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【札幌】2025年1月 札幌市営地下鉄任意確認(非協力)乗車会

2025年1月15日の朝に札幌市営地下鉄東西線および南北線で女性と子供の安心車両に任意確認のため乗車会を行いました。

札幌市交通局のサイトの説明では「任意によるものなので、拡否することはできません。」「このため、男性のお客さまが乗車されましても、乗務員が直接注意を行うことはありませんが、~」とありますが、さっぽろ駅で駅員が乗車しようとした私達に声掛けしてきただけでなく、腕を伸ばして制止しようとしました。

以下その報告です。


大通駅からスタート

朝7時20分に大通駅に集合。

まだ朝ラッシュには少々早いためか、改札口付近に人影はまばらであった。

まずは自動券売機で地下鉄専用1日乗車券を各自購入。

大通駅の改札。まだ人影はまばらである
1日乗車券

他の地域の1日乗車券と同じく、これを持っていれば改札を出ずに同じところを何度重複して乗車しても問題ない。

1日乗車券を購入している最中に突然自動放送で「地下鉄では平日の始発から午前9時まで女性と子どもの安心車両を運行しています。皆様のご協力をよろしくお願いします」と安心車両の案内が流れた。

今回は

①東西線:大通→宮の沢

②東西線:宮の沢→大通

③南北線:大通→麻生(途中さっぽろ駅で任意確認のため後続乗り換え)

④南北線:麻生→大通

⑤東西線:大通→大谷地

の順で乗車した。

東西線 大通→宮の沢

大通駅改札口から中に入り階段を降りると南北線のホームである。ここを歩いて通り抜け、さらに階段を下りて東西線ホームに。

7:26発宮の沢行きに乗車。車内は座席が埋まり、立ち客がわずかにいる程度。

停車中に男性客が数人通り抜けて行ったが、パッと見た感じ車内に留まっている男性はいないように見えた。しかし次の西18丁目駅で下車した乗客の中に1人男性がいるのを確認した。

車内の様子

円山公園駅で空席が出たので私達も着席。その次の西28丁目駅で乗客がさらに下車して車内は空席が目立つようになった。

琴似駅の手前で男性が車内を通り抜け。琴似駅でもさらに降りて車内はガラガラに。

終点の宮の沢駅には7:41着。宮の沢駅に着いた時点で私達以外に女性客が6人乗っていただけだった。

宮の沢駅に到着(車内より撮影)

東西線 宮の沢→大通

私達が乗ってきたこの列車は宮の沢駅からそのまま折り返し7:47発の新さっぽろ行きになる。

私達がホームに降りるのと入れ替わりにホームで待っていた乗客が一斉に乗車。

一旦ホームに降りた私達も再度、新さっぽろ行きとなったその列車に乗車。

今回、1日乗車券を使用しているので改札を出ずに折り返し乗車をしても問題なし。

車内では周囲からの視線は感じたが、声掛けはなし。少し空席があったので私達も着席した。

しばらくして、折り返しのため運転士が車内を通り抜けて先頭車両まで移動。着席している私達の目の前を通ったが何も言ってこず。

その後に男性が1人乗車して着席。さらに他にも男性の通り抜けがあったものの、着席した男性客は安心車両だと気づいたのか隣の車両に移動してしまった。

発車時刻近くなると「女性と子どもの安心車両」にも立ち客が出始めた。そして時刻通り7:47に宮の沢駅を発車。

次の発寒南駅でさらに立ち客が増えて車内は見通しが利きにくくなってきた。宮の沢駅から1駅走っただけだが、やはり札幌市中心部に向かう列車はかなり混雑するようだ。

その後も各駅で次々乗ってきて本格的なラッシュになった。時々車内に高齢者や障害者向けの専用席(他の鉄道会社で言う優先座席のことだが、なぜか札幌市営地下鉄では優先座席ではなく専用席になっている)のアナウンスが流れるが、ここまで安心車両の車内アナウンスはない。

かなりの混雑のまま8:03頃に大通駅に到着。ここで乗客の多くが一斉に降りてホームはあっという間に人でいっぱいになった。

人でいっぱいになった大通駅東西線ホーム

南北線 大通→麻布

東西線ホームから階段を上り、南北線のホームに移動。

南北線ホームに移動

そこへやってきた8:07発の南北線麻生あさぶ行きに乗車。車内は混んでいるが、大通駅で大勢が下車したためか押し合いへし合いするほどにはなっていない。

大通駅から1駅だけ乗車して次のさっぽろ駅で下車した。

後続列車に乗り換えて少しでも多く任意周知するためである。

さっぽろ駅でいったん下車

8:17発の麻生行きに乗車しようとすると、ホームにいた駅員Aが「こちら安心車両です」と言って声掛けしてきた上、私達の前に腕を伸ばして乗車を制止してきた。

札幌市交通局のサイトには「任意によるものなので、拒否することは出来ない」「男性が乗車しても、乗務員が直接注意を行うことはない」とある。(下記画像)

女性と子どもの安心車両に男性のお客様が乗ることについて

しかし、私達に直接声をかけてきている時点でサイト上の「男性のお客様が乗車されましても、乗務員が直接注意を行うことはありません」という記載に反している。

しかも声掛けだけでなく腕を伸ばして制止までしたのだから、これはサイト上に「(乗車を)拒否することは出来ません」とあるにも関わらず「乗車を拒否しようとした」と取られても仕方がないのではないだろうか。

(今回声をかけてきたのは乗務員ではなく駅員だが、声をかけてきたのが乗務員だろうと駅員だろうと「安心車両が任意によるものであること」に変わりはないだろう)

なお、声掛けの件とは少し外れるが上記ページの下部には「女性と子どもの安心車両導入の背景について」という項目もあり「アンケート調査において利用者の半数以上が「本市における女性専用車両の必要性」を感じている結果であり…(中略)…本格導入することといたしました」

などとあるが、実際には一度アンケートを採って「反対多数」の結果が出たので再度アンケートを採り直している。(詳しくはこちらを参照)

つまり、利用者の多くが賛成しているかどうかには関係なく、最初から女性専用車両(安心車両)の導入は決まっていたのである。そして、アンケートは交通局が「女性専用車両の導入は正当なんです。ちゃんと利用者にも意見を聞いて多数が賛成しているので…」と言えるようにするために採られた『出来レース』であった可能性が高い。

上記の事実に加え、札幌においても公明党が交通局に女性専用車両の導入を強く迫っていたことも考え合わせれば、女性専用車両(安心車両)が「痴漢被害から女性を守るためにやむを得ず採られた措置」などとは似ても似つかない代物であることがよく分かる。

「痴漢対策」とか「女性を守るため」とかは建前なのだ。

「男が痴漢するから女性専用車両ができた。だから男が悪い。そんなに女性専用車両が気に入らないなら差別だ何だとごちゃごちゃ言ってないで痴漢を撲滅すればいいのにそんなことも分からないのか!」などと反対派に上から目線で言っている人は自身が単なる情弱(情報弱者)であることを自覚した方がいい。

さっぽろ駅で私達に腕を伸ばして乗車を制止しようとした駅員Aもおそらく「女性と子どもの安心車両」にこんなウラや過去があるなんて全く思いもよらないことだろう。

もちろん私達は協力するつもりはないということを駅員Aに告げ、構わず乗車した。

車内は座席がほぼ埋まる程度。次の北12条駅で空席が出たので私達も着席。

札幌市の中心部から離れていくため乗客が減っていき、北24条駅の時点でガラガラに。

終点の麻生駅には8:29着。

南北線 麻生→大通

麻生駅に到着したが、1日乗車券があるので下車せずそのまま引き続き乗車。列車は折り返し真駒内行きになる。

しばらくして折り返しのため運転士がホームを歩いて移動していった。私達への声掛けはなし。

真駒内行きとなったこの列車は8:31に発車。

麻生駅を発車した時点で車内は立ち客がそこそこいる状態。

朝はやはり街の中心部に向かう列車の方が混むようだ。そして次の北34条駅で多数の乗客が乗り、車内は早くも混雑し始めた。

そこで「青色の座席はお年寄りや体の不自由な人の専用席になっています。ご協力をお願いします。」と専用席の自動アナウンス。

安心車両のアナウンスは車内では流していないようだ。

列車は混雑した状態のままさっぽろ駅に到着。ここで多数下車。

替わりに乗って来たのが少しだけだったので車内が一気に見通せるようになった。

本当はこのまま南北線で真駒内駅まで行くつもりだったのだが、先ほどさっぽろ駅で麻生行きに乗ろうとした際の駅員の対応があまりにも問題なので、予定を変更して大通駅から東西線に乗り換え、大谷地駅前にある札幌市交通局の本局を急遽訪問することにした。

さっぽろ駅を出て大通駅には8:43着。

ここで東西線に乗り換え。

再び東西線へ

東西線 大通→大谷地

先ほどは大通駅から宮の沢方面に向かったが、今度は逆方向の新さっぽろ方面に向かうことになる。

ホームに8:45発の新さっぽろ行きが到着。ホームに駅員がいたが声掛けはなく、私達以外にも男性が1人乗車。

安心車両は立ち客がわずかにいる程度だが、隣の車両はそこそこ混んでいる。次のバスセンター前駅で多数が下車し、安心車両は空席が出始め隣の車両も立ち客が減った。数駅進んで東札幌駅あたりからはガラガラに。

結局この列車では特に何事もなく、交通局のある大谷地駅でちょうど午前9時になり安心車両は解除。私達もここで下車した。

大谷地駅に到着

札幌市交通局を訪問

大谷地駅に到着した私達は、まず改札を出てとりあえず札幌市交通局の総務課に電話を入れた。

今回は事前にアポを取っていたわけではなく急遽だったので、まずは対応していただくことは可能かどうか確かめておく必要があるからだ。

こちらから「女性と子どもの安心車両について、いろいろとお聞きしたいことがあるのですが」と伝えると、電話口の総務課の職員は「それでしたら業務課の方へ行っていただけますでしょうか」とのことだった。

札幌市交通局

「ありがとうございました」と言って電話を切り、ここで業務課に行く前に札幌市交通局のサイトを確認し(安心車両に男性が乗車しても)「任意によるものなので、拒否することは出来ない」「男性が乗車しても、乗務員が直接注意を行うことはない」

という記載が現在もサイト上にあることを事前に確認した。

業務課は建物の4階である。エレベーターで4階まで上がり、対応に出た業務課の方2人に

突然すみません先ほど交通局さんの総務課にお電話させていただきまして『女性と子供の安心車両について、担当者の方にお話を聞きたい』と伝えたら『業務課に行っていただけますか』とのことだったので、こちらに来させていただきました」と、これまでの事情を話すと、担当者の方が出てきて対応くださった。

担当者に約35分にわたり抗議

会議室のようなところに通され、まず挨拶を交わしてから(さっぽろ駅で駅員から声掛けされたり手で制止されたことは言わずに)個別の声掛けはするのかどうか尋ねてみた。

会員A:安心車両に男性が乗車していたとか、あるいはしようとしている場合、

交通局さんとしては(現場の方々に)声かけするように言ったりはしているんですか?

担当者:女性と子供の安心車両についてはあくまでもお願いをさせていただいている立場でございますので、

ご協力のお願いをさせていただくことはあります。

↑「ご協力のお願い」と言っても、これでは「放送によるお願い」なのか「個別に声をかけてお願いする」のかが分からない。そこで個別声掛けをするのかどうか確認した。

会員A:乗客個人に直接声をかけることは無いんですか?

担当者:お声を掛けることに関しては、あのー、放送等でのご案内はさせていただきますが、あのー、できる限り直接の声掛けというよりは、放送等での声掛けをさせていただいているところになります。  

【できる限り】直接の声掛けと言うよりは放送等で…」とのことだが、これは言い換えれば「場合によっては個別に声掛けもする可能性がある」と言っているようなもので、『乗務員が直接注意を行うことは【ありません】』と言い切っている交通局サイトの記載とは明らかに食い違う。

「男性が乗車していても直接注意することはない」とサイトに明記されているのだから担当者もはっきりと「放送等でお願いすることはありますが、個別にお声を掛けることはありません」と言えばよいのだが、担当者はなぜそう言わないのか。

会員B:大通駅では自動アナウンスをしていましたが、それだけしかしていないんですか?

担当者:ご案内は放送でさせていただいているということですね。

会員A:直接の声掛けについて、交通局さんは(現場の職員に)「するな」と言っているのかそれともそういうことは言ってないのでしょうか?

会員B:「するな」と言っているのか、個人の判断に任せているのか、どちらですか。

担当者:うーん…。そこについてはちょっとあのー、なかなか…

そうですね啓発活動を兼ねて行っているところになるので「するな」っていうような完全に控えてもらうというようなことはしていないですね。

↑この担当者の発言内容だと「啓発活動を兼ねているので個別の声掛けを容認している」とも取れてしまう(もしそうだとすれば、交通局サイトの「男性が乗車していても直接注意することはない」という記載と話が違うということになる)。

少なくとも交通局が「個別の声掛けをしないようにという指導は特にしていない」とは確実に言えるだろう。

ここで、交通局のサイトに「個別の注意はしない」と記載があることを担当者に伝え、さらにさっぽろ駅の駅員が声掛けしてきただけでなく、手を伸ばして制止しようとしてきたこと、そして駅員の氏名なども伝えた。

さらに「乗車しようとしたら手を伸ばして制止するのは乗車拒否ととられても仕方ないのではないか」とも伝えた。

これについては後で改めて駅員本人に事情を聞くとのこと。

この後も話が続くが、全部記載すると長くなりすぎるので、ここからはすべての発言をそのまま記載するのではなく、大体の話の流れを記載する。

会員C:性別は選べないです。本人が選べない属性を理由に排除しようとする女性専用車両(安心車両)は小中学生のいじめレベルだと思います。女性と子供の安心車両という名前で運行してますけど、女性と子供以外は安心でなくても良いのですか?

特に男子については『小学生までは安心の対象だけど中学生になったらもう男子は安心の対象じゃない』というメッセージを発しているわけですけど、交通局さんもそのように考えているんですか。

会員A:人に迷惑をかけたり不安に陥れたりするのは、男性とは限らないわけで、先日も神戸で女が刃物を振り回す事件があったり、過去にも名古屋の地下鉄の女性トイレで女が殺人事件を起こした(※2010年9月5日に、名古屋市営地下鉄金山駅の女性トイレで23歳の女がたまたま近くにいた81歳の高齢女性を突然刃物で刺して殺害する事件があった。)こともありましたが『安心な車両を作る』といいながら一方的に男性を排除しようとするというのはあまりにも男性を悪者にしすぎだと思います。

強制したら差別になるからということで、女性しか利用出来ないように思わせながら「実は任意協力」みたいなことをするのは、言い方は悪いかも知れませんが、これでは利用客を騙しているようなものじゃないですか?

担当者:ご理解いただきたいのは、私達も悪意を持ってこの取り組みをしているのではないということはご理解いただけるかなと思いますが、あの、どうしても女性の方ですとか子供のお客様ですとか比較的に身体的に体の線が細かったり骨格が細かったり、満員電車に乗ったときに例えば圧迫されてしまうとか、そういったことを考えたときに、やはり男性の方より比較的に体として弱い部分はあるというのは皆様男性の方になりますので分かるかなと思うんですけども…

↑世間では女性専用車両(安心車両)=痴漢対策ということになっているが、いつから「女性は身体が弱いから満員電車で潰されないようにするためのもの」になったのだろうか?

もはや女性専用車両(安心車両)は「あるのが当たり前」という前提になっていて、存在理由の方が曖昧になってきているようにも取れる。もちろん最初から「痴漢対策」という導入理由自体が怪しかったのは先述の通り。

また「女性は弱いから保護する必要がある」と考えているのであれば、これは差別の一種である「慈悲的差別」に当たる可能性がある。(※慈悲的差別は施しをすることで個人の自立や成長を阻害しており、長期的にはより劣った個体にされてしまう差別である。)

会員A:それは傾向の話であって、若い健常者の女性と足腰もおぼつかない高齢の男性ならどちらが弱者なんですか。そもそもこんな「任意協力であること」を隠さなければならないようなことを公共交通機関がしてよいのですか?まして交通局さんは公営ですよね。

会員B:加えて今はご存知かと思いますが外国人観光客が多くなっておりますね。アメリカやイギリスや台湾などのような先進国では女性専用車両は性差別ということで廃止されましたので、外国人には性差別を意識しておられる人が多いと思われます。

そして最後は「お忙しいところ、お時間を取っていただきありがとうございました」と述べて交通局をあとにした。

乗車会・交通局訪問を終えて

今回、交通局を訪問したことでおそらくしばらくの間は安心車両に男性がいても声掛けされることは無くなるだろう。

しかしこれは札幌に限らないが、しばらく活動を行っていないと声掛けは復活するし、さらにそのままだといつしか「任意協力であること」すら忘れ去られてしまう。

札幌市やその周辺にお住まいの方で、活動したいという方は是非当会に入会申し込みをしてほしい。

もちろん札幌市周辺以外でも15歳以上の方(中学生不可)であれば老若男女を問わず大歓迎である。

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2022年11月 札幌市営地下鉄線で任意確認乗車会

去る11月21日の朝、札幌市営地下鉄において任意確認乗車を行いました。


南北線は安心車両内に男性の姿がちらほら。東西線は男性の姿は確認できず。

すすきの駅からスタート

今回は南北線すすきの駅からスタート。日中は多くの人々で賑わうところだが、まだ朝早いせいかコンコースもホームも人の姿はまばらだった。

すすきの駅コンコース。朝早いためか人の姿もまばらだ

改札を抜けてホームに降り、女性と子どもの安心車両(他の地域では女性専用車両)の乗車位置に並んだが、並んでいるのは私達だけ。

ホーム全体でも並んで電車を待っている人は数えられるくらいだった。

それにしてもこの「女性と子どもの安心車両」という名称だが、まるで「男性が存在するせいで女性や子供は安心できない。諸悪の根源は男性だ」と言っているようで、女性専用という文言は無いものの、やはり(犯罪者などではない)男性客に対しては実に失礼な名称であると感じてしまう。

札幌市交通局のサイトによれば「女性専用車両」という名称では男性の障がい者や介護者など「乗車できるとされている男性」(実際は誰でも乗れるのだが…)が乗りにくいと言う声があったため、そういう名称にしたとのことらしい。

しかし実際には「乗車できるのは女性と子どもと、男性の障がい者やその介護者」と限定しているかのような(実際は限定していない)案内をポスターやステッカーで行っており、「女性専用」というワードを外しつつもしっかりと利用者に「中学生以上の健常者男性は乗れない」かのように思いこませている。

「以下の方がご乗車いただけます」と書いて「それ以外は乗車できない」と錯覚させているようにも見える。

よく見れば分かるが、「以下の方がご乗車いただけます」と書いているだけで、「以下の方だけがご乗車いただけます」とは言っていない。

つまり「以下の方」以外については「触れていないだけで、乗れないとは言っていない」と、言い訳ができるのである。

こう考えて行くと「女性専用ではなく、任意協力で男性の乗車は禁止ではないと正直に言っている」ということではなく、女性専用という文言を使わず、それでいて「子供や障がい者・介護者以外の男性は乗ってはいけない」かのように思わせる、狡猾な作戦のように思えてしまう。

さて、しばらく待ってすすきの7:12発の麻生行きがホームに入ってきたが、この時点でもやはり女性と子どもの安心車両(以下、安心車両)位置にいたのは私達だけ。

すすきの駅に到着した7:12発の麻生行

これでは安心車両もガラガラかと思ったが、ドアが開いて乗りこむと車内は座席がほぼ埋まり、立ち客が少しいる程度。思ったよりは乗っていたが、それでも朝ラッシュの混雑とは程遠い。

すすきの駅到着時点ですでに男性が1人乗車していた。

すすきの駅を出て少し走ると、そのまま次の大通駅に到着。若干人が入れ替わったが乗車率に大きな変化はなし。

そして大通を出ると、程なくしてさっぽろ駅(地下鉄の札幌駅は「さっぽろ駅」と、ひらがな表記)に到着。私達はここで一旦降りてホームでしばらく様子を見ることにした。

さっぽろ駅の安心車両位置には駅員が立っていることがあるが、今日は立っていないのだろうか。

さっぽろ駅もまだ時間が早めのためか、ホームにも人はそれほど多くない。

しばらくして後続の7:22発麻生行が到着。そして同じホームの反対側に、ほぼ同時に(逆方向の)真駒内行も到着した。

どちらも若干立ち客がいる程度だ。

7:26にさらに後続の麻生行きが到着した。これもあまり混んでいない。

さっぽろ駅で乗客が降りて、空いた状態で発車して行った。

7:30にも麻生行きが到着した。先ほどの26分発の麻生行きよりは若干乗客が多い。

そろそろ本格的に朝のラッシュが始まろうというところであろうか。

さっぽろ駅で乗客が降りた後、ホームから男性が1人安心車両に乗りこんでいき、そのまま発車していった。

どうやら今日はホームに駅員は居なさそうなので、私達は一旦改札を出てきっぷを買い直した。

そして真駒内方面の列車で大通まで1駅引き返し、そこから東西線で新さっぽろまで乗車することにした。

東西線 大通~新さっぽろ

大通駅で降りた後、私達は階段を降りて東西線のホームへ向かった。

東西線のホームは人が多く、ラッシュらしい状態になっていた。

目の前に新さっぽろ行きの電車が停まっていたが、混んでいたのと発車間際だったため、1本見送って次の列車に乗ることにした。

大通駅東西線ホーム。朝ラッシュ時らしく人が増えてきた

ホームには駅員による肉声のマイク放送が流れた。

「この時間帯、前から〇両目は女性と子どもの安心車両としております。男性の皆様のご協力により運行されています。ありがとうございます」

という内容。

列車が発車した後、ホームで次の列車に乗るべく並んだところ、近くに駅員がいるのが見えた。

向こうはこちらに気づいているのかいないのか分からないが、声はかけてこなかった。

しばらくして7:41発新さっぽろ行きが到着。

到着した新さっぽろ行き

車内は押し合いへし合いにこそなっていないが、結構な混雑である。

バスセンター前、菊水、東札幌と進んで行くが、各駅で乗り降りはあるものの、乗車率は変わらない。

白石駅を過ぎたあたりで少し立ち客の数が減った。しかしまだまだ立ち客が多い。

両隣の車両を見ると、前の車両は安心車両よりも明らかに混んでいたが後ろの車両はそれほどでもなかった。

南郷7丁目駅あたりから明らかに立ち客が減ってきたが、まだ数十人くらい立っている。

さらに南郷13丁目、南郷18丁目、大谷地、ひばりが丘と過ぎたが、結局空席が出ることなく、

終点の新さっぽろに8:01に到着した。

新さっぽろ駅の駅標
当日のホームの様子

今回、駅員や女性客などからの声かけは全くなかった。

また、南北線では時折男性の乗車が見られたが、一方の東西線では(私達が見た限りでは)私達以外の男性客の姿は確認できなかった。

これは札幌に限った話ではないが、形骸化させるには少しでも多くの男性が乗車する必要がある。

交通局に直接抗議するのも決して無駄だとは言わないが、それだけでは交通局(鉄道事業者)は動かないし、そもそも女性専用車両(安心車両)に反対の意を表明している者がいること自体が世間に知られることは(自分からネット上にあげて報告しない限り)ない。

札幌及びその近辺にお住まいの方で女性専用車両(安心車両)に日ごろから疑問や不満のある方は札幌でも会員募集しているので是非、入会申し込みフォームから入会を申し込んでいただければ幸いである。

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2021年11月 札幌市営地下鉄南北線で任意確認乗車会

2021年11月1日の朝に札幌市営地下鉄南北線で乗車会を行いました。

乗務員等からの声かけはありませんでしたが、途中の車内で会員に声をかけてきた乗客がいました。

今回は乗車会のあと交通局を直接訪問し、そちらでも抗議を行ってきました。


駅員や乗務員からの声かけはなかったが…

さっぽろ駅からスタート(さっぽろ~麻生)

今回は地下鉄さっぽろ駅で待ち合わせ。

3名の会員が集まり、まずはそこから南北線麻生(あさぶ)方面の列車の安心車両(女性専用車両)に乗車することにした。

札幌では他の地域と違い「女性と子どもの安心車両」などという名前がついている。

恐らく「専用」という言葉を避けたのだろうが、これはこれで「男性を排除すれば安心」と言っているようなもので、(多くの犯罪者などではない)男性客に対して失礼な名称である。

むしろ、2018年に発生した東海道新幹線無差別殺傷事件のように一部の男性が凶悪犯に立ち向かって、女性など他の乗客を守ったりすることもあるのに、である。

到着した7:30発、麻生行きの車内は座席がほぼ埋まる程度でそれほど混んでおらず、またどこから乗車したのか、私達以外に男性客が一人すでに乗っていた。

札幌の都心部から離れて行く方向になるので、一駅過ぎるごとに乗客が減っていき、終点の麻生につくころにはガラガラに。

特に何事もなく、麻生には7:39頃到着した。

当日の麻生駅ホームの様子

麻生~真駒内

麻生で一旦改札を出て切符を買い直したあと、折り返し麻生7:50発真駒内行きに乗車した。

車内は始発駅のためか、座席が埋まって立ち客が若干いる程度。

市交通局のサイトには安心車両について「男性の任意のご協力によるもので、男性が乗車していても個別の声掛けはない」と記されてはいる。

https://www.city.sapporo.jp/st/subway/anshin_syaro/anshin_syaryo.html

しかし実際には、たまにではあるものの乗務員や他の乗客から個別の声かけ、ひどい場合には乗車自体を妨害されることも未だにある。

乗車してしばらくすると、折り返しのため運転士が車内を歩いて運転席に向かい、その際私達の目の前を通りすぎたが、今回は素通りしただけで声かけはして来なかった。

今度は都心に向かっていくことになるので一駅ごとに乗客が増え、さっぽろ駅に着くころにはそこそこの乗車率になっていた。

さっぽろ駅には8:00頃到着。ここで一旦下車した。

この時間帯、さっぽろ駅ホームの安心車両位置によく駅員が立っているのだが、この日はたまたまだったのか、そこに駅員はいなかった。

少し離れた場所にいたようだ。

当日のさっぽろ駅ホームの様子
列車が着くと多数の乗客が降りていく

女性客が会員の肩を叩いて声掛け

ホームに立っていると、後続の真駒内行きが到着し、女性客に交じってホ―ムに並んでいた男性客2人(やや高齢の会社員風の人と若い男性)がそのまま乗車して行った。

私達はさらにそのもう一本後の8:11発真駒内行きに乗車した。

車内はそこそこ混んでいたが、次の大通駅で多数の乗客が下車。

安心車両は空いたが、隣の車両はまだ混んでいる。

大通を出たあたりで会員Bの隣に座っていた女性客がBの肩を叩いて、車内の安心車両ステッカーを指さしてきた。

その場ではあえて無視したが、こういう乗客が出てくるのはやはり車内の専用車両(安心車両)の「健常者の成人男性は乗車してはならない」と勘違いさせるような表示が原因ではなかろうか。

女性と子どもの安心車両の案内表示
「男性は乗車禁止」だとは言っていないが、そう勘違させてしまう案内である

この表示を見て、安心車両が男性の任意協力であって、実は誰でも乗車して構わない(男性を男性であるだけで排除できない)と思う人がどれだけいるだろうか?恐らく皆無だろう。

よく注意して見なければ分からないが、この車両には「以下の方が乗車いただけます」と言っているだけで「それ以外の方は乗車いただけません」とは言っていない。

「それ以外の方」については「触れていないだけ」である。

実際、本当に男性の乗車を禁止したら憲法云々の問題になりかねない。

だからこそ、こういう案内をして男性客が「男性は乗車禁止」と勘違いして自発的に乗らないように仕向け、これを「男性が自分の意思でご協力くださったので問題ありません」と片づけているのである。

すすきの、中島公園と過ぎ、幌平橋あたりから空席が目立つようになってきた。

そして平岸を出ると、そこからは地上に上がり終点の真駒内まで高架線を走る。

地上の高架線といってもスノーシェルターに覆われているので、実質建物の中を窓に沿って走っているようなもの。

札幌市営地下鉄南北線のスノーシェルター

寒冷地なので冬に線路に雪が積もったり凍結したりしないよう、保護しているのだ。

そのまま、スノーシェルターの中を南平岸、澄川、自衛隊前と過ぎ、終点の真駒内につくころには車内はガラガラになっていた。

真駒内到着後は麻生行きとして折り返すが、あえてすぐに降りずに車内に残っていたところ、運転席から運転士が出てきた。

私達に声をかけてくるかどうか見ていたが、声はかけてこなかった。

私達もここで下車。

真駒内~さっぽろ

真駒内から折り返し、8:36発の麻生行きに乗車した。

真駒内駅停車中
車内もホ―ムも人気(ひとけ)がなくガラガラ

停車中に運転士の肉声による「安心車両の案内アナウンス」が流れた。

先ほど私達が安心車両に乗車しているのを見たからだろうか?

発車時刻まで待ったがあまり人が乗ってこず、ガラガラのまま真駒内を発車した。

自衛隊前、澄川、南平岸と過ぎていくうちに少しずつ乗客が増えて、平岸あたりからは立ち客が出はじめた。

大通で乗客の多くが入れ替わり、男性が一人乗車してきた。

そして8:54にさっぽろ駅に到着。乗車会はここで終わりにした。

この後、東西線で大谷地にある札幌市交通局の本局に行き、3人で担当者に抗議してきた。

(午前9時で「安心車両」は終了なので、東西線は任意確認乗車ではなく、単なる移動)

この続き(交通局訪問)については こちら をご参照いただきたい。

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2020年10月 札幌市営地下鉄南北線で任意確認乗車活動

当会では今年2月に札幌市交通局を直接訪問し、全9ページにわたる意見書を提出してきました。

現在も札幌では現地会員が地下鉄で任意確認乗車活動を行っていますが、任意協力であるにも関わらず「男性は乗れません」などと断言する職員による個別声掛けがあったり、任意協力であることを知らない(?)女性客が多く、中には暴言を吐いたりする者がいるなど状況が悪化しているようです。

以下、札幌の会員からの報告です。


職員が(男性は)「乗れません」と断言

日付は2020年10月8日

北24条から真駒内行に乗車。

大通で私のほかに男性客が乗車するも、すすきの~中島公園間で

「1番前の車両は女性と子供の安心車両となっております。ご注意ください。」

との肉声放送がありました。

「久しぶりに肉声放送を聞いたな。」と思った矢先、目の前を走って先程の男性客が移動して行きました。

この後、終点の真駒内で降りてきた運転士が車両内に留まっていた私に対し「今、女性車両です。」との声かけ。

会員:乗れないのですか?

運転士:乗れません。

※札幌市交通局はホームページで女性と子どもの安心車両について、

「任意によるものなので、拒否することはできません。(中略)このため、男性のお客さまが乗車されましても、乗務員が直接注意を行うことはありませんが、案内放送によりご協力の呼びかけを行います。」

https://www.city.sapporo.jp/st/subway/anshin_syaro/anshin_syaryo.html

と明言しているのだが、この運転士は局の方針に背いて自分の勝手な判断で「個別声かけ」と「乗れない告知」という不適切な行動をとっている。

女性客:時間で乗れないんですよ。

会員:任意なので乗れます。

運転士:いいです。こう言う人は。

流石に聞き捨てならないため、一度下車しその運転士に詰め寄りました。

しかし、私の質問にろくに答えもせずどこかに行ってしまった為、駅務室で猛抗議。

真駒内から折り返しの際も隣の女性客から「ここ女性車両ですよ。」と声かけ。

「任意なので乗れます」と返すと、「そうですか、じゃあ好きにしてください」とのこと。

赤の他人に何故こんな嫌みな言い方をされないといけないのか、甚だ理解に苦しむ限りです。

「迷惑なので声かけしないでください」と告げ、引き続き乗車しました。

暴言を吐いた女子高生2人を通報

日付は2020年10月13日

さっぽろ駅から8:12発、真駒内行に乗車。

さっぽろ駅ホームにて並んでいると、女子高校生2人に後ろから聞こえる程度の声量で、

「安心車両って読めねーのかよ。」

「全身の関節を✕✕…。」

などと言ったような暴力をにおわせる暴言を浴びせられつつの乗車となりました。

乗車してからも色々と言っていたようですが、反対側の座席に座っていたために聞き取れませんでした。

その後も他の乗客からの視線などは気になりはしたものの、特に何もなく終了しました。

高校生の言動に関しては着衣に校名が記載してあった為、学校に通報しました。

他の地域では「若い女性は男性がいてもあまり気にしない人が多い一方、声をかけてくるのは大抵中高年」というのがあるようですが、札幌も普段は中高年の方からの声かけが大半であり、今回に関してはレアケースだと思います。

「暴力をにおわせる暴言」の部分は別として、彼女らが全て悪いとは言いません。

「男性は乗れない」と誤認させるような交通局や職員にこそ問題があるのです。

学校側としてはHR時に各担任を通して全クラスに周知するとのことです。

============(札幌会員からの報告、ここまで)============

当会からも札幌市交通局に抗議

地元の現在の女子高校生は年齢的に見て考えると、物心ついた時には既に女性と子どもの安心車両があったはずである。

少なくともその暴言を吐いてきた女子高校生らは無意識(?)に、男性本人の努力では変えられない【属性】による差別に加担しているわけだから、女性と子どもの安心車両という存在は教育的に考えても非常に良くない。

札幌の会員からの報告を受け、他の当会メンバーが次々と札幌市交通局に抗議の電話などを行った。

(抗議先:総務課 0118962708 イタズラ電話厳禁)

抗議した会員のうちの一人からの報告によると、「女性と子供の安心車両」そのものについても抗議したが、この事については「ご意見として受け止めさせていただきます」の一点張りで、しかも何度か(3回くらい)一方的に電話を切ろうとしたとのこと。

その担当者がたまたまそうだったのか、札幌市交通局全体にそのような男性客の意見軽視の傾向があるのかは分からないが、印象はとても悪かったそうだ。

さらに、「他にも女性専用車両に関する同様のご意見を何件かいただいているが、お客様は北海道の方でしょうか?」という質問もしてきたらしい。

道外の人間だったら、どうだというのだろうか?

ちなみに電話をした会員は当該の札幌会員とも良く交流している人物であり、「今回の件で不適切対応をされた男性の友人である」とはっきり相手に伝えているにもかかわらずである。

先日の熊本の女性専用車の件でマスコミがこぞって「反対意見の大半が県外」などと報道し、「部外者が騒いでいるだけで、地元は女性専用車両を好意的に受け止めている」(※実際は熊本県内からも批判はあるが、黙殺されている)という印象操作の道具に使ったが、札幌市交通局も女性専用車(安心車両)の反対意見を「道外だから」と切り捨てようという考えなのか?

鉄道事業者もマスコミも「女性専用車両は差別だ」という声を無効化し、切り捨てるうまい口実を思いついたものだ。

つまり、都道府県外からの批判は「部外者が騒いでいるだけ」と切り捨て、県内からの批判は「黙殺」するというわけである。

しかし、特定の路線の運賃設定やダイヤの問題とは異なり、「女性専用車両が公共の場における差別」だというのは特定の地域・路線の問題ではない。

よって、「県(道)外だから」と排除しようとするほうがおかしい。

ちなみに下記FNNプライムオンラインの記事によると、熊本市交通局には9月1日から17日までに131件の意見が寄せられ、その85%に当たる111件が反対意見だったとのこと。

さらに「反対とする意見は男性からが多く」ということは、少数ながら女性からの反対意見もあったということであろうか。

(情報元)

市電の『女性専用車両』 反対意見が多数【熊本】(FNNプライムオンライン)

https://www.fnn.jp/articles/-/86552(現在はリンク切れ)

熊本市交通局はこの後独自にアンケートを取って正式導入するか決めるとしている。

しかし、過去に女性専用車両を導入した鉄道事業者が女性専用車両の利用者に重点的にアンケート用紙を配るなど、最初から賛成多数の結果を出すための「出来レース」のアンケートを取ったケースもある。

仮に「賛成多数」の結果が出たとしても、やはり疑ってかかる必要があるのだ。

また、反対多数の結果が出ても「アンケート以外の要素も含め、【総合的】に判断しました」などとして、結局正式導入したケースが少なくない。

アンケートなどあってないようなもので、いずれにしても要注意なのだ。

そしてもしアンケートで賛成多数となれば、今度はマスコミが「やはり地元は好意的に受け止めていた」「反対していたのは部外者だけだということが明らかになった」などとやりかねない。

熊本市交通局の女性専用車両試験導入を受け、当会サイト上に「熊本など九州地区の新入会員を募集します」と掲載したところ、実際に熊本からの新規入会があった。

現在も募集しているので、熊本の方も札幌の方も女性専用車両(札幌では女性と子どもの安心車両)に疑問や不満があれば是非、当会に入会申し込みしていただきたい。

入会申し込みフォーム

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活動履歴

2020年2月 札幌:市営地下鉄東西線&南北線で任意確認乗車会

当会では、関西本部から3名の会員が札幌に赴き、札幌地区の会員と共に2月12日に札幌市営地下鉄南北線を中心に非協力(任意確認)乗車会を行いました。

途中、麻生駅で女性専用車両(女性と子どもの安心車両)が「任意協力」で誰でも実は乗れるということを知らない女性客からの声掛けがあったり、さっぽろ駅ホームでは過去にトラブルを起こしたことのある女性客との遭遇もありました。

また今回は、乗車会の前日の夜に関西メンバーと札幌メンバーとの懇親会も行われ、大いに盛り上がりました。


札幌市営地下鉄で非協力乗車

麻生駅で女性客から声かけ。さっぽろ駅では「痴漢集団」とつぶやく女性客も出現

乗車会前日に札幌市内で懇親会

札幌地区では普段は地元の会員が時々、地下鉄で個人的に乗車活動を行っている状態だが、この度、関西から3名の会員が札幌に赴き、札幌地区の会員と共に2月12日の朝、多人数での乗車会を行った。

それに先立ち、前日(11日)の夜に関西の会員と札幌地区の会員による懇親会も行われた。

今回は札幌市内のジンギスカンの店に集合。

そこで関西の会員と札幌の会員が合流。

直接会うのはお互い約一年ぶりだが、普段からメール・チャット等でやり取りしているため、あまり久しぶりな感じはない。

ジンギスカンで懇親会

お互いの地域での乗車活動中のことなどいろいろな話をしたが、やはり明日は朝から札幌市営地下鉄での乗車会なので当日のルートやその他どうするかという話になった。

札幌市営地下鉄では南北線と東西線で女性専用車両(女性と子どもの安心車両)が運行されているが、札幌の会員Aによると乗車していて何かあるのは大抵、南北線とのこと。

東西線では声かけなどがあまりないらしい。

別に声をかけられることを期待しているわけではないが、やはり男性が乗車していて声掛けがある、場合によってはトラブルにもなりかねないということであれば、そういう路線ほどしっかりと活動を行い、「本当は任意協力なのに、事実上の強制」にならないようにしていく必要がある。

そういうわけで、今回は南北線をメインに非協力(任意確認)乗車することになった。

その後も飲食しながらいろいろな話で盛り上がっていたのだが、気がついたら2時間以上、あっという間に経っていた。

私達は明日の集合時刻場所等を確認し合って店を後にし、関西メンバーは宿泊先のホテルへ。

地元札幌の会員は自宅へ、それぞれ帰っていった。

夜の札幌市内。
今年は暖冬とは言え、やはり寒い。

東西線:西18丁目からスタート

【今回のルート】

  1. 地下鉄東西線・西18丁目→大通
  2. 地下鉄南北線・大通→麻生(途中、さっぽろ駅で一旦下車)
  3. 地下鉄南北線・麻生→真駒内(途中、さっぽろ駅で一旦下車)
  4. 地下鉄南北線・真駒内→すすきの
  5. この後、交通局を訪問

今回は朝7:15に東西線・西18丁目駅に集合

これから朝のラッシュ時になるためか、ホームにはそこそこ人が並んでいたが、私達は専用車(安心車両)の乗車位置に並んだ。

男性多人数で並んだが、周囲の女性客は特に何も言って来ず。

しばらくして7:17発の新さっぽろ行きに乗車。

押し合いへし合いになるほどではないが、やはりラッシュ時ということで結構混雑していた。

車内にはすでにどこから乗車してきたのかは知らないが、私達以外に一人の男性客が乗車しており、列車はそのまま西18丁目駅を発車。

次の西11丁目を過ぎて、2駅で南北線との乗換駅である大通駅に到着。

大通駅ホームにはすでに多数の人が並んでいたが、私達はここで乗り換えのため下車。

車内にいた多くの乗客もその多くが降り、ホームは見る見る間に人でいっぱいになった。

朝の大通駅東西線ホーム

南北線:大通~麻生

ラッシュの人ごみの中、大通駅の東西線ホームから階段を上って、南北線ホームに到着。

ホームでしばらく待っていると、7:25発の麻生行が到着。

私達以外に男性客一人と、それとは別に老夫婦も乗車。

大通駅を発車してほどなく、次のさっぽろ駅に到着。

ここで下車し、「自由が丘作戦」(=少しでも多く任意周知するため、後続の列車に乗り換え)を行った。

札幌の会員Aによると、朝のラッシュ時、さっぽろ駅の安心車両位置で駅員がいることが多いらしいのだが、今回はどうやらいないようだ。

しばらく待って、後続の麻生(あさぶ)行が到着。

車内から降りてくる乗客の中に男性客が3人ほど混じっていた。

私達が乗車すると、車内には2人の学生風の男性客もいた。

結構、男性の乗車もあるようだ。

さっぽろ駅から先、麻生方面はラッシュとは逆方向になるので空いていた。

しかし、こちら(安心車両)が空席も目立つのに対し、隣の車両はまだ若干立ち客がいた。

そのまま特に何もなく、北12条・北18条・北24条・北34条と過ぎ、終着の麻生に到着。

私達もここで下車した。

南北線:麻生~真駒内

麻生で一旦改札を出て、さっぽろ方面に引き返すべく、改めて7:50発真駒内行に乗車、着席。

運転士と思しき職員が私達のそばを通りかかったが声はかけてこず。

すると私達の隣に座っていた中年の女性客が札幌の会員Aに声をかけてきた。

女性客:ここは女性と子どもの安心車両ですよ

会員A:それで?

女性客:女性と子どもしか乗れません。

会員A:交通局に確認を取ったら、任意協力なので男性も乗って構わないと言われましたよ。

女性客:そうですか…

この女性客はこれ以上何も言ってこなかったが、そもそも公共交通機関で(正当な運賃を支払っているのに)「男性であるというだけで乗れない」など、あってはならないものである。

だからこそ、交通局も「任意協力」にしているのだ。

しかし、この掲示を見て「実は誰でも乗ってよい」と思う人がどれだけいるだろうか?

これは関東・関西・名古屋など、他の地域でもやっている「子供と障がい者以外の男性は乗ってはいけない」と思いこませるための「ひっかけ案内」である。

実際には「女性と男児と男性障がい者は乗れる」と言っているだけで「男児と障がい者以外の男性は乗ってはいけない」とは言っていない(男児と男性障がい者以外の男性については「触れていない」だけ)のだが、こう書いておけば「男性は乗車禁止」と書かなくても、見た乗客が勝手に勘違いしてくれるのである。

「痴漢対策だから仕方ない」という人はこの車両が本当はどういう経緯で設置されたか、鉄道事業者やマスコミの言うことを鵜呑みにせず、きちんと調べれば実は痴漢対策とは似ても似つかない別物であることが分かるだろう。

元々、札幌の地下鉄では痴漢件数が「年間で1ケタ」、つまり【年間で10件にも満たない】という状態だったのである。

しかし、(他の地域と同じく)市議会で公明党がこれでもかと言うくらい、女性専用車両の導入を交通局にごり押ししている。

つまり、女性専用車両を導入させれば党の実績にもなり、選挙の際も女性票を集めることができるということで、「最初から女性専用車両導入させることが目的」だったのである。

交通局も最初は拒否していたが、公明党が押してくるのでアンケートを取り、「反対多数」だったからという理由で一旦は「女性専用車両の導入は行わない」としたが、それでもさらに公明党がごり押しし、2007年9月13日に地下鉄東豊線車内で男が他の乗客を刃物で切り付けた事件が発生すると、待ってましたとばかりに早速、その翌日に公明党が札幌市長に女性専用車両を導入するよう手紙を渡し、再度アンケートを取って、(前回のアンケートにあった「男女差別になる」という選択肢は無しにして)今度は賛成多数だったからと、導入を決定した。

(詳しくは当会サイト内、「Red Bear」のページの後半部分に記載)

導入するまで徹底して圧力をかけ、最後は痴漢とは関係のない男女誰でも被害者になりえる傷害事件を引き合いに出して交通局を折れさせたのだ。

しかも、導入決定時点でどの路線に導入するかも決まっておらず、先に導入することだけを決定するなど、これを見てもわかる通り、やはり最初から「女性専用車両の導入自体が目的」だったのである。

そしてその後、「女性専用車両」として試験導入を行い(もちろん、この時点で正式導入は決定したも同然)、そして正式導入の際に「女性と子どもの安心車両」と名前を変えた。

これは、すでに女性専用車両が導入されていた本州などで「任意協力なのに【専用】はおかしい」という批判があったことを見ての措置と思われる。

しかし、女性専用とは名乗っていなくても「男性は乗車禁止」と思わせていることに変わりはない。

要は名前を変えただけの小手先のごまかしである。

また、地元札幌ではこの車両のことを「女性専用車両」と言っている人も多いと聞く。

こんなものを世間の多くの人々は痴漢対策だと信じているのである。

そしてマスコミはそういう真実は一切報道しない。

女性専用車両に関しては国民は何も知らされていないのである。

…さて、乗車してしばらくすると、先ほど私達のそばを通った運転士によると思われる「只今の時間、先頭車両は女性と子どもの安心車両となっております…」という肉声の車内アナウンスが流れた(ワンマン運転のため、車内放送も運転士が行う)。

私達が乗車しているのを見てのことだろう。

そこまでして男性を乗せないようにしたいのか。

麻生を発車し、北34条・北24条と過ぎると、ラッシュ時で都心に向かう方向のためか、徐々に乗客が増え、すぐに車内は人でいっぱいになった。

そして、北12条を出て、私達は再度、次のさっぽろ駅で自由が丘作戦(後続列車乗り換え)を行うことにした。

先ほどさっぽろ駅で自由が丘作戦をした際はホームに駅員がいなかったが、今度はどうだろうか。

また札幌会員Aによると、この時間帯はさっぽろ駅ホームの専用車両(安心車両)位置にほぼ毎日立っている、「トラブルを起こす女性客」がいるという。

列車はさっぽろ駅に到着。

乗客の多くが下車するのに交じって私達もホームに降り立ったが、ホームに駅員の姿はない。

どうやら今日はたまたまいなかったようだ。

しかし、さっぽろ駅ホ―ムにこの時間いつも居るという、「例の女性客」はその日も専用車両(安心車両)位置に立っていた。

その女性客は私たちが近くにいるのに気づくと、線路に向かってボソボソと「痴漢集団…痴漢集団…痴漢集団…」と念仏のように独り言を言い始めた。

何かヤバそうだ。

札幌会員Aによると、過去にこの女性客と実際にトラブルになったこともあるらしい。

とりあえず、何をしてくるか予想がつかないので、何かあった際の証拠押さえのため、一応動画を撮ることにした。(結局何もなかったので、動画は消去した)

さっぽろ駅の駅標
ホ―ムに列車が到着した直後の様子

しばらくして、後続の真駒内行がやってきたので乗車。車内はそれほど混んでいない。

大通・すすきのと、札幌の中心部を過ぎると、車内は空いてきた。

そして、南平岸の手前あたりで地下から地上に上がり、ここから終点の真駒内まで高架で札幌の市内を走り抜ける。

地上の高架といっても他の地域の鉄道と違い、終点まで全区間「屋根付き」である。

札幌市営地下鉄南北線のスノーシェルター
駅部分だけでなく、駅間も途切れることなく、すべてこのような屋根付きである。

寒冷地なので冬は雪が降り積もるので線路を保護するために地上部分はすべてスノーシェルターで覆われているのである。

車内から見るとまるで、ひたすら続く建物の中をひたすら続く窓に沿って走り続けているような感じがする。

外は良い天気だった。雪景色の市街地の向こうに山も見える。

やがて線路沿いにも山が迫ってくると、まもなく終点の真駒内である。

真駒内に8:22頃到着。ここで一旦改札を出た。

南北線:真駒内~すすきの

ホームに戻り、8:36発の麻生行きの折り返し列車に乗車。

運転士らしき乗務員が私達の目の前を通って行ったものの、何も言って来ず。

発車寸前に1人の男性客が入ってきたが、すぐに隣の車両に移って行った。

真駒内駅を発車した地点では車内はガラガラ。

途中の澄川駅でかなり離れた所なのでハッキリとは確認できなかったが、1人の男性のような雰囲気の乗客が乗ってきてそのまま座席に着席。

途中から乗客が乗ってきて、立ち客もそれなりに増えていき、8:51頃にすすきの駅に到着。

ここで乗車会は終了とし、私達は改札を出た。

すすきの駅に到着

さて、先ほど少し札幌の女性専用車両(安心車両)も公明党のごり押しでできたという話をしたが、これはどこの事業者でも大体そうだが、導入前は渋っていても一度導入してしまうと今度は積極姿勢に転じることが多い。

札幌市交通局も先述の通り、公明党に2度もアンケートを取らされ、結局その圧力に屈する形で女性専用車両の導入を決めたわけだが、現在では車体等に非常にしつこく安心車両のステッカーを貼りだしたり、東西線で安心車両車両の入り口だけ赤くふち取りしたり、さらには駅構内のモニターや女性専用車両(安心車両)の運行のない東豊線でも安心車両の告知を行うなど、非常に積極的である(写真は東豊線・学園前駅)。

東豊線でも安心車両の告知をしている。
(東豊線・学園前駅)

また今回の乗車会で、車内に「女性専用車両限定広告か?」と思うような広告も発見した。

女性専用車両(安心車両)内に「札幌市はピンクリボン活動を通じて女性の暮らしを応援します」のコメントの入った広告が出ており、いかにも女性専用車限定かと思うような雰囲気ではある。

もし女性専用車両限定広告をやっているなら、男性を男性であるというだけで事実上排除する車両を設けて、それで金儲けをし、さらにそれを「任意協力ですので男性を男性であるというだけで排除はしていません」などと正当化するようなことを、札幌市交通局もやっていることになる。

ただ札幌市交通局の車内広告料金関連のページを調べてみたが、「専用車両(安心車両)限定広告」というのは見つからなかった。

よって、これだけでは限定広告だとは断定できない。

「札幌市はピンクリボン活動を通じて女性の暮らしを応援します」
「専用車限定広告か?」と思ったが確認出来ず。

この後は交通局訪問だが、まだ少々時間があるので、私達はすすきの駅近くの喫茶店に寄り、時間を潰してから、東西線の大谷地にある札幌市交通局の本局を訪れることにした。

2020年2月 札幌市交通局訪問の報告に続く)

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2019年2月 札幌:市営地下鉄東西線&南北線で任意確認乗車会

2019年2月8日(金)の朝、札幌市営地下鉄東西線・南北線で非協力(任意確認)乗車会を行いました。

今回、関西などから応援が入って乗車会が実現しました。


高齢の女性が「女性専用車は法律で決まっています」などと妄言

まず東西線に乗車

今年の冬は例年に比べ、温かい冬かと思っていたら2月になって、「最強寒波」がやってきた。

時刻は朝6時過ぎ。昨夜降った雪が降り積もり、札幌市内は氷点下10℃を下回る厳しい寒さとなっている。

当日朝の札幌市内。氷点下10℃を下回る厳しい寒さ
西18丁目駅改札口。朝早いためか人の姿はまばら

今回は、地下鉄東西線の西18丁目駅からスタート。

札幌市営地下鉄の「女性と子どもの安心車両」(…本当に男性に対して失礼な名称だ)は、始発から午前9時までなので、今回朝の7時に集合した。

一応先に言っておくが、「女性専用車両=安心な車両」というのは、単なるイメージであり、一種の思い込みである。

札幌市営地下鉄の「女性と子どもの安心車両」というネーミングも、そうした思い込みが元になっていると考えられる。

よく、反対派に対し、「女性が安心できる車両を作ることの何がそんなに気にいらないのだろう」などという者がいるが、そういうことを言う者は、実態を見ずに、思い込みでものを言っているのである。

さて私達はまず7:17発の新さっぽろ行に乗車するため、私達は早速乗車位置に並んだが、周囲の女性客は特に何も言ってこなかった。

改札口では、まだ朝早いためか、人の流れもまばらだったが、ホームで列車を待っていると、少しずつ人がやってきて、列車到着直前には結構な人数が並んでいた。

やがて、新さっぽろ行きが到着。

押し合いへし合いにこそなっていないが、結構な乗車率である。

到着した新行到着した新さっぽろ行き

私達はそのまま全員立って乗車。

西11丁目を過ぎ、南北線・東豊線との接続駅である大通に到着。

主要駅のためか、ホームでは多数の乗客が列を作っていた。

ここで多数の乗客が降りたが、同じくらい乗車してきたため、車内の混雑度はほぼ変わらず。

大通駅で男性客が1人乗ってきたが、すぐに隣に移動。

それにしても、札幌市営地下鉄は車内にも車外にもやたらと女性専用車両(女性と子どもの…)の掲示がしつこい。

今回乗車してみて気がついたのだが、以前はここまでしつこくなかったような気がする。

しつこい安心車両の掲示
写真に写った範囲だけで5カ所にステッカーやポスターなどを掲出
車内にも至るところにステッカーが。
しかも直径が50cmくらいもあり、かなり大きい。

そして、そのほとんどにイラスト入りで「この車両には、以下の方がご乗車いただけます…(女性、小学生以下の男児、障がい者と介護者)」という記載がなされている。

これは関東・関西など、他の地域でもやっている、「子供と障がい者以外の男性は乗ってはいけない」と思いこませるための、「ひっかけ案内」である。

実際には、「男児と男性障がい者は乗れる」と言っているだけで、「男児と障がい者以外、男性は乗ってはいけない」とは言っていない(男児と男性障がい者以外の男性については「触れていない」だけ)のだが、こう書いておけば「男性は乗車禁止」と書かなくても、見た乗客が勝手に勘違いしてくれるのである。

ウソだと思うなら、鉄道事業者に対し、男性は乗車禁止かどうか問い合わせてみればよい。

まず通常、「男性の乗車は禁止」とは言わない。

「法的根拠はなく、任意でご協力頂いている」と回答してくるか、もしくははぐらかして、なかなか答えようとはしないかのどちらかである。

それでももし、こちらが無知だと思って「女性だけが乗れる」だとか、それに近いことを言った場合、「それは法的根拠に基づくものですか?」などとさらに突っ込むと、渋々ながら任意協力であることを認める。

つまり、本当は誰が乗車しても、それを禁じることは出来ないのだ。

従って、鉄道事業者が「子供と障がい者以外の男性は乗ってはいけない」と言うことは出来ないのである。

公共交通機関は、法的にも強く公平性を求められている以上、本来は同じ運賃を取りながら、性別によって乗れる車両数を変えることは出来ないのだ。

そういうと、「男女は違うのだから、扱いに差を設けることがあっても、それは当然」とか、「痴漢被害にあうのは圧倒的に女性ばかりなのだから」などと言いだす者が必ず出てくるが、そもそも女性専用車両は痴漢対策ではない。

札幌の場合も、実際に女性専用車両(女性と子どもの…)が導入されるまでに、主に市議会などでどういう動きがあったか、きちんと調べれば、初めから痴漢対策で導入されたものではないことは、すぐに分かるはずである。

もっとも、その経緯について述べだすと長くなるので、(本当は触れたいが)ここでは割愛する。

さて、あたりを見ると、専用車(女性と子どもの…)も結構な乗車率だったが、両隣のほうが明らかにもっと混雑していた。

札幌でも、専用車両と他の車両とで混雑差があるようだ。

南郷7丁目で、男性客が下車。

どうやら私達が知らない間に乗車してきていたようである。

車内は相変わらず、結構な乗車率のまま、大谷地・ひばりが丘と過ぎ、終点の新さっぽろに7:41頃到着。

一旦改札外に出て、切符を買い直し、7:49発の宮の沢行きに乗車し、折り返すことにした。

東西線・新さっぽろ~大通

7:49発、宮の沢行に乗車するため、私達は専用車両位置に並んだ。

やはり周囲の女性客は何も言ってこなかった。

内心どう思っていたかは知らないが、任意協力である以上、声掛けがないのは結構なことだ。

やがて列車が到着したので乗車。始発なので私達は全員着席した。

新さっぽろ駅停車中に、自動アナウンスではなく、肉声で「前から4両目は、女性と子どもの安心車両になっております。ご協力をお願いします」などとアナウンスがあった。

乗務員が私たちの姿を確認したのだろうか?

それにしてもこの「女性と子どもの安心車両」という名前、「男性は存在自体が安心できない原因」と言っているようなものであり、これは男性利用客に対し、非常に失礼な名称である。

また、「『女性や子供が安心ならば、それでよい』のか?」というのもある。

本当はすべての乗客が安心して乗車できるように、交通局は努力するべきではないのか?

(もっとも実際には、女性客にとっても、女性専用車両が実は「安心・安全・快適な車両というわけではない」というのは先に述べた通りだが…)

札幌での女性専用車両導入は2008年と、本州に比べてやや遅れての導入だったが、そのため、すでに本州でいろいろな批判が上がっていることを交通局も知っていたと思われる。

そのため、試験導入時は「女性専用車両」の名前を使っていたが、本導入の際、「任意協力なのに女性専用とウソをついている」という反対派からの批判をかわすため、「女性と子どもの安心車両」などと名前を変えてきたのではないだろうか。

だが、名称を変えたとはいえ、男性客を排除しようとする意味を含んだ名称であることに変わりはない。

また、地元・札幌ではやはり、「女性専用車両」で通っているという。

名称を変えて、「専用」という文言を外しても、これは所詮、小手先のごまかしでしかないのだ。

新さっぽろ発車時点で、座席がほぼ埋まっていて立ち客が何人か…という状態だったが、大谷地あたりから混んできて、南郷18丁目あたりからは、先ほど乗車した新さっぽろ行きを上回る乗車率となった。かなりの混雑である。

座席に着席している私達の目の前に、ぎっしりと立ち客が詰まっていた。

列車の両数こそ首都圏よりは少ないものの、まるで首都圏や関西圏を思わせるような、まさに朝ラッシュの光景といえるだろう。

列車はそのままの乗車率で、大通駅まで走行。

大通では満員の乗客が一気に下車していったが、私達もここで南北線に乗り換える予定であったので、立ち客が下車して行くのを見てからそれに続いて下車した。

大通駅の東西線ホームに降りると、先ほどの列車から降りた人で、ホームはいっぱいであった。

私達も、お互いはぐれないよう気をつけながら、ゆっくりと人の流れに身を任せ、南北線ホームへの連絡階段に向かった。

人でごった返す大通駅東西線ホーム
この奥に南北線ホームへの上り階段がある

南北線・大通~麻生

私達は東西線ホームから階段を上って、東西線ホームへの連絡通路に入ったが、やはりラッシュ時のためか、そこでも人通りの多さは相当なもの。

さすがに、200万人都市というだけのことはある。

大通駅、南北線への案内表示
人で一杯の、南北線ホームへの通路

その人ごみをかき分け、南北線ホームに到着。南北線の専用車両(女性と子どもの…)は一番後ろ(麻生行の場合)なので、さらにホームをそこまで移動した。

しばらくして、麻生行が到着。

私達も含めホームで待っていた乗客が乗ると、車内はそこそこの混雑となった。

乗ってきた乗客の中に高齢の男性客が一人いた。

次のさっぽろ駅(JR札幌駅との連絡駅だが、地下鉄の駅名はひらがな表記)で、乗客が大量に降りて、車内は一気に空いた。

さっぽろ駅から麻生までは、ラッシュと逆方向になるということもあり、車内は座席こそ埋まっているものの、立ち客はほとんどいないくらいの状態になった。

北12条を過ぎ、次の北24条駅で、たぶん60代~70代くらいの高齢の女性が「ここ女性専用車両…」などと、降り際に声をかけてきた。

(やはり、札幌の利用客の間でも「女性専用車両」で通っているようだ)

当会メンバーの一人が、「法的根拠はありません」というと、「法律で決まっています!」などと、小学生でも言わない(?)ようなデタラメ発言を行ったので、すかさずメンバーの一人が「決まっているというなら、何という法律で決まっているのですか?」と突っ込むも、その時点ですでにホームへと逃げ去っていた。いわゆる「言い逃げ」である。

その後は特に何事もなく、列車はそのまま終点の麻生駅に8:27頃、到着した。

当日の麻生駅

南北線・麻生~すすきの

麻生駅でも一旦改札を出て、切符を買いなおした。

そして、麻生8:36発の真駒内行に乗車。

麻生駅停車中に運転士が私達のいる近くを通りかかったが、何も言って来ず。

また、私達以外に一人、若い男性客が乗車してきて、ドア横の手すりの位置に立った。

朝ラッシュの時間は過ぎようとしていたが、やはり都心に向かう方向の列車ということで、車内には立ち客の姿も見られ、またさっぽろ駅に近づくにつれ、徐々に乗客が増えていった。

北12条駅で、「すみません」と男性の声がしたので振り向くと、メガネをかけた若い男性客(先ほど、麻生駅でドア横の位置に立った人物とは別人)が、車内の人ごみをかき分け、下車していった。

どうやら私達が知らないうちに、いつの間にか乗車していたようだ。

列車が北12条駅の次のさっぽろ駅に到着すると、車内にいた乗客が一気に降りて、車内はガラガラになった。

ふと車内を見渡すと、麻生駅から乗車してきた、「ドア横に立った男性客」はまだ乗車しており、この先も引き続き乗車するようだった

私達も引き続き乗車。

大通駅を過ぎ、その次のすすきの駅で下車した。

南北線の車両(すすきの駅)

すすきの駅で抗議

すすきの駅で下車した私達は、とりあえず駅の事務室に向かい、北24条駅で声掛けされたことやその女性客が「法律で決まっています」などとデタラメを言っていたこと(=任意協力であることが、十分周知されていないのではないか?)などについて、抗議することにした。

私達は、対応した駅員に先ほどの北24条駅でのことを詳細に伝え、その上で「任意協力であるなら、その旨もっと周知するべきではないか?」「駅構内や車内に多数貼り出されているポスターやステッカーの内容では、誰も任意だとは思わないのではないか?」といったことを伝え、そして、さらに「女性と子どものあんしん車両」という名前は失礼であるということについても伝えた。

今回の乗車会では、結構、私達以外にも男性が乗車しているのが確認できた。

札幌市交通局は、先にも述べた通り、駅や車内でかなりしつこく女性専用車両(女性と子どもの…)を告知し、できるだけ男性を乗せないようにしているが、実は強制力はないということは徐々に知れ渡ってきているようだ。

以下のツイートは、2月6日(つまり今回の乗車会の2日前)に、札幌市営地下鉄を利用していたと思われる女性のものだが、やはり男性が結構乗車しているようである。

ちゃんと見る・見ない以前に、「誰でも乗れる車両」なのだが、しかしながらこういうツイートが出てくること自体、男性の乗車が珍しくなく、形骸化が進んできているとも取れる。

一応言っておくが、女性専用車両(女性と子どもの…)は痴漢対策でも無ければ、女性のためを思っての思いやりでもない。

札幌も含め、各都市の交通局では、市議会での一部政党・政治家による、「実績作り」のためのごり押しの結果であり、また関東や関西などの鉄道事業者では、女性専用車両は女性客を引き寄せるため、また女性専用車両限定で、かなり割高な広告料金を取って車内広告(車体広告)を募集したりするための「営業戦略」と化している。

そしてそんなもののために、何の罪もない男性客が(高齢者などの弱者も含め)不当に排除されているということを、そしてそれが、一見もっともらしく聞こえる、「痴漢対策」という表向きの綺麗事で正当化されているということを知っておく必要がある。

しかし、現在のマスコミはそうしたところを完全に黙殺しており、今でも女性専用車両が「痴漢対策」であることを「全く疑いの余地のない、当然の前提」として報道してくることが多い。

そのため、世間では反対派のことを今でも「女性に対する思いやりのない人間の集まり」などと本気で信じこんでいる者が少なくないのが現状であろう。

もちろん、当会は痴漢対策自体には全く反対していない。

むしろ、監視カメラの設置や私服警官の付き添い乗車など、どんどんやるべきであろう。

但し女性専用車両は、痴漢対策を建前にしているだけで実際には、導入・推進すると何らかの形で得をする者が押してきたという経緯がある。

平べったく言えば、「大人の事情」で設置され、今も継続されているものなのだ。

もっとも本当に痴漢対策だとしても、問題がありすぎであるが…。

当日のすすきの交差点
ビルの壁面の温度計

すすきの駅での抗議を終え外に出ると、雪はやんでいたが、やはり-10℃を下回る厳しい寒さであった。

関東・関西だけでなく、札幌においても当会への入会希望者を引き続き募集しているので、我こそはと思う方は、入会申し込みフォームよりお願いしたい。


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2009年2月 札幌市営地下鉄南北線で非協力乗車会

前日の北海道集会に続き、翌朝は地下鉄南北線さっぽろ駅より非協力乗車会を行いました。
乗車会終了後、さっぽろ駅事務室と札幌市交通局本局へ行きました。

札幌市交通局本局では、高速電車部業務課の課長・係長ともう一人の職員の3名と45分間面談して、
私たちの意見について質問するとともに、改善要望をしてきました。

以下、関東本部会員S氏からの報告です。


札幌市交通局本局で45分間話し合い

「女性と子どもの安心車両」がなくとも誰もが安心して乗車できるような取り組みと、見直しを要望

非協力乗車

今回は札幌で初の非協力乗車会ということで、乗車する前にさっぽろ駅の「女性と子どもの安心車両」の停車位置付近で、15分ほど様子を見てみました。

まず、ホーム南端の停車位置付近に向かったところ、警備員の姿はありませんでした。

程なくして2番線に麻生行きの電車が到着しました。

混雑率は見た感じで120%くらいであり、関東の朝ラッシュ時と比べたらかなり空いています。

夜のTXの区間快速くらいの混雑といったところでしょうか?

乗っていたのは女性客だけで、男性客はゼロ。

「女性と子どもの安心車両」が空いていて、隣の車両が混雑しているというのは本州と一緒です。

続いて1番線に真駒内行きが到着しましたが、こちらは麻生行きよりも空いていました。

この電車にはさっぽろ駅到着時も発車時も、男性客が2~3名乗っていました。

次の麻生行きにも、さっぽろ駅発車時点で男性客が2名いました。

麻生行きは最後尾となるために、車掌が車内放送で呼び掛けたり直接注意したりする可能性もあったのですが、そのような行為は全くありませんでした。

私たちはこの次に1番線に到着した8時47分発の自衛隊前行きに乗ろうとしたのですが、1番線の「女性と子どもの安心車両」の乗車口に、既に男性客が1名並んでいたのです。

私たちもすぐに並んで乗ったのですが、他にも2名ほど男性客が乗っていました。

男性客は私たちを除いて全員次の大通駅で下車しましたが、誤って乗ったというよりも、この車両は大通駅の階段に近く便利なので最初からその車両を選んで乗ったように見受けられました。

特に「上からの押し付け」が強い関東では「女性専用車両」のせいで、このような本来あるべき自然な流れの選択肢が失われつつあるのです。

すすきの駅を過ぎるとラッシュ輸送が終わったような感じで空いてきて、後は下車する一方でしたが、乗車している間、女性客が注意してきたり、嫌な顔をしたりしてきたということはありませんでした。

途中で設定解除の9時を迎えましたが、車掌からの解除案内の放送は一切ありませんでした。

実際に乗ってみた感じですが、実質「女性専用車両」のようでした。

しかし、関東のような「男性は乗っていけない」とか「ルールなんだからきちんと守れ!」
という類の押し付け
はなく、かといって関西のような「形骸化」という状態までは至っていませんでした。

結論として、札幌では男性が普通に乗っている分には、何ら問題ないという状況でした。

ステッカーはこんな感じです。(いずれも乗車会の前日に撮影)

ちなみに右下の画像に「グラフSGI」という雑誌の吊り広告がありますが、これは聖教新聞社発行の創価学会系の雑誌です。

また他でいう「優先席」のことを、札幌市交通局では「専用席」と称しています。

非協力乗車時の車内の様子です。ラッシュと逆方向になったので全体的に空いていますが、隣の車両が座席がほぼ埋まっている状態なのに対し、

「女性と子どもの安心車両」はガラガラです。

青色の座席は「専用席」ですが、そこに至っては誰も座っていません。

(日中や土日でも、「専用席」には誰も座っていないことが多い)
ちなみに、「女性と子どもの安心車両」内で足を組んでいる女性は車内で化粧をしています。

女性が安心して車内で化粧ができるように導入した車両なのですか?

さっぽろ駅事務室

さっぽろ駅に戻ってきた私たちは、その足で駅事務室へ行きました。

応対したのはH氏という20代半ばほどの駅員です。

当方からは主に会員Fと会員Sが対応しました。

会員F「女性と子どもの安心車両には男性も乗って構わないんですか?」

会員S「中学生以上の健常な男性のことですけど」

駅員H「任意ということでお願いはしているんですが…」

会員S「ステッカーを見ると、女性・子供・体の不自由な男性だけが乗れると書いてあって、英語でも”Women and Children Only”と書いてあるから、一般のお客さんは、男性は乗っていけないと思ってしまうんですよ」

駅員H「まあ、強制ではないんで男性の方も乗って頂いてもいいんですが、車内放送とかでご理解とご協力をお願いしますとは案内してるんですよ」

会員S「でも、あれでは男性は乗ってはいけないと思ってしまうから、せめてステッカーの下の方にでも、今言ったことを書いて周知してほしいんですよ」

会員F「ですから、男性も乗車禁止でないってことをね」

会員S「任意ってのは協力したい人は協力する、協力したくない人は協力しない、ってことなんですよね」

駅員H「そうですね。強制でなくて一応お願いってことで…」

会員F「強制でないってことをお知らせしてほしいんですよ。アレだと強制だと思う人もいると思うんですよ」

会員S「さっき見たんですけど、男性が誰も乗ってなかったり、2~3人しか乗ってないんですよね。周知徹底されてないから。実質女性専用車両と一緒なんですよ。警備員はいなかったし声かけもなかったけど、周知徹底は足りないかな、と思ったんですよ」

駅員H「周知と言いますと、広報札幌とか、駅のポスターとかでご協力をお願いしたいとは書いてあるんですよ」

こんな感じで10分ほど話しましたが、結局駅員は「ご協力をお願いしたい」としか言えないんですよね。

さらに、試験導入後に取ったアンケートで、会員Fが「回答数が男女ともちょうど1000人というのはおかしいのではないか?」という点を突いたのですが、奥から助役が出てきて「ここでは分かりかねるので、本局に問い合わせしてほしい」と言い、私たちに電話番号を伝えて打ち切りました。

確かに言われてみれば駅に言っても仕方がない内容ですし、なんと言っても今は平日の就業時間帯。

これは本局に行かねば、ということで、渡された電話番号にかけたところ、業務課のT課長が電話に出ました。

私が「女性と子どもの安心車両のことで問い合わせしたいのですが、今から伺って構わないでしょうか」と言うと、あっさりとOKしました。

「スペースがない」とか「女性専用車は廃止するつもりはないので、反対意見の人と会うつもりはない」とか訳の分からない屁理屈をつけて面会を断るTXとは偉い違いですね。

札幌市交通局本局

東西線大谷地駅と直結している札幌市交通局本局の受付でT課長を呼んだのですが、先に業務課旅客係のK係長とO氏が出てきて応対しました。

少し遅れてT課長も加わり、45分ほど話しました。

今回は現場での男性排除行為はなかったので、抗議というよりも質問・要望がメインとなりました。

こちらは会話方式では長くなるので、Q&A方式で記したいと思います。

回答の大部分はO氏がしていました。

O氏は「質問慣れ」しているのか、当方の質問に対して回答に詰まるということはありませんでした。

一部遠回しな言い方をして、結局明確な回答が得られなかった部分はありますが…。

Q:任意であることの周知が足りないのでは?

A:このような車両の設定をするので、「乗っていい」というのではなく、「できれば協力して下さい」ということ。

だから「乗れます」という案内はできないし、「乗れます」と言ったらこの車両を設定した意味がない。

「この車両が必要だ」と言ったのは札幌市民のニーズである。

Q:本州では「任意」というのが現場に周知されておらず、駅員・車掌・警備員が乗客に執拗に直接注意することがあるが、札幌はどうなのか?

A:節目の駅とかで車内放送をすることはあるが、乗客に個別に注意することはしない。

これは全員に周知徹底させている。

Q:9時を過ぎて設定が解除になっても、車掌はお礼の放送をしなかったが、どういうことか?

A:そのような放送はしないようにしている。あくまでも自然な形で移行させたいため。

Q:英語の”Women and Children Only”という表現はおかしいのではないか?

A:外国人に対してはストレートに表記した方がよいかと思った。

抽象的に書いてしまうとなかなか理解できないので。

そもそも通勤時間帯に地下鉄を利用する外国人は実際そんなにいない。

(日本語の方については)本州のような「女性専用車」というストレートな名称ではなく、もう少し和らげないかということで検討した結果が、「女性と子どもの安心車両」という名称である。

Q:体が不自由な方の基準は?

A:基準は特にない。(それ以上の明確な回答はなし)

Q:アンケートの回答数が男女ともちょうど1000人ずつとなっているが、どういうことか?

A:全駅の改札で委託業者が対面調査を行い、男女別に分かれた番号を振ったものを使用してちょうど各1000人行うというノルマを課して行った。

公平になるように実施時間帯に改札で無作為に行った。

作為的なことは全くやっていない。

【参考】女性専用車両導入実験におけるアンケート調査結果報告書

Q:前回アンケートを取った時に反対多数だったにもかかわらず、今回は賛成多数というのはどういうことか。

A:前回はHPからアンケートを行ったが、回答者のほとんどが男性であり、本州など実際に利用していない方が回答していた。だからあくまでも参考意見にしかならない。

交通局として本当に知りたいのは、実際に利用している札幌市民の方々がどう思っているのか、ということ。

必要であれば導入するし、必要でなければ導入しなかった。あくまで導入を前提とすることはやっていない。

それで何度も何度も検討して、多くの皆さんに理解していただけるように検討を重ねてきた。

ここは札幌なんだから、本州がどうのこうのではなくて、あくまでも札幌市民のニーズに合わせたものを検討してきた。

Q:前回の理由にあった「男女差別になる」というのが今回は削除されているが、どういうことか?

A:前回は反対理由を選択肢にしたが、今回は一般的に利用する上で障害になるものを選択肢にしたから。

もし必要であれば「その他」のところに書いてもらうようにした。

Q:一昨年起きた凶悪事件の直後に、公明党が上田市長宛に女性専用車両の導入要望を出したのだが、それがきっかけで導入することにしたのか?

A:平成17年から導入するかどうか検討を重ねてきた結果なので、あの事件がきっかけになったわけではない。

Q:男性が誰も乗っていない車両で凶悪事件が起きたらかえって危ない。そういうことは考えたのか?

普段男性を排除しておいて、都合の悪いときだけ男性の助けを借りようなど、虫が良すぎる。

A:(明確な回答なし)

Q:アンケートの回答で「女性、子供が安心して乗車できる」としているが、何をもって「安心」なのか?(痴漢・冤罪・異性と同じ車両に乗らなくてよい、という選択肢は他にある)

A:(明確な回答なし)

Q:本来、公共交通機関というのは、運賃を払えば誰でも自由に乗れるもの。

それを押し切ってまで導入するというのはどういうことか。

A:そのような意見の男性もいるが「女性、子供が安心して乗車できる」と回答した男性が一番多い。あくまでアンケートの結果を基に行ったもの。

あと、「専用席」というのは議会からの要望があって、「優先席」から名称変更したもの。

Q:見直しは行うのか?

A:今年見直しを行う。導入後の意見は少ないが多少反対の方が多い。

全般的に反対意見の方が言ってきやすい傾向にあるから。

あと、HPでは本州からの反対意見が多い。

Q:東西線が夏頃に導入されるというのは本当か?できれば見送ってほしい。

A:一応実施する方向でいるが、できる限り動線の少ない車両を選ぶ必要があるので、どの車両に設定するのかを検討しているところ。

Q:危険に晒されるのは女性と子供だけではない、誰もが安心して乗車できるようにすべきではないか?(当会の「男女が憎しみ合わない社会を」というスローガンも引き合いに出した)

A:それは常日頃から取り組んでいる。「専用席」とかも含めてそのようなものがなくてもよい、というのが理想。

ざっとこんな感じであり、交通局側は
「札幌市民の意見を聞いて札幌のニーズに合わせ、真剣に検討を重ねて取り組んできた結果」
ということをやたら強調していました。

結局のところ、「ご理解ご協力」というのは本局でも同じでしたが…。

あとは、賛成意見として「女性、子供が安心して乗車できる」という理由を回答してきた男性が最も多かったことも見逃せません。

この選択肢を回答した男性は「女性のためなら男は犠牲になるべき」とでも考えているのでしょうか?

「自分は不当に差別されている」という考えが全くない男性の意識を変えさせない限り、いくらアンケートを取っても、男性の意見ですら賛成多数ばかりになってしまします。

そのような賛成派の男性のせいで、日本ではますます女性優遇がエスカレートしているのです。

さらに、一部の勘違いした女性が変な特権意識を持つようになったのです。

最後に、

  • 本当に必要なのかどうかしっかりと見極めて見直しをしてほしい。
  • 「女性と子どもの安心車両」なんかなくとも、誰もが安心して乗車できるように取り組んでほしい。
  • 東西線への導入を見送ってほしい。

などを要望して交通局を後にしました。

(関東副本部長 清野)

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2009年1月 2009年北海道集会の報告

当会では現在、関東と関西に活動拠点がありますが、札幌や名古屋でも専用車(札幌は女性と子どもの安心車両)が導入されていることなどから、当会では札幌や名古屋周辺の入会者も募集しています。

現在、札幌にも当会の会員が在籍しているのですが、関東や関西からは遠く、なかなか直接会うことは出来ないという状況です。

また、北海道の会員どうしの接点も現在のところありません。

そこで一度、本州から北海道に出向いて北海道の会員と他の会員の接点をまずは作ろうということで、1月下旬のある日、関東本部と関西本部より当会メンバーが札幌に出向いて、北海道の会員と直接会うことにしました。

以下、関西から北海道集会に参加した会員F氏からの報告です。


反対する会 札幌へ

関東・関西メンバーと札幌のメンバーが交流深める

私は関西空港から飛行機で北海道(新千歳)に向かうことにした。

札幌で行われる、「北海道集会」に参加するためだ。

本日(1月25日)、関西は穏やかに晴れている。

しかし、向こう(北海道)はどうだろうか。

空港内の案内によれば、その日の新千歳空港での最低気温が-11℃だったらしい。

関西では考えられないような気温だ。

一応の防寒対策はしているが、さてこれで大丈夫だろうか… などと考えつつ、搭乗口へ。

離陸してしばらくすると、飛行機の窓からははるか遠くに富士山も見えた。素晴らしい眺めだ。

機内に案内放送が入る。

「只今、当機は富山県の上空1万700m付近を航行中です…」

関西空港から約2時間で新千歳空港に到着。

その日は新千歳空港も良く晴れていた。周囲は雪が積もって真っ白だったが、地上に降り立った時、意外に思ったのが、「思ったほど寒くなかった」ということ。

良く晴れていて、風もほとんど無かったからかもしれない。

学生時代、列車で丸一日かけて北海道に行ったことはあるが、飛行機だと2時間ほどで着いてしまう。

私は普段あまり飛行機は利用しない方なので、何だか本当に北海道に着いたような実感がしばらくは沸かなかった。

そのまま、JR新千歳空港駅まで歩いて行き、札幌方面行きの「快速エアポート」に乗車。車窓から見る景色も雪で真っ白だった。

何だかだんだん本当に北海道に来たという実感が沸いてきた。 

やがて私の乗った快速エアポートは札幌駅に到着。

今回、17時にJR札幌駅で待ち合わせすることになっているが、まだ待ち合わせ時刻までかなり時間があったので、とりあえず地下鉄ですすきの駅まで行き、ホテルにチェックインした。

16時30分過ぎ、私は本日の待ち合わせ場所であるJR札幌駅西口改札前まで戻り、参加者の面々を待つことにした。

まだ待ち合わせ時刻まで間があるためか、どうやら私が一番乗りのようだ。

北海道のメンバーとは本日初対面となる。

面識がないため、近くにいたとしてもお互い分からないが、事前に携帯の番号等は聞いているので、多分大丈夫だろう。

まず、待ち合わせ場所に現れたのは関東本部のS氏。

その場でS氏といろいろ話したが、S氏は昨日から北海道に入っており、昨日は旭川の旭山動物園に行ってきたとのこと。

私から、「北海道はもっと寒いと思っていたが、思ったほどではなかったので少し安心した」という話をしたが、S氏によると、旭川は日中でも相当寒かった(旭山動物園内の温度計が、昼12時半ごろに-7.1℃を表示していた)らしい。

S氏と2人でいろいろ話をしていてふと周囲を見ると、私たちのいるすぐ近くに一人の青年が立っていたので、北海道の当会メンバーではないかと思い声をかけてみると、札幌市豊平区在住の当会会員K氏であった。

まずはお互いに「はじめまして」と挨拶を交わし、K氏も話の輪の中に…。

こんな感じで、少しずつメンバーが集まっていった。

やがて、本日参加予定のメンバーが全員揃ったので、次は集会をどこでやろうかという話に。

集会場所の候補がいくつか上がったが、結局今回はK氏お勧めの居酒屋があるとのことで、参加者一同そちらに向かうことにした。

当会では以前に何度か、名古屋で「名古屋集会」というものを行ってきた。

これは、関西や関東で行われている通常の集会(会議)とは異なり、関東・関西・中京のメンバーの交流を深めるため、飲食しながら歓談するという、親睦会的な意味合いの強いものだが、今回の「北海道集会」も、まずは本州と北海道のメンバーの交流を深めることから始めようということで、通常の集会としてではなく、親睦会的なものとして行うこととした。

(ちなみに、関東や関西では、通常の集会が終了したあと、2次会で飲食しながら歓談することが多い。)

実際、関東や関西では、集会の終わった後の2次会などで、メンバーたちが飲食しながら、楽しい会話で大いに盛り上がるし、また普段、なかなか口に出すことの出来ない、専用車などへの不満も思う存分話すことが出来、またいろいろな情報交換もできる。

札幌でもそういう仲間の輪が広がることを、私達は願っているのだが、北海道支部設置にはもっと人数が必要である。

札幌及び、その周辺にお住まいの皆様の中で、当会サイトをご覧の方、当会が札幌でも活動できるよう、是非当会にご入会下さい。お待ちいたしております。

入会申し込みフォームよりお願いいたします。  

翌日は、札幌市交通局南北線での非協力乗車会があることなどから、比較的朝早く起きる必要があるため(札幌市交通局での設定時間は、午前9時まで)私達はここで解散し、札幌のメンバーは自宅に、関東・関西メンバーは宿泊先のホテルにそれぞれ戻ることにした。

(翌日の札幌市交通局南北線 非協力乗車会の報告は別項参照)

(報告:関西本部 福山)

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2008年9月 札幌市交通局への意見書提出について

当会では、今年の8月18日から、9月12日までの期間、女性専用車両を試験導入している札幌市営地下鉄に対し、以下の内容で書留郵便にて意見書を送付いたしました。

拝啓

皆様方におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

さて8月18日より、貴局南北線において、女性専用車両の試験導入が行われておりますが、貴局は公明党の支持集め・実績作りの道具として政治目的に利用されている女性専用車両を、このまま本格導入されるおつもりなのでしょうか?

貴局では過去に一度、女性専用車導入の是非に関するアンケートを取って、「反対多数のため導入しない」としておきながら、昨年、東豊線で起きた、痴漢とはまったく関係のない、男女問わず誰でも被害者・加害者になりうる(つまり、女性専用車では全く防げない)刃物による傷害事件を理由に、公明党が市長に女性専用車導入の要望書を手渡したことから、再度アンケートを取り、今回の試験導入に至るなど、貴局が「理由は何でも良いから、とにかく女性専用車両を導入させたい公明党」の圧力に屈して、女性専用車を本格導入させようとしているのは傍目にも明白であります。

また、貴局では、試験導入期間中に利用者アンケートを取るとのことですが、既に導入した他の鉄道事業者では、(男女問わず)女性専用車両に賛成しそうな人に重点的にアンケート用紙を配布するなどして、最初から「賛成圧倒的多数」の結果が出るようなやり方でアンケートを取ったり、あるいは結果が賛成多数と言えなくても、強引に女性専用車の導入・拡大に踏み切ったりした事例が見られます。

貴局におかれましては、そのようなことは一切なさらないよう、お願い申しあげます。

たとえ防犯対策であったとしても、貴局のような公共交通機関が、女性専用車両のような差別的なものを導入することは決して許されるべきことではありませんが、実際には「公明党の支持集め・実績作りのための道具」になっている女性専用車両を、貴局が公明党の圧力に屈して本格導入するようなことがあれば、これはまさに「言語道断」であると言わざるを得ません。

「公共交通機関は、誰にでも等しく利用できるようにするのが本来である」という原則に立ち返り、公明党のこのような要求には応じないよう、強くお願い申し上げます。

敬具

平成20年9月1日 

「女性専用車両に反対する会」

(当会理事名)

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2008年4月 名古屋市交通局・札幌市交通局・JR西日本への抗議署名結果報告(実施期間:2008年3月1日~同年4月15日)

今回は、新規開業のおおさか東線に最初から女性専用車両を導入したJR西日本と、反対・抗議の声にもかかわらず、女性専用車両の新規導入・拡大を行うことを決定した名古屋市交通局・札幌市交通局を提出先に、3月1日より募集いたしました。

皆様より頂きました署名の総数は92筆でした。

ご協力下さった皆様、誠にありがとうございました。

個別に御礼差し上げることは出来ませんが、会員一同、深く感謝いたしております。

今回、皆様から頂きましたコメントを見ておりますと、今回の提出先の鉄道事業者(名古屋市交通局・札幌市交通局・JR西日本)が行った、女性専用車導入に関する様々な動き(アンケート・その他)について、おかしいところ、矛盾したところ等を逃さず、鋭く指摘している意見が目立ちました。

皆様から頂きましたコメントをじっくり読んでいると、現在の女性専用車両の進められ方がいかにおかしいものであるかが伝わってくるように思います。

また今回は、大阪の地下鉄御堂筋線で発生した痴漢でっち上げ事件の影響からか、「男性の痴漢冤罪に対する対応もきっちりしてほしい」といった意見も目立ちました。

募集期間の後半の方になって、今回新しく署名にご協力くださった方が増えてきましたが、当会のオンライン署名は過去に署名したことによる制限はありませんので、今後また、当会でオンライン署名を募集した際には、もしよろしければ、再度ご協力いただければ幸いです。

オンライン署名のサンプルはこちらをクリックしてください。(現在は削除済み)
(皆様より頂きました署名は、このような形式で用紙にプリントアウトされ、各鉄道事業者に提出されます。)

「名古屋市交通局・札幌市交通局・JR西日本への抗議署名」結果(92筆)の都道府県別内訳

北海道3・新潟1
埼玉7・千葉8・東京21・神奈川17・山梨1
静岡1・富山1・愛知3・岐阜1・三重1
京都1・大阪16・兵庫6・奈良1
岡山1・鳥取1・広島1

ご協力下さった皆様、ありがとうございました。


皆様より頂きましたコメントより一部ご紹介

(今回の提出先:JR西日本・札幌市交通局・名古屋市交通局)

●札幌市交通局は一度女性専用車導入についてアンケートを行っていて、そのときの結果では女性専用車導入反対の意見が多かったにもかかわらず、そのときの結果は現在札幌市交通局のトップページで見ることはできません。

そして、その後行われたアンケートでは女性専用車導入賛成意見が多く現在ではそちらの結果しか見ることは出来ません。

調査方法も日時も違うのだからアンケート結果はすべて公開するのが当然のことではないのでしょうか?

●札幌市長様。 夏以降に女性専用車両導入とのことですが中止していただきたいです。

札幌市交通局のアンケート結果から必要、どちらかというと必要が39.4%。

不必要どちらかというと不必要が29.3%ということです。

どちらも過半数に達しておりませんしここは女性専用車両の試験的導入を取りやめるべきだと思います。

過半数の支持さえも受けていないことを市長様はおやりになるのですか?

市民の声の過半数さえ得ていないんですよ?

これは必要とされていない、と考えるべきなのではないですか?

公明党から圧力を受けても市民が絶対に必要だ、と考えていない限り女性専用車両の導入など容認することが出来ません。

市長ならしっかりしてください。 市をまとめる長なのですから。

●お隣の台湾では日本よりあとから導入されたのに女性からも反対がありわずか3か月で廃止されました。

韓国でも反対多数で導入が見送られた例もあります。

痴漢対策としても効果がないことが既に明白な性差別が圧倒的反対多数にもかかわらず堂々と行われているのは、日本くらいなのではないでしょうか。

国際社会で生きるにあたり、まさしく恥さらしの女性専用車両を、一日も早く廃止すべきです。

●おじいさんもおばあさんも若い男女も子供も一緒に乗るのが普通で当たり前です。

そういう暖かい血の通った政策、制度を望みます。

●札幌市長様、 地下鉄への専用車の導入の計画を中止願います。

公明党は、何か理由をつけて、強引に専用車を導入させようとしますが、今回の件も、防犯の手段の一つとして専用車導入を選んだのではなく、専用車を導入させて、拡大させること自体が目的と思われます。

女性専用車は、「男性=悪人・犯罪者」「女性=善人・如何なる場合でも被害者」という差別・偏見社会の産物でしかありません。

ぜひ、導入をなさらないよう、お願い申し上げます。 

JR西日本様、 おおさか東線の専用車設定の件には理解いたしかねます。

貴社では、開業前から決定していたそうですね。

それでは、「防犯上の苦肉の策としてやむを得ず導入した」といっても、誰も信じませんよ。

「女性専用車さえ導入すれば、安全な鉄道」という思い込みと、「男性=悪人・犯罪者」という偏見によって成立しているとしか思えない専用車は早急に廃止するべきです。

●「女性専用車両」という名称の為、【男性客に任意協力】によって成り立っているにも拘らず、特に女性専用車両を利用されている女性客に「男性排除は当たり前」という認識の方が多い現状です。

この排除される対象には、足の不自由な男性客や小学生などの男児も含まれておりますが、貴社はこのことに関してどのようにお考えでしょうか。

また、恋人同士やご家族連れといった男女にはどのように対応されるのでしょうか。

例えば小さな娘さんを痴漢から守る為に女性専用車両を利用したくとも、一人で乗せるのも不安な父親もいらっしゃるかと思います。

母親が引率すればよいとの意見もあるかと思いますが、父子家庭や母親が怪我や病気などの事由により引率できない場合も考慮されておりますでしょうか。 

痴漢防止という名目で導入されたものの、乗換えや改札での利便性を優先し専用車両を利用されない女性もおり、痴漢抑止に役立っていない現状です。

また示談金や腹いせなどの目的で痴漢と告発し、冤罪を受けている男性客が存在するのも実情です。

痴漢防止の為に女性専用車両を導入されている以上、痴漢冤罪防止の為の対策も同様に実施されることを強く望みます。

●公共交通機関において、性別により、乗車車両に差をつけることの是非について、みなさんどのようにお考えなのでしょうか。

●2月1日に大阪の御堂筋線で示談金目当ての痴漢でっち上げ事件が起きたが2月1日は女性専用車実施日でしかも痴漢が起こりえないくらい空いている車両で起きた。

そして警察ならびに駅員もでっち上げ実行犯の女の訴えだけを信用して男性を拘束・拘留させた挙句示談金まで取ろうとした。

しかし結局は加害女性のほうが自首してきて痴漢の嫌疑をかけられた男性は晴れて無罪になったが もしこの痴漢でっち上げ女が自首してこなかったらどういうことになっていたか…・・。

おそらく社会的に殺されていた(失職・離婚・前科がついていたかも?)でしょうね。

女性専用車は男性に対する痴漢冤罪を防ぐ効果もあるとかふざけた理由で女性専用車を導入しているところもあるがこういう事件が起きた以上痴漢冤罪を防ぐ効果はないとみていいかと思います。

女性に対する痴漢対策は否定はしませんが空いている時間帯の痴漢対策にならない女性専用車の実施はやめていただきたいと思います。

またこういう痴漢でっち上げ事件が起きた以上男性専用車も実施するべき、いや絶対にやらなきゃならないことだと思います。

(特急車内で起きた1件の痴漢で女性専用席を導入したんですからこの痴漢でっち上げ事件で男性専用車(専用席)を設けないということは男性差別ととられても仕方ないと思います。)

●そろそろ女性専用車の性差別性や反バリアフリー性に眼を向けて下さい。

多くの反対意見の存在を無視して導入拡大を続けるのは、公共交通事業者としてあまりに情けなく思います。

●名古屋市交通局様、私は学生時代に毎日東山線を利用し、現在でも栄などに行くときは東山線を利用します。さて、貴局が2002年に「痴漢対策」として「やむを得ず」導入された女性専用車両。

聞くところによれば導入後も痴漢の届出件数に大きな差はないようですが、なぜここに来て夜間にも拡大される必要性があるのでしょうか?

私は以前より個人的に貴局に専用車両に対する苦情申し立てを何度もさせていただきました。

その都度返ってくる返答は「多くのお客様に好評」「苦渋の選択」「男性のお客様にはあくまで協力していただく認識」の一点張りですね。

東山線は名古屋地下鉄でも特に重要な路線で、多くの高齢者、障がい者の方等も利用されますよね?

その方達への対応策を聞いたら「シルバーシートを増やしました」…って実際にそれ程増えた感じはしません。健常者が座る事も以前と変わりません。

その現状を置き去りにして健常な女性の為だけに専用車両とは何かはき違えていませんか?

痴漢対策々と二言目には言われますが駅や車両内での犯罪は痴漢だけではありません。

我々男性も犯罪に遭う確率は女性が痴漢に遭う確率と同じようにあります。

だから地下鉄のトイレにも女性用トイレのみ非常ベル設置なんですか?

貴局の男性客に対する配慮の無さが感じられます。

また、「男女共同参画」「男性も子育てに参加を」が社会的に喚起されていますが、乳幼児を連れた男性も専用車両には乗れないんですよね?

あまりにもサービスが偏り過ぎています。

そもそも協力できない男性は乗車可能なのに「女性専用」は偽装表示です。

私は何の躊躇もなく乗車しますが、駅員に注意させるのはやめてください。トラブルになり危険です。

私は今後も貴局に対して厳しい視線を注いでいきます。

将来的には専用車両の不合理性を細かく取材し、運動を起こしていきたいと思います。

最後に、アンケートの結果は信憑性に欠けていると思います。

皆さん「痴漢対策」と言われれば単純に賛成します。その裏にある問題の事まで考える余裕はないと思います。

あと、大半の男性は優しいですから「女性の為」と言われれば「仕方ないな」で済まします。

しかし本音は怒っていますよたぶん。

●女性専用車両という名前ではなく 体の不自由な方、妊娠している方など優先車両に したほうが良いです! 

●西日本旅客鉄道(株)殿、なぜ御社は痴漢件数が1件も発生していないおおさか東線に開業時から導入するのですか?

これは御社が積極的に取り組んでいる不当な女性優遇の一環として導入したわけですよね。

だから女性専用車両が痴漢対策が名目で導入した以上、趣旨と異なるためにHPのプレスリリースで公開せずに陰でコソコソ導入したわけですよね。

西日本旅客鉄道(株)お客様相談窓口責任者・松井由信殿、女性専用車両反対派の方から苦情が殺到しており、具体的な回答を求められていながら、なぜテンプレ回答しか返信しないのですか?

苦情や質問に対してまともに答えられないのですか?あなたは人をバカにしているとしか言いようがありません。あなたは人間として最低です。

名古屋市長・松原武久殿、名城線での導入を検討していたはずなのに、東山線の導入拡大にすり替えるとはどういうことですか?意味が分かりません。

あなたの考えは「女性さえ守られれば、男性は殺されてもいい」というわけですよね。

あと、前回のアンケート結果の反対意見でのトップであり、最も的を得た意見である「男女差別になる」というのが、今回のアンケートの選択肢から削除されているのはどういうことですか?

賛成意見を多くするために情報操作するような卑怯な手を使うのはやめて下さい。

また、男女関係なくはっきりと「不必要」と答えた方が、はっきりと「必要」と答えた方よりも多いという結果は無視ですか?

つまり女性専用車両を本当に必要だと感じている方は少ないのですから、「女性専用車両は導入しない」というのがアンケートの結論であるはずです。

●おおさか東線→痴漢被害が起きているわけでもない新規路線で導入が決定。

名古屋地下鉄→朝ラッシュ時の導入で痴漢被害件数は減っていない。

それに専用車推進派の市議は名城線への導入を訴えていたのだからそれを行なうか行わないかの話になるはずなのに、関係ないはずの東山線での時間帯拡大が決まってしまった。

札幌地下鉄→性別は関係ないはずの傷害事件が導入のきっかけとなっている。

そしてどこの路線・時間帯に導入するかも未定、即ちどこの路線や時間帯で専用車が必要という事情があるから導入するのではなく、導入することだけが決定されている。

3事業者に共通するのは、専用車の導入がもはや痴漢対策とは解釈できない形で行われているということ。

そして私が恐れるのは、「痴漢対策」に取って代わって「男は男というだけで危険分子だから、事前に排除が行なわれる」という解釈が生まれることである。

これこそがまさに「差別」であって、人間心理とはそのような危うさを持っているものなのだ。

●専用車が誰でも乗れるということがネット上を中心に暴露され、一部の鉄道事業者や国土交通省すらこの事実を婉曲ながら告白しているわけですから、名古屋市や札幌市に圧力をかけた勢力がこの事実を知らないとは考えにくい。

誰でも乗れるはずのものを「専用」という文言で利用者に騙しとも取れるやり方を強要すること自体、ある種の胡散臭さを感じずにはいられません。

●女性専用車は名目上は痴漢対策でありますが、事実上は不当な女性優遇対策であり、男性客の犠牲の上に作られた楼閣にほかなりません。

札幌市交通局及び名古屋市交通局において導入、導入拡大が断行された件に関しては大変遺憾であると同時に、憲法・人権・民主主義・互いに慈しみあう理想的な男女の在り方などといったものを嘲笑する女性専用車の存在を是が非でも社会から無くさねばとの感奮が強まりました。

私は断固として悪質な差別行為である女性専用車に反対します。

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活動履歴

2007年10月 JR西日本への抗議文および札幌市交通局への意見書送付について

当会では、特急列車に、防犯対策とは直接関係のない、「女性客からの要望に応えたサービス」としての女性専用席を設置したJR西日本と、車内で発生した刃物による傷害事件(性犯罪ではなく、男女問わず誰でも被害者になりうるもので、女性専用車を設置しても防ぐことは出来ない)を理由に、市長に女性専用車両導入の要望書が提出された札幌市交通局に対し、抗議書及び意見書を、「交通の男女差別に反対する会」との連名で、書留郵便にて送付いたしました。

JR西日本への抗議文

(冒頭の挨拶文等は省略)

御社においては、10月1日から昼間の特急に女性専用席を導入されるとの事ですが、マスコミ報道によれば、 「女性客からの要望に応えたもので、先日のサンダーバード車内での暴行事件とは直接関係ない」というのが御社の見解と伺っています。

しかし、外部の者から見れば、特急列車への女性専用車(席)導入の大義名分作りのために、 このような事件が起きるのを待っていたような印象を持たざるを得ません。

また、女性専用席導入の理由については「女性客からの要望があったから」との事ですが、 これは御社が列車内の防犯対策の必要性からやむを得ない措置として踏み切ったものではなく、単に女性客に媚びているという事に他なりません。

このような措置は、利用者を平等に扱うという公共交通機関の趣旨に反し、男性に対する不当な人権侵害と言わざるを得ません。

また、性別のみを理由に乗車を拒否する事は、民法上の不法行為に該当します。

福知山線事故の際にも御社は批判されましたが、まさに遵法精神の自覚を根底から疑わざるを得ないものであります。

以上の理由から、私達は御社の行った今回の女性専用席導入に対し、強く抗議すると共に、法的措置を講じる事も検討致します。 また、列車内での犯罪防止のため、乗務員や警備員による巡回の強化や防犯カメラの設置などを切に要望致します。

平成19年9月●日

札幌市交通局への抗議文

拝啓

皆様方におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

さて先日、公明党が、貴局東豊線車内で起きた傷害事件を理由に、女性専用車両導入の要望書を市長に手渡したとのことですが、公明党のこのような要求には絶対に応じないよう、強くお願い申し上げます。 公明党は、自らの実績作り・選挙対策等のために、女性専用車両を利用しています。 女性専用車両は痴漢対策と言われていますが、実際にはすでに導入されている首都圏や関西等の各路線でも、女性専用車両導入後の痴漢件数は、多くの場合横ばいか、路線によっては逆に導入前よりも増加しているケースも報告されており、その効果は甚だ疑問視されるべきものです。

先日、名古屋においても、地下鉄東山線のみで女性専用車両を実施している名古屋市交通局に対し、公明党が、地下鉄の他路線にまで女性専用車両を拡大させようとして、市議会で交通局に圧力をかける事例が発生しました。

名古屋市議会の議事録によれば、交通局側から、「女性専用車導入後も痴漢件数は全く減っていない」という答弁があったにもかかわらず、「交通局は、女性専用車両の実施路線や実施時間帯の拡大に努めること」という意見が、名古屋市土木交通委員会(女性専用車両推進派の公明党市議が委員会に入っている)から出されています。

そして、女性専用車両の導入・拡大理由についても、以前、東山線に導入した際には、首都圏や関西圏の各路線と同様に、「痴漢対策」としていたものを、女性専用車両で痴漢件数が減らないと分かると、「痴漢対策に限らず、女性が安心して利用できるようにするため」とすり替えてまで、強引に女性専用車両を増設・拡大させようとしています。

このことからも、公明党は痴漢対策のために女性専用車両の導入を求めているのではなく、女性専用車両の設置・拡大そのものが目的であり、痴漢対策などの理由は、単なる口実に過ぎないということがお分かりいただけると思います。

今回の貴局東豊線での傷害事件についても、これは性犯罪ではなく、性別問わず誰でも被害者・加害者になりうるものであり、女性専用車両を導入したところで、全く防ぐことはできないものです。

しかし公明党は、何が何でも女性専用車両を導入させようとして、今回の事件を口実にしているのです。

たとえ、防犯対策であったとしても、貴局のような公共交通機関が、女性専用車両のような差別的なものを導入することは、決して許されるべきことではありませんが、「導入すること自体が目的」の女性専用車両を、圧力に屈して導入するようなことがあれば、これはまさに「言語道断」であると言わざるを得ません。

決して、公明党の要求には応じないよう、重ねてお願い申し上げます。

また、貴局が先日実施したアンケートにおいても、女性専用車両の導入に反対する意見が多く、社会的合意を得ているとは言えません。このような現実も考慮頂きますよう、宜しくお願い致します。

敬具

平成19年9月27日

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2004年9月 名古屋市交通局・神戸市交通局・JR北海道バスの回答

「女性専用車両に反対する会」では名古屋市交通局・神戸市交通局・そして女性専用バスを運行しているJR北海道バスに対して、メールおよび電話で抗議を行ないました。

各社局に送った抗議文の内容、および回答を紹介します。


当会の会員が送った抗議メール

名古屋市交通局への抗議メール(東山線の女性専用車両について)

*「痴漢等迷惑行為防止の観点から」という目的であるならば、「男性立ち入り禁止」と明示じていない以上そのような行為をする意思のない男性の乗車は法律上認められるはずだが、見張りをしている係員が強制的に追い出すことに法的に問題はないのか。

*女性専用車両への苦情に対して、痴漢等迷惑行為防止の必要性を主張するだけで、何故これがその方法として適切なのか述べられていない。

女性専用車両が痴漢等迷惑行為防止策として適切と判断した根拠は何か。

*同性からの痴漢被害を受ける男性をも性別を理由に女性専用車両から強制的に排除するのは、本来の目的から免脱していないのか。

また、憲法13条及び14条に抵触しないのか。

*導入する際に、女性専用車両に乗車した女性が盗撮なども含めて何らかの犯罪行為は想定されなかったのか。

また、女性専用車両内では揉め事や犯罪行為は発生していないのか。

神戸市交通局への抗議メール

痴漢などの迷惑行為を防止するという目的には賛成しますが、この目的に対して女性専用車両という手段を用いることには反対です。

なぜかというと、性別を理由に女性専用車両から男性客を排除することは憲法14条に反するからです。大学の憲法の先生に聞いたところ、憲法学者の中にも女性専用車両は憲法違反だと主張する人がいるそうです。

「被害者のほとんどが女性だから」ということですが、もしこれが男女逆であったとしてもあなた方は同じ主張をしたのですか。

この理論によると、過労死をする人のほとんどが男性だからという理由で、男女間に賃金格差を設けることは当然であるということになってしまいます。

しかしながらこんなことが許される訳がありません。

もし女性専用車両が憲法違反でないというのなら、その根拠を示してください。

誠意ある回答を待っています。

JR北海道バスへの抗議メール

以前意見を送ったところ、これは差別ではなくサービスだという内容の回答が来たが、このサービスというのは、女性が男という病原体から逃れることをサービス化したものと考えてよいか。

また、「女性が安心して乗車できるように」という目的であったが、「安心して乗車する」権利が与えられるか否かが性別によって決定されることを平等といえるのか。


各社局の回答

これらの抗議メールに対し、各社局とも回答はしてきたものの、これを当会サイトに公開しても良いかと問い合わせたところ、各社局とも「公開は許可しない」との返事を返して来ました。

そこで、なぜ公開を拒否するのかと、メール及び電話で再度抗議したところ、名古屋市交通局のみ公開を認めたため、ここに名古屋市交通局からの回答を紹介します。

名古屋市交通局の回答

*「痴漢等迷惑行為防止の観点から」という目的であるならば、「男性立ち入り禁止」と明示じていない以上そのような行為をする意思のない男性の乗車は法律上認められるはずだが、見張りをしている係員が強制的に追い出すことに法的に問題はないのか。

女性専用車両につきましては、痴漢防止の決め手となる方策が見出せない中で「車内における痴漢等迷惑行為防止」の観点から、痴漢被害発生の特に多い東山線において、やむを得えない手段として平成14年9月から試行導入したものでございます。

このため男性のお客様には、女性専用車両についてのご理解とご協力をお願いしつつ引き続き運行しているところでございますが、間違って乗車された男性のお客様等に対しましては、駅係員等がご説明して他の車両への移動等につきご案内することとしておりまして、法的な問題はないものと認識しております。

*女性専用車両への苦情に対して、痴漢等迷惑行為防止の必要性を主張するだけで、何故これがその方法として適切なのか述べられていない。

女性専用車両が痴漢等迷惑行為防止策として適切と判断した根拠は何か。

女性専用車両につきましては、平成13年3月から京王電鉄で深夜の時間帯に導入され、平成13年6月からJR東日本埼京線で深夜の時間帯に試行導入されました。

さらに、平成14年7月からJR西日本で朝間ラッシュ時間帯を対象として試行導入されたことから、導入対象の大阪環状線の試行状況を参考として、本市におきましては、平成14年9月から痴漢等迷惑行為を防止する観点から、試行導入することとし、痴漢被害発生が最も多い東山線の朝のラッシュ時間帯に設定したものでございます。

また、試行期間中、平成14年12月と平成15年5月に男女同数によるお客様対面アンケートを実施した結果、男性、女性とも「女性が安心して電車に乗れる。」とのご意見が最も多く、男性では「男性が痴漢の冤罪を受けなくてすむ。」とのご意見を2番目に多くいただいていることなどから、女性及び男性の視点から見た公共交通機関のサービスの質的向上においては、適切な方策と考えております。

*同性からの痴漢被害を受ける男性をも性別を理由に女性専用車両から強制的に排除するのは、本来の目的から免脱していないのか。また、憲法13条及び14条に抵触しないのか。

女性専用車両は、女性に対する痴漢等迷惑行為の防止を目的に、男性のお客様のご理解とご協力を得ながら実施しているものであり、憲法第13条及び第14条に抵触するとは考えておりません。

*導入する際に、女性専用車両に乗車した女性が盗撮なども含めて何らかの犯罪行為は想定されなかったのか。また、女性専用車両内では揉め事や犯罪行為は発生していないのか。

女性専用車両での揉め事や犯罪行為等の発生につきましては、今のところ被害の届出等はございません。

交通局電車部運輸課駅務係 電話052-972-3853)
ご意見を受け付けたところ
名古屋市市民相談室(市民経済局広聴課 電話052-972-3139)

神戸市交通局の回答

公開許可が得られませんでした

JR北海道バスの回答

公開許可が得られませんでした