2010年4月~7月の間に頂きましたご意見投稿の中から、投稿者が「公開しても構わない」とご回答されたご意見について、一部ここで紹介させていただきます。
女性専用車に反対する女性からのご意見
●性別:女性
●私も女性専用車には反対です。反対の立場ではありますが、御会の第一印象はあまりよくありませんでした。”社会は女性には甘い”という逆差別的な観点に基づいて、女性の優遇に重きをおいて、女性全体を批判されている様に思えたためです。
ですが、ホームページを通じて実際には痴漢対策として有効でないこと、政治的な意図ありきの導入であることなど、他の対策の有効性などを再確できました。
ほとんどの女性がそうでしょうが、私も痴漢の被害にあったこともあります。他人によくここまで出来ると不思議なくらいです。触られた位ではもう何とも思わないくらい耐性もついてしまいましたし、撃退も予防もできます。女性専用車に乗らない女性は痴漢オッケーなのではというとんでもない勘違いの書き込みを見たこともあります。(痴漢件数が増えてるところはこの為もあるのかも…?)
男性の知人には、結局気持ち良いことなのに何が嫌なのか、なんていう馬鹿なことを言う人もいます。
老夫婦や、駆け込み乗車をされた会社員の方が追い出されるのをみたこともあります。ジェンダーを学んでいても、難しい問題だと思いますし、思うことは様々です。
今後は女性を代表して、任意乗車の協力をお願いして乗せて貰っている状況なのだと理解して貰う様に責任を持って行動したいと思います。同時に男性の方には痴漢を減らす責任感と協力をしてもらいたいと思います。勿論、女性の痴漢に被害にあわれた男性もいるのかもしれないので、双方ともにですが、女性会員の方がいると乗客が文句を言わないというのは恐らくこの辺りに起因するのではないでしょうか?
”非協力乗車”に反感を抱いた方の中には、鉄道会社に言えばいいことで、一般の乗客を巻き込むのは…と思われる方、痴漢行為に遭われた方で安心して乗りたい方、痴漢がどういう行為なのか、男性には分からないと思われる方、有効性如何ではなく女性の甘え・女性優遇だけの観点から活動されていると思う方…色々な方がいらっしゃると思います。
女性優遇による男性差別(女性差別)に関してだけを主眼においた抗議活動ではなく、痴漢行為には心から反対していること、痴漢は撲滅すべきで、痴漢行為にはもっと有効な策があり、そのためには女性専用車は効果的でないことを、活動の際にもっとアピールされてはどうでしょうか? 乗車は正当な権利です。状況が改善されないから、実際の行動に移されていることも分かります。会員の方は、何の迷惑もかけられていないと思います。それでも、権利を主張するには、正しいことを主張したいのなら、女性専用車に乗る方に協力を仰ぐのだという形をしっかりとられたほうが有効かとおもいます。(逆もまたしかり)
1月22日の京王線事件関連で、音声公開されている女性に関してですが、確かにひどい暴言を吐かれて、非常に失礼な態度をとられています。駅員さんの対応にも問題や差別があると思います。それでも、性別や相手の態度に関わらず(音声だけなので詳しい様子は分かりませんが、)パニックを起されているご様子の方に、正論で詰め寄るのはどうかと思います。正論は正しい、だが正論を武器にする奴は正しくないという言葉もあります。 あれだけで判断するのもその女性に失礼ですが、境界性などの心のご病気がある方なのではという印象を受けたので…
もちろん皆様の侮辱されたというお怒りも分かりますが、男性の発言にも、”あんたのせいで子どもが泣いてるんだよ”など多少冷静でない、礼を欠く部分も見られる様にも思いますし…確かに法律や憲法を持ち出せば、正当性の根拠は主張できますが、もう少し冷静に穏やかに対応されても良いのではないでしょうか?
女性もあのように叫ぶ必要はないですが、 会員の皆様も彼女や駅員さんに対してあのように声を荒げなくても解決出来たことと思います。
当会からの回答
この度は当会へのご意見投稿、誠にありがとうございます。
まず、当会への第一印象についてですが、これはあなたに限らず、「女性全般を批判・非難している団体」という第一印象を持たれる方は結構いらっしゃるようです。
しかしながらあなたは、ご意見投稿の内容から、当会サイトをよくご覧になった上でご意見投稿してしたさったものと思われ、そういう姿勢には当方といたしましても好感が持てました。
すでにご承知かもしれませんが、女性専用車両は「痴漢対策として導入されたもの」ではなく、「導入するために痴漢対策を理由にしたもの」です。
そして、導入される本当の理由というのが、一部の政治家・政党の選挙対策(人気取り)・実績作りなのです。
それを表向き、「痴漢対策」と称して、誰も反対できない(反対しにくい)状況にさせているということで、私達はこれはとんでもない「偽善」であると憤りを感じ、反対運動を展開しています。
非協力乗車会の件につきましては、当日参加したメンバーによりますと、その女性は当会メンバーが乗車したところ、いきなり噛み付いてきたのだそうです。
確かにその女性が何らかの精神的障害を抱えている人物である可能性は考えられますが、しかしながら鉄道事業者が本当のこと、つまり公共交通で「男性乗車禁止」は出来ないし、また「女性専用」と銘打っていても実際には「女性専用」ではないということを隠さずにきちんと告知していれば、そのようなことになる可能性は限りなく低くなっていたと思われます。
私達としましてもトラブルを起こすことが目的ではないのですが、かといって何もしなければ女性専用車を建前上「任意協力」ということにしておいて、裁判で訴えられたとしても「強制はしていませんので問題ありません」と、うまく逃げられるよう「対策」し、それでいて乗客には任意協力であることを知らせず、あたかも女性専用車は「強制」のように思わせて、法に触れないようにしながら女性専用車を維持している鉄道事業者の思う壺になってしまいますので、そのあたりが難しいところだと感じております。
いただきましたご意見の数々、今後の当会の活動において活かしていきたいと思います。
中でも「当会が痴漢行為には心から反対しているということを強調していくこと」は、特に重要なところだと思っております。
鉄道ファンの男性からのご意見
●性別:男性
●はじめまして。
御会のご活動をweb上で拝見いたしました。
私は神奈川在住の男子大学生で、鉄道をこよなく愛する者です。
趣味の一環として、JR・私鉄問わず様々な路線・車両に乗るのですが、どこに行っても女性専用車ばかりであることに元来疑問を感じており、特に朝のラッシュ時などでは、私が通学に利用している小田急でも実施されているだけに、非常に腑に落ちないものでありました。
そしてweb上で女性専用車についてどんな意見が飛び交っているのか、参考までに探していたところ、御会のサイトを発見し、ご活動を知ることとなりました。
第一印象としましては、失礼ですが「そのへんの宗教団体と変わんないな」と感じたのですが、京王やTXに於ける抗議活動のご報告を拝見していくうちに、鉄道会社の理不尽且つ自分勝手な対応に憤りを感じつつ、御会のご意見が自分の気持ちをピッタリと代弁していることに気づきました。
ですので私は御会のご活動を全面的に支持する所存であり、「公共」の交通機関であるはずの鉄道が、このような不当な差別を行っていることは断固許されるべきではないと存じます。
もちろん女性を痴漢から守るための代替措置は早急に考え、実行されなければなりませんし、それが女性専用車のように不当な差別を招かない形のものであれば、私も惜しむことなく理解・協力するつもりです。
愛する鉄道がもっと気持ちよく、誰にでも気兼ねなく利用できるようになるために、微力ではありますが御会のご活動に支援・協力していきたいと考える所存であります。長々と拙い文章になってしまい大変失礼いたしました。
当会からの回答
当会へのご意見投稿ありがとうございます。
あなたは鉄道ファンの方のようですが、当会メンバーの中にも鉄道ファンはたくさんおります。
当会のサイトや当会のことが取り上げられたマスコミ記事等を見るだけでは、当会の内面というか雰囲気のようなものはなかなか見えてこないと思いますが、私共、女性専用車問題については真面目に取り組む一方、メンバーどうしでは集会の後、居酒屋などで2次会を行い、そこで飲食しながら楽しい会話で盛り上がるなど、仲間としてのコミュニケーションも重視しております。
もし差し支えなければあなたにも一度、当会の集会に見学に来ていただければと思います。
女性専用車に怒りをもつ方のご意見
●性別:男性
●複数の動画サイト等を通じこの組織の存在を知りました。いつも応援しています。
現在の一般の方々には中々この「女性専用車両」問題が理解されない場面が多く存在するかと思いますが、私も(女性専用車両に対して)反対の意見を持つものです。
通勤に電車を利用しますが時にはラッシュ時に乗り合わせる事もあります。隣接する車両はつり革を確保するのも困難なのに女性専用車両ではまだ座席に余裕があるという状況を何度も目撃致しました(ネットにも出回ってると思います)。率直に思った事は「まるで植民地支配されていた頃のインドだ・・・」であります。
恐らく(あくまで自分の想像)女性専用車両に乗ってる女性達の中には、すし詰め状態の隣接する車両を見て当時の支配層だった英国人の様に凄い優越感に浸ってるのでは? そう思わざるをえないのであります。
そう思うと無性にこんな車両を設置した鉄道会社や推進した人々に対する怒りがこみ上げてくるのです。
長々と失礼致しましたがどうか今後も頑張って下さい!
当会からの回答
当会への応援ありがとうございます。
さて、あなたが仰っている女性専用車と女性専用車以外の混雑率の違いについては、ネット上でも同じような不満の声をよく見かけますし、反対派が専用車に反対する理由のひとつにもなっているわけですが、実際にはそれよりももっと大きな問題が存在します。
それは、(もうすでにご承知かもしれませんが)女性専用車が痴漢対策というのは建前に過ぎず、実際には政治目的に利用されてきたということです。
そして世間の人々の多くはそれを知らず、女性専用車両が痴漢対策のためにやむを得ず設置されたものだと思っているということです。
しかしながら、そのあたりのところも地道ではありますが、少しずつでも世間に知らせて行かなければならないだろうと思っております。
今後も頑張って参りたいと思います。
女性専用車を痴漢対策と考えている方のご意見
●性別:女性
●女性専用車両の有用性について、質問させて頂きたいのですが、痴漢被害の実数に変動がない、若しくは増加が続いていても、被害女性が次回の乗車時に女性専用車を利用すれば、その女性を痴漢被害から確実に守ることは出来ます。変動がないならば、被害にあっているのは別の新たな女性です。
つまり実数の減少に役立たなくても、個々人のレベルで見たときに、プロテクターとしては有効と言っても別に間違いではないのではないでしょうか?
男性を痴漢の可能性がある候補者としてみているのではなく、安心できるシェルターとして専用車を有効に使いたいと思う女性の気持ちを、真っ向から否定するのは、同じ社会に生きるものとして厳しすぎるのではないでしょうか?
勿論、男性で女性の痴漢によって被害に遭われた方がいらっしゃれば、そのお気持ちを否定しようとは全く思いません。
気持ちの問題なら心療内科へ、というノートがありましたが、痴漢被害で傷ついた方の気持ちを反映する方法が、男性の方にお願いして”協力”を仰ぐことになっても(勿論女性側が当然の権利として男性を追い出すのは問題で、私達も自覚しなければいけませんが)、男性の権利を大幅に根本から侵害するような、権利を盾に詰め寄るような重大な違反であるとは思えません。
他の痴漢対策が徹底された際には、撤廃されることも可能かもしれませんが、痴漢(多くは男性によるもの)という犯罪によって被害に遭っている女性たちの為に、一時的にでも優遇措置をとることは良くないことでしょうか? この場合一時的というのは、痴漢対策が徹底されるまで、といった意味合いだけに留まらず、時間的なもの(ラッシュ時のみ)や車両の制限など現在行われている態勢も指しますが。
いち女性の個人的な意見としては、世の男性が責任を持って同性の痴漢を見て見ぬふりせず、注意したり、やめさせたり、また痴漢行為自体を撲滅するために積極的に活動してくだされば、こういった女性を優遇するための車両は必要ないとも思います。
ジェンダーを考えれば、TGの方・様々な性の多様性を含めれば性別の垣根というものは非常に繊細な問題ではありますが。
たった1・2車両空いているところがあっても問題ないのでは?
そもそも一般車でも乗り換えに便利な階段付近でなければ、ピーク時の埼京線や東海道・相鉄でも多少の余裕はあります。逆に、女性専用車でも非常に混む場合もあります。
また、仮に女性専用車が満員で同等の混雑具合になっている場合(一般車両は男性で満員になっている)は、混雑時の異性への密着を防ぎ、痴漢被害を減らすという役割に沿うものだと思われますか?女性専用車がピーク時にも比較的空いていることが解消されれば、差別だとは感じないのでしょうか?
メールアドレスがない為、お答えの、サイトへの掲載をお願い致します。
当会からの回答
いただきましたご意見投稿に回答させていただきます。回答が遅くなりましたことをお詫びいたします。
まず、あなたは「女性専用車両=痴漢対策」という前提でご意見投稿をくださっていますが、実際には「痴漢対策のために導入されたもの」ではなく、「導入するために痴漢対策を理由にしたもの」です。
導入後も痴漢件数が減っていないということも私達が反対する理由のひとつではありますが、それだけで反対しているのではありません。
そもそも、現在運行されている女性専用車両の多くは一部の政治家などが自分達の利益(選挙での人気取りや自らの実績作りなど)のため、鉄道事業者に圧力をかけ、半ば無理やり導入させたものです。
インターネットで「政党 女性専用車」などの用語で検索をかけると、どこの政党が主に女性専用車を推したのか、すぐに分かります。)
あなたは「女性専用車内では痴漢は起きないのだから、女性専用車はあるべきだ」というご意見のようですが、ちょっと考えてみてください。
女性専用車に乗った女性が痴漢に遭わなければ、他はどうでもよいのかといえば、そんなことはありませんね。
女性専用車が導入されて、女性専用車でない車両が1両減っているにも関わらず、全体での痴漢件数が減っていないか、または増加しているわけですから、女性専用車でない車両では今まで以上に痴漢がやりたい放題になっているということはお分かりいただけますでしょうか?
またこれは、「他の車両ではこれまでにも増して男性客が冤罪に遭う危険性が高まっている」ということでもあります。
(マスコミ等でよく言われる、「女性専用車のおかげで男性が痴漢冤罪から守られる」というのは真っ赤なウソです。)
「女性専用車の中で痴漢が起きなければそれで全て良し」ではないのです。
また、女性専用車を支持し、利用している女性の大半が実は痴漢対策とは直接関係のない理由で女性専用車を利用し、支持していることもこれまでいくつか行われてきた調査で明らかになってきております。
「男は臭い・汚い・気持ち悪い。だから男のいない女性専用車は快適」とか、「空いているから楽。男性の眼がないから好き放題できる」などという、男性全体を侮蔑しているかのような理由で女性専用車を支持し、利用している女性も残念ながら少なくありません。
これでは到底、女性専用車の存在を認めるわけには行きません。
やはり、JR埼京線で導入され、「全体での痴漢件数が6割減少した」という結果の出た車内防犯カメラの方が有効な痴漢対策でしょう。
実際の痴漢件数が減ったということは、それだけ多くの女性が救われたということでもあります。
また、こちらの方が乗客に不公平を生じさせず、おかしな特権意識を持つ女性客が出てくることもありません。
鉄道事業者も本当に痴漢対策がしたいのなら、女性専用車に何が何でもこだわる必要はないと思います。
しかしながら、女性専用車は先にも触れたように政治的圧力によって推進されたものであり、また今、廃止すれば女性専用車を自分達の特権と捉えているような女性客からのクレームが殺到するでしょうから、鉄道事業者も廃止したがらないでしょう。
さらに女性専用車導入後、一部の鉄道事業者は女性専用車限定の車内広告を他の車両より割高な広告料で募集し、利益を上げるようなことをしていますから、仮に他の痴漢対策が徹底されたとしてもそれによって女性専用車が撤廃されることはまずないと思います。
再度申し上げますが、女性専用車両は痴漢対策ではありません。
痴漢対策の名をかたった偽善です。
だから私達は反対しているのです。