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2024年9月 名古屋市営地下鉄東山線で非協力乗車会

2024年9月27日の夜、名古屋市営地下鉄東山線で非協力(任意確認)乗車を行いました。

今回は女性客からの声掛けが相次ぎ、トラブルとなったため当初の予定を変更することになりました。

一方で私達以外の男性の乗車もかなり見られました。


夜の東山線で非協力(任意確認)乗車

今回、予定を変更して実施した乗車ルートは以下の通りである。

  1. 名古屋→中村公園→名古屋
  2. 名古屋→栄→星ヶ丘
  3. 星ヶ丘→栄→名古屋
  4. 名古屋→栄→千種
  5. 千種→栄→名古屋

当初は2.で終点の藤が丘まで乗車する予定だった。

また今回は名古屋市営地下鉄24時間券を使用した。いわゆる1日乗車券である。

通常の切符では同じ所を2度以上通るのはNGだが、これなら、改札を出ずに同じ区間を何度折り返し乗車しても不正乗車にならない。

名古屋→中村公園→名古屋

今回は東山線の名古屋駅に20:00集合。

名古屋駅20:02発の高畑行きに乗車することにした。

名古屋20:02発に乗車
高畑行き

しばらくして列車が到着。

私達が乗車しても声かけは無し。

亀島駅・本陣駅・中村日赤駅と進むが、車内の乗車率は若干立ち客がいる程度で大きな変化は無く、その次の中村公園駅で下車。

ここで私達と共に多くの乗客が降り、列車はガラガラになって高畑方面に走って行った。

中村公園駅の駅標
中村公園駅のホーム。列車発着時以外、人の姿は少ない

私達は反対側のホームに移動し、折り返し20:13発の藤が丘行きに乗車して名古屋駅に戻ることに。

こちらはガラガラで女性客が数人ほど。

こちらも声掛けは無く名古屋駅に20:18到着。

ここで一旦下車。会員1名が追加で合流した。

名古屋→栄→星ヶ丘

私達は後続の名古屋駅20:25発、藤が丘行きに乗車。

ホームにはすでにたくさんの人々で一杯になっている。

名古屋駅20:25発に乗車
名古屋駅の駅標

高畑方面から来る列車はガラガラで名古屋駅に到着するが、名古屋駅から藤が丘方面はたくさんの乗客が乗るため、ここから車内は一気に混み合うようになる。

6人いたので私達は3人ずつ、筆者も含め二手に分かれて別々の乗車位置から乗車することにした。

私達の他に男性客が2人、名古屋駅から乗車。

しばらくすると、筆者とは少し離れたところに乗車していたグループと女性客(以下、女性A)がトラブルになったらしく、言い合いになっていて「乗らないで!」「任意協力だ!」という声がこちらまで聞こえてくる。

あとでそちらのグループに入っていた会員に確認したところ、だいたい以下のようなやり取りだったようだ。

女性A:女性専用車両!

会員一同:(スルー)

女性A:女性専用車両!

会員∶それで? 別に法的義務なくないですか?(ここが)女性専用車両かどうかはどうでもいいじゃないですか

女性A:女性の専用車両です

会員:女性の専用車両じゃないですね。女性専用車両(という名前なだけ)だけど。

女性A:え?

会員:そんなに言うなら駅員に聞いてみたらいいんじゃないですか

女性A:…(スマホのカメラを起動し、会員に向け、会員を撮ろうとする)

会員:やめてもらっていいですか?

…女性Aが会員を撮影しようとしたので、会員がそれを阻止しようと手でカメラを遮り、遮った手を女性Aが払いのけようとして、女性専用車両への男性の乗車云々の他に「触った」「触ってない」の言い合いにも発展し、さらにトラブルが大きくなってしまう。

私達も車内で録画をすることはあるが、これはあくまでも何かあった際の証拠として録画しているだけで、カメラを露骨に相手に向けて撮影したりはしないし、ましてや故意に画角に相手の顔を入れたりなどもしない。

また撮影したものを必要に応じて公開する際には人の顔などが写っている場合は処理してから公開する。

少なくとも、一般乗客や鉄道員などに対して許可なく無修正で人の顔をネット上に公開したりするようなことは絶対にしない。

一方、筆者の入ったグループでもまた別の女性客(以下、女性B)が声掛けしてきて「女性専用車両です」とか言ってくるので、こちらから「任意協力です」というも納得せず「障がい者とか配慮の必要な男性以外は乗ってはいけないんですよ!」などと言うので当会メンバーたちが次々と

「乗ってはいけない車両なんて無い」

「そんなに言うなら駅員に確認すれば?」

「裁判所も男性の乗車を禁ずる物ではないと判決を出している」

と言うも納得せず「あなた達が駅員に確認すれば良い」などというので、

「私達は交通局に確認済みです。確認がついているから乗っているんです!」と返した。

名古屋市営地下鉄の案内
左のアップ

これは名古屋市営地下鉄に限ったことではないが、まるで例外規定のように「女性と同行する小学生以下の男児、障害者と介護者その他配慮の必要な男性は乗れる」等という案内をするから、「それ以外は乗ってはいけない」と勘違いするのである。

実際は「○○にもご利用いただける」と書いてあるだけで、「〇〇以外は利用できない」とはどこにも書いていない。それ以外の男性については「触れていないだけ」である。

こういうと「お前らが勝手に都合のいい解釈をしているだけだ」という意見も出てくるかもしれないが、そう思う人は交通局(鉄道事業者)に「健常者の成人男性が『自分たちも乗れる』と言って乗ってくるので『○○にもご利用いただける』ではなく『それ以外の方はご利用いただけません』とはっきり明記してください」と意見してみればよい。

恐らく「それは出来ません」という回答が返ってくるか、またはまともに答えずごまかすかのどちらかであろう。

少なくとも「わかりました。そのようにいたします」という鉄道事業者はまずないと思われる。

女性専用車両という名前で男性禁止のように見せかけているだけで、実は男性の乗車を禁止することは人権・差別の問題もあり、法の下の平等を定めた憲法14条1項などに触れる可能性があるので法的にも不可能だからだ。

ちなみに鉄道営業法34条2号は現在の女性専用車両には適用されない。鉄道営業法自体が現在の日本国憲法が制定されるより前の明治時代に制定された法律だからである。

鉄道事業者はこうすることで、子供や障害者・介護者などの特別な事情のある男性以外は乗車禁止と思わせるような案内をしていながら、同時に「男性の乗車禁止とはひとことも言っていない」と言うこともできるのである。

両グループとも女性客と口論になった状態で伏見駅、栄駅を過ぎ、列車は新栄町駅に到着。

筆者を含むグループと言い合いしていた女性Bは、これ以上言い合っても仕方ないと思ったのか、新栄駅に着いた時点ではもう何も言ってこなかったが、私達からドアひとつ分離れたところで、名古屋駅出発直後から女性Aと言い合いになっていたもう一つのグループはまだ言い合いをしていたので、私達は一旦新栄町駅のホームに降りて隣のドアから再度乗車し、もう一つのグループと合流した。

先ほども少し触れた通り、女性Aがスマホのカメラを会員に向けて撮影しようとしたことからトラブルが大きくなり、収拾がつかなくなったようだ。

しばらくして池下駅に到着すると、そこで助役2名が乗車してきた。誰かが通報したのだろうか?

池下駅を出ても女性Aはまだ私達のことを「人数が増えて気持ち悪い」などと言っていたが、助役2名が私達と女性Aの間に入り、仲裁に。

助役が仲裁に入ってもまだ女性Aは文句を言っていたので、会員が

「(そんなに言うなら)一緒に降りて駅事務室に行きましょう」

と促すも、女性Aは

「急いでいる」

等と言って駅事務室に行くことを拒否。

この反応は『この男(会員)が触った』と言っているのにおかしな反応である。

本当に会員が触ったのであれば、会員から駅事務室に行くことを提案されるのは願ってもないことで、意気揚々と駅事務室に行って駅員に警察を呼んでもらって会員を逮捕してもらおうとするはずである。

しかし実際には会員の駅事務室へ行く提案は拒否。つまり女性Aの「(会員が)触った」という言い分は会員Aを黙らせる虚偽申告(でっちあげ)なのが明白なのである。

こうやって(痴漢)冤罪が作られるんだと思うととても恐ろしい話である。

だからこそ非協力(任意確認)乗車中の証拠保全としての録音・録画はとても大事なのである。

結局女性Aが「星ヶ丘駅で降りる」と言った(恐らく女性Aが降りる予定の駅だったと思われる)ので、私達と助役2名も一緒にここで下車。

星ヶ丘駅

助役が「ここで待っていてください」というので私達は一旦ホーム上で待って、助役2名は少し離れた場所で女性客から事情聴取していた。

ホーム上で待機してから15分くらいは経っただろうか。しばらくして助役2名が戻ってきて、私達に「女性のお客様のカメラの画像を確認しましたが、あなた方(当会メンバー)の写った画像はありませんでした」とのこと。

一応、撮影は阻止できたということだろうか。

こういう悪意ある者に撮影された場合、当会がするような個人がわからないような顔部分への処理をせずに画像をSNSに侮辱と共に晒す可能性がある。

助役2名は「女性専用車両は任意協力である」と認めた上で、私達に「これでよろしいですか?」と尋ねてきたので、私達は「先程の女性には『女性専用車両に何らの強制力もなく、男性の任意の協力で成り立っているもので【男性乗車禁止】ではない』ということをわかっていただけたんですか?」と尋ねました。すると『わかっていただけた』という返答だったので、私達は「それで良いです」と答えると「ではお気をつけて」と言って去って行った。

先に述べた通り、女性Aは会員と言い合いになっているときに「急いでいる」と言って降車を拒否したわけだが、結果として私達に声掛けした上に会員の顔を撮影しようとしてトラブルとなり、余計に時間がかかったわけである。

そもそも急いでいるなら、自ら相手に声かけなどせずに駅員や乗務員、警備員に通報し、第三者に対処してもらうほうが得策である。

なぜなら、責任のある第三者に対処してもらえれば最良で自分は一切対応する必要はないし、最悪でも短時間の事情聴取で終わり、今回のように長々と経緯を事情聴取されることもないからである。

しかし、恐らくだがこの女性Aにはそこまでの考えはなく「声をかけたらさっさと退散するだろう」と思ってその場の思いつきで私達に声をかけたのだろう。

「女性専用車両!」といえば100%必ず男性を追い出せると思ったら大間違いである。

そして「急いでいる」というのも単に降りて駅事務室に行くのがめんどくさいからその場の思いつきで言っただけで、本当に急いでいたわけではないだろう。

「自分で種を蒔いておいて、これではねぇ…」と言いたくなる。

星ヶ丘→栄→名古屋

当初の予定では名古屋駅から東山線終点の藤が丘まで行くつもりだったが、このようなことになったため、予定を変更して星ヶ丘から20:54発の高畑行きで名古屋駅方面に折り返すことにした。

車内は座席が埋まる程度で、混んでいない。

途中の本山駅と今池駅でそれぞれ男性客が1人ずつ乗車し、着席した。

どうやら私達のような反対派だけでなく、それ以外の男性の乗車も珍しくはないようだ。

とはいえ先ほど乗車した藤が丘行きの車内では、二手に分かれていた私達が(それも二手に分かれているグループの両方とも)声掛けされた。

千種ちくさ駅辺りから少し乗客が増えてきた。

新栄町駅で今池駅からの男性が下車。本山駅からの男性はまだ座席にいる。

栄駅で一旦下車。私達と入れ替わりに2人の男性客が乗車。1人は気づいて慌てて隣の車両に移動していったが、もう1人のスーツ姿のサラリーマン風の男性客はつり革を持ってそのまま名古屋方面に乗車していった。

私達はしばらくホームで待って、21:15発高畑行きに乗車。

東山線、栄駅の駅標
ホームに並ぶ(栄駅)

栄駅から名古屋駅の間は名古屋で最も混雑する区間であるというが、この列車も立ち客が多くかなり混雑していた。

とはいえ、最ラッシュ時間帯は過ぎているためか、押し合いへし合いするほどにはなっていない。

途中の伏見駅を過ぎ、この列車では特に何事も無く名古屋駅に到着。私達はここで下車した。

名古屋→栄→千種

名古屋駅で折り返し21:26発の藤が丘行きに乗車。

こちらもかなり混んでいる。この列車でも3人ずつ二手に分かれて乗車した。

次の伏見駅で乗車してきた女性客(以下、女性C)が白々しく咳払いをし、さらに私達の肩をトントントントンと何度も叩いてきた(下手をすれば暴行罪)ので文句を言ってやろうかと思ったが、それでも敢えて無視していると「女性専用車両」と言ってきたため、少し大きめの声で「知ってます!」というとそれ以上は何も言ってこなかった。

とは言え、この態度は明らかに「知らずに乗っているから教えてあげよう」ではなく「出ていけ」という意思表示である。

次の栄駅でその女性Cは下車したが、私達もここで一旦下車。

後続の21:36発藤が丘行きに乗り換え。

栄駅からは特に何もなく千種駅に到着。ここで名古屋(高畑方面)に折り返しのため下車した。

千種駅の駅標
千種駅ホーム。この時間だと列車発着時以外人は少ないようだ

千種→栄→名古屋

千種駅からは21:48発の高畑行きに乗車し、また栄駅で後続乗り換え。

栄駅までは比較的空いていたが、ここからは名古屋駅まで名古屋の再混雑区間。下車した私達と入れ替わりにたくさんの乗客を乗せて列車は高畑方面へと発車していった。

そのままホームでしばらく待って後続の高畑行きに乗車したが、ここでもまた男性が私達以外に確認できただけで2人乗車してきた。

車内は押し合いへし合いするほどではないが混んでいる。

伏見駅を過ぎ、この列車では特に何事も無く名古屋駅に到着。ここで乗車会は終了とした。

名古屋駅で高畑行きから多数下車。ここで乗車会終了。

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【関西】2024年9月 阪急神戸線で非協力乗車会

2024年9月12日朝、大阪梅田駅から神戸三宮駅までの間を1往復しました。

開始早々車内でトラブルになったほか、途中合計で4回女性客からの声掛けがあり、さらに往路(神戸三宮行)の塚口駅から神戸三宮、さらにそこから大阪梅田(復路)まで、車内に助役と思われる職員がずっと付いてくるなど、先日行われたJR線での乗車会とは対照的な状況となりました。


大阪梅田~神戸三宮(往路)

今回は朝の7:05に大阪梅田駅に集合。

平日の早朝だが、集合場所には筆者と会員A、B、C、Eの計5人が集まり、さらに神戸三宮からは会員Dも合流する予定である。

最初に乗車するのは大阪梅田駅7:13発、通勤特急神戸三宮行きである。

参加予定者全員の集合を確認し、私達は集合場所からホームに向かった。

大阪梅田駅停車中の車内で

改札を抜けて神戸線ホームに向かうと、乗車する7:13発の通勤特急がすでにホームに到着していた。

ラッシュと逆方向ということもあり、車内はガラガラだった。

すでにホームに到着していたので、乗車したところ先に乗車していた女性客(女性客Aとする)が「ここ女性専用車両」と言ってきた。

こちらからは「知ってます!」「車両名の紹介やめてもらえますか?」などと返したが、女性客Aは早速近くにいた助役?と思しき職員を連れてきた。

さらにそこにやってきた運転士と思われる職員も加わり、2人で「女性専用車両なので移動お願いします」と言ってきた。

当然こちらは拒否したが、助役と思しき職員はそれでも引き下がらず「降りて話をしましょうか」と返してきた。

なぜ降りる必要があるのか? 降りたら向こうの思うつぼである。

そもそも人権侵害に当たるので本当は「男性だから(または男性に見えるから)」という理由で降ろすことは法的にも許されない。

「男性」を「黒人」に置き換えて考えてみれば、これがいかにとんでもないかよく分かるだろう。法的に強制されていないことを除けば、ほぼ完全にアパルトヘイトだからだ。だからこそ女性専用車両には強制力を持たせずに「任意協力」ということにしてあるのだ。

こちらからは「降りる義務はありますか?」と返すなどしたが、

女性客Aは職員達に「警察呼べば?営業妨害だし…」

はぁ? 営業妨害??

私達はそもそも「女性専用車両」という名前なだけで「実は誰でも乗車できる車両」に正当な運賃を支払って乗っただけであり、これが営業妨害になるはずがない。

女性客がこちらに何も言わずに放っておけば、何事も起きないし列車も遅れないのに、自分で騒ぎを起こしておいて「営業妨害だから警察呼べ」とは…

もちろんこちらからは「呼んでもらってもいいですよ」と返しておいた。

当会の活動で鉄道係員から降りるように求められたのは今年5月の京王電鉄線の乗車会以来であるが、なぜ男性に見えるからというだけの理由で降車を要求されなければならないのだろうか。

いつも言っているが、痴漢対策は表向きの理由であるし、仮に百歩譲ってこれを痴漢対策だと認めたとしても「痴漢対策なら差別をしても良い」というものではない。

大阪梅田→西宮北口

結局、発車時刻から少し遅れて大阪梅田駅を発車。

車内には私達の他に男性客と思しき乗客が1人いた。

中津駅を通過して十三駅に停車。ここで「列車の到着が遅れましたことをお詫びします」と車掌が肉声放送。

ドアが開き、座席がほぼ埋まる。

十三を発車してすぐ自動放送で女性専用車両の案内が流れた。

列車は神崎川駅と園田駅を通過。

両駅とも大阪梅田方面のホームに多数の乗客が列車を待っているのが見えた。

次の停車駅の塚口駅に到着。特急は通過する駅だが通勤特急は特急の停車駅の他、この塚口駅にも停車する。

ここでも少し立ち客が出た程度でそれほど乗ってこなかった。

ここで助役(大阪梅田駅の助役と思われる職員とは別人)と思われる職員が女性専用車両に乗ってきた。

恐らく大阪梅田駅から連絡を受けていたのだろう。

塚口駅を発車。乗車してきた助役と思われる職員はドアひとつ分離れた位置からこちらを監視するかのようにじっと立っている。

この職員は私達がこの後に西宮北口駅で降りた際に一緒について降りてきて、さらに乗り換えた後続の列車にもついて神戸三宮まで乗車してきた。

結局、私達が神戸三宮から折り返して大阪梅田に到着するまで(つまり最後まで)ずっと付いてきたのだが、こんなことは2019年に福岡の西鉄に乗車したとき以来だ。

やがて列車は武庫之荘駅を通過。ここもやはり大阪梅田方面ホームに多数の乗客が…

7:29頃西宮北口駅に到着。後続乗り換えのため私達は全員ここで一旦下車した。

先述の通り、助役と思われる職員も一緒に下車。

西宮北口→神戸三宮

次にやってくる女性専用車両設定列車は西宮北口7:45発の通勤特急神戸三宮行きである。

私達は西宮北口駅の階段を上って隣のホームに移動した。

この辺りでもラッシュ時の人の流れはと言えば、神戸よりもどちらかというと大阪に向けて流れるのではないかと思われるが今、私達がいる神戸三宮方面のホームも結構人がいる。

次は西宮北口7:45発に乗車
西宮北口のホームの様子

私達がホームで次の列車を待っている間、私達に付いてきている助役?は少し離れた場所でどこかに携帯で連絡をしていた。

多分私達のことを報告しているのだろう。

やがて7:45発の通勤特急が到着する時間になり、駅構内に到着アナウンスが流れた。アナウンスの最後に「一番前の車両は女性専用車両です」の一言。

私達が乗車しようとすると、ホームにいた女性客が「女性専用車両ですよ!と言ってきたので、

「知ってます!」

「そんなに言うなら110番して!」

と返し、そのまま乗車した。

車内は立ち客が多いがまだ余裕がある。

西宮北口駅のホームでどこかに連絡をしていた助役?も、この列車にもしっかり乗車してきていた。

西宮北口駅を発車してすぐ女性専用車両の自動案内放送が流れた。

次の夙川しゅくがわ駅ではあまり乗り降りは無し。

さらに次に停車した岡本駅でも特に何もなく、列車は好天のもと、背後に六甲の山々がそびえる前に市街地が広がる神戸らしい風景の中を快調に飛ばしていく。

最後の通過駅である春日野道駅を過ぎて神戸三宮駅には8:00頃到着した。

神戸三宮駅に到着

神戸三宮~大阪梅田(復路)

私達は切符を買い直すため、一旦改札口から出て再度入り直した。

神戸三宮駅のコンコースでまた、私達に付いている助役と思しき人が携帯でどこかに連絡をしている。

神戸三宮駅から会員Dが合流。これで参加メンバーが6人になった。

神戸三宮→西宮北口

ここからは6人で神戸三宮8:10発の大阪梅田行き通勤特急に乗車。

車内はそれほど混んでおらず、少し空席もある。

向かいの座席の女性客が「女性専用車両です」と言ってきたが、大阪梅田駅からここまでですでに声掛けは3回目。

参加メンバー達もさすがに相手にするのもうんざりしてきたのか、誰もその女性客を相手にしなかった。

発車してから近くを見ると、やはりあの助役と思しき職員が立っている。

先ほど通ったルートを引き返し、次の停車駅の岡本駅に到着。

ここで乗車してきた女性客がまたもや私達に「女性専用車両」と言ってきた(これで4回目)ので、会員Cが私達に付いて乗車してきていた助役?に「任意だと言わないから(女性客が)声をかけてくるんだろう」と、強く抗議。

またその助役?に対し、隣にいた会員Dが「(私達が)女性専用車両に協力しない旨をこの人(女性客)に言って下さい。」と言った。そしてその助役?から女性客に対し、私達が女性専用車両に敢えて協力せず乗車している旨を言っていただいた。

さらに助役?から女性客に「女性専用車両には本当は男性も乗れる」と言っていただいたので、その女性客も一応「すみませんでした」と謝罪した

助役?には任意協力である旨を伝えていただいたし、女性客も任意協力だと知らなかったようなので当会としてもここでは敢えてそれ以上のことは言わなかった。

今回は助役?が同乗していたことで良い方向になったと言えよう。

ただここで不思議なのが、こういう男性客に声掛けしてくる女性客らは「不正乗車している」「不審者がいる」と思われる乗客がいると思った場合(もちろん私達は不審者ではないし不正乗車などもしていないが)に、見渡せば近くに職員がいたとしても真っ先にその職員に通報するのではなく、なぜ自ら直接声をかけに行くのかということだ。

声掛けする相手が合法な活動を徹底している私達だからまだ穏便で済むものの、声掛け相手が悪ければ大惨事になりかねない。

確かに「女性”専用”車両」などと表示されていれば、誰もこれが任意協力だとは到底思わないだろう。

「男性は乗車禁止であり、強制的な力を持つもの」であるかのように錯覚させる名称であり、それが女性客などによる声掛けの原因のひとつになっていると思われる。

次の停車駅の夙川駅では特に何もなく発車。

芦屋川駅を通過すると往路で後続乗り換えを行った西宮北口駅である。西宮北口駅には8:25頃に到着。

この列車(復路)でも西宮北口駅で後続乗り換えを行った。

もちろん付いてきている助役と思しき職員も一緒に下車したが、列車の最後尾まで行って列車の車掌に口頭で何かを伝えていた。

列車は大阪梅田方面に向けて発車していき、私達はそれをホームから見送った。

ここでもやはりその助役と思しき職員がホームで携帯を使ってどこかに連絡している。

ホーム端でどこかに連絡する、助役と思しき職員
西宮北口駅ホームの様子

西宮北口→大阪梅田

次の通勤特急は8両編成で女性専用車両の設定がない(阪急神戸線で女性専用車両があるのは10両編成の通勤特急のみ)ので、もう一本待って西宮北口8:42発の通勤特急に乗車した。

ここまで全員ほぼ一か所にまとまって乗車してきたが、ここから大阪梅田駅までは二手に分かれて乗車することにした。

車内は立ち客がまばらにいる程度。時間からしてすでに最ラッシュ時は過ぎたのだろう。

もちろん、助役と思しき職員も付いてきたが、こちらでは車内では特に何も無く、8:57頃に大阪梅田駅に到着した。

阪急本社を訪問

今回、最初の列車でいきなり女性客からしつこい声掛けがあったことや、対応した大阪梅田駅の職員が「降りて話をしましょう」と私達を降ろそうとしたこと、さらにその後も女性客からの声掛けが相次いだことなどから「これは本社に行って抗議しよう」という話になり、大阪梅田駅近くの阪急本社に行き、担当者の方と1時間ほど面談を行った。

阪急本社

話した内容をすべて書くと長くなるので、ここでは全部は書けないが、要約すると

  • 最初の大阪梅田駅の職員の「降りて話しましょう」は不適切な対応であり、そのことについてはお詫びする。
  • しかし、阪急としては女性専用車両に乗車する男性への声掛けをやめるつもりはない。
  • 「女性専用車両」という名称が問題だと思うなら、例えば「女性優先車両」に変えてほしいとか、そういう要望を出してほしい。
  • 皆様方(当会メンバー)からの要望(「女性専用車両以外で痴漢対策するべき」等)は上に伝える。ただし、すぐに何かが変わるわけではないことはご了承いただきたい。

という感じであった。

面談を終えて最後に「お忙しいところお時間を取っていただきありがとうございました」と伝え本社を後にした。

上記の通り「降りて話しましょう」など不適切な対応があったことはお詫びしていただいたが、声掛けは今後も相変わらず「する」とのこと。

ただ、一応任意であると付け加えることは言っていただいた。

本当にそうするのであれば少しは進歩はあったと感じるが、しかしJR西日本が今ではほとんど声掛けしなくなった一方で、阪急電鉄は今後も声掛けし続けると言ったことには疑問を感じた。

とはいえ、JR西日本についても未だに性別に関する差別を続けていること自体は見過ごすことはできないが…

帰り道では会員同士でいろいろ話したが、結局「ならば今後も阪急には引き続き実際に乗車して任意周知していこう」という話になった。

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【関西】2024年9月 JR大阪環状線&ゆめ咲線で非協力乗車会

2024年9月8日の朝、JR大阪駅からJRユニバーサルシティ駅までと、折り返しユニバーサルシティ駅から大阪駅を通り越し、大阪環状線外回りで天王寺駅まで非協力乗車を行いました。

大阪周辺のJR線では非協力乗車は比較的頻繁に行っておりますが、日中や夕夜間だけでなく朝の時間帯にもしておこうということで今回実施いたしました。


JR線:大阪→ユニバーサルシティ

今回はJR大阪駅に朝8:40集合。

大阪駅から8:46発の普通桜島行き(JRゆめ咲線直通)の女性専用車に乗車すべくホームに並んだ。

朝のJR大阪駅
大阪駅ホームの様子

ホームでの自動放送で「この電車の4号車は女性専用車です」というアナウンスが流れ、駅員もまた肉声で「前から4両目は女性専用車です。ご理解ご協力をお願いします。」とアナウンスをしていた。

JR西日本線に女性専用車が登場して20年あまり。差別だと批判を受けつつも、表向き「迷惑行為防止」という理由で女性専用車は未だに運行されており、車内や駅構内でのアナウンスも未だに当たり前のように流されている。

8:46発に乗車
列車が到着

しばらくしてその桜島行きが到着すると、目の前に並んでいた外国人と思しき家族連れ(並んでいる時に外国語で会話していた)が子供を乗せたベビーカーを押しながら隣の車両に行こうとしていたので、会員の1人が父親らしき男性にやむを得ず「(You)Can ride」(乗れます)と言うと隣にいた母親らしき女性が「シェイシェイ(謝々=ありがとうございます)」と言っていた。

どうやら中国から来られた方のようだ。これから家族でUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)に行かれるのだろうか。

もしそうなら日本で楽しい思い出を残していってほしいものである。

その家族連れと共に私達も車内に入ると、他にもう1人男性客がそのまま女性専用車に乗ってきた。

車内は押し合いへし合いになるほどではないものの結構混雑していた。

しかし、近くにいた女性客らは何気ない会話を続けており、私達も含め乗っている男性客に対しては特に気にしているような雰囲気ではなかった。

他の車両の混雑状況は確認できなかったが、おそらく女性専用車よりも更に混雑している車両もあったのではないかと思われる。

次の福島駅で少し乗り降りがあったが、混雑率は変わらず。

野田駅ではあまり乗り降りはなく、大阪環状線とゆめ咲線の分岐駅である西九条駅に到着した。

西九条駅ではしばらく停車していたが、車内の混雑具合はやはり大阪駅からほぼ変わらず。

車内にいるのは皆、USJへ向かう乗客だろうか。ちなみに先ほど大阪駅で少し会話した家族連れもまだ車内にいる。

西九条駅を発車してゆめ咲線内に入ったが車内は相変わらず結構混んでいる、というよりむしろ西九条から乗ってきた乗客でさらに乗車率はアップした感がある。

次の安治川口駅でもほとんど乗り降りは無し。

8:59頃にユニバーサルシティ駅(USJの最寄り駅)に到着すると予想していた通り、乗車していた乗客のほとんどが一斉に下車して、ホームはたちまち人で一杯になった。

ユニバーサルシティ駅の駅標
ホームから改札への階段も人で一杯(ユニバーサルシティ駅)

ゆめ咲線(正式名称は桜島線)はもともと大阪という大都会にありながら乗客もさほど多くなく、沿線にも目立ったスポットもない非常に地味な、いわゆる「都市ローカル線」だった。しかし、沿線にUSJが出来てからは、すっかり乗客も増え、特に土日祝日などはこのようにかなりの賑わいを見せている。

私達もその人波に流されるように改札口まで移動し、一旦外に出て切符を買い直した。今回は大回り乗車ではないので、切符を買い直す必要があるのだ。

駅構内では駅員が肉声で「本日は大変多くのお客様にご利用いただいております…」と案内をしていた。

ユニバーサルシティ駅の改札。USJに向かう人で一杯

確かに車内は混んでいると言えば混んでいたが、押し合いへし合いするほどではなく、また乗車している客層も家族連れや恋人同士などが多いと思われ、そんな中でラッシュ時のように平然と痴漢行為を働く者がそうそういるとも思えない。

特に土日祝日のゆめ咲線の女性専用車はどう考えても無意味である。

痴漢対策だけでなく「迷惑行為防止の観点から必要」などという意見もあるかも知れない(JR西日本のサイトにもそう書いてある)が、痴漢行為以外を含んだ「迷惑行為防止」なら迷惑行為が必ず「男が女にする」とは限らないのだから、ますます女性専用車の存在理由が怪しくなる。

JR西日本についてはいつも言っている通り、過去に「女性専用車、乗ってますか?」「行きも帰りも女性専用車、もう私の習慣です」などと宣伝していたことからも分かるように「女性ウケ狙いサービス」と化してしまっているわけだが…

そして、それが善良な男性まで「男性である」というだけで排除する人権侵害になっていることにまだ気づいていないのだろうか。あるいは「迷惑行為防止のため」と言っておけば大丈夫と思っているのだろうか。

しかしながらそのあたりを突っ込んでも現状では「任意協力なので差別ではありません」という話になる。

「任意協力」が逃げ道になっているのだ。

だからこそ私達は「任意だというなら乗りますよ」ということで乗車活動を続けているのである。インターネット上では非協力(任意確認)乗車のことを「女性客への嫌がらせ」などと言う者がいるが、当然ながら女性客に嫌がらせするのが目的ではないし、そもそも乗り合わせただけの女性客に用はない。

ただ普通に乗車をしているだけである。

JR線:ユニバーサルシティ→(大阪経由)天王寺

トイレ休憩などを挟み、ユニバーサルシティ駅9:20発の普通西九条行きの女性専用車に乗車することにした。

ユニバーサルシティ駅の女性専用車位置にある掲示

このユニバーサルシティ駅では約3分間ほど停車時間がある。私達が乗車しても周囲の女性客は特に気にしていない模様。

ホームでは女性専用車に関する自動放送が流れていた。

車内は空いていて、私達の他は女性客がせいぜい10人程度しかおらず、ユニバーサルシティ駅を発車した後も特にこれといったことはなく終点の西九条駅に到着した。

西九条駅ではホーム上乗り換えで9:26発の普通大阪環状線外回り(大阪方面)の列車に乗り換えることができた。

ちなみに西九条駅の女性専用車付近には2人の駅員が立っていたものの、私達が目の前で女性専用車に乗っても何も言ってくることはなく、また車内には既に計3人の男性客が座席に座っていた。

さらに途中の福島駅から1組の家族連れが乗ってきたが、会話の内容が聞こえてきて「女性専用車は平日だけやろ」と言っていた。どうやら土日祝ダイヤで女性専用車が無いと思っていたようだ。

もちろん本当は土日祝ダイヤはもちろん、平日ダイヤであっても任意協力なのだから男性が乗っても問題ないし、ましてや家族連れなら尚更問題ないのだが…

この時点で車内は座席がほぼ埋まり、立ち客が数人程度の状態だった。

次の大阪駅で(西九条駅の時点ですでに乗っていた)3人の男性客は降りていったものの、福島駅からの家族連れは引き続き乗車し、大阪駅の次の天満駅で降りていった。

しばらくは座席がほぼ埋まった状態で立ち客が若干居るような状態で列車は走り続け、複数の路線との乗換駅である京橋駅や、名前通り大阪城公園の最寄りである大阪城公園駅、大阪メトロ中央線との乗換駅である森ノ宮駅などを過ぎていった。

もちろんその間、声掛けやその他不穏な空気になるようなことは全くなかった。

以前はJR西日本線でもよくトラブルや乗務員・駅員等からの声掛けがあったのだが、近年は乗車活動をしていても平和に終わることが多い。

過去にJR西日本線であった大きなトラブルがウソのようである。

とはいえ、これはJR以外も含めた関西のどこの路線でもそうかというとそうではない。

当サイトをいつもご覧の皆様はご存じの通り、神戸市営地下鉄では今年に入って女性客と乗車した男性とのトラブルが相次いでおり、また今回の乗車会の4日後(9月12日)に行われた阪急神戸線での乗車会でも開始早々女性客が絡んできたり、助役?から「降りましょうか?」と言われたり、その後も別の女性客から次々声を掛けられたりするなど、女性専用車両が任意協力であるということが完全に浸透しているとは言えない。

これからもさらに任意周知活動を続けていく必要があるだろう。

今回の乗車会で、外国人らしき乗客が「Women only」という、事実(任意協力)と合ってない表示を見て隣の車両に移動しようとした際は「(You)Can ride」もしくは「Can take」「Can get on」等と言えば移動しなくなる可能性があるということが分かった。

来年には大阪万博を控えているが、諸外国の多くは日本に比べて女性専用車両のような物に対してはアパルトヘイトを連想させる差別であるとして(そして女性に対する差別でもあるとして)批判的であるとも聞く。

日本の鉄道事業者はいつまで痴漢対策とか迷惑行為防止という(表向きの)理由でこんなことを続けるつもりなのだろうか。

途中の鶴橋駅あたりから空席が目立つようになり、結局最後まで声かけは無いまま9:55頃に天王寺駅に到着。

乗車会はここで終了し、解散とした。

天王寺駅の駅標
天王寺駅ホームの様子

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活動履歴

2024年8月 関西本部:JR神戸線と神戸市営地下鉄線で非協力乗車会

2024年8月17日にJR神戸線と神戸市営地下鉄西神・山手線で乗車会を行いました。

JR神戸線で西明石駅まで乗車したあと、新長田駅まで戻ってきてそこから神戸市営地下鉄西神・山手線に乗車。名谷駅で抗議も行いました。


JR神戸線と神戸市営地下鉄に乗車

今回はJR大阪駅から開始して、以下のルートで乗車した。

  1. JR神戸線:大阪→三ノ宮(三ノ宮駅付近で昼食)
  2. JR神戸線:三ノ宮→西明石
  3. JR神戸線:西明石→新長田
  4. 神戸市営地下鉄西神・山手線:新長田→名谷(名谷駅で抗議)
  5. 神戸市営地下鉄西神・山手線:名谷→三宮
  6. JR神戸線:三ノ宮→大阪

今回の乗車会の目的と神戸市営地下鉄の現状

今回の目的はまずJR神戸線について、大阪駅から神戸駅あたりまではときどき乗車しているが、そこから先の西明石駅までの区間については会の活動としては長く乗車しておらず、たまには乗車しておく必要があると思われたこと。

そして、もう一つの目的はこの乗車会の3日前(8月14日)に神戸市営地下鉄西神・山手線の妙法寺駅でまたもや会員が個人で乗車中にトラブルに巻き込まれる事案が発生したことを受け、地下鉄名谷駅に抗議を行うためである。

今回は久しぶりに西明石まで足を伸ばした
神戸市営地下鉄名谷駅で抗議した

神戸市営地下鉄については今年(2024年)2月に会員が西神・山手線の名谷駅停車中の車内で女性客から髪をつかまれた上、頭を数回殴られるという事件が発生(詳細はこちら)し、警察も出動するなどの騒ぎになった。

会員を殴った女性客は兵庫県警須磨署に現行犯逮捕された。

2月の事件については一部マスコミでも取り上げられるなどしたが、この事件を受けて当会では今年5月21日に当会代表と当事者の会員、そしてもう1人の会員の計3名で地下鉄の運営主体である神戸市交通局の本局を直接訪問した。

本局訪問の際、2月に発生したトラブルについて「本来は任意協力で、男性の乗車を禁ずる強制力がないにも関わらず『女性専用車両』という、強制力を持っているかのような名称で運行しているがために起きたトラブルである」として抗議すると共に、今後はこうした事案が起きないよう女性専用という名称をやめるか、出来ないなら「男性が乗っている」とクレームしてきた女性客に対しては任意協力であることをきちんと伝えること等を申し入れた。

その際、神戸市交通局側から「不快な思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした」と、当該会員に対して直接謝罪があった。

ところがその後、6月にも同じ会員が西神・山手線の妙法寺駅で女性客に絡まれる事案があった。(詳細はこちら

さらに今回の乗車会の3日前(8月14日)にも今度は女性客から「男が乗っている」と申告を受けた助役2名がまたも同じ妙法寺駅において車内に乗り込み、当該会員に移動するようしつこく声をかけた上、会員が無視していると助役が会員の体に触れたため会員が強く抗議した。

そのため列車が6分ほど遅れるトラブルに発展した。(詳細はこちら

このように5月に交通局に直接申し入れをした後もトラブルが絶えないため、今回の乗車会では現場の職員(乗務員など)がきちんと『女性専用車両が任意であること』を認識しているのか確認する意味も含め、駅に抗議に行くことにしたものである。

JR神戸線:大阪~三ノ宮

前置きが長くなったが、ここから乗車会の報告に入ろう。

今回はJR大阪駅に11:00前に集合。

ここから神戸のJR三ノ宮駅まで乗車し、一旦改札を出て神戸から参加する会員達と合流。

三ノ宮で昼食を取ったあと、さらに西明石駅まで乗車する予定である。

大阪駅11:00発に乗車。女性専用車案内の字幕も出ている

今回はまず大阪駅ホーム6番線から発車する11:00発、普通宝塚行きに乗車する。

駅の電光掲示板には他の関西圏のJR駅と同様に女性専用車の案内の字幕が流されていた。

やがてその宝塚行きがやってきたので、その列車の女性専用車に乗車。

列車が到着した際、女性専用車から降りてくる乗客の中に男性と思しき乗客が1人混じっていた。

車内は所々空席もある程度の乗車率で、私達が乗車しても周囲の女性客やJR職員などからの声かけは無かった。

ここで数分程度の停車時間があるが、発車間際になって男性客が1人乗車してきた。

しかしその男性客は私達の方をじーっと見たあと、隣の車両へ移動していった。

心の中で「移動する必要もないのに」と思っていたら列車が発車。

大阪駅を発車してすぐに車掌が肉声で「ご理解ご協力を」と女性専用車アナウンスを流した。

しかし表向き「車内における迷惑行為防止の観点から」と言いつつ、実態は女性向け客寄せサービス化している女性専用車にご理解ご協力は致しかねる。

女性専用車両・女性専用席 | 鉄道 :JRおでかけネット (jr-odekake.net)

差別に当たる可能性が高いため、法的にも『任意協力』としかできないにも関わらず『女性専用』とウソをついた上、家族連れや高齢者の男性まで蔑ろにして、疑問や反対の声が出ればそれを「迷惑行為防止のための取り組み」という表向きの綺麗事で済ませようとする「女性ウケ狙いサービス」などになぜ「ご理解ご協力」とやらをしなければならないのか。

『痴漢対策のため』と言わず『迷惑行為防止の観点から…』と言い換えている点についても

「痴漢対策なら混雑のない昼間や土休日まで終日実施しているのはおかしい」という批判をかわそうという意図があるのではないと勘ぐりたくもなるし、また

『(痴漢以外も含めた)迷惑行為防止の観点から…』というなら

「迷惑行為は必ず 男→女とは限らないのになぜ、迷惑行為防止で女性専用車なのか」と言いたくもなるが、それらにも触れるとあまりにも長くなるのでここでは一旦おいておくことにする。

なお、JR西日本の女性専用車のどこが「女性ウケ狙いサービス」なのかは当ページ内『JR神戸線 三ノ宮~西明石』の項で後述する。

SNS等を見ていると「女性を守るためのものは差別じゃない」などと言う専用車両賛成派もいるようだが、その理屈なら女性専用車を『任意協力』ではなく本当に強制することだってできるはずである。「女性を守るためのものは差別じゃない」のだから。

女性専用車が世に出て20年以上、なぜ未だにそれが出来ないのかよく考えてみるべきだろう。

「女性を守るためのものは差別じゃない」がまかり通るなら、それは逆に言えば「どんな差別をしようが『女性を守るため』と(表向き)言っておきさえすればOK」ということでもある。女性を守る気がなくても『女性を守るため』とさえ言っておけばいくらでも差別を正当化できるのだ。

現にJR西日本の社員が痴漢や盗撮で逮捕されるケースが今でも後を絶たない。当会ニュースでも何度か取り上げているからご存じの方も多いだろう。

もちろんJR西日本の社員の方々の多くは真面目に仕事をしておられると思うし、そんな方々まで悪く言うつもりはないのだが、ごく一部であってもこのような行為に及ぶ社員が後を絶たない現状があれば、女性専用車を「迷惑行為防止」として運行している会社に対して、やはり不信感を抱かざるを得ない。

女性専用車に熱心なJR西日本でこのような行為に及ぶ社員が後を絶たない一方、京都市営地下鉄等をはじめとする「女性専用車両の全くない鉄道事業者」では社員(職員)が痴漢や盗撮などで捕まったという話はあまり聞かない。

「偶然だろう」という意見もあるかも知れないが、こうして見ると女性専用車に対する熱心さと、社内での痴漢や盗撮等の犯罪の発生頻度がきれいに反比例しているようで、何か象徴的な感じがしなくもない。

もちろん女性専用車を本当に「女性を守るためのもの」だと認めたとしても差別は差別である。痴漢対策などは車内防犯カメラなど他の善良な市民を排除しない方法でするべきであり、女性専用車が「女性を守るため」という理由であったとしても【目的は手段を正当化しない】のである。

なお、「女性専用車両は差別じゃなくて区別です」なんて言ってしまう人は『差別』と『区別』の定義についてもう一度ちゃんと勉強した方が良いだろう。

さて、大阪駅の次の塚本駅を出て尼崎駅には11:08に到着。

今、私達が乗っている列車は宝塚行きで私達の目指す神戸方面には行かず、また尼崎駅から会員1名が合流する予定になっているので私達はここで下車した。

ホームに降りると合流予定の会員が待っていたので、その会員とともに目の前に停まっていた普通西明石行きに乗り換えた。

車内は空いている。私達は一か所にまとまって座席に着席した。ここでこちらの列車でも「ご理解ご協力を」と車掌が肉声でアナウンス。

もちろん先ほども言ったとおりご協力は致しかねる。

この時点で私達のほうが結構な人数になっていたので、空いた車内では結構目立つ存在だったことだろう。私達の近くの席に座っていた女性客の1人が他の席に移動した。

当然だが、私達の方から先に女性客に何かをすることはない。

女性客から話しかけられない限りこちらから話しかけることは原則しないし、こちらから先に女性客に絡むような行為は当会内では禁じている。

途中の西宮駅で隣の車両から男性を含むグループ(多分家族連れ)が女性専用車内を「大丈夫やろ」と言いつつ通り抜けて下車していった。

通り抜けはもちろん、乗車し続けるのも(本当は)「大丈夫」である。

西宮駅ではわずかに女性客が乗車してきたが、西宮駅で降りた乗客の方が多かったため、空いていた車内はさらに空いてガラガラになった。

私達以外に女性客が数えられるほどの人数しかいない。

芦屋駅で快速の先発待ち。

快速から乗り換えの乗客が乗車してきたが、それでもまだ車内は空いている。ここから乗車した乗客の中に男児を連れた母親とみられる女性客が乗車してきた。

車内のモニターでは(ここだけでなくすべての駅でそうだが)『女性専用車 Women Only』という、どう考えても任意協力とは思えない表示がされていた。

以前から当会が言い続けてきたことだが『女性専用”車”』という表示なら、任意だとは非常に解釈しにくいもののまだ「女性専用車という名前なだけで、実は任意協力の一般車両」という解釈もギリギリ不可能ではない。

しかし「女性専用」英語で「Women Only」と言ってしまうと、これはどう考えても「女性専用であって男性は乗れない」という解釈しか出来ない。

JR西日本だけでなく他社局にも「事実に反する表示であり、即刻改めるべき」と当会は主張しているが、「Women Only」表示についてはなかなか改善されない。

芦屋到着時の車内ディスプレイ。女性専用車内のみ他とは違った表示がなされる

住吉駅辺りから乗客が増え始め、座席がほぼ埋まってきた。

六甲道駅で男性が1人乗車してきたが、女性専用車の表記に気づきすぐ隣に移動。

「移動しなくても良いのに」と心の中で思わず言っていた。

結局、座席がほぼ埋まったくらいの状態で神戸の中心街にある三ノ宮駅に11:46に到着。私達はここで一旦下車する予定になっていたのでそのまま降りた。

下車する際に黒っぽい色眼鏡をかけた女性客が小声で「女性専用車」と言って通り過ぎていったが、だから何だというのだろう。

私達が気付かずに乗っていると思って言ってきたのなら「知ってます」と返すところだし、それでも「女性専用車だから降りろ」と言うなら、不本意ながら駅や車内でトラブルに発展する可能性もある。

ただ私達は三ノ宮駅で降りる事になっていたのと、この女性客はさっさと通り過ぎて行ったので結局無視した。

三ノ宮駅に到着
JR三ノ宮駅のコンコース

今回は大阪駅からだけでなく三ノ宮駅から参加の会員もいる。そして三ノ宮集合の会員達と合流してこの先の乗車をする予定である。

だから三ノ宮駅で必ず降りる必要があったのだ。

会員と合流&昼食

三ノ宮駅から参加のメンバーは12:00集合である。私達が駅の改札を出ると、すでにここから参加の会員達が集合場所に集まっていた。

合流して挨拶を交わし、ここでしばらく立ち話。

その後、予定通り三ノ宮駅近くの飲食店に入って昼食とした。

三ノ宮で昼食

今回は参加人数が多く、食事をしながらいろいろな話をして盛り上がり、楽しいひとときを過ごすことができた。

当会は単に活動するだけでなく、こうした会員間の交流なども重視している。

近年、当会に入会した会員には以前からX(旧:ツイッター)などSNS上で女性専用車両のことなどについて気の合う人(アカウント)とやりとりしていて「直接会ったことはないが実はお互い知っていた」という人も多く、入会してから目の前の相手がSNS上でやりとりしていた相手だと知り「Xの○○さんですか? おおーっ!」というパターンが見られるようになってきている。

SNSが普及した現代ならではのことであり、当会が発足したばかりの20年前頃には考えられなかったことだ。

女性専用車両に反対の方で「自分もこの会に参加してみよう」と思う方は是非入会申し込みフォームから申し込んでほしい。

JR神戸線:三ノ宮~西明石

さて、食事を終えて私達は再び三ノ宮駅に向かった。

駅の改札口にある電光掲示板では大阪駅同様に「女性専用車は土曜・休日を含め、毎日始発から終電まで設定しております。どうぞご利用ください。」と字幕が流れていた。

JR三ノ宮駅改札口の電光掲示板「女性専用車は土曜・休日を含め、毎日始発から終電まで設定しております」の字幕が流れている。

かつてモニターやポスターで『乗ってますか?女性専用車』『毎日終日運行しているからいつでも乗れる』『行きも帰りも女性専用車もう私の習慣です』と女性専用車を毎日終日運行していることを売り物のように宣伝(つまり「迷惑行為防止の観点」だなんて、ただの表向き)していたJR西日本だが、今でも(やや遠回しな表現だが)こうした「女性専用車は土曜・休日を含め、毎日始発から終電まで設定しております。どうぞご利用ください。」という字幕でやはり「毎日終日運行していることをアピールして女性客を獲得しようとしている」ようにも取れる。

公共交通機関としてこれはどうなのか。

不快な思いをする男性客もいるだろうし、家族連れの男性や高齢者の男性まで「迷惑行為防止の観点」と称して(任意協力を逃げ道にしながら)事実上排除しているのである。

もっとも、過去にJR西日本が『毎日、終日運行しているからいつでも乗れる』などと女性専用車の終日運行をウリにして宣伝していた過去を知らなければこの「女性専用車は土曜・休日を含め、毎日始発から終電まで設定しております。どうぞご利用ください。」という電光掲示板の字幕も(女性客を引きつけるための宣伝ではなく)「平日朝だけだと思って勘違いしている男性客に知らせているだけ」という風に見えることだろう。

さて、私達は三ノ宮駅13:01発の普通須磨行きに乗車することにした。

車内は空いている。乗車しても特に声かけなどは無かった。

元町駅を過ぎて、その次の神戸駅ではホームに「ウエストエクスプレス銀河」の車両が停まっているのが見えた。

そして神戸駅の次の兵庫駅に停車した時に男性教師と男女の生徒数人と見られる学校関係者らしきグループが階段から上がってきてからホームを走って隣の車両へ駆け込んでいくのが見えた。

いつも言っているがJR西日本は女性専用車をわざわざ階段やエスカレーターなどの前の一番便利な位置に持ってくるようなこともやっている。

(兵庫駅では写真を撮れなかったので、過去の乗車会の際にJR桜島駅で撮った写真を下に出した)

JR西日本は女性専用車が階段などの目の前に停まる駅が多い(写真は過去の乗車会の際のもの)

他社局でも駅によっては偶然そうなることもある。しかしJR西日本はわざとやっているようなフシがある。(上記 左側の資料参照)

これでは女性専用車が危険な駆け込み乗車を誘発しているともいえるだろう。

もちろん女性専用車がなくても駆け込み乗車自体は無くならないだろうが、このように一番便利な位置に女性専用車を持ってくると言うのは駆け込み乗車をさらに増やすことになりかねない。

安全よりも女性客の利便性の方が優先なのか?

列車はさらにいくつか駅を過ぎて行き、須磨海浜公園駅停車中にふと車内を見ると、少し離れたところで男性客が1人立って乗車しているのが見えた。

この列車の終点の須磨駅には13:18に到着。折り返し京都行きになるようだ。

他の乗客はすべて降りたが、私達はしばらく車内に留まり、乗務員や清掃員などが私達に声をかけてこないかチェックすることにした。

折り返しの際に運転士と車掌が場所を替わるため、ホームや車内を歩いて通り過ぎて行くのだが、その時に女性専用車(と名の付く車両)に私達がいるのを見て声をかけてこないかどうかチェックするのである。

JR西日本の場合は近年では男性と思しき乗客が女性専用車に乗車していてもほぼ声をかけてくることはなくなった。

この列車でもしばらくして清掃員が車内を通り過ぎ、その後車掌や運転士と思われる職員も私達の乗車している前を通り過ぎていったが、声かけは一切無かった。

声かけについてはこれで良いのである。

声かけチェックも済んだので京都行きとなったこの列車からは降り、ホームでしばらく後続の13:26発普通西明石行きを待つことにした。

須磨駅はすぐ目の前が海水浴場である。

この日も大変暑い一日であったが、海辺にはたくさんの人々が海水浴などを楽しんでおり、非常に賑わっていた。

やがて駅構内に放送が入り、私達が乗車する13:26発の西明石行きがやってきた。

JR須磨駅ホームから浜辺が見える
須磨駅に到着した13:26発西明石行き

乗車したが、声かけは無し。

車内はやはり空いている。

ここでふと車内を見るとJR西日本の普通列車にも防犯カメラが付いていた。(少し前までは車内防犯カメラは新幹線と在来線の快速や新快速などでしか見かけなかった)

防犯カメラ作動中

車内防犯カメラは防犯の取り組みであり結構なことだが、女性専用車は先ほども少し触れたとおり、迷惑行為防止(痴漢対策)を表向きの理由にした体の良い「女性客引き寄せサービス」と化しており、およそ防犯対策とは言えない。

車内防犯カメラがJR埼京線で痴漢6割減の実績を残したことは有名であるが、一方で女性専用車を設けても痴漢が他の車両に移動するだけであって、実際に痴漢が大きく減ったというデータはない。また「女性専用車があってもわざわざ乗らない」という女性も多い。

さらに利用している女性の中に「くさい親父がいなくて快適」とか「空いてて楽」等のような自己中心的な意見が多いようではお話にならない。

しかもその上、女性専用車を運行しているJR西日本も真剣に迷惑行為防止(痴漢対策)を考えて女性専用車を運行しているのかと言えばそうではなく、先述の通り女性ウケを狙う方向に走ってしまっている。

またこれはJR西日本に限らないが、設定した当初は痴漢対策だと言われていたものの、のちに鉄道会社は「女性専用車を設けても目に見えて痴漢の件数が減らないこと」や「閑散時を含めた終日運行」など、痴漢対策という理由では矛盾を指摘されることに気づいてきたのか、今では痴漢対策と言うことを避けているようにも見える。

途中、明石駅の一つ手前の朝霧駅で少ない乗客がまとまって降り、車内はさらにガラガラになった。

女性専用車内は私達以外に女性客が10人もいない。

次の明石駅で残りの女性客もほとんど降り、次の終点西明石駅までの間は私達以外は女性客が2人だけだった。

終点の西明石駅に13:43到着。

西明石に到着

この後は京都方面に折り返すようだったので、ここでも須磨駅と同様に到着後しばらく車内に留まり、乗務員などからの声かけがないかどうかチェックした。

ここでも乗務員や清掃員が車内やホームを通り過ぎていったが、声をかけてくることはなかった。

JR神戸線:西明石~新長田

西明石駅からは神戸方面に折り返すが、今回は大回り乗車ではないので一旦改札を出て切符を買い直す。

買い直した切符で再び駅構内に入り、階段を降りるとすでに乗車予定の14:01発の普通松井山手行きがホームに停まっていた。

西明石駅14:01発の松井山手行きで折り返し
西明石駅ホームに停車中の普通列車

西明石駅始発ということもあり、車内はガラガラでほとんど誰も乗っていなかった。

発車時刻までまだしばらくあるが、とりあえず乗車して発車時刻を待つことに…

車内の座席に全員着席して発車時刻を待っていると、ホームを通りかかった1人の男性客が歩きながら喧嘩を売っているのかと思うような目でこちらをじろじろ見ながら通り過ぎていった。

女性専用車を規則やルールの類だと思い込んで「俺はルールを守らない奴は許さない!」と言わんばかりにいきり立っている、いわゆる「正義マン」だろうか。

どちらにしても『女性専用車』という名前を文字通りに信じ込んでいる時点で思いっきり「無知」なのだが…

もし車内に乗り込んできて文句をつけてくるならトラブルにもなるかと身構えたが、そのようなことはなくそのまま通り過ぎていった。

やがて発車時刻になり、西明石駅を発車。

発車してすぐ車掌が肉声で女性専用車アナウンスを流した。

次の明石駅で多数乗車してきて座席が埋まる。

この列車内では特に何も無く14:18に須磨駅に到着。ここで須磨駅始発の後続列車に乗り換えるために下車した。

少しでも多く任意周知するためである。

そして須磨駅に停車中の(須磨駅始発)14:27発普通京都行きに乗車。停車中に車掌が女性専用車アナウンスをした。

発車時刻になり、須磨駅を発車。

車掌は発車後にも何度か繰り返し女性専用車アナウンスをした。

私達の存在に気づいていたからだろうか。それにしてもこの車掌のアナウンスはしつこかった。

須磨駅を発車した時点ではガラガラだったが、次の須磨海浜公園駅で少し乗ってきた。車内はまだ空席がある。

この列車には新長田駅まで乗車して、そこで神戸市営地下鉄に乗り換える予定である。

そして、新長田駅からさらにもう1人会員が合流する予定である。

その新長田駅には14:33に到着。私達はここで下車した。

JR新長田駅の駅標
JR新長田駅ホーム

新長田駅から合流する予定の会員が今、JR神戸線でこちらに向かっているとのことだったのでしばらく待つことにした。

待っている間に後続の列車が到着したが、女性専用車に男性が2人ほど乗っているのが見えた。

やがて合流予定の会員がJR新長田駅に到着したのでホーム上で合流。参加者全員と挨拶を交わし、そのまま改札を出て全員で地下鉄の新長田駅に向かった。

神戸市営地下鉄西神・山手線:新長田~名谷

地下鉄新長田駅の改札
ホーム

地下鉄新長田駅から14:56発西神中央行きに乗車。

車内は座席がほぼ埋まっている程度で混んではいない。特に声かけは無く何駅か過ぎ、一瞬地上に出て今年6月とつい先日(8月14日)にもトラブルのあった妙法寺駅。

ホームの部分だけが地上の妙法寺駅を出てまたすぐ地下に戻り、さらにもう一駅進んで再度地上に出ると名谷駅。名谷駅も妙法寺駅と同じく地上の駅で地下鉄感はあまりない。

ここで下車して8月14日のトラブルの件なども含め、抗議することにした。

名谷駅。地下鉄駅と言うより、大手私鉄の駅という雰囲気である。

名谷駅で抗議

私達は抗議のため、ホームから階段を上って駅の窓口に行った。

名谷駅の窓口(画面右)

このページの冒頭でも述べたが、もう一度整理しておくと

  • 神戸市営地下鉄では今年2月に個人で非協力乗車していた当会の会員が名谷駅停車中の車内で女性客に暴行され、暴行した女性客が警察に現行犯逮捕される事件があった。
  • そのため、5月21日に当該会員含む3名で交通局の本局を訪問し、2月のトラブルについて「本来は任意協力で、男性の乗車を禁ずる強制力がないにも関わらず『女性専用車両』という、強制力を持っているかのような名称で運行しているがために起きたトラブルである」として抗議すると共に、今後はこのようなことが起きないように努めるよう申し入れた。
  • しかしそれ以後も6月に(2月とは別の)女性客が会員にしつこく降車を要求しトラブルとなり、さらにこの乗車会の3日前の8月14日にもまた同じ会員が今度は女性客から申告を受けた助役らからしつこく降車を迫られたうえ、体を触られる事案が発生したので「本局から指導はあったのか?」そして「もしあったのなら現場はきちんと守る気があるのか?」ということで抗議することにしたものである。

しかし応対した名谷駅の助役は「僕の立場では交通局として公式に回答することは出来ませんので…」の一点張り。

さらに、2月に女性客が当会会員に暴力を振るい大騒ぎになったことも、5月に当会が交通局に申し入れを行ったことも全く知らない様子。

どうやら当会が交通局本局を直接訪問して抗議や申し入れをしたにも関わらず、本局から現場に連絡や指導等はなされていなかったらしい。

余談になるが後日、当該会員が個人的に神戸市交通局に8月14日のトラブルについてメールで抗議したところ交通局から返信があり、以下のようなことが記載されていた(要約)。

  • 女性専用車両は男性乗客の任意協力により運用しており、係員による移動や降車のお願いはしていないが、他の乗客(ここでは女性客)から対応を求められた場合、現行の取扱いは「女性専用車両である案内だけにとどめ、移動や降車を求めない」となっており、一旦は案内の声かけをする場合がある。
  • 今回対応した係員は上記の取扱いをしっかりと認識していなかったので今後周知徹底する。
  • 女性専用車両については、廃止を求める意見がある一方で、より厳格に運用を求める声も多数ある。

少なくとも今年5月に当会が行った申し入れを現場に伝えていたなら、当該係員が「取り扱いを認識していなかった」などありえないはずである。

『今後周知徹底する』と言っても、当会が5月に交通局に直接申し入れしたにも関わらず、今まで周知出来ていなかったことから「本当に周知徹底するのか?」と言いたくもなってしまう。

「女性専用車両をもっと厳格に運用を求める声を多数頂いている」という事についても正直なところ「本当か?」「男性を半ば騙して事実上排除しようとしていることに対する言い訳ではないのか?」と疑いたくはなってくるが、もし本当にそういう声が交通局に大量に届いているのだとしても、だからといって「任意協力」の車両に自分の意思で乗車している男性に対してしつこく声をかけ続け、それでも降りなければ体に触れてよいという理由にはならない。

どうやら神戸市交通局に対しても、今後さらに粘り強く抗議活動を続けていく必要がありそうだ。

神戸市営地下鉄西神・山手線:名谷~三宮

抗議を終えて名谷駅15:26発の新神戸行きで三宮(神戸市営地下鉄の駅は『三ノ宮』ではなく『三宮』表記)方面に戻ることにした。

名谷駅15:26発に乗車する

私達がその列車の女性専用車両に乗車すると少しだけこちらを見てきた女性客はいたものの、こちらもさほど混んでいるわけではなく、私達が三宮駅で降りるまで声かけはなかった。

今年に入って当会会員が度々トラブルに見舞われている場所だが、たまたま声かけがなかっただけなのか、それとも私達が集団だったからか。

名谷駅を出ると三宮駅までは妙法寺駅付近を除き、すべて地下である。

先ほど乗車した新長田駅も過ぎ、さらに地下を進んで三宮方面を目指す。

途中の大倉山駅で女性専用車両内を男性が通り抜けた。

そして15:45頃に三宮駅に到着。ここで下車した。

地下鉄の三宮駅で下車

車内は座席が埋まって少し立ち客がいる程度でそれほど混んでいないと思っていたが、ホームに降り立つと各車両に乗車していた乗客が一斉に降りて、ホームは人で一杯になった。16時前のまだ帰宅ラッシュには少し早い時間帯であるがゆえ、車内はそれほど混んでいなかったが、やはり神戸の中心街ということで、三宮駅の利用者は少なくないようだ。

神戸から(正確にはJRの三ノ宮駅から)参加したメンバーはここで解散し、各自帰路についた。

一方、この乗車会に大阪方面から参加したメンバーは引き続き、JR神戸線で三ノ宮駅から大阪方面へ向けてさらに乗車する。

JR神戸線:三ノ宮~大阪

地下鉄三宮駅から地上に上がり、再びJR神戸線の三ノ宮駅に戻った私達は16:03発普通松井山手行きに乗車、車内は所々空席があるぐらいで空いていた。

乗車して各自着席したが、特に声かけ等はなく、途中いくつか駅を過ぎていくうちに乗客が少しずつ降り、車内はさらに空いてきた。

途中の住吉駅で1人の男性客が乗車してきて優先席に着席。甲南山手駅まで乗車した。

この方は足が不自由な方のようだった。

また、途中で男児を連れた母親と思われる女性が乗車してきたが、私達のことは特に気にする様子もなく、近くに着席した。

JR神戸線三ノ宮~大阪間は新快速なら20分ほどで着いてしまうが、普通列車だと40分以上かかる。

(JR神戸線や京都線等の快速・新快速には女性専用車無し)

車内は空いていて、他の乗客から声かけがありそうな気配もなく、時々会員同士で何気ない会話をするなど、いつしか非協力乗車というより、電車で普通に移動している時のような雰囲気になってきた。

尼崎市内の立花駅あたりから急に乗客の数が増えてきて、そのまま次の尼崎駅に到着。

この列車は尼崎駅からJR東西線経由で松井山手駅まで行く(大阪駅に行かない)列車なので、ここで連絡していた16:37発の普通高槻行きに乗り換え。

乗り換えた高槻行きの車内はそれほど混んでいなかったが、すでに男性と思しき乗客が1人乗車しており、座席に座りながら下を向いて寝ていた。

一方で両隣の車両と女性専用車の混雑差が明白であった。

しかしながら混雑差も問題だが「それが解消すればOK」というものでもない。女性専用車に関しての一番の問題は「差別」であり「人としての尊厳」に反することであるからだ。

痴漢被害も人間としての尊厳に反するという反論もあるかも知れないが、ここまでさんざん述べてきた通り「女性専用車は痴漢対策ではない」し、またこれを痴漢対策と認めたとしても「手段は目的を正当化しない」。

当会は「痴漢対策は他の善良な市民を排除しない方法で行うべきである」と言っているのであって、痴漢対策自体をするなとは決して言っていない。

痴漢が減らない上に差別に当たり、しかも『くさい親父がいないから快適』などと言う自己中心的な女性客が調子に乗る女性専用車ではなく、「差別にならない上、JR埼京線で痴漢6割減の車内防犯カメラなど、ありとあらゆる他の手段に取って代わるべき」と主張しているのだが、なぜかこういう主張をすると必死になって防犯カメラをはじめとする「女性専用車両によらない痴漢対策」を否定する者が出てくる。

最近は「鉄道会社が車内防犯カメラを設置しても女性専用車は廃止されない」と分かったためか、当会が車内防犯カメラを推進しても「防犯カメラごときに何ができる!」とネットで大騒ぎする者はほぼいなくなったが、こういう賛成派の動き一つ見るだけで女性専用車に賛成している者の中に「痴漢被害者がいる以上、女性専用車が絶対に必要」と言いながら実は効果的な痴漢対策など求めておらず、「痴漢やその被害者の存在を口実に、女性専用車をどこまでも増やしたいだけ」の輩が少なからずいることが分かる。

本当に効果的な痴漢対策を求めているなら「JR埼京線で痴漢6割減」の監視カメラに飛びつくはずであり、「カメラごときに何ができる!」と、痴漢6割減の実績を無視して「防犯カメラ叩き」などをするわけがないからだ。

結局、こちらの列車でも声かけなどは全くなく16:44頃、無事に大阪駅に到着。

今回はここで改めて解散し、乗車会は終了とした。

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【関西】2024年6月 JR西日本線で非協力乗車会

2024年6月9日にJR各線(神戸線、東西線、大阪環状線)で非協力乗車を行いました。

途中の北新地駅で女性客からの声掛けがあったので、任意なのに女性専用という表記について駅で抗議しました。


JR神戸線:大阪~尼崎

今回は17時にJR大阪駅に集合。

17:08発の普通西明石行きに乗車する予定である。

大阪駅ホーム

その西明石行きが発車するJR大阪駅の6番ホーム(神戸・宝塚方面)で電車を待っていると「この電車には女性専用車があります。ご利用のお客様は足元の『女性専用車』マークの位置でお待ち下さい」

と自動放送が流れた。

また、それだけでなく行先案内の電光掲示板にもその表示が流れるようになっていた。

YouTubeの情報によると、JR西日本ではSUNTRAS(サントランス)型放送が今年(2024年)4月22日に更新された関係で他の多くの駅でもそういう内容の自動放送や電光掲示板の表示が行われているようである。正直「一言多い」と思う。

やがて西明石行きが到着したので女性専用車に乗車。

大阪駅に発着するJR京都線・神戸線(関西地区の東海道線・山陽線の愛称)の普通列車の多くは大阪駅で数分程度の停車時間がある。

大阪駅停車中に私達以外にも2人の男性客が乗ってきてそのまま着席し、その後さらにもう1人の男性客も乗ってきて、そちらは扉付近の手すりを掴みながら立って乗車。

また、私達を含めて男性客が女性専用車に乗っていても近くの女性客グループは何気ない会話をしており、乗っている男性客のことを気にしているような様子はなかった。

発車後に車掌が肉声で女性専用車のアナウンスをしていたものの、男性客達は誰も隣の車両には移動しなかった。良いことである。もちろん移動しなくて正解である。

今日は日曜日で他の鉄道事業者は女性専用車両をやっていない(土日に女性専用車両をやっているのは全国でもJR西日本と神戸市営地下鉄だけである)ため、JR線でも女性専用車は解除だと思って乗ってくる男性客が時々いるが、そういう乗客は放送を聞くと慌てて移動することがある。

移動する男性客は、女性に囲まれるとつい痴漢してしまうかもしれない自覚があるから移動するのだろうか。

いつも言っているように女性専用車は任意協力であり「私は痴漢なんてしない」という固い意思を持っているならば、そもそも移動する必要はないのである。

女性専用車の放送があっても、私達と共に乗り合わせたこの列車の男性客達が移動しないということは「私は痴漢なんてしないし、そもそも任意協力だから移動する必要が無い」ということを分かっているのか、あるいは「他にも男性がいるから別にいいか」と思っているのか。

どちらにしても男性が乗車するハードルが下がっているということであり、良い傾向ではある。

女性専用車と名前は付いていても、任意協力で実は誰でも乗って良いから公共性の高い鉄道でこういう車両の存在がまかり通っているのであって「任意だから差別ではない」と言いつつ「事実上の強制」にしてはならないのである。

これは「人としての尊厳」にも関わることだ。

列車は淀川を渡り、次の塚本駅でややまとまった降車があった。

大阪駅のすぐ隣で、しかも各駅停車しか停まらない所謂「小駅」だが、大阪駅からは淀川を挟んでやや距離があるのと、まだ大阪市の市街地の中なのでそこそこ利用客が多い。

元々それほど混んでいなかった車内は早くも空席が目立つようになってきた。

次の尼崎駅に17:15頃に到着。ここまで声掛けは全くなし。

ここでJR東西線に乗り換えるために下車。

尼崎駅でJR東西線に乗り換え
尼崎駅のエスカレーターと女性専用車

ここ尼崎駅は女性専用車がちょうど駅の階段(エスカレーター)の真正面に停まり、女性専用車からは非常に便利で利用しやすい。これは尼崎駅に限ったことではなく、他の関西圏のJR西日本の駅でもこういう女性専用車が一番便利なところに停まる駅は多い。

他社局の路線でも駅によっては偶然そうなることはあるが、JR西日本は意図的にそうしているようなフシがある。(下記資料)

JR西日本は女性専用車の毎日・終日実施だけでなく、こうしたところにも非常に女性客重視の姿勢が現れている。いや、正確には男性客軽視だろう。

そういうと、「痴漢被害から女性を守るためなんだから当然。男性客軽視とか言うのはおかしい」などと反論してくる人が出てくるが、JR西日本が過去に女性専用車を宣伝していたポスターやモニターがこちら。

痴漢対策ではなく、客寄せサービスと化しているのが分かる。

特に(ほぼ混雑しない日中や休日も含め)毎日・終日運行していることをウリにしているのがよく分かるだろう。

「いや、客寄せサービスなんかじゃない。JR西日本は他の会社より痴漢対策に熱心なだけ」という反論もあるかも知れないが、そういう人は現在でもJR西日本社員が痴漢や盗撮をして捕まるというニュースが後を絶たない現実をどう考えるのだろうか。

JR東西線:尼崎~京橋

尼崎駅のホームでしばらく待っていると17:24発の普通・松井山手行きが到着。

女性専用車に乗ると既に1組の男女が座席に座っていた。女性が男性の体に寄りかかって寝ているが恋人同士だろうか。

車内は空席もあり空いている。

しばらく停車したあとに尼崎駅を発車。

次の加島駅の手前で地下に潜り、そこからは京橋駅の手前までずっと地下を走る。

加島駅を出て御幣島・海老江・新福島の各駅を過ぎ、比較的空いた状態のまま17:36頃に大阪キタの中心部にほど近い北新地駅に到着。ここで一旦下車して後続の列車に乗り換える。

理由はいつも言っているとおり、少しでも多く任意周知するためである。

女性客から声かけ

北新地駅ではこれまで乗車していた乗客が降りるのと入れ替わりにホームに並んでいた多くの乗客が乗り込み車内は一気に乗車率が上がる。

私達の近くに座っていた恋人同士と思しき男女はこの先も引き続き京橋方面へ乗車するようだ。

乗ってきた松井山手行きをホームで見送り、後続の17:43発の快速・木津行きの電車を待っていると、北新地駅ホームでも(先ほど大阪駅であったような)女性専用車を案内する自動放送が流れ、駅の電光掲示板の字幕にも流れていた。

北新地駅の駅標
北新地駅ホーム

ホームに並んで電車を待っていると1人の女性客から声掛けがあり、私達は敢えて無視していたのだが

「すみません」

「すみません」

「Excuse me」

「Excuse me」

「すみません」

としつこかったので会員の1人が仕方なく対応。

会員A:どうかしましたか?

女性客:(足元の「女性専用車」マークに指さしながら)これですよ。

会員A……でも今日は日曜日ですけどね(もちろんJR西日本が土休日も含めて毎日終日実施しているのは承知の上で)

女性客:日曜日もそうだと思いますよ。

会員B:どのみち法律で決まってません。

女性客:乗るんですね?

その女性客は会員が故意に継続して乗ることを知ってなお、駅員や車掌を呼ぶようなことをしないことから考えて「実は男性も乗れる」ということを本当は知りながら排除意識で声かけしてきたものと思われる(本当に知らないのであれば『不正な乗車をしようとしている』と認知するだろうから駅員や車掌を呼ぶだろう)が、それ以上は何も言ってこなくなった。

会員がわざと「日曜日ですけどね」と言ったのに対し、即座に「日曜日もそうだ」と返しているところから、ある程度は女性専用車両について知識があると思われる。

もしかしたら、女性専用車を守るために男性を見つけると(任意だと分かっていても)必ず声をかける「女性専用車両”専用警察”」なのかもしれない。

今回の女性客は特に攻撃的な言動があったわけではないが、この2月には神戸市営地下鉄で当会会員に暴行を働いた女性客がいた。また、5月の関東の京王線乗車会でも会員を蹴った女性客がいた。

いずれも(本物の)警察に通報した上で当事者の身柄を警察に確保していただいた。

こういう女性客は女性専用車を「女である自分たちの縄張り」もしくは「領土」と捉えているようにも見える。つまり縄張り意識があるため、男性を見つけると暴言や暴力などの威嚇・攻撃に走るのだろう。

よく「女性専用車両は弱者保護だから理にかなっている」とか「女性専用車両に乗る女性は男性が怖いから乗っている」などということを言う人がいるが、そもそも女性客が本当に恐怖している弱者なら乗車している男性に対して声をかけたり、暴力を振るったりするなどできるはずもない。

本当に恐怖して怯えているのなら「そんなことをすれば自分の身に危険が及ぶ」と考えるはずだからだ。

「本当か?」と思う人は、自分の目の前にヤ○ザ風の怖い人がいるとして、その人物に暴言を吐いたり、自分から暴力を振るったりできるか想像してみてほしい。

自分自身が空手○段とか、プロレスラーだとかであれば話は別だが、そうでなければ普通、そんなことは出来ないだろう。

また、「女性専用車両は弱者保護だから理にかなっている」というのは、『女性は弱者』と決めつけることであり、この考えこそがド直球の女性差別であろう。

とはいえ普段、女性差別を糾弾している人がなぜかこういう場合だけ「女性は弱者なのだから配慮して当然」等と言い出したりすることもある。なんとも都合の良いダブルスタンダードである。

私達は女性を男性と対等の存在としているからこそ『女性は弱者』とは微塵も思わないし、だからこそ『弱者保護=女性だから保護・女性だから配慮』とはならないのである。

また神戸の地下鉄や京王で現れた男性客を見つけると攻撃してくるような「女性専用車両を縄張りのように捉えている女性客」以外にも、世間には女性専用車両を『痴漢対策』といいつつ、実は女性専用車両で痴漢が減らなくてもそれには無関心で、さらに女性専用車両を増やそうとして「朝だけでは少なすぎる。関西だけでなく関東も終日実施するべき」などと言い出したりする者もいる。

そして、こういう者はJR埼京線の痴漢を6割も減少させた実績のある監視カメラを「カメラごときに何ができる」「カメラには死角が…」などと否定したりする。

要するに「痴漢対策を口実に女性専用車両を増やしたいだけ」なのである。

そして、JR西日本は【その手の女性客】にウケることを狙って女性専用車をどんどん拡大した鉄道事業者と言えるのではないだろうか。

また、以前から公明党(最近では共産党も)が女性専用車両の拡大を活動目標のひとつにしてきたが、こちらもどこかの路線に導入させることに成功すると、すぐに「終日化」「他の路線にも」という動きを見せ始める。

痴漢対策としての効果云々より「いかに拡大するか」が主眼となっており、やはり【その手の女性客】(=痴漢対策を口実に、実は女性専用車両を拡大したいだけの女性客)に訴えかけていると言えるのではないだろうか。

※議員の方のポストについては公人のため、画像や氏名を隠す処理を行っていません

なお、JR西日本の女性専用車についてはJR西日本自身が積極的に推進したと思われ、政治的な力は働いていないと思料する。

つまり、各都市の地下鉄などの多くは推進派の政党に押されて女性専用車両を導入したのに対してJR西日本は自ら積極的に推進したということだが、どちらも表向き痴漢対策と言いながら実は【その手の女性客】へのアピールとして推進・導入された(と思われる)という点で共通していると言えるだろう。

さて、北新地駅に後続の列車が到着したので私達も乗車。

この列車では特に何事も無く、大阪城北詰駅を出て地上に上がり、17:49頃に京橋駅に到着。

ここで大阪環状線に乗り換えるため下車したが、さっき北新地駅で声をかけられたので京橋駅で抗議することにした。

京橋駅で抗議

「任意協力」なのに鉄道事業者が「女性専用車」という、いかにも強制力がありそうな名前をつけて運行するから女性客が本当に女性専用の車両だと勘違いするし、それがトラブルの原因にもなりかねないのである。(もちろんトラブルになるからと男性が乗らないようにすれば、まさに鉄道事業者の思うつぼ)

中には任意だと分かっていて声掛けしてくる女性客もいるだろうが、任意性をわかりやすくするだけで声掛けはほぼ無くなるだろう。

『朝専用缶コーヒー』を夜に飲んでいる人に声掛けする人などいないのと同じように。

もっとも、本当は法的にも強制するとまずいから(実は任意だが)強制であるかのように見せかけて運行しているわけで、乗客が勝手に誤認してくれることを期待しているのである。

実に汚いやり方だ。

こういう所も含めて今後とも抗議していく必要がある。

京橋駅の事務室でまず女性客からの声掛けがあったことについて駅員に抗議すると「ご不快な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした」と謝罪の言葉があった。

また、「私達からも上には伝えておきますけど、お客様からもJR西日本お客様センターにご連絡いただけたほうが少しでも伝わりやすくなると思います」とも言っていたので、後で会員の1人がJR西日本お客様センターにも電話した。

今回、対応したのは京橋駅の若い男性駅員であったが対応は良かった。

JR西日本でも社員による対応はまちまちだが、会社の方針としているから女性専用車に賛成という社員も多いかと思う。

一方で内心では女性専用車を快く思っていない社員もいるだろう。(遙か昔、JR西日本の社員ではないが当会に「実は自分も本当は女性専用車両のことは良く思っていません」というようなご意見投稿をしてきた鉄道員もいた)

私達としても非協力(任意確認)乗車は今後とも根気よく続けていくし、もし何かあった時には抗議することもあるだろう。それが少しずつになるかもしれないが、長い目で見れば状況を変えていくことにもつながるのではないか。

とにかく大事なのは「今も反対派が活動している」ということを鉄道事業者にも認識させることである。

以前、感染症の流行に伴う自粛要請を理由に一時的に活動していなかった時期があったが、その後活動を再開した際に声掛けが復活していたということもあったので、やはり地道でも活動を継続していくことは重要であると思う。

さて、先ほど「後で会員の1人がJR西日本お客様センターにも電話した」と述べたが、電話した会員がJR西日本お客様センターに伝えたのは大体以下のような内容である。

  • 今回の女性客による声掛けはもちろんのこと、そもそも女性専用車と書いている時点で鉄道会社による「差別・いじめ・ハラスメント」にあたる行為である。
  • 私としては世界中の人達どころか自身の身近な知り合いにも、こんな車両があることについては教えるのも恥ずかしいくらいだ。
  • 来年には大阪万博が控えているのにJR西日本はこのまま女性専用車・Women onlyと書かれている車両を晒すことによって、そのモラルを世界中から疑われても恥ずかしくないのか?

こういうと「女性専用車は痴漢対策で、男が痴漢するからやむを得ず設置されたもの。だから痴漢する男が悪い」と信じている人(多分、この問題に関心の無い人はそういう感覚だろう)は「そもそも男が痴漢するのが悪いんだから、差別だとかいじめだとか言う方がおかしい」などという感想を持つ人もいるだろうが、このページでここまで述べてきたことを再度思い出してもらいたい。

【痴漢対策はうわべの理由で、実際には政党の選挙対策や実績作りであり、さらには一部の鉄道事業者も客寄せサービスとして推進してきた】ということを。

女性専用車が❝女性専用❞といいつつ任意協力になっているのも「強制したら差別に当たるからそれをうまくかわすため」である。

また表向き痴漢対策と言うことになっているから「男の自業自得」だとして差別を体よく男性側の責任にして正当化できるのである。

私達はその上で女性専用車を「差別・いじめ・ハラスメントである」と主張しているのだ。

再度言うが【痴漢対策は建前】である。

それをいかにも痴漢対策のためのやむを得ない措置のように装って差別を正当化し、しかも「男が悪いからこうなった」と思わせているのが現状なのである。

これは人としての尊厳に関わることであり、男性客が他の車両に移れば済むという話ではない】

JR大阪環状線内回り:京橋~天満

抗議のあとは京橋駅の大阪環状線ホームに移動し、18:07発の環状内回り列車に方面に乗るべく並んだ。

しばらくすると、ここでもまた女性専用車に関する自動放送がホームに流れた。

大阪環状線内回り電車

電車が到着して乗客が降りてくるとすぐに私達の後ろに並んでいた1人の女性客が素早く走ってきて割り込んで乗車してきた。何の意図があったのだろうか。

乗ってからは特にこれと言ったことはなく、18:11頃に天満駅に到着。

乗車会は終了とした。

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【関西】2024年6月 京阪線で非協力乗車会

2024年6月5日の朝、京阪線で非協力乗車を行いました。

今回特に大きなトラブルはありませんでしたが、以前に比べ乗務員の声かけもしつこくは無くなってきたような印象でした。ただその分、車内での女性専用車両アナウンスがかなりしつこいと思いました。


早朝の淀屋橋駅から

午前6時に京阪電鉄淀屋橋駅集合。

今回の参加者は各自、近くのホテルに前泊しての参加である。

さすがにこの時間だと駅の近くにでも住んでいない限り、自宅等からここまでやってくるのはほぼ不可能だからだ。

淀屋橋駅
同左。早朝でホームにも人はまばら

筆者も朝5時半に起きたためか、まだ少々眠い。

ホームにもまだ人影はまばらだ。

京阪電鉄には普段、1日乗車券的なものは無さそうだが今回は期間限定で『京阪電車 大阪・京都1日観光チケット』なるものがあったのでそれを使用することにした。

京阪電車 大阪・京都1日観光チケット

淀屋橋~出町柳

今回は以下の順番で乗車した。

先に述べたとおり、1日フリーチケットがあるので乗り降りは自由である。

  1. 淀屋橋~出町柳
  2. 出町柳~淀屋橋
  3. 淀屋橋~樟葉
  4. 樟葉~淀屋橋

まず最初に乗車するのは6:08発特急出町柳行きである。

女性専用車両前のホームには5~6人程度だが列車を待っている人がいる。その中に1人見た目が男性っぽい人がいた。

やがてアナウンスと共に私達が乗る予定の特急出町柳行きが到着したので乗車することにした。

濃いブルーの車体カラーが特徴的な3000系車両である。

到着した6:08発出町柳行き特急。朝早いせいかガラガラである

乗車後に着席してしばらくすると運転士が近くを通るが声かけなし。

車内はガラガラ。

発車前に日本語と英語で女性専用車両の自動案内放送が流れた。

「一番前の車両は女性専用車両としております…」

やがて定刻通り、列車は淀屋橋駅を発車した。

地下トンネルをしばらく走ってすぐに次の北浜駅に到着。

ここからは数人ほど乗車。

さらに次の天満橋駅を発車したあとにまた女性専用車両のアナウンス。

天満橋駅を出るとすぐ地上に上がる。

天満橋の先で地上に上がる
朝日に照らされる車窓風景

地上に出てしばらく走ると京橋駅。

ここでややまとまった乗車があったが、それでもまだ結構空席が残っている。

ドアが閉まり、京橋駅を発車。特急は淀屋橋からここまで各駅に停まってきたが京橋を出ると次は京都府との府境に近い枚方市ひらかたし駅まで停まらない。

京橋駅を発車後にまた女性専用車両のアナウンス。

3000系の車内は快適なクロスシート(新幹線のような列車進行方向に向かって座る座席)であり、体を預けていると朝早く起きたこともあって、そのまま座席で眠ってしまいそうになる。

京阪3000系のクロスシート

これが行楽のための移動ならばそのまま気持ちよく眠ってしまいたいところだが、今は乗車活動中だからそうも行かない。

背もたれの高いクロスシートなので座っている他の乗客からは私達の姿がほとんど見えず、また立ち客もいないため京橋駅を出たあとは次の停車駅の枚方市まで声をかけてくる女性客は多分いないと思われるが、何が起きるか分からないのが非協力(任意確認)乗車である。

居眠りをしている場合ではない。

少なくとも枚方市駅まではこのまま何もないかと思いきや、途中の大和田駅付近を走行中に車内を巡回してきた車掌が私達に声をかけてきた。

車掌:こちら女性専用車両になっておりますが…

会員A:承知しております。

車掌:すみません…

これだけで車掌は去って行った。

以前ならかなりしつこく声かけをされていたかもしれない。

やはり、女性専用車両は男性の任意協力であり強制は出来ないということが世間に知れ渡ったことは大きい。

とはいえ京阪ではその分、女性専用車両の車内アナウンスがかなりしつこくなったようにも思う。

列車は京橋駅付近から続く複々線区間をカーブしながらも快調に走っていく。

やがて萱島かやしま駅を通過すると、ここで複々線は終わり通常の複線となる。

そこからもさらに寝屋川市駅や香里園駅など比較的主要な駅なども通過していきながら、やがて関西では有名な遊園地『ひらかたパーク』の観覧車が車窓右手に見え、列車の速度が落ちてきたかと思うと枚方公園駅を通過。

その後線路は高架に上り、次の停車駅の枚方市駅に到着。

ホームには結構な数の人が並んで待っている。

京阪の朝ラッシュは大阪(淀屋橋)方面に向けてだけでなく、この辺りまで来ると京都(出町柳)方面への流れもある。

ドアが開くとホームの乗客が一斉に乗車してきて、ここで座席がほぼ埋まった。

枚方市駅発車後に女性専用車両のアナウンス。

次の樟葉くずは駅ではそれほど乗ってこなかった。

樟葉駅の先でも女性専用車両のアナウンス。この先で府境を超えて京都府に入る。

樟葉の次の停車駅は宇治線が分岐する中書島。ここではあまり乗降はなかったが、その次の丹波橋駅で少し乗り降りがあった。

座席が埋まっているが立ち客なし。列車は京都市内の古い住宅などが密集する中を走行していく。

やがて、東福寺駅付近で進行方向左側の車窓遠くの方に小さく京都タワーが見えると間もなく地下に潜り次の停車駅七条に到着する。ここから先は終点の出町柳駅までずっと地下区間である。

車窓遠くの方に京都タワー(別の日に撮影)

七条駅で何人か降りたが乗車はなし。

清水五条駅を通過し、祇園四条駅でも少し降車。

三条駅でややまとまった下車があり、車内はかなり空いてきた。少ないがここから乗ってくる人も。

神宮丸太町駅を通過し、終点の出町柳駅には7:02に到着。

出町柳駅の標標
当日の出町柳駅ホーム

出町柳~淀屋橋

出町柳駅でトイレ休憩などを挟み、今度は出町柳駅7:12発特急淀屋橋行きに乗車。

先ほど私達が淀屋橋駅から乗車してきた列車(特急出町柳行き)の折り返しである。

座席は少し空席がある。

京都市内の地下区間ではあまり乗ってくる人は多くなく、まだ混雑にはなっていない。

七条駅を発車後に女性専用車両のアナウンス。

地上に上がり、東福寺駅を通過。隣の車両は立ち客が出始めているが女性専用車両内はまだ立ち客が出ていない。

次の停車駅の丹波橋駅でまとまった乗車があり、女性専用車両内も立ち客が出始める。

丹波橋駅の次に停車した中書島駅でもまとまった乗車があり立ち客が増える。隣の車両は立ち客で見通しが利かなくなってきた。徐々に本格的な朝ラッシュに突入し始めたようだ。

中書島駅発車後に女性専用車両のアナウンス。

今回、淀屋橋駅で集まったメンバーの他にも途中から参加予定の会員もいるのだが、ここでその会員から連絡が入った。

今、1人で出町柳方面行きの列車に乗って枚方市駅の手前を走行中だという。

そこで「樟葉駅で降りて待っていてくれ」と伝えた。

私達の乗った列車は府境を超えて再び大阪府に。そして次の停車駅である楠葉駅に到着。

ホームを見ると合流予定の会員がいたのでそのまま合流。引き続き乗車。

挨拶を交わしたあと「そっちは何かありましたか?」と聞いてきたので、先ほど出町柳行きの列車の中で車掌が声をかけてきたことを話した。

といっても軽く声をかけてきただけで、またこちらが移動を断るとすぐに引き下がったので大きな問題ではない。

ここまで特に大きな問題はなく順調であるということだが、さっきから少々女性専用車両のアナウンスがしつこい(これは先程の出町柳行きの列車でもそうだったが)のが気になっていた。

牧野駅、御殿山駅を通過して次に停車した枚方市駅ではホーム一杯に乗客が並んでいた。

そしてその乗客が一斉に乗車。車内は身動きが取れないほどの混雑に。

「朝ラッシュ本番がついに来たか」という感じ。

ここからは京橋駅まで当分停まらないが、ラッシュ時で列車の本数が多く詰まっているためか、列車もやや速度を落とし遠慮気味?に走行。

やはり混雑する電車はしんどい。枚方市駅から京橋駅までの間が妙に長く感じた。

やがて列車は守口市駅を通過して大阪市内に入り、さらにその後もいくつもの駅を通過してようやくといった感じで京橋駅に到着。

京橋駅でそこそこ降りたがまだ混雑している。

京橋駅を出て地下に潜って次の天満橋駅でもまとまった降車があり、ここでようやく立ち客の少ない状態に。

北浜駅を出て、8:15に終点の淀屋橋駅着。

淀屋橋~樟葉

淀屋橋駅から折り返し、特急出町柳行きに乗車。

停車中に車掌が肉声で女性専用車両のアナウンス。

8:19に定刻通り淀屋橋を発車。立ち客はなし。

天満橋駅でも肉声で女性専用車両のアナウンス。

天満橋発車後にも女性専用車両のアナウンス。

これまで乗車した列車のアナウンスも結構しつこかったが、この列車の車掌は特にしつこい。

自動の女性専用車両のアナウンスと肉声の二刀流&場所によっては駅間で2度も女性専用車両の案内を流す…

そこまでして任意協力の「名ばかり女性専用車両」に男性を乗せないようにしたいのか?

京橋駅で車内は立ち客で一杯になった。

京橋駅発車後、しばらくして関目駅を通過するあたりで今度は自動放送。

8:45枚方市駅着。多数乗り降りあり。立ち客も多い。

枚方市駅を出てすぐ肉声で女性専用車両のアナウンス。樟葉駅8:50着。

ここで降りた。

樟葉~淀屋橋

樟葉駅からは折り返し、9:07発特急淀屋橋行きに乗車することにしたが、まだしばらく時間があるので駅事務室まで行き、先ほどの特急出町柳行きの車掌のアナウンスが異様にしつこかったことについて指導するよう申し入れた。

今回は樟葉駅の駅員には直接言わなかったが、平日朝の特急の中でも8000系(下の写真の赤と黄色のツートンカラーの電車)では8両編成のうち、先頭1号車が女性専用車両(本当は誰でも乗れるが、名称から男性は乗りにくい)となっている上に、6号車がプレミアムカー(有料の座席指定車両)になっており、その他の車両が8両中6両しかなく、混雑差など不公平感が更に大きい。

樟葉駅でしばらく列車待ち(後ろの電車は8000系)

有料の座席指定車両だけなら追加料金を払えば誰でも乗れるので問題ないが、女性専用車両と併設することで女性専用車両設置による混雑格差をさらに大きくしてしまっているのは事実だろう。

いや、混雑格差も問題だがそれ以前に女性専用車両は人権的な問題であるから「混雑格差さえ解消されればそれで良い」というものでもない。

ホームに戻り、しばらく待っていると9:07発の特急淀屋橋行きが到着した。

京阪の女性専用車両は【出発駅基準】で【午前9:00発の列車まで】である。

この列車も始発駅の時点では午前9時になっていなかった(出町柳駅8:40発)ため、終点の淀屋橋までは女性専用車両❝あり❞である(本当は「女性専用車両という名の一般車両あり」が正しいかも知れない)

他社局の路線では『9:00を過ぎたら全列車とも一斉解除』みたいなところもあるが京阪はそうではない。

発車直後、今度は日・英・中・韓4カ国語で自動アナウンス。

淀屋橋行きの場合は女性専用車両が最後尾になるため、そこに車掌がいることになる。私達の存在も車掌の目に入っていたことだろう。

私達を外国人だと思って流したのだろうか?

そんなことをしても私達には無駄だが…

枚方市駅で多数乗車。その中でスーツ姿の男性も1人乗車してきた。

ラッシュは過ぎているが結構混雑している。

また4か国語で女性専用車両のアナウンス。

枚方市駅から大阪府内を約20分走り続けて9:28に京橋駅到着。枚方市駅から乗車の男性客は降りず。

次の天満橋駅で多数下車。ここで男性も降りた。

9:36に終点の淀屋橋駅着。

女性専用車両設定時間帯も完全に過ぎたので、ここで解散した。

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2024年5月 神戸市交通局訪問の報告

去る2024年2月17日、当会の会員が個人的に神戸市営地下鉄の女性専用車両に非協力(任意確認)確認乗車をしていたところ、女性客から暴行を受けるという事件がありました。

そのこともあり後日、当会の代表を含む会員3名で神戸市交通局を訪問し、様々な質問や申し入れ等を行いました。


神戸市交通局に申し入れ

訪問した理由

2024年5月21日、当会メンバー3名が神戸市交通局を訪問した。

当会の福山代表と関西本部の会員A、そして名古屋の会員Bである。

今年2月に当会の会員が個人的に神戸市営地下鉄で非協力乗車していたところ、女性客に髪を掴まれた上に頭などを数回叩かれるという事件があったが、会員Aはその時の被害者である。

また、会員Bは主に名古屋で活動しており、過去に他の名古屋メンバーと共に何度か名古屋市交通局を訪問した経験もある。

今回の神戸市営地下鉄で会員Aが暴行された件については『女性専用車両』という事実とは異なる表示(女性専用車両と表示されていても、男性の任意協力で強制力がないため、実は「女性専用」とは言えない)が引き起こした事件であるとして、当会内での「神戸市交通局に訪問して申し入れる必要がある」という意見に会員Bが呼応して今回の交通局訪問に名古屋から参加することとなった。

神戸市交通局のある和田岬駅まで移動

福山代表と会員A・BはJR神戸駅付近の地下街で待ち合わせて近くの喫茶店で軽く打ち合わせを行った。そして打ち合わせ終了後に地下鉄海岸線ハーバーランド駅に向かった。

JR神戸駅と地下鉄ハーバーランド駅は名前こそ違うもののほぼ同じ場所にある。

神戸市交通局の最寄り駅はハーバーランド駅から地下鉄海岸線で少し行った先の和田岬駅である。

そこで今回も地下鉄1日乗車券を購入し和田岬駅まで移動ついでに非協力乗車。

ハーバーランド駅から乗った列車は乗客がわずかに乗っているのみで、声かけ等は全くなく無事に和田岬駅に到着した。

今日は交通局訪問の後に他のメンバーと合流して神戸市営地下鉄での乗車会を予定しているので、購入した1日乗車券は交通局訪問後もまた使うことになる。

和田岬駅で地上に出て数分ほど歩くと神戸市交通局の入っている建物が見えてきた。

神戸市交通局の入っている建物
建物内に掲示されているインフォメーション。交通局が3・4階に入っているのが分かる

建物内に入り1階のロビーらしき場所でしばらく待っていると交通局の職員の方が来られたので、その場で挨拶を交わし、建物内の会議室らしい部屋へと案内された。

交通局の担当者と対談

室内に入ったところで改めて挨拶して名刺を交換した。

当会からは先述の通り3名だが、交通局側も3名(神戸市交通局高速鉄道部運輸担当のT氏と他2名)で対応していただくこととなった。

以下、交通局とのやりとりであるが、全体で1時間近くやりとりしたので、すべて掲載するとあまりにも長くなってしまうため、話が脱線したと思われる部分や、似たような内容が重複した部分などはカットしている。

福山代表
福山代表

本日は私どものためにお時間を取っていただきましてありがとうございます。

以前から女性専用車両については神戸市さんに限らず、いろいろと思うことがあったのですが、今年の2月に当会のメンバーの1人が女性客から暴行を受けるという事件がございまして、そのことからいろいろと質問並びに要望をさせていただきたいと思い、本日訪問させていただきました。よろしくお願いいたします。

交通局T氏
交通局T氏

え~と、事前にこちらの方に意見書をいただいております(※1)ので、内容を確認させていただきたいんですけど、まず最初に…

※1.交通局訪問に先立ち、当会からメールで意見書を交通局に送信していた。

交通局T氏
交通局T氏

ご意見としていただいていますのが5点。

1点目が女性専用車両の利用基準を緩和して、従来の小学生以下の男児、障害者と介護者の男性だけでなく、高齢者男性とか子供連れの男性の方、その他配慮の必要な方、LGBTの方にもご利用いただけるようにするというのがひとつ。

2点目なんですけども、女性専用車両は任意協力に基づき運行していることを目立つ方法で駅ホームや車内などに表示してほしい。その上で「男性が乗車されることがありますけどご理解ください」そして「女性専用車両に乗車されている男性にお客様から降車や移動を促す声かけ等をなさらないでください」という表記とか案内放送を行ってください。

3点目ですけど女性専用という名前があらゆる誤解やトラブルを招く要因になるため、今後まず一般車両の優先席のような強制力を持たない車両であることを乗客が認識できるようにしてほしい。

4点目ですけど統計的根拠から乗客が男性全体を、属性(性別)により推定犯罪者であるかのように仮定し、女性専用車の車両を設けるということは人権侵害に当たり、憲法に定められた男女平等の理念から大きく逸脱し、現代社会が推進しているジェンダー平等の理念と逆行するものであるということを認識してください。そして女性専用車両は将来的に廃止してください。

5点目にいただいてますのが、犯罪に遭うのは女性のみではありません、加害者は男性のみではありません。あくまでも総合的な安全性を重視した犯罪対策をしてください。具体的には①すべての地下鉄車両に防犯カメラを設置してください。②警察官や警備員を積極的に配置し混雑時等に車内警乗を常に行ってください。③男女問わず犯罪に遭遇した人が被害を申告し相談しやすいような環境を推進してください。

福山代表
福山代表

はいそうですね。

交通局T氏
交通局T氏

以上5点いただいております。

あの~、交通局としましてですね。まず全体的な考え方を含めてお示ししたいと思います。

福山代表
福山代表

はい。

交通局T氏
交通局T氏

基本的な考え方なんですけども、我々鉄道事業者でございますのでお客様が駅や車内で安心して安全にご乗車いただくというのが鉄道会社として課せられた責任であると考えております。

その中で、ご存じかと思いますけども2000年代に特に車内における迷惑行為・痴漢問題が社会問題として大きく取り上げられてきました。深刻な犯罪であり直接的に防いでいく必要があると言うことが認識されてきました(※2)

※2.当時から女性専用車両の推進に公明党が深く関わっており、純粋に「迷惑行為・痴漢問題が社会問題化したから女性専用車両ができた」

とは言えない部分があることに注意が必要である。

交通局T氏
交通局T氏

そうした背景で女性が安心して乗車できることを目的として各鉄道同会社が女性専用車を導入したと言うことでですね、交通局においても様々なまあ、実はアンケート(※3)も当時採らせていただきましたし、検討を経て2002年12月に防犯対策(※4)として終日女性専用車両を導入していったところです。

※3.当時は女性専用車両を導入した多くの鉄道事業者が軒並み「女性専用車両の利用者に重点的にアンケート用紙を配る」「反対多数の結果が出たらアンケートを取り直す」など

「最初から賛成多数の結果を出すためのアンケート」を採っていた。詳細1)(詳細2詳細3)(詳細4

※4.導入当初から「土休日も含めて始発から終発まで毎日、全列車に完全終日実施」であり、

「混雑のない時間帯にも女性専用車両を実施」していたことから当時、「痴漢対策」という導入理由を疑う声もネット上には少なからず見られた。

先ほどの女性専用車両の導入促進に公明党が深く関わっていたことと併せて考えれば、防犯対策(痴漢対策)という理由が本当かどうか、非常に怪しいものであることが分かる。

交通局T氏
交通局T氏

現在においても同様の考えで女性専用車両を運用しておりますけども、社会情勢というのはいろいろ変化してきているというのは我々は当然承知しております。多種多様なニーズは承知しており、近年では女性専用車両に乗車しておられる男性の乗客の方に対して、声掛けとか無理な移動や降車はお願いしていないのが現状でございます。

我々として今後の考え方も含めて話をさせていただきますけども近年、女性専用車両に対して多種多様なご意見があるというのは重々理解しております。ご指摘をいただきましたような女性専用車両の利用基準の緩和ですとか、掲出方法の見直しを求める意見等存在するというのもございますし、あの~、一方で厳格な運用をしてほしいという声も実はいただいているのが現状でございます。

こういった相反する意見が当然あるんですけども、その中で現在は運行基準を見直すということはやっていないという現状でございます。

しかしですね、我々としてもご指摘があるように安全性を重視をした犯罪対策というのは当然必要であると考えております。当初お話ししたとおり、我々その安全を鉄道事業者として守っていかなければなりませんので、その中で車内に非常通報装置を設置したり、駅構内の防犯カメラ、こちらの方も拡充をしていっています。

車内や駅構内の巡回強化とか、これ特に言われていますが受験日の時に受験生が痴漢被害に遭ったとき逃げられないで泣き寝入りしているということで、特にその場合は警戒したりとか、特に多客時にですね、いろいろなお客様が乗られる時も鉄道警察隊と(対策を)検討しているところでございます。

社会情勢とか他社局の動向を見ながら女性専用車両のあり方というのは、研究していかなければならないと認識しておりまして、引き続き鉄道施設内では防犯対策と事故対策を進めていきたいというのが我々の考え方でございます。

福山代表
福山代表

はい。

交通局T氏
交通局T氏

大まかにですね、全般的な形としてお話をさせていただきましたけども、ご指摘をいただいている事項というのは我々も承知しておりまして、当初2000年の時(2002年の導入時の意味か)は女性対象という形で女性専用車両ということで犯罪防止ということになってきておりますけども、今はご指摘のあるようにLGBTの話だとか、男性旅客に対してのことであるとか、いろいろある中でどのように変えていくべきかというのも実は我々も試行錯誤しているというのが現状でございます。

福山代表
福山代表

防犯対策に関しましては、もちろん私共も反対する者では決してございません。痴漢も卑劣な犯罪であると言うことは認識しておりますし、それについては大々的に対策はしていただきたいと思っているんですが、今までたくさんの意見が交通局さんにも行っていると思いますので、皆様もご存じかと思うのですが、女性専用車両というのはそもそも差別という問題を孕んでいるわけですよね。

なぜ女性専用車両と名乗りながら強制になっていないか、やはり強制すると憲法上もまずいし差別になるというのがあるから出来ないのだと思うのですが、そういうものをいつまでも続けるのはどうかと思います。ましてや神戸市さんは公営の事業者じゃないですか、そして公共交通機関じゃないですか。

同じ運賃を払った乗客に対して、乗れる車両を(事実上)制限したり、乗れる車両の数が違ったりというのはまずいと思うので、防犯対策自体は先ほども申し上げた通り否定しませんが、女性専用車両というやり方に関しましては私共、非常に疑問を感じているところでございまして、これについては再考をお願いしたいと、そう思っております。

会員B
会員B

先ほど代表からもありました通り、犯罪対策自体に反対しているのではなくて安全輸送、旅客の安心というのは鉄道事業者として必要なことだと思いますけども、ただ目的は正しいんですがそれを達成するための手段が誤っているのではないかということで、差別ということが出ましたけど、私達はそういうことについて議論をしているわけなんですね。

安心安全は大事なんですけど、やはりそのためにそれよりも人権とか多様性社会とか、そちらの方をまず重視した上で、その枠組みの中でできる対策をしていって欲しいというのが私達の主張です。安心安全というのはもちろん大切ですが、だからといって差別を正当化しても良いのかという話になりますのでまずやはりそういう倫理的な部分も重視してほしいと思います。

女性専用車両は差別ではないと言う人もいるのですが、女性専用車両には「統計的差別」という問題もあります。「差別を意図しているわけではないけれども、理論的な統計値とかから物事を判断した結果、差別になってしまうこともありますよ」と。

例えばかつてのアパルトヘイトの黒人差別で、黒人と白人が公共の場所で分けられたりとか、白人専用の場所が作られたりとか、その理由は「黒人は犯罪率が高くて危険だから」ということで当時はそれが支持されていたんですけど、現在は差別ということで認識されていると思います。

あるいは昔、女性は結婚退職する可能性が高いからと男性の採用を優先したりとか、近年ではコロナ医療従事者やその家族に対する差別… こういうのを統計的差別というのですが、統計的差別という言葉はあまり広く知られていないかも知れません。

つまり、先ほど申し上げました「統計的差別」ですよと。人種差別だということで

全ての訴えが認められたわけではないですが、男性に対する賠償を命じる判決が出されたという、こういう事件というか問題があったということです。

…小樽温泉の入浴拒否問題ってご存知ですか。

交通局T氏
交通局T氏

ごめんなさい。それは知らなかったです。

会員B
会員B

これはどういうことがあったかと言いますと、北海道の小樽の入浴施設である時期から外国人客の入浴を拒否して日本人専用として運用していたということがあって、2001年にアメリカ人男性が人種差別・人格権の侵害だということで訴えたということがありました。

で、なぜ日本人専用としていたかというと

交通局T氏
交通局T氏

訴えられて結果、どないなったんですか?

会員B
会員B

それを今から話しますけど。

交通局T氏
交通局T氏

ああ、ごめんなさい。(結果が)気になって…

会員B
会員B

これは結果としてですね…いや、まず主張ですよね。施設側の主張。

小樽港に入港する船の外国人船員が酒に酔って入浴客に迷惑をかけたり、物品の盗難とか女性従業員にイタズラをするとか、問題行為が頻発していて、施設が経営難に陥る可能性があるということで、必要な措置を取ったと… 

外国人が来なくなればこういったことが少なくなるだろうという判断だったと思うんですけども、結果はどうだったかというと(原告のアメリカ人男性の)訴えの一部が認められました。つまり、先ほど申し上げました「統計的差別」ですよと。人種差別だということで…

全ての訴えが認められたわけではないですが、男性に対する賠償を命じる判決が出されたという、こういう事件というか問題があったということです。

交通局T氏
交通局T氏

施設側が敗訴したと

会員B
会員B

はい。小樽市の方にも訴えていたんですけど、小樽市側への責任追及については認められなかったと…

交通局T氏
交通局T氏

施設側だけが敗訴したと…

会員B
会員B

そういうことですね。

私達は女性専用車両の問題を提起する時に今の問題についても挙げさせていただいているんですけども、そういうことから見ても女性専用車両が差別ではないというほうがかなり苦しいのではないかなというように思いますね。

交通局T氏
交通局T氏

私も交通局にずっと長いことおりまして、確かに痴漢被害を防ぐということで女性専用車両を導入したというのもあるんですけども今、触ったとき、その瞬間を見ればそれがベストだという考え方で当然のことながら国交省ですとか各鉄道事業者をそういう形で犯罪防止でスタートしたというのが多分女性専用車両というやり方になるのかなと思っています。

で私、その当初のアンケートを存じ上げておりますけど、2000年代ですので、女性の立場がまだ弱い時代でしたので(※5)、女性の方々を守るということで女性専用車両が理解を得られていた(※6)という認識はあるんですけども、時代も変わってきまして、20年経ちましてその中で多様性の定義が問題ってのはいただいていますので、その中で我々としても考えていく必要はあるかなと思っています。

※5.これは個々人各々によって見方・考え方が変わってくる部分であるが、交通局T氏は2000年代は今よりまだ女性の立場が弱かったと見ているということである。

※6.先ほどの(※3)と同じ。当時のアンケートは疑ってかかる必要がある。

ただ、当時は(反対派も含め)ほとんどの人が「女性専用車両=痴漢対策」を疑っていなかっただろうと思われることから、今よりも女性専用車両が世間で”理解”を得られていたというのはある意味、当たっているかも知れない。

交通局T氏
交通局T氏

今日、皆さんに来ていただいてますので、逆にいろいろ意見交換もさせていただきたいんですけども、全国の鉄道事業者で女性の痴漢被害対策ということで女性専用車両が導入されていると、導入当初は多分世論としてそうなっていた(痴漢対策と認識されていた)と思うんですけども、今はLGBTの問題でありますとか、いろいろ出てきて世論が動いていくというというのが、我々には…申し訳ないけど後押しになりますけれども、そのあたりこの活動をされていて今、どんな状況なのか教えていただいても良いですか。各社さんの状況も踏まえて…

会員A
会員A

京では以前、終日導入していたところもありますけど今、東京とか首都圏の鉄道は朝と夕方だけで、終日というのは無くなってますね(※7)

関西の阪急電鉄も一昨年(の12月)に終日運行が無くなりましたね。

※7.首都圏では以前、東急東横線が平日に女性専用車両を終日運行していたが菊名問題(菊名駅に一か所しかない階段の目の前に女性専用車両が終日停まる)などで非難の声が相次いだことや、後に渋谷から東京メトロ副都心線などに相互乗り入れするようになった関係から現在(2024年)は平日の朝ラッシュ時のみの運行となっている。

また、首都圏の鉄道路線で朝夕(夜)女性専用車漁があるのは京王・TX(つくばエクスプレス)・JR埼京線のみで、それ以外は平日朝のみの運行(2024年現在)である。

会員A
会員A

共の活動として「痴漢はあってはいけない」ということでやっております。しかし一方で男性であるだけで乗れない、乗りにくい車両があってもいけない。そういうところで活動しておりますが、僕も今年の2月17日に地下鉄で三宮まで行く時に車内で女性のお客さんに「女性専用車両」だと言われて(移動を)拒否したらいきなり殴って来られたということがありまして。

結局警察に通報して警察署まで行って、その時は女性客が泣いて謝っているからということで「今回だけ」という形で不問にしたんですけど、女性専用車両は本来「任意協力で男性も乗れるから差別ではない」ということに裁判でもなっていますが、こういう「女性専用車両」という、女性しか乗れないと勘違いをさせるような名前のせいで暴行事件が起こって、女性のほうが加害者になってしまうというのもどうなのかなと。

やはりそういうところ、公務員として責任をどう感じておられるのかな、というのはあるんですけど

交通局T氏
交通局T氏

確かにまあ、その私個人の意見としてお話しさせていただきたいんですけど、やっぱり専用という言葉で勘違いされるお客様がいらっしゃると。ただ、方やそういう形(専用として)で多分導入してきているんで、なんか方向性がみんな一緒になってしまってこういう風な状況になっているんで、全体的にそういう風な(任意協力という)話に持って行かなければしんどいかなと思っています。

それでまあ、今回の事案については確かにご意見を伺う女性のお客様(加害者の女性ではなく、交通局に意見してくる女性)からは、女性専用だからっていう勘違いをされているお客様もいらっしゃいますんで、今回あの、他社さんとかもホームでそういう風なことに対して、男性のご協力っていうことを掲出されているところもございましたんで、そのあたり表に出していくというか、ホームページでもこういう風な形で、(男性客に)協力していただいてるんやでっていうのは出さなあかんかなっていうのは思っています。今のところ(神戸市)交通局では出していませんので、それはちょっと考えなあかんかなと。

会員A
会員A

そうですね。お願いします。

会員B
会員B

そういう形でされていないので、まあ要するに(乗れるのは)子供の方と介護者の方、介護される方だけですよって感じになっているので、ここのところを変えてほしいなというのはあります。特に今回は実際に本人(会員A)が暴行を受けたということなんで、女性の方(暴行事件の加害者)は女性しか乗れないと思ってそういう行為に及んでしまったっていうことがあるので、「乗る男性もいるんだな」と分かる形で表示があれば、それも小さい表示ではなく、目立つようにきちんと周知していただいて、男性が乗っていることもありますよというのを、是非ここのところはお願いしたいですし、やはり私達もここは譲れないところなんですよね。

障害者の方とかは色々障害者差別というのもあるので、乗車OKにしていると思うんですけど、高齢男性とか今、神戸市は子育て支援やっているのに、では子供連れの男性はどうなのかとか、そういう疑問もありますし、性的少数者の問題もあるのでここは是非変えてほしいなというのはありますね。

このような感じで約1時間にわたって交通局の担当者と意見を交わした。

そして最後は会員Aに対し「先日は申し訳ございませんでした」と交通局側から直接謝罪があった。

私達からは「私どものためにお時間を取っていただきありがとうございました」と礼を述べ、交通局を後にした。

交通局訪問を終えて

交通局訪問を終えて、まず名古屋の会員Bが「今まで訪問したところの中では一番まともに話を聞いてくれたと思う」と感想を述べた。

(しかしその後、6月と8月にも神戸市営地下鉄で「女性専用車両は任意協力」だと知らされていないが故に発生したと思われるトラブルが相次ぎ、神戸市交通局側が当会の申し入れをきちんと現場に伝えていなかったことが判明した。これについては今後も粘り強く抗議活動をしていくしかないだろう)

神戸市交通局の入る御崎ビル前で

この後は再び地下鉄和田岬駅に集合して神戸市営地下鉄で非協力乗車を行うことにしている。

こちらの模様は別記事にて掲載する。

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【関西】2024年5月 神戸市営地下鉄海岸線&西神・山手線&北神線で非協力乗車会

2024年5月21日、平日日中の神戸市営地下鉄で非協力乗車会を行いました。

今回は海岸線の和田岬駅からスタートしました。


女性客が私達を見て「男性が乗ってる」

和田岬~新長田

今回は地下鉄海岸線の和田岬駅に14:15集合。ここからのスタートとした。

今回も地下鉄1日乗車券を使用。

地下鉄1日乗車券

今回は以下のルートで乗車した

  • 和田岬~新長田
  • 新長田~西神中央
  • 西神中央~谷上(途中、新長田で後続乗り換え)
  • 谷上~三宮
  • 三宮~谷上
  • 谷上~新神戸

平日の日中だからか和田岬駅ホームにも人の姿はまばらである。

和田岬駅
海岸線の車両

14:18発、新長田行きの車内は女性客が5〜6人ほど乗車しているだけだった。

私達が乗車しても声掛けはなし。

途中駅で若干の乗り降りはあるが乗車率は変わらない。

特に何もなく14:25に終点の新長田駅に到着。西神・山手線に乗り換え。

海岸線から西神・山手線ホームへの連絡通路

新長田~西神中央

海岸線のホームから長い通路を歩いて西神・山手線のホームに着いた。

少し前までホームがリニューアル工事中だったが、それも完成して今までとは随分違った感じの駅になった。

リニューアルが完了した新長田駅の西神・山手線ホーム

14:34発の西神中央行きが到着。車内はほぼ座席が埋まっている程度。

私達は少し離れて数か所に分かれて乗車。

しばらくは地下を走行するが妙法寺駅で一旦地上に出る。両側をトンネルに挟まれた掘割の中の駅だ。

妙法寺駅を出てすぐまた地下トンネルに戻るが、それを抜けるとこちらも地上にホームがある名谷駅に到着する。

一緒に乗車していた会員の1人が「ここ(名谷)ですね。あれ(2024年2月の暴行事件)はひどすぎますよ。乗ってただけで髪の毛つかんで叩くなんて、逮捕されても当然ですよ」と言っていた。

神戸市営地下鉄「女性専用車両」に男性が乗りトラブルに 男性側は「女性から暴行受けた」と主張、市側の見解は?

2/26(月) 17:06配信

名谷駅ではそこそこ乗り降りがあり、私達の隣の席にも女性客が2人着席した。

すると私達を見て

女性客A:ここ女性車両やったっけ?

女性客B:そうや。

女性客A:男性が乗ってる。

女性客B:たまにおる。

女性客A:言おうかどうか悩む。

女性客B:言わなくていい。

こんな会話をしていたが、すぐ何気ない日常会話に移行。

X(旧Twitter)でもこの手の話はよくあるが、当会がいつも言っているように女性専用車両は任意である。

女性客からの声掛けは私達からすれば正直おせっかいだ。

法律上誰でも乗れるし、声掛けされる筋合いはない。声掛けも何もしないのが正しい。

鉄道事業者が(任意協力にも関わらず)女性専用車両とウソの表示をして敢えて男性を乗せないようにしているだけである。

ここでは女性客が声掛けしてこなかったから良いが、声掛けした場合トラブルになるケースもあるということは肝に銘じておく必要はあるだろう。

名谷駅を出ると地上区間ということで車内に初夏を思わせるような強い日光が差し込んできた。

今日の天気は「快晴」である。

車内に差し込む光

私達の隣に座っていた女性2人は学園都市駅で降りていった。

このあたりから車内に空席が目立ち始める。

伊川谷駅でもさらに降りて車内の半分くらいが空席に。

列車は神戸市郊外の緑豊かな風景の中を快調に飛ばす。

西神南駅を出て14:53に終点の西神中央駅に到着。

西神中央駅
同左

西神中央~新長田

トイレ休憩などを挟み、ホームに戻ると15:00発の新神戸行きがすでにホームに入っていたので乗車。

西神中央15:00発に乗車

車内は私達以外には女性客が10人程度で空いている。

私達が乗車してほどなく列車は西神中央駅を発車。

ホームを離れるとまた車内に日光が差し込んできた。

西神中央~名谷間の地上区間を走る

途中の学園都市駅で女性2人男性1人のグループが乗ってきてそのまま着席。

他にも男女が1組。

この先の駅でも少しずつ乗客が乗ってきて総合運動公園駅あたりでほぼ座席が埋まった。

ふと見るとどこから乗ってきたのか他にも男性と思われる乗客がいるのを確認した。

名谷駅からも男性客が1人乗車して着席。ここからは立ち客も若干出始めた。

板宿駅でまたいつの間にか別の男性客が乗車していた。

ここまで男性と思われる乗客の姿を結構確認している。

土休日などだと他の鉄道事業者が女性専用車両をやっていなかったりするので神戸市営地下鉄やJR西日本などのような「土休日も含め終日実施」しているようなところでも結構男性がいたりすることがあるのだが、今日は平日である。

中には女性専用車両と気づかずに乗っている人もいるだろうが、平日でも男性の乗車があるのなら良い傾向である。

というか本来任意協力なのだから、男性の乗車が全くない方が「実はおかしい」のだ。

15:20に新長田駅着。ここで一旦下車した。

ここでは海岸線にではなく、西神・山手線の後続の15:28発谷上行きに乗り換える。

少しでも多く任意周知するためである。

新長田~谷上

しばらくホームで待っているとその15:28発谷上行きが到着したので乗車。

車内は若干立ち客がいる程度で、上沢駅あたりから学校帰りの女子学生が乗ってきて立ち客が若干増えた。

県庁前駅で遠くに男性客と思しき乗客を1人確認。

そして神戸の中心街に位置する三宮駅で多数の乗客が一斉に降り、入れ替わりに少し乗車してきて、車内は座席が埋まっている程度の乗車率になった。

ここで会員の1人が女性客から声掛けを受けた。

会員が「乗務員のマネごとはしないでください」と返すとそれ以上は何も言ってこなかった。

次の新神戸駅でまた男性客が1人乗車。

大きな荷物をもっているので恐らく新幹線からの乗り換え客だろう。

若干の乗り降りはあったが車内の乗車率はさほど変わらないまま終点の谷上駅に向けて発車。

ここから終点の谷上駅までは六甲の山々の地下を走るため約8kmの間駅がない。

暗い地下トンネルを延々と走るのでかなり長く感じる。

やがて速度が落ちてきたなと思うと地上に出てすぐ終点の谷上駅に到着。

時刻は15:49になっていた。

谷上駅

谷上~三宮

谷上駅で一旦改札を出て、しばらく休憩を挟んだ。

今回は乗車会終了後、新幹線(JR)の新神戸駅構内の飲食店で夕食をとることになっている。

ただ、今からこのまま「次の新神戸駅まで乗車して終了」だと、夕食にするには少々時間が早い。

また一日乗車券で乗車しているので、それなら谷上駅と三宮駅の間を夕食にちょうど良い時間になるまで往復で乗ろうという話になった。

私達は再び改札内に戻り、16:12発の西神中央行きを待つことにした。

谷上駅16:12発に乗車

以前も一度紹介したことがあると思うが、谷上駅のホーム屋根にはコーヒー『WONDA』の広告が出ている。

そしてWONDAと言えば『朝専用缶コーヒー』である。

朝専用缶コーヒー

先ほど「新長田~西神中央」の項でも少し触れたが、女性専用車両は『専用』という名前がついていても実は誰でも乗れるため、全く専用ではない。

これをわかりやすく説明するため、当会では朝専用缶コーヒーを例に出し「女性専用車両だから男性は乗ってはいけない」というのは、実は「朝専用缶コーヒーだから朝以外に飲んではいけない」というのと同じくらいの意味しか無いということを言い続けてきた。

単なる商品名で何の強制力も無い『朝専用缶コーヒー』と同じくらいの意味しかない『女性専用車両』を毎日・終日運行している神戸市営地下鉄の駅にWONDAの広告が出ているのは偶然とは言え、なんとも皮肉なものである。

そこで今回はWONDAの広告と女性専用車両が同じ図の中に入るよう、写真を撮ってみた。

谷上駅のWONDAの広告と女性専用車両

しばらくして16:12発西神中央行きが谷上駅ホームに入ってきた。神戸市営地下鉄はここが終点なので、谷上行きとして入ってきた列車が折り返す。

ドアが開き、下車してきた乗客の中に1人年配の男性がいた。

乗客が全員降りてから入れ替わりに私達が乗車。

車内に着席してしばらくしてから乗務員が車内を通り抜けたが私達には何も言ってこず。

私達の斜め向かいの席にいつの間にか1人の男性客が座っていた。

谷上駅では私鉄の神戸電鉄と同一ホーム上で改札を通さず相互に乗り換えができる。神戸電鉄の新開地方面行きとの連絡を取り、それからの乗り換え客で車内は座席がほぼ埋まり、谷上駅を発車。

谷上駅を出ると自動放送で「この列車の前から●両目は女性専用車両となっております」という車内アナウンスが入る。

神戸市営地下鉄は基本的に駅でも車内でも女性専用車両のアナウンスは一切しないがここだけは例外である。以前、新神戸~谷上間が北神急行電鉄という別会社だった事の名残だろうか。

長いトンネルを走行して新神戸駅に到着。少し乗降があったが乗車率に大きな変化は無し。

新神戸駅を出て次の三宮駅で谷上方面へ引き返すため下車。

三宮~谷上~新神戸

三宮駅から16:39発の谷上行きに乗車。

再び新神戸駅、そして長い地下トンネルを抜けて谷上駅にまた戻ってきた。

そしてしばらく谷上駅ホームに滞在したあと、17:10発の西神中央行きに乗車。

谷上駅17:10発西神中央行きに乗車(画面の表示は同時発車の神戸電鉄新開地行き)
谷上駅では私鉄の神戸電鉄と同一ホーム上で乗り換えができる

声掛けチェックのため乗車したが声掛けなし。

発車間際に神戸電鉄の列車が谷上駅に到着し、そこからの乗り換え客が乗ってきて車内は座席がほぼ埋まる乗車率に。

そろそろ夕食にしても良い時間帯になってきたので、谷上駅を出て次の新神戸駅で下車。

そのまま新幹線の新神戸駅のエリア内にある洋食店で夕食をとり、その後解散した。

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2024年5月 関東本部:相鉄線&東京メトロ千代田線で任意確認乗車会

2024年5月20日朝、相鉄線と東京メトロ千代田線で任意確認乗車を行いました。

今回は人数が多かったので二手に分かれたり合流したりしながら行いました。


関東では久々の多人数による朝の任意確認乗車

概要

今回、平日の朝早くからの実施なので参加メンバーは有休を取ったり、さらには近くのホテル等で前泊したりして参加した。

関西は終日実施路線が多く、中には土曜・日曜も関係なく毎日実施しているところもあるため、乗車会が頻繁に行われているが、こちらは平日の朝のみの実施がほとんどで、少数で「朝&夕夜間」の実施が基本であるため、多人数で乗車会をしようとすると各自仕事などがあるため結構ハードルが高い。

もちろん痴漢対策と言いつつガラガラの昼間や土曜日曜まで女性専用車両を毎日終日運行している関西の方が異常だし、関東までそんな風にはなってほしくはないが、乗車会をしようとするとなかなか思うようには行かない。

そんな中で今回、多人数での乗車会にこぎ着けた。

今回は相鉄線の海老名駅と湘南台駅の2カ所から任意確認乗車を開始し、途中の西谷駅で合流。

JR線と東京メトロ銀座線で表参道駅まで乗車したあと、表参道駅からは東京メトロ千代田線に別方向の二手に分かれて乗り、千代田線の女性専用車が解除される午前9:30まで実施した。

相鉄線:海老名・湘南台~西谷

海老名から乗車したグループの報告

今回、朝の相鉄海老名駅に6:15集合。

朝早く、まだラッシュ時まで少し時間があるためか、相鉄海老名駅ホームも人でごった返すと言うほどの状態にはなっていない。

相鉄海老名駅
ホームの様子

しかし海老名駅に列車が到着するたび、列車からたくさんの人が吐き出され、改札を出ていく。

ご存じの方も多いと思うが相鉄の海老名駅は行き止まりの終点駅で、ここに到着する列車はすべて都心から郊外に向かってきた「朝のラッシュとは逆方向の列車」である。

つまりラッシュと逆方向の乗客が多数いるわけだが、恐らくは相鉄沿線から小田急線に乗り換えて新宿方面に行く人々だろう。相鉄も今ではJRや東急と乗り入れて東京都心まで乗り換え無しで行くことができるが、今でも「新宿に出るなら小田急で…」という人が多いのだろうか。

さて、まずは6:30発のJR線直通特急川越行きに乗車する予定である。

6:22頃にその列車が到着したので、私達も乗車した。

6:30発特急川越行きに乗車

車内の乗客はまばらだが、私達の他に一組の男女が着席した。

すぐに車掌が「この時間、一番後ろの車両は女性専用車です。女性専用車には小学生以下のお子様。お体の不自由な方やその介護者の方にもご乗車いただいています」と肉声でアナウンス。

アナウンスの後、もう一組別の男女が乗車してきたがすぐ隣の車両に移動した。

発車前に車掌がもう一度、女性専用車の案内アナウンス。

発車間際に多数の男性客が乗車してきて、そのまま車内で行列になって隣の車両へ移動して行く光景が見られた。

海老名駅の改札が最後尾の1カ所のみで、女性専用車もその最後尾にある(JR直通、または横浜行きの場合)ことから、発車間際になると乗客が乗り遅れないようとりあえず一旦は女性専用車に乗り、車内を移動するのだ。

結局、座席がほぼ埋まるくらいの乗車率で海老名駅を発車した。

外は雨である。

雨が降る中をかしわ台、さがみ野、相模大塚と通過して、次の停車駅の大和に到着。

大和駅でややまとまった乗車があり、立ち客が出始めた。

大和駅

大和駅を発車して、途中の瀬谷駅で先行の通勤急行横浜行きの列車を追い越し、次の停車駅の二俣川駅に6:45着。

二俣川駅のホームで5分ほど女性専用車位置に並んで待ったが、周囲の女性客は特に何も言ってこなかった。

二俣川駅で下車
後続の通勤急行横浜行き

しばらくしてやって来た6:50発通勤急行横浜行きに乗車。

先ほど瀬谷駅で抜いた列車である。

車内はやはり立ち客がまばらにいる程度だったが、到着時点ですでに1人男性客が乗車していた。

停車中に女性専用車アナウンス。やはりアナウンスの後ろに「小学生以下のお子様、お体の不自由な方および…」という案内がセットだった。

どうやら女性専用車アナウンスをする際は必ずそれも言うことになっているらしい。障がい者や介護者の方などが他の女性客から攻撃を受けるのを防ぐ意味もあるかもしれないが、一方でこれが限定列挙と勘違いされて「それ以外の男性は乗車禁止」という誤解が広がる弊害もある。

次の鶴ヶ峰駅でややまとまった乗車。隣の車両はこの時点ですでにかなり混雑していた。

鶴ヶ峰駅の次の西谷駅で下車。

そして西谷駅のホームで湘南台からやってきたグループと合流した。

湘南台から乗車したグループの報告

相鉄湘南台駅に6:30集合。

湘南台から参加予定の会員が揃ったところで移動し、6:42頃にホームに着いた。

朝早いせいかホームやコンコースにも人の姿はまばらだ。

まず、湘南台6:46発の通勤特急新宿三丁目行きに乗車する。

相鉄の女性専用車は東急線直通の場合は先頭車両。

JR線直通線と相鉄線内だけを走る横浜行きが最後尾である。

湘南台6:46発に乗車
通勤特急新宿三丁目行き

私達が今から乗るのは東急線直通列車なので先頭車両に向かう。

先頭車両の女性専用車に乗ると、ロングシート1つにつき1人女性客がいるかいないかの空き具合である。

見渡しても男性らしき人は見つからなかった。

相鉄新横浜線が開業して、これまで他社と乗り入れのなかった相鉄の列車がJR線や東急線、さらにはその先の東京メトロ線や都営地下鉄線の路線にも乗り入れるようになり、女性専用車の位置も乗り入れ先に合わせたため、行き先よって女性専用車が先頭だったり最後尾だったり、はたまた実施なしだったりという、非常にややこしいことになっている。

同じ方向(都心方面)なのに行き先で女性専用車の位置を変えるのは日本全国でも今のところ相鉄だけである。

列車の行先によって女性専用車の位置や実施の有無が異なる

やがて発車時刻になり湘南台駅を発車。

ここまで誰からも声かけはなし。

発車すると車内自動アナウンスで種別や行き先の案内のあとに女性専用車の案内が放送された。

地下にホームのある湘南台駅を出るとすぐ地上に出て高架に上がる。

ゆめみ野駅、いずみ中央駅を通過。

途中停車駅のいずみ野駅では数人の女性客が乗ってきたが、それでも1つのロングシートに各2~3人ぐらいになっただけである。

ここでも声掛けなし。

いずみ野駅を出るとその次の停車駅は二俣川駅である。

二俣川駅には定刻通り6:58着。

ホーム向かい側にはすでに先行していた各駅停車横浜行きが停車している。

二俣川駅ではこの向かい側にいる7:00発の各駅停車横浜行きの女性専用車が最後尾のため、急いで最後尾までホーム上を移動。

7:00発の各駅停車横浜行きに乗り継いだ。

この列車も二俣川駅発車後に自動放送で女性専用車のアナウンスがあった。

この列車でも最後尾の女性専用車はガラガラとまでは行かないが空席が多数ある状態だった。

女性専用車から隣の車両を見ると私達が乗っている女性専用車よりは乗客が多く、立っている人も多数おり、空席はないように見えた。

こちらも声掛けはなし。

列車は定刻通り、西谷駅に7:06着。

西谷駅で無事、海老名からのグループと合流できた。 

西谷~JR渋谷

合流後に軽く挨拶を交わし、7:10発のJR線直通大宮行きに乗車した。

西谷駅
7:10発特急大宮行に乗車

車内は立ち客がまばらにいる程度。

合流して人数が増えたので数人ずつ3カ所くらいに分かれて乗車。

西谷駅を出てすぐ地下に潜り、羽沢横浜国大駅に到着。ここで乗務員交代のためしばらく停車。

スーツ姿の男性客が1人乗車してきた。

羽沢横浜国大駅を出てすぐ、また女性専用車アナウンス。今度は自動放送。

一旦地上に出るが、すぐにまた長いトンネルに入る。

ここからは貨物線を走る関係で次の武蔵小杉駅まで当分の間駅がない。長いトンネルを抜けると今度は東海道線や京浜東北線などの路線と併走。

やがて湘南新宿ラインや横須賀線が走る線路に入って、ようやく次の武蔵小杉駅に到着する。

JR線内を走行

時刻は7:32で、この列車の女性専用車の設定はこの先の大崎駅までだが、武蔵小杉駅から多数乗車してきた乗客の中に男性が複数人含まれていた。

立ち客が多くなり、車内の移動もほとんど出来ないレベルになるが、まだ押し合いへし合いにはなっていない。

私達の近くだけで3人の男性客が乗車している。結構形骸化してきていると言えるのではないだろうか。

発車直後にまた自動で女性専用車の案内アナウンスが流れたが、周囲の男性客もまったく意に介するような様子はない。

次の西大井駅を出た辺りで「この列車の女性専用車は次の大崎で終了となります。ご協力ありがとうございました。」という放送(これも自動)が流れる。

そして列車は大崎駅に到着。多数の乗客が降りた。

大崎で女性専用車両は解除

ここからは女性専用車解除の状態で山手線と併走。

私達は渋谷駅で下車した。

渋谷~表参道

渋谷駅の中央改札を出て、すぐ近くの東京メトロ銀座線の改札近くの券売機で東京メトロ24時間券を購入。

これを使えば今から24時間、東京メトロ線内なら何度でも乗り降り自由だし、同じ所を(改札を出ずに)何度繰り返し乗車しても不正乗車にはならない。

ここから千代田線と乗り換えできる表参道駅までメトロ銀座線で移動(女性専用車両無し)。

半蔵門線でも表参道に行けるし、そちらなら女性専用車があるのだが、半蔵門線ホームが地下深くて高架のJR埼京線ホームからは乗り換えに15分ほどかかると見込まれるため、これでは貴重な任意確認乗車のための時間が削られるし、また今回の目的は千代田線であって半蔵門線ではないことから、そのままJRのコンコースからすぐ乗り換えできる銀座線で移動した。

次の表参道駅で下車し、千代田線のホームへ。

表参道駅で千代田線ホームへ向かう

表参道駅では銀座線の青山一丁目~新橋、半蔵門線の青山一丁目~大手町、千代田線の国会記事堂前~大手町のビジネス街を擁している路線が乗り入れているためか、かなり混雑していた。

東京メトロ千代田線に二手に分かれて乗車

千代田線の表参道駅ホームで私達はA線とB線の二手に分かれ、千代田線の女性専用車解除時刻(9:30)まで千代田線の列車に往復しながら乗ったり降りたりしたあと、女性専用車解除後は大手町駅で再集合することにした。

以下、筆者が参加したA線から乗り始めたグループのことを書く。

表参道8:13発の代々木上原行きに乗車。

車内はガラガラであった。恐らくラッシュと逆方向なのだろう。次の明治神宮前駅で乗客が降りてさらにガラガラに。

私達は終点の代々木上原までは行かず、代々木公園駅で下車。

代々木公園駅でしばらく待って、今度は逆方向の8:20発綾瀬行きに乗車することにした。

到着した綾瀬行きはかなりの混雑であった。気をつけないと乗車している人同士の体がくっついてしまうレベルである。

周囲の女性客は何も言ってこなかったが、少し緊張した。

次の明治神宮前駅で下車。降りたホームで「次はどこまで乗ろうか」と相談していたら、後続のJR常磐線直通の列車がやってきた。

こちらはそれほど混雑はしていない。列車によって混雑にばらつきがあるようだ。

この時点でまだ相談中だったのでこの列車は見送り、その次の8:28に到着した綾瀬行き(定刻より少し遅れていると思われる)に乗車して霞が関駅まで行くことにした。

この列車は先ほど代々木公園駅から乗った列車と同じように、かなり混雑していた。

こちらも周りの女性客は何も言ってこなかったが、やはり緊張する。

車内で「混雑のため若干遅延している」旨のお詫びの放送が入った。

かなりの混雑のまま列車はいくつかの駅を過ぎ、私達が降りることにしていた霞ヶ関駅に到着。

ここで多数の乗客が一斉に降り、私達もそれと一緒にホームに降り立った。

ホームの支柱の所に立ち、通行の邪魔にならないようにしつつ列車を見送ったが、降りてきた人々でホームはたちまち人の海に…

しばらくしてやってきた後続のJR常磐線直通我孫子あびこ行きに乗車した。

こちらはさほど混んでおらず、やはり列車によって乗車率に差があるようだ。

この列車には大手町まで乗車することにした。

日比谷駅、二重橋駅を過ぎて大手町駅に到着。

大手町駅で多数の乗客が下車し、私達も一緒に降りた。

列車は空席もある状態で大手町駅を発車。私達はそれをホームで見送った。

大手町駅のホームで「次は北千住まで乗ろうか」と話していたら、後続の北綾瀬行きが到着したので「北綾瀬まで行こうか」という話になり、そのまま終点の北綾瀬まで行くことに…

車内は混雑しておらず、乗車した私達も着席することができた。

大手町駅発車後に女性専用車アナウンス。

霞ヶ関駅や大手町駅あたりを過ぎると、ラッシュとは逆方向になるのか、あるいは時間帯のせいなのか、ここから先は今までの混雑がウソのようにガラガラになる。

またこの辺りから男性の乗車が目立つようになる。

新御茶ノ水駅まで若干立ち客もいるくらいだったのが、ここで多数下車して車内の半分近くが空席になった。

入れ替わりに男性が複数乗車。

その先の湯島駅ではまた乗客が降りてさらにガラガラに…

しかし一方で車内には私達以外の男性客が引き続き複数乗車している状態。

西日暮里駅辺りになると、私達以外の乗客が10人ほどになり、他の車両もあまり人がいない様子。

男性がやはり私達以外に3人くらいいる。

北千住駅で残っていた他の乗客がすべて降り、北千住駅をまたいで乗車するのは(この車両では)私達だけになった。
北千住駅では入れ替わりに数名が乗車。

北千住駅を出ると、終点の北綾瀬駅まで地上区間である。

すぐ横をTX(つくばエクスプレス)の列車が併走し、そのまま荒川を鉄橋で渡った。

さらにそのすぐ後、JRの特急ひたちとも併走。ここまで来ると何だかJR線かTXに乗っているような気がして全然地下鉄感がない。

ガラガラで地上を走る千代田線

綾瀬駅に到着。ここでも乗ってくる人はほとんどおらず、車内は私達の他に数人だけ。

綾瀬駅を出ると線路は大きく左にカーブして並行するJRやTXと分かれる。

そのまましばらく建物の密集地帯を高架で走り、終点の北綾瀬駅には9:16頃、定刻より少し遅れて到着。

北綾瀬駅に着いた時点で、私達以外ほとんど誰も乗っていない状態だったが、ホームには折り返し列車を待つ人々が数十人ほど並んでいた。

北綾瀬駅は行き止まりなので、当然すべての列車がここで折り返すことになる。

北綾瀬の駅標
北綾瀬駅ホーム

私達は24時間券を持っているので改札を出ることなく、折り返し代々木上原方面行きとなった同じ列車に引き続き乗車。

今度は一部空席はあるものの、先ほどの北綾瀬行きのようなガラガラではない。

来た道を引き返し、途中の町屋駅あたりで9:30になった。

千代田線の女性専用車はここで解除である。

表参道駅で分かれたB線から乗り始めたグループはすでに大手町駅で待っているとのことだったので、私達もそのまま大手町駅まで乗車し続けることに。

そして9:44に大手町駅に到着。分かれていたメンバー達と再合流した。

合流してから「そっちはどうでしたか?」と聞いてみたところ途中、大手町駅で一度だけ女性客から声をかけられたが、一言返したらそれ以上は何も言ってこなかったため、トラブルにはならなかったとのことである。

今回、大きなトラブルにならなかったのは良いが、これからもまだまだ任意周知はしていく必要がある。

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2024年5月 関東本部:京王線で任意確認乗車会

2024年5月17日、夜の京王線で任意確認(非協力)乗車会を行いました。

今回、参加者の会員の1人に暴行するという犯罪行為をした女がいたため、警察に通報の上、引き渡しました。


京王新宿駅で女が会員に暴行

京王新宿~調布(1回目)

今回は京王新宿駅の京王西口改札に19:00/20:15/21:30の3回集合し、それぞれ京王新宿~調布の間で任意確認乗車を実施した。

京王新宿駅改札
1回目は19:09発に乗車
京王新宿駅にいるロボット

1回目は19:09発の特急橋本行きに乗車。

途中の明大前駅で(より多く任意周知するため)一旦降りて後続の19:19発の特急京王八王子行きに乗り換えた。

その際に車掌が私達に声をかけてきたが、それ以外には特に何事もなく、そのまま女性専用車が解除となる調布駅に到着。

そこから改札を入り直して再度、任意確認乗車するために京王新宿駅まで上り列車で引き返した。

このように1回目の乗車では車掌による声かけ以外は特に何事もなかったものの、問題は2回目である。

京王新宿~調布(2回目)

京王新宿駅に戻り、改札を出て再び集合場所(改札口)に行くと2回目から参加の会員もやってきて人数が増え、私達は再び改札内へと入って行った。

ホームに降りると目の前に20:21発の特急京王八王子行きが停車している。発車まではまだ5分くらいある。

人数も増えたので今度は別人を装い、各自別々に乗車する作戦をとった。

そして会員のYが車内に入りつり革を掴んだところ、近くにいた女が「ここは女性専用だから出てって!」などと言って、会員Yの脚を蹴ってきた。

明らかな暴力行為である。

Yはすぐに近くにいた田中副代表に「この女性が脚を蹴ってきた」と報告。

田中副代表が列車の最後尾にいる車掌を呼びに行き、車掌がその女に確認したところ、女は「女性専用車両に男性が乗っているから降りてと言った」と答えた。

そして車掌が本当に蹴ったのかと確認すると、女は蹴ったことも認めた。

ところが車掌は女の暴行を咎めることはせず、それどころか「ご協力なので申し訳ございません。強制は出来ないので」と暴行した女に謝罪したのである。

言葉が少々きついかもしれないが、犯罪者に謝罪するのは愚行と言われても仕方がないだろう。

田中副代表が「だとしても、蹴っていい理由にはならないでしょう」と続けると、車掌は「係員を呼びますので降りていただけますか?」と私達にだけ言ってきた。

事件の当事者双方を降ろすのなら分かるが、犯人の女を降車させないなら当事者の片方(それも加害者)が不在になるため、私達としてもこれでは降車に応じることは出来ない。

よって私達のみの降車要請を拒否した。

そうこうしているうちに発車時刻になったので列車はその女と私達を乗せたまま京王新宿駅を出発した。

明大前駅で女を降車させ、警察も出動

次の停車駅は笹塚駅だが、ここでは停車時間がわずかで車掌に女を降ろすよう要求する時間が無いことからそのまま乗り通し、停車時間が少しある明大前駅に到着したところで各自バラバラに乗車していた参加者達がホームに降り、車掌に再度、暴力を振るってきた女を降ろすよう要求した。

そしてそれにようやく車掌が応じて私達と車掌でその女に降りるよう何度も言ったが、犯人の女は降車を拒否し列車が遅れ始めた。

明大前駅で
同左

列車が止まって車掌が犯人の女に降車を要求してから数分経ち、犯人の女も「自分が降りないと列車が動かない状況」だと悟ったのか、ようやくホームに降りた。

その間に明大前駅の駅員も複数駆けつけてきたので、私達はその駅員達に「暴行被害に遭ったので警察を呼んでほしい」と要求。

駅員はすぐに通報したようだった。

そして列車は少し遅れて明大前駅を発車していった。

ホーム上で加害者の女と私達が少し離れた場所でそれぞれ駅員に事情聴取を受けていると、後続の区間急行列車が到着し、発車メロディーが鳴った。

するとそこで加害者の女が私達の(恐らく駅員達にも)予想もつかない行動に出た。

なんと発車間際の区間急行に乗り込んで逃走を図ろうとしたのである。

さすがに警察を呼んでいることもあってか、駅員達はその女を逃すまいとすぐさま後を追いかけていった。

同時にそれを見た会員達がそれぞれ「逃がしちゃダメ!!」「駅員さん、止めて!」と言い、「このままでは逃げられてしまう」と思った会員Tが非常ボタンを押下。

これにより列車の発車がまた抑止されることとなり、女の逃走は阻止された。

後続の区間急行。女の逃走を阻止

「電車が遅れるのはお前らが女性専用車両に乗るからだ」などと言う者がいるが、ここまで読んでみてどうだろうか?

実際は女が男性に対して暴行などの加害をしておいて、係員の降車要求に応じなかったり、逃走を図ろうとして発車間際の電車に乗り込んだりするから電車が発車抑止され、遅れるのである。

電車の遅れの原因はいつも犯人の女のせいと言っても過言ではないだろう。

車掌は非常ボタンを押した会員に対し「こっち(駅員)で対応しているのだから駅の方に行くように」と促してきたため、会員Tが「暴力沙汰になっているのに非常ボタンを扱うのは当然のことだろう」と抗議した。

この車掌の対応だと、犯人が逃走を図っても非常ボタンは扱ってはならないということになるのか?

痴漢や暴力行為に対し非常ボタンを取り扱ってはならないとなれば、犯罪行為を容認することになるし、女性専用車を利用しない女性は痴漢被害に遭ってもよい、女性専用車に乗る男性には暴力を振るってもよいということにもなる。こんなおかしな話はない。そもそも何のための非常ボタンなのか?

非常ボタンが押されたことで女ももはや逃走できないと観念したのか、駅員に促され、再度列車(区間急行)から降り、この区間急行もさらに遅れを増大させて明大前駅を発車していった。

このあとも後続の列車が遅延していくのは想像に難くない。

駅員に促され、私達参加者全員とその女は別々に駅員達に囲まれつつ駅事務室に行き、そこでさらに事情聴取を受けることになった。

その道中、先を歩いていた犯人の女が周りの駅員達に「あの人達が何をしてくるか分からないから私を守って!」などと加害者なのに被害者ヅラしているのが聞こえてきた。

そう言って私達を悪者にしておけば自分の立場が有利になるとでも思ったのだろうか。

自分が犯した暴力行為が原因でこうなっているのにこの期に及んでまだこんなことを言っているのかと正直呆れてしまった。開いた口が塞がらない。

駅事務室に到着して私達とその女で離れてそれぞれ別に事情聴取を受けていると、警察が到着したのでここからは警察による事情聴取に変わった。

警察は(女に騙されず)被害者・加害者を把握できていたようで、しばらく事件の状況を話をしたあと警察から「女性から直接謝罪してもらうか、それとも我々警察のほうでこのあとは対応するか、どうしますか?」と尋ねられたため、被害者である会員Yは「その女性とは顔もあわせたくないので、警察のほうで対応してもらうことにして、あとはお任せします」と伝えた。

結局、会員Yの言葉通りあとは警察に任せることにして、3回目の乗車のため私達は予定していたこの先の調布駅までは行かず、ここから京王新宿駅へと戻ることにした。

なお、私達は先に駅事務室から退室を促されたので「警察の対応」で犯人の女が暴行容疑で逮捕されたのかどうかまでは知らない。

※京王線は車内に防犯カメラが設置されているため、警察が要求すれば京王新宿駅での犯行の瞬間を見せてもらえるだろうし、それで暴行の事実が証明されれば暴行罪は非親告罪のため、被害届がなくても逮捕できる。

京王新宿~調布(3回目)

3回目は3回目から追加で参加する会員はいなかったため、21:30の集合時間を待たずに改札を入り直して少し早いが京王新宿駅21:21発の特急京王八王子行きに乗車することにした。

京王新宿駅21:21発に乗車

乗車後すぐに女性客からの声かけがあった。

女性客:女性専用車ですよ。

会員A:知ってますよ。

女性客:わかってて乗ってるのですね?

この女性客はこれ以上は言ってこなかったが、私達のような「敢えて男性として乗車する者」のことを知っていたのだろうか?

すでに皆様もご存じの通り、ネット上には乗車した際の動画が多数アップされているし、また過去には何度か私達のような活動がマスコミにも取り上げられたりしたこともある。

そのまま列車は京王新宿駅を発車し、途中の明大前駅で一旦下車。

後続の21:39発の特急京王八王子行きに乗り換えた。

3回目は最初に声かけがあっただけで、2回目のような事件など特に大きな出来事はなく、21:49頃に調布駅に到着し、終了となった。

最後に

以下に紹介するのは当日X(旧ツイッター)で見つかった、今回の件に関する恐らくは近くに乗り合わせていたであろう乗客のポストである。

ここでは4人と記載されているが、実際は4人だけでなく他にも会員がいた。

「1両ズレれば済むだけ」とも言っているが、私達は何も「移動するのがめんどくさい」と言っているわけではない。人としての「尊厳」があるし、女性専用車の『任意性』を確認しているのだから移動して済むような話ではない。

それに「キモっ」などと侮辱を書き込んでいる時点でこの投稿者はその程度の人間ということである。

あと、絡まれた女性が気の毒とか言っているが何を言っているのだろうか。

絡まれた、いやそれ以上に犯罪の被害にあったのは他でもない私達である。

こう言うと(蹴られるのは)「お前らが女性専用車両に乗るから悪い」とか言い出す輩が出てくるだろうが、いやいや「実は任意協力で男性も乗れる」にも関わらず暴力を振るう方が悪いし、そもそも仮に女性専用車に強制力があったとしても日本では『自力救済』=私刑は許されていないのだから暴力は犯罪であって、それ自体が許されないことである。

鉄道会社が実は『任意協力』なのに『❝女性専用❞車』とウソの表記をするのが根本原因として悪いというのはあるが、それでも暴力を振るうのはご法度なのだ。

まさかとは思うが任意協力だと知っていて暴力を振るったのなら論外である。

例えば朝専用缶コーヒーを夜に飲んでいる人をおもむろに蹴ったり殴ったりしたらどうなるかはわかるであろう。

対して女性専用車両に男性が乗るのは犯罪でも何でも無いし、何なら鉄道会社のルール違反でもなければ、マナー違反ですらないのである。

女性専用車両は男性の任意協力、つまり男性乗車禁止ではなく「乗る乗らないは男性の意思に任されている」から差別ではないとして、公共交通機関である鉄道においてまかり通っているのである。

世間では「女性専用車両は弱者保護のための正当な施策」などと言われるが、この女の態度はどこからどう見ても弱者のそれではない態度である。

この女の取った行動は明らかに「縄張り意識」からのものであり、自分の”縄張り”に立ち入った者に対する「攻撃」である。

大体、本当に恐怖しおびえているのなら男性を蹴ったあげく、事情聴取のため車両から降りるよう言われてもなかなか降りず、さらには後続列車に乗って逃走しようとし、しかも逃走に失敗したら今度は「あの人達が何をしてくるか分からないから私を守って!」などと駅員に言ってこちらを悪者にし、自分の立場を有利にしようとするような図太い態度など取れるわけがない。

世間では「やむを得ない痴漢対策・弱者保護」ということにされている女性専用車両だが、実際にはこのように「女である自分たちの縄張り」と捉えている者が少なくないということである。

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【関西】2024年5月 阪急宝塚線で非協力乗車会

2024年5月1日に阪急電鉄宝塚線で非協力乗車を行いました。

阪急は女性専用車両の設置時間帯・種別については京都線での平日終日運行をやめ、朝ラッシュ時のみに縮小したのは良いのですが、一方で声掛けやその他、男性をできるだけ乗せないようにするための対応を、今もしていることが分かりました。


しつこい声かけや添乗

乗車してすぐ助役からしつこい声かけ

今回は阪急宝塚線の川西能勢口駅に朝7:40に集合。

まず7:47発通勤特急大阪梅田行きに乗車した。

川西能勢口7:47発通勤特急に乗車

乗務員室には車掌を含めて乗務員が2人いた。私達が乗ったら助役のA氏が出てきて声をかけてきた。

そのため、車内で私達と問答となった。

助役A:女性専用車両なんで、前の車両にお願いできますか

会員A:なんで前の車両に行かなきゃいけないんですか?

助役A:女性専用車両なので

会員B:それは、阪急さん強制ですね? 裁判所は「移動する義務はない」と…

助役A:あ、そうですか…

川西能勢口駅停車中に助役が車内に入ってきて声掛け

助役A:ご協力いただけませんか?

会員B:男性の方は乗るなということですか?

助役A:乗るなとは言いませんが

会員B:乗らないようにご協力というのなら、乗るなと言うことではないですか?

助役A:ご協力いただけませんか?(←しつこい!)

こんな感じで、私達が「任意協力であるから移動は拒否する」と伝えているにも関わらず、何度もご協力いただけませんかと言い、さらに私達の他にも車内に男性と思しき乗客の方が1人いたのだが、助役A氏はその方にも声をかけ隣の車両に行かせてしまった。

もちろん「この車両が(女性専用は名前だけで)実は任意協力であるということは知らせずに」である。

もちろん鉄道事業者側からすれば「お願いしたらお客様がご自分の意思で移動されたので強制はしていません」ということにしてしまうのだろうが、そもそも「女性専用車両ですので移動してください」などと言われれば誰もその車両が任意協力だとは思わないだろう。

実質騙しているようなものである。

メンバーのうちの1人がこのことについてもその場で抗議した。

過去何度も言っているように女性専用車両は【任意協力だからこそ】差別ではないという判例が出ているし、公共交通機関で当たり前のように存在できているのである。

もし本当に『女性専用』にすれば、すなわち「男性に乗車しないことを法的に強制」したならば、女性専用車両は存在できない可能性が高い。

『痴漢対策』を理由にしても同じである。

先にも書いたが「任意協力だから存在できている」のであって痴漢対策だから存在できているのではない。『目的は手段を正当化しない』のだ。

例えば「○○人(○○に具体的な国名や民族名を入れるとわかりやすい)が日本人に犯罪をしたからといって「犯罪対策のため」と称して『日本人専用』とか『○○人お断り』にして「これは犯罪対策なのだから差別ではない。区別だから正当だ。」などと言ったとしてそれがまかり通るだろうか?通るわけないのである。

「痴漢対策なんだから差別ではない。ただの区別だし正当だ」という理屈がまかり通るなら、どんな差別をしても「これは痴漢犯罪対策」と言いさえすればすべて正当化できることになってしまう。

『痴漢対策』は差別を差別と認識させないようにするため、そして差別だという主張をギャフンと黙らせるためのうまい方便なのだ。

ざっくり言えば差別とは『差をつけて分けること』であり、区別とは『単に分けること』である。

どこにも「差別に痴漢対策という理由をつければ区別になる」などという定義は存在しない。

さらに言えば女性専用車両が痴漢対策かどうかさえ実は非常に怪しい。

当ページをいつもご覧の皆様なら女性専用車両が一部政党の女性票集め・人気取り政策と化しているのはよくご存じだろう。

※議員の方のポストについては公人のため、画像や氏名を隠す処理をしていません。

そして政党によって女性専用車両が推進された結果、それを見た他の鉄道事業者が「他がやっているのだからウチもやらなければ」という「横並び意識」でそれに追随して女性専用車両を導入し、現在のような形になっているのである。

阪急の場合は京都線については国土交通省の社会実験に付き合う形で2002年に導入しそのまま継続。

宝塚線と神戸線についてはそれからずっと後の2015年(神戸線は2016年)に阪急自身のウェブサイトで「人にやさしい魅力ある鉄道サービス」と言いつつ、(恐らくは)自ら導入したものである。

つまり宝塚線と神戸線については横並び意識からの導入である可能性が高いと言えるだろう(もしかしたらどこかからの要請があった可能性もあるが)

 ↑宝塚線に女性専用車両が導入された当時、阪急電鉄サイトに掲載されていた記事

これについては当時、当会から阪急に対し「女性専用車両が”人”にやさしいというなら、女性専用車両が男性にどうやさしいのですか?男性は人のうちに入らないと言っているも同然ではないですか?」と強く抗議したことがある。

2017年8月関西本部:京阪本線非協力乗車会と京阪・阪急・阪神本社訪問の報告③

こう言うと「女性専用車両で男性も痴漢に間違われずに済むのだから女性専用車両は男性にもやさしい」などと言ってくる者が出てくるので一応言っておくが、女性専用車両が男性の痴漢冤罪の防止にはならない。

女性専用車両を設けても痴漢が他の車両に移動して悪さするだけなので、痴漢の件数自体は減らないし、当然そこで冤罪も発生する。

ちょっと考えればわかりそうなものだがXなどのSNSをはじめインターネット上では大真面目に

「女性専用車両は痴漢冤罪も防げるのだから男性にもメリットがある。反対する人間は入れない車両がたったの1両あるからと言って差別だとギャンギャン騒ぐのではなく、自分も女性専用車両に救われていることを理解するベきだ」

などと言っている者がいて驚く。

本気で言っているならこれは「いかに物事のうわべだけしか見ず、直感で判断しているか」ということだ。

まさかとは思うが、女性専用車両が男性にも良いものであると思い込ませるために知っていてわざとそんなことを言っているのなら、これは悪質な工作員と言わざるを得ない。

声かけの他に添乗も

さて話がそれてしまったが乗車会の方に話を戻そう。

発車時刻になり、列車は川西能勢口駅を発車。

能勢電鉄の線路が左に分かれて行き、列車は高架線を加速しながら走行する。

次の池田駅に着くと、川西能勢口駅から連絡を受けていたのであろう駅員(助役B)が車内に入ってきて声をかけてきた。もちろん移動は断ったのだが…

助役B:こちら女性専用車両ですけど。

会員A:なんでいちいち車両名の紹介してくるんですか?

助役B:一応お声かけをさせていただいて…

会員A:声かけ自体が失礼ですよ。

会員B:くどいですよ

会員C:助役…ですか?

助役B:はい、助役です。

こんな感じのやりとりをしたがこの助役B氏、声かけしてきただけでなく、発車時刻になっても降りずにそのまま私達について乗車してきた。

こちらが任意協力と知って乗車しているのは(すでに川西能勢口駅で移動を拒否していることからも)分かっているだろうにそれでも声かけをし、私達が移動しないと分かると一緒に乗ってついてくる。

少なくとも阪急のこの対応に関して言えば『任意協力』など端から眼中になく、ただ差別云々で女性専用車両が問題になった時にうまく逃げられるよう形式上『任意協力』になっているだけで、事実上ほぼ強制といって良いだろう。

任意協力と知って移動を拒否している私達に対してもそこまでの対応をするのだから、私達のような強固な反対意思を持った乗客ならともかく、それ以外の男性乗客が乗り続けられるわけがない。

石橋阪大前駅でも声かけ

私達は池田駅の次の石橋阪大前駅で下車。

ここで後続の8:10発の通勤特急に乗り換えることにした。

石橋阪大前駅でホームにいる駅員を観察していると(女性専用車両の設定のある)通勤特急が来るときだけ女性専用車両の乗車位置に移動しているようだった。

そして私達が通勤特急に乗ったら案の定声をかけてきたが私達は無視した。

石橋阪大前でも声掛け

通勤特急は石橋阪大前駅を出ると次は十三じゅうそうまで停まらない。

車内の乗客からは特に声かけは無く、列車は蛍池、豊中、岡町、曽根…と大阪府豊中市内の市街地の駅を次々と通過し、次の停車駅十三でも特に何も無く、列車は終点の大阪梅田駅に到着した。

阪急と言えばこれまで京都線で女性専用車両終日運行していたのを改め、朝ラッシュ時の通勤特急のみにしたのは良かったのだが、一方でこれまであまり乗車活動をしていなかった宝塚線ではかつてJR西日本や大阪市交通局(現:大阪メトロ)が取ってきたのと同じような対応を今も取っている事が分かった。

いや、正確には声かけはともかく、添乗に関しては大阪メトロやJR西日本でも通常はやっていなかったように思う。添乗は阪急を除けば福岡の西鉄くらいのものだ。

西鉄は一度など、大牟田駅で車掌が声をかけてきたかと思うと、その先の西鉄柳川駅から助役が乗ってきて、そのまま久留米駅を過ぎて西鉄二日市駅までぴったり付いてきて、しかも西鉄二日市駅で私達が後続列車乗り換えのために下車すると、一緒にホームまで付いて降りてきて、さらに乗り換えた後続列車にもついて乗車してきて、結局終点の西鉄福岡(天神)駅まで離れることなく最後までついてきたということもあった。

2019年7月 福岡:西鉄天神大牟田線で非協力乗車会

阪急も西鉄も「女性専用車両」と称する任意協力の車両に男性が乗車していることで女性客からクレームをつけられるのを恐れているのかもしれない。

しかしながら、そもそも専用には出来ないのに「女性専用」車両などという名前で列車を運行するからこうなる。

平日の朝の時間帯ということで、終日運行のJR西日本線や神戸市営地下鉄線などに比べるとどうしても活動しにくいし、乗車会への参加人数もそれらの路線よりは少なめになってしまう(今回は3人)が、やはり誰も活動しないでいると声かけが当たり前になり、さらには『女性専用』という表示から排除を試みる乗客なども出てくると考えられるので、任意協力であることを忘れ去らせないようにこれからも活動する必要がある。

今回、声かけや添乗など対応がひどかったため本社に直接抗議しようと乗車会終了後に大阪梅田駅近くにある阪急電鉄の本社に向かったが、GW中のためか(今日は平日だったが)本社は休みだった。

また改めて本社に抗議に行きたいと思う。

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【関西】2024年3月 大阪メトロ御堂筋線と北大阪急行線で非協力乗車会

2023年3月23日、大阪メトロ御堂筋線の延長線である北大阪急行の千里中央~箕面萱野間が新規開業しました。

そこで当会では3月25日(月)に乗車会を行うことにいたしました。


新規開業区間で設定初日の非協力乗車

梅田~新大阪

今回は以下のルートで乗車した。

時々、途中駅で降りて後続列車に乗り換えたりもした。

  1. 梅田~箕面萱野~梅田(往復)
  2. 梅田~箕面萱野~梅田(もう1往復)
  3. 梅田~なかもず

2024年3月23日、以前から工事が進められていた北大阪急行線 千里中央~箕面萱野間がついに開業となった。

開業初日は多くの人が乗車に訪れて賑やかだったが、御堂筋線・北大阪急行線はもともと平日の終日女性専用車両を運行しているので必然的に新規開業区間にも女性専用車両が乗り入れることになる。

とはいえ開業初日は土曜日であり女性専用車両の設定はなかったので、開業後初の平日となる3月25日に非協力乗車活動を行うこととした。

今回は18時に梅田駅に集合。

夕ラッシュ時の梅田駅は列車が到着する度に多数の乗客がホームにあふれる。

当日の梅田駅ホーム
列車が到着するたびホームは人で一杯になる

集合時刻近くなると参加予定の会員が集まってきた。

まずは18:01発箕面萱野行きに乗車。

車内は立ち客が多いが押し合いへし合いするほどではない。声かけは無し。

梅田の次の中津駅の先で地上に上がる。外はまだ暗くなっていない。

私達は新大阪で一旦下車。私達が降りたのと入れ替わりに男性客が1人乗車していった。

新大阪~箕面萱野

今回、新大阪駅からももう1人会員が合流する事になっている。

しばらくしてその新大阪から参加の会員がやってきて合流。

後続の新大阪18:13発の箕面萱野行きに乗車した。

こちらも立ち客が多いが、押し合いへし合いにはなっていない。

男性は見た限り私達だけのようだ。引き続き列車は地上を走る。

地上で道路を走る車と併走する御堂筋線

江坂駅で大阪メトロ御堂筋線は終わりで、そこから先は北大阪急行線に入る。

北大阪急行も実質、御堂筋線の続きのようなものだが、別会社のため運賃は別計算となる。

次の緑地公園駅には「2024.3.23 北大阪急行延伸開業」の大きな横断幕が掲示されていた。

緑地公園駅を出て、その次の桃山台駅あたりから立ち客が少なくなってきた。

列車はまだ地上を走っているがこの辺りから日が暮れて暗くなってきはじめた。

桃山台駅の先で再び地下に潜り千里中央駅に到着。つい数日前までここが終点だったのだが、今はもう終着駅でなくなってしまった。長い間ここが終点だったせいで何か違和感を感じる。

千里中央駅で多数の乗客が降りて車内はガラガラになった。これも長らくここが終着駅だった名残だろうか?

千里中央駅を発車し、ここから新線区間に入る。

引き続き地下トンネル内を走り、次の箕面船場阪大前駅に到着。

ホームもできたてで大変きれいである。ホームに清掃員がいたが乗車している私達には声をかけてこなかった。

箕面船場阪大前を出てさらに地下トンネルを走るとしばらくして地上に上がり、新しく終点となった箕面萱野駅に18:33に到着。

箕面萱野駅駅標
箕面萱野駅ホーム

箕面萱野~梅田

今回は大阪メトロ1日乗車券は使用していない。というのも江坂駅から先、箕面萱野駅までは北大阪急行の路線であり、大阪メトロの1日乗車券は有効でないからだ。

当然、折り返し乗車する際は切符を買い直さないと不正乗車になる。だから箕面萱野駅では一旦改札を出て切符を買い直し、再度改札内に入った。

当会はあくまでも合法の範囲内で活動する団体である。

箕面萱野の駅前はまだ工事中

箕面萱野駅の改札外はまだ駅前広場などの工事が完了していないようで、改札口の目の前が工事用の壁でぐるりと囲まれている状態だった。いかにも新規開業の駅らしい風景である。

私達はホームに戻り、停車中の18:44発のなかもず行きに乗車。

箕面萱野は終点駅で折り返しのため、車掌と運転士が場所を替わるため車内(またはホーム)を歩いて移動する。その際に声をかけてこないかチェックするため車内で着席し、様子を見ることにした。

私達は1カ所にまとまるのではなく、各自それぞれ車内の違う場所に座って、別々の客のようにしていた。

しばらくすると車掌が車内を通りかかり、まず車内にいた会員の1人に声をかけてきた。

「こちら女性専用車両となっております」

「承知しておりますが…」

「ご協力いただけない…」

「はい」

しばらくして筆者にも声をかけてきたが、移動しないと分かると今度は少し離れたところにいた会員Aに声をかけに行った。

会員Aが声かけに反応せず無視していると、この車掌は結構しつこく声をかけてきたため会員Aが非常ボタンを押し強く抗議。

車内に他の乗務員や駅員(?)なども次々と乗車してきて車内は一時、緊迫した空気になった。

結局、定刻から少し遅れて列車は箕面萱野駅を発車。車内はガラガラである。

特に何も無く箕面船場阪大前駅を過ぎ、千里中央駅で一旦下車。ここからもさらにもう1人会員が合流する予定である。

しばらく待っていると、その会員がやってきたので挨拶を交わし、その後やってきた後続の千里中央19:09発のなかもず行きに乗車した。

車内は少し空席がある状態。途中の江坂辺りで座席が埋まった。

隣の車両はすでに立ち客が多数いる。

その後は特に何事も無く、19:30に梅田に到着。ここで一度下車。

梅田~箕面萱野(2回目)

梅田で一旦改札を出たあと、切符を買い直し、再び箕面萱野方面へ。

梅田20:02発の箕面萱野行きに乗車。

梅田駅20:02発で再び箕面萱野を目指す

車内は立ち客が多いが、押し合いへし合いにはなっていない。

隣の車両とは明らかに混雑差がある。

中津駅の先で地上に上がり、並行する道路の車と共に走りながら新大阪駅や江坂駅を過ぎていった。

途中駅で少しずつ降りて、桃山台駅あたりでガラガラに。

箕面萱野駅到着時点では私達以外に女性客が5人だけという状態だった。

列車はここで折り返しとなるが、私達は車内にしばらく留まって乗務員が通りかかるのを待ち、声かけがないかどうかチェックした。

先ほどの一件もあったので特に意識して注意していたが、乗務員は私達に全く声をかけることなく、素通りしていった。

箕面萱野~なかもず

チェックが終わったので一旦下車して改札外に出て切符を買い直し再入場。

ホームには後続のなかもず行きの列車が停車していたので、乗車してもう一度声かけチェックしてみたが、やはり乗務員は素通りしていった。

やがて発車時刻となり、列車は発車。

こちらもやはりガラガラだったが徐々に乗客が増え、江坂駅あたりから立ち客が出始めた。

江坂駅で男性と思われる乗客が1人乗車して着席した。

この乗客はそのまま新大阪まで乗車して、降りていった。

車内の男性が私達だけになったが梅田駅から乗車してきた乗客の中に男性と思われる乗客が2人(それぞれ別に)乗車してきた。

梅田駅からの男性客のうち1人は次の淀屋橋で降りていったがもう1人はなんば駅あたりまで乗車していた。

女性専用車両内は立ち客がパラパラいる程度だが、両隣の車両は梅田あたりからここまでかなりの混雑である。

なんば駅でまとまった下車があり、少し空いてきたかと思っていたところ、天王寺駅でまた結構な乗車があり車内は再び混んできた。

恐らく先行の天王寺止まり列車からの乗り換えだろう。

昭和町駅、西田辺駅、長居駅と過ぎたが、あまり乗車率は変わらず、あびこ駅でまとまった数の乗客が降りて、車内は少し空いてきた。

北花田駅、新金岡駅でも乗客が降り、終点のなかもず駅に着くころには車内は空席が目立つようになっていた。

結局、他の乗客からの声かけは無く20:42に終着のなかもず駅に到着。

なかもず駅の駅標
なかもず駅ホーム

列車はここで折り返すが、箕面萱野駅の時と同じようにしばらく車内に留まって声かけチェックすることにした。

しばらくして乗務員と思われる職員2人が車内を通りかかったが、2人で雑談をしながら私達には全く関わること無くそのまま私達の目の前を通り過ぎていった。

声かけチェックもすんだのでホームに降り、改札を出て、乗車会はここで終了とした。

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【熊本】2024年3月 熊本市電(A系統)で非協力乗車会

当会では2024年3月19日の朝に熊本市電A系統で非協力乗車を行うことにしました。

熊本市交通局の公式サイト内の時刻表から女性優先車両の設置対象列車の案内(印)が消えたため、市電が女性優先車両を継続しているのかどうか分からなくなったので、その確認のためです。


熊本市電で非協力乗車

今回乗車会をすることになったワケ

今回、久しぶりに熊本市電での非協力乗車を行う事となった。

このページをご覧の皆様もご存じの方は多いかと思うが、熊本市電を運行する熊本市交通局が2020年の9月に突然、わずか2両編成の市電に女性専用車両(後に女性優先車両と改称)を導入することを発表。
インターネット上では疑問や反対意見が多数上がり続ける中、マスコミは一貫して賛成の姿勢で「痴漢対策であること」を前面に出して報道し、さらに交通局に多数の反対意見が届いたことも「ほとんどが県外からの意見」などと理由をつけて切り捨てた。

そして約半年間の試験導入期間の後、交通局が行ったアンケート調査で「賛成が反対を上回った」として、翌2021年3月に「女性優先車両」と改称した上で正式導入が発表された。

一方、ちょうどその頃に熊本市議会の議事録で「コロナで人(乗客)が減っている中で、明るい話題を提供したい中、アイデアの一つとして…女性専用車両を導入したらいかがかなということで…」という趣旨の、交通事業管理者(要は交通局のお偉方)の2020年9月時点での答弁が公開されるなどした。(令和 2年第 3回都市整備分科会-09月17日-01号)

http://kumamoto.gijiroku.com/voices/cgi/voiweb.exe?
ACT=200&KENSAKU=1&SORT=0&KTYP=0,1,2,3&KGTP=3&FYY=2020&TYY=2020&TITL=
%93s%8Es%90%AE%94%F5%2C%8C%9A%90%DD&TITL_SUBT=%97%DF%98a%81@%82Q%94N%91%
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FA-01%8D%86&KGNO=1558&FINO=2908&HUID=190151&UNID=K_r02091735011

当会としても

「これは熊本市交通局が、最初から迷惑行為防止痴漢対策)ではなく、コロナで乗客が減ったための減客・減収対策として、客寄せ狙いの女性専用(優先)車両を導入したという証拠に他ならない。表向き迷惑行為防止を謳っているだけで、痴漢対策・迷惑行為防止は真っ赤なウソ。公営の公共交通機関がそんなことをするとは言語道断だ!」

と強く批判し、交通局に訪問してまで抗議したが、その後も女性優先車両は運行され続けた。

最近では昨年(2023年)に5月と11月の二度にわたって市電のダイヤ改正が行われている。

昨年5月の改正時点では交通局サイト内の時刻表に女性優先車両設置列車を表す印があったのだが、同じ交通局サイト内の11月改正の時刻表では女性優先車両設置列車を表す印が無くなっている。(下記画像参照)

上が5月改正、下が11月改正の時刻表で、5月改正時刻表では女性優先車両のある列車が■または□で表示されているが、11月改正の時刻表ではそれがない(○印は低床車両を表すが、すべての低床車両に女性優先車があるわけではない。よってどの列車に女性優先車両があるのかがこの(11月改正の)時刻表では全く分からない)。

2023年5月改正ダイヤ ■または□が女性優先車両設置列車(7:11、8:35、8:52が該当)
2023年11月改正ダイヤ ○は低床車、★は日によって運休する場合があるという意味。女性優先車両設置列車の表示は無し。

熊本市交通局サイトでは最近では女性優先車両のことは全く触れられておらず(過去の告知記事のみ)、また上記の通り昨年11月からはサイト内の時刻表からも女性優先車両の表示が消えたので、当会内では「もしや熊本市交通局は、告知せずに女性優先車両をシレっと廃止したのでは?」との見方も出てきた。

そこで確認のために熊本市電であらためて乗車会をすることになったのである。

ただ、乗車会をすることになったまでは良いが、上記で述べたとおり時刻表では優先車両設定列車が特定できないし、それどころか女性優先車両を今もやっているのかどうかさえ、インターネットではいくら調べても出てこない。

仕方が無いので、乗車会当日は朝7:30に熊本駅前電停に行き、そこで女性優先車両の表示のある列車が来るまで待つことにし、設定列車が確認出来なかった場合には交通局を直接訪問して女性優先車両を今もやっているのかどうか質問するということにした。

朝の熊本駅前電停に集合

乗車会当日の朝、予定通り7:30に参加者が熊本駅前電停に集合した。

当日の熊本駅前電停
同左

電停のホームをざっと見回してみたが、女性優先車両の案内らしきものは全く無し。

時刻は電停内に立っているデジタルサイネージに表示されているようなので、それを見てみると時刻表の下に(近づいてよく見ないと分からないくらいの)小さな字で「平日7時~9時前後を運行する低床車両に女性優先車両がある」旨、表示されていた。どうやら女性優先車両は今も運行されているらしい。

熊本駅前電停に立つデジタルサイネージ
デジタルサイネージのアップ。平日朝に女性優先車両があることが小さく記載されている(黄枠内)

そこでどの列車に設定されているのか見ようとしたが、これも全く目立たず、時刻の数字の横に小さく印がついているだけ。

つまり現地(電停)まで行き、このデジタルサイネージを至近距離でよく見ないと、女性優先車両設定列車の時刻はもちろん、女性優先車両が運行されていること自体さえ分からないということである。

普段からいつもこの時間帯に市電を利用している人にしか女性優先車両の存在が分からないようになっているのだ。

どうやら熊本市交通局はこのところ女性優先車両の存在をできるだけ隠す方向に動いているようだ。

田崎橋電停から乗車

さて熊本駅前電停のデジタルサイネージによれば、熊本駅前発8:01発と8:57発が女性優先車両設置対象とのこと。

8:01発に乗ることにしたが、まだ少し時間があるので市電の始発駅である田崎橋電停まで約500メートルほど歩くことにした。

線路に沿ってしばらく歩き、二本木口電停の横を通り過ぎるとすぐに田崎橋電停が見えてきた。

田崎橋電停のすぐ先で線路は終わっている。

田崎橋電停に掲出されていた駅時刻表によると、田崎橋7:54発(=熊本駅前8:01)が女性優先車両該当列車になるようだ。

田崎橋電停のホームでしばらく待っていると列車がやってきた。

田崎橋電停に入ってきた7:54発健軍町行き
車内に「女性優先車両」ステッカーを貼る車掌

列車に女性優先車両の表示が出ていないと思って見ていたら、車掌が車内に表示を貼り出し始めた。

車掌が女性優先車両の表示を車内に貼り終えるとドアが開き、私達も含め乗客が乗車。

車内は座席が埋まる程度。

私達は女性優先車両の座席に着席したが、周囲の乗客や車掌などからは声掛けなし。

そのまま田崎橋電停を発車。

田崎橋~健軍町

田崎橋電停を発車してすぐ次の二本木口電停に着く。そこでも少し乗車してきて、さらにそこから少し走ると先ほど私達がいた熊本駅前電停に到着する。ここで3分間停車。

ホームは多数の乗客が並んでおり、順番に乗ってきた。

車両のドアは女性優先車両の一番前の位置にある。つまり2両編成のうち、後ろの女性優先車両と前(優先車両でない方)の車両との境界近くに位置しているが、男性だけでなく女性も結構な数、乗ってきてから前の車両(優先車両でない方)へ移動していった。

一方、後ろの女性優先車両にも男性が数人乗車してきた。

車内はまだ押し合いへし合いにはなっていないが、結構混んできはじめた。

しばらく停車のあと、熊本駅前電停を発車。

女性優先車両に乗ってきた男性のうち1人は次の祇園橋電停で下車。

祇園橋電停の次の呉服町電停はホームが人の肩幅ほどしかない。

(呉服町電停で写真を撮ることが出来なかったため、この下に出した写真は同じ熊本市電の別の電停のものだが、熊本市電にはこのような電停がいくつもある)

ホームが人の肩幅ほどしかない電停

余談ではあるが、熊本市交通局は将来、市電の急行運転も考えているという。

しかし、こんな人の肩幅ほどしかない狭いホームに人がいる状態で急行列車が通過していくというのは安全上いかがなものか。

以前の熊本での乗車会で呉服町電停から乗車したこともあるが、ホームに電車が入ってくるとすぐ目の前、わずか数十センチほどのところに電車が滑り込んできて(もちろんホームドアなどもあるはずがない)現状でも決して安全だとは言えないが、通過列車となるとなおさらである。

わずか2両編成の市電の1両を女性専用(優先)車両にしようという「とんでもない話」になったのも、熊本市交通局のこうした体質もあるのではないだろうか?

(2両中1両を女性専用車両にしても、元々混雑が前の車両に偏りがちな事もあり、当初懸念されたような混乱は「たまたま」起きなかったが…)

ちなみに交通局は女性優先車両を設けたのも表向き「迷惑行為防止の一環として」と言っているが、実際には熊本市議会の議事録に「コロナで人が減っている中で、いろいろな話題を提供したい、明るい話題を提供したい」と交通局のお偉方が答弁しているのが記載されているのは先述の通りである。

公営の公共交通機関がアパルトヘイトまがいの施策をするのが明るい話題? と突っ込みたくもなるが「迷惑行為防止の取り組み」という理由は「後付け」であり、本当の理由ではない。

「迷惑行為防止」は表向きの理由だ。

熊本市交通局サイトに掲載されていた「女性優先車両試験導入の背景」(=表向きの理由)↓と市議会議事録の内容↑を見比べてみれば議事録に残っていた「本当の理由」と交通局の言う「表向きの理由」がいかに乖離しているかよく分かる。

さて列車は河原町電停、慶徳校前電停を過ぎ、この辺りから熊本市街の中心部に入ってくる。

辛島町電停で多数の乗客が降り、車内はまだ立ち客がいるものの少し空いてきた。

辛島町手前あたりから、市街中心部に入ってくる

男性が3人くらい女性優先車両の前の方にいたが次の花畑町電停で降りた。

この辺りから前の車両まで見通せるくらいの乗車率になってきた。

女性優先車両も前の車両もそれほど混雑差はないようだが女性優先車両内の男性は私達だけになった。

熊本城・市役所前電停でふと見ると、女性優先車両と前の車両の間くらいに男性が1人。

通町筋電停でも男性2人乗車、うち1人は前の車両に移動したが、もう1人が車内に留まった。

引き続き列車は熊本市街の中心部を走る。

次の水道町電停で何人か降りて、女性優先車両、前の車両とも立ち客がほぼ居なくなる。

車と一緒に走る市電。九品寺交差点付近
車内。女性優先車両のステッカーが貼り出されている

九品寺くほんじ交差点電停から空席も出始めた。車内には私達以外に2人の男性客がいる。

交通局前電停で少し乗車があり、再び座席が埋まった。

女性優先車両の前の方にいた男性客2人が後ろに移動して着席。

味噌天神前電停。ここもホームが人の肩幅程。

車内は座席が埋まり立ち客が数名程度。

新水前寺駅前電停手前で、車掌が「只今の時間、後ろの車両は女性優先車両です。ご協力をお願いします」

とアナウンスした。

男性の着席が目立つようになって来たからだろうか。ただし誰も移動しなかった。

ふと見ると、新しく男性の立ち客が乗車していた。これで私達以外に男性が3人。

ただしその男性の立ち客は次の電停で降りた。

神水くわみず交差点電停(神水・市民病院前から改称)手前の時点でもまだわずかだが立ち客がいる。

通町筋電停からの男性客はまだ着席している。

いつの間にか女性優先車両内の男性は私達とその男性客だけになっていた。

神水交差点電停を出て、女性優先車両内は空席が出始めた。

前の車両も同様のようだ。

終点一つ手前の健軍交番前電停を出ると、車掌が女性優先車両の掲示を手で外し始めた。

8:55に終点健軍町電停着。

健軍町電停
同左

通町筋電停からの男性は最後まで女性優先車両にいた。

結局、乗務員や他の乗客からの声掛けはなかったが、実際に現地に赴いた事により交通局が女性優先車両の存在を、実際に乗車した客以外にはなるべく知らせないようにしていることが分かった。

また、予定していた交通局訪問は女性優先車両が現在も運行されていることが確認できたので今回は無しとした。

乗車会としてはここで終わりだが、列車を降りたあと駅前のミスタードーナツに入り、一息入れたあと私達は熊本駅前電停まで乗車して戻る(女性優先車両設定時間は過ぎたので、単なる移動)ことにした。

健軍町のミスタードーナツで休息

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【関西】2024年3月 阪神電鉄&阪急京都線で非協力乗車会

2024年3月6日の朝、阪神電鉄と阪急京都線で非協力乗車を行いました。

阪神電鉄は元々朝の区間特急のみ、阪急京都線はかつて特急・通勤特急に平日終日実施だったのが2022年12月以降、平日朝の通勤特急上下3本のみと大幅に縮小はしましたが、両社とも声かけについてはどうか、ということで今回の乗車会を実施しました。


アナウンスがしつこい阪神と車内に乗り込んで男性排除しようとする阪急

阪神御影~大阪梅田(阪神本線)

2024年3月6日の朝、阪神電鉄御影駅に集合

阪神電鉄では昨年12月にも乗車会を行い、当会サイトでもそのことを公開しているが、今回は阪神電鉄に加えて大阪梅田から阪急京都線にも乗車した。

12月の乗車会の時と同じ、6:56発の大阪梅田行き区間特急に乗車する。

12月の乗車会の際は車内アナウンスがしつこい(それに加え、甲子園駅で直接声をかけてきた)と大阪梅田駅で抗議したが、今回はどうか。

列車がホームにやってきてドアが開いたので乗車。御影駅停車中に肉声による女性専用車両の案内放送あり。

時刻通り6:56に列車は御影駅を発車。発車直後にもまた肉声で女性専用車両アナウンス。

昨年12月の乗車会報告でも述べたが区間特急は始発駅である御影駅を出ると、途中の甲子園駅までは住吉駅、西宮駅、久寿川駅を除いて各駅に停まる。

今回のこの車掌は各駅を発車ごとに「女性専用車両です。ご協力お願いいたします」と流し続けた。

私達が乗車しているからであろうと思われるが、それにしてもあり得ないしつこさである(下記動画参照)

前回の乗車会の車掌もここまではしつこくなかったように記憶しているが、上からの指示だろうか。

前回、私達が乗車した上に大阪梅田駅で抗議したから、逆にアナウンスを強化してきたのか。

甲子園駅で後続列車に乗り換えるため、一旦下車した。

これはいつも言っている通り少しでも多く任意周知するためだが、下車した後に発車まで少し時間があったので車掌に直接抗議した。

すると、「会社からそのように指示を受けている」とのこと。

「(女性専用車両は)強制か?」と言ったら、「ご協力お願いいたします」の一点張り。

「しつこい放送には抗議する」旨を伝えた。

その後やってきた甲子園駅7:33発区間特急に乗車した。

駅係員からも声かけもなく、車掌からの案内放送もなかった。私達の他に男性客が1人乗車。

この列車の車掌は尼崎駅発車直後に肉声アナウンスをしたのだが、「皆様にお願いいたします…」と戸惑った言い方だった。そして「車内での携帯電話のご利用はマナーモードのうえ通話はご遠慮願います」と放送。

女性専用車両のことに触れるのをためらっていたのだろうか。

甲子園駅で前の列車(御影駅発6:56の列車)の車掌に抗議中、甲子園駅の係員が無線を飛ばしていた光景があったので指令に何か言ったのかもしれない。

私達の他に乗車していた男性客は野田駅で下車していった。

それ以外特に何も無く、7:49に終点の大阪梅田駅に到着。

大阪梅田〜烏丸(阪急京都線)

阪神大阪梅田駅から歩いて阪急の大阪梅田駅まで移動。

同じ「大阪梅田」駅だが、阪神の駅から阪急の駅まで徒歩だと結構歩く。

阪急大阪梅田駅(写真は過去の乗車会の際のもの)

ご存じの方も多いと思うが、阪急京都線と言えばかつて平日の特急と通勤特急に終日女性専用車両を設置していた路線である。

当会サイトのニュースでも取り上げたが、2022年の12月のダイヤ改正でそれまで平日終日運行していた女性専用車両を平日朝の通勤特急3往復のみに縮小した。

実施時間帯や本数などで言えば私達の立場から見れば大幅な改善であるが、男性が女性専用車両にいた場合の声かけなどは運用改善されて以降の現在ではどうだろうか。

かつて京都線で終日やっていた頃も阪急は私達が乗車していると声をかけてきて、移動を拒否されると今度は列車が通りかかる先の駅に連絡を入れ、連絡を受けた駅からまた駅員などが乗り込んできて移動を要請してくる…というようなことをしていた。

例えば京都河原町発、大阪梅田行きの特急(または通勤特急)に乗車していると、京都河原町駅停車中に声をかけてきて、私達が「任意協力でしょう?」と移動を拒否すると、今度はその先の桂駅で(京都河原町駅から連絡を受けたであろう)駅員が乗り込んでくる…という具合である。

これについては当会で過去何度も乗車会を行い、その度に抗議するなどして、徐々にそうしたことは少なくなってきていたのだが、これらは日中から夕夜間にかけてのことが多く、もともと朝の早い時間帯に京都線で非協力乗車をしたことはこれまであまりなかった。

また、京都線の女性専用車両が縮小されてからは阪急で非協力乗車をすること自体も以前に比べ少なくなっていた。

そんな中、今回は声をかけてくるだろうか。

今回私達が乗車したのは大阪梅田駅8:12発、京都河原町行き通勤特急。

大阪梅田駅では乗務員からの声かけは無し。

私達以外に他の男性も数人乗車していた。1人の女性客が乗車した男性客に「女性専用車両です」と声かけしたので私達から「法的根拠はない」と言ったが、男性客の1人は別の車両に移動。

大阪梅田駅発車直後、女性専用車両の自動案内放送あり。

大阪梅田~十三間で淀川を渡る

列車は淀川を渡り、十三じゅうそう駅に到着。

大阪梅田駅では阪急の駅員や乗務員による声かけは無かった(女性客の声かけのみ)だったが、十三駅では係員が車内に乗り込んできて「女性専用車両です。ご協力お願いいたします」と2回にわたって声かけしてきた(私達に直接声かけをするのではなく、車内全体に向けて)。

さらに外国人に対して「women only」 などと言ってきたため、会員達が係員のところに行き、

「余計な案内しないでもらえます?」

「誰でも乗れるでしょう。男性が乗っているのを見とけ」

と抗議した。

その後、係員が降車してドアが閉まり、会員は車内からその係員に向かって女性専用車両に男性が乗っていることアピールしながら手を振った。

いつも言っているが、実際には法的な問題もあり強制には出来ない(つまり誰でも乗れる)車両に「女性専用」と名前をつけ、さも男性は乗車禁止であるかのように装っているのがこの女性専用車両(と名のつく一般車両)なのだから、こういう「男性乗車禁止と思わせて追い出そうとする」やり方(こうすれば「男性客が自分の意思で移動したのだから強制していないし、問題ない」ということに出来てしまう)には当然抗議する。

十三駅発車直後、自動の女性専用車両案内放送があった。

その後しばらくは何もなかったが、高槻市駅発車直後に女性客より声をかけられた。

「任意協力なので協力する義務はありません。ウソだと思うなら係員に言って下さい」と、会員が協力しない旨を伝えたら引き下がったが、どうやら他の座席が埋まっていたための座席狙いだったようだ。

こういうところからも女性専用車両と名のつく車両が表向き言われている理由(痴漢対策)とは違う使われ方をしているのがよく分かる。

それ以降は特に何も無く、京都市営地下鉄との乗り換え駅である烏丸駅に到着した。

乗車会終了後、特急サンダーバードの女性専用席に乗車

会の活動としての乗車会はここで終わりだが、この後地下鉄でJR京都駅まで移動して特急サンダーバードの女性専用席に非協力(任意確認)乗車した。

当会では活動範囲を「通勤列車の女性専用車両」に限定しているため、これは会としての活動ではなく「会とは関係のない会員有志による個人的な活動」ということになるが、当会に良くない影響の出ない範囲であればこうした会員各自の(会としてではない)活動も可能である。

今回は乗車会の後にサンダーバードに乗る予定にしていたため、参加者全員分の特急券を事前に購入済み。

券面には「女性のみ利用可」とあるが、そもそも男性の利用を禁じる法律や規定がないため、実際にはこの文言に何の効力もない。

また、特急券を購入する際も厳重に「女性のお客様および同伴される小学生以下の男性のお子様に限り利用できる座席です」と同意を求め、いかにも「ここで男性が”性別を偽って同意”したら犯罪になる」かのように思ってしまう画面が出てくるが、もちろんこれにも実は何の法的根拠もない。

要するに、これらは男性利用禁止と思わせるための「騙し」なのである。

各鉄道事業者が運行している女性専用車両(JR西日本は「女性専用車」表記)についてはすでに「任意協力」であると言うことは世間に知れ渡っているが、女性専用席についてはご覧の有様である。女性専用車両も「任意協力」であるということを反対派が世間に知らせる活動をしなかったら今頃「男性が乗車したら犯罪」という認識が当たり前になっていたかもしれない。

ここまで言うと今度は「防犯対策のために鉄道会社がやっていることを”妨害”するなんて…」という者が必ずと言っていいくらい出てくるが、JR西日本の女性専用席は「女性客寄せサービス」のようなもので防犯対策ではない。

サンダーバードの女性専用席は、2007年にサンダーバード車内で発生した暴行事件の翌日、早速導入が発表されたので防犯対策として設けられたように思われているが、実際には当のJR西日本が「元々女性客からの要望があり、サンダーバードでの事件と女性専用席は直接関係ない」とマスコミに対して発言しており(情報元:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070823-00000923-san-soci=現在はリンク切れ)これは事件に便乗して防犯対策に見せかけ導入したものであると言える。

実際、特急サンダーバードや特急くろしおに女性専用席が導入された際の宣伝文句が「「あったらいいな」からできました」であり、後の2019年に登場したJR神戸線の特急「ラクラクはりま」運行開始の際も、ポスターなどで「ラクラクはりまには、もちろん女性専用席もあります!」などと、女性専用席の存在を宣伝していたので、JR西日本が女性専用席を「客寄せサービス」と位置づけているのはほぼ間違いないだろう。

もっともJR西日本が車内での防犯対策をやっていないかというと、そんなことはない。

サンダーバードやその他在来線特急の車内にも防犯カメラが設置されているし、SOSボタンも設置するなど確かに対策はしているのだが、それに便乗するかのように、かつてのアパルトヘイトを彷彿とさせるような女性専用席を、まるで防犯対策であるかのように設置するのは今すぐにでもやめていただきたいものである。

特急サンダーバードの防犯カメラ

女性専用車の毎日・終日運行や特急の女性専用席の導入などを見ていると一見、JR西日本が痴漢対策に非常に熱心に取り組んでいるかのように思ってしまうが、実際は女性専用車・席については先にも述べた通り「客寄せサービス」としての性格が強い。

だからこそ、こうしたものには「防犯対策」という建前に惑わされることなく反対していく必要があるのだ。

例え百歩譲って、それが仮に本当に防犯対策であると認めるとしても、公共交通機関でやって良いことと悪いことがある。【手段は目的を正当化しない】のだ。

結局、サンダーバードでは車掌による巡回があったのみで、特に問題は無く大阪まで乗車できた。

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【関西】2024年2月 神戸市営地下鉄西神・山手線&北神線&海岸線で非協力乗車会

2024年2月17日に当会の会員が私的に神戸市営地下鉄で非協力乗車していると、女性客から「ここは女性専用車両です」と声をかけられたが移動を拒否したところ、突然髪をつかまれて顔などを数発叩かれるという事件が発生しました。

それを受け、急遽2月25日に神戸市営地下鉄で乗車会を行うことにしました。


名谷駅で起きた事件を受けて急遽乗車会を設定

開始早々に女性客から声かけ

今回は15時に西神・山手線の三宮駅の改札前に集合した。2月17日に女性客に暴行された会員も参加して、まずは15:14発の西神中央行きに乗車することにした。

各自、1日乗車券を買い、自動改札機に通して改札内へ。そこからまずは長い下りエスカレーターを降りて西神中央方面のホームに向かった。

ホームに着くとすでに列車を待つ乗客が並んでいたが、私達はホームをしばらく歩いて列車中ほどにある女性専用車両位置で並ぶことにした。

15:14発西神中央行きに乗車
地下鉄三宮駅ホーム

列車が来るまであと数分ほどある。

並びながら会員の1人がスマホの画像を他の会員達に見せて大阪のJRゆめ咲線ユニバーサルシティ駅の女性専用車位置表示が更新され、さらに”パワーアップ”していると報告。

ご存じの方も多いと思うが、ユニバーサルシティ駅はあの有名なUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)の最寄り駅である。

JRゆめ咲線、ユニバーサルシティ駅の掲示
同左

会員達が「JRもまだ男性排除を諦めてないみたいだな」とか「USJに行く家族連れ恋人などの男性が痴漢するとでもいうのか?」などと話していると、会話内容を聞きつけたのか前に並んでいた女性客がこちらを振り返り「ここ女性専用車両だけど」と声をかけてきた。

会員達がそれぞれ

「分かってますよ」

任意協力で男性の乗車を禁止する法律はありません」

「無用な声かけはトラブルの元!」

などと返すと「承知で乗るんですね?」と言って、また元のように並び直した。

「男性が気づかずに並んでいる」と思って親切心で声をかけてくる女性客(自称)はときどきいるが、今回は私達の会話の内容を聞いて声をかけてきており、明らかに「気づかせてあげよう」という親切心からではない。

一体何のためだったのか?

こちらが承知の上で乗車しようとしていると分かっているなら、声をかけても無駄だと分かりそうなものだが…

西神・山手線 三宮~西神中央

しばらくして、乗車する15:14発の西神中央行きが到着。私達も並んでいた他の女性客らとともに乗車した。

車内は座席がほぼ埋まる程度の乗車率。

そのまま大きな乗車率の変化はなく、何駅か過ぎて列車が新長田駅に差し掛かろうとする辺りで、車掌が肉声で「車内で痴漢や暴力行為などを見かけた場合は車内通報装置によって…」というようなアナウンスをしてきた。

先日の名谷駅での事件も女性専用車両に乗っていた男性に対する女性客の「暴力行為」である。痴漢も犯罪だが暴力も犯罪である。

一部には私達が車内通報装置を扱うことがあることに対して文句を言っているようであるが、車掌の言うように暴力を振るわれたら車内通報装置を扱うのは当然である。

女性専用車両に非協力乗車することと、暴力の被害を受けて車内通報装置を扱うことは全く別の話であって、「女性専用車両に非協力乗車する者は暴力を受けても車内通報装置を扱ってはならない」なんてことを言うほうがおかしい。

地下トンネルを抜け、妙法寺駅で一旦地上に出る。堀割の中にある駅で、ホームの両側はどちらもすぐトンネルである。

ここでふと見ると先ほど三宮駅で私達に声をかけてきた女性客が向かいの座席にまだ座っていた。

妙法寺駅を出てすぐまた地下トンネルに入り、それを抜けると先日、事件のあった名谷駅である。今回ここでは何もなかった。

ここから先、終点の西神中央まで地上区間だが、本日は雨模様で空はどんより雲に覆われている。

そして総合運動公園駅で向かいの座席に座っていた(三宮駅で声をかけてきた)女性客は黙って降りていった。

この辺りから車内は少し空席が増えてきた。

学園都市駅でまとまった下車があり、車内は半分くらいが空席に。

三宮からここまで日曜日の日中ということもあるが、ほとんど立ち客も出ず、およそ痴漢が多発するような混雑にはなっていない。

神戸市営地下鉄では土日も含め女性専用車両が毎日終日運行されているが、こういうところからも痴漢対策という理由が女性専用車両を正当化するための口実であることがうかがえようというもの。

終点一つ手前の西神南駅を出て、私達以外に女性客が10人程度となった状態で15:45に終点の西神中央駅に到着した。

西神中央駅(左右とも)

駅近くのお好み焼き・焼きそばの店で食事

時間的には16時前で食事をするにはやや中途半端な時間だが、私達は乗車前から西神中央で食事タイムを取ることに決めていた。

行き先はこのところ神戸市営地下鉄での乗車会では毎回のように立ち寄っている、西神中央駅近くのお好み焼き・焼きそばの店である。

今回、そのためにわざわざ昼食を抜いてきた会員もいた。

当日の西神中央駅前。小雨が降っていた
西神中央で食事タイム

今回も美味しいお好み焼き・焼きそばを食べながらいろいろな話で盛り上がったのだが、ちょうど前日(2月24日)に当会サイトのニュースのページに2月17日の名谷での事件の記事を公開したところだったので、X(旧ツイッター)の当会公式アカウントのインプレッション数(閲覧数)が急上昇しているところだった。

店に入る前にふと見てみるとその時点ですでにポストのインプレッション数が39万に達していたのだが、私達が店で食事をしている間にどんどん増え、17:30頃に店を出たときには約43万になっていた。

私達が食事をしていた1時間半ほどの間だけで約4万回も閲覧されたことになる。

その後も閲覧数は伸び続け、乗車会の翌日(26日)には60万を超えた。

大変な反響に少し驚きながらも「世間が良い意味で女性専用車両の問題に関心を持ってくれれば…」と思いつつ、私達は再度乗車するために西神中央駅に向かった。

西神・山手線 西神中央~新長田

西神中央駅に戻る
ホームにはすでに谷上行きの列車が入っていた

西神中央駅に戻ると、17:48発の谷上行きがすでにホームに入っていた。

女性専用車両内は私達以外には女性客が5~6人程度いるだけでガラガラ。

車掌が肉声で「まもなく発車します」とアナウンス(女性専用車両には触れず)

隣の車両を見ると座席がほぼ埋まっており、西神中央駅の発車時点ですでに乗車率にはっきり差が出ていた。

冬至の頃に比べるとだいぶ日は長くなってきたが、それでもこの時間になると外はすでに少し薄暗くなり始めている。空はどんより曇ったままで少し雨も降っているようだ。

途中の学園都市駅で何人か乗車してきたが、その中に男性が1人いた。そしてそのまま女性専用車両内に着席。私達はお互いの顔を見合わせ、小さな声で「いいぞいいぞ」などと話していた。

男性客は私達から少し離れたところにいたので私達の声は多分聞こえていないと思う。

しばらく走って、17日に事件のあった名谷駅を再び通りかかったが何も無し。

名谷駅からは地下区間に入って、次の妙法寺駅では隣の車両に立ち客が出始めた。こちら女性専用車両はまだ空席が多い。

列車はさらに進んで板宿駅で先ほど運動公園駅から乗車していた男性客が席から立ち上がった。

ここで降りるのだろうか。

私達は男性の行方を目で追ったが、ホームに降りるのではなく隣の車両に移動して、そこでそのまま乗車し続けた。

どうやら気づかずに乗車していただけだったらしい。

乗車するしないは乗客の意思だからこれは仕方がないが、私達にとってはちょっと残念だった。

そうこうしているうちに列車は18:09に新長田駅に到着。私達はここで海岸線に乗り換えるために下車。

新長田駅の西神・山手線ホームからやや長い通路を歩いて海岸線のホームに向かった。

新長田駅で下車
海岸線ホームへ

海岸線 新長田~三宮・花時計前

西神・山手線のホームから通路を歩いて新長田駅の海岸線ホームに到着。

次は18:20発の三宮・花時計前行きである。しばらくホームで待っていると列車が到着したので乗車。

海岸線新長田駅ホーム
18:20発三宮・花時計前行きに乗車

折り返しのため、発車までまだ数分ほどある。車内は私達以外には女性客が1人だけ。

運転士と思われる職員が車内を通り抜けたが、声かけは無し。

女性専用車両内に私達と女性客1人の状態のまま新長田駅を発車した。

隣の車両もちらほら乗客がいる程度で空いている。

駒ヶ林駅、苅藻駅と過ぎたが女性専用車両は乗降無し。

御崎公園駅で私達以外に唯一乗車していた新長田からの女性客が下車し、代わりに別の女性客が1人乗車してきた。

一方で隣の車両は人が増えてきて、見た感じ座席がほぼ埋まっているようだ。

列車は和田岬駅に到着。今日は日曜日だからかホームにあまり人がいなかったが、平日のこの時間帯は沿線の工場等の従業員の帰宅ラッシュでホームが混雑しており、女性専用車両がガラガラで他の車両が混雑している様子が見られる。

今日も平日ほどではないがすでにこの時点で混雑差が生じている。

和田岬駅からは女性専用車両に2人女性客が乗車してきた。

隣の車両では立ち客が出始めたようだ。

中央市場駅では女性専用車両に10人くらい乗ってきた。全員女性客である。

次のハーバーランド駅で結構降りていく人がいた。中央市場から一駅だけの利用客も少なくないらしい。女性専用車両は再びガラガラになった。

旧居留地・大丸前駅を過ぎ、18:35に終点の三宮・花時計前駅に到着。

三宮・花時計前駅で一旦改札を出たあと、三宮の地下街を数百メートルほど歩いて西神・山手線の三宮駅に到着した。

三宮の地下街を徒歩で移動

西神・山手線・北神線 三宮~谷上

三宮駅18:48発谷上行きに乗車
到着した列車

三宮駅からは18:48発の谷上行きに乗車した。車内は座席が埋まりわずかに立ち客がいる。

次の新神戸駅でややまとまった下車があり、少し乗車率が下がった。

ここまでは西神・山手線だが、新神戸駅を出るとそこから先は北神線となり、車内アナウンスが自動放送に変わる。

新神戸駅発車後に男性が1人車内を通り抜けていった。

新神戸を出ると次は終点の谷上だが、六甲の山々の地下を通るため列車は谷上駅まで約8kmの間ひたすら地下トンネルを走り続ける。

そして長いトンネルを抜け地上に出るとすぐ谷上駅である。

名谷からここまで私達が地下にいる間に日が暮れて辺りはすっかり真っ暗になっていた。

西神・山手線・北神線 谷上〜三宮

18:58に谷上駅に到着すると、同じホームの向かい側から神戸電鉄の三田方面行きの列車が地下鉄からの乗り換え客を乗せて発車していった。

谷上駅は地下鉄と神戸電鉄の共同使用駅である。

ここで会員の1人が谷上駅の駅標のすぐ隣に缶コーヒー、ワンダの広告が出ているのに気付いた。

谷上駅の駅標の隣に朝専用缶コーヒーの広告

ワンダといえばあの「朝専用」缶コーヒーである。

偶然だろうが、女性専用車両を土日も含めて毎日終日しかも短編成で運行している神戸市営地下鉄の駅に朝専用缶コーヒーの広告とは何とも…

いつも当会サイトをご覧くださっている方ならご存知かと思うが、朝専用缶コーヒーは単なる商品名であって別に夜中に飲んでも全然問題ない。

女性専用車両も単なる車両名であって実は何の強制力もないし、マナーですらない。

むしろ鉄道事業者や他の乗客が(男性に)乗らないよう強制したら、そちらの方が実は問題である。

公共交通機関で性別などの属性を理由に定められた運賃を支払っている乗客を排除したり、乗れる車両数に差をつけることは出来ない。

「小学生以下のお子様やお身体の不自由な方とその介護者はご乗車いただけます」と案内されていても、それは「子供や障がい者・介護者以外の男性は乗れない」と勘違いさせるための案内であり、それ以外の男性について触れていないだけで実は誰でも乗れる車両である。

そして、女性専用車両自体も一部政党の人気取り政策として進められたものであり、痴漢対策は建前である。

※議員の方のポストについては公人のため、画像や氏名を隠す処理をしていません

X(旧ツイッター)などを見ていると、未だに

「女性専用と書いてあるのだから、男は禁止。ルールは守れ」

「痴漢がいるからこうなったのに、そのことを棚に上げて差別反対とかいうのはおかしい」

などという意見が少なくないが、こういうのを情弱(情報弱者)というのである。

さらにこういう人々の中には「痴漢対策は建前」「専用はウソ」「女性専用車両をルールには出来ないし、鉄道会社のルールブックである輸送約款にも一切触れられていない」などといくら説明してもひたすら「痴漢対策に決まっている!」「男は禁止!」と言い張る人がいる。

そういう人はいくら説明されても理解できない人なのかも知れない。

説明を理解できる能力がある人ならば「本来、女性専用には出来ないのに『女性専用車両』と表記して乗客を勘違いさせるのは問題」と気づけると思われるが、それが出来ない人もいるようだ。

「本当は女性専用でもないし痴漢対策という理由も実は怪しい」と分かっていながら言い張っているのであれば、いわゆる「構ってちゃん」やネット工作員の可能性もあるが…

さて、先ほど私達が乗車してきた谷上行きはそのまま19:09発西神中央行きとして折り返す。

谷上19:09発の西神中央行きに乗車
谷上駅ホームに停車中の列車

私達は車内に戻り乗務員などの声かけチェックをすることにした。

谷上駅では他の終着駅と同様に乗務員が場所を替わるために車内やホームを移動するほか、清掃員も車内に入ってくる。

以前、谷上駅で「女性専用車両は任意協力」だと知らない清掃員が当会会員にしつこく声かけをしてトラブルになったこともあった。(後に当会会員の抗議により、神戸市交通局側がその清掃員を指導した)

しばらくして運転士と清掃員が車内を通りかかったが、今回は何も言ってこなかった。

(運転士と清掃員の)対応としてはこれで良いのだ。

車内は私達以外ほとんど人がおらずガラガラだったが、発車直前に神戸電鉄の新開地行きと連絡。乗り換え客が10人弱くらい乗って来た。

若い男女も乗ってきたが、車内で何やら話しだし2人とも隣の車両に。本当は移動する必要は無いのだが、やはり「専用」という文言に騙されている。


結局、私達以外に7〜8人程度の女性客を乗せて列車は発車。

発車直後、自動放送で「この列車の前から●両目は女性専用車両です」とアナウンスが流れた。

神戸市営地下鉄では車内や駅の放送などで女性専用車両の案内は行わないのが基本だが、北神線だけ扱いが異なるようだ。

地下トンネルを延々と走って次の新神戸駅に到着すると、新幹線からの乗り換えと思われる乗客が多数乗車してきた。

乗車してきたのは全員女性で、車内の男性はやはり私達だけのようだ。

ここで多くの座席が埋まったがまだ少し空席がある。

新神戸駅を出て19:19に三宮駅到着。今回はここで終了とした。

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【関西】2024年1月 神戸市営地下鉄西神・山手線&北神線&海岸線で非協力乗車会

2024年1月14日、朝の神戸市営地下鉄で乗車会を行いました。

前日の1月13日から大学共通テスト実施期間中であり、警備が強化されていると思われることから、男性への声かけがないかどうかのチェックの意味もあり、今回の実施となりました。


大学共通テスト期間中の神戸市営地下鉄で非協力乗車

朝の三宮から

1月14日朝7時15分。普段は多くの人々で賑わう神戸の中心地である三宮もこの時間ではまだ行き交う人もまばらである。

早朝の三宮。人通りもまだ少ない
地下鉄三宮駅への入口

今回は朝の神戸市営地下鉄での乗車会だ。

神戸市営地下鉄では過去に何度も乗車会を行ってきたが、そのほとんどが日中から夕方または夜間の時間帯であり、今回のように朝早い時間帯の神戸市営地下鉄での非協力乗車はこれまであまりやってこなかったように思う。

集合場所の地下鉄三宮駅の改札口に到着したが、やはりここも人の姿はまばらである。

今日が日曜日の朝だからということもあるかもしれないが、150万人都市である神戸の中心部の地下鉄駅とは思えないような静けさである。

人の少ない地下鉄三宮駅改札前

今回も1日乗車券を使用する。これを使えば改札を出ずに同じところを何度往復しても不正乗車にはならない。

以前の乗車会でも1日乗車券を使用したが、今回も乗車券のデザインは同じで現在の神戸市営地下鉄北神線の前身である北神急行電鉄から受け継いだマスコットキャラクター達の絵柄である。

1日乗車券

やがて7:30になり、参加予定者も全員揃ったので改札内に入ることにした。

三宮〜西神中央

1日乗車券を自動改札機に通して改札内に入ると、そこから長いエスカレーターを降りてまずは西神中央方面のホームへ。

私達がホームに降りると、すぐに7:34発の西神中央行きがホームに入ってきた。

長いエスカレーターでホームへ
到着した7:34発西神中央行き

今回の乗車ルートは以下の通りである。

  1. 三宮〜西神中央
  2. 西神中央〜谷上(途中、新長田、湊川公園で後続乗り換え)※谷上で休息
  3. 谷上〜西神中央 ※西神中央で昼食
  4. 西神中央〜新長田
  5. 新長田(海岸線)〜ハーバーランド
神戸市営地下鉄の路線図

まず最初にホームに到着した7:34発西神中央行きに乗車した。女性専用車両内は空席が目立つ。両隣の車両も座席が埋まっている程度。見た限り男性は私達だけのようだ。

三宮駅を出て県庁前駅、大倉山駅、湊川公園駅と過ぎるごとに少しづつ人が降り、さらに空席が増えてきた。

新長田駅からは隣の車両に体育会系の部活動と思われるジャージ姿の女子学生グループが多数乗車してきた。

ホームに並んでいる時点でその位置にいたので、私達を避けたとかではなく最初からそこの車両に乗るつもりだったのだろう。

谷上寄り(進行方向後ろ)の隣の車両は新長田駅から乗車した女子学生グループも含め、かなり立ち客が多く混んでいる。こちら女性専用車両は相変わらず空席が目立つ。

板宿駅発車後に車掌が肉声で「車内での迷惑行為を見かけられましたら、乗務員までお知らせください」と短くアナウンス。

筆者は普段、通勤などで毎日この路線を利用しているわけではないので、普段からこの辺りで必ずこの放送をしているのか、それとも昨日(1月13日)から大学共通テストの期間のため、警備強化の一環でやっているのか、どちらかはわからなかった。

ここまでずっと地下を走り続けていたが、妙法寺駅のすぐ手前で地上に上がりそのまま到着。妙法寺駅は駅のホームの部分だけ地上で、発車するとすぐまた地下トンネルに戻る。

隣の車両の女子学生のグループはまだ乗っている。女性専用車両があるのにわざわざすぐ隣の車両に乗車するあたり、特に女性専用車両の存在を意識していないようだ。

インターネット上では「女性専用車両があるのに乗らない女性」に対して「専用車両行けや!」と怒鳴り散らかす男性がいるというような話がたまに出るので、一応念のために言っておくと当会は女性専用車両に乗らない女性がいるからといって「女性専用車両に行け!」などと命令するような団体ではない。

公共交通機関において正当な運賃を支払っている以上は乗客がどの車両に乗ろうとそれは自由であり、女性が女性専用車両に乗らないからといって「女性専用車両に行け!」と命令するようなことは決してあってはならないと思っている。

もちろん男性についてもどの車両に乗車しようと自由であり、男性であるというだけで排除される謂れはないと考えている。だからこそ非協力乗車も行うのである。

妙法寺駅の次の名谷みょうだに駅の手前で再び地上に上がり、ここからは終点の西神中央駅までずっと地上区間である。地上に上がると駅も車両も、もう地下鉄と言うよりどこかの私鉄路線のような雰囲気である。

名谷駅を発車すると高架に上がり、車内に朝日が差し込んできた。

地下区間を走ってきた後で車内に日光が差し込んでくるときに感じる開放感のようなものは一体何なんだろうと、ここを通る時にいつも思う。

地上に上がり、車内に光が…

先ほど乗車会の前に三宮の市街地を歩いていたときはまだ十分に日が昇っておらず寒かったが、しばらく地下にいる間にすっかり日が昇って辺りはすこぶる良い天気になっていた。

今は1月なので暖かくなってくるのはまだ先だが、何だかまるで春先のような雰囲気だった。

学園都市駅のホームには警察官がいた。おそらく大学共通テストシーズンだからということで痴漢防止のため配置され、警戒に当たっているのだろう。その次の伊川谷駅でもやはり警察官がいた。

私達も痴漢は卑劣な行為であると思うし、それに対する警戒を強化すること自体に異論はない。

むしろそういう輩はどんどん取り締まっていただきたいと思うが、大学共通テストシーズンに便乗して女性専用車両を新たに始めた都営大江戸線のような例は言語道断である。

※議員の方のツイートについては公人のため、画像や指名を隠す処理を行っていません

女性専用車両は痴漢対策を建前にした差別であり、今回私達がこの日程で乗車活動をしているのも都営大江戸線のような便乗拡大などあってはならないと考えているからだ。

車内はだんだんと空いてきて、いつしか私達の他は女性客が10人くらいになっていた。

隣の車両の女子学生の集団はまだ乗車していたが、終点一つ手前の西神南駅で全員降りていった。

西神南駅を出てさらに神戸の郊外の山と住宅地と田畑が入り交じる風景の中を走って8:06に終点の西神中央駅に到着。列車はここで谷上方面行きとして折り返すが、私達はしばらく車内に留まり、乗務員が声をかけてこないか確認することにした。

終点で折り返しをする関係で車掌と運転士が場所を替わるためにホームや車内を歩いて移動するので、私達が乗車している女性専用車両の前や車内を通ることになるのだ。

しばらくして乗務員がやってきたが、素通りしただけで声掛けは無し。これで良いのだ。

西神中央駅に到着

西神中央〜谷上

トイレ休息を挟み、ホームに停車中の8:12発新神戸行きに乗車。

車内は私達以外に十数人程度で空いている。

先ほど西神中央駅に向かって乗車していた際も学園都市駅や伊川谷駅で警察官の姿があったが、ここ西神中央駅でも警察官が私達の前を通り過ぎていった。

その警察官も女性専用車両に乗車していた私達には声をかけてくることはなかった。

警察の方でも「女性専用車両は任意協力であり、男性の乗車を拒否できない」ということが情報として共有されているのかもしれない。何にしろこれは良いことである。

警察官が過ぎ去った後、私達の向かいの座席に座っていた女性客が「ここは女性専用車両です」と声をかけてきた。

会員達が各自「知っています、法律はないです」「(警察官が通られたので)警察に言われたら?」と言ったら「分かって乗っておられるならいいです」と言って引き下がった。

たまにこういうことを言ってくる人がいるが、この発言の意味が分からない。

分かって乗っているなら何がいいのか?逆に分かって無くて乗っていたら何が良くないのか(駄目なのか)?

通常の事柄であれば『分かって乗っているのならいい』のであれば、それはすなわち『やっていいこと』であるわけだから『分かってなくて乗っても良い』はずである。

『分かって乗っているならいいが、分かってないなら乗っては駄目』などという理屈は通常ありえない。

今回は女性客がすぐに引き下がったからよかったものの、それが発端で大騒ぎになったらダイヤが乱れかねない。大学共通テストシーズン中でもあることから、テストに影響が出たらどうするのか。

そう言うと「乗る男性が悪い。男性が乗りさえしなければトラブルにならない」などと言い出す者が必ず出てくるが、これでは任意協力の車両に『【女性専用】車両』などという虚偽表示を出して、法に触れないようにしながら男性を完全に排除しようとする鉄道事業者の思う壺である。

また、仮にダイヤ乱れが生じたとしても原因は当会ではない。

任意協力で実は誰でも乗れるにも関わらず、鉄道事業者が『【女性専用】車両』などという表記を出して、いかにも「男性は乗車してはいけない」と乗客に勘違いさせるからトラブルになるのである。

当会としても今回の乗車会を行うに際しては少し気を遣ったものの、やはり先にも述べた通り「大学共通テストシーズンで痴漢を警戒しよう」というかけ声から「もっと女性専用車両を増やそう」とか「もっと男性が乗らないように声かけを強化しよう」につながるようでは困る。

だからこそ今回、乗車会を実行することにしたのだ。

列車は定刻通り西神中央駅を発車した。

次の西神南駅で10数人程度乗ってきた。まだ空席がある。

学園都市駅あたりから立ち客が出始めるが、今のところ両隣の車両も似たような乗車率。

名谷駅のあたりでもまだ立ち客は僅か。

妙法寺駅を出たあたりで「迷惑行為等を見かけられた場合は、非常通報装置でお知らせください」と車掌が肉声でアナウンス。

確か先ほどの西神中央行きの電車でも板宿駅を出たあたりでこういう放送をしていたが、やはり大学共通テスト期間中だからなのか。

新長田駅に8:32着。ここで後続乗り換えのため下車した。理由はいつも言っている通り、【少しでも多く任意周知するため】である。

新長田駅で後続列車を待っている間に反対方向(西神中央行き)の列車が来たが、空いている。

新長田駅からは8:38発新神戸行きに乗車した。こちらもそれほど混んでいない。

次の長田駅で空席が出たので着席した。隣の車両は立ち客の姿が見られる。

隣の車両には制服姿の女子学生の姿も見られた。

先ほど最初に乗車した三宮駅7:34発の列車でも、隣の車両に体育会系クラブ活動の女子学生と思われる集団が大勢乗っていたが、先にも述べた通り公共交通機関において定められた運賃を支払っている限りは男女問わず誰がどの車両に乗車しようと、それは自由であるべきである。

だから女性専用車両の隣の車両に女子学生が乗車することについても、当会は別に文句を言うつもりはない。乗りたい車両に乗れば良いのだから。

しかし一方で女性専用車両が比較的空いていて、隣の車両に女子学生が普通に乗車しているということは女性専用車両を痴漢対策として見るなら「極めて非効率である」ということだ。

当然、女性専用車両を導入しても痴漢は減らない。女性専用車両以外の車両で痴漢が起きるだけで犯行現場が変わるだけだからだ。

だからこそ、女性専用車両賛成派や一部の鉄道事業者は痴漢が減らなくても女性専用車両を正当化できるようにするため「女性専用車両は一時避難のシェルターだから痴漢が減る減らないは関係ない」などと言いはじめたのである。

しかもその上、本当に男性を乗車させないよう強制したら法的にもまずいので、鉄道事業者は『お客様の任意協力』ということにして法に抵触しないようにしながら、『【女性専用】車両』と表示して法的強制力があるかのように見せかけているのだ。

これだけ見ても女性専用車両というものがいかにおかしいか分かろうというものである。

世間は女性専用車両=痴漢対策で思考停止しているから、現在まで約20年間にも渡ってこのようなものが当たり前のように存在し続けることが出来ているのであろう。

そして現在でも、女性専用車両推進派の公明党や共産党などが「自らの実績」として女性専用車両の導入拡大を挙げている。

※議員の方のツイートについては公人のため、画像や氏名を隠す処理を行っていません

女性専用車両は痴漢対策と言いつつ、実際はそういう理由で推進されて来た経緯がある。そして鉄道事業者やマスコミは決してそのことを言わない。

そのためか現在でもX(旧ツイッター)などには「女性専用車両を無くしたいんだったら、痴漢をなくせば無くなりますよ。反対派はそんなことも分からないのですか?」などという情報弱者丸出しの(しかもその自覚が全くない)ポストが未だに散見される。

偏向マスコミや鉄道事業者の言うことしか見ず(聞かず)それを鵜呑みにしていればこんな風になってしまうのも無理はないだろう。

8:44に湊川公園駅に到着。ここでも後続列車に乗り換えを行った。

しばらくしてやってきた湊川公園駅8:48発の谷上行きに乗車。車内は座席が埋まっている程度。

そのまま数駅ほど過ぎて、三宮駅で多くの乗客が下車。車内は空席が多くなった。

次の新神戸駅で若干乗客が入れ替わるも乗車率に変化なし。

ここまで西神・山手線を走行してきたが、新神戸駅から先、谷上駅までは北神線となる。

新神戸駅から谷上駅までは1駅だが駅間距離は約8㎞近くもあり、ひたすら長い地下トンネルを走り抜けて谷上駅に到着する直前で地上に上がり、そのままホームに滑り込む。

9:04に谷上駅に到着。ホームに降りると目の前にホーム上連絡の神戸電鉄の三田方面行きが発車待ちしており、すぐに発車していった。

谷上駅に到着(写っている車両は神戸電鉄)

谷上~西神中央

谷上駅で下車した後、いったん改札を出てそこで各自自由行動とし、10:00にまた改札口に再集合することにした。

谷上の駅前風景

他のメンバー達がどこへ行ったのかは知らないが、筆者は谷上駅の周辺を軽く一周した後は改札内に戻り、駅のコンコースにある「日本一標高の高い地下鉄駅」の看板を見た後、暖房の効いたホームの待合室でスマホを見て過ごした。

「日本一標高の高い地下鉄駅」の看板には1日乗車券に描かれていたキャラクター達の他に今回は期間限定(?)でなぜか長野県のアルピコ交通(松本電鉄)のキャラクターが「登場」していた。

谷上駅コンコースの看板
谷上駅10:11発に乗車

予定通り10時に再集合し、谷上駅10:11発の西神中央行きに乗車。

終着駅の折り返しのため、発車までしばらく時間がある。車内で乗務員などによる声かけが無いか見ていたが、乗務員は通り過ぎただけで何も言ってこなかった。これで良いのだ。

谷上駅発車後すぐ「この列車の前から4両目は女性専用車両です」と自動アナウンス。

神戸市営地下鉄は車内や駅構内での女性専用車両案内放送は基本していないが、谷上駅の構内放送と谷上駅発車直後の車内アナウンスだけは例外である。

長い地下トンネルを走り、次の新神戸で立ち客が出始めた。

しかし、新神戸駅からひと駅の三宮駅で多数降り、車内は再び空席が目立つようになった。

新神戸駅と言えば新幹線との連絡駅であるが、どうやら新幹線からの乗り換え客が神戸の中心地、三宮駅までひと駅だけ地下鉄を利用しているようである。

その後は特に何事も無く名谷駅から再び地上区間に上がって、快晴の神戸市郊外を駆け抜けた。

学園都市駅辺りからはさらに乗客が減ってガラガラになり、私達以外に数人程度女性客が乗っているだけになっていた。

10:54に終点の西神中央駅に到着。

西神中央駅で改札を出て、私達は近くのお好み焼き・焼きそばの店に入ることにした。

以前の乗車会でもこの店に入ったことがあるが、そのときに食べた焼きそばが美味しかったので今回もまた同じ店に入ることにした。

当日の西神中央駅。良い天気である
昼食は焼きそば

やはり、仲間が集まって食事しながらいろいろ話し出すと会話が盛り上がり、時の経つのも忘れてしまう。

最初に頼んだ焼きそばが無くなると追加でまたいろいろ注文し、気がついたらすっかり長居してしまった。

しかし、こういう楽しみがあるからこそ、また活動に参加しようと思うのである。

当会では随時新規入会者も募集しているので、入会希望者は入会申し込みフォームよりお願いしたい。

西神中央~新長田

美味い焼きそばで腹を満たした私達は西神中央駅に戻り、すでにホームに入っていた14:29発新神戸行きに乗車した。

車内は私達の他、女性客が4~5人程度乗車しているだけだった。

しばらくして発車時刻間際になると、次々と女性客が乗車してきて私達以外に十数人ほど乗車した状態で西神中央駅を発車した。

今度は途中の新長田駅まで乗車して、そこから海岸線に乗り換える。

しばらく地上区間を走り、名谷駅から地下に潜って新長田駅まで乗車したが特に何事も無し。

新長田駅には14:49到着。

新長田駅の西神・山手線ホームから海岸線のホームまでは地下通路を少し歩く。

新長田駅で下車
海岸線ホームまで通路を歩く

新長田~ハーバーランド

しばらく歩いて海岸線のホームにたどり着くと、しばらくして15:00発三宮・花時計前行きが到着。

ホームにいた数人の女性客とともに乗車。

海岸線はここ新長田駅が終点ですべての列車が三宮・花時計前駅に向けて折り返す。私達はここでも乗務員の声かけがないか、車内で意識して見ていた。

しばらくして運転士と思われる職員が車内を通りかかったが、私達には何も言ってこなかった。これで良いのだ。

海岸線の列車

やがて発車時刻となり、列車は私達以外に3人の女性客を乗せた状態で新長田駅を発車した。

発車後隣の車両を見てみたが、そちらもやはりガラガラのようである。

今回の乗車会はこの先、海岸線のハーバーランド駅で終了の予定である。

しばらく走って駒ヶ林駅、苅藻かるも駅と過ぎていったが、若干の乗り降りがあるだけで車内がガラガラであることに変わりは無い。

御崎公園駅辺りから、ややまとまった人数乗車してくるようになったが、それでもまだ女性専用車両は空席が多い。隣の車両も半分くらい座席が埋まった程度のようだ。

和田岬駅では結構な数の人がホームに列をなしていて、そのほとんどが女性専用車両以外の車両に乗った。女性専用車両に乗ってきたのは女性客が1人だけ。女性専用車両は相変わらずガラガラだが隣の車両は立ち客も出始めているようである。混雑とまではいえないものの、乗車率の差がはっきりとしてきた。

さらに中央市場前駅では女性専用車両にも女性客が5~6人くらい乗車してきた。隣の車両はさらに立ち客が増えたようだ。

今回、西神・山手線や北神線も含め、ここまで私達以外の男性客の乗車を全く確認していない。

結局、私達以外の男性客の乗車を全く確認できないまま、列車は乗車会終了予定のハーバーランド駅に到着。私達は全員下車した。

ハーバーランド駅の駅標
ハーバーランド駅ホーム

乗車会終了後にとんでもないことが判明

今回の乗車会では男性の乗車は確認できなかったものの、声かけについては西神中央駅で停車中に女性客が声をかけてきたこと以外は特に何事も無かったわけだが、私達はここでとんでもない事実を知ることになる。

メンバーの一人が降りたホームで何気なく列車の発車時刻案内を見ていると、その下に張り紙があるのに気づいた。張り紙自体は別に珍しくないので最初は特に気にとめていなかったのだが、よく見ると…。

「安全確保のため女性専用車両の扱いを12時00分~19時00分の間中止いたします」…

つまり今、新長田駅から私達が乗ってきた列車についても女性専用車両は【中止】されていたのである。

私達はそれを知らず、ハーバーランド駅で下車してから気づいたのだ。

はあ…?

女性専用車両が中止されていたのは海岸線だけであり、西神山手線や北神線では女性専用車両は運行されていたので、今回の乗車会がすべて「空振り」だったわけではないのだが、それにしても…

中止されていたことに気づかず、乗車を終えてから気づいたというのは多分、今回が初めてではないだろうか。

神戸市営地下鉄では先ほども少し触れたとおり、谷上駅の構内放送と谷上駅発車直後の車内アナウンスを除き、放送による女性専用車両の案内は基本していない。

だから今日、海岸線で女性専用車両が日中解除になっていることも張り紙のみで告知していたのかもしれないが、恐らく私達だけでなく、他の乗客もこのことは全く知らなかったと思われる。

女性専用車両に男性は私達以外誰も乗らず、しかも途中駅から明らかに女性専用車両だけが空いている状態になっていた。

神戸市交通局側も沿線イベントによる混雑を予想して日中の女性専用車両を中止しているのだろうが、そもそも痴漢対策というなら「混雑するから中止」というのでは本末転倒である。

ましてや張り紙の中止理由が『「安全確保」のため』と書くということは、裏を返せば普段は『混雑時の安全確保と女性専用車両が相容れないものと承知しながら実施している』と堂々と言っているようなものであって、何をするにしても『安全第一』が徹底される昨今の社会において、これはとんでもない話である。

さらには解除・中止になっていることを(恐らくは)誰も知らず、女性専用車両だけが空いている状態であった。

今回、乗った列車は全体の乗車率はそれほど高くなかったが、仮にこれが安全確保が難しいレベルの混雑になったとしても、やはり多くの乗客が女性専用車両を避けて乗ることになるだろう。

また海岸線では普段、特に日中はほとんど混雑しないにも関わらず、わずか4両編成の列車に土休日も含めて毎日・終日女性専用車両が設定されている。

それなのに「混雑が予想される時だけ中止」では、一体何のための女性専用車両なのか分からない。

「痴漢対策をするな」とは当然言わないが、もはや何のためなのか分からなくなっているような女性専用車両は廃止するべきだ。

いつも当会が述べている通り、女性専用車両は一部の政党や政治家の実績作り、選挙アピールのためのものとなってしまっている。

神戸市営地下鉄の女性専用車両もそうした背景があるが、こうしてみる限り痴漢対策を名目に一部政党の人気取り政策として導入された女性専用車両が、およそ痴漢対策とは思えないような状態で存在し続けているように思う。

ハーバーランド駅の改札を出て地上に上がると、すぐ目の前にJR神戸駅がある。

今回の乗車会はここで終了・解散とした。

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2022年12月 関西本部:阪急京都線とJR京都線で非協力乗車会

2022年12月15日、阪急京都線とJR京都線の大阪~京都間を往復しました。

阪急京都線では途中の駅から男性客が乗車してきてずっと車内にいたのですが、後から女性専用車両の表示に気づき移動しようとしたため、たまたま隣にいた会員が「移動する必要はない」ことを伝え、それからしばらくその男性客と車内でいろいろ話をしていました。

JR京都線は今では乗務員や女性客からの声掛けもなくなり、今回も車内は非常に静かでした。


ダイヤ改正直前の阪急京都線で乗車

今回のルート

  1. 阪急京都線 大阪梅田→烏丸
  2. (徒歩 烏丸→四条)京都市営地下鉄烏丸線 四条→京都(女性専用車両なし)
  3. JR京都線 京都→大阪

阪急京都線 大阪梅田〜烏丸

私達は阪急大阪梅田駅19:20発、京都河原町行き通勤特急に乗るために女性専用車両乗車位置に並んだ。

ラッシュ時ということもあり、ホームには多数の人が並んで列車を待っていた。周囲の女性客からの声掛けはなし。

当日の大阪梅田駅の改札口
私達が乗車したのは19:20発の通勤特急

しばらくして19:15頃、通勤特急がホームに入ってきた。

阪急京都線の特急・通勤特急はその多くがクロスシート車両(新幹線やJR特急のような向かい合わせのシート)で運行されている。

ドアが開くと、筆者と会員Aは4人がけのクロスシート座席の窓側に、会員Bは少し離れたところに1人で着席した。

ホームで並んでいた人が車内になだれ込み、あっと言う間に通路まで人でいっぱいになった。

そして筆者と会員Aの隣(通路側の席)にも普通に女性客が座ってきて、特に私達のことを気にする様子もなく、スマホを見始めた。

阪急京都線のクロスシート
大阪梅田駅停車中の車内

ひと昔前なら、車内が混んでいても私達の周りだけ人がいないエリアができたり、「ここは女性専用!」と騒ぎ出す女性客が出てきたり、さらには乗務員がやってきて「ご協力を」「お断りします」の問答になったりしたものだが、それからすれば今は随分と変わったものである。

これも、今までの反対派の活動の成果と言えるのかも知れない。

しかしここで乗車活動をやめてしまったら時間の経過と共に少しずつまた元に戻って行ってしまう。

だから乗車活動にはこれからも力を入れていく必要がある。

もちろん私達の最終目的は女性専用車両の全廃だが。

やがて出発時刻となり、列車は大阪梅田駅をゆっくりと発車した。

梅田発車直後に女性専用車両の案内アナウンスが車内に流れ、さらに中津駅の脇を通りすぎると、列車は淀川を長い橋梁で渡っていく。

そして、渡り終えるとすぐ次の停車駅十三じゅうそうに到着。

十三からも結構乗ってきたが、その中に確認しただけで男性が2名いた。

その男性客はそのままつり革を持ち、車内に留まるようだった。

十三発車後にも自動音声の女性専用車両アナウンスが車内に流れた。

十三を出ても、まだ辺りは大阪の市街地である。

夜の市街地の中を快調に走り、南方みなみかたと崇禅寺を通り過ぎて鉄道高架化工事区間を進み、やがて列車の速度が落ちてきたかと思うと、淡路駅もゆっくりと通過した。

阪急京都線では(2022年12月15日時点で)特急と通勤特急に女性専用車両が設定されている。

特急は淡路に停まるが、西院と大宮は通過する。一方、通勤特急は淡路を通過するが、西院と大宮には停まる。

今回の乗車会の2日後、12月17日のダイヤ改正から京都線の女性専用車両は通勤特急のみの設定となる。

つまり千里線との乗換駅である淡路に停まる列車からは女性専用車両が全く無くなるうえに、通勤特急自体も平日の朝のみの1日3往復だけになる。

これまで、阪急京都線では平日の特急と通勤特急に終日女性専用車両が設定されていたが、これにより関西の終日運行路線の1つがなくなることになる。

列車は再び速度を上げて次々に駅を通過し、19:36に茨木市に到着した。

反対側のホームに大阪梅田行きの通勤特急が停まっていたので、女性専用車両に男性の姿はないかと見ていたが、ロングシート車(通勤電車に良くある、横長のシートの車両)だった。

阪急京都線ではロングシート車は特急や通勤特急であっても女性専用車両設定対象外である。

茨木市を出て次の停車駅高槻市に到着するあたりから、立ち客が減り車内は少し空いてきた。

そして列車は大阪府から京都府に入り、長岡天神でさらに乗客が降りて、車内は空席が出始めた。

十三からの男性客はつり革をもって立っていたが、車内が空いてきたのでたまたま(筆者から少し離れたところで着席していた)会員Bの隣に座った。

しばらくすると、その男性客と会員Bが話をしているのが聞こえた。

後で会員Bから聞いたのだが、その男性客が女性専用車両と気づいて移動しようとしたため、移動する必要はないことを伝え、女性専用車両は任意であるということを、過去の裁判例なども交えて話したとのこと。

当会では「乗車活動中に他の乗客には原則こちらから話しかけない」という内部ルールがあるが、これはあくまで「こちらから他の乗客に喧嘩を吹っかけるようなことはしない」という意味であり、今回のようなケースについて話しかけることを禁じているわけではない。

その会員Bが男性客に話した「過去の裁判例」でも「女性専用車両は任意協力でしかなく、男性に乗車しない義務や乗車した場合の罰則なども無いため、不当な差別には当たらない」という解釈がなされている。

世の中にはこれを「女性専用車両は問題ないとすでに裁判で結論が出ている」などと都合よく解釈する女性専用車両賛成派がいるが、判例はあくまで「任意協力でしかないから問題ない」としているだけで、男性の乗車を禁ずる車両が認められているわけではない。

つまり、男性の乗車を禁ずることは出来ない車両だからこそ「問題ない」のである。

逆に言うと、強制したら問題になるようなものを「任意協力」を逃げ道にしてまかり通らせているだけなのである。

だからこそ、男性が乗っても構わないし、また男性がどんどん乗る必要があるのだ。

その男性客は結局、自身が降りる予定の駅まで女性専用車両内にとどまり、会員Bと話をしていた。

次の桂で私達の隣の通路側の席に座っていた女性客も降り、車内は半分くらい空席になった。

桂発車直後、男性が1人通り抜けていった。

桂を出ると西京極を通過して、その先で地下に潜る。

地下区間に入って最初の駅西院に停車。

地下区間に入って最初の駅、西院

大宮にも停車して烏丸からすまには20:02到着し、私達はここで乗り換えのため下車して徒歩で京都市営地下鉄烏丸線の四条駅まで移動した。

乗車会当日の烏丸駅
12/17以降、女性専用車両ステッカーは新しいものに貼りかえられた(後日撮影)

阪急烏丸駅から地下鉄の四条駅までは、地上に上がることなく地下通路を歩くだけで行くことができる。名前は違うが、連絡駅のようなものだ。

京都市営地下鉄には女性専用車両の設定は全くない(これで良いのだ)。あくまでJR京都駅まで移動するための乗車である。

烏丸から地下鉄の四条駅まで徒歩で移動
京都市営地下鉄の車両

JR京都線 京都〜大阪

次に京都駅から発車する大阪方面の女性専用車設定列車は20:28発の西明石行普通で、私達がホームに上がるとすでに入線していた。

JR京都駅20:28発の西明石行に乗車
ホームに上がるとすでに列車が入線していた

車内は座席がほぼ埋まるくらいの乗車率で、私達はつり革をもって立って乗車した。

しばらくすると「先行列車が遅れているため発車が少し遅れております。信号が変わり次第発車します」とアナウンスが流れ、結局3分ほど遅れて20:31頃に発車した。

京都発車後、車掌が肉声で女性専用車の案内アナウンスをした。

車掌によっては終日であることを強調したりする人もいるが、この車掌のアナウンスは通り一遍の形式的なものだった。

次の西大路でややまとまった下車があり、その次の桂川あたりで早くもガラガラになり始めた。

つり革をもって立っていた私達も空いた席に着席することにした。

車内は至って静かである。以前は男性が乗車したら大騒ぎになることもしばしばだったが、それに比べると今は静かになったものだ。もちろんだからと言って乗車することをやめればまた少しずつ元に戻って行くだろう。これからは、いかに乗車する男性を増やし、女性専用車両を形骸化させていくかが、課題となるだろう。

車内は私達以外に女性客が十数人といったところか。

よく見ると車内端の方に男性客が1人着席しているのが見えた。

列車は大阪府に入り高槻で少し乗ってきたが、ガラガラであることに変わりはない。

高槻を出てから、また女性専用車アナウンスが入った。茨木でも乗客が降りて、さらにガラガラになり、岸辺では私達以外に4〜5人程度になった。

そして吹田でその残っていた女性客も降りて、私達以外には吹田から乗ってきた女性客が1人だけになった。

ガラガラの車内

新大阪で数十人くらい乗って来て車内は再び賑やかになった。といっても、まだ半分くらい空席である。

淀川を渡ると、列車遅延のお詫び放送が入った。京都駅発車時点で3分ほど遅れていたが、まだ回復していなかったようだ。

程なくして21:22ごろ大阪駅に到着し、私達は乗車会を終了とした。

大阪駅に到着。ここで終了とした
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【関西】2023年12月 阪神電鉄線で非協力乗車会

2023年12月8日に神戸と大阪を結ぶ阪神電鉄線で非協力乗車会を行いました。

途中の甲子園駅で駅員から声掛けを受けたので、乗車会終了後大阪梅田駅で抗議しました。


甲子園駅で会員が「朝専用缶コーヒー」を使って抗議

阪神御影駅で

今回は朝6:50に阪神電鉄の御影駅に集合。

6:55発の大阪梅田行き区間特急の女性専用車両で非協力乗車するためである。

御影駅6:55発の区間特急に乗車
御影駅の駅標

阪神電鉄は平日朝ラッシュ時の上り(大阪梅田方面)のみ運転される、御影駅始発の区間特急に女性専用車両が設定されている。

実施時間帯が限定されている上、実施している列車種別も区間特急だけに限定されているので女性専用車両のある列車の本数自体は少ない(対象列車はこちら)。

しかし少ないから差別が許されるというものではない。差別は1ミリたりとも許してはならないものだ。

「痴漢対策だから差別じゃない」という者が未だにいるが、こういうのを「周回遅れの情弱(情報弱者)」というのである。

どんな理由であろう「差を付けて分ければ差別」であるし、また痴漢対策という理由自体も実はかなり怪しい。

導入以前の報道によれば、阪神電鉄は当初「ウチは列車の編成が短いから」と様子見を決め込んでいた。(これは当会で度々乗車活動している神戸電鉄も同じ)

しかし、他の鉄道事業者が次々と女性専用車両を導入・拡大するのを見て「他がやっているからウチも」と、横並びで女性専用車両を導入したものであり、痴漢対策のためにやむを得ず導入したものではない。

よって阪神電鉄の女性専用車両は痴漢対策を表向きの理由にしているだけで、実際は周りに合わせただけの「単なる差別車両」ということである。

もちろん毎度言っている通り、差別だと言われてもうまくかわせるようにするため「女性専用」と言いつつ、実際は「任意協力」になっているわけだが…

さて、ホームに並んでしばらく待っていると、乗車する6:55発の区間特急が入線してきた。もちろんここ始発なので誰も乗っていない。

女性専用車両の窓には着脱式の女性専用車両表示が掲出されていた。

阪神電鉄の女性専用車両表示

ドアが開いたので乗車。乗車してすぐ、女性専用車両アナウンスが流れた。御影駅停車中に隣の車両はすぐ立ち客多数になったが、女性専用車両はすべての座席が埋まっておらず、空席もある。

車内には私達の他にも男性客が1人乗車していた。

御影駅停車中の車内(女性専用車両側から見た隣の車両)

御影~甲子園

発車時刻になり列車はゆっくりと御影駅を発車した。

発車してすぐに次の住吉駅を通過し、魚崎駅に到着。

私達と共に乗車していた1人の男性客がここで降りた。

魚崎駅で下車するのかと思ったらそうではなく、ホームを移動して隣の混雑した車両に再び乗車した。どうやら女性専用車両だと知らずに乗車して後から気づいて移動したらしい。

魚崎駅を出てすぐに車内に女性専用車両アナウンス。

しばらく走って次の青木おおぎ駅に到着。「あおき」駅ではなく「おおぎ」駅である。一見何の変哲もない駅名のように見えて実は読めない、知る人ぞ知る難読駅だ。

青木駅の駅標

青木駅では後続の快速急行と直通特急(山陽電鉄の姫路から直通する特急)の列車2本通過待ちのため5分ほど停車した。その間に車掌が車内巡回で回ってきた。私達に声をかけて来るかと思ったが、この車掌は声掛けせず通り過ぎて行った。

阪神の区間特急は「特急」の名を冠しているものの、始発の御影駅から途中の甲子園駅あたりまではほとんど各駅に停まる。だからここで後続列車の通過待ちをしているのだ。

先ほど住吉駅を通過したのは住吉駅のホームが4両分しかなく6両編成で運転される区間特急が停車できないからである。

通過列車2本を見送り、私達の乗った区間特急は青木駅を発車。発車後すぐに車掌の肉声で女性専用車両の案内アナウンスがあった。

次の深江駅では若干の乗車があった。

続いて芦屋駅でも少し乗車があり、徐々に座席が埋まってきたが、それでもまだ女性専用車両内は空席がある。隣の車両はすでに混雑していた。

次の打出駅でも乗車があり、ここで女性専用車両も座席がすべて埋まった。

続いて香櫨園こうろえん駅にも停車。阪神甲子園球場で有名な甲子園駅と名前が紛らわしいが別の駅である。

香櫨園駅発車後にも女性専用車両の案内アナウンス。

香櫨園駅を出ると次の西宮にしのみや駅は通過する。

西宮駅と言えば兵庫県西宮市の代表駅であり、阪神電鉄でもこの区間特急以外すべての列車が停車する主要駅だが、区間特急は朝ラッシュの西宮駅ホームをさっと通過していく。

ここまで、「ほぼ各停しか停まらないような駅」も含めて(ホームが短くて停まれない住吉駅以外の)各駅に停車しながら、主要駅の西宮は通過という変わり者だが、これは朝ラッシュ時に特急や快速急行などの「速い列車」が停まらない駅からの利用客を拾って大阪梅田まで送り届けるための列車だからである。

阪神電鉄独自のラッシュ対策ともいえるだろう。

西宮駅を通過した列車は今津駅に停車。今津駅を発車後にまた「この列車の前から〇両目は…」と、女性専用車両の案内アナウンス。

今津駅の次の久寿川駅は通過。ここもホームが5両分しかないので6両の区間特急は停まれないため通過する。ここまでで3つ目の通過駅であるが、住吉駅と久寿川駅はホームが短いための通過であり、本当の意味での通過駅はここまで西宮だけである。

久寿川駅を通過するとすぐ高架に上がって、阪神甲子園球場最寄りの甲子園駅に到着する。

私達はここで一旦下車して後続の区間特急への乗り換えを行うことにした。理由はいつも言っている通り、少しでも多く任意周知するためである。

甲子園駅で後続乗車のため下車

甲子園駅で駅員が声かけ

甲子園駅で後続の列車を待っている間に会員の1人が飲料の自販機で「朝専用缶コーヒー」を買ってきた。

当会サイトを以前からご覧くださっている方やX(旧ツイッター)などで女性専用車両のことを検索したりしている人はご存じかと思うが、女性専用車両は単なる名称であり、実際には何の効力も法的根拠もない。

これまで、当会を含めた反対派はそれを説明するために夕方や夜に飲んでも何の問題もない(ただの商品名である)朝専用コーヒーを例に出したりしてきた。

朝専用は単なる名称であり、何の強制力も法的根拠もない

しばらくして後続の区間特急が到着したので乗車。

ここまで駅員や乗務員、周囲の女性客からは特に声掛けが無かったが、ここで乗車直後に駅員がホームを歩いてわざわざ私たちのところまでやってきて声を掛けてきた。

声をかけてきた駅員

駅員:女性専用車両になりますので、隣の方に…・

会員A:(朝専用缶コーヒーの缶を出して)駅員さん。朝専用缶コーヒーを午後に飲んだ人に声掛けしますか?それと同じなんですよ。

駅員:あのー、ご協力いただけたらなので。

会員A:ウソにご理解ご協力できません。

会員B:文句あるんだったら警察呼びなさいよ。

(会員Bによると、この時この駅員が睨んできたとのこと)

駅員:分かりました、はい。

駅員の名札を見たところ、どうやらこの人は助役のようだ。

結局、この駅員(助役)は引き下がったが、やはり阪神電鉄のような「平日朝のみ設定」の路線だと私達のように敢えて乗る人は非常に少ない(もしくはほぼいない)のだろう。それ故、車内に男性(に見える人)がいた場合の対応について、社内での情報共有がなされていないのではないかと思われる。

女性専用車を毎日・終日やっているJR西日本などでは過去何度も乗車活動を行い、もし声掛けやトラブルがあればその都度抗議していた。

そのためか、今ではほぼ声掛けはないし、列車によっては男性も普通に乗車している。

平日終日女性専用車両を設定している大阪メトロ御堂筋線も列車によっては女性専用車両に10人以上、男性と思われる人が乗車していたりする。

平日朝のみ設定の路線については終日実施の路線に比べ女性専用車両自体の設定は少ないが、その反面でどうしても活動が手薄になりがちである。

実際、今回非協力乗車したメンバーもたまたま平日に仕事が休みの者や勤務時間帯の関係で朝が空いている人、あるいは有給休暇を取った者などで、多くの会員は仕事のため今回の乗車会には参加できなかった。

しかしながらこのあたりは、純粋に非協力乗車をする人数を増やしていくしかないだろう。

全体の数が増えればその中で平日朝に活動できる人数も増えるからだ。

甲子園~大阪梅田

列車は若干遅延して甲子園駅を発車。

他の車両は混雑していたが女性専用車両は比較的空いている。

始発の御影駅からここまで住吉、西宮、久寿川の3駅以外はすべての駅に停まってきた区間特急だが、ここからは一気に速達運転に切り替わる。甲子園駅を出ると次は尼崎駅まで停まらない。

尼崎駅では阪神なんば線に乗り換えて大阪難波方面に向かうのであろう乗客がかなり降りた。

尼崎駅を発車後、車掌が「皆様にお願い申し上げまーす。大阪側、前から4両目は女性専用車両となっておりまーす。皆様のご理解ご協力をお願いしまーす。」と念を押すような車内アナウンスをしてきた。

尼崎駅を出ると、大阪梅田に向かう阪神本線と大阪難波に向かうなんば線の複線が並行して線路は4本になる。並行したまま大物だいもつ駅を通過。通過してすぐ阪神なんば線が分岐していく。

一方こちらは阪神本線を引き続き走行。

阪神電鉄は駅間距離が短いので区間特急は次々と駅を通過する。

杭瀬駅を通過し、神崎川を渡ってすぐの千船駅付近から大阪市内へ入る。

さらに姫島駅を通過して大きな淀川を渡り、淀川駅も通過すると次の停車駅である野田駅である。

野田駅ではホームに駅員が立っていた。

女性専用車両位置から離れたところにいたので男性を乗せないために立っているのではないと思われる。

この辺りはすでに大阪の都心部にほど近く、周囲は市街地である。高架線上を走っているため見晴らしがよい。

野田駅を発車してしばらくすると線路は高架から地上に降り、JR大阪環状線の下をくぐってそのまま地下に潜る。その先で福島駅を通過。さらに地下を約1キロ走って8:02に終点の大阪梅田駅に到着した。

結局、最後まで女性専用車両は若干立ち客がいる程度で、それほど混雑はしなかった。また、甲子園駅から大阪梅田駅まで女性専用車両内の男性客は私達のみだった。

大阪梅田駅に到着

大阪梅田駅で抗議

乗車会はここで終了であるが、甲子園駅で声掛けがあったので、大阪梅田駅で抗議しておくことにした。

会員Aはここでも朝専用缶コーヒーを用いて抗議を行い、会員Bも甲子園駅で「警察呼びなさいよ」と言ったら助役が睨んできたと抗議した。

これについてはお詫びがあった。

また、女性専用車両についてのアナウンスがしつこいことについても抗議を行ったが、これについては「会社としてのPRである」と回答。

会員Bが「任意協力で誰でも乗れるのに(女性専用だと)PRとはどういうことか?」と返したが、私達の後ろに他の客が並んでいたこともあり、ここで切り上げた。

平日の朝という事もあり、なかなか乗車活動を行いにくいが、阪神電鉄に関しては「今後も可能であれば乗車活動はしなければならないな」ということで参加者の意見は一致。今回は解散となった。

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2023年11月 関西本部:大阪メトロ御堂筋線&JR神戸線&JR東西線等で非協力乗車会

当会関西本部では2023年11月17日に大阪メトロ御堂筋線とJR京都・神戸・東西線で乗車会を行いました。

今回乗車した区間のほぼ全てで私達以外に男性の乗車が見られた一方、女性専用車と両隣の車両の混雑差が酷い区間もありました。


大阪メトロ御堂筋線とJR線で非協力乗車

大阪メトロ御堂筋線 梅田~新大阪

今回は大阪メトロ梅田駅に20:00集合。

今日のルートは大阪メトロ梅田駅から新大阪駅まで御堂筋線に乗車し、そこからJR線に乗り換えてJRの新大阪駅からJR京都線・神戸線で尼崎駅まで向かい、JR東西線に乗り換えて北新地駅までの予定である。

平日夜の大阪メトロ梅田駅ホームは多くの乗客で賑わっていた。

御堂筋線の梅田駅は大阪キタの中心部に位置し、地下鉄の駅としては日本一利用者が多い。

列車が到着する度に大勢の人が降りてくる。

当日の梅田駅
梅田駅の駅標

そんな中1人、また1人と参加予定者が集まり、私達は20:02発の千里中央行きに乗車することにした。

列車が到着してドアが開くと同時にたくさんの人が降りてきてホームはみるみる人でいっぱいになった。

女性専用車両から降りてきた人々の中に何人か男性がいたのを確認。入れ替わりにホームで待っていた乗客が乗車した。

私達も一緒に乗車。

車内は立ち客もちらほらいるが、梅田駅で多くの人が降りた後で、それほど混雑はしていない。

しかし、両隣の車両は明らかに混雑しており、女性専用車両との混雑差が生じていた。

私達は1カ所に固まって、全員立って乗車したが周囲の女性客は特に何も言ってこなかった。

梅田を発車してしばらく進むと中津駅。御堂筋線では比較的利用者の少ない駅である。

中津駅の先で地上に上がり、新御堂筋(道路)と併走する。そのまま橋梁で淀川を渡ると西中島南方駅。西中島南方駅を出ると、すぐに次の新大阪駅である。

新大阪駅には20:07に到着。

結局、御堂筋線内では何事もなく終わった。これで良いのだ。

新大阪駅の駅標
新大阪で下車

JR京都線・神戸線 新大阪~(大阪)~塚本

御堂筋線の新大阪駅からJRの在来線へは改札を出てから通路を100mほど歩く。

JR新大阪駅への通路も仕事帰りの時間帯のためか、やや人が多めだった。

JR新大阪駅の改札に入り、階段でJR京都線の大阪方面のホームに降りる。

ホームも仕事帰りと思しき人々が多くいたが、ここからも会員が合流する予定である。

しばらくするとその会員から連絡があり、ホーム上で合流することができた。

20:23発、新三田行に乗車
新大阪駅の駅標

しばらく待って、20:23発の新三田行き普通が到着したので乗車。

私達以外にも5人ほど男性の乗車を確認した。

車内は立ち客がそこそこいるものの、車内で移動しようと思えばできる程度。

到着した新三田行き

私達以外にも男性の乗車が複数見られ、良い傾向だなと思ってふと両隣の車両に目をやると、そちらはかなりの混雑になっており、女性専用車との混雑差は一目瞭然だった。

「女性専用車と名乗りつつも実は任意」であるということがかなり知れ渡ったとは思うが、やはり「女性専用車」などと書いてあると乗りにくいものであろう。

両隣の混雑を見ていると、「女性専用車を避けて乗車している男性もまだまだ多いのだな」と改めて実感させられた。

先ほど御堂筋線で渡った淀川を今度はJR線で再び渡り大阪駅へ。

先の大阪メトロ御堂筋線の梅田駅とJR大阪駅は駅名こそ違えど実は全く同じ場所にある。

梅田から御堂筋線で新大阪まで行き、JR線で元の場所に戻ってきた格好である。

ここまでJR京都線を走ってきたが、大阪駅から先はJR神戸線となる。(なお正式名称は神戸までいずれもJR東海道本線である)

大阪駅で大半の乗客が降りて座席が空いたので私達は全員着席した。

入れ替わりにホームにいた乗客が一斉に乗車してきて、車内は先ほどよりも乗車率が高くなった。とはいえ、押し合いへし合いするほどにはなっていない。

両隣の車両はどうかと思ったが、女性専用車内の立ち客が多くてよく確認できなかった。

数分ほど大阪駅で停車したあと発車。

発車後、すぐに車掌が肉声で「この電車の前から5両目、5号車は女性専用車です。お客様のご理解ご協力をお願いします」と女性専用車アナウンスを行った。

「ご理解・ご協力」のお願いについて、私達は「あくまで任意協力であり、実は誰でも乗れる」という事は【理解】しているし、敢えて空いている女性専用車に乗ることで混雑を少しでも均等化することにも【協力】している。

しばらくして先ほど新大阪駅を出てすぐ渡った淀川を再度長い鉄橋で渡る。つまりJR東海道線(京都線・神戸線)は新大阪~塚本間で淀川を2度渡るのだ。

淀川を渡ってしばらくすると、大阪駅の隣駅である塚本駅に到着する。

今回私達はここでいったん下車し、後続の列車に乗り換えることにした。

理由はいつも言っている通り、少しでも多く任意周知するためである。

塚本駅の駅標

JR神戸線 塚本~尼崎

塚本駅は各駅停車しか停まらない駅であり、新快速や快速はすべて通過する。

しかし、大阪の市街地の中にあることや近くに他の鉄道路線の駅がないことなどから、ここで降りる人は結構いる。

列車が到着。下車する人々(塚本駅)
列車が去ると、人がいなくなる(塚本駅)

女性専用車からは私達と共に数十人程度が下車した。

列車が到着した直後は降りた人でホームが少し賑やかになるが、しばらくして列車が発車していくと塚本駅のホームはガランとして人がいなくなる。

ホームでしばらく話していると、快速列車が通過していった。

そんな中、今度は年末年始の終夜運転について「JR西日本は大晦日から元旦にかけての終夜運転の時も女性専用車をやるのだろうか?」という話になった。

ご存じの通り、JR西日本は関西圏の路線のほとんどで土休日も含め毎日通年で、始発から終着まで女性専用車を終日実施している。他の鉄道事業者と異なり、女性専用車が解除になる日や時間帯が存在しないのである。(ただし、列車の車種や編成両数によって女性専用車の設定がない場合がある)

そこで、この後下車する尼崎駅で聞いてみようという事になった。

やがて20:42発の西明石行きが到着。

20:42発西明石行が到着

列車から降りてきた女性客の中に乗車しようとホームに並んでいる私達をじろじろ見てくる女性客がいた。私達に文句があるのだろうか。

まあ、女性専用車は任意協力だし、それを承知で私達は乗っているので、仮に文句を言ってきたとしても言うだけ無駄だが…

車内は先ほどの新三田行きと同じくらいの乗車率だった。

特に声をかけてくる者もおらず、約4分走って20:46頃に次の尼崎駅に到着。下車した。

JR東西線 尼崎~北新地

尼崎駅で下車した私達は早速、駅の改札口まで行き、そこで年末年始の女性専用車について駅員に尋ねてみた。すると「終夜運転中も女性専用車は実施」とのことだった。

全国に女性専用車をやっている鉄道事業者は数多いが、年末年始の終夜運転中も女性専用車を実施するのはJR西日本くらいのものだろう。

ホームに戻って20:54発のJR東西線経由同志社前行き普通に乗車。車内は空席が多くガラガラ。停車中に夫婦っぽい男女が乗車し着席した。その他にも男性客が1人、女性専用車内に着席。

JR東西線は尼崎駅を発車してしばらくは地上を走るが、次の加島駅の手前で地下に潜る。JR東西線は国鉄が分割民営化された後、JRになってから建設・開業した比較的新しい路線のため、京橋駅の手前までほぼ全区間が地下である。

加島駅でも男性が1人乗車し着席。

御幣島、海老江と過ぎ、新福島駅でも男性が1人乗車。着席。

この時点でもまだ車内は空席がある。

新福島駅を出ると、次はJR東西線の主要駅である北新地駅である。

大阪キタの中心部にあるのは梅田(JRは大阪)駅だが、この北新地駅も場所的には大阪駅や梅田駅にほど近いところにある。そのため利用が多い。

列車が北新地駅に差し掛かると、ホームには多数の乗客が列をなしていた。

今回の乗車会はこの北新地駅で終了なので私達はここで下車したが、それと入れ替わりにホームにいた多くの乗客が乗車し、車内は一気に賑やかになった。

北新地駅で

私達はしばらくホームから車内の様子を見ていたが、女性専用車内に若い男性が1人つり革をもって乗車しているのを発見。

良い傾向だと思ってみていたら、どうやら本人は気づかずに乗車していたらしく、途中で気づいて慌てだし、必死の形相で周囲の女性客をかき分けて隣の車両に移動していった。

「何も、移動せんでもええのになぁ

「ほんまは誰でも乗れるの、知らんのかな」

などとホームで会話していたのだが、まあ私達のように任意協力だと知っている人間にすれば「女性専用車」などと表示されていても何のことはない。所詮はいつ飲んでも構わない「朝専用缶コーヒー」のようなものだが、そうでない人間にとってはやはり強力なプレッシャーになるのかもしれない。

しかしながら今回乗車したJR京都線・神戸線もJR東西線も、そこそこ男性の乗車が見られ、少しは形骸化が進んできたのかなという気はした。

またX(旧ツイッター)などを見ていても最近は「女性専用車に男性がいることが増えた」というポストが目立つようになってきた。

一方、そうした中で鉄道事業者に対し「女性専用車に男が乗っている、何とかしろ」とクレームをつける女性客もいる。

そしてこれ↓はJR西日本にそのようなクレームを付けた女性のものと思われるポストである。

このスクリーンショットではちょっとわかりにくいかも知れないが要は

「女性専用車に男が乗っているから何とかしろとクレーム付けたのに『心が女性と称する男性が乗れる』んなら女性専用車の意味がない。ふざけるな!」

と女性専用車を当然の権利のように勘違いしてJR西日本に怒りをぶつけているのである。

わかっている人には説明の必要はないかもしれないが、そもそも「同じ運賃を支払えばだれでも平等に利用できる」公共交通機関で男性立ち入り禁止の「女性専用」の車両は設置できない。だから鉄道事業者は車両の名前だけ「”女性専用”車両」にして、実際には「任意協力で誰でも乗れる車両」なのに、あたかも「女性しか乗車出来ない、男性は立ち入り禁止のもの」であるかのように見せかけて、そのまま乗客をだまし続けようとしているのである。

しかし、実は任意協力であることがだんだん世間に知られてきて、また当会をはじめとする反対派の運動によって、鉄道事業者も男性が乗車していても声をかけにくくなってきた。

近年、男性の乗車が増えてきたのもそのためであろう。

一方、任意協力であることを知らない(または知っていてもそれを軽視する)女性客がこうやってクレームをつけてくるのだが、いくらクレームをつけたところで、現日本国憲法下では差別は禁止されているため、男性を強制的に排除する「本当の」女性専用車、つまり「名実ともに女性専用」の車両は作れない。

鉄道事業者もすでに女性専用車の「女性専用」はウソであることはもうバレバレなのだから、いつまでもこのようなものを続けていても、今後もこういうクレームに対応せざるを得なくなるだけである。

痴漢対策は別に行えばよいことであって、このような車両は廃止するべきである。

(痴漢対策は「表向きの理由」であるという事は、これまで当サイトで繰り返し述べてきたことなので、ここでは詳細は述べない)

あるいは「女性専用車を廃止すると女性客に逃げられる」という強迫観念でもあるのだろうか。

やがて列車は北新地駅のホームから去っていき、私達は北新地駅のホームから長いエスカレーターで改札口のある階まで上った。

北新地駅の長いエスカレーター

本当に長いエスカレーターだが、先にも少し触れた通りJR東西線は平成になってから大阪キタの市街地の真っただ中に作られたため、非常に地下深いところを走っているのだ。

エスカレーターを上りきると改札口に出るが、まだここも地下である。

改札口を出たところで、私達は「お疲れさまでした」と終わりの挨拶を交わし、ここで解散した。

長いエスカレーターを上ると改札口だが、ここもまだ地下である
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【関西】2023年11月 神戸電鉄と神姫バスにて乗り比べ乗車会

当会関西本部では神戸電鉄の新開地駅から同社粟生線の恵比須駅までの区間で非協力乗車を行いました。

そしてその後、恵比須駅から三ノ宮まで神姫バスに乗車して神戸電鉄と神姫バスを乗り比べてみました。


神戸電鉄と神姫バス乗り比べ

毎年、何億円もの赤字を出し続けて存廃議論まで出ている神鉄粟生線。

かつてニュータウンの乗客を神戸都心に運ぶ路線として賑わっていた粟生線がなぜこうなってしまったかについて「ニュータウンの住人が歳をとり定年退職して通勤しなくなったから」「道路の整備が進んだから」など、いろいろ理由は言われているが、その中の一つに「バスに乗客を奪われているのではないか?」というものがある。

そこで当会関西本部としては神戸電鉄線に非協力乗車するついでに帰路は神姫バスを利用して、どちらが使い勝手が良く快適かなどを実際に利用して乗り比べてみることにした。

神戸電鉄線 新開地~鈴蘭台

今回は神戸電鉄新開地駅に15:00集合。

平日日中の新開地駅は列車到着時以外は人気ひとけは少ないが、列車が到着すると結構な数の人が降りてきてホームやコンコースが少し人で賑やかになる。

新開地駅コンコース
15:22発の小野行きに乗車

今回まず乗車するのは新開地発15:22の小野行き普通である。

15:15頃、新開地駅にその小野行きが入ってきた。

新開地駅は行き止まりの終点駅なので、当然ながら全ての列車が折り返し列車である。

新開地駅ホーム
到着した小野行き

ここまで乗車してきた乗客が全て降り、入れ替わりに私達も含め、ホームで待っていた乗客達が乗車した。

車内は空席が少しある状態で空いている。私達以外に男性の乗車はないようだ。

わずかに周囲の乗客の小さな話し声が時々聞こえてくるが、それ以外は至って静かである。

周りの女性客も特に声をかけてきそうな雰囲気はない。そんな中、1人の男性が車内を通り抜けていった。

やがて発車時刻になり、ドアが閉まり列車は発車した。

新開地駅を出ると、真っ暗な地下トンネルを約400m走ってすぐに次の湊川駅である。

新開地を出たばかりだが、私達はここで一旦下車して後続の三田行き準急に乗車する。

湊川駅

なぜこんなことをするのかというと、(いつも言っているが)これは少しでも多く任意周知するためである。

鉄道事業者は任意協力で実は誰でも乗れる車両に「女性専用」車両と名前をつけて、男性は利用禁止と思わせている。つまり騙しているわけだから、そうさせないために実際に男性が乗車して任意であることを周知しているのである。

湊川駅で5分ほど待って、やってきた三田行き準急に乗車。こちらも先ほどの小野行き同様、車内は少し空席があるくらいの乗車率であった。

私達が乗車しても周りの女性客からは特に声かけなどはなかった。

湊川を出るとすぐに地上に上がり、そのまま急勾配で市街地の中を駆け上がる。

神戸は海沿いのわずかな平地に細長く市街地が広がっており、すぐ背後は山である。

そんな神戸の街を神戸電鉄は最初から内陸に向かって進んでいくので、いきなり急勾配を登ることになる。

急勾配を登りながら次の神鉄長田駅に到着。ホームには多数の乗客が列をなしていた。どうやら沿線の高校の下校時刻らしく、ほとんどが制服姿の高校生である。

その高校生達が乗車してきたため車内は一気に立ち客が増えたが、それでも女性専用車両内はまだ車内を移動できそうなくらい余裕がある。

乗ってきたのは見事に女子学生ばかりで、車内に男子学生の姿は1人もなかった。女子学生達が乗車している私達のことを全く気にする様子がなかったのは良いのだが、ふと隣の車両を見るとそちらは見事に男子高生ばかりで、しかもかなり混雑していた。

彼ら(隣車両の男子高生達)がどう思っているのかは知らないが、私達からすれば「任意協力で誰でも乗れる、女性専用車両という名の一般車両」に乗らないという【実は存在しないルール・規範のようなもの】をしっかりと守っているのではないか?

そしてそれがすでに当たり前になっており、特に意識することもなくなっているのではないか?

さらには「実は存在しないルール・規範を守ること」を是とする教育が行われているのではないのか?

など、いろいろと考えてしまう。

神鉄長田駅(過去の乗車会の際に撮影した写真)

すでにご存じの方も多いと思うが、実際は鉄道事業者が「差別だ!」と批判されたときに「強制していませんので差別ではありません」と上手くかわせるようにするために形式上「任意協力」にして、しかもそれを知らせず隠しているのである。

公共交通機関で性別という生まれつきの属性で排除するのはまずいので、そうやってごまかしつつ、乗客を騙して協力させているのだ。

世間には「痴漢対策だから差別には当たらない」という者もいるが、どんな理由であれ、属性によって排除したり乗れる車両数を変えたりすればそれは差別である。

そして、女性専用車両が絶対唯一の痴漢対策ではない。

痴漢対策なら他にもいろいろな方法があるし、そもそも女性専用車両では痴漢が他の車両で痴漢するだけで痴漢自体を減らす効果はないので、女性専用車両は痴漢対策にすらなっていない。

そして、これまで全国で導入され続けてきた女性専用車両も痴漢被害者のために設けられたと表向きは言われているが、実際は一部政党などが強力に推進して、それが選挙でのアピールに使われるなどしており、いわば【大人の事情で設けられたようなもの】である。(ただし神戸電鉄の場合は神戸市営地下鉄に影響された「横並び意識」からの導入と思われるが、いずれにしても「大人の事情」であることに変わりは無い)

※議員の方のツイートは、公人のため画像や名前を隠す処理を行っていません

痴漢対策として適切かどうか以前に、そもそも「痴漢対策」という理由自体が実は非常に怪しいのだ。

(なお「御堂筋線事件がきっかけで女性専用車両ができた」というのは完全にデマである。未だに信じている人が多いが…)

しかしながら今、この女性専用車両に乗車している乗客の中で男性は私達のみである。世の中何かおかしい。

そうやってモヤモヤ考えていると、列車は丸山駅を通過した。

準急は神鉄長田駅を出ると、この丸山駅と鵯越ひよどりごえ駅を通過し、次の停車駅は鈴蘭台駅である。

鵯越駅を通過すると、ここからは沿線に住宅などもなくなり、完全に山の中に入る。

カーブを繰り返しながらいくつかのトンネルを抜け、車窓に再び民家などが見えてくると、沿線の主要駅である鈴蘭台駅に到着する。

神戸電鉄線 鈴蘭台~恵比須

私達は粟生線に乗り換えのため、鈴蘭台駅で下車。

鈴蘭台駅では粟生線の列車に連絡しており、同一ホーム上で粟生線の列車に乗り換えることができる。

鈴蘭台駅で待っていたのは粟生線の小野行き普通列車。

勘の良い人ならお気づきかもしれないが、先ほど湊川駅で降りて見送ったあの列車である。

後続の準急で追いかけて、ここで追いついたのだ。

小野行きは三田行き準急からの乗り換えや沿線の高校が下校時刻であることも重なって、座れないぐらいに人が乗車していた。

粟生線は利用客減少により存続も危ぶまれているが、この鈴蘭台駅から西鈴蘭台駅までの間は利用客が多い。

私達もつり革を持って乗車。

発車間際になって杖をついた高齢の男性が乗車しようとしてきたので、閉まりかけたドアが一旦開いた。幸い、私達にもそのご老人に対しても周囲の女性客からの声かけはなかった。

今回は声かけがなかったから良いのだが、もしこのような杖をついた老人や身体の不自由な男性の方に「女性専用車両だ」などと声かけがあったら、女性専用車両は老人や身体の不自由な男性よりも健常者の女性優先になっていると言わざるを得ないことになる。

鈴蘭台駅を出るとすぐに新開地(正確には湊川)からの有馬線と別れ、粟生線は単線で急勾配を登りながらトンネルに入る。そしてそれを抜けてすぐ次の鈴蘭台西口駅に到着。ここでややまとまった数の乗客が降りていった。

そして鈴蘭台西口駅を出ると、粟生線で最も利用者が多い西鈴蘭台駅に着く。

ここで多くの乗客が降りて行き、車内は空席も出て早くもガラガラになった。

空席が出たので私達も着席。

この後、山中の藍那駅を過ぎて木津駅あたりまで来ると盆地のようなところに出て、これまで急勾配でアップダウンを繰り返していた線路も平坦に近くなる。

西鈴蘭台駅を過ぎるとガラガラに(木津駅付近)

このあたりは1980年代に複線化されており、当時の粟生線が今よりも多くの乗客で賑わっていたことを今に伝えている。

廃線すら噂される今では考えられない状況である。

鈴蘭台駅から乗車した高齢の男性は今は私達の隣に座っている。

周囲の女性客も私達のことを気にしている様子はない。

木津駅から木幡駅、栄駅を過ぎて押部谷駅に到着。ここで残っていた乗客が結構降りて、車内は空席が多くなってきた。

粟生線の複線はここまで。ここからは再び単線になりまた急勾配を登り下りすることになる。

押部谷駅を出て列車は緑が丘駅に到着。ここで私達の隣に座っていた高齢男性は降りて行った。

志染駅ではホームに多数の高校生が列をなしていた。ここでも沿線の高校生の登下校に神鉄が使われているようだ。

車内はガラガラになっていたが再び立ち客が増え、賑やかになった。

乗車してきた女子学生達も私達のことは全く気にならない様子で、私達のすぐ隣でおしゃべりを始めた。

私達が下車する恵比須駅は志染駅のすぐ次である。

しばらく走って、16:09に予定通り恵比須駅に到着。下車した。

関東の方は恵比須駅というとJR山手線等の恵比寿駅を連想されるだろうが、神戸電鉄の恵比須駅は単線の線路に片側1面のみホームがある、ローカル線を思わせる雰囲気の駅である。

そしてここからいよいよ当会としては初の試みである、鉄道とバスの乗り比べとなる。

恵比須駅で下車
恵比須駅の駅標

恵比須駅前からバスに乗車

恵比須の駅前にはロータリーがあり、ここにバス停がある。

私達が乗車するバスもここから出るのだが、発車までしばらく時間があるので、駅周辺を少し散策することにした。

恵比須駅の駅舎
駅前のバス停。恵比寿快速線バスはここから出る

ここ恵比須駅前から発車する神戸三ノ宮方面へのバスは今回私達がこれから乗車する「恵比須快速線」の他、「西脇急行線」という路線もある。

西脇急行線はここから少し離れた場所から発着するとのことで、そちらも見に行くことにした。

駅前ロータリーから100mほど歩くとそこにもう1つバス停があり、どうやらそこに発着するようである。

ーと思っていたらそこへちょうど「西脇急行線」のバスがやってきて私達の前を通り過ぎていった。

発車する西脇急行線のバスを見送り、私達は駅前のロータリーに戻った。

戻ってからしばらくすると、私達が乗車する「恵比須快速線」のバスが到着。私達は並んで乗車した。

バスが到着
バスの車内。4列シートである。

ここ始発のため、車内はもちろん誰一人として乗っていない。

座席はバスによくある4列シートでリクライニングもできる。

夜行バスでこのタイプの座席だと結構しんどいが、通勤バスならこれで十分である。電車のロングシートに比べると、こっちの方が断然快適だ。

しかも途中高速道路を経由するため、全員着席での運行となる。電車のように座れないということもない。

また、神戸電鉄の都心側の終着駅である新開地から、神戸の中心地である三ノ宮まで行こうとすると、そこから阪神や阪急などに乗り換えて数駅行かなければならないが、このバスなら乗り換え無しで三ノ宮まで「直行」である。

なるほど、朝のラッシュ時などは神戸電鉄も座れない可能性があることや、自宅のある場所から駅まで少し距離がある場合にそこまでの移動も考えなければならないことも考えると、特にバス停が自宅近くにある人だと、たぶん神戸電鉄よりバスを選ぶだろう。

一方、バスの弱点としてはやはり交通渋滞に引っかかった場合など、どうしても遅れてしまうということである。

まもなく発車時刻になり、バスは発車。

恵比須駅前から兵庫県三木市内を走って行く。

走り出して10分ほど経ってもあたりは住宅が多数建ち並んでおり、人がたくさん住んでいるような感じである。

ここからだと神鉄の駅まで徒歩や自転車などではかなり遠いだろうから、この辺の人々は神戸都心に出るには神鉄よりもバスを使うのではないだろうか。

しばらくして、先ほど電車で通ってきた神鉄の緑が丘駅前、押部谷駅前などを過ぎ、あたりは徐々に暗くなってきた。

今は11月。日が暮れるのも早い。

このあたりから徐々に乗客が増えてきて、次第に座席が埋まって来はじめた。

そしていくつかの停留所に停車するうち、車内の座席はほぼ埋まった。

やがて阪神高速道路の入口に到着。ここからは信号に引っかかることもなく神戸市の中心部近くまで快適に走行することになる。

外は完全に日が暮れて真っ暗になってしまったので景色は分からないが、やはり高速道路らしく快調に走っているのが分かる。

そしてそのまま六甲トンネルに入り、神戸電鉄の列車が急勾配とカーブの連続で時間をかけて登った六甲の山々をバスは直線的な長大トンネルでスイスイ抜けていく。まるでワープトンネルを抜けているような感覚だ。

先ほども言ったが、やはり電車のロングシートに比べてリクライニング付きの4列シートは快適だ。

車内では会員達が「神戸電鉄も4両に1両ほぼ終日女性専用車両やるよりも、その代わりにリクライニングシートの有料座席車両を設けた方がいいんじゃないの?」などと会話していた。

やがてトンネルを抜けると、もう市街地にほど近いところまで来ている。そこからもさらに高速道路で神戸の都心のすぐ近くまで進み、高速から降りた。

高速を降りると、あたりは完全に神戸の市街地である。目的地の三ノ宮まであともう少しだ。

ただここで、道が少し渋滞しており定刻よりも三ノ宮到着が少し遅れることになった。私達は別に急ぎの用ではないので全然構わないのだが、朝のラッシュ時など市内の渋滞などはどのくらいのものなのだろうか。

おそらく夕方よりも朝のラッシュ時の方が車も多いと思うが、通勤に使っていると渋滞に巻き込まれたときなど、「遅刻する~!」と気が焦るのではないだろうか?

いや、通勤に使っている電車が遅れたときのような感覚なのだろうか?

いずれにしても、このあたりは鉄道にはないバスの弱点ではある。

やがて定刻より少し遅れて17:53頃に三ノ宮駅前のバス停に到着。ここで今回の神鉄&神姫バス乗り比べ乗車会は終了となった。

三ノ宮駅前に到着したバス
夜の神戸三ノ宮の街

神戸電鉄について

乗車会に関してはこれで終わりだが、今回乗り比べ乗車会をしようとなったのにも理由がある。

ここからはそのあたりを解説していきたい。

当会関西本部メンバーの中で「粟生線サポーターズくらぶ」という団体に所属している人がいる。要は存廃議論が出ている粟生線を存続させるべく活動しているグループであるが、2023年3月11日にその「粟生線サポーターズくらぶ」の集いが行われたので、その場で(当会の公式活動ではないが)当会の名前で神戸電鉄に意見書を出すことになった。

神戸電鉄の女性専用車両は2004年春に導入されたのだが、わずか4両で平日・終日導入したので、沿線住民などから抗議・苦情が殺到。同年6月より「早朝時間帯については女性の利用が少ない」と理由をあと付けして「平日ダイヤの早朝を除く終日」という、痴漢対策とは思えない導入となった。

神戸では2002年に神戸市営地下鉄の全線で女性専用車両が毎日・終日導入され、神戸電鉄にも数自体はさほど多くないものの女性専用車両を求める意見が届いていたという。

神戸電鉄と神戸市営地下鉄(当時は北神急行電鉄)は谷上駅で改札を抜けることなく、同一ホーム上で対面乗り換えができる。

また当時、女性専用車両が主に関西でどんどん導入拡大されていた時期であり、各社とも横並び意識から「他社の状況を見て、自社でも導入するかどうか検討する」という、様子見の態度を取っていた。

当時の報道によると大阪と神戸を結ぶ阪神電鉄も、そしてこの神戸電鉄も「列車の編成が短いから」という理由で様子見を決め込んでいたようだが、阪神電鉄が朝上りの区間特急に導入を発表。そして神戸電鉄も2003年の暮れに突然女性専用車両の導入を発表した。

痴漢対策として必要かどうかではなく、明らかに周囲の状況を見て、それに合わせるべく導入に踏み切ったのが分かる。

そして、先述の通り2004年の4月から導入したところ、沿線住民から激しいバッシングを受けた(当時はまだ当会の乗車活動は本格化しておらず、抗議していたのは主に沿線の利用者の方々と思われる)。

そして、その怒りの声を鎮めるために早朝だけ解除して「ほんの少しだけ譲歩」したというわけである。しかしこういう経緯のある女性専用車両も表向き痴漢対策・迷惑行為防止の取り組みと言っておけば世間は納得してくれるのである。

もちろん、痴漢対策とはおよそ言えない理由で女性専用車両を導入している鉄道事業者は神戸電鉄だけではない。これまでの当会サイト「活動履歴」の中で再三述べているJR西日本の他、熊本の市電を運行する熊本市交通局も「コロナで乗客が減ったから(=コロナによる減客・減収対策)」という、とんでもない理由で女性専用車両(のちに女性優先車両と改名)を導入しながら、表向き「迷惑行為防止の取り組み」でまかり通らせてしまっている。

これは私たちが勝手に言っているのではなく、熊本市の交通事業管理者、要するに市のお偉方が「コロナで客が減ってしまった。何かいいアイデアはないか?」と、現場の運転士たちに投げかけ、その結果「女性専用車両で客寄せをしよう」というアイデアが出て、実際に強引に導入にこぎつけたということが、当時の熊本市の市議会議事録に残っている。

しかし、これを表向き「痴漢対策・迷惑行為防止の取り組み」と言っておけば世間は簡単に騙されて納得するし、反対意見を言う者が出ても「痴漢さえいなければこんなもの導入しなくてもいいんですよ。文句を言うんだったら痴漢を撲滅してからにしてください」と言えば簡単にギャフンと黙らせることができるので都合がいい(だからこそ、反対派としては女性専用車両が本当に痴漢対策かどうか、常に疑問を持っておく必要がある)。

話を神戸に戻すと「神姫バス恵比須快速線」が運転を開始したのは2001年である。神戸電鉄粟生線は少子高齢化に加え、沿線道路拡充によりマイカーやバスに乗客が転移し始め、利用が減少し始めていった。

その後、先述の通り、神戸電鉄も公園都市線を除く全線で横並び意識から女性専用車両を導入したことによって沿線から大バッシングを受け、導入2か月後に早朝だけ解除するという茶番をやったわけだが、その後も神戸電鉄粟生線の乗客は減少を続けた。

「多くの男性客は沿線の方々は女性専用車両に不満を抱き、運賃も安く、快適で便利な神姫バスを利用していったのではないか?」という推論も不可能ではない。

もちろん、「短編成の女性専用車両が神戸電鉄からバスに乗客が逃げていった理由だ」と100%断言してしまうのは無理があるかもしれないが、導入当初に神戸電鉄に激しいバッシングがあったことからも沿線住民は決して神戸電鉄の女性専用車両を好意的には見ていないのではないか?ということはできるだろう。

「粟生線サポーターズくらぶ」の集まりの際に当会のメンバーが神戸電鉄に意見書を出したのは粟生線を存続させたい意向を持ってのことであるが、渡そうとした際にその場で担当者が「抵抗がある」と言って受け取らず、仕方がないので当会メンバーたちがイベントの後、神戸電鉄の駅まで行って渡すことになった。

後日回答があったものの、女性専用車両のことに関しては周回遅れの内容であり、またおかしなことに粟生線のことについては何一つ書かれていなかったのである。

回答に「この内容を公開することを禁ずる」という趣旨の一文があったため、回答文の公開はしないが、何がそんなに後ろめたいのだろうか?

正しいことをやっていると思うなら、コソコソする必要はないと思うのだが…

また、同じ時期に当会にも外部の方から神戸電鉄に女性専用車両の抗議をしたところ、おかしな対応をしてきたという情報提供があった。

神戸電鉄の昼間の女性専用車両があまり利用されていない(=昼間に女性専用車両は必要ない)という意味で抗議したものの、なぜか対応した神戸電鉄社員は「機会があれば高校などにもっと女性専用車両を利用するよう呼びかける」などという、とんでもない回答をしたとのことである(当会に寄せられたご意見(2023年1月~5月) ※上から2つ目のご投稿)。

先にも述べた通り、これは外部の方からの情報提供のため、当会で真偽の確認をしたものではないが、真実ならば神戸電鉄は制度の目的や効果云々は関係なく「女性専用車両を守ること」しか考えていないことになる。

この先、粟生線がどうなっていくか、バスとの競合がどうなっていくか、女性専用車両がどうなっていくか、現時点ではっきりとした予想はしにくいが神戸電鉄は単に利用の減少云々ということではなく、組織的にいろいろと問題を抱えているようにも見える。

私達からすれば、今後も非協力乗車などの活動を通じて、反対派の存在を忘れ去らせないようにやっていくことに当面はなるだろう。

神戸電鉄沿線で女性専用車両に疑問を抱いている方、粟生線を存続させたいと思っている方、その他関西以外でも当会の活動に参加してみたい方等、当会では全国で随時入会募集しているので入会申し込みフォームよりお願いしたい。