってもらいたくない」と発言した。

主催者は駅事務室にて「今回は乗車するが、いつでも話し合いに応じる」と助役に伝えました。

助役は調布駅到着後に、「関係各署に言っていく」「当然報告する」と言いました。

これを受けて主催者は16日に「お客様センター」宛に電話をしました。

「お客様センター」の担当者はこの件について報告を受けていました。(後日電話したら、国交省にも報告がいっていた)

しかし、「話し合いを持つ」ということは「初耳」と言っていました。

「話し合いを持つ」のか確認したところ、翌日の回答では「その予定はない」とのことでした。

助役は我々に乗ってもらいたくないために、その場凌ぎの言い逃れをしたのでしょうか?

以下は当会関東本部メンバーS氏からの詳細報告です。


賛成派の助役らに引率され、VIP待遇で乗車
今回の非協力乗車会は、私たちが集合する前に、既に主催者の方が京王百貨店口側にある駅事務室で乗車予告を行っていました。

そして、今回の参加者7名全員が揃ったところで改めて駅事務室へ向かいました。

応対した助役は、見た目40代後半くらいの実直そうな方です。

 助役:ウチの方としては、もうお願いするしかないんですけど、お客様たち乗りますよね。

主催者:はい。

 助役:分かりました。私一応代表として、車内に一緒に乗らせてもらいます。
    それで、お客様たち乗る意思しかないんで、私は止める権利はありません。
    周りの女のお客様たちが騒いだりなんだりしても、それでもずっと乗り続けますか?
    できればそういうときはもう降りていただきたいんですけど、私たちとしては。
※女性専用車両は本来男性も普通に乗車できるもの。
 それなのに自由に乗せず、「一緒に乗らせてもらう」とは我々を犯罪者扱いしているのか?


私(S):我々の方から威嚇することはしませんから。

 助役:はい、そう言ってくれたんで私も分かりますから。
    ただ、私たち現場を預かっている人間としては車内で乗っている女性の方とかがいますよね。
    当然乗った時に対して、「降ろして下さい」とか、当然私のところに来ると思うんですよ。
    そういった場合は、私たちとしては「お願いはしてます」としか対応できませんから、そのように対応します。

  私:分かりました。

主催者:それが問題なんですよね。
    お願いしかできないってことを知らないんですよ、女性の方が。
    だから勘違いして、文句言うわけでしょ?

 助役:乗る前に、そういう問題提示について新宿なら新宿に来てもらって、ウチの関係各署とかと話し合うってことはできないんですか?

※今回の非協力乗車を何としても阻止しようという意図がミエミエ。
 現場としては本社に行ってもらったほうが助かるわけだし。

仲間A:我々は署名運動だとか、直接御社の方にメールを送るとかしてるわけですよ。
    それで一向に何も改善されないわけ、ずっと差別されたままなんですよ、男性は。
    だからこうやって実力行使という形で取らせてもらいます。
    乗るっていうか、自由に乗車するだけです。
    自分の権利を行使するだけですから。
 助役:当然私が、止めることもできませんし、お願いしかできないんです。
    ただ、「女性専用」ってのがある程度各社浸透されていますよね。

※女性専用車両を最初に導入したのは京王であるが、強制まがいのことをしておいて勝ち誇ったように「浸透されている」とは言語道断。
 京王の責任は極めて重大である。

主催者:助役さんの立場は十分かるんだけど、鉄道会社全体としてはね、「専用車」と言うことが問題だ、ということを認識していただきたいんですよね。
    「専用車」であるがゆえに女性が勘違いして、女性がそれが元で怖がったり「迷惑だ」と言ったり、あるいは言いがかりをつけたり、文句言ったり、時として手を出してくるなんてことがある、その原因は私たちにあるんではなくてそういう告知がきちんとされていない、助役さんじゃなくて、鉄道会社全体として考えていただきたい。
  私:女性専用車というのは、扱い的には優先席と一緒ですよね。もちろんお願いですから。
    だから「専用」という言葉自体も見直していただきたいんですよ。
 助役:こちらのお客さんも言われてる通り、ウチの会社にメールを入れてもラチがあかないんですよね。
    もう一回だけそういう場じゃないですけど、一回お話できる形を取っていただきたいんですよ。
主催者:今日は乗らせて頂きます。どういうものか分からないから。どういう対応しているのか。

 助役:分かりました。私もこれ以上同じことを言ってもしょうがないんで。
    私はお客様の安全を守るために…
主催者:助役さんがそう言ってもね、もしかしたら誰かが「お前だめだ、降りろ」とかいうケースがあるかもしれないんですよ。
    だから、そう言うのを確認するためにも一回乗らないと。
    やはり差別本当にされているのか、排除されるかどうかというのを知らないと、伝聞でしか聞いてないですから。

 助役:乗るのは、私一人では何もできないので、一応私と主任の2名で乗らせてもらいます。
    こういうのは初めてのケースなんですよ。一応、周りのお客様にお願いは申しますけど。

※「初めてのケース」ということは、一緒に乗るのは会社の判断ではなくて、自分の判断である可能性が高い。

主催者:あと、この(当会の)ボードは持って乗るのは問題ないんですかね。
    何も見せてないで乗っていると、逆に何で乗っているのか分からないって意味なんですよね。

仲間A:これを持っているのと持っていないのとでは女性客から来る苦情が全然違うんですよ。
    これは無言で意思を示すわけですから。

その後、助役はどこかに電話をかけました。

助役(電話):今ですね7名の男性の方が、女性専用車両に抗議しているという…(この先聞き取れない)で、各乗務区間と関係各駅にこういうことで乗るって連絡は入れています。

駅などに既に連絡を入れたということは、本社の上層部にでも電話しているのでしょうか?電話が終わって再び再開です。

助役:女性の方とかと言い合いになった場合に対してはその時に関しては降りてもらいます。
※トラブルになったら男性だけが降りろ、というわけか?これは「女性専用車両に乗った男が悪い」という典型的な賛成派の主張である。
 つまりそれは「女性のためなら男性は犠牲になって我慢するべき」という、いわゆる「馬鹿マッチョ」な男性の考え。
 もちろん、賛成派の主張に法的根拠は無い。

主催者:それおかしいのは、トラブルの原因は一体何かということなんですよ。

 助役:それ分かります。この原因は大元ここ(女性専用車両)なんですけど、言い合いになった時とかに…

主催者:私は言い合うつもりはないですけど、(女性が)一方的に言ってきた場合に我々降りなきゃならないの?

 助役:私は降りる方に協力を求めます。どういう状況になるか分からないですから。

主催者:私はね、料金払って乗ってるわけですよ。女性と何ら変わりない。そうでしょ。それで何で強制的に降ろされなきゃいけないんですか?女性が降りたっていいじゃないですか?

 助役:だからそのお客様にもお願いはしますけど、降りる方向で私は動きますから、両方当然。

主催者:でも私が何にも言わないのに、勝手にベラベラ喋りまくってくるというのをトラブルって言うんですか?

 助役: いや、それは状況判断しますんで…
主催者:ただ東急であったのは、これ(ボード)を掲げてたらね、一方的にそれを取り上げてグチャグチャにした女性がいたんですよ。(←この件についての詳細はこちら

    「私たち、こんなに疲れているのにこんなことやられて迷惑」ってね、迷惑ってのはこっちが四六時中かかってるんですよ。

 助役:いや、そういう状況になったら…

主催者:そういう女性もいるの!それは助役さんのせいではないんだけど、さっきも言ってるようにそれは鉄道会社が女性専用車には男性も乗れるんだ、ということを告知してないからですよ。もともとの原因はね、トラブルの原因は。

 助役:専用車と優先席のことですよね。

主催者:そうそう。高齢者や障がい者という、より重要にケアしなければいけない人でさえ優先席なんですよ。
    なのに、女性だからというだけで専用車というのはおかしいんじゃないの?どう考えたってね。

そうこうしているうちに乗車予定の20時30分が近づいてきました。

我々は改札を通過し、前に助役と主任、その後ろから我々がついていくという形で最後尾の女性専用車両乗車口に向かいました。

階段を降りる時に主催者が「VIP待遇だね」と言うと、思わず周囲から笑いがこぼれました。

ホームに降りると相変わらず女性専用車両との境界付近に複数の立て看板を立てて、非女性専用車両と隔離していました。

アレを見ると誰もが女性専用車両は強制と思うことでしょう。

それに加えて体格のいい警備員もいましたが、事前に連絡が来ていたのか後ろの方で大人しくしていました。

一番後ろのドア付近に我々が並ぶと、すぐに若い女性2名が隣の乗車口に逃げるように移り、何やらヒソヒソ話していました。

電車が到着すると、我々は駅員2名に引率されるように20時30分発、準特急京王八王子行きの一番後ろのドアから乗車しました。運転席の前に7名、我々の前に駅員2名が立って乗車しました。

乗り込むと助役が、女性客に向かってこのように言いました。

今からこの車両の一番後ろの方に、7名の男性の方がこれから乗車されます。

私、新宿駅助役の○○と申しますけど、先ほどから7名の男性の方にはご理解を求めて乗車しないように先ほどから言っているんですけど、このような目的で乗車ということでこれから調布まで行きます。

私たち京王としてはここから降りていただきたいということを再三お願い申し上げているんですけど、どうしてもこれは受け入れてもらえないということで。

強制で私たちがお客様を乗せないということが今の現状ではできません。

それで私は調布まで一緒に乗車しますので、お客様たちにそういうトラブルが起きたりした場合についてはそれなりに私は対処していきます。

すいませんけど、今回これから7名の男性が女性専用車両に一緒に乗り込んでいきます。

お許し下さい。

※やたら低姿勢で女性客に案内している。何でここまで女性に対して下手に出るのか?
 「お許し下さい」とは、「こいつらを排除できなくてごめんなさい」と言っているようなもの。
 また、乗車しないように先ほどからいっている」というのは、女性専用車両は強制」と専用車に乗っている女性にアピールしているも同然。

その時から降車時まで、ボードはずっと出していました。

しかもこっちは何も頼んでないのに「このような目的で乗車する」と、勝手に我々の趣旨を言ってくれたんですから…。

まさにVIP待遇、といったところでしょうか?

助役は、新宿発車直前や明大前到着直前と発車時の計4回同じようなことを言いました。

車掌も3~4回くらいお決まりの放送をしていました。

「一番後ろの車両は調布まで女性専用車両となっております。ご理解ご協力をお願いします」と。
発車後に別な仲間の方が主任にこんなことを言っていました。

仲間B: 車内に防犯カメラとか設置したりとか、非常通報装置を設置したりとかそういうやり方は何とか京王さんでできないもんなんですかね。
主任:そういうお話はまた改めて。今日は私たちは、お客様にご協力を頂いて、本当は私たちの趣旨としては乗ってもらいたくないと。で、さっきから散々お話してるんですけど、お客様の目的はこういう目的ということで、そういうお話は、まだ後日。

出発前の駅事務室でのやり取りでもありましたが、つまり、今日お前らはどうしても非協力乗車したいと言っているから、こっちも仕方なく乗っているんだ。改善策とか問題提示とかはこんなところでガダガダ言ってないで、後日本社とかに来て言え!というのが京王の見解なのでしょう。

明大前駅では3名の駅員がお出迎えしていました。

最後尾はホーム幅が狭いためか、乗り込む客はわずかで、何事もなくそのまま発車しました。
続いて明大前駅発車時の助役の発言です。

お客様にお知らせです。

只今一番後ろに7名の男性の方が乗車されております。

調布まで一緒に行きます。

女性専用車両に反対する会、ということで散々私どもの方で乗らないようにとお願いしたんですけど、今、こういう風に7名の男性の方が乗車しています。

ご迷惑をお掛けしまして誠に申し訳ありません。

ここで助役は思わず当会の名称を言ってしまいました。

これは我々が来る前に主催者が駅事務室で、主催先である「男女共生を推進する会」と、後援先である当会の名前を出したためです。

これにより、京王には「女性専用車両に反対する団体は複数存在する」というのが伝わり、「女性専用車反対勢力は結構侮れない」というのをアピールできたことになります。

明大前駅発車後、車内ではボードを高く掲げていた仲間に向かって「広告が見えない」とイチャモンをつけてきた40代~50代くらいの女性がいました。

助役が女性客に何か話して事なきを得ましたが、一歩間違ったら前月の東急東横線の二の舞になっていたかもしれません。

※何でこの年代以上の女性は男性に対して言いがかりをつけたがるのか?
 一体自分は何様のつもりでいるのか?
 今すぐこの場で広告を見なければならない必要性なんかあるのだろうか?

また、明大前を発車すると主催者の方と主任が話をしていたのですが、それに関心を示していた30代くらいの女性がいたため、主催者のチラシ、「女性専用車両に任意」と記されている国土交通省からの回答文書、当会チラシをそれぞれその女性に渡しました。

電車が調布に到着して下車すると、助役は
「すいませんでした、ご迷惑をお掛けしましてどうもすいません!
と専用車に乗っていた女性客に向かって平謝りしていました。

ただ乗っているだけで何で迷惑なのでしょうか?

※これは女性に対して「女性専用車両に男性がいるだけで迷惑」という考えを助長させるものであり、明らかな男性差別発言である。男性が男性を差別してどうするんだ?

そして、調布では7名ものお出迎えがいました。

まさに我々はVIP待遇です。

その中でこのような会話がありました。

主催者:そういうことを伝えてください。助役さんの立場は分かっていますんで、会社として取り組んで下さい、といういこと。

 助役:いや、これは当然こうやって、各関係各署に言っていきますんで。

主催者:インターネットでお宅さんの評判凄く悪いんです。で、皆さんも心配していた。今日来たら殴られるんじゃないか、と。

 助役:お客様と私は先ほども話しましたが、私はここに乗ってきてもらいたくないんです。

主催者:それは立場なんでしょ。

 助役:いや、自分としては女性専用車両に賛成ですので、個人的にもお客様にも乗せて(もらいたくない)…。 ただ、このことは当然報告致しますから。はい。

ついに助役が本性を出しました。

女性専用車両賛成派の助役なんですね。

新宿駅での強制と見なすようなやり方も助役の指示なんでしょうか?

そして主催者の方と助役との会話が終わった直後に私が発したこの一言により、先ほど車内で主任と話していた仲間の方が、助役に対して激怒することになりました。

私:(女性専用車両が)解除になったのに、男性客誰も乗ってないですね。

※反対側のホームには、先に到着していた急行橋本行き(女性専用車両未設定)が停車していた。
 見たところ、急行の最後尾車両は男性客が結構乗っていた。
 したがって、解除となった順特急の最後尾車両に、調布から男性客が乗車しても何ら不思議ではないはず。

仲間B:ああ、そうですね。これ、解除って言わないんですか?
    向こう(車掌や駅員)からちゃんと。

 助役:どういうことですか?

仲間B:ここで解除じゃないですか、専用車両って。
    それで協力に対して何でお礼放送がないんだよ!(ここからかなり激怒モード)
    協力してるんだよ男性は!おかしいよこんなの!!!
    何で「ありがとう」の一言が言えないんですかお宅は。
    だって任意で協力してるんでしょ。

    中には嫌々協力している人間だっているんですよ!

主催者:私らは協力してないから言わなくていいんだけど、皆さんに言うべきなんですよ。

 助役:これはまだ違う形で報告しますんで。今日はそれを議論しても結論は出ませんから。

仲間B:男性客をバカにしてるんじゃないかと思うよホントに。

主催者:だからそういう意見があるってことは伝えて下さい。

仲間B:怒り心頭ですよこっちはホントに!

 助役: はい、分かりました。

以上が今回の非協力乗車の一部始終です。

それにしてもさすが京王。最初に女性専用車両を導入した鉄道会社だけあってやる気満々ですね。

東急は乗車する旨を伝えても「はいどうぞ」とあっさり通しますし。

それに引き換え京王は女性専用車両賛成派の助役を新宿駅に配置して、しかも駅員自らが動いて調布まで我々と同行するのですから。

まあ、駅員をここまで煩わせたわけですから、非常に収穫のあった密度の濃い非協力乗車だったと思います。

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活動履歴

2007年12月 「新規開業路線への女性専用車両導入に反対する署名」結果報告(実施期間:2007年11月8日~同年12月31日)

今回、皆様より頂きました署名の総数は130筆でした。ご協力くださった皆様、誠にありがとうございます。

この先、2008年春から2009年ごろにかけて、東京メトロや東京都交・横浜市交通局・JR西日本など、各鉄道事業者で、新規路線の開業予定が多数あることなどから、今回は、「新規開業路線への女性専用車両導入に反対する署名」として、募集することといたしました。

オンライン署名のサンプルはこちらをクリックしてください。(現在は削除済み)

(皆様より頂きました署名は、このような形式で用紙にプリントアウトされ、各鉄道事業者に提出されます。)

「新規開業路線への女性専用車両導入に反対する署名」結果(130筆)の都道府県別内訳

新潟1・群馬1・埼玉11・千葉11
東京36・神奈川22・山梨1・長野1
石川1・福井1・静岡2・愛知2・岐阜2・三重1
京都1・大阪17・兵庫10・奈良1
岡山2・広島1・香川1・愛媛1・高知1
福岡1・海外1

ご協力下さった皆様、ありがとうございました。


皆様より頂きましたコメントより一部ご紹介

(今回の提出先:東京メトロ・東京都交・横浜市交通局・JR西日本・京阪電鉄・阪神電鉄・つくばエクスプレス)

●JR西日本様、 御社が3月に開業されるおおさか東線へは、専用車を導入されないようお願い致します。 既に導入されている東海道・山陽本線や大阪環状線などでも、性別の違いのせいで、便利な位置の車両に乗れなかったり、より混雑した車両に乗らなければならないという弊害が出ています。

専用車は、存在自体が男女差別を助長させるほか、男女の軋轢を増加させる原因にもなっています。

男性=犯罪者・変質者という偏見でしか成立しない専用車を、新規開業路線にまで導入するのは、絶対に止めていただくよう、要望いたします。

●各自治体及び鉄道会社の方々へ。

昔ニューヨークの通勤電車内で男が銃を乱射して、多くの人が死亡する事件があった。

日本においても安全神話は崩壊し、通り魔事件が後を絶たない。

幸いなことに死なずにすんだが札幌で電車内で女性が刃物で傷つけられた事件も起きた。

これから先こういった事件が起こらない保証はどこにもなく、そういった事件を企てる者にとっては、男性のいない空間は格好のターゲットにもなりえます。

視点を変えれば女性専用車は根本的な痴漢対策にならないばかりか、顕在的にも潜在的にも、男性、女性のいずれにも甚大な被害をもたらしかねない代物と言えます。

これ以上無意味な導入をしないよう強く希望します。・つくばエクスプレス。

御社は、開業僅かの期間で女性専用車を導入した事、実施時間の長さ、質問状に回答しない不誠実さなどから積極的な性差別推進派と言わざるを得ない。

例え沿線の住民でなくても強い反感を感じる。早急に廃止していただきたい。

●阪神電気鉄道殿。

私は関西で女性専用車が導入されていった当時は、専用車の無い直通特急を利用していたため快適に乗車できたものです。

御社は朝の上りの区間特急に専用車を設定してはいるものの、直通特急、特急などに導入していない点では感謝しています。

休日に大阪に行く場合は三ノ宮から梅田間は阪神電鉄を利用する事にしています。

性差別をなるべく抑えようとする鉄道事業者に評価をする反対派もいるのです。

この先新規導入しないように要望します。

●新しく開業した路線にすぐ専用車を導入するということは、痴漢が発生したという事実が無いまま導入したということになり、即ちそれは痴漢対策ではないということになります。

最近、反対派に専用車が本当は痴漢対策になっていないことを指摘されて、女性に安心してご乗車していただくためと導入理由をすり替えて開き直っている鉄道会社がいますが、いい加減にしてください。

これは要するに女性は安心して乗車していいが、男性は満員電車に押し込まれても痴漢冤罪に遭おうがどうでもいいということです。そろそろ目を覚ましてください。

こんな何のためにあるのか分からない女性専用車を導入し続ける意味はあるのか もう一度考え直して下さい。 

●反バリアフリーで差別的な女性専用車両は直に廃止していただきたいものです。

●女性専用車両は誰が見ても明らかな「性差別」であり、 サービスの向上などという理由で安易に設置すべきではありません。

女性専用車両を設置しないことを求めると共に、車内での犯罪の抜本的対策を求めます。

●何だか男というものを鬼畜な生き物のように侮蔑あつかいされているようで、憤りを隠せません。

痴漢や暴力行為を働いたことのない自分が、自分の存在に対し憂鬱になります。

●鉄道事業者の男性軽視には愛想が尽きましたので、最近は自動車・自転車通勤に切り替えました。

●女性専用車両は、ラッシュ時、とりわけ、週末の休前日の深夜帯(特に終電間際)においては、かえって車内の混雑を誘発して、痴漢行為、及びそれらに起因する各種の冤罪も含めた問題を増幅させる恐れがあると思いますが、それらについて、果たして、ダイヤの大幅な増発等の抜本的な対策もせずに、女性専用車両導入を安易に推進することが適正なのか、大いに疑問を持つところであります。 

女性専用車両の即時・無条件の廃止を強く求めます。

●首都圏新都市鉄道殿、私は以前はつくばエスプレスを、都心への新たな交通手段として開業を楽しみにしていました。

私が、御社が女性専用車両(男性排除車両)を導入したとは知らずに片道だけ一度利用したのですが、そのときは実施時間帯ではなかったようだが、ホームに上がって専用車案内のあの嫌なステッカーをみて、「開業して間もないのにこんな性差別を!?」「これからの時代はこんな男性差別があって当然とでも言うのか!?」「こんなことをする鉄道に今まで期待してたのか…」と、怒りと不愉快な気分になりながら初乗車しました。

帰路は他の鉄道を利用し、それ以来御社路線は利用していません。

私のような思いをしている人たちを御社はどう思いますか?決して少なくないと思いますよ。

こんな差別行為があっていいのか?と思うのが普通でしょうから。

もちろん御社路線が目的地までの最速ルートということで利用している人もいるでしょう。

しかし多くの不満と怒りを感じてる人々によって、さらなる多くの需要を確実に逃している事は間違いないと思います。

あんな性差別さえなければすばらしい鉄道なのに…と思うととても残念です。

最近ネット上で御社が専用車を強制し男性客を強制排除(明らかに憲法違反)しようとしているという醜い事実を知って、強い怒りを感じました。

もうこんな悪質極まりない性別アパルトヘイトやめたらどうですか?

私は今後も、御社が女性専用車(男性排除車)を廃止しない限り一切利用する気はありません。

まして、御社で高いお金を払って性別を明らかにして定期券を購入するなんて絶対いやです。

御社路線を利用するくらいなら、都心へは常磐線快速か自動車を利用します。

●首都圏新都市鉄道(株)殿。御社は開業前から女性専用車両の導入を検討していましたが、その理由は何ですか? 

開業前であれば痴漢件数はゼロですから、痴漢対策のためでの導入ではなく、単なる女性優遇のために導入したのは明白です。

御社へは2007年5月に質問状が郵送されているはずですが、なぜ無視して回答しないのですか? 

御社は散々男性客を差別しておきながら、都合の悪いことには無視を決め込んでいますが、そのような人権無視行為をするとは人間として最低であり、卑怯極まりありません。

●東京地下鉄(株)殿。御社は既に有楽町線に女性専用車両を導入していますが、それによって痴漢件数は大幅に減少しましたか? 

そのような話は全く聞いていませんし、データも一切ありませんので、副都心線に女性専用車両を導入しても痴漢対策としての効果は得られません。

ましてや開業前ですので、痴漢対策とは何も関係ありませんよね。

万一開業時に導入を予定しているのであれば、これは痴漢対策のためでの導入目的ではなく、単なる女性優遇のための導入目的であるのは明白です。

今や女性専用車両は明らかな性差別であり、男性の人権を侵害する絶対に許されない暴挙です。

副都心線へ女性専用車両を決して導入しないよう、強く申し入れます。

●私は女性専用車に強く反対しています。

アメリカではかつて、黒人は犯罪を犯しやすいという偏見から、黒人差別が起こりました。

その差別の代表的なものとして、公共交通機関での「白人専用区域(黒人を排除する区域)」が挙げられます。

これは決して繰り返してはいけない重大な人権問題となりました。

「女性専用車」がやっていることは、この「白人専用区域」と全く同じです。

男性は痴漢を犯す可能性があるからと、全ての男性客をひと括りにし特定の車両から排除することは、立派な人権の侵害です。

●’05年6月頃にTXが専用車導入を検討しているという報道を見て、「さすがに大義名分が無さ過ぎるから企画倒れに終わるだろう」と思っていた。

ところが8月に導入の発表があって「よくもまあ止める者がいなかったものだ。」と思った。

けれどもこれで世論が問題視する、これはむしろチャンスだと期待していた。

なのにマスコミは専用車への批判や疑問の声を一切取り上げようとしない。

いきなり専用車を導入して一体何を以て効果を判断するつもりでいるのかわからない鉄道事業者もひどいもんだが、ここまで無茶苦茶な専用車導入が進んでも何等ブレーキをかけようとしない野党やマスコミの姿勢も信用できない。

●JR西日本へ  男性を侮辱するな。 女性専用ばかりつくるな。 バリアフリーと安全を第一に。

●防犯対策(痴漢対策)として導入した女性専用車両は「男性差別」でない、と国交省は考えているようですが、(実は、痴漢対策になっていないが)理由はどうであれ、(健常な成人)男性という理由で、一律に(半ば強制的に)排除しようとするのは、立派な(不当な)差別です。 

もし、「強制でないから、差別ではない」と言うのなら、なぜ、「(女性)専用車」と命名・表示しているのですか? これでは、利用客は、「男性は乗れない」と勘違いするのは当然です。

わざと、勘違いさせるつもりで、「(女性)専用車」としているのですか?

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活動履歴

2007年12月 関東本部:東急東横線で任意確認乗車会

東急東横線にて非協力乗車を行いました。

当会では女性専用車両が違法な男性差別であると考え、その撤廃を目的に抗議活動を行っています。
紳士的に抗議活動をするよう心掛けていますが、相手側の態度次第ではやむを得ず、それ相当の対応を取らざるを得ない状況も出てきます。

下記の報告は、鉄道会社側が「女性専用車は任意協力であること」を周知しないことにより、ほとんどの方が、「女性専用車両に男性は乗っていけない」と、思い込んでいることが原因で発生したトラブルです。

女性専用車両を一刻も早く廃止し、男女が憎しみ合わずに乗車するという、本来の公共交通機関のあるべき姿を取り戻しましょう。


東急東横線女性専用車両非協力乗車ルポ

女性客が暴力!
激しい掴み合いになり、車内騒然、我々は横浜駅助役に猛抗議!!!

私たちは最近、東急東横線の女性専用車に非協力乗車した。

この日の参加者は男性6人。

今までの非協力乗車の中でも最大級・迫力満点の大騒ぎに、17時45分渋谷発の通勤特急車内は騒然となった。

イザコザは渋谷で我々が女性専用車に乗った直後に発生した。

2、3人の女性客が次々と我々に注意してきたのだ。

それにしてもTXのおとなしい女性客とは違い、東横線の女性客というのは、何故こうも傲慢で独り善がりなのか。

「男性がいて迷惑なんです!」

若い女性のこの一言に、私も思わずカチン!

「あなた、それ差別発言ですよ!エイズ患者や障がい者にも同じこと言えるんですか?」

女性は黙り込んだが、今度は隣にいた別の若い女性がつべこべ言い出した。

女:「ここにいる女性に不愉快な思いをさせることが…」

私:「黙って乗ってるだけで、なんで不愉快なんですか?」

女:「痴漢からの逃げ場が…」

仲間:「私も同性からの痴漢に遭ったことありますよ。だから乗っているんです、なんか文句あります?」

女:「抗議するなら、別のことをやるべきでは…」

私:「してますよ。してるけど埒が明かないから、こうするしかないじゃないですか」

ちなみに女性専用車両に男性が乗ってはいけないという法律などない。

あれはあくまでも「優先席」と同じ任意協力によるものであり、男性を強制的に降車させることはできないのだ。

もし、強制排除すれば刑法223条(強要罪)や、差別を禁じた憲法14条に違反する可能性が濃厚だからである。

しかし、鉄道会社は「専用」という虚偽表示と、執拗な「お願い」という注意によって、実質上、男性を強制排除しているばかりか、女性客も「男性は乗ってはいけない」と勘違いし、「女性様の特権」であるかのように振る舞う人が少なくない。

乗り込んで来た男性を、まるで犯罪者病原体でも見るような目つきで、シッシッ!と追い払う権利など、 これっぽちもないにも関わらずだ。

女性「専用」車など、法的には存在し得ないのである。

私が女性客と問答していると、50代半ばのご婦人が割って入って来た。

先程も難癖つけてきた女性だ。

この人は我々が他の車両への移動を拒否すると、「男が乗っているから追い出して下さい」と、わざわざ駅員を呼びに行くという行動を取ったのだ。

やって来た駅員が注意しても我々が引かないので、一度は黙り込み、諦めたかに見えた。

婦人:「もうやめよ。乗るんなら乗って下さい。結構です。これ以上、ガタガタガタガタ周りでやりたくないから。

私も旅行関係のお仕事してて、バスの中で煙草吸わないで下さいと言ったら絶対、皆さん吸いませんから、乗る乗らないはいいです。あなたたちのケンジョウ(?、意味不明)ですから…」(何を言ってんだろ?)

婦:「あなたたちもガタガタ言わないで乗りなさい!」

私:「ガタガタ言ってねえぞ、おい! 普通に話してるだけじゃないか!」

(かなりムカツク。一体、この人は何様のつもりなのか?

自分で勝手に騒いでおきながら人のせいにするとは恐れ入る)

いったんは収まった。ここで非協力乗車ボード、反対する会のボードをリュックから3枚取り出し、仲間2人に渡す。空いた席に腰掛けた仲間1人と私は、しばらく世間話。

1枚を私が膝の上に掲示。女性客がジロジロ見る。
「ただ今の時間、中ほどの5号車は女性専用車両です。お客様のご理解とご協力をお願いします」

また車内放送だ。相変わらずしつこい。今回も7、8回は聞かされた。

自由が丘駅到着。

「こちらは女性専用車になっております」と駅員。

我々が拒否すると、「わかりました、あい…」と素直に退散。電車は発車。少しして、また車内放送。

「東急電鉄からのお知らせです。ただ今の時間、中ほど5号車が女性専用車です…」(ホントにしつこい!)

車内はかなり混んでいる。混雑率は170%ぐらいか。(満席で吊り革と同数の立ち客がいて混雑率100%)

しかし、隣の車両の混雑は、女性専用車よりも酷いのだ。

「何よ、それ。置きなさいよ。ふざけてんじゃねえんだよ!」

「ふざけてなんかないよ!」

「置きなさい、それ。頭オカシイんじゃないの」

「なんなんだ、うるさいな!」

いきなり素っ頓狂な大声が響いた。

先程の婦人が、仲間の一人が掲げていた当会のボードにイチャモンをつけて来た。

なんと、強制的に取り上げるべく実力行使に出て来たのである。

「これ、なんで持ってなきゃなんないんですか!」

「勝手だろうよ、人の!」

「何時間も働いて帰って来るんですよ!」

「こっちだってそうだよ!」

ボードを奪おうとする婦人と仲間との間で激しい揉み合いになり、私が割って入る。

婦人の手首を掴んで引き離した。物凄い形相で私を睨みつけられたが、こっちも負けてはいない!

「男は痴漢だと言って、あなたみたいに痴漢に遭いそうにない女性がなぜ乗るんですか!」

いきなり婦人に手を出され、気が動転した仲間が不用意に発した一言が、周囲の女の癇に障ってしまった。

先程の若い女性が怒った。

女:「発言としてセクハラ…」

私:「これが侮辱だったら、男がいるだけで不愉快だと言っているあなた方はどうなんですか?」

女:「いや、男がいるだけで不愉快だってことではなくて…」

普段から散々、男性に対して侮蔑、差別的な発言をする女性が多いが、男性が何か言うとすぐセクハラだ、差別だ、 と言い立てるのだから呆れる。

これを身勝手と言わずして何を身勝手と言うのだろう。

差別をするから逆差別を生むのである。

専用車が痴漢対策、弱者保護だというのであれば、その対象にもなり得ない、 このご婦人のような男勝りの強い女性が、特権意識でふんぞり返っている現実には首を傾げるばかりだ。

別の女:「頭、狂ってます…」

仲間:「狂ってない、あなたの方が狂ってますよ!」

婦:「あんたの方が狂ってるっしょ!」

かなり激しいやり合いになり、録音を再生しても聞き取れないほどの応酬となった。

やがて婦人は下車。

降り際に「あんたたちバカじゃない!」と捨て台詞を吐いた。

私:「バカはそっちだろ!」

流石に私も、この時は思い切り大声で怒鳴り返した。

仲間が持っていたラミネート加工のボードは、凶暴なご婦人によって揉みくちゃにされ、ボコボコになった。

一人の駅員が車内に乗り込み、我々を監視していたのに途中で気付く。渋谷から乗り込んでいたのだろうか?

別の仲間によると、連結部分からマイクで逐一、どこかへ報告していたようだという。

今の騒ぎを間近で目の当たりにしながら、この駅員は婦人の暴力を止めようともしなかったばかりか、注意するでもなく、指をくわえて見過ごしていたのである。何という無責任、怠慢ぶりだろうか!

「あなたさ、これおかしいと思わない?男性隔離してさ。我々は犯罪者じゃないんだよ、犯罪者じゃ!」

一人の仲間がこの駅員に抗議する。両軍入り乱れての乱戦模様である。

気がつくと横浜駅に着いていた。あっという間だった。

「もういい加減にこんなもの廃止して下さいよ!」と降り際、駅員に言うと、この駅員は人を馬鹿にしたように、「いい加減に協力して下さいよ」だと。

「冗談じゃない、協力できますか、こんなものに。ふざけるなよ、ホントに!」

駅員は無表情。ここでもう一つのハプニングが起きたのだ。

「人が倒れています。すぐ来て!」と女性客が駅員に駆け寄って来た。

隣の4号車で年配の男性が床の上で仰向けになっていた。

担架が運ばれ、師走の横浜駅は騒然とするばかり。

専用車(5号車)の隣の一般車(4、6号車)では特に混雑に拍車がかかるため、あの男性は気分が悪くなり、倒れてしまったのではないか?

こうなると悪いことは全て女性専用車のせいにしたくなってしまう。

いずれにせよ、本当に保護され、いたわってあげなければならない「弱者」が蔑ろにされているのが現実ではないか。

我々は駅事務室に立ち寄り、抗議することにした。

駅長が不在で、応対したのは助役だった。
事の顛末、一部始終を説明し、

「東急が女性専用車は任意協力であること(男性も乗れる、強制的に追い出す法的根拠はない)を周知徹底しないから、男性は乗ってはいけないと思い込んだ女性客との間に、無用のトラブルが発生する」

と訴えた。

そもそも「専用」という名前が虚偽であり、おかしいことを口を酸っぱくして述べた。

途中から別の助役もやって来て、並んで立っていたが、彼は申し訳なさそうに無言で、 まるでお地蔵さんのように突っ立ったままだった。

助役は「今すぐに改善というわけにはいかないが、苦情は必ず上の方に伝えます」と言った。

20分ほど抗議して我々は引き揚げた。

(関東本部長・星野)

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2007年10月 JR西日本への抗議文および札幌市交通局への意見書送付について

当会では、特急列車に、防犯対策とは直接関係のない、「女性客からの要望に応えたサービス」としての女性専用席を設置したJR西日本と、車内で発生した刃物による傷害事件(性犯罪ではなく、男女問わず誰でも被害者になりうるもので、女性専用車を設置しても防ぐことは出来ない)を理由に、市長に女性専用車両導入の要望書が提出された札幌市交通局に対し、抗議書及び意見書を、「交通の男女差別に反対する会」との連名で、書留郵便にて送付いたしました。

JR西日本への抗議文

(冒頭の挨拶文等は省略)

御社においては、10月1日から昼間の特急に女性専用席を導入されるとの事ですが、マスコミ報道によれば、 「女性客からの要望に応えたもので、先日のサンダーバード車内での暴行事件とは直接関係ない」というのが御社の見解と伺っています。

しかし、外部の者から見れば、特急列車への女性専用車(席)導入の大義名分作りのために、 このような事件が起きるのを待っていたような印象を持たざるを得ません。

また、女性専用席導入の理由については「女性客からの要望があったから」との事ですが、 これは御社が列車内の防犯対策の必要性からやむを得ない措置として踏み切ったものではなく、単に女性客に媚びているという事に他なりません。

このような措置は、利用者を平等に扱うという公共交通機関の趣旨に反し、男性に対する不当な人権侵害と言わざるを得ません。

また、性別のみを理由に乗車を拒否する事は、民法上の不法行為に該当します。

福知山線事故の際にも御社は批判されましたが、まさに遵法精神の自覚を根底から疑わざるを得ないものであります。

以上の理由から、私達は御社の行った今回の女性専用席導入に対し、強く抗議すると共に、法的措置を講じる事も検討致します。 また、列車内での犯罪防止のため、乗務員や警備員による巡回の強化や防犯カメラの設置などを切に要望致します。

平成19年9月●日

札幌市交通局への抗議文

拝啓

皆様方におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

さて先日、公明党が、貴局東豊線車内で起きた傷害事件を理由に、女性専用車両導入の要望書を市長に手渡したとのことですが、公明党のこのような要求には絶対に応じないよう、強くお願い申し上げます。 公明党は、自らの実績作り・選挙対策等のために、女性専用車両を利用しています。 女性専用車両は痴漢対策と言われていますが、実際にはすでに導入されている首都圏や関西等の各路線でも、女性専用車両導入後の痴漢件数は、多くの場合横ばいか、路線によっては逆に導入前よりも増加しているケースも報告されており、その効果は甚だ疑問視されるべきものです。

先日、名古屋においても、地下鉄東山線のみで女性専用車両を実施している名古屋市交通局に対し、公明党が、地下鉄の他路線にまで女性専用車両を拡大させようとして、市議会で交通局に圧力をかける事例が発生しました。

名古屋市議会の議事録によれば、交通局側から、「女性専用車導入後も痴漢件数は全く減っていない」という答弁があったにもかかわらず、「交通局は、女性専用車両の実施路線や実施時間帯の拡大に努めること」という意見が、名古屋市土木交通委員会(女性専用車両推進派の公明党市議が委員会に入っている)から出されています。

そして、女性専用車両の導入・拡大理由についても、以前、東山線に導入した際には、首都圏や関西圏の各路線と同様に、「痴漢対策」としていたものを、女性専用車両で痴漢件数が減らないと分かると、「痴漢対策に限らず、女性が安心して利用できるようにするため」とすり替えてまで、強引に女性専用車両を増設・拡大させようとしています。

このことからも、公明党は痴漢対策のために女性専用車両の導入を求めているのではなく、女性専用車両の設置・拡大そのものが目的であり、痴漢対策などの理由は、単なる口実に過ぎないということがお分かりいただけると思います。

今回の貴局東豊線での傷害事件についても、これは性犯罪ではなく、性別問わず誰でも被害者・加害者になりうるものであり、女性専用車両を導入したところで、全く防ぐことはできないものです。

しかし公明党は、何が何でも女性専用車両を導入させようとして、今回の事件を口実にしているのです。

たとえ、防犯対策であったとしても、貴局のような公共交通機関が、女性専用車両のような差別的なものを導入することは、決して許されるべきことではありませんが、「導入すること自体が目的」の女性専用車両を、圧力に屈して導入するようなことがあれば、これはまさに「言語道断」であると言わざるを得ません。

決して、公明党の要求には応じないよう、重ねてお願い申し上げます。

また、貴局が先日実施したアンケートにおいても、女性専用車両の導入に反対する意見が多く、社会的合意を得ているとは言えません。このような現実も考慮頂きますよう、宜しくお願い致します。

敬具

平成19年9月27日

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2007年8月 TX(つくばエクスプレス)への公開質問状

当会では今年の5月1日に、TX(つくばエクスプレス)に対し、公開質問状を内容証明郵便にて送付いたしました。
しかし、それから約3ヶ月経った現在(このページを作成している時点で2007年8月)も、TXは私たちの質問を無視し続け、回答してきていません。

首都圏新都市鉄道株式会社御中

貴社に女性専用車両に関する質問状を提出します。
これらの質問に対してお答えくださるよう、お願いいたします。
(1)そもそもなぜ開業してからわずか一週間後に「女性専用車両」を導入したのですか?
(2)「女性専用車両」を導入した経緯と目的を教えていただけませんか?
(3)「女性専用車両」導入の要望は、どこからあったのですか?
(4)「女性専用車両」導入は、他の車両の混雑を助長するものではありませんか?
(5)「女性専用車両」に「男性」を乗せないことは「強制」でしょうか?
(6)様々な弊害を招いている「女性専用車両」を廃止するつもりはありませんか?
女性専用車両に反対する会 (当会幹事名)
                                平成19年5月1日

この質問状に対する返答はまだなされていません。(2007年8月時点)

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2005年1月 中日新聞に掲載された当会についての記事全文

当会は平成17年1月に中日新聞より取材を受け、紙面に取り上げていただきました。
その記事を当会サイトへ転載する許可が中日新聞より下りたため、掲載記事の全文をここで紹介いたします。

なお、記事文中の専用車両実施路線数や当会の会員数などの記述は平成17年1月現在のものですので、あらかじめご承知おき下さい。


中日新聞1月27日付朝刊に掲載された記事全文

「女性専用車両」に賛否

関西で電車に乗ると、最近目立つのが「女性専用車両」だ。

痴漢対策としてJR・私鉄・地下鉄の多くが設けている。

ところが、男性の乗客からは「女性専用車両は席が空いている」などの不満も根強く、関西の男性たちが「女性専用車両に反対する会」なる組織を結成。

一方で、痴漢対策に取り組む女性団体からは女性専用車両を評価する声も上がっている。

(菅原 洋)

午前中の通勤時間を過ぎた時間帯。

満席の一般車両はつり革につかまる乗客が所々におり、中には年配男性の姿も。

隣の女性専用車両では、並んで座った学生風の若い女性たちがおしゃべりし、空席が目立つ。
だが、男性たちは車両を移って座ろうとはしない。

記者のように間違って女性専用車両に入ると、女性達の「冷たい視線」が待ち受けているからだ。

男性の言い分

「これは男性に対する”逆差別”ではないのか」と憤るのは「女性専用車両に反対する会」の会員達だ。同会は2003年6月、インターネットを通じて知り合った3人で発足、現在は関西を中心に名古屋市もを含めて全国に24人の会員がいる。
同会の調査によると、女性専用車両は全国で24の路線が採用し、うち8割に当たる19路線が関西に集中。名古屋市営地下鉄東山線も03年に導入している。
同会はこれまで、名古屋市営地下鉄に抗議のメールを送ったほか、ホームページやポスターで主張を展開している。
大阪市の会員山尾崇人さんは椎間板(ついかんばん)ヘルニアの持病を抱え、ホームの移動にはエレベーターを利用している。
ところが、エレベーターの前に女性専用車両が止まるようになり「女性専用車両の導入によって混雑する前後の一般車両に乗らざるを得なくなった。

ホームを余分に歩くのもつらい」と訴える。
山尾さんは「車内に防犯カメラを設置するなど、費用を出せば痴漢対策はあるはず。

痴漢対策の遅れを指摘されるが、経費を掛けたくない鉄道側が乗客の男性に負担を押し付けたのが、女性専用車両だ」と主張した。
ある会員は「痴漢犯罪が許せないのはもちろんだが、”男女平等社会”を目指すのならば、女性専用車両は矛盾しているのでは」と話している。

女性の言い分

これに対し「女性専用車両は痴漢の犯罪性を顕在化させた点で十分に評価されるべきだ」と反論するのは「痴漢犯罪NO!鉄道利用者の会」(千葉県市川市)の石橋英子代表だ。

同会は00年に設立され、現在は関東を中心に会社員や主婦ら計13人が名を連ねている。

活動は痴漢撃退法を広めたり、講演などが中心だ。
同会が03年に東京都内の女子高生400人を対象にしたアンケートによると、「電車内での身体接触を伴う不快経験」は48.1%に達した。
同会には、高校生から小学1年生への痴漢行為や、小学校の6年間を母子で登校する覚悟の保護者など、被害を訴える勇気のない若年被害者の深刻な痴漢相談が寄せられている。
ただ、石橋代表は「女性専用車両は抜本的な解決策ではなく、男性の”隔離策”であり、緊急避難の次善策でしかない」と「反対する会」に近い考え方もしている。
「そもそも(痴漢犯罪を誘う)混雑する電車を放置してきた交通政策、都市計画が問題だ。

関西では夕方の他、終日指定している路線もある。神戸市交通局が2002-03年に乗客2717人に実施したアンケートによると、男性の80.0%が、女性も32.6%が女性専用車両に反対している。

導入後の全車両での効果は痴漢が減る場合と、名古屋市営地下鉄東山線(平日朝に実施)などのように増えたケースもある。

(中日新聞 平成17.1.27朝刊より転載)
※この記事は、【記事全文をもれなく掲載すること】・【当会としてこの記事にコメントや批評を加えないこと】を条件として、中日新聞社の承諾を得て転載しています。無断で転載、送信するなど、中日新聞社の権利を侵害する一切の行為を禁止します。

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2004年10月 朝日新聞と週刊プレイボーイに掲載された当会についての記事全文

私達、女性専用車両に反対する会はこれまでにいくつかの報道機関からの取材を受けてきましたが、過去に報道された記事のうち、朝日新聞8月13日付夕刊に掲載された記事と週刊プレイボーイ10月5日号(9月22日発売)に掲載された記事について、朝日新聞社と集英社よりそれぞれ当会サイトへの記事の転載の許可が(期間限定で)下りたため、掲載記事の全文をここで紹介いたします。


朝日新聞8月13日付夕刊に掲載された記事全文

「通勤不便に」「痴漢減らない」
「女性専用車両反対」大阪で集会

「女性専用車両に反対する会」が14日、大阪・難波で集会を開く。

20~30代の男性10人が中心で昨年6月、インターネットの掲示板の議論がきっかけで結成し、鉄道各社に情報開示などを求めてきた。

「女性専用車両が正義になり、声をあげにくい中、あえて声をあげる」と主張している。
女性専用車両はもともと痴漢被害をなくすのが主な目的でできた。

大阪市営地下鉄の一部で今秋から終日実施になるなど、拡大傾向にある一方、京都交通のバスは5月に、神戸電鉄の一部は6月にやめた。

利用が少なく、逆に一般車両の混雑がひどくなったというのが理由だ。
神戸市須磨区の会社員(38)は市営地下鉄で通勤していたが、すいた女性専用車両を横目に自分の車両は混雑が増した。

通勤の苦痛が男女で違うのは差別だと思い、マイカー通勤にかえた。
大阪市営地下鉄御堂筋線で通勤する団体職員(31)は椎間板ヘルニアの持病があり、ホームにはエレベーターで降りる。

そのエレベーター前に女性専用車両が止まる。

「次の車両まで狭いホームを歩かなければならず、著しく不便」と話す。
同会は「女性専用車両は痴漢防止には役立たない。

警備員を増やすなど別の対策が必要」とも主張している。

兵庫県内では02年12月に神戸市営地下鉄、JR神戸線に導入されたが、県警鉄道警察隊が検挙した電車内の痴漢は02年が80件、03年は91件だった。
14日は午後4時に地下鉄御堂筋線なんば駅25番出口に集合する。

(朝日新聞関西版 平成16.8.13夕刊10面より転載)
※この記事は朝日新聞社の承諾を得て転載しています。無断で転載、送信するなど、朝日新聞社の権利を侵害する一切の行為を禁止します。


週刊プレイボーイに掲載された記事全文

集英社からの使用許諾期限(6ヶ月間)が経過したため、掲載を終了します。

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2004年9月 名古屋市交通局・神戸市交通局・JR北海道バスの回答

「女性専用車両に反対する会」では名古屋市交通局・神戸市交通局・そして女性専用バスを運行しているJR北海道バスに対して、メールおよび電話で抗議を行ないました。

各社局に送った抗議文の内容、および回答を紹介します。


当会の会員が送った抗議メール

名古屋市交通局への抗議メール(東山線の女性専用車両について)

*「痴漢等迷惑行為防止の観点から」という目的であるならば、「男性立ち入り禁止」と明示じていない以上そのような行為をする意思のない男性の乗車は法律上認められるはずだが、見張りをしている係員が強制的に追い出すことに法的に問題はないのか。

*女性専用車両への苦情に対して、痴漢等迷惑行為防止の必要性を主張するだけで、何故これがその方法として適切なのか述べられていない。

女性専用車両が痴漢等迷惑行為防止策として適切と判断した根拠は何か。

*同性からの痴漢被害を受ける男性をも性別を理由に女性専用車両から強制的に排除するのは、本来の目的から免脱していないのか。

また、憲法13条及び14条に抵触しないのか。

*導入する際に、女性専用車両に乗車した女性が盗撮なども含めて何らかの犯罪行為は想定されなかったのか。

また、女性専用車両内では揉め事や犯罪行為は発生していないのか。

神戸市交通局への抗議メール

痴漢などの迷惑行為を防止するという目的には賛成しますが、この目的に対して女性専用車両という手段を用いることには反対です。

なぜかというと、性別を理由に女性専用車両から男性客を排除することは憲法14条に反するからです。大学の憲法の先生に聞いたところ、憲法学者の中にも女性専用車両は憲法違反だと主張する人がいるそうです。

「被害者のほとんどが女性だから」ということですが、もしこれが男女逆であったとしてもあなた方は同じ主張をしたのですか。

この理論によると、過労死をする人のほとんどが男性だからという理由で、男女間に賃金格差を設けることは当然であるということになってしまいます。

しかしながらこんなことが許される訳がありません。

もし女性専用車両が憲法違反でないというのなら、その根拠を示してください。

誠意ある回答を待っています。

JR北海道バスへの抗議メール

以前意見を送ったところ、これは差別ではなくサービスだという内容の回答が来たが、このサービスというのは、女性が男という病原体から逃れることをサービス化したものと考えてよいか。

また、「女性が安心して乗車できるように」という目的であったが、「安心して乗車する」権利が与えられるか否かが性別によって決定されることを平等といえるのか。


各社局の回答

これらの抗議メールに対し、各社局とも回答はしてきたものの、これを当会サイトに公開しても良いかと問い合わせたところ、各社局とも「公開は許可しない」との返事を返して来ました。

そこで、なぜ公開を拒否するのかと、メール及び電話で再度抗議したところ、名古屋市交通局のみ公開を認めたため、ここに名古屋市交通局からの回答を紹介します。

名古屋市交通局の回答

*「痴漢等迷惑行為防止の観点から」という目的であるならば、「男性立ち入り禁止」と明示じていない以上そのような行為をする意思のない男性の乗車は法律上認められるはずだが、見張りをしている係員が強制的に追い出すことに法的に問題はないのか。

女性専用車両につきましては、痴漢防止の決め手となる方策が見出せない中で「車内における痴漢等迷惑行為防止」の観点から、痴漢被害発生の特に多い東山線において、やむを得えない手段として平成14年9月から試行導入したものでございます。

このため男性のお客様には、女性専用車両についてのご理解とご協力をお願いしつつ引き続き運行しているところでございますが、間違って乗車された男性のお客様等に対しましては、駅係員等がご説明して他の車両への移動等につきご案内することとしておりまして、法的な問題はないものと認識しております。

*女性専用車両への苦情に対して、痴漢等迷惑行為防止の必要性を主張するだけで、何故これがその方法として適切なのか述べられていない。

女性専用車両が痴漢等迷惑行為防止策として適切と判断した根拠は何か。

女性専用車両につきましては、平成13年3月から京王電鉄で深夜の時間帯に導入され、平成13年6月からJR東日本埼京線で深夜の時間帯に試行導入されました。

さらに、平成14年7月からJR西日本で朝間ラッシュ時間帯を対象として試行導入されたことから、導入対象の大阪環状線の試行状況を参考として、本市におきましては、平成14年9月から痴漢等迷惑行為を防止する観点から、試行導入することとし、痴漢被害発生が最も多い東山線の朝のラッシュ時間帯に設定したものでございます。

また、試行期間中、平成14年12月と平成15年5月に男女同数によるお客様対面アンケートを実施した結果、男性、女性とも「女性が安心して電車に乗れる。」とのご意見が最も多く、男性では「男性が痴漢の冤罪を受けなくてすむ。」とのご意見を2番目に多くいただいていることなどから、女性及び男性の視点から見た公共交通機関のサービスの質的向上においては、適切な方策と考えております。

*同性からの痴漢被害を受ける男性をも性別を理由に女性専用車両から強制的に排除するのは、本来の目的から免脱していないのか。また、憲法13条及び14条に抵触しないのか。

女性専用車両は、女性に対する痴漢等迷惑行為の防止を目的に、男性のお客様のご理解とご協力を得ながら実施しているものであり、憲法第13条及び第14条に抵触するとは考えておりません。

*導入する際に、女性専用車両に乗車した女性が盗撮なども含めて何らかの犯罪行為は想定されなかったのか。また、女性専用車両内では揉め事や犯罪行為は発生していないのか。

女性専用車両での揉め事や犯罪行為等の発生につきましては、今のところ被害の届出等はございません。

交通局電車部運輸課駅務係 電話052-972-3853)
ご意見を受け付けたところ
名古屋市市民相談室(市民経済局広聴課 電話052-972-3139)

神戸市交通局の回答

公開許可が得られませんでした

JR北海道バスの回答

公開許可が得られませんでした

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2003年10月 男女共同参画への苦情申し立てについて

女性専用車両に反対する会では、2003年10月18日に神戸市男女共同参画苦情処理機関に女性専用車両の廃止を求める苦情を提出しました。

しかし、会のメンバーの中には「男女共同参画を推し進めているのと女性専用車両を推し進めているのが、どちらも同じ側の勢力だから、男女共同参画に苦情を出してもいい返事は来ないのではないか?」といった意見もあり、私たちもある程度は予想していましたが、返ってきた返答はやはり、私たちの主張を完全に退けるものでした。

以下にその回答を示します。


神戸市男女共同参画の回答

申出の趣旨

神戸市営地下鉄に女性専用車両が導入されており、男性は、乗降に便利な車両に乗れない、一般車両が非常に混雑するなどの不便を被っている。

これは男性差別であるので、廃止してもらいたい。

処理結果等

男女共同参画苦情処理委員からの調査結果報告書を踏まえて、市営地下鉄の女性専用車両の運用については、是正等の措置を行わないこととします。

今後とも、市民が男女を問わず、安全で安心して市営地下鉄を利用することができるように努めていきたいと考えていますので、ご理解をお願いします。

調査の結果

1 調査の経緯

 平成15年10月21日 市長からの調査依頼

 平成15年11月 6日 施策の実施機関(交通局地下鉄運輸サービス課)からの事情聴取

 平成15年11月13日 苦情処理委員による合議

 平成15年12月11日 苦情処理委員による合議、調査結果報告の取りまとめ

2 施策の実施機関からの聴取内容

・痴漢防止、酔客からの嫌がらせ防止のため、平成14年12月16日より、市営地下鉄の全線・全列車で女性専用車両の終日運行が行われている。

・女性専用車両の検討が始められた平成14年9月頃には、国土交通省の指針もあって、各地の自治体や鉄道会社が女性専用車両の導入・拡大を進めており、概ね肯定的なアンケート結果も出ていた。

・地下鉄車両で起こる痴漢等の犯罪・迷惑行為の被害者は、主として女性である。

・安全面への配慮という観点から、平成15年2月28日より、車椅子利用者や視覚障がい者が女性専用車両に乗車できるようになっている。

3 調査の結果

施策の実施機関から聴取した結果に基づいて合議した結果、神戸市営地下鉄の女性専用車両の運用については、特に問題はないと判断する。

〔理 由〕

女性専用車両は、女性の乗客が安心して地下鉄を利用できるよう、痴漢・酔客による嫌がらせ等の迷惑防止対策として実施されているものである。

地下鉄車内においては、痴漢等の犯罪行為や酔客による嫌がらせ等のさまざまな迷惑行為が発生する可能性があり、また、これらの行為は、電車の込み具合や時間帯にかかわらず起こりうるものである。

男女が共に社会のあらゆる分野における活動に参画する男女共同参画の趣旨からすると、男性も女性も同じ車両に安心して乗車することが望ましいことは言うまでもない。

しかし、前述のような犯罪行為や迷惑行為が発生し、その被害者のほとんどが女性であるというのが現状である。

乗客が安全で安心して公共交通機関を利用することができるようにサービスを提供することは、交通事業管理者としての当然の義務である。

よって、痴漢等の被害者の大半が女性である以上、そういう犯罪行為や迷惑行為の発生を未然に防止して、女性が安心して乗車できる環境を整えることも、交通事業管理者としての義務の一つである。

女性専用車両が被害発生の防止のために最善の対応策であるとは必ずしも言い切れないが、今のところ、交通事業者がとりうる有効な手段である。

全国的にも、各地の自治体や鉄道会社によって、女性専用車両が導入されてきており、痴漢の防止策として社会的に認知されてきているところである。

女性専用車両は、男性を差別するものではなく、市民が男女を問わず、安全で安心して公共交通機関を利用することができるように環境を整備するための取り組みの一つである。

痴漢という犯罪行為を防止するための手段として、神戸市交通局通事業管理者における女性専用車両の運用は、現時点では特に問題はないと考えられる。

ただ、女性専用車両を導入しても、痴漢そのものがなくなるわけではない。

したがって、車内の痴漢行為や迷惑行為そのものがなくなり、市民が男女を問わず、安全で安心して地下鉄を利用することができるように、さらなる努力を求めたい。

また、女性専用車両の運用にあたっては、一般乗客の利便性の確保に十分配慮がなされるように、引き続き努められたい。