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【関西】2025年5月 阪急神戸線で非協力乗車会

2025年5月26日の朝、阪急神戸線で非協力乗車会を行いました。

過去の活動報告にも記載していますが、阪急大阪梅田駅7:13発の高速神戸行き通勤特急には毎日乗車してくる「超賛成派」の女性客(女性客A)がおり、今回は関東から田中副代表が参加していて、田中副代表とその女性客Aとが相対することになりました。


阪急神戸線 大阪梅田→神戸三宮

阪急大阪梅田駅に7:00集合。大阪梅田駅から阪急三宮駅の間を1往復する。

まず乗車するのは7:13発通勤特急高速神戸行き。

この列車には毎日同じ時刻に乗ってくる「超賛成派」の女性客がいる(以下、女性客A)。

この女性客A、私達とは過去何度も遭遇しており、車内に男性の姿を見つけるたびに「キモい」「キチガイ」などと暴言を吐き、徹底的に降車させようとしてくる。そしてそれでも男性が降りないと分かると今度は駅員を連れてくる。

(参照)阪急神戸線の「女性客A」が登場する過去の乗車会報告

2025年2月 関西本部:阪急神戸線&神戸高速線で非協力乗車会(ページ後半で登場)

【関西】2024年9月 阪急神戸線で非協力乗車会

今回、関東から田中副代表が参加しているが、それ以外の関西のメンバーは女性客Aに顔を覚えられていると思われるため、7:13発の通勤特急の女性専用車両に副代表が乗車し、それ以外のメンバーは隣の車両に乗車して様子見することにした。

隣の車両から見ていたため、声などは聞こえてこないが、早速女性客Aが田中副代表に反応したようだ。

あとで副代表に話を聞くと、女性客Aが「変態の方ですか?」「つんぼ」「キチガイ」などと話しかけてきたらしい。

しばらくすると阪急の職員が車内にやってきた。

以下、職員と田中副代表のやり取り。

_____________________________

阪急職員A(以下、阪急):ごめんなさい、お客様。呼んで下さいとのことだったのでお呼び致しました。

田中副代表(以下、田中):あの方(女性客A)は私にすごい差別用語で「つんぼ」とか「キチガイ」とか言ったんですよ…

阪急:どの方ですか?

田中:この方(向かいの座席にいた女性客Aを指す)

阪急:まず、対応するんでしたら降りていただくことになるんですけども。

田中:じゃ、一緒に降りればいいんじゃないですか?いいですよ。降りましょう。

ここで阪急の職員が女性客Aにも降車を促すが、拒否。

田中:じゃ、降りないってことですね。

阪急:お客様は女性専用車両に男性が乗っているからということで言われただけだと…

田中:でも差別用語を言っちゃいけないよね?

阪急:降りていただいて対応になりますけども。

田中:じゃ、お願いします

阪急:こちらのお客さん(女性客A)降りないので。

田中:トラブルになったんだったら当事者を(両方降ろさないと、私だけ降りても意味ないじゃないですか?

阪急:このまま乗られるんでしたら、西宮北口で対応になりますがよろしいですか?

田中:はい。

そこで隣の車両から私達も女性専用車両に移動した。

車内ではまだ女性客Aと副代表、そして阪急職員の間でやりとりが行われている。

阪急職員B:電車を遅らすと他の乗客の方に迷惑がかかるんですよ。

田中:それはこの人(女性客A)に言って下さいよ。言う相手を間違えてますよ。

私はただ乗っていただけで誰かに暴言を吐いたわけではないですから。

この時、阪急職員Aは女性客Aに何か(少し離れていたので聞き取れなかった)を話していた。

後に判明するのだが、このとき職員が「つんぼ・キチガイなどと(田中副代表に)言ったかどうか」を確認したのに対し、女性客Aは「そんなことを言った覚えはない」と平然とウソをつき、シラを切っていたのである。(あとで対応した職員から聞いた)

やがて定刻より少し遅れて列車は大阪梅田駅を発車。

大阪梅田駅を発車してすぐ女性専用車両の自動案内放送。車内は座席が埋まる程度で混雑はしていない。

淀川を渡って次の停車駅である十三じゅうそう駅に到着した。

十三駅から多数の乗客が乗ってきて立ち客が出始めた。

車内の少し離れたところでは、まだ女性客Aと会員が添乗してきた駅員を挟んでやり合っているようだ。

そこへ十三駅から乗車した阪急の職員も加わり、列車がしばらく十三駅に止まったままになった。

一方、女性客Aとは別に私達の近くでそわそわしている、様子のおかしい小柄な女性客がいた(以下女性客B)。

結局7:19頃に十三駅を発車。発車後また女性専用車両の自動放送。

神崎川駅、園田駅を通過して塚口駅に停車。ここで車掌が肉声で「お客様対応を行ったため、列車が遅れましたことをお詫びします」とアナウンスした。

女性客B:ここは女性専用車両

会員A(筆者):知ってます!

会員B:「車両名」の紹介やめてもらっていいですか?トラブルの元になるので、声かけはしないで下さい。

女性客B:車内対応になってる…(この時点でもまだ車内の少し離れた場所で、女性客Aと田中副代表が駅員を交えてまだやり合っていたようだ)

すると近くにいた女性客Cが「こいつらは頭がおかしいんだからほっときなさい」などと女性客Bに言っていた。

「今、頭おかしい言うたな! 侮辱罪(刑法231条)やぞ!」と言ってやろうかと思ったが、向こうで女性客Aと副代表がやり合っている状況で女性客B・Cにまで構っていられないので仕方なく黙認することにした。

塚口駅からも駅員が乗車。

そのまま列車は塚口駅を出て武庫之荘駅を通過。

走行中に副代表からチャットで連絡があり、「西宮北口で駅員対応になったので西宮北口駅で降ります」とのこと。

西宮北口駅に到着し、筆者(会員A)と会員B・Cがホームに降りたが、車内で少し離れた場所にいた副代表と会員Dは乗車したままドアが閉まり、発車してしまった。

どうやら女性客Aが降車を拒否したらしい。

西宮北口駅の駅標
西宮北口で下車したが…

その後、田中副代表から「三宮まで行きます」とまたチャットで連絡が入り、こちらからは「後続の列車で三宮まで追いかけます」と返事した。

そして私達は副代表達を追いかけるべく、後続の西宮北口7:37発の通勤特急に乗車した。

私達が乗車しても特に声かけなどは無くそのまま西宮北口駅を発車。しばらく何事もなく走行していたが、途中の岡本駅に到着した時に少し離れたドアから副代表と会員Dと駅員達が一緒に乗車してくるのが見えた。

「三宮まで行く」と言っていたのになぜ岡本駅から乗ってきたんだろう?と思っていると、田中副代表からチャットで「降りる駅を間違えてしまいました」と連絡があった。

さらに「一緒に乗車してきた駅員さん達が女性客Aを呼び止めるよう、行き先の駅に連絡してくれています」とのこと。

しかし、添乗していた駅員の努力むなしく、三宮駅に連絡が行った時点で当該列車の到着直前になっていたものだから、三宮駅の駅員がホームに行ったときにはすでに当該列車のドアが開いており、女性客Aを見つけることは出来なかったとのこと。

ちなみに田中副代表と会員Dが岡本駅で降りてから後続の通勤特急(=つまり今、私達が乗っている列車)が来るまでの間、ホームで阪急の職員といろいろと話していたらしい。

その阪急の職員の話によると、職員が(大阪梅田駅停車中の)車内で女性客Aに対し「つんぼ・キチガイなどと(副代表に)言ったかどうか」を確認すると女性客Aは平然と「そんなことを言った覚えはない」と惚けたらしい。大ウソつきである。

ちなみにこの女性客A、過去の乗車会で筆者に対しても「キモっ!」と侮辱発言を行ったことがある。

生まれてから今まで「一度たりとも全くウソなどついたことはない」という人は恐らくほぼいないだろうが、しかしながらまともな人間ならウソをつくことに抵抗感や罪悪感を感じるものである。

この女性客Aのようにウソをつくことに何の抵抗もなく、まるで息をするかのように平然とウソをつくというのはやはり人間性という点でどうかと思う。というか、公衆の面前で人に「キチガイ」「つんぼ」などという言葉を平然と吐く時点ですでに論外だろう。

筆者は心理学などには詳しいわけではないが、こういう「平然と息をするように何の抵抗もなくウソ(特に自己保身のためのウソ)をつける人間」はサイコパスの傾向があると聞いたことがある。

こう言うと「女性専用車両に乗る男のほうが人間的に問題」という反論もあるだろうが、そもそも女性専用車両は『女性専用車両』という名前が付いているだけで実際は誰でも乗れる「ただの一般車両」である。

そういう意味では鉄道会社もウソをついていることになる。

そのまま列車は三宮に向けて走り続け、結局この列車内では特にトラブルは無く、神戸三宮駅で一旦全員下車してホームで合流した。

また添乗していた駅員には神戸三宮駅で別れる際、翌日以降に大阪梅田7:13発の通勤特急に件の女性客(女性客A)がいるから、女性客Aがこれ以上「何を言ってもやっても構わない」と思い上がらないようにするためにも駅員が出向いて「女性専用車両に男性が乗ることも正当」ということをしっかり説明して欲しい旨を伝えて別れた。

後日この駅員から田中副代表に連絡が入り、「上司と話した結果、特別に特定のお客様に女性専用車両の説明を行うことは公平性の観点からふさわしくないため行えない」との回答があった。

阪急の言う『公平』とはもはや何なのだろう。意味不明である。要は「男性も乗れる」ということを利用客に知らせたくないがために、理由をこじつけているということだろう。

その理屈なら、男性だけに個別に声をかけるのも「公平性の観点から問題」である。

あるいはその駅員に対して、上司から「男性が乗れるということは明かすな」と指示でもあったのだろうか。

つまり今回のようなことがあって、また電車が遅れることになっても構わないという姿勢である。

これではもう駅員は当てにならないため今後も乗り続けるしかない。ここで引き下がってしまったら女性客Aは「自分が勝った」とさらに思い上がることだろう。

そして私達が乗車した結果駅員がやってくるのであれば、その際に今度こそ私達の目の前で女性客Aに「女性専用車両に男性が乗ることも実は正当であること」を説明するよう、強く要求するまでである。

さて、話を現場に戻そう。

三宮駅で合流した私達は全員そのまま一旦、改札の外に出た。

今回は1日乗車券ではなく通常の切符やICカードでの乗車なので、改札を出ずに折り返すのはNGだからである。

阪急三宮駅で一旦改札の外に(改札外から改札内を撮影)

阪急神戸線 神戸三宮→大阪梅田

神戸三宮駅の改札内に戻って、8:06発の通勤特急大阪梅田行きで折り返すことにした。

しかし、ホームで待っていたが時間になっても電車が来ない。先ほどの女性客とのトラブルで折り返し列車の時刻にも影響が出ているのだろうか。

阪急神戸線が遅れると阪神や山陽電鉄の列車にも影響する可能性がある。高速神戸駅と新開地駅の1駅間だけだが、阪神・山陽電鉄の電車が阪急と同じ線路を共用するからだ。

以前、阪急神戸線の女性専用車両の設定は「大阪梅田~神戸三宮間の上下列車」だったが、2025年2月のダイヤ改正より、神戸三宮を超えて神戸高速線の新開地駅までが女性専用車両の運行区間となっている。

阪急三宮8:06発通勤特急に乗車する
神戸三宮駅の駅標

よく「法律上は乗れても男は乗らない方がいい。男が乗るからトラブルになる」などという者がいるが、「トラブルを回避するため」という理由で男性が乗らないようにすれば、これは「差別になるから法的に強制できないもの」を(法的な問題を回避しながら)事実上強制にしようとする鉄道事業者の思うつぼである。

そして女性専用車両でトラブルになって列車が遅れても、これは任意協力であることを知らせない鉄道事業者の問題である。

「男性も乗れるんだったら『女性専用』の意味が無い」という者もいるが、そもそも現日本国憲法下で本当の「女性専用」の車両は作れない。

作れるのは「女性専用車両という名前のついた、誰でも乗れる一般車両」である。

結局、定刻から約2分ほど遅れて列車が到着したので、私達も乗車。車内は僅かに立ち客がいる程度の乗車率。

途中、王子公園駅を通過したあたりで「通勤特急運行時、一番後ろの車両は女性専用車両です」と車掌の肉声放送が入った。

阪急御影駅付近を走行

さらに次の停車駅の岡本駅でもやはり肉声で同じような女性専用車両アナウンスが流れた。

そして、岡本駅の次に停まった夙川しゅくがわ駅では、ホームに駅員がおり、大声で「一番後ろの車両は女性専用車両になっておりま――――す!!」と連呼していた。

どうやらホームから男性が乗らないようにして、形骸化を阻止しているらしい。

夙川駅で多数乗車したため、車内はかなり混雑してきた。

私達は次の西宮北口駅で一旦下車した。

そして西宮北口駅から後続の8:31発の通勤特急梅田行きに乗り換えることにしたのだが、駅のホームで女性専用車両の案内が自動アナウンスで流されたあとに肉声放送でも女性専用車両の放送が流れた。

そして列車が到着し乗車すると、車内では日本語だけでなく英語でも女性専用車両の自動アナウンスが流れた。

阪急は個別の声掛けはあまりしてこなくなったが、その分駅や車内の放送を強化して男性を乗せないようにしているようだ。

列車はこのあと十三駅に停車し、大阪梅田駅には8:49頃到着。

乗車会はここで終了とした。

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2025年5月 関西本部:JR西日本線&大阪メトロ御堂筋線で非協力乗車会

2024年5月23日の夜にJR線と大阪メトロ御堂筋線で非協力乗車会を行いました。

今回はJR新大阪駅からJR京都線と大阪環状線で天王寺まで行き、大阪メトロ御堂筋線で新大阪まで戻りました。


今回のルート

今回はJR新大阪駅に18:30集合。以下のルートで乗車した。

  • 新大阪→大阪(JR京都線)
  • 大阪→天王寺(JR大阪環状線外回り)
  • 天王寺→新大阪(大阪メトロ御堂筋線)

JR京都線 新大阪~大阪

新大阪18:38発に乗車
JR新大阪駅の駅標

JR新大阪駅の2階(改札階)での発車標には「この電車には女性専用車があります。ご利用のお客様は、足元の女性専用車マークの位置でお待ち下さい」というテロップが流れていた。

18:38発の新三田行き普通に乗車するため、1階に降りて大阪方面の7番ホームで並んで待っていると先に向かい側の京都方面の6番ホームに高槻行きの普通列車が入ってきた。高槻行きの女性専用車内に男性らしき乗客がいるのが確認できた。

ホームでは女性専用車の案内自動アナウンスが流れ、駅員も肉声でやはり女性専用車の案内アナウンスをしている。

しばらくして私達のいるホームに新三田行きが到着。私達のすぐ近くに駅員がいたが、特に何も言ってこなかった。車内は金曜日の帰宅ラッシュ時と言うことで結構混雑していたが、押し合いへし合いするほどではない。

私達が乗車した時にドア横の手すりの所で立っていた1人の女性客が小声で「女性専用…」と言って来たが、こちら側が無視しているとそれ以上は言ってこなくなった。

新大阪駅を発車し、淀川を渡り1駅で18:43頃に大阪駅に到着。

大阪駅で下車。夕ラッシュ時で人が多い

JR大阪環状線(外回り) 大阪~天王寺

大阪駅で大阪環状線のホームに移動。

18:48発の大阪環状線外回り列車(大阪から京橋・鶴橋方面)に乗り換え。

大阪駅から大阪環状線に乗り換え

車内は立ち客がちらほらいる程度。男性と思しき乗客の姿も何人か見える。

大阪駅発車直後、車掌が肉声で「この列車の前から〇両目は終日女性専用車になっております」とアナウンス。

天満・桜ノ宮と過ぎ、京橋駅に到着。ここでさらに任意周知をするため一旦下車し、後続列車に乗り換えた。

京橋駅のホームでしばらく待って、19:00発天王寺行きに乗車。

やってきたのは関西万博キャラクター「ミャクミャク」ラッピング車両である。

車内は座席が埋まっている程度。特に声かけは無し。

しばらく走って、鶴橋駅あたりで空席が出始めた。両隣の車両は立ち客の姿が見える。

鶴橋駅から桃谷駅、寺田町駅を過ぎて、終点の天王寺駅には19:17頃到着。放送によると列車は少し定刻より遅れての到着らしい。

JR西日本の駅ではよくあることだが、天王寺駅も女性専用車がぴったり階段の位置に停まる。

天王寺に到着。階段の位置に女性専用車

これは大阪環状線ホームだけでなく、大和路線ホームでも同じである。

過去何度も書いているが、JR西日本は意図的にできるだけ女性専用車を階段などに近い位置に来るようにしている。

改札を出て、そのまま大阪メトロ御堂筋線の天王寺駅に向かった。

天王寺で大阪メトロに乗り換え

大阪メトロ御堂筋線 天王寺→新大阪

御堂筋線天王寺駅改札
御堂筋線天王寺駅ホーム

JR天王寺駅の改札を出てから階段で地下に降り、御堂筋線の天王寺駅へ。

そして御堂筋線の天王寺駅ホームでしばらく待って、やってきた19:27発の箕面萱野行きに乗車。車内は空席もある。

動物園前駅、大国町駅と過ぎ、なんば駅からは多数の乗客が乗ってきた。

私達以外に外国人2人含む男性3人と、そのほかにも1組の男女が乗車。

車内にはこれ以外にも男性が乗車したようだ。

次の心斎橋駅ではホームに駅員がおり、会員の1人が声掛けがないか確認のため一旦ホームに降りて再び乗車したが、駅員は特に何も言ってこず。

心斎橋を出て次の本町駅でさらに乗客が乗ってきて、やや混雑してきた。

本町駅から乗車してきた乗客の中にも男性がいた。

淀屋橋駅を過ぎて、大阪キタの中心地である梅田駅で多くの乗客が下車したが、入れ替わりに同じくらい乗車してきた。ちなみに梅田駅はJR大阪駅と名前は違うが、ほぼ同じ場所にある。

梅田駅の次の中津駅を過ぎるとその先で地上に上がり、夜の大阪の街中を高架で走って行く。

中津駅の先から地上を走る

並行する道路の車と併走しながら淀川を渡り、西中島南方にしなかじまみなみかた駅に到着。地下鉄の駅だが地上の高架駅である。

西中島南方駅を出て少し走ると新大阪駅に19:50頃到着。

私達はここで下車し、解散した。

御堂筋線、新大阪駅で下車

今回の乗車会はJR・大阪メトロとも女性専用車に結構な数の男性が乗っており、また最初のJR新大阪駅で女性客が少し声掛けしてきたのみで大きなトラブルもなく、平和に終わった。

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2025年4月 関西本部:JRゆめ咲線等で非協力乗車会

2025年4月13日の朝に新大阪駅から快速エキスポライナーでJRゆめ咲線終点の桜島駅まで乗車会を行い、その後大阪駅まで折り返し乗車しました。

開始早々、新大阪駅停車中に駅員が車内に乗り込んできて声掛けしてきたり、他にもいろいろありました。


大阪・関西万博初日のエキスポライナーで非協力乗車

2025年4月13日。今日は大阪・関西万博の開催初日である。

現在、新大阪駅からJRゆめ咲線(桜島線)の終点、桜島駅の間で『臨時快速エキスポライナー』が日中、1時間に1本程度の頻度で走っている。

土休日の時刻

この列車は新幹線で遠方からやってきた万博客を(JRとしては)会場の最寄り駅である桜島駅まで運ぶためのものだ。

普段、大阪環状線とゆめ咲線以外で走ることのない323系電車が新大阪駅や大阪駅うめきたホーム(地下ホーム)に顔を出したり、普段走ることのない梅田貨物線を走ったり、さらに普段は各駅停車しか走らないゆめ咲線で安治川口駅を通過するなど、鉄道ファン的には見どころ満載の列車だが、もちろん私達の目的はそちらではない。

万博輸送目的のこの列車にもしっかりと女性専用車の設定があるのだ。

大体、万博に来る客と言えば家族連れや恋人・友人同士など、痴漢するような人間とはおよそ関係のなさそうな客層だと思われるが(家族連れや恋人連れの男性が普通、痴漢等の迷惑行為をするとは考えにくい)。

もちろん当会としてもこれは女性専用車が「やむを得ない緊急の痴漢対策」ではなく「あって当たり前」になってしまっていることの表れであると見て、今回エキスポライナーを対象とした乗車会を行うことにしたものである。

今回は以下の順で乗車した。

  • 新大阪→桜島 エキスポライナー(JRおおさか東線→JRゆめ咲線)
  • 桜島→大阪 普通(JRゆめ咲線→大阪環状線外回り)

新大阪駅で

今回は9:25に新大阪駅集合。

9:41発の快速エキスポライナー桜島行きに乗車する予定である。

集合場所に会員A(筆者)、会員B、会員Cが集まり挨拶を交わした。

9:41発エキスポライナーに乗車

駅の案内によると9:41発のエキスポライナーは新大阪駅2番ホームからの発車らしい。

そこで早速2番ホームに移動した。

発車まで少し時間があるため、まだホームに列車は入っていない。

とりあえずホームの女性専用車位置に並ぶことにした。

ホームには駅員と警備員がいた。

駅員は普段からよくホームにいるが、警備員は万博のために配備されているのだろう。

私達が女性専用車位置に並んでも駅員も警備員も特に何も言ってこなかった。

9:35頃に折り返しエキスポライナーになる列車が大阪駅寄りからホームに入ってきた。

車両には万博キャラクターの「ミャクミャク」の全面ラッピングがなされている。そのせいかは分からないが、入線してきた列車にカメラを向け撮影する人がちらほらいた。

新大阪駅に入ってきたエキスポライナー
「期間限定」エキスポライナーの側面表示

そしてここでホームに「女性専用車のステッカーがある車両は終日女性専用車となります」という肉声での案内放送が流れた。

もちろん私達はそのような放送には構わず、到着した列車にそのまま乗車。

新大阪駅に停車中の車内で…

ホームにいた乗客が乗ると、車内は少し空席もあるくらいの乗車率で立ち客はいなかった。

万博初日だが、やはり会場には大阪メトロで向かう人が多いのだろうか。

私達は車内の座席に着席して発車を待つことにしたが、しばらくすると外国人の男性が女性専用車の表示に気づき移動しようとしていた。

どうやら女友達数人と一緒に乗車したものの、自分が男性だから移動しなければならないと思ったようだ。

そこで私達から英語で「You can ride」「All men can get on this car」などと言ったが、結局この男性客だけ隣の車両に移動して行った。

任意協力なのに「女性専用」「women only」などと表示を出すから(本当は強制したらNGなものを)強制的なものと思い込まされてこの男性客のように自分から避けるよう仕向けられてしまう。

鉄道事業者からすれば「男性が自分の意思でご協力くださったので問題ない」というところだろうが、男性客からすれば単に「自分は乗車禁止」だと騙されてのことだろう。

これはJR西日本に限ったことではないが、鉄道事業者のアンフェアなやり方である。

その後、車内を清掃員が通り抜けたが何も言って来ず。

それは良いのだがこの後、今度はホームにいた駅員が車内に乗り込んできて私達の目の前まで来て「こちらは女性専用車です」などと言ってきた。

会員A:知ってます!

会員B:JR西日本さんは声掛けしない方針になったと聞いていたのですが、変わったんですか?

駅員:いや、あのですね…、お客様が迷惑かからないかを心配してお声掛けさせていただきましたのでね。

会員B:声掛けが迷惑だし失礼なんですよ!

車内に乗り込んできた駅員に抗議

以前(何年も前)はJR西日本も男性が女性専用車にいると高い確率で声掛けしてきていたし、時にはかなりしつこいこともあってトラブルになったりしたこともあったのだが、ここ数年は駅員や乗務員が声をかけてくることはJR西日本に関してはほぼ無くなっていた。

JR西日本でもまた声かけが復活してきたのだろうか?とも思ったが、よく考えてみるとこの列車は遠方から新幹線で来た万博客を会場近くまで運ぶためのものである。

つまりは乗客の多くが「女性専用車の存在を意識していない」または「日中や休日は女性専用車解除だと思っている可能性が高い」と思って声掛けしてきたのではないだろうか?

※女性専用車を土曜や休日まで毎日終日やっているのは関西だけである。

痴漢対策と言いつつ、混雑のない日中や土休日まで終日運行している方が異常なのだが…

近年では痴漢対策になっていないと分かってきたのか痴漢対策という文言は使わず、「迷惑行為防止の観点から」と言い換えられているが、これも男性を排除しようとするための言い訳にしかなっていない。

女性専用車両・女性専用席 | 鉄道 :JRおでかけネット

この声掛けに関してはこの駅員の個人的判断(勝手判断)のような気もするが、もし上からの指示であればこれは問題だ。

いや、上からの指示でなくても任意協力だと知らせずに声掛けして移動させようとするのはまずいだろう。実質、騙して移動させようとしているようなものだから。

駅員が去った後、私達の隣に恐らくは恋人同士だろうか、若い男女が着席してきた。

しばらくして男性の方が女性専用車の表示に気づいたらしく移動しようとしたので「乗っても大丈夫ですよ」と言ったのだが、

男性客:エキスポライナーに関しては大丈夫と言うことですか?

会員B:そうじゃなくて、女性専用車とあっても任意協力なんです。差別になるので法的にも強制は出来ませんから…

すると何を思ったのかこの男性客は「ご解説ありがとうございました!」などと言って、一緒にいた女性を連れ、隣の車両に移動してしまった。

先の外国人男性といいこの男性客といい、ものの見事に『女性専用車』という虚偽表示に騙されている。そして車内に乗り込んできてまで声をかけてきた駅員…

これは今後、何度もエキスポライナーで乗車会をする必要がありそうだ。

新大阪→桜島(おおさか東線&ゆめ咲線)

停車中にいろいろあったが列車は定刻通り9:41に新大阪駅を発車。

しばらくして淀川を渡る。そして淀川を渡った先で大阪駅(既存の高架ホーム)に向かうJR京都線と別れ、こちらは同じ大阪駅でも地下にある「うめきたホーム」に向かう線路に入る。

関東で例えるなら東京駅の総武線ホームのようなものだ。

しばらく地上を走った後で地下に潜り、大阪駅のうめきたホームに到着した。

ここは列車の扉の位置に合わせてホームドア自身が移動するという、最新式(?)のホームドアが設置されていることでも知られている。

そして私達の乗ったエキスポライナーはそのホームドアのあるホームに到着。

ここから会員Dが乗車。私達と合流した。

そして女性客に交じって男性客が2人ほど乗車してきた。

合流して早速会員Dが「新大阪で何も問題なかったですか?」と尋ねてきたので「いや、問題大ありでしたよ」と答え、新大阪駅での一部始終を話した。

エキスポライナーはここ大阪駅(うめきたホーム)でもしばらく停車した。

車内は少し乗客が増え、若干立ち客も出てくるぐらいの乗車率になった。

会員Dによると、大阪駅うめきたホームではエキスポライナーの女性専用車案内表示や駅構内での女性専用車の案内放送はなかったとのこと。

大阪駅うめきたホームでの案内表示(女性専用車位置だが、女性専用車の表示がない)

大阪駅うめきたホームでは普段、おおさか東線の久宝寺方面行き以外には女性専用車のある列車がないので、恐らくはホームの案内表示装置や放送などが対応していなかったのかも知れない。

とはいえ、任意協力なのに女性専用を名乗る「ウソの女性専用車案内表示・放送」はしなくて正解である。

大阪駅うめきたホームを出てしばらく地下を走ると、勾配を上り再び地上に出た。

今走っているのは梅田貨物線だ。貨物列車の他、定期列車だと特急くろしおや関空特急はるかなどがここを通る。

地上からさらに勾配を上って高架線に上がり、ここからは大阪環状線と梅田貨物線がぴったりと並行して走る。

やがて大阪環状線の野田駅を通過(正確には野田駅の脇を貨物線で通り抜けただけ)。

車内では特に私達のことを気にしているような人はおらず静かだった。列車の走行音以外はほとんど聞こえてこない状態である。外はどんより曇っているが今のところ雨は降っていない。

そしてしばらくすると今度は西九条駅を通過(正確には西九条駅の…以下略。)

大阪環状線(梅田貨物線)を走行中の車内
西九条駅を通過

西九条駅を通過した後もしばらく貨物線を走り、その先でゆめ咲線に合流する。

しばらくゆめ咲線を走り、安治川口駅の手前で「まもなくユニバーサルシティでございます」との案内が入りその直後、安治川口駅を通過。

野田駅、西九条駅と違ってこちらは本当に通過である。ただ放送のタイミングと駅の通過速度がそれほど速くないことから、一瞬ユニバーサルシティ駅に着いたのかと錯覚しそうになる。

安治川口駅通過後、少し走って次の停車駅ユニバーサルシティ駅に到着、ここで乗っていた乗客の半分くらいが降りた。

この列車はエキスポライナーと名前が付いているが、実際にはユニバーサルスタジオジャパン(USJ)へのアクセス列車としての需要もかなりありそうだ。エキスポライナーは万博期間中(2025年10月まで)のみの運転だが、万博終了後もUSJへのアクセスのために運行しても良いかも知れない(ただし女性専用車を設定するのは論外)。

ユニバーサルシティ駅でしばらく停車した後、列車は終点の桜島駅に向けて発車した。

ここから桜島駅まではもうあと1Kmもない。

ほどなくして列車は終点の桜島駅に到着、私達も含め乗車していた乗客が全員下車した。下車した際に乗客の中に1人男性客がいるのを確認した。

万博初日の桜島駅で

ホームには警備員が何人も配備されていた。

また通常の改札口とは別に万博用の臨時改札口も設けられており、乗客の多くはそちらに向かうようだ。私達もここで切符を買い直す必要がある(今回は大回り乗車やフリー切符などでの乗車ではない)ので、万博用改札口から外に出ることにした。

桜島駅に到着。万博に向かう人が一斉に降りた
桜島駅に設けられた臨時万博改札口

万博に行く客はここからバスに乗り換えて夢洲(万博会場)に向かうようだ。

人は多かったが、激混みという状況でもない。

これは推測だが、やはり新大阪からでもJRのエキスポライナーに乗る乗客より、大阪メトロ御堂筋線に乗って本町駅から同じく大阪メトロの中央線に乗り換えて万博会場に行く人の方が多いのではないか?

新幹線で新大阪まで来てそこから大阪メトロ御堂筋線、中央線を使った場合、新大阪駅と本町駅で2回乗り換えが発生するが、大阪メトロ中央線ならバスに乗り換える必要がなく、直接万博会場まで電車で行けるからそっちの方が都合が良いかも知れない。

切符を買い直し、私達は再び桜島駅の改札内に入った。

桜島→大阪(ゆめ咲線&大阪環状線外回り)

桜島駅からは10:18発の京橋行きに乗車する。

ホームでしばらく待っていると、その京橋行きになる列車がホームに到着した。

桜島駅は行き止まりの終点だからここまで乗ってきた乗客が全員降り、列車は折り返して京橋行きになる。

そして過去に何度か触れているが、ここ桜島駅もJR西日本の他の多くの駅同様、ちょうど階段の位置に女性専用車が停まる。(現在設置されている万博臨時改札からは離れているが…)

桜島駅の階段と女性専用車

とりあえず乗車したが、まだ発車までしばらく時間がある。

車内は今のところ私達だけだ。しばらくしてホームを車掌と思われる職員が歩いて通りかかった。

こちらを少し見たが、気づかないふり(?)をしてそのまま通り過ぎていった。

その後、発車時刻までに女性客が数人ほど乗ってきたが、結局車内は完全にガラガラの状態のまま桜島駅を発車。

本当にガラガラの車内(桜島~ユニバーサルシティ間)

すぐに次のユニバーサルシティ駅に到着した。ここで乗ってくるかと思ったが、さすがにまだ午前10時過ぎである。今からUSJを後にして帰るような乗客はほとんどおらず、ユニバーサルシティー駅からも数人程度乗ってきただけ。

ユニバーサルシティー駅で数分ほど停車している間に反対側のホームに桜島行きが入ってきた。

こちらから男性は乗車していないか見てみたが、桜島行きの女性専用車内に男性と思しき乗客はどうやら乗っていないようだ。

ユニバーサルシティー駅を出て少し走ると、先ほどエキスポライナーが通過した安治川口駅。

ホームにそこそこ人はいるが、こちらには乗車して来ず。安治川口駅は上下共用の島式ホーム一面なので、ホームにいた乗客は桜島方面の列車を待っていたのかも知れない。

安治川口駅を出て西九条駅までの間はこれまでより少し駅間距離が長い。

やはりガラガラのまましばらく走って、大阪環状線に合流する西九条駅に到着。

西九条駅もこちら側のホームはそれほど人がおらず、女性専用車にも女性客が数人ほど乗ってきただけ。一方で反対側のホームは人でいっぱいだった。

恐らくこれからUSJか万博に向かう人々だろう。

ここで、会員の1人がスマホアプリで今私達が乗車している列車の混雑率を画面に表示して見せてくれた。

画面では女性専用車の両隣が「ほぼ空席なし」「ゆったり立てる(つまり空席なし)」になっており、やはり女性専用車と両隣の車両で乗車率が異なるのが分かる。

私達が今乗っている女性専用車は「空席あり」の表示になっており、見ようによってはそこそこ座席が埋まっているような印象を受ける表現だが、実際は私達以外に女性客が10人ほどいるだけで、西九条駅の時点でもまだかなりガラガラだった。

列車は大阪環状線外回りに入り、先ほどエキスポライナーで通過した(脇をすり抜けた)野田駅と福島駅に停車。この両駅でも乗車してくる乗客はさほど多くなかった。

福島駅では階段を登ってホームに上がってきた家族連れの男性客が『女性専用車』の表示を見て隣の車両までホームを走って乗車したのを見た。

先の桜島駅もそうだが、関西圏のJR西日本線は階段やエスカレーター・エレベーターのちょうど前に女性専用車が停車する駅が多い。そして、これはいつも言っているがJR西日本はわざとそうしているふしがある。

乗客がホームを走るのは安全上あまりよろしくないが、女性専用車を階段やエレべーター・エスカレーターの目の前に停まるようにしていると、こういうことが起きがちになる。

そこまでして女性専用車を一番便利な位置に持ってくるのはいかがなものか。

福島駅を出ると左からJR神戸線(東海道本線)が合流してきて、10:35に大阪駅の地上(高架)ホームに到着。

私達はここで全員下車し、乗車会もここで終了とした。

大阪駅に到着。ここで解散した
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活動履歴

2025年2月 関西本部:阪急神戸線&神戸高速線で非協力乗車会

2025年2月25日、阪急神戸線(神戸高速線も含む)で非協力乗車会を行いました。

本年2月22日にダイヤ改正が行われるのに伴って、阪急神戸線では女性専用車両設置列車の本数が一気に増加し、さらにこれまで設定のなかった神戸高速線内にも設定されるようになりました。

土日祝日には設定がないことから女性専用車両の拡大初日は2月25日の火曜日となる(24日は祝日)わけですが、最初が肝心ということで神戸市内の新開地駅から大阪梅田駅の間で重点的に乗車活動を行いました。

以下その報告です。


今回の乗車会の概要

阪急神戸線ではこれまで、平日の朝ラッシュ時に「神戸三宮駅~大阪梅田駅」間で「10両編成の通勤特急に限って」上下両方向で女性専用車両を実施していたが、今回は8両編成の列車にも設定されて女性専用車両のある列車本数が大幅に増加する上、それまで女性専用車両のなかった新開地駅~神戸三宮駅間の神戸高速線にまで新たに設定されることになったのである。

もちろん「神戸高速線内で痴漢被害が深刻だから拡大された」のではない。

今回のダイヤ改定から10両編成の列車がなくなるため、これまで設定の無かった8両編成に女性専用車両が設定されることになったのである。

そして8両編成の通勤特急は(神戸三宮駅~大阪梅田駅間だけでなく)新開地駅と大阪梅田駅の間でも走っているから、結果的に神戸高速線にも設置されることになったのだ。

要するに「運用の都合」である。

10両から8両に減車し、その上女性専用車両は存続となると他の車両は混雑が増してかえって痴漢が発生しやすい環境となるだろう。もちろん冤罪もである。

そういう意味からもこれは完全に痴漢対策からかけ離れていると言える。

「女性専用車両ができると女性がそちらに行き、他車両から女性がいなくなるので痴漢は減り、男性も痴漢冤罪から逃れることができる…」みたいな思い込みがあるが、これは何の根拠もない「ただの思い込み」である。

そもそも「女性専用車両があると女性がみんなそちらに行く」というのが大間違い。女性専用車両があっても他の車両に女性は普通に乗ってくる。

なぜ女性専用車両を設けても痴漢が減らないのか、よく考えてみれば良い。

さて、今回は以下のルートで乗車した。

  1. 新開地6:08→大阪梅田6:44
  2. 大阪梅田7:13→高速神戸7:49
  3. 高速神戸8:01→神戸三宮8:05
  4. 神戸三宮8:18→新開地8:26
  5. 新開地8:31→(ここから新開地~高速神戸間3往復)→新開地8:58
  6. 新開地9:04→大阪梅田9:41

そして、今回は阪急・阪神1dayパス(1日乗車券)を購入。

これを持っていれば、券面に表示されている区間では1日、自由に乗り降りができるし、同じ所を改札を出ずに何度も往復しても問題ない(通常の切符でそれをやるとアウト)

拡大導入初日の新開地駅で

今回は朝の神戸高速線・新開地駅に6:00に集合。

6:08発の通勤特急に乗車する。

新開地駅6:08の列車に乗車する

改札から地下のホームに降りていくと、すでに6:08発の大阪梅田行き通勤特急がホームに停車しており、すぐ隣には山陽電鉄の車両も停車していた。

ここには阪急・阪神・山陽の3社が乗り入れており、それぞれの車両が同一ホーム上で顔を合わせるのである。

新開地駅の駅標と阪急電車
新開地駅ホーム。左の列車は乗り入れの山陽電鉄の車両(画像上やや左寄りの時計は故障中のようだ)

阪急の列車はここが始発駅となる。

始発駅でしかも朝早いためか車内にはほとんど人が乗っていなかったが、女性専用車両内に助役が立っており、乗車してくる男性に個別に「こちら本日から女性専用車両になっておりますので」と声かけをしていた。

その助役が車外に出て、今度はホームにいる男性客にも声をかけていた。

ここで私達は女性専用車両に入り、ほぼ誰もいない車内で着席したのだが、車外(ホーム上)で助役が近づいてきた男性客に声かけしているのを見て、会員A(筆者)の隣に座っていた会員Bが立ち上がり、抗議しに行った。

新開地駅で。女性専用車両前に助役が立っている(車内より撮影)

車内でも女性専用車両の自動アナウンスが流れていたが、会員Bの抗議により助役が声かけしなくなったため、男性客がこれまで通り(?)乗車してくるようになり、発車直前の時点で女性専用車両内に10数人の乗客がいて、そのうち約半数が男性という状態で新開地駅を発車した。

阪急神戸高速線→神戸線 新開地~大阪梅田

新開地駅から地下を600mほど走り、すぐに次の高速神戸駅に到着。

ここで会員Cがホームから乗車してきて私達と合流。早速会員Cに先ほどの新開地駅でのことを話した。

列車はさらに地下線内を走り次の花隈駅へ。花隈駅も地下駅である。

ここではあまり乗り降りはなく、しばらく走った先で地下トンネルから地上に出て神戸三宮駅に到着する。

外はまだ夜が明けきっておらず、薄暗い。

ここでもホームに男性乗車防止の駅員が立っているかと思いきやそれらしき駅員の姿はなかった。

今回新規に設定区間が拡大されたのは新開地駅から神戸三宮駅の間であり、今私達がいる神戸三宮駅から先、大阪梅田駅まではこれまでからも女性専用車両があった区間である。だから特に駅員は配置していなかったのかも知れない。

しかしながら神戸三宮駅からも男性客が複数乗ってきた。

三宮は神戸の中心部であり、普段は多くの人々が乗り降りするが、まだ朝早いためかそれほど乗り降りは多くなかった。

新開地駅出発時より乗客は増えたが、神戸三宮駅を出た時点でもまだ空席がある。

新開地駅からここ阪急神戸三宮駅までは特急・通勤特急を含め、全列車が各駅に停車するが、ここから先は列車の速度が上がり、通勤特急は岡本、夙川しゅくがわ、西宮北口、塚口、十三じゅうそう以外の駅は全て通過する。

阪急六甲駅付近を走行中。外はまだ完全に夜が明けきっておらず薄暗い

春日野道、王子公園、阪急六甲、御影の各駅を通過し、次に停車した岡本駅からも少し乗車があった。ここでも複数の男性が乗車。

まだわずかに空席があるが、車内の半分くらいが男性である。少なくとも今日のこの列車に関しては女性専用車両はほぼ形骸化していると言って良いだろう。

芦屋川駅を通過して次は夙川しゅくがわ駅に停車。ここでは少しまとまった乗車があり、なんとその多くが男性。
車内の座席が埋まった。

夙川駅の次は神戸線の途中の主要駅である西宮北口駅。ここからもまた男性が乗って来た。

ここもラッシュ時などは多数の乗客が乗り降りする駅だが、やはりまだ朝早いせいか乗り降り自体はあまり多くない。

西宮北口駅から会員Dが合流。

西宮北口駅発車後にも女性専用車両の自動案内アナウンスが流れたが、ここで合流した会員Dが「(男性が多くて)車両を間違ったのかと思った。」と言っていた。

武庫之荘駅を通過し、次の停車駅は塚口駅である。

ここでもまた乗り降りがあり、男性も複数乗車してきた。
車掌が「大阪梅田行き通勤特急です」と肉声アナウンスしたが、女性専用車両には触れず。

塚口駅を出て園田駅、神崎川駅を通過し、次に停まるのは十三駅。

十三駅から会員Eが合流した。

十三駅で多数の乗客が降り、車内は立ち客がいなくなった。しかし相変わらず車内の乗客の半分以上が男性。

十三駅を出てすぐ淀川を渡り、中津駅を通過するとまもなく終点大阪梅田駅。

6:44に到着した。

大阪梅田駅に到着

大阪梅田駅で

私達が新開地から乗ってきた列車は折り返し大阪梅田6:54発の新開地行き通勤特急になる。

大阪梅田駅から神戸方面行きの列車にも女性専用車両の設定がある。

大阪梅田で折り返し、新開地行きとなる


私達はこの後の7:13発の列車に乗る予定なので、ホームでしばらく様子を見ることにした。

6:54発の折り返し列車も男性が次々と女性専用車両に乗車し、私達が様子を見ている間に7〜8人くらいにはなっていただろうか。そこへ駅員2人がやってきて車内に入り「こちら女性専用車両です」と言おうとしたため会員BとDが車内まで行き抗議。


それに対し、車内にいた他の男性客が「うるさい奴だな」と言ってきて一時、女性専用車両内で男性同士が口論するという異様な状況となった。

結局その男性客は降りていき、乗ってきた駅員も声かけをやめたためそれ以上のトラブルにはならなかったが、私達はここで二手に分かれることにし、会員Dはそのまま6:54発の通勤特急で新開地駅まで乗車することになった。

そして会員Dを含め10人くらい男性が乗った状態でその通勤特急は大阪梅田駅を発車して行った。

筆者含め、他のメンバーは会員Dの乗った通勤特急を見送り、引き続きホームで様子見。


続いてやってきた大阪梅田駅7:05発の新開地行き通勤特急にも男性が複数乗車した。

しばらくして運転士がホームを歩いてきたが、車内の男性には声をかけなかった。

結局7:05発の通勤特急は10数人の乗客を乗せて発車(ラッシュと逆方向なので空いている。神戸寄りで混み出す)
その約半数が男性。

私達はそれをホームで見送り、7:13発の通勤特急に乗車するためホームに並んだ。

7:13発の通勤特急に乗車する
到着した高速神戸行き通勤特急

実はこの7:13発の通勤特急には毎日この列車を利用している”超”賛成派の女性客がおり(とりあえずここでは女性客Aとする )、女性専用車両で男性を見つけると徹底的に声をかけて排除しようとしてくる。

この女性客Aには過去の乗車会で何度も遭遇していて、2024年9月の乗車会の際には筆者も「ここ女性専用車両!」と声をかけられたことがある。

その2024年9月の乗車会報告ページにも記載しているが、その時はこちらから「知ってます」と返したところ「きもっ!」と侮辱発言をし、それでも諦めず今度は駅員を呼んできて「警察呼べば?営業妨害だし…」などと言うのでこちらから「呼んでもいいですよ」と返してやった。

そもそも女性専用車両は任意協力であり男性乗車禁止ではない(男性乗車禁止のように鉄道事業者が装っているだけ)。しかもこちらは正規の運賃を支払って乗車しているのだから、おとなしく乗っている限り営業妨害でも何でも無い。

今回も来るだろうかと思って乗車していると、しばらくしてから会員Cが「あ、来ましたよ」
私達が乗車しているのを見つけた女性客Aは直接声をかけても私達が移動しないのは分かっているので駅員を呼びに行った。

しばらくして助役と思われる駅員が車内に乗り込んできて「他のお客様から申し出がありましたので」と前置きして「任意ですがご協力お願いします。」ときた。

もちろん、応じるわけはない。

この助役と思われる駅員も「他のお客様から申し出がありましたので」「任意ですが」と前置きするあたり、私達が敢えて乗車していると分かっていたのだろう。

会社がこんな車両を設けて、しかも任意なのに「女性専用」などと表示するからこういう女性客が出てくるし、お客様(女性客)から言われた以上、声掛けしないわけにも行かない。

駅員の方もご苦労様である。

とはいえ駅員も駅員で、女性客からの申し出があった場合には私達に声かけする前に、その場で任意協力であることをしっかり伝えるべきかと思うのだが…(ただこの女性客Aの場合、任意協力だと説明されても全く承知しないのかも知れない)

駅員が引き下がってしまったので、女性客Aは私達を排除しようとするのはとりあえず諦めたようだったが、今度はあとから女性専用車両に乗車してきた男性客に「女性専用車両!」と声をかけて追い出そうとしたので、私達から男性客に「乗っても構いませんよ」と伝えた。

その男性客はそのまま空いた座席に着席した。

それにしてもこの女性客A、なんとしても男性を排除しないと気が済まないらしい。

過去に車内でトラブルを起こした際にも「女性専用車両は任意協力」であると何度も言われているので、任意協力であることを知っているはずだが、それでもこの有様。

女性専用車両を自分(を含めた女性)の「縄張り」だと勘違いしているのだろう。

阪急神戸線→高速神戸線 大阪梅田~高速神戸

いろいろあったが列車は7:13定刻に大阪梅田駅を発車。
車内は20人程度。その半数近くが男性という状態で、すっかり夜も明けて明るくなった大阪の街を走りだした。

中津駅を通過して次の停車駅である十三駅に到着。

十三駅に入る際、駅の構内アナウンスで「一番前の車両は女性専用車両です」と自動放送で流しているのが車内からも聞こえてきた。
しかし、十三駅から乗車してきた乗客の中に男性多数。

車内は立ち客が結構いるくらいの乗車率となった。十三駅でかなり乗車したようだ。

十三駅を発車したあと、すぐに女性専用車両の自動案内アナウンス。
しばらくして1人の男性客が立ち客の間をくぐるようにして隣の車両に移動していった。移動する必要は無いのだが…

もしや先ほどの女性客Aに出て行けと言われたのだろうか?

次の塚口駅でも普通に男性が乗車してきて、この列車も女性専用車両はほぼ形骸化している状態だった。

西宮北口駅に着く頃には車内は立ち客でいっぱいになり、座席に座っている私達から少し離れた位置にいる女性客Aの姿は見えないが、今度は西宮北口駅から乗車してきて私達の前に立った女性客(女性客Bとする)が独り言のように「女性専用車両…」と言ってきたが、それ以上は言って来なかったので、相手にしなかった。

西宮北口駅を発車した後、女性専用車両の自動案内アナウンスがあった。

次の夙川駅ではあまり乗り降りなし。

岡本駅でホームを駅員が歩いて行ったのを見て女性客Bが手で合図を送るも気づかれず。

任意協力だから駅員に「男を排除してください」と言ったところで無駄なのだが、やはり女性専用車両という名前に騙されているのだろうか。

もし任意協力だと知っていて排除しようとしているのなら先の女性客Aと同様、悪質であると言える。

岡本駅を出て神戸三宮駅には7:44頃着。多くの乗客が降り、車内は立ち客がわずかにいる程度になったが、相変わらず男性の数が多い。

神戸三宮駅を出てすぐ地下に潜り、花隈駅を過ぎて高速神戸駅に7:49着。

この列車はここが終点だったので私達も全員ここで降りたのだが、ホームにいる私達を女性客Aが通り過ぎながら、睨み付けるようにじ~っと見ていた。もはや野生動物のようなものすごい縄張り意識だ。

ここで少し時間があるので、先ほど大阪梅田駅6:54発の新開地行き通勤特急で私達と別れて先に新開地駅まで行った会員Dと連絡を取った。

電話に出た会員Dによるとその大阪梅田駅6:54発の通勤特急も特に声かけは無く、また男性が多数乗車していてほぼ形骸化していたとのことである。

「後で合流しましょう」と言って通話を終えた。

阪急神戸高速線 高速神戸~神戸三宮~新開地

私達は高速神戸駅から8:01発の大阪梅田行き通勤特急に乗車した。

ここから神戸三宮駅まで乗車し、そこで降りてまたこちらに戻ってくる予定である。

高速神戸8:01に乗車

列車がホームに入ってきたので乗車した。車内は比較的空いている。
ホームを車掌が移動していったが声かけなし。

高速神戸駅を発車後、車掌が肉声で「この電車の一番後ろの車両は女性専用車両となっております」と女性専用車両の案内アナウンスを流した。

花隈駅を出て地上に上がってきて、そのまま神戸三宮駅に到着。ここで私達は全員下車した。

やはりラッシュの時間帯に入ったからか、ホームは多くの人がいた。

とはいえ、ラッシュにしてはまだ比較的余裕がある。

ホームには今回のダイヤ改定で神戸線に初めて設定された「快速」が停車していた。

ダイヤ改定で登場した神戸線の快速(神戸三宮駅で)
神戸三宮8:20発の通勤特急を待つ


しばらく待って、神戸三宮駅8:20発の新開地行き通勤特急が到着。多くの乗客が下車したが、その中に男性も数人いた。
神戸三宮駅でしばらく停車の後に発車。車内は立ち客がわずかにいる程度。私達以外に男性の姿もちらほら見られる。

花隈駅を過ぎ、高速神戸駅で先ほど電話した会員Dが乗車してきて私達と再合流。

高速神戸を出てすぐ終点の新開地駅に到着。新開地駅ではホームの女性専用車両位置に駅員が立っていた。

私達の乗った列車はそのまま折り返し、新開地8:31発の大阪梅田行き通勤特急となる。1日乗車券があるので下車することなく私達はそのまま乗車し続けた。

ホームで立っている駅員が「こちらは女性専用車両になります」と乗客に声かけしていたので、会員BとDが「任意なら任意だということをちゃんと言うように」と抗議した。

阪急神戸高速線 新開地~高速神戸~新開地(3往復)

車内はガラガラのまま通勤特急は8:31定刻に新開地駅を発車。

特に何も無く、次の高速神戸駅で降りて逆方向の列車(女性専用車両なし)で新開地駅まで戻った。

新開地駅に着くと、ホームに8:44発大阪梅田行き通勤特急が停車していた。
最初はガラガラだったが、続々乗車があり座席が埋まっていった。

ホームでは駅員が肉声で「一番後ろの車両はダイヤ改正に伴い、女性専用車両となっております」と繰り返しアナウンス。車内でも女性専用車両の自動アナウンスが流れた。

しかし、それでも女性専用車両内には私達以外に10人以上の男性が乗っていた。
一方、ホームの駅員は私達の見えないところで個別に声かけしていたので会員Bが抗議した。

8:44の発車時点で立ち客もちらほら。

新開地駅を発車してすぐに高速神戸駅に到着。また反対方向の列車で新開地駅に戻った。

高速神戸から新開地に引き返す(列車は山陽電鉄の姫路行き直通特急。女性専用車両なし)

新開地駅に戻ると先ほどの駅員はどこかに姿を消していた。

ホームには8:54発大阪梅田行き通勤特急が停車中。座席の多くが埋まっていた。男性もちらほらいる。

車内で女性専用車両の自動案内アナウンスが流れたが移動する男性なし。

この列車も時刻通り発車。次の高速神戸で下車し、逆方向の列車で新開地に戻った。

阪急高速神戸線→神戸線 新開地~大阪梅田

新開地駅からは9:04発の大阪梅田行き通勤特急に乗車。
車内は空いているが男性客が複数乗っている。
その後少しずつ乗客が乗ってきたが、ラッシュは過ぎたのか乗車率は低めだった。

次の高速神戸駅でも男性客が数人乗車。そのうち2人は隣の車両に移っていったが、他の男性客はそのまま乗車し続けていた。

花隈駅を出て地上に上がると外はすっかり太陽が昇っていた。

すっかり太陽が昇った神戸三宮駅付近
神戸三宮駅の駅標

神戸三宮駅を出てすぐ、女性専用車両の自動案内アナウンスが車内に流れたが移動する男性なし。

車掌室には(車掌を含めて)2人の職員がいたのだが、そのうち1人が車掌室から出てきて車内を巡回した。

私達の目の前を通り過ぎたが声かけなどはなく、そのまま隣の車両へと通り抜けていった。

岡本駅からも男性が1人乗車。

夙川駅からも3人ほど男性が乗車してきて、このあたりから立ち客も出始めた。

次の西宮北口駅では警備員と思しき人物が女性専用車両前に立っていた。
何も言って来なかったが、ホームドア設置工事の関係だろうか。

西宮北口駅からも男性客が5人以上乗ってきた。

西宮北口発車後にまた女性専用車両の自動案内アナウンス。

しかし誰1人として移動しなかった。

外はすっかり良い天気で、車内も普段女性専用車両に非協力乗車している時のような緊張感のある状態ではなく、何だか普通に電車で移動している時のように穏やかな空気が流れていた。

車内で居眠りをしている女性客や他の席でやはり居眠りしている男性客の姿もあった。

外はすっかり良い天気

先ほどの女性客Aのような「ここは私(達)の縄張りだ!」みたいな人間がいたらこんな雰囲気には絶対にならない。

鉄道事業者にも防犯対策自体はきっちりとやってもらいたいが、女性専用車両は本当に考えものだ。「女性専用車両に反対=防犯対策に反対なんだろう」という短絡的なものの見方しか出来ない人間が少なくないが、何も女性専用車両でなければ防犯対策が出来ないなどということはない。

もっと言えば女性専用車両を設けても痴漢は減らない(痴漢が他の車両などで痴漢行為に及ぶだけ)し、また関西ではJR西日本や神戸市営地下鉄など、ガラガラの列車に女性専用車両が終日設定されているような例も珍しくない。

そして他の記事でも触れたとおり、鉄道事業者は今や女性専用車両の設置理由を「迷惑行為防止」「安心して乗車いただけるため」などとはぐらかしており、痴漢対策だとは(少なくとも公式には)まず言わない。

次に停車した塚口駅からも男性客が乗って来た。

この先、園田駅を通過して少し行ったあたりで兵庫県から大阪府に入る。

大阪府豊中市内を快調に駆け抜け、神崎川駅を通過して十三駅に到着。ここでややまとまった数の乗客が降りていった。

車内にちらほら立ち客もいる状態で十三駅を発車。

そして9:41頃に大阪梅田駅に到着。ここで乗車会は終了となった。

乗車会を終えて

今回、新開地駅などで声かけのための駅員が立っていたり、車内でも女性客Aに呼ばれて来た助役と思われる駅員が私達に声かけしてきたりなどはあったものの、それでも女性専用車両に多くの男性が乗車し、今日に限って言えば阪急神戸線の女性専用車両は形骸化していたと言えるだろう。

しかし、これを今日1日だけで終わらせてはならない。

女性専用車両は「任意だから差別ではない」ということになっているのであり「任意といいつつ、事実上の強制」にしてはならないのだ。

新開地駅には「男性が乗車している場合、声かけすることがあります」というポスターが貼ってある。

このポスターは、神戸高速線、神戸線と宝塚線も貼られております。

このポスターだが、「男性が乗車していたら声をかけることがある」という記載以外にも当会が現在指摘している近年の鉄道事業者の「問題点」がしっかりと記載されている。

「女性専用車両は、小学生以下のお子様、お身体の不自由なお客様とその介助者の男性もご乗車になれます」という案内

「それ以外の男性は乗車禁止」と利用者(特に女性客)が思い込む原因。

よく見れば分かるが、あくまでも「小学生以下や障がい者・介護者は乗れる」と言っているだけで、「それ以外の男性は乗れない」とは一言も言っていない。

「女性専用車両は任意協力であり、実は誰でも乗れる(女性専用は名前だけ)」という事実を隠そうとしているのかと勘ぐられても仕方ない。

先ほど、ポスターの写真のすぐ下に【このポスターは、神戸高速線、神戸線と宝塚線も貼られております。】と記載したが、これはポスターの女性専用車両の案内(女性専用車両は、小学生以下のお子様、お身体の不自由なお客様とその介助者の男性もご乗車になれます)と同じ文体で書いてあることにお気づきだろうか?

この表現だと、まるで神戸高速線・神戸線・宝塚線の駅だけにしかポスターがないような印象を受けるが、実はこれらの路線だけでなく阪急京都線にも同じ案内ポスターが貼られている。

「京都線の駅にはポスターがない」などとは一言も言っていないのだが、こう表現するだけで阪急京都線の駅にはポスターがないように錯覚させることができる。

もちろん「京都線の駅にはポスターがない」とは言っていないので、ウソをついていることにはならない。

「女性専用車両は、小学生以下のお子様、お身体の不自由なお客様とその介助者の男性もご乗車になれます」という案内がいかに狡いものかよくお分かりいただけるだろう。

実は京都線の駅にもあるポスター(茨木市駅で)

導入理由を「痴漢対策」と言わず「迷惑行為防止」「安心してご乗車いただけるよう」とはぐらかしている。

これは先の【阪急高速神戸線→神戸線 新開地~大阪梅田】の項でも少し触れたが、女性専用車両が「痴漢対策ではない」と暗に認めているようなもの。痴漢対策ならそう書けば良いのになぜ「痴漢対策」というワードを避けるのか。

しかし、よく気をつけて見ないと「迷惑行為防止」や「安心して乗車いただける」という文言が単なる「痴漢対策というワードの言い換え」のように映るので、鉄道事業者が「女性専用車両のことを痴漢対策とはすでに言っていない」と見破るのは難しい。

このように鉄道事業者(阪急に限らず)は、ポスターやその他の案内では未だに利用客に「女性専用車両は男性乗車禁止」「女性専用車両は迷惑行為防止であり、安心して乗車いただけるようにするための正当なもの(ならばなぜ「痴漢対策」というワードをここまで徹底的に避けるのか?)」と思わせる案内を続けている。

しかしそれでも以前に比べると、鉄道事業者の対応は徐々に変化しつつはある。2016年に阪急神戸線に女性専用車両が新規に設定された時と比べてもかなり変わってきている。

鉄道事業者の中でも当会のような活動が存在することが知れ渡り、それに伴って女性専用車両が任意協力で実は強制できないものであると言うことも、やはり知れ渡っている(鉄道事業者も社員教育で「女性専用車両を強制してはならない」と教えざるを得なくなるから)ということだろう。

例えば今回でも大阪梅田駅7:13発の列車で車内に入ってきて(女性客から声かけするように言われたとはいえ)私達に声かけをしてきた駅員の対応を見てもそれは分かる。

もちろんこれは阪急に限ったことではない。他の多くの鉄道事業者においても言えることである。

当会ではさらに活動に参加してくださる方を老若男女問わず随時募集している(もちろん関西だけでなく、関東や名古屋など全国で募集している)。

この活動は時間はかかっても根気よく続けること、そして1人でも多くの人が参加することが必要なのだ。

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【関西】2025年1月 神戸市営地下鉄&JR神戸線で非協力乗車会

2025年1月19日に神戸市営地下鉄西神・山手線などで非協力乗車会を行いました。

前日からの大学共通試験に合わせて警備が強化されていることも踏まえ、男性排除がなされていないかを確認する意味も含めて実施しました。

今回は朝から午後にかけて結構長時間乗車しましたが、特に何事もなく終わるかと思っていたところ、最後の方になって女性客が私達に移動を要求し、こちらが断ったにも関わらず、それでも要求してきたことからトラブルに発展しました。

以下その報告です。


地下鉄三宮駅からスタート

今回は朝7:30に神戸市営地下鉄三宮駅東改札口に集合。

参加者全員が揃った後、地下鉄1日乗車券を全員が購入した。

1日乗車券

今回は以下のルートで乗車を行った。

(凡例:■…神戸市営地下鉄/◆JR神戸線)

  1. ■三宮→西神中央
  2. ■西神中央→谷上
  3. ■谷上→西神中央
  4. ■西神中央→新長田
  5. ◆新長田→三ノ宮
  6. ■三宮→谷上
  7. ■谷上→三宮
  8. ◆三ノ宮→尼崎

地下鉄西神・山手線 三宮→西神中央

各自、購入した1日乗車券を自動改札に通して改札を抜け、そこからさらに深い地下にあるホームまで降りた。

そしてホームで7:40発の西神中央行きを待つために女性専用車両乗車位置に全員で並んだ。

多数の男性が並んだので結構目立ったと思うが、周囲の乗客は特に何も言ってこなかった。

やがて西神中央行きが到着し、私達も乗車。

西神中央行きが到着

車内は座席がほぼ埋まる程度の乗車率で、すぐ近くにいた女性客2人組は何気ない会話を続けたりするなど車内の女性客達は私達のことを特に気にしているような様子はなかった。

そしてそのまま特に声かけも無く、乗車率もあまり変わることもなく何駅か過ぎた。

途中の新長田駅で1人の男性客が乗ってきて、その男性客はしばらくしてからそのまま着席した。

新長田駅の次の板宿駅で停車後ドアが閉まる瞬間に兵庫県警の警察官1人がホームを巡回しているのが見えたが、私達には声かけはもちろん合図などもしてこなかった。

女性専用車両に男性が乗っても違法にならないことを知っているのだろう。それは良いことである。

しかし時折、走行中にドアの上にあるモニター画面では「この電車の4号車は終日、女性専用車両です。」と表示されていた。

地下トンネルを抜け地上に出たところで名谷みょうだに駅に到着し、先ほど新長田駅から乗車してきた男性客はここで下車していった。

名谷駅から先は終点の西神中央駅まで地下鉄の車両が地上を走る。各駅で少しずつ乗客を降ろしながらいつしか車内はガラガラになり、終点のひとつ手前の西神南駅を発車。

そして8:12頃に終点の西神中央駅に到着した。

地上を走る神戸市営地下鉄
終点、西神中央駅に到着

結局この列車では声掛けなし。

全員が1日乗車券を持っていたので改札を抜けずに谷上方面の列車で戻っても問題ないが、この列車は西神中央駅に到着後は回送列車となるため、全員一旦下車した。

地下鉄西神・山手線 西神中央→板宿→谷上

ホームでしばらく待って、その後やってきた8:29発の谷上行きの女性専用車両に乗車。

8:29発谷上行き

折り返しのため発車までしばらく時間があったので、車内で乗務員による声掛けがないかどうかの確認をすることにした。

西神中央駅は終着駅のため、ここで列車最後尾にいる車掌と先頭にいる運転士が場所を替わるためにホームや車内を移動するので、その際に女性専用車両に乗車している私達に声をかけてこないかどうか確認するのである。

しばらく経ってから運転士と思われる乗務員が私達の前を通り抜けていったものの、声かけはしてこなかった。

その後、車内に親子と思われる女性と男児の2人組が乗ってきた。

やがて発車時刻になり、列車は西神中央駅を後にした。

西神南駅、伊川谷駅と先ほど走ってきたところを戻りながら、神戸市郊外の山林と住宅等が入り交じる風景の中を列車は走行していく。

車内では周囲の女性客達は(先ほどの西神中央行きと同様)何気ない会話をしたりする等しており、特に私達のことを気にしているような様子もなかった。それで良いのである。

やがて名谷駅から再び地下に潜り、板宿駅には8:47頃に到着。

ここで任意周知のため一旦下車して後続の電車に乗り換えることにした。

しばらくして8:53発の谷上行きが到着。女性専用車両に乗ると、既に1人の男性客らしき乗客が座っていた。

このままいくつかの駅を過ぎ、三宮駅で多くの乗客が入れ替わった。

三宮駅から乗ってきた乗客の中に1人の男性客を確認。

三宮駅の次の新神戸駅で乗っていた男性客らしき乗客が2人とも(うち1人は板宿駅で既に乗っていた男性)降りていった。

ここでも声かけ等はなく、新神戸駅からは約8kmに渡って延々と地下トンネル内を走り、地上に出るとすぐ終点の谷上駅に9:17頃到着。

谷上駅。停車中の列車は神戸電鉄の車両

列車はこのまま折り返し西神中央行きになるため、しばらく車内に留まって車内を巡回していた乗務員が声掛けしてこないかどうかチェックしたが、何も言ってこなかった。それで良いのである。

地下鉄西神・山手線 谷上→西神中央

一旦ホームに降り、しばらく待って9:41発の西神中央行きが到着したので乗車。

終着駅で折り返すため、しばらく停車時間がある。

しばらくすると乗務員が車内を巡回してきたものの、やはり何も言って来ず。

また、周囲の女性客はここでも何気ない会話を続ける等しており、特に私達のことを気にしているような様子は無し。

発車寸前になって1人の男性客が女性専用車両に乗ってきた。

やがて列車は谷上駅を発車。

発車直後に車内で「この電車の先頭車両から4両目は女性専用車両です。皆様のご協力をお願いします。」という自動アナウンスが流れた。

神戸市営地下鉄では車内や駅構内などで女性専用車両の案内放送をすることは基本的に無いが、例外として西神中央方面行きの列車が谷上駅を発車した直後に一度だけ、こうして車内に女性専用車両の自動放送が流れる。

おそらくは現在、神戸市営地下鉄の一部になっている谷上駅~新神戸駅間が以前、北神急行電鉄という別会社であった名残ではないかと思われる。

谷上駅から新神戸駅を過ぎる辺りまでは立ち客がそこそこ多かったものの、神戸市の中心部になる三宮駅で女性専用車両は座席がかなり空いた。

しかしふと両隣の車両を見ると、結構な混雑差が見られた。

私達は三宮から先も乗車し続けたが、結局この列車でも声かけ等はなく、終点の西神中央駅には10:22頃に到着した。

地下鉄西神・山手線 西神中央→新長田

西神中央駅10:29発の新神戸行きの女性専用車両に乗車。停車中に乗務員がホームを歩いて通り過ぎたが、やはり声かけはしてこなかった。

車内には老夫婦と思われる男女が既に着席していたものの「女性専用車両…?」などと呟いていたので会員の1人が「(移動しなくて)大丈夫ですよ。」と伝えた。

当サイトをいつもご覧の皆様なら当会で「非協力乗車中は原則、他の乗客にこちらから話しかけない」というガイドラインを設けて、それに沿って行動しているということはご存じかと思うが、これはあくまで「こちらから他の乗客に喧嘩を売らない」という意味であり、今回のように女性専用車両と表示があるからと移動しようとする乗客に「移動する必要はないですよ」と話しかけることはある。

女性専用車両と表示があっても、強制すればアパルトヘイトと同様の差別に当たるので実際には「専用と言いつつ実は任意協力」になっているのは女性専用車両問題に関心のある方なら恐らくはほとんどの方が知っている通り。

神戸市営地下鉄では先ほど述べた通り、女性専用車両の案内放送は西神中央方面行きが谷上駅を発車した直後にあるのみで、それ以外は女性専用車両の案内放送は一切無く、基本的に自動放送で「次は○○(駅名)でございます」と、案内などをするだけなのだが、この列車の車掌は駅到着前にマイクを通じて肉声で「歩きスマホはおやめください。スマホ操作は電車を降りてからしてください。」と啓発放送を流していた。

もちろんそれだけなら何も言うことはないのだが、この車掌は途中の総合運動公園駅発車後「お客様にご案内致します。前から3両目は女性専用車両となっております。ピンク色のステッカーが貼っております。お客様のご協力をお願いします。」と肉声で女性専用車両のアナウンスを流した。

これが普段、女性専用車両の案内を車内でする鉄道事業者なら(しつこくしない限り)あまり問題にはしないのだが、神戸市営地下鉄は先ほどから何度も言っているとおり、基本的に女性専用車両の案内放送はしない鉄道事業者である。

私達も10年以上前から神戸市営地下鉄で何度も乗車会を行っているが、今回のように車掌が肉声で車内に女性専用車両の案内を流したのは私達が知る限り今回が初めてである。

「誰かが車掌に『女性専用車両に男が乗っている』と告げ口したのでは?」と疑う会員もいたが、真相は不明。

今日は大学共通試験当日でもあるし、その辺りのことも意識して放送したのだろうか?

しかし、任意協力である女性専用車両から男性を排除することは出来ないし、このような放送をしたり、係員が声かけをしたりすればかえってトラブルの元になるのだが。

以前会員が個人的に非協力乗車をし、それを他の乗客が「女性専用車両に男性が乗っている」と告げ口して、係員が会員に声かけしたためトラブルとなり、列車が6分遅延する事態となったこともあった。

JR西日本や神戸市営地下鉄では声かけはしない方針だというが、女性客などから申告があった場合は声かけすることがある。

しかし、任意協力の車両から(任意協力であることを言わずに)男性を移動させようとして声かけすればトラブルとなり、列車が遅延することがあることも鉄道事業者は認識しておくべきだろう。

というより、そもそも任意協力で強制力も無いのに「女性専用車両」などと強制力のあるような表示をして乗客を騙すのが悪いのである。

ちなみに個別の声かけはなく、10:49頃に予定通り新長田駅で下車した。

地下鉄(西神・山手線)新長田駅

地下鉄 新長田駅で抗議

新長田駅で下車したのはここから地下鉄海岸線に乗り換えるつもりだったからだが、その前になぜ普段は肉声で女性専用車両のアナウンスを行わない神戸市営地下鉄がそのようなアナウンスを行ったのかについて、改札口の駅員に聞いてみた。

すると「駆け込み乗車に対する啓発と同じです。」との答え。

確かに駆け込み乗車や歩きスマホなどをやめるよう啓発する分には安全のためにも賛同するが、女性専用車両のアナウンスをわざわざするのは任意協力であることを知らせずに「男性乗車禁止」と勘違いした男性が自ら出て行くよう仕向けているようなものであり、賛成しかねる。

そしてもし今回「私達が乗っていたから放送を流した」のであれば、これは当てつけのようなものであり、当然私達としては気分が悪い。

この辺も含めて駅員に尋ねてみたのだが、そのような意図はないとのこと。

内心「本当か?」という気持ちは拭いきれなかったが、窓口の駅員は当該車掌ではないのだからここで問い詰めても本当のことは分からないし、この先の予定もあるのでここで切り上げ海岸線のホームに向かうことにした。

西神・山手線のホームから長い通路を歩いて海岸線のホームに移動したが、ホームの発車時刻表に貼り紙があり、沿線イベントのため安全上の理由から(普段、土日も含めて毎日・終日運行している女性専用車両を)9:00~16:00まで中止とのこと。

混雑するときだけ(終日運行の)女性専用車両を解除

地下鉄海岸線はわずか4両編成の短い列車が走る路線で、そのうちの1両が毎日終日女性専用車両である。しかも普段、特に日中などはほぼ全区間ガラガラで走っていることが多い。

つまり女性専用車両を痴漢対策として見るならば、およそ必要のないガラガラの時間帯にも終日走らせ沿線イベントがあるときだけ列車が混雑するので「安全上の理由から中止」というのは本末転倒も良いところである。

(実際、痴漢の多くは混雑時に発生しており、混雑率が下がるだけで痴漢件数も大きく減少する)

しかしながら(こちらからざっと見る限り)女性専用車両賛成派は「女性専用車両=痴漢対策」一色である。

「痴漢被害がいかに深刻か」を強く主張し、女性専用車両の必要性をどんどん主張する。

そして反対する者には「痴漢を撲滅したら女性専用車両はなくなりますよ」などと(痴漢がなくならないと分かっていて)反対派を黙らせるために「痴漢を撲滅しろ」と言う。

(実際には痴漢対策とは名ばかりで、選挙対策や実績作りのため女性専用車両拡大を活動目標にする政党・政治家がいることや、「女性専用車両限定広告」と称して割高な広告料を設定するビジネスが存在するなど、女性専用車両で得をする人間がいるから、痴漢が無くなっても女性専用車両はなくならない)

その一方で鉄道事業者は女性専用車両の導入・実施理由について、近年では「痴漢対策」という言葉を徹底してものの見事に避けている。

鉄道事業者のサイトを見ても「迷惑行為防止」とか「安心して乗車できるため」などとはぐらかしていることが多く、少なくとも公式には痴漢対策とはまず言わない。これは全国どこの鉄道事業者でも同じである。

先日、当会の会員数名が札幌市交通局を訪問した際も「女性は体が弱いので満員電車の中でつぶされてしまわないように守る必要がある」などと、およそ痴漢云々とは全く関係の無い理由を出してきていた。これでは男性に対する差別であるのと同時に、女性に対する慈悲的差別でもあると言われても仕方ないだろう。

そして、鉄道事業者が女性専用車両を「痴漢対策」と言わないのは「女性専用車両が痴漢対策ではない」とバレてきていることを、鉄道事業者が実はすでに察知しているということでもある。

(しかし「迷惑行為防止」とか「安心して利用できるように」という表現は、利用者からすれば「痴漢対策」の言い換えのように映る可能性が高いので「鉄道事業者が女性専用車両のことを痴漢対策だとは言っていない」と見破るのは難しいかもしれない)

海岸線の女性専用車両が中止されているので予定を変更し、JR神戸線で三ノ宮駅(地下鉄とJRで駅名の表示が異なる。地下鉄は「三宮」)まで乗車することにした。

JR神戸線 新長田→三ノ宮

地下鉄新長田駅の改札を出て地上に上がるとすぐJRの新長田駅がある。

もちろんだが、地下鉄1日乗車券はここでは使えないので各自切符を買ったりICカードで入場したりした。

JR新長田駅
同左(列車は通過中の快速列車)

次の三ノ宮方面は11:18発の普通高槻行きのようだ。

ホームの女性専用車マークの位置で並んでいると、女性専用車に関する自動アナウンスが流れた。

しばらくして列車が到着。全員乗車した。

新長田駅に到着した普通列車

私達が乗車しても特に声掛けなどはなく、車内の女性客達も私達のことは特に何も気にならない様子で何気ない会話を続けていた。

この日の神戸は爽やかな快晴。車内に冬の柔らかい日差しが差し込む中、列車は神戸の市街地を快調に駆けていく。

車内も車外も平和だ。

快晴の神戸市内をJR神戸線で駆け抜ける

結局11:27頃に三ノ宮駅に到着するまで声かけは全くなく、ここで予定通り下車して三宮駅近くの飲食店で食事休憩することにした。

テーブルを囲んでみんなで歓談し盛り上がる、ひとときの楽しい時間である。

三宮で昼食

地下鉄西神・山手線 三宮→谷上

食事を終えて地下鉄三宮駅まで歩き、12:53発の谷上行きの女性専用車両に乗車。

今度は1か所に固まるのではなく、2人ずつくらいで3か所に分かれて乗車した。

すると一緒に座席に座っていた会員Yと会員Zに向かいの座席の女性客(女性客Aとする)が、「ここは女性専用車両だから出て行ってください」などと言ってきたので「法的根拠はない」「任意協力だから出て行く義務はない」とはっきり移動を拒否したにも関わらず、「ここ(神戸市営地下鉄)の女性専用車両は土日も含めて毎日始発から終電まで女性専用です!」と返してきたため「強制する気か!」とトラブルに。

女性客Aの態度が高圧的だった上にしつこかったため、口論するうちに騒ぎが大きくなり、車内にいた乗客が次々と隣の車両へ移って行った。

先に女性客Aが高圧的な態度をとってきたこと、およびトラブルが大きくなりこのまま収まりそうもないと判断したことから、会員Zが非常ボタンを押した。

実はこの会員Zだが、過去に神戸市営地下鉄でトラブルになった際に神戸市交通局側からも「もしトラブルになった場合は車内非常ボタンを押すように」と言われていたとのこと。

またこれは国土交通省にも以前に別の会員が確認しているが、「女性専用車両は任意なのでトラブルになった場合は非常ボタンを取り扱っても問題ない」とのことであった。

トラブルに気付いてやってきた乗務員に会員が事情を説明すると、あとから駅係員3人がやってきた。

この女性客A、西神・山手線での女性専用車両の実施時間帯や実施日を即座に正確に答えるなど、女性専用車両について(表向きの)知識は深いようだ。しかし「女性専用車両」と名乗りつつ「実は任意協力で男性であっても誰でも乗れる」であるという「表向きではない本当のこと」についてはご存じなかったようだ。

恐らく「小学生以下のお子様と、障がい者・介護者の男性も乗れる」という案内も「小学生や障がい者・介護者は男性であっても例外的に女性専用車両に乗れる」と解釈していることだろう。もちろん実際は任意協力であるので、誰でも乗れるのだが…

鉄道事業者もマスコミも触れない「インターネットでしか知ることの出来ない本当の情報」が、女性専用車両問題でも存在するということである。

結局、女性客Aは駅員から「これは強制できないものなので…」と説明を受けた後、大きな声で「すみません!! 」と謝罪してからその車両を出ていった。

騒ぎを起こしてしまったことに対する謝罪というより「絶対に間違いなく自分のほうが正しい」と思っていたのにあとから任意協力であることを知らされ、少々頭に血が昇ってしまったのではないだろうか。

もちろんそうだとしても、こうなるのは鉄道事業者が本当のこと(任意協力)を知らせないからである。

これまで当会が過去何度も指摘して来たように、車両などの「女性専用車両」の表示は実は単なる商品名である「朝専用缶コーヒー」と同程度の意味しかない。

つまり、女性客Aは鉄道事業者から本当のことを知らされていなかったせいで「朝専用缶コーヒーを夕方や夜に飲むのは違反だ!」と主張するのと同じような恥をかいてしまったのである。

女性客Aと会員Y・Zが口論している様子を見て、遠くの方から別の女性客(女性客Bとする)が「嫌なやっちゃな!」(嫌な奴だな!)大声を上げたものの、こちらも鉄道係員の1人から「私達から強制的に降ろすことが出来ません」という説明を受けた後、車内に向けて「すんませーん」と謝罪していた。

個別の声かけ自体が失礼な行為だが、最初に声かけしてきた女性客Aがせめて1回目の声かけの後すぐに引き下がればここまでの事態にはならなかったのではないか。

トラブルが一段落し、駅係員らが去ろうとした時に1組のカップルが乗ってきてそのまま着席した。

結局約5分ほど遅れて発車し、車掌が肉声アナウンスで「お客様対応により列車の発車が遅れましたことをお詫びします…」とアナウンスを流した。

こういう状況になると決まって「男が女性専用車両にわざわざ乗るせいで列車が遅れた」等と言い出す者が出てくるのだが、私達は「任意協力」という鉄道事業者側が設定している条件に従って乗車しているだけであり、列車が遅れるのは私達を排除しようとしてくる乗客がいるからである。

そしてそういう乗客が現れるのは鉄道事業者側が任意協力であるにも関わらず「女性専用車両」と表示を出し、さらに「小学生以下のお子様や障がい者・介護者は乗れます」などと、まるで「それ以外の男性は乗車禁止」であるかのように見せかけているからである。

(先ほども少し触れたが、実際は小学生以下のお子様や障がい者・介護者だけでなく、男性であっても誰でも乗れる。…というより性別を理由に乗車を禁止にできない。

「小学生以下のお子様や障がい者・介護者も乗れる」という案内は「それ以外の男性は乗車禁止」と利用客に勘違いさせる原因である。)

神戸市営地下鉄に限らず、鉄道事業者は車両名を女性専用車両という名前にして任意協力であることは普段言わずに「男性乗車禁止」であるかのように利用客を勘違いさせている。

そうしておけば男性は誰も乗らないだろうし、一方で「差別」だとか「憲法違反」だとか言われたときには『強制していない(任意協力)なので、差別には当たりません』とうまくかわせるということなのかも知れないが、これはあまりにも汚いやり方というものである。

女性専用車両の導入当初は私達のような「任意協力であることを隠そうとするな!」と敢えて乗車する団体が現れることなど完全に想定外だったのかも知れない。

もっと言えば世間では痴漢対策ということになっているが、実際には痴漢対策という理由自体が世間に「痴漢する男がいるのだから仕方が無い」と思わせるための方便である可能性が高い。

「本当か?」と思う方は先ほどの(神戸市営地下鉄)海岸線のように「ガラガラの列車に終日女性専用車両を運行する一方で、沿線イベントで混雑するときだけ解除」という状況があることも思いだしていただきたい。

その他、他社局の状況を見ていても、例えば都営地下鉄大江戸線のように「コロナで乗客が減って混雑率が下がり、女性専用車両を導入しやすくなったので、この機会を逃さず女性専用車両導入を!」とばかりに一部の政党や政治家がごり押しし、もはや女性専用車両の設置自体が目的としか思えないような状況で導入されたようなケースもあるし、JR西日本のように(こちらも神戸市同様ガラガラの電車に終日設定しながら)「毎日終日運行しているからいつでも乗れる」「行きも帰りも女性専用車もう私の習慣です」と、あからさまに客寄せサービスとしか思えないような宣伝をしていたケースもある。

(ついでに言うとJR西日本の女性専用車はわざわざ階段やエスカレーターにできるだけ一番近い位置に停まるように設定されているなど、どこまでも女性優遇客寄せサービスと化している)

※議員の方のポストについては公人のため、氏名や画像を隠す処理を行っていません

さらには熊本市交通局のように「感染症(コロナウイルス)の大流行で乗客が減ったから」と、明らかな減客・減収対策として客寄せ目的の女性専用車両(→市議会議事録に証拠あり。下左)を導入し、それを表向き「迷惑行為防止の取り組みの一環」と自らのサイト上で発表した(下右)例もある。

さっきも言ったが、今はどこの鉄道事業者も女性専用車両の導入理由について「痴漢対策」だとは(少なくとも公式には)まず絶対に言わなくなってきている。先日の札幌市交通局もそうだった。

「今の女性専用車両は世間が痴漢対策だと思い込んでくれているから設置し続けられている」と言っても恐らく過言ではないだろう。

次の新神戸駅では三宮駅でトラブルの後に乗ってきたカップルが降りていき、代わりに1人の男性客が着席した。

その男性客は先ほど私達に「嫌なやっちゃな」と声かけしてきた女性客Bのすぐ近くに座ったものの、特に声かけされたような様子はなかった。

そして終点の谷上駅には13:08頃に到着。

谷上駅では同一ホーム上で神戸市営地下鉄から私鉄の神戸電鉄に乗り換えることができる。

ホームの向かい側には神戸電鉄の三田行きの電車が停車しており、地下鉄からの乗り換え客を拾って谷上駅を発車していった。

とはいえこの神戸電鉄も、神戸市営地下鉄での三宮駅でのトラブルの影響により2分遅れて発車した。今回は地下鉄からの接続待ちをしていたが、場合によっては遅れが増延して谷上駅で三田行の列車と接続できない場合もある。

そうなると次の列車まで待たなくてはならず、15分くらい遅れて目的地に到着となってしまうことも肝に銘じておくべきである。

何度も言うが、トラブルを起こしたのは私達ではないし、またトラブルになるかも知れないからと「任意協力」の車両を避けなければならない義務もない。というかそんな理由で乗車しないようにしたらそれこそ「任意協力なのに女性専用と名の付いた車両を走らせる鉄道事業者」の思うつぼである。

私達は谷上駅のホームに留まり、次の西神中央行きを待つことにsいた。

地下鉄西神・山手線 谷上→三宮

折り返し、13:11発の西神中央行きの女性専用車両に乗車すると、私達以外にも3人の男性客が乗車してきて着席した。

谷上駅停車中に乗務員らしき鉄道係員がホームを走って行ったが、私達には声かけなし。

谷上駅発車後にまた車内で(谷上駅発車直後限定の)女性専用車両に関する自動アナウンスが流れた。

この列車でも周囲の女性客達は何気ない会話を続けていて、男性が多数乗車していることを特に気にしているような様子はなかった。

次の新神戸駅からは更に男性客2人が乗車。そして三宮駅には13:21頃に到着。

私達はここで下車した。

JR神戸線 三ノ宮→尼崎

私達は地下鉄三宮駅をあとにし、JR三ノ宮駅に向かった。

JR三ノ宮駅ホームでは女性専用車に関する自動アナウンスが流されていた。

しばらくしてやってきた13:43発の普通京都行きの女性専用車に乗車すると、私達の他に1組の男女が乗ってきてそのまま着席。

13:43発、普通京都行き

その他にももう1組の男女カップルが既に座席に座っており、三ノ宮駅から途中の住吉駅まで2組とも女性専用車に乗り続けていた。

途中、芦屋駅や西宮駅などを過ぎ、尼崎市内の立花駅停車中にいつの間にか高齢の男性らしき乗客が優先座席に座っているのを確認した。

結局この電車では声かけ等はなく14:13頃に尼崎駅に到着。ここで解散し乗車会は終了とした。

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【関西】2025年1月 JR阪和線で非協力乗車会

2025年1月7日朝、JR阪和線で非協力乗車会を行いました。

JR阪和線を走る特急くろしお号の女性専用席について任意性が担保されているかを確認するためです。
以下その報告です。


天王寺駅から特急くろしおに乗車

今回はJR天王寺駅に朝7:45に集合して天王寺駅から和歌山駅まで特急くろしおの女性専用席に非協力乗車し、和歌山駅からはJR阪和線の普通や快速を乗り継いで天王寺駅まで戻ってくる予定である。

真冬のこの時期、朝7時を過ぎても太陽はまだ低く、辺りは少々薄暗い。

JR天王寺駅のすぐ向かいには日本一高いビル(まもなくその座を他に譲るが)として有名な「あべのハルカス」がある。

あべのハルカス
JR天王寺駅

もちろん今回の目的地はそちらではないのでそのままJR天王寺駅に入り、7:59発の特急くろしお1号新宮行きを待つことにした。

ホームで他の参加メンバー達と合流。私達のいるホームはそれほど混雑していなかったが線路を挟んて向かい側の大阪環状線のホームはこれから朝ラッシュ時ということもあり、徐々に混雑しはじめていた。

天王寺駅の駅標
天王寺駅ホームの様子

やがて案内放送と共に乗車予定の特急くろしおがホームに入ってきた。

特急くろしおは5号車の一部の座席が女性専用席になっている。

特急くろしおが到着

※ここからは過去記事でも述べた内容なので、すでに知っている人は次項【特急くろしお 天王寺→和歌山】まで飛ばして下さって構わない

JR西日本の女性専用席は2007年に北陸本線の特急サンダーバードで発生した暴行事件の直後、特急サンダーバードと、関西から和歌山方面に向かう特急くろしおに設置された。(後にJR神戸線の特急ラクラクはりまにも設置)

事件の直後に設置されたので防犯対策だと思われがちだが、当のJR西日本自身が「以前から要望があり、サンダーバードの事件とは直接関係ない」とマスコミを通じて発言していたこと(情報元:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070823-00000923-san-soci=現在はリンク切れ)や、導入当初に女性専用席を『「あったらいいな」からできました。』などと宣伝していたことから、こちらも通勤電車の女性専用車と同じく、防犯対策の仮面を被った「女性優遇客寄せサービス」であると思われる。

JR西日本はこのとき同時に車内SOSボタンも設置している。こちらは事件を受けての対策と思われるが、女性専用席は上記の理由からおよそ防犯対策とは考えにくい。

また、女性専用席のある車両だけトイレが女性専用になっていることなどからも、やむを得ない防犯対策ではなく、女性を主眼にした客寄せサービスであることが伺える。

いわば、レディースデー的な感覚で設置されていると思われるが、一般のサービス業とは異なり、鉄道は公共交通機関である。

特急くろしお 天王寺→和歌山

列車のドアが開いたので私達はそのまま乗車した。

車内は空席が目立ち、それほど混んでいる感じではない。

5号車の一画、10数席ほどが女性専用席とされており、そこだけシートのカバーの色が違う。

私達は事前に予約していた座席に各自着席したが、周囲の乗客は特に何も言って来なかった。

指定券の券面には「女性のみ利用可」と表示されており、また特急券をネットや券売機で予約する際も「女性のお客様および同伴される小学生以下の男性のお子様に限りご利用できる座席です」と画面に表示されるが、実際は通勤車両の女性専用車と同様で何ら強制力はない。

つまり、「女性のみ利用可」は完全な虚偽なのだ。

もちろん私達が勝手に言っているのではない。国土交通省にも確認済みである(下記動画参照。音声のみ)。

しばらく停車のあと、列車は時刻通り天王寺駅を発車。

天王寺駅を発車

阪和線に入るための渡り線を通って高架に上がり、そこから先は杉本町駅付近まで大阪の市街地を高架で駆けぬける。

しばらくして、列車が鶴ヶ丘駅付近に差し掛かった辺りで車掌が突然筆者に声かけしてきた。

車掌:すみません。こちら女性専用席になっておりますが…

筆者:はい。

車掌:お客様ご自身でご予約されたものですか? 女性の方が予約されて、その方から受け取られたとかではないですか?

筆者:自分で予約しましたが…(女性専用席という名前であっても)本当は男性も利用できますよね?

車掌:はい、分かりました。

車掌はそう言って、他のメンバーには声をかけず去っていった。

やがて列車は高架から地上に下り杉本町駅を通過。その先で大和川を渡って浅香駅、続いて堺市駅を通過。

さらにおおとり駅、和泉府中駅などを通過していくうちに周囲は都会の風景から徐々に郊外の住宅地へと変わって行く。

列車は再び高架に上がり東岸和田駅を通過。だんじりで有名な岸和田市の駅である。

東岸和田駅を通過

再び地上に下りて熊取駅を通過し、次の停車駅の日根野に到着。

日根野は大阪府泉佐野市にある駅で、元々は特急はおろか快速列車にも通過されてしまう小駅だったが、平成6年に関西空港が開港したことで関西空港へ向かうJR関西空港線がここから分岐するようになったため、快速はもちろん特急も(一部を除き)停車するようになったという、関西空港のおかげで「大出世」した駅である。

日根野駅に停車

日根野駅を出ると次の停車駅は和歌山である。

和泉砂川駅付近まで来ると沿線には田畑の向こうに山が見えるような長閑のどかな風景が広がる。

さらにそこを過ぎて和泉鳥取駅あたりから線路は南に進路を変え、山越えにかかる。

阪和自動車道と交差しながら深い山の中へ入り、山中渓やまなかだに駅を通過。

その先で大阪府から和歌山県に入る。

のどかな風景が広がる(和泉砂川駅付近)
山中に入って大阪と和歌山の県境を越える(山中渓駅付近)

やがて和歌山の街並みを見おろしながら徐々に高度を下げ、紀伊駅、六十谷むそた駅、紀伊中ノ島駅を通過して紀の川を鉄橋で渡るとまもなく和歌山駅である。

紀の川を鉄橋で渡る(紀伊中ノ島~和歌山間)

和歌山駅で

和歌山駅には8:46に到着。

下車してホームに降り立つと車掌が業務引継ぎをしているのが見えた。

どうやらここで車掌が交代するようだ。

そこで先ほど鶴ヶ丘駅付近での声かけについて尋ねてみた。

筆者:すみません、今ちょっとお時間良いですか?

車掌:はい。

筆者:先ほど私に声をかけられた方ですか?

車掌:はい、そうです。

筆者:(車掌が立ち止まったので)あ、歩きながらでいいですよ。さきほど声をかけられた理由はなんですか?見た目で男性と判断されたからですか?見た目男性でも、心は女性という方もいらっしゃいますし…

車掌:すみません。先程お声掛けさせていただいたのは時々女性の方が切符を購入されて、それを受け取った男性の方が知らずに乗車していることがありますので確認のために声をかけさせていただきました。

筆者:まあ、あなたに言っても仕方ないかもしれませんが、任意協力なのに「女性専用」席という名前で、しかも「女性のみ利用可能」と(券面に)表示するのは事実と違いますし、良くないんじゃないですか?

車掌:確かに表記としては女性専用ですが、事実とは異なる表示になっていますね。

ここで駅の改札口に到着したので、「お忙しいところ失礼しました」と伝えて私達は改札外に出た。

ふと思ったこと

しかしここで思ったのは「男性のお客様が知らずに座っている場合があるので確認のため声かけさせていただきました」とのことだが、もし男性が本当に知らずに座っていた場合、移動するように言うのだろうか。

ちなみに特急くろしおは全席指定で自由席はない。男性であるというだけで目的地まで立って乗車になるのだろうか?

先ほど【天王寺から特急くろしおに乗車】の項でも述べた通り、女性専用席は当のJR西日本が「サンダーバードでの事件とは関係ない」と発言するなど、防犯対策とはおよそ言えない代物である。

実際には強制力がないとはいえ「女性のみ利用可」など、実質強制であるとしか思えないような案内をしており、私達のように「実は男性が利用してもOKであること」を知っていないとまず利用できない。公共交通機関がこのようなものを設置している時点でかつてのアパルトヘイトを連想してしまう。

これでは男性に対する人権侵害だと言っても過言ではなかろう。

もちろん本当に強制したら法的にもまずいから、実際にはどんな男性でも正しい乗車券と指定席券を持っていれば座れるのだ。

しかしそこを隠して強制であるかのように装って運用し続けるのはいかがなものか…

予定を変更

和歌山駅からは快速や普通を乗り継いで天王寺駅まで帰るつもりだったがこの時間帯は和歌山駅から出る阪和線の列車には女性専用車がないことが判明した。阪和線で女性専用車があるのは6両編成の普通・快速のみで、4両編成および紀州路快速には女性専用車がない。

そこで急遽予定を変更し、和歌山9:50発京都行きの特急くろしお12号で引き返すことにした。

くろしお12号の発車まで、あと約1時間ほど時間がある。

すぐに座席の予約を済ませ、9:50まで和歌山駅で時間潰しをすることにした。

JR和歌山駅
9:50発の特急くろしお12号に乗車

特急くろしお 和歌山→天王寺

しばらく時間を潰したあと、発車時刻が近づいて来たので私達は再び改札内に入ることにした。

そしてホームでしばらく待っていると特急くろしお12号が到着。私達は乗車した。

筆者は通路側の席だったが、窓側の席はお茶のペットボトルが置いてあるだけで人はいなかった。

おそらくお手洗いに行っているのだろう。

列車はそのまま和歌山駅を発車。

しばらくして隣の席の女性客が帰って来た。何か言って来るかと少々緊張したが、特に何も言って来なかった。

やがて列車が和歌山県と大阪府の間の山間部に入ったあたりで車掌が車内を回ってきた。

さっき和歌山駅で話をしたあの車掌だ。

どうやら新宮行きのくろしおに和歌山駅まで乗務したあと、そこでしばらく休憩(?)して、折り返し新大阪・京都方面のくろしおに乗務しているらしい。

もちろん今回は何も言わずに通り過ぎて行った。

その後は特に何事もなく、次の停車駅である日根野駅を出て天王寺駅には10:33到着。

私達はここで降りてホームから京都に向けて発車していく特急くろしおを見送った。

天王寺駅で下車、列車を見送る

そして天王寺駅の改札を出たところで解散。乗車会は終了とした。

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【関西】2024年12月 JR西日本線(JR東西線、JR神戸線等)で非協力乗車

2024年12月28日、JR西日本線で非協力乗車を行いました。

その途中で女性客からの声掛けがあり、JR西日本が任意性を周知していないためであると考えられることから新大阪駅で抗議したのですが、対応した駅員がとんでもない発言をしました。

以下その報告です。


大阪環状線がストップ

2024年12月28日、当会の関西の活動としてはおそらくこれが年内最後になるであろう非協力乗車会をJR(西日本)線にて行った。

当初の予定では大阪駅に17時に集合してJR京都線で京都駅まで行き、そこからJR奈良線で木津駅まで南下し学研都市線に乗換えて京橋駅まで乗車。最後は大阪環状線の天満駅まで乗車することになっていた。

しかし、乗車会開始直前の16:30頃に突然大阪環状線の内回り電車がストップし、一部メンバーが待ち合わせ場所である大阪駅まで到着できなくなった。

駅や車内などでの放送によると、大阪環状線の大正駅~弁天町駅間で架線にビニール袋が引っかかっていることで電車の運行ができなくなったとのこと。

仕方がないので集合場所を大阪駅からJR東西線の北新地駅に変更し、以下のようなルートとした。

  1. JR東西線:北新地→尼崎
  2. JR神戸線→JR京都線:尼崎→新大阪
  3. JRおおさか東線:新大阪→鴫野
  4. JR学研都市線→JR東西線:鴫野→大阪天満宮

JR東西線:北新地→尼崎

北新地駅で改めて集合。そこから17:52発の普通西明石行きの女性専用車に乗るべくホームで並んでいると、自動アナウンスで「この電車には女性専用車があります。ご利用のお客様は足元の女性専用車マークの位置でお待ちください。」と放送が流れた。

北新地駅ホーム
列車が到着

近くに男性客数人のグループがいたのだが、女性専用車(と名のつく一般車両)には乗車せず隣の車両に向かった。

別に移動する必要はないのだが、やはり女性専用車という名前がついていると乗車してはいけないみたいに思ってしまうのだろう。実際は「男性だから」というだけで同じ運賃を取りながら排除するわけにはいかないので「任意協力」ということにして、名前だけ「女性専用車」にして法に触れないようにしつつ、半ば乗客を騙す形で男性を乗せないようにしているのだが…

車内は座席がほぼ埋まっている程度で立ち客はほぼおらず、空いている。

次の新福島駅で何人か降り、車内は空席が目立つようになってきた。

新福島駅からも海老江駅、御幣島みてじま駅とずっと地下を進んでいく。海老江駅から御幣島駅の間は少し距離が長い。

これは大阪市内を流れる大きな河川である淀川の地下をトンネルでくぐっているためだ。しかしJR東西線はほぼ全線が地下トンネルなので車内にいても淀川を渡っていることには全く気づかない。

加島駅を出ると地上に出てJR神戸線と並行しながら今度は神崎川を鉄橋で渡る。といっても、もうすでに日が落ちて、辺りは街明かり以外は真っ暗である。

結局この列車では声かけは全くなく、尼崎駅に18:04頃に到着。

下車してここからJR神戸線の大阪方面の列車に乗り換え。

JR神戸・京都線:尼崎→大阪→新大阪

尼崎駅で女性専用車から降りるとエスカレーターがちょうど目の前。

そしてそのエスカレーターを上がると駅のコンコースに出る。そこからJR神戸線大阪方面のホームに向けて降りるエスカレーターに乗ると、これまた降りたところがちょうど女性専用車の目の前。

他社線でも偶然そうなることはあるがJR西日本の場合は意図的にそうしているふしがある。(下記資料参照)

下記の資料は平成16年にJR阪和線と大和路線に女性専用車が導入された際のものだが、「お客様の分かりやすさと動線を考慮」し(て位置を決めている)とある。もちろんJR尼崎駅だけでなく、関西地区のJR西日本の路線ではこのような「女性専用車が階段やエレベーターエスカレーターのちょうど前」という駅が非常に多い。

コンコースからエレベーターで降りていくと、ちょうど目の前に大阪方面行きの普通列車(18:07発、普通高槻行き)が停車していた。

女性専用車がエスカレーターの目の前(尼崎駅)

エスカレーターを降りてすぐ眼の前が女性専用車のため、すぐ乗車することができた。

実に便利が良い。世間では女性専用車両はやむを得ない痴漢対策と思われているが、JR西日本の女性専用車が「迷惑行為防止」(とJR西日本のサイトに書いてある)の仮面を被った「客寄せサービス」的な側面があるのはいつも言っている通り。

男性客(高齢者なども含む)のことをあまりにも軽く見ているのではないだろうか?

しかも鉄道は非常に公共性の高い事業であるにも関わらず、である。

尼崎駅を発車。車内は空席もあり空いていた。

次の塚本駅でさらに乗客が降り、車内はさらに空席が増えた。

塚本駅を出てしばらくすると、先ほどJR東西線で気づかないまま渡った(くぐった)淀川を、今度は地上の鉄橋で渡り、大阪キタの中心市街地に入る。

そのまま大阪駅に到着するかと思われたが、到着直前に列車の速度が落ち「列車の到着が少し遅れる」旨の放送があった。大阪環状線とは乗り入れなどはしていないものの、やはり間接的にダイヤ乱れの影響があったのだろうか。

この列車でも特に声かけはなく、大阪駅には定刻より少し遅れて18:16頃に到着。このまま降りずに乗り通してもおおさか東線との乗換駅である新大阪駅までは行けるが、任意周知のため、大阪駅で一旦下車して後続に乗り換えることにした。

大阪駅で下車。列車を見送る
大阪駅の駅標

後続の18:25発の普通京都行きの女性専用車に乗車するためホームに並んでいると、女性専用車の自動アナウンスが流れた。

更には後ろから高齢の女性客が「ごめん、お節介やねんけど、ここ女性専用の並ぶトコ…。」と声かけしてきた。

「知ってます!」と言ってやろうかと思ったがいかにも無知そうな感じだった。

何も知らないお婆さんと同じ土俵で争ってもしょうがないと思い、そのときは敢えて無視した。

しかし電車が到着すると、またその高齢の女性客は「ここ女性専用、女性専用…。」と下に指を指しながらしつこく言ってきた。

流石にひとこと言ってやろうかと思ったが列車のドアが開いたのでそのまま乗車。

しかし、この時私達以外にも数人ほどの男性客(日本人と外国人らしき男性)が一緒に女性専用車に乗車してきた。大阪駅から多数乗車したせいか車内は結構な混雑になっていた。

大阪駅で後発予定の快速列車が遅延していたため、その快速列車を待って私達の乗った列車も約5分遅れで大阪駅を発車。

発車後に車掌が肉声で「この電車の前から3両目、5号車は終日女性専用車です。皆様のご理解とご協力をお願いします。」とアナウンスした。

しかし車内が混雑していたこともあってか、男性客は誰も隣の車両へは移動せず。

しばらくして今度はまた淀川(先ほど塚本駅付近で渡ったところよりも少し上流)を渡り、18:35頃に新大阪駅に到着。ここでおおさか東線に乗り換えるため下車したのだが、下車する際に大阪駅で確認した男性以外にも男性客が乗車しているのを確認した。

新大阪で下車

JR新大阪駅で抗議

新大阪駅コンコース

新大阪駅に到着してから先の大阪駅で女性客からのしつこい声かけがあったことについて、やはり任意であるにも関わらず「女性専用車」という名称で車両を運行しているせいだと考えられることから、手が空いてそうな駅員(以下、駅員A)を探してから抗議した。

ここまであったことを全てまとめてA氏に話したのだが、駅員A氏の回答はとんでもないものだった。

駅員A氏:女性専用車には男性のお客様は立入禁止です。

「女性専用車が任意協力である」ということを前提に(国土交通省にも直接確認済み)活動している私達としてはビックリ。

先のお婆さんのように、何も知らない無知な乗客ならまだわかるが、本職の鉄道員が「女性専用車に男性は立ち入り禁止」と発言するとは思わなかったのでなおさら驚いた。

会員A:法律で決まっていないどころか差別に当たりますので強制できないはずですし、それにJR西日本の運送約款にも女性専用車のことは書かれてないはずですが…。

それに土日とかほとんど混雑していないし、例えばゆめ咲線とかはほとんどカップルとか家族連れとかだし、そんな時間帯に必要ないのではないですか。

A氏:当社では曜日や時間帯に関係なく、毎日始発から終電まで女性専用車があるので、男性のお客様の乗車はお断りさせていただいております。

会員B:今の日本国憲法下で女性専用車を強制する事は法的にもまずいからできないはず。だから女性専用車と名乗っていても実際には強制していない。これはJRさんに限らずどこの鉄道事業者でも同じ。あなたはこの仕事をしていてそんな事も知らないのか?

A氏:少々お待ちいただけますか?

A氏はそう言って一旦、駅の改札口にいた上司と思しき職員に聞きに行き、しばらく経ってから戻ってきた。

A氏:あくまでもお願いベースです。

会員B:あの、失礼ですが新人さん?

A氏:ここの職場では新しいですね。

どうやら女性専用車が任意協力であることを本当に知らなかったようだが、これはJR西日本が「きちんと社員教育を行っていない」ということの表れでもある。

女性専用車は文字だけ見れば「女性専用」という強制力のある(としか思えない)表示を出して毎日走り続けている。つまり、何も知らない人間に対して「これは男性立ち入り禁止です」というメッセージを常に送りながら走っているようなものだ。

だから私達のように敢えて乗車して任意協力であることを主張する者がいなければ任意協力であることは忘れ去られ、女性専用車は事実上の強制になってしまう。

だからこそ継続して乗車活動をひたすら続けて任意協力であることを忘れ去らせないようにする必要があるのだ。

しばらく話していると上司の当直駅長T氏が出てきてA氏に「君は下がっていいよ」という手振りをして、代わりに私達の対応をした。

ちなみに当直駅長とは、駅長が不在の場合に駅長の業務を行う、いわば駅長代理のような役職である。

T氏が「どのようなご要件ですか?」と尋ねてきたので、大阪駅で女性客に声をかけられたことや「女性専用車」という名前が勘違いのもとになっていると思われること。

そしてそれを駅員A氏に抗議したら「女性専用車両は男性禁止」というので「それは違うでしょう」という話をしていたところだった等、これまでのことを簡潔にまとめてT氏に話した。

T氏:あくまでも男性のお客様にはお願いしてるだけで強制ではありません

会員B:これはちゃんと社員教育するべきではないですか?

T氏:先ほどは事実と異なる回答をしたようで申し訳ございませんでした。

会員C:電車に乗っていて、男性であると言うだけで女性客から暴力を振るわれたらあなたはどう思いますか?

T氏:それはもう、すぐに通報してください。これは女性専用車が任意かどうかということとは全然違う話になりますので。

会員B:これ、実際にあったんですよ。JRさんではないですが他路線(神戸市営地下鉄)で。

その後、いろいろな話が出て少々長くなったのでT氏が

「結局、私はどうしたらよろしいのでしょうか?」と言ってきた。

そこでこちら側からは主に

「単刀直入に言いますが差別的な女性専用車を廃止すべきです。」

「今日は土曜日でしかも年の瀬ですが、明らかに家族連れやカップルが多い土日祝ダイヤでの女性専用車の設定なと『論外』と言えるレベルです。」(他の鉄道事業者で土日祝に設定している所はほとんどない)

「百歩譲って女性専用車を運行し続けるにしても本来なら土日祝どころか平日でもどんな男性客も乗れるので、表示のやり方を変えないと下手したら女性客のほうから暴力を振るう等の事件が誘発される場合があります」

というようなことを上層部に伝えるよう要請した。

JRおおさか東線:新大阪→鴫野

新大阪駅での抗議を終えて19:13発のおおさか東線普通久宝寺行の女性専用車に乗るべくホームで待っていると女性専用車の自動アナウンスが流れた。

しばらくして電車が到着。車内には既に1人の男性客が座っており、更には新大阪駅からカップルと見られる男女なども女性専用車に入ってきた。

確認できただけで私達以外に3人ほどの男性客が乗っていた。

JR淡路駅でも1人の男性客が乗車してきたが、車内に空席がないと分かるとそのまま隣の車両に移動して行った。

JR淡路駅を出てしばらくすると、またまた淀川(新大阪駅付近で渡った地点よりもさらに上流)を鉄橋で渡る。JR東西線の地下トンネルで淀川をくぐったのを含めると、今日はこれで淀川を4回も渡ったことになる。

この電車では声かけはなく、19:26頃に鴫野しぎの駅に到着し、JR学研都市線・東西線に乗り換え。

鴫野駅に到着
鴫野駅の駅標

JR学研都市線→JR東西線:鴫野→大阪天満宮

鴫野駅からは19:42発の普通西明石行きの女性専用車に乗車。

19:42発西明石行に乗車
鴫野駅ホーム

列車到着までしばらく時間があったのでホームで雑談していると、会員の1人がホーム上の女性専用車位置表示と共に「他の乗車口をご利用ください」と記されているのを発見。

鴫野駅ホームの案内

最初は「何でこんなことを書いているんだろう?」「女性専用車には乗るなということ?」等と話していたのだが、他の会員が「ここがちょうどエスカレーターの前で朝のラッシュ時とかに混雑するから他の乗り口にも分散しろということじゃないのか?」と言った。

もしそうだとすれば、わざわざ一番混雑するような位置に女性専用車を持ってくること自体に悪意を感じる。

やがて、西明石行きの普通列車が到着。車内は乗客が少なくガラガラ。

西明石行が到着

次の京橋駅では停車中に隣の車両から男性も含めた家族連れが女性専用車に入ってきてそのまま着席。

京橋駅を出るとここから先はJR東西線になり、すぐ地下に潜る。

地下に潜って大阪城北詰駅に停車。

大阪城北詰駅の次は乗車会終了予定の大阪天満宮駅である。

結局この電車でも声かけはなく、大阪天満宮駅には19:49頃に到着し、解散した。

大阪天満宮駅で下車、解散した
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【関西】2024年11月 JR京都線&学研都市線等で非協力乗車会

2024年11月9日にJR西日本線で非協力乗車を行いました。

今回はJR京都線大阪駅から京都駅まで特急サンダーバードを利用。京都からJR奈良線(女性専用車の設定はないが「女性専用車」表示のある車両が走っている)にも乗車しました。

その後、JR学研都市線と大阪環状線にも乗車しました。


今回の乗車ルート

今回は13:45にJR大阪駅に集合。

これから以下のルートで乗車する予定である。

  1. 大阪→京都(JR京都線・特急サンダーバード)
  2. 京都→木津(JR奈良線・みやこ路快速、女性専用車なし)
  3. 木津→京橋(JR学研都市線・快速)
  4. 京橋→天満(JR大阪環状線内回り・普通)

JR京都線 特急サンダーバード:大阪→京都

今回はいつもと異なり、大阪駅から京都駅までは特急サンダーバードの女性専用席に非協力(任意確認)乗車である。

14:12発の特急サンダーバード27号・敦賀行きに乗車するべく、私達は大阪駅11番ホームに向かった。

通常の通勤用電車と異なり、特急サンダーバードは全席指定のため乗車にはあらかじめ指定券を購入する必要があるが、今回は参加者の分を事前に予約していた。指定券に「女性のみ利用可」とあるがもちろん法的根拠はない。

なぜならこれは公共交通機関での差別になりかねず、本当に強制すると法的にもまずいからである。

なお今回、指定券を購入しないメンバーは京都からの参加となる。

14:12発のサンダーバードに乗車
指定券

今回は大阪駅から大阪環状線の天満駅までの140円の切符を使った「大回り乗車」である(大阪から参加のメンバーに限る)

すでにご存じの方も多いと思うが、東京や大阪など大都市の近郊の区間のJRでは、途中で改札を出ず、かつ同じところを2度通らなければ、どのような経路を取っても特例として切符の値段は「乗った駅と降りた駅の最短ルート」で計算される。

だから今回のように大阪駅から京都駅・木津駅・京橋駅を経由して、最終的に大阪駅の隣の天満駅で降りるようなことをしても「特例」で初乗りの140円切符でもOKなのである。

しかし、鋭い人ならここで「確か大阪駅から京都駅までは特急サンダーバードに乗車だったはず。特急に乗るなら指定席特急券の他、大阪から京都までの乗車券(要するに普通の切符)も買わなければならないのでは?」と思われたことだろう。

ところが(これはあまり知られていないが)実は有効な特急券さえ持っていれば、大回りルートに特急を含めても先述の「乗車券の特例」の範囲内であり問題ないのである。

なお、過去にも何度か触れているがJR西日本の女性専用席も2007年に特急サンダーバードで発生した暴行事件の直後に設置されたので防犯対策だと思われがちだが、当のJR西日本自身が「以前から要望があり、サンダーバードの事件とは直接関係ない」とマスコミを通じて発言していたこと情報元=現在はリンク切れ)や、導入当初に女性専用席を『「あったらいいな」からできました。』などと宣伝していたことから、こちらもJR西日本の通勤電車の女性専用車と同じく、防犯対策の仮面を被った「女性客寄せサービス」であると思われる。

これでは事件に便乗して一部の女性客の我儘に応えた形で女性専用席を設けたと思われても仕方ないだろう。

JR西日本はこのとき同時に車内SOSボタンも設置している。こちらは事件を受けての対策と思われるが、女性専用席は上記の理由からおよそ防犯対策とは考えにくい。

大阪駅11番ホームに着いたが、まだ14:12の発車まで少し時間がある。

全車指定席のためか、ホームに乗車を待つ人の列ができることはなく、大阪駅11番ホームは人はいるものの比較的余裕があった。

大阪駅11番ホームの案内
サンダーバードが到着

10分くらい待っただろうか。

放送が入り、サンダーバードがホームに入線してきた。大阪駅始発なので当然ながら車内には誰も乗っていない。

私達は女性専用席のある3号車に、他の乗客とともに一斉に乗車。

特急サンダーバードの3号車はすべての座席のうち、敦賀寄りの16席が女性専用席となっており、座席のカバーの色が他と違う。

今回、多人数で女性専用席に着席したので、周囲の女性客や車内を回ってきた車掌など乗務員はどういう反応をするだろうか。

通勤車両の女性専用車ならこれまでこれまで数え切れないくらい乗車して勝手が分かっているが、女性専用席は乗車した経験が多いわけではないので、正直なところ少し緊張した。

しかし周囲の女性客からは特に何も声かけはなく、しばらく大阪駅に停車した後、列車は静かに大阪駅を発車していった。

大阪駅を出ると市街地をしばらく走ってから淀川を渡り、すぐ次の新大阪駅に停車する。新大阪駅でも少し乗客が乗ってきたが、私達に声をかけてくる者はおらず、新大阪駅も静かに発車。

新大阪駅を出ると次の停車駅は京都である。

途中、長岡京駅(通過)付近で車内を回ってきた車掌が私達のところで立ち止まったので「なにか言ってくるか?」と思ったのだが、しばらく立ち止まったあと何も言わずに去っていった。

近くにいた別の会員によると「(車掌が)手に持った機器を操作していた」とのこと。

恐らく私達のことを「座席指定券を買わずに飛び乗って女性専用席だと気づかず座っている乗客」と思ったのではないか?とのことだった。

京都駅の手前で列車の速度が落ちて停車。車掌が「前を走っている列車が遅れておりますため…」とアナウンスをしていた。

京都駅には定刻の14:39より少し遅れて14:41頃に到着。

私達は奈良線に乗り換えるため降車した。

京都駅で下車
京都駅の駅標

JR奈良線 みやこ路快速:京都→木津

京都駅奈良線ホームに移動
同左

JR奈良線はJR京都駅から同じ京都府内の木津駅までの路線で、よく「奈良県内を通らない奈良線」などと言われる(列車は木津駅から大和路線に乗り入れ奈良駅まで直通)。

このJR奈良線には女性専用車の設定はない。しかし設定がないにも関わらず「女性専用車」のステッカーが貼られた電車が多数走っている。

これは女性専用車の設定があるJR大和路線や和歌山線(王寺~高田間など)と車両を共通で運用しているからである。

以前、JR大和路線では201系という電車のみに女性専用車があり、同じく大和路線に入っている221系には女性専用車の設定はなかった。

201系
221系

しかし、国鉄時代からの「年代物」である201系が引退することになり、大和路線は普通も含めすべての列車が221系で統一されることになった。

そのまま行けば大和路線から女性専用車がなくなるところ、女性専用車を残すためこれまで女性専用車のなかった大和路線の221系(6両で運行される列車のみ。8両の大和路快速は対象外)にも女性専用車が設定されたのである。

先述の通り221系は大和路線・和歌山線だけでなくJR奈良線でも共通で運用されているため、JR奈良線にも女性専用車ステッカーの付いた221系が入ることになった。

そのついでに奈良線にも女性専用車を導入するということまでは流石さすがにしなかったものの、これでJR奈良線では女性専用車がないにも関わらず、女性専用車ステッカーの付いた列車が多数走るという、ややこしい事になったのである。

私達はJR京都駅15:06発、JR奈良線みやこ路快速奈良行きの3号車、つまり女性専用車のステッカーがある車両に乗った。

女性専用車ステッカーの付いた221系
JR京都駅の電光掲示板

京都駅始発で、発車までまだ10分以上時間がある。

駅ホームの電光掲示板には「一部の電車に女性専用車の表示がございますが、JR奈良線には女性専用車の設定はありません。あらかじめご了承ください。」という字幕が流されていた。

私達の乗車した「女性専用車と表示されている車両」には男性客もそれなりに乗っていたものの、その一方で「女性専用車」の表示を見て勘違いして隣の車両へ入って行った恋人同士と思しき男女もいた。

やがて発車時刻となり、列車はゆっくりと京都駅を発車。

次の東福寺駅は停車駅なので停車し、更にその次の稲荷駅にも(本来は快速通過駅だが)今日は休日で伏見稲荷大社への観光客が多数いたことから停車したのだが、これらの駅でもやはり女性専用車の表示を見て、乗車せずに避けて行く乗客の姿が見られた。

そこからJR藤森駅・桃山駅を通過し、次の停車駅は六地蔵駅。

六地蔵駅を発車後に車掌が肉声で「3号車に女性専用車の表示がありますが、JR奈良線に女性専用車の設定はありません。」とアナウンスしていた。

最初からそういう紛らわしい表示を貼らなければ良い話だが…

その後は宇治駅、城陽駅、玉水駅と停車し、学研都市線との乗換駅である木津駅には15:44に到着。ここで下車した。

JR学研都市線 快速:木津→京橋

木津駅からは15:59発の新三田行き快速に乗車する。

木津駅の駅標
到着した新三田行き快速

しばらく時間があるのでトイレ休憩なども挟んでホームで待っていると、発車時刻の5分くらい前に折り返し列車として到着。

女性専用車内は私達の他には女性客が数人いるだけでガラガラ。

木津駅停車中に乗務員がホームを歩いて通り過ぎるも、私達には声かけなし。

その後、1人の男性客が乗ってきてそのまま着席した。

発車時刻になったが、ここで接続予定の加茂行の大和路快速が遅れていたため、この列車も約5分遅れの16:04に木津駅を発車した。

発車後もガラガラのまま西木津駅を過ぎ、途中の祝園ほうその駅で乗っていた男性客は降りて行った。

祝園駅辺りから京田辺駅付近まで近鉄京都線と並走するが、途中のJR三山木駅付近で近鉄の新車である8A系電車が車窓に現れた。

途中の京田辺駅で座席がほぼ埋まる程度にまで乗客が乗ってきたが、周囲の女性客らは何気なく会話を続けており私達のことを気にするような様子は無し。

途中の四条畷しじょうなわて駅あたりで多くの乗客が乗ってきて、立ち客が目立つようになった。

その後も声かけ等は全くなく、そのまま住道すみのどう駅、放出はなてん駅を過ぎ16:52頃に京橋駅に到着してから降車。

京橋駅で下車

JR大阪環状線内回り 普通:京橋→天満

京橋駅学研都市線ホームから階段を上り、大阪環状線ホームに移動すると16:55発の環状内回り電車が停車していた。

京橋駅大阪環状線ホーム。人が多い

女性専用車に乗ると車内はやや混雑していたものの、その中に確認できただけで5~6人ほどの男性客が乗っていた。

両隣の車両はもっと混んでいるように見えたので、各車両の混雑率をアプリで見てみた(下画像)

やはり女性専用車の両隣が混雑している。

こちらも声かけ等は全くなく、16:59頃に天満駅に到着して降車。解散した。

天満駅で下車。ここで乗車会は終了とした
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【関西】2024年9月 阪急神戸線で非協力乗車会

2024年9月12日朝、大阪梅田駅から神戸三宮駅までの間を1往復しました。

開始早々車内でトラブルになったほか、途中合計で4回女性客からの声掛けがあり、さらに往路(神戸三宮行)の塚口駅から神戸三宮、さらにそこから大阪梅田(復路)まで、車内に助役と思われる職員がずっと付いてくるなど、先日行われたJR線での乗車会とは対照的な状況となりました。


大阪梅田~神戸三宮(往路)

今回は朝の7:05に大阪梅田駅に集合。

平日の早朝だが、集合場所には筆者と会員A、B、C、Eの計5人が集まり、さらに神戸三宮からは会員Dも合流する予定である。

最初に乗車するのは大阪梅田駅7:13発、通勤特急神戸三宮行きである。

参加予定者全員の集合を確認し、私達は集合場所からホームに向かった。

大阪梅田駅停車中の車内で

改札を抜けて神戸線ホームに向かうと、乗車する7:13発の通勤特急がすでにホームに到着していた。

ラッシュと逆方向ということもあり、車内はガラガラだった。

すでにホームに到着していたので、乗車したところ先に乗車していた女性客(女性客Aとする)が「ここ女性専用車両」と言ってきた。

こちらからは「知ってます!」「車両名の紹介やめてもらえますか?」などと返したが、女性客Aは早速近くにいた助役?と思しき職員を連れてきた。

さらにそこにやってきた運転士と思われる職員も加わり、2人で「女性専用車両なので移動お願いします」と言ってきた。

当然こちらは拒否したが、助役と思しき職員はそれでも引き下がらず「降りて話をしましょうか」と返してきた。

なぜ降りる必要があるのか? 降りたら向こうの思うつぼである。

そもそも人権侵害に当たるので本当は「男性だから(または男性に見えるから)」という理由で降ろすことは法的にも許されない。

「男性」を「黒人」に置き換えて考えてみれば、これがいかにとんでもないかよく分かるだろう。法的に強制されていないことを除けば、ほぼ完全にアパルトヘイトだからだ。だからこそ女性専用車両には強制力を持たせずに「任意協力」ということにしてあるのだ。

こちらからは「降りる義務はありますか?」と返すなどしたが、

女性客Aは職員達に「警察呼べば?営業妨害だし…」

はぁ? 営業妨害??

私達はそもそも「女性専用車両」という名前なだけで「実は誰でも乗車できる車両」に正当な運賃を支払って乗っただけであり、これが営業妨害になるはずがない。

女性客がこちらに何も言わずに放っておけば、何事も起きないし列車も遅れないのに、自分で騒ぎを起こしておいて「営業妨害だから警察呼べ」とは…

もちろんこちらからは「呼んでもらってもいいですよ」と返しておいた。

当会の活動で鉄道係員から降りるように求められたのは今年5月の京王電鉄線の乗車会以来であるが、なぜ男性に見えるからというだけの理由で降車を要求されなければならないのだろうか。

いつも言っているが、痴漢対策は表向きの理由であるし、仮に百歩譲ってこれを痴漢対策だと認めたとしても「痴漢対策なら差別をしても良い」というものではない。

大阪梅田→西宮北口

結局、発車時刻から少し遅れて大阪梅田駅を発車。

車内には私達の他に男性客と思しき乗客が1人いた。

中津駅を通過して十三駅に停車。ここで「列車の到着が遅れましたことをお詫びします」と車掌が肉声放送。

ドアが開き、座席がほぼ埋まる。

十三を発車してすぐ自動放送で女性専用車両の案内が流れた。

列車は神崎川駅と園田駅を通過。

両駅とも大阪梅田方面のホームに多数の乗客が列車を待っているのが見えた。

次の停車駅の塚口駅に到着。特急は通過する駅だが通勤特急は特急の停車駅の他、この塚口駅にも停車する。

ここでも少し立ち客が出た程度でそれほど乗ってこなかった。

ここで助役(大阪梅田駅の助役と思われる職員とは別人)と思われる職員が女性専用車両に乗ってきた。

恐らく大阪梅田駅から連絡を受けていたのだろう。

塚口駅を発車。乗車してきた助役と思われる職員はドアひとつ分離れた位置からこちらを監視するかのようにじっと立っている。

この職員は私達がこの後に西宮北口駅で降りた際に一緒について降りてきて、さらに乗り換えた後続の列車にもついて神戸三宮まで乗車してきた。

結局、私達が神戸三宮から折り返して大阪梅田に到着するまで(つまり最後まで)ずっと付いてきたのだが、こんなことは2019年に福岡の西鉄に乗車したとき以来だ。

やがて列車は武庫之荘駅を通過。ここもやはり大阪梅田方面ホームに多数の乗客が…

7:29頃西宮北口駅に到着。後続乗り換えのため私達は全員ここで一旦下車した。

先述の通り、助役と思われる職員も一緒に下車。

西宮北口→神戸三宮

次にやってくる女性専用車両設定列車は西宮北口7:45発の通勤特急神戸三宮行きである。

私達は西宮北口駅の階段を上って隣のホームに移動した。

この辺りでもラッシュ時の人の流れはと言えば、神戸よりもどちらかというと大阪に向けて流れるのではないかと思われるが今、私達がいる神戸三宮方面のホームも結構人がいる。

次は西宮北口7:45発に乗車
西宮北口のホームの様子

私達がホームで次の列車を待っている間、私達に付いてきている助役?は少し離れた場所でどこかに携帯で連絡をしていた。

多分私達のことを報告しているのだろう。

やがて7:45発の通勤特急が到着する時間になり、駅構内に到着アナウンスが流れた。アナウンスの最後に「一番前の車両は女性専用車両です」の一言。

私達が乗車しようとすると、ホームにいた女性客が「女性専用車両ですよ!と言ってきたので、

「知ってます!」

「そんなに言うなら110番して!」

と返し、そのまま乗車した。

車内は立ち客が多いがまだ余裕がある。

西宮北口駅のホームでどこかに連絡をしていた助役?も、この列車にもしっかり乗車してきていた。

西宮北口駅を発車してすぐ女性専用車両の自動案内放送が流れた。

次の夙川しゅくがわ駅ではあまり乗り降りは無し。

さらに次に停車した岡本駅でも特に何もなく、列車は好天のもと、背後に六甲の山々がそびえる前に市街地が広がる神戸らしい風景の中を快調に飛ばしていく。

最後の通過駅である春日野道駅を過ぎて神戸三宮駅には8:00頃到着した。

神戸三宮駅に到着

神戸三宮~大阪梅田(復路)

私達は切符を買い直すため、一旦改札口から出て再度入り直した。

神戸三宮駅のコンコースでまた、私達に付いている助役と思しき人が携帯でどこかに連絡をしている。

神戸三宮駅から会員Dが合流。これで参加メンバーが6人になった。

神戸三宮→西宮北口

ここからは6人で神戸三宮8:10発の大阪梅田行き通勤特急に乗車。

車内はそれほど混んでおらず、少し空席もある。

向かいの座席の女性客が「女性専用車両です」と言ってきたが、大阪梅田駅からここまでですでに声掛けは3回目。

参加メンバー達もさすがに相手にするのもうんざりしてきたのか、誰もその女性客を相手にしなかった。

発車してから近くを見ると、やはりあの助役と思しき職員が立っている。

先ほど通ったルートを引き返し、次の停車駅の岡本駅に到着。

ここで乗車してきた女性客がまたもや私達に「女性専用車両」と言ってきた(これで4回目)ので、会員Cが私達に付いて乗車してきていた助役?に「任意だと言わないから(女性客が)声をかけてくるんだろう」と、強く抗議。

またその助役?に対し、隣にいた会員Dが「(私達が)女性専用車両に協力しない旨をこの人(女性客)に言って下さい。」と言った。そしてその助役?から女性客に対し、私達が女性専用車両に敢えて協力せず乗車している旨を言っていただいた。

さらに助役?から女性客に「女性専用車両には本当は男性も乗れる」と言っていただいたので、その女性客も一応「すみませんでした」と謝罪した

助役?には任意協力である旨を伝えていただいたし、女性客も任意協力だと知らなかったようなので当会としてもここでは敢えてそれ以上のことは言わなかった。

今回は助役?が同乗していたことで良い方向になったと言えよう。

ただここで不思議なのが、こういう男性客に声掛けしてくる女性客らは「不正乗車している」「不審者がいる」と思われる乗客がいると思った場合(もちろん私達は不審者ではないし不正乗車などもしていないが)に、見渡せば近くに職員がいたとしても真っ先にその職員に通報するのではなく、なぜ自ら直接声をかけに行くのかということだ。

声掛けする相手が合法な活動を徹底している私達だからまだ穏便で済むものの、声掛け相手が悪ければ大惨事になりかねない。

確かに「女性”専用”車両」などと表示されていれば、誰もこれが任意協力だとは到底思わないだろう。

「男性は乗車禁止であり、強制的な力を持つもの」であるかのように錯覚させる名称であり、それが女性客などによる声掛けの原因のひとつになっていると思われる。

次の停車駅の夙川駅では特に何もなく発車。

芦屋川駅を通過すると往路で後続乗り換えを行った西宮北口駅である。西宮北口駅には8:25頃に到着。

この列車(復路)でも西宮北口駅で後続乗り換えを行った。

もちろん付いてきている助役と思しき職員も一緒に下車したが、列車の最後尾まで行って列車の車掌に口頭で何かを伝えていた。

列車は大阪梅田方面に向けて発車していき、私達はそれをホームから見送った。

ここでもやはりその助役と思しき職員がホームで携帯を使ってどこかに連絡している。

ホーム端でどこかに連絡する、助役と思しき職員
西宮北口駅ホームの様子

西宮北口→大阪梅田

次の通勤特急は8両編成で女性専用車両の設定がない(阪急神戸線で女性専用車両があるのは10両編成の通勤特急のみ)ので、もう一本待って西宮北口8:42発の通勤特急に乗車した。

ここまで全員ほぼ一か所にまとまって乗車してきたが、ここから大阪梅田駅までは二手に分かれて乗車することにした。

車内は立ち客がまばらにいる程度。時間からしてすでに最ラッシュ時は過ぎたのだろう。

もちろん、助役と思しき職員も付いてきたが、こちらでは車内では特に何も無く、8:57頃に大阪梅田駅に到着した。

阪急本社を訪問

今回、最初の列車でいきなり女性客からしつこい声掛けがあったことや、対応した大阪梅田駅の職員が「降りて話をしましょう」と私達を降ろそうとしたこと、さらにその後も女性客からの声掛けが相次いだことなどから「これは本社に行って抗議しよう」という話になり、大阪梅田駅近くの阪急本社に行き、担当者の方と1時間ほど面談を行った。

阪急本社

話した内容をすべて書くと長くなるので、ここでは全部は書けないが、要約すると

  • 最初の大阪梅田駅の職員の「降りて話しましょう」は不適切な対応であり、そのことについてはお詫びする。
  • しかし、阪急としては女性専用車両に乗車する男性への声掛けをやめるつもりはない。
  • 「女性専用車両」という名称が問題だと思うなら、例えば「女性優先車両」に変えてほしいとか、そういう要望を出してほしい。
  • 皆様方(当会メンバー)からの要望(「女性専用車両以外で痴漢対策するべき」等)は上に伝える。ただし、すぐに何かが変わるわけではないことはご了承いただきたい。

という感じであった。

面談を終えて最後に「お忙しいところお時間を取っていただきありがとうございました」と伝え本社を後にした。

上記の通り「降りて話しましょう」など不適切な対応があったことはお詫びしていただいたが、声掛けは今後も相変わらず「する」とのこと。

ただ、一応任意であると付け加えることは言っていただいた。

本当にそうするのであれば少しは進歩はあったと感じるが、しかしJR西日本が今ではほとんど声掛けしなくなった一方で、阪急電鉄は今後も声掛けし続けると言ったことには疑問を感じた。

とはいえ、JR西日本についても未だに性別に関する差別を続けていること自体は見過ごすことはできないが…

帰り道では会員同士でいろいろ話したが、結局「ならば今後も阪急には引き続き実際に乗車して任意周知していこう」という話になった。

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【関西】2024年9月 JR大阪環状線&ゆめ咲線で非協力乗車会

2024年9月8日の朝、JR大阪駅からJRユニバーサルシティ駅までと、折り返しユニバーサルシティ駅から大阪駅を通り越し、大阪環状線外回りで天王寺駅まで非協力乗車を行いました。

大阪周辺のJR線では非協力乗車は比較的頻繁に行っておりますが、日中や夕夜間だけでなく朝の時間帯にもしておこうということで今回実施いたしました。


JR線:大阪→ユニバーサルシティ

今回はJR大阪駅に朝8:40集合。

大阪駅から8:46発の普通桜島行き(JRゆめ咲線直通)の女性専用車に乗車すべくホームに並んだ。

朝のJR大阪駅
大阪駅ホームの様子

ホームでの自動放送で「この電車の4号車は女性専用車です」というアナウンスが流れ、駅員もまた肉声で「前から4両目は女性専用車です。ご理解ご協力をお願いします。」とアナウンスをしていた。

JR西日本線に女性専用車が登場して20年あまり。差別だと批判を受けつつも、表向き「迷惑行為防止」という理由で女性専用車は未だに運行されており、車内や駅構内でのアナウンスも未だに当たり前のように流されている。

8:46発に乗車
列車が到着

しばらくしてその桜島行きが到着すると、目の前に並んでいた外国人と思しき家族連れ(並んでいる時に外国語で会話していた)が子供を乗せたベビーカーを押しながら隣の車両に行こうとしていたので、会員の1人が父親らしき男性にやむを得ず「(You)Can ride」(乗れます)と言うと隣にいた母親らしき女性が「シェイシェイ(謝々=ありがとうございます)」と言っていた。

どうやら中国から来られた方のようだ。これから家族でUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)に行かれるのだろうか。

もしそうなら日本で楽しい思い出を残していってほしいものである。

その家族連れと共に私達も車内に入ると、他にもう1人男性客がそのまま女性専用車に乗ってきた。

車内は押し合いへし合いになるほどではないものの結構混雑していた。

しかし、近くにいた女性客らは何気ない会話を続けており、私達も含め乗っている男性客に対しては特に気にしているような雰囲気ではなかった。

他の車両の混雑状況は確認できなかったが、おそらく女性専用車よりも更に混雑している車両もあったのではないかと思われる。

次の福島駅で少し乗り降りがあったが、混雑率は変わらず。

野田駅ではあまり乗り降りはなく、大阪環状線とゆめ咲線の分岐駅である西九条駅に到着した。

西九条駅ではしばらく停車していたが、車内の混雑具合はやはり大阪駅からほぼ変わらず。

車内にいるのは皆、USJへ向かう乗客だろうか。ちなみに先ほど大阪駅で少し会話した家族連れもまだ車内にいる。

西九条駅を発車してゆめ咲線内に入ったが車内は相変わらず結構混んでいる、というよりむしろ西九条から乗ってきた乗客でさらに乗車率はアップした感がある。

次の安治川口駅でもほとんど乗り降りは無し。

8:59頃にユニバーサルシティ駅(USJの最寄り駅)に到着すると予想していた通り、乗車していた乗客のほとんどが一斉に下車して、ホームはたちまち人で一杯になった。

ユニバーサルシティ駅の駅標
ホームから改札への階段も人で一杯(ユニバーサルシティ駅)

ゆめ咲線(正式名称は桜島線)はもともと大阪という大都会にありながら乗客もさほど多くなく、沿線にも目立ったスポットもない非常に地味な、いわゆる「都市ローカル線」だった。しかし、沿線にUSJが出来てからは、すっかり乗客も増え、特に土日祝日などはこのようにかなりの賑わいを見せている。

私達もその人波に流されるように改札口まで移動し、一旦外に出て切符を買い直した。今回は大回り乗車ではないので、切符を買い直す必要があるのだ。

駅構内では駅員が肉声で「本日は大変多くのお客様にご利用いただいております…」と案内をしていた。

ユニバーサルシティ駅の改札。USJに向かう人で一杯

確かに車内は混んでいると言えば混んでいたが、押し合いへし合いするほどではなく、また乗車している客層も家族連れや恋人同士などが多いと思われ、そんな中でラッシュ時のように平然と痴漢行為を働く者がそうそういるとも思えない。

特に土日祝日のゆめ咲線の女性専用車はどう考えても無意味である。

痴漢対策だけでなく「迷惑行為防止の観点から必要」などという意見もあるかも知れない(JR西日本のサイトにもそう書いてある)が、痴漢行為以外を含んだ「迷惑行為防止」なら迷惑行為が必ず「男が女にする」とは限らないのだから、ますます女性専用車の存在理由が怪しくなる。

JR西日本についてはいつも言っている通り、過去に「女性専用車、乗ってますか?」「行きも帰りも女性専用車、もう私の習慣です」などと宣伝していたことからも分かるように「女性ウケ狙いサービス」と化してしまっているわけだが…

そして、それが善良な男性まで「男性である」というだけで排除する人権侵害になっていることにまだ気づいていないのだろうか。あるいは「迷惑行為防止のため」と言っておけば大丈夫と思っているのだろうか。

しかしながらそのあたりを突っ込んでも現状では「任意協力なので差別ではありません」という話になる。

「任意協力」が逃げ道になっているのだ。

だからこそ私達は「任意だというなら乗りますよ」ということで乗車活動を続けているのである。インターネット上では非協力(任意確認)乗車のことを「女性客への嫌がらせ」などと言う者がいるが、当然ながら女性客に嫌がらせするのが目的ではないし、そもそも乗り合わせただけの女性客に用はない。

ただ普通に乗車をしているだけである。

JR線:ユニバーサルシティ→(大阪経由)天王寺

トイレ休憩などを挟み、ユニバーサルシティ駅9:20発の普通西九条行きの女性専用車に乗車することにした。

ユニバーサルシティ駅の女性専用車位置にある掲示

このユニバーサルシティ駅では約3分間ほど停車時間がある。私達が乗車しても周囲の女性客は特に気にしていない模様。

ホームでは女性専用車に関する自動放送が流れていた。

車内は空いていて、私達の他は女性客がせいぜい10人程度しかおらず、ユニバーサルシティ駅を発車した後も特にこれといったことはなく終点の西九条駅に到着した。

西九条駅ではホーム上乗り換えで9:26発の普通大阪環状線外回り(大阪方面)の列車に乗り換えることができた。

ちなみに西九条駅の女性専用車付近には2人の駅員が立っていたものの、私達が目の前で女性専用車に乗っても何も言ってくることはなく、また車内には既に計3人の男性客が座席に座っていた。

さらに途中の福島駅から1組の家族連れが乗ってきたが、会話の内容が聞こえてきて「女性専用車は平日だけやろ」と言っていた。どうやら土日祝ダイヤで女性専用車が無いと思っていたようだ。

もちろん本当は土日祝ダイヤはもちろん、平日ダイヤであっても任意協力なのだから男性が乗っても問題ないし、ましてや家族連れなら尚更問題ないのだが…

この時点で車内は座席がほぼ埋まり、立ち客が数人程度の状態だった。

次の大阪駅で(西九条駅の時点ですでに乗っていた)3人の男性客は降りていったものの、福島駅からの家族連れは引き続き乗車し、大阪駅の次の天満駅で降りていった。

しばらくは座席がほぼ埋まった状態で立ち客が若干居るような状態で列車は走り続け、複数の路線との乗換駅である京橋駅や、名前通り大阪城公園の最寄りである大阪城公園駅、大阪メトロ中央線との乗換駅である森ノ宮駅などを過ぎていった。

もちろんその間、声掛けやその他不穏な空気になるようなことは全くなかった。

以前はJR西日本線でもよくトラブルや乗務員・駅員等からの声掛けがあったのだが、近年は乗車活動をしていても平和に終わることが多い。

過去にJR西日本線であった大きなトラブルがウソのようである。

とはいえ、これはJR以外も含めた関西のどこの路線でもそうかというとそうではない。

当サイトをいつもご覧の皆様はご存じの通り、神戸市営地下鉄では今年に入って女性客と乗車した男性とのトラブルが相次いでおり、また今回の乗車会の4日後(9月12日)に行われた阪急神戸線での乗車会でも開始早々女性客が絡んできたり、助役?から「降りましょうか?」と言われたり、その後も別の女性客から次々声を掛けられたりするなど、女性専用車両が任意協力であるということが完全に浸透しているとは言えない。

これからもさらに任意周知活動を続けていく必要があるだろう。

今回の乗車会で、外国人らしき乗客が「Women only」という、事実(任意協力)と合ってない表示を見て隣の車両に移動しようとした際は「(You)Can ride」もしくは「Can take」「Can get on」等と言えば移動しなくなる可能性があるということが分かった。

来年には大阪万博を控えているが、諸外国の多くは日本に比べて女性専用車両のような物に対してはアパルトヘイトを連想させる差別であるとして(そして女性に対する差別でもあるとして)批判的であるとも聞く。

日本の鉄道事業者はいつまで痴漢対策とか迷惑行為防止という(表向きの)理由でこんなことを続けるつもりなのだろうか。

途中の鶴橋駅あたりから空席が目立つようになり、結局最後まで声かけは無いまま9:55頃に天王寺駅に到着。

乗車会はここで終了し、解散とした。

天王寺駅の駅標
天王寺駅ホームの様子

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2024年8月 関西本部:JR神戸線と神戸市営地下鉄線で非協力乗車会

2024年8月17日にJR神戸線と神戸市営地下鉄西神・山手線で乗車会を行いました。

JR神戸線で西明石駅まで乗車したあと、新長田駅まで戻ってきてそこから神戸市営地下鉄西神・山手線に乗車。名谷駅で抗議も行いました。


JR神戸線と神戸市営地下鉄に乗車

今回はJR大阪駅から開始して、以下のルートで乗車した。

  1. JR神戸線:大阪→三ノ宮(三ノ宮駅付近で昼食)
  2. JR神戸線:三ノ宮→西明石
  3. JR神戸線:西明石→新長田
  4. 神戸市営地下鉄西神・山手線:新長田→名谷(名谷駅で抗議)
  5. 神戸市営地下鉄西神・山手線:名谷→三宮
  6. JR神戸線:三ノ宮→大阪

今回の乗車会の目的と神戸市営地下鉄の現状

今回の目的はまずJR神戸線について、大阪駅から神戸駅あたりまではときどき乗車しているが、そこから先の西明石駅までの区間については会の活動としては長く乗車しておらず、たまには乗車しておく必要があると思われたこと。

そして、もう一つの目的はこの乗車会の3日前(8月14日)に神戸市営地下鉄西神・山手線の妙法寺駅でまたもや会員が個人で乗車中にトラブルに巻き込まれる事案が発生したことを受け、地下鉄名谷駅に抗議を行うためである。

今回は久しぶりに西明石まで足を伸ばした
神戸市営地下鉄名谷駅で抗議した

神戸市営地下鉄については今年(2024年)2月に会員が西神・山手線の名谷駅停車中の車内で女性客から髪をつかまれた上、頭を数回殴られるという事件が発生(詳細はこちら)し、警察も出動するなどの騒ぎになった。

会員を殴った女性客は兵庫県警須磨署に現行犯逮捕された。

2月の事件については一部マスコミでも取り上げられるなどしたが、この事件を受けて当会では今年5月21日に当会代表と当事者の会員、そしてもう1人の会員の計3名で地下鉄の運営主体である神戸市交通局の本局を直接訪問した。

本局訪問の際、2月に発生したトラブルについて「本来は任意協力で、男性の乗車を禁ずる強制力がないにも関わらず『女性専用車両』という、強制力を持っているかのような名称で運行しているがために起きたトラブルである」として抗議すると共に、今後はこうした事案が起きないよう女性専用という名称をやめるか、出来ないなら「男性が乗っている」とクレームしてきた女性客に対しては任意協力であることをきちんと伝えること等を申し入れた。

その際、神戸市交通局側から「不快な思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした」と、当該会員に対して直接謝罪があった。

ところがその後、6月にも同じ会員が西神・山手線の妙法寺駅で女性客に絡まれる事案があった。(詳細はこちら

さらに今回の乗車会の3日前(8月14日)にも今度は女性客から「男が乗っている」と申告を受けた助役2名がまたも同じ妙法寺駅において車内に乗り込み、当該会員に移動するようしつこく声をかけた上、会員が無視していると助役が会員の体に触れたため会員が強く抗議した。

そのため列車が6分ほど遅れるトラブルに発展した。(詳細はこちら

このように5月に交通局に直接申し入れをした後もトラブルが絶えないため、今回の乗車会では現場の職員(乗務員など)がきちんと『女性専用車両が任意であること』を認識しているのか確認する意味も含め、駅に抗議に行くことにしたものである。

JR神戸線:大阪~三ノ宮

前置きが長くなったが、ここから乗車会の報告に入ろう。

今回はJR大阪駅に11:00前に集合。

ここから神戸のJR三ノ宮駅まで乗車し、一旦改札を出て神戸から参加する会員達と合流。

三ノ宮で昼食を取ったあと、さらに西明石駅まで乗車する予定である。

大阪駅11:00発に乗車。女性専用車案内の字幕も出ている

今回はまず大阪駅ホーム6番線から発車する11:00発、普通宝塚行きに乗車する。

駅の電光掲示板には他の関西圏のJR駅と同様に女性専用車の案内の字幕が流されていた。

やがてその宝塚行きがやってきたので、その列車の女性専用車に乗車。

列車が到着した際、女性専用車から降りてくる乗客の中に男性と思しき乗客が1人混じっていた。

車内は所々空席もある程度の乗車率で、私達が乗車しても周囲の女性客やJR職員などからの声かけは無かった。

ここで数分程度の停車時間があるが、発車間際になって男性客が1人乗車してきた。

しかしその男性客は私達の方をじーっと見たあと、隣の車両へ移動していった。

心の中で「移動する必要もないのに」と思っていたら列車が発車。

大阪駅を発車してすぐに車掌が肉声で「ご理解ご協力を」と女性専用車アナウンスを流した。

しかし表向き「車内における迷惑行為防止の観点から」と言いつつ、実態は女性向け客寄せサービス化している女性専用車にご理解ご協力は致しかねる。

女性専用車両・女性専用席 | 鉄道 :JRおでかけネット (jr-odekake.net)

差別に当たる可能性が高いため、法的にも『任意協力』としかできないにも関わらず『女性専用』とウソをついた上、家族連れや高齢者の男性まで蔑ろにして、疑問や反対の声が出ればそれを「迷惑行為防止のための取り組み」という表向きの綺麗事で済ませようとする「女性ウケ狙いサービス」などになぜ「ご理解ご協力」とやらをしなければならないのか。

『痴漢対策のため』と言わず『迷惑行為防止の観点から…』と言い換えている点についても

「痴漢対策なら混雑のない昼間や土休日まで終日実施しているのはおかしい」という批判をかわそうという意図があるのではないと勘ぐりたくもなるし、また

『(痴漢以外も含めた)迷惑行為防止の観点から…』というなら

「迷惑行為は必ず 男→女とは限らないのになぜ、迷惑行為防止で女性専用車なのか」と言いたくもなるが、それらにも触れるとあまりにも長くなるのでここでは一旦おいておくことにする。

なお、JR西日本の女性専用車のどこが「女性ウケ狙いサービス」なのかは当ページ内『JR神戸線 三ノ宮~西明石』の項で後述する。

SNS等を見ていると「女性を守るためのものは差別じゃない」などと言う専用車両賛成派もいるようだが、その理屈なら女性専用車を『任意協力』ではなく本当に強制することだってできるはずである。「女性を守るためのものは差別じゃない」のだから。

女性専用車が世に出て20年以上、なぜ未だにそれが出来ないのかよく考えてみるべきだろう。

「女性を守るためのものは差別じゃない」がまかり通るなら、それは逆に言えば「どんな差別をしようが『女性を守るため』と(表向き)言っておきさえすればOK」ということでもある。女性を守る気がなくても『女性を守るため』とさえ言っておけばいくらでも差別を正当化できるのだ。

現にJR西日本の社員が痴漢や盗撮で逮捕されるケースが今でも後を絶たない。当会ニュースでも何度か取り上げているからご存じの方も多いだろう。

もちろんJR西日本の社員の方々の多くは真面目に仕事をしておられると思うし、そんな方々まで悪く言うつもりはないのだが、ごく一部であってもこのような行為に及ぶ社員が後を絶たない現状があれば、女性専用車を「迷惑行為防止」として運行している会社に対して、やはり不信感を抱かざるを得ない。

女性専用車に熱心なJR西日本でこのような行為に及ぶ社員が後を絶たない一方、京都市営地下鉄等をはじめとする「女性専用車両の全くない鉄道事業者」では社員(職員)が痴漢や盗撮などで捕まったという話はあまり聞かない。

「偶然だろう」という意見もあるかも知れないが、こうして見ると女性専用車に対する熱心さと、社内での痴漢や盗撮等の犯罪の発生頻度がきれいに反比例しているようで、何か象徴的な感じがしなくもない。

もちろん女性専用車を本当に「女性を守るためのもの」だと認めたとしても差別は差別である。痴漢対策などは車内防犯カメラなど他の善良な市民を排除しない方法でするべきであり、女性専用車が「女性を守るため」という理由であったとしても【目的は手段を正当化しない】のである。

なお、「女性専用車両は差別じゃなくて区別です」なんて言ってしまう人は『差別』と『区別』の定義についてもう一度ちゃんと勉強した方が良いだろう。

さて、大阪駅の次の塚本駅を出て尼崎駅には11:08に到着。

今、私達が乗っている列車は宝塚行きで私達の目指す神戸方面には行かず、また尼崎駅から会員1名が合流する予定になっているので私達はここで下車した。

ホームに降りると合流予定の会員が待っていたので、その会員とともに目の前に停まっていた普通西明石行きに乗り換えた。

車内は空いている。私達は一か所にまとまって座席に着席した。ここでこちらの列車でも「ご理解ご協力を」と車掌が肉声でアナウンス。

もちろん先ほども言ったとおりご協力は致しかねる。

この時点で私達のほうが結構な人数になっていたので、空いた車内では結構目立つ存在だったことだろう。私達の近くの席に座っていた女性客の1人が他の席に移動した。

当然だが、私達の方から先に女性客に何かをすることはない。

女性客から話しかけられない限りこちらから話しかけることは原則しないし、こちらから先に女性客に絡むような行為は当会内では禁じている。

途中の西宮駅で隣の車両から男性を含むグループ(多分家族連れ)が女性専用車内を「大丈夫やろ」と言いつつ通り抜けて下車していった。

通り抜けはもちろん、乗車し続けるのも(本当は)「大丈夫」である。

西宮駅ではわずかに女性客が乗車してきたが、西宮駅で降りた乗客の方が多かったため、空いていた車内はさらに空いてガラガラになった。

私達以外に女性客が数えられるほどの人数しかいない。

芦屋駅で快速の先発待ち。

快速から乗り換えの乗客が乗車してきたが、それでもまだ車内は空いている。ここから乗車した乗客の中に男児を連れた母親とみられる女性客が乗車してきた。

車内のモニターでは(ここだけでなくすべての駅でそうだが)『女性専用車 Women Only』という、どう考えても任意協力とは思えない表示がされていた。

以前から当会が言い続けてきたことだが『女性専用”車”』という表示なら、任意だとは非常に解釈しにくいもののまだ「女性専用車という名前なだけで、実は任意協力の一般車両」という解釈もギリギリ不可能ではない。

しかし「女性専用」英語で「Women Only」と言ってしまうと、これはどう考えても「女性専用であって男性は乗れない」という解釈しか出来ない。

JR西日本だけでなく他社局にも「事実に反する表示であり、即刻改めるべき」と当会は主張しているが、「Women Only」表示についてはなかなか改善されない。

芦屋到着時の車内ディスプレイ。女性専用車内のみ他とは違った表示がなされる

住吉駅辺りから乗客が増え始め、座席がほぼ埋まってきた。

六甲道駅で男性が1人乗車してきたが、女性専用車の表記に気づきすぐ隣に移動。

「移動しなくても良いのに」と心の中で思わず言っていた。

結局、座席がほぼ埋まったくらいの状態で神戸の中心街にある三ノ宮駅に11:46に到着。私達はここで一旦下車する予定になっていたのでそのまま降りた。

下車する際に黒っぽい色眼鏡をかけた女性客が小声で「女性専用車」と言って通り過ぎていったが、だから何だというのだろう。

私達が気付かずに乗っていると思って言ってきたのなら「知ってます」と返すところだし、それでも「女性専用車だから降りろ」と言うなら、不本意ながら駅や車内でトラブルに発展する可能性もある。

ただ私達は三ノ宮駅で降りる事になっていたのと、この女性客はさっさと通り過ぎて行ったので結局無視した。

三ノ宮駅に到着
JR三ノ宮駅のコンコース

今回は大阪駅からだけでなく三ノ宮駅から参加の会員もいる。そして三ノ宮集合の会員達と合流してこの先の乗車をする予定である。

だから三ノ宮駅で必ず降りる必要があったのだ。

会員と合流&昼食

三ノ宮駅から参加のメンバーは12:00集合である。私達が駅の改札を出ると、すでにここから参加の会員達が集合場所に集まっていた。

合流して挨拶を交わし、ここでしばらく立ち話。

その後、予定通り三ノ宮駅近くの飲食店に入って昼食とした。

三ノ宮で昼食

今回は参加人数が多く、食事をしながらいろいろな話をして盛り上がり、楽しいひとときを過ごすことができた。

当会は単に活動するだけでなく、こうした会員間の交流なども重視している。

近年、当会に入会した会員には以前からX(旧:ツイッター)などSNS上で女性専用車両のことなどについて気の合う人(アカウント)とやりとりしていて「直接会ったことはないが実はお互い知っていた」という人も多く、入会してから目の前の相手がSNS上でやりとりしていた相手だと知り「Xの○○さんですか? おおーっ!」というパターンが見られるようになってきている。

SNSが普及した現代ならではのことであり、当会が発足したばかりの20年前頃には考えられなかったことだ。

女性専用車両に反対の方で「自分もこの会に参加してみよう」と思う方は是非入会申し込みフォームから申し込んでほしい。

JR神戸線:三ノ宮~西明石

さて、食事を終えて私達は再び三ノ宮駅に向かった。

駅の改札口にある電光掲示板では大阪駅同様に「女性専用車は土曜・休日を含め、毎日始発から終電まで設定しております。どうぞご利用ください。」と字幕が流れていた。

JR三ノ宮駅改札口の電光掲示板「女性専用車は土曜・休日を含め、毎日始発から終電まで設定しております」の字幕が流れている。

かつてモニターやポスターで『乗ってますか?女性専用車』『毎日終日運行しているからいつでも乗れる』『行きも帰りも女性専用車もう私の習慣です』と女性専用車を毎日終日運行していることを売り物のように宣伝(つまり「迷惑行為防止の観点」だなんて、ただの表向き)していたJR西日本だが、今でも(やや遠回しな表現だが)こうした「女性専用車は土曜・休日を含め、毎日始発から終電まで設定しております。どうぞご利用ください。」という字幕でやはり「毎日終日運行していることをアピールして女性客を獲得しようとしている」ようにも取れる。

公共交通機関としてこれはどうなのか。

不快な思いをする男性客もいるだろうし、家族連れの男性や高齢者の男性まで「迷惑行為防止の観点」と称して(任意協力を逃げ道にしながら)事実上排除しているのである。

もっとも、過去にJR西日本が『毎日、終日運行しているからいつでも乗れる』などと女性専用車の終日運行をウリにして宣伝していた過去を知らなければこの「女性専用車は土曜・休日を含め、毎日始発から終電まで設定しております。どうぞご利用ください。」という電光掲示板の字幕も(女性客を引きつけるための宣伝ではなく)「平日朝だけだと思って勘違いしている男性客に知らせているだけ」という風に見えることだろう。

さて、私達は三ノ宮駅13:01発の普通須磨行きに乗車することにした。

車内は空いている。乗車しても特に声かけなどは無かった。

元町駅を過ぎて、その次の神戸駅ではホームに「ウエストエクスプレス銀河」の車両が停まっているのが見えた。

そして神戸駅の次の兵庫駅に停車した時に男性教師と男女の生徒数人と見られる学校関係者らしきグループが階段から上がってきてからホームを走って隣の車両へ駆け込んでいくのが見えた。

いつも言っているがJR西日本は女性専用車をわざわざ階段やエスカレーターなどの前の一番便利な位置に持ってくるようなこともやっている。

(兵庫駅では写真を撮れなかったので、過去の乗車会の際にJR桜島駅で撮った写真を下に出した)

JR西日本は女性専用車が階段などの目の前に停まる駅が多い(写真は過去の乗車会の際のもの)

他社局でも駅によっては偶然そうなることもある。しかしJR西日本はわざとやっているようなフシがある。(上記 左側の資料参照)

これでは女性専用車が危険な駆け込み乗車を誘発しているともいえるだろう。

もちろん女性専用車がなくても駆け込み乗車自体は無くならないだろうが、このように一番便利な位置に女性専用車を持ってくると言うのは駆け込み乗車をさらに増やすことになりかねない。

安全よりも女性客の利便性の方が優先なのか?

列車はさらにいくつか駅を過ぎて行き、須磨海浜公園駅停車中にふと車内を見ると、少し離れたところで男性客が1人立って乗車しているのが見えた。

この列車の終点の須磨駅には13:18に到着。折り返し京都行きになるようだ。

他の乗客はすべて降りたが、私達はしばらく車内に留まり、乗務員や清掃員などが私達に声をかけてこないかチェックすることにした。

折り返しの際に運転士と車掌が場所を替わるため、ホームや車内を歩いて通り過ぎて行くのだが、その時に女性専用車(と名の付く車両)に私達がいるのを見て声をかけてこないかどうかチェックするのである。

JR西日本の場合は近年では男性と思しき乗客が女性専用車に乗車していてもほぼ声をかけてくることはなくなった。

この列車でもしばらくして清掃員が車内を通り過ぎ、その後車掌や運転士と思われる職員も私達の乗車している前を通り過ぎていったが、声かけは一切無かった。

声かけについてはこれで良いのである。

声かけチェックも済んだので京都行きとなったこの列車からは降り、ホームでしばらく後続の13:26発普通西明石行きを待つことにした。

須磨駅はすぐ目の前が海水浴場である。

この日も大変暑い一日であったが、海辺にはたくさんの人々が海水浴などを楽しんでおり、非常に賑わっていた。

やがて駅構内に放送が入り、私達が乗車する13:26発の西明石行きがやってきた。

JR須磨駅ホームから浜辺が見える
須磨駅に到着した13:26発西明石行き

乗車したが、声かけは無し。

車内はやはり空いている。

ここでふと車内を見るとJR西日本の普通列車にも防犯カメラが付いていた。(少し前までは車内防犯カメラは新幹線と在来線の快速や新快速などでしか見かけなかった)

防犯カメラ作動中

車内防犯カメラは防犯の取り組みであり結構なことだが、女性専用車は先ほども少し触れたとおり、迷惑行為防止(痴漢対策)を表向きの理由にした体の良い「女性客引き寄せサービス」と化しており、およそ防犯対策とは言えない。

車内防犯カメラがJR埼京線で痴漢6割減の実績を残したことは有名であるが、一方で女性専用車を設けても痴漢が他の車両に移動するだけであって、実際に痴漢が大きく減ったというデータはない。また「女性専用車があってもわざわざ乗らない」という女性も多い。

さらに利用している女性の中に「くさい親父がいなくて快適」とか「空いてて楽」等のような自己中心的な意見が多いようではお話にならない。

しかもその上、女性専用車を運行しているJR西日本も真剣に迷惑行為防止(痴漢対策)を考えて女性専用車を運行しているのかと言えばそうではなく、先述の通り女性ウケを狙う方向に走ってしまっている。

またこれはJR西日本に限らないが、設定した当初は痴漢対策だと言われていたものの、のちに鉄道会社は「女性専用車を設けても目に見えて痴漢の件数が減らないこと」や「閑散時を含めた終日運行」など、痴漢対策という理由では矛盾を指摘されることに気づいてきたのか、今では痴漢対策と言うことを避けているようにも見える。

途中、明石駅の一つ手前の朝霧駅で少ない乗客がまとまって降り、車内はさらにガラガラになった。

女性専用車内は私達以外に女性客が10人もいない。

次の明石駅で残りの女性客もほとんど降り、次の終点西明石駅までの間は私達以外は女性客が2人だけだった。

終点の西明石駅に13:43到着。

西明石に到着

この後は京都方面に折り返すようだったので、ここでも須磨駅と同様に到着後しばらく車内に留まり、乗務員などからの声かけがないかどうかチェックした。

ここでも乗務員や清掃員が車内やホームを通り過ぎていったが、声をかけてくることはなかった。

JR神戸線:西明石~新長田

西明石駅からは神戸方面に折り返すが、今回は大回り乗車ではないので一旦改札を出て切符を買い直す。

買い直した切符で再び駅構内に入り、階段を降りるとすでに乗車予定の14:01発の普通松井山手行きがホームに停まっていた。

西明石駅14:01発の松井山手行きで折り返し
西明石駅ホームに停車中の普通列車

西明石駅始発ということもあり、車内はガラガラでほとんど誰も乗っていなかった。

発車時刻までまだしばらくあるが、とりあえず乗車して発車時刻を待つことに…

車内の座席に全員着席して発車時刻を待っていると、ホームを通りかかった1人の男性客が歩きながら喧嘩を売っているのかと思うような目でこちらをじろじろ見ながら通り過ぎていった。

女性専用車を規則やルールの類だと思い込んで「俺はルールを守らない奴は許さない!」と言わんばかりにいきり立っている、いわゆる「正義マン」だろうか。

どちらにしても『女性専用車』という名前を文字通りに信じ込んでいる時点で思いっきり「無知」なのだが…

もし車内に乗り込んできて文句をつけてくるならトラブルにもなるかと身構えたが、そのようなことはなくそのまま通り過ぎていった。

やがて発車時刻になり、西明石駅を発車。

発車してすぐ車掌が肉声で女性専用車アナウンスを流した。

次の明石駅で多数乗車してきて座席が埋まる。

この列車内では特に何も無く14:18に須磨駅に到着。ここで須磨駅始発の後続列車に乗り換えるために下車した。

少しでも多く任意周知するためである。

そして須磨駅に停車中の(須磨駅始発)14:27発普通京都行きに乗車。停車中に車掌が女性専用車アナウンスをした。

発車時刻になり、須磨駅を発車。

車掌は発車後にも何度か繰り返し女性専用車アナウンスをした。

私達の存在に気づいていたからだろうか。それにしてもこの車掌のアナウンスはしつこかった。

須磨駅を発車した時点ではガラガラだったが、次の須磨海浜公園駅で少し乗ってきた。車内はまだ空席がある。

この列車には新長田駅まで乗車して、そこで神戸市営地下鉄に乗り換える予定である。

そして、新長田駅からさらにもう1人会員が合流する予定である。

その新長田駅には14:33に到着。私達はここで下車した。

JR新長田駅の駅標
JR新長田駅ホーム

新長田駅から合流する予定の会員が今、JR神戸線でこちらに向かっているとのことだったのでしばらく待つことにした。

待っている間に後続の列車が到着したが、女性専用車に男性が2人ほど乗っているのが見えた。

やがて合流予定の会員がJR新長田駅に到着したのでホーム上で合流。参加者全員と挨拶を交わし、そのまま改札を出て全員で地下鉄の新長田駅に向かった。

神戸市営地下鉄西神・山手線:新長田~名谷

地下鉄新長田駅の改札
ホーム

地下鉄新長田駅から14:56発西神中央行きに乗車。

車内は座席がほぼ埋まっている程度で混んではいない。特に声かけは無く何駅か過ぎ、一瞬地上に出て今年6月とつい先日(8月14日)にもトラブルのあった妙法寺駅。

ホームの部分だけが地上の妙法寺駅を出てまたすぐ地下に戻り、さらにもう一駅進んで再度地上に出ると名谷駅。名谷駅も妙法寺駅と同じく地上の駅で地下鉄感はあまりない。

ここで下車して8月14日のトラブルの件なども含め、抗議することにした。

名谷駅。地下鉄駅と言うより、大手私鉄の駅という雰囲気である。

名谷駅で抗議

私達は抗議のため、ホームから階段を上って駅の窓口に行った。

名谷駅の窓口(画面右)

このページの冒頭でも述べたが、もう一度整理しておくと

  • 神戸市営地下鉄では今年2月に個人で非協力乗車していた当会の会員が名谷駅停車中の車内で女性客に暴行され、暴行した女性客が警察に現行犯逮捕される事件があった。
  • そのため、5月21日に当該会員含む3名で交通局の本局を訪問し、2月のトラブルについて「本来は任意協力で、男性の乗車を禁ずる強制力がないにも関わらず『女性専用車両』という、強制力を持っているかのような名称で運行しているがために起きたトラブルである」として抗議すると共に、今後はこのようなことが起きないように努めるよう申し入れた。
  • しかしそれ以後も6月に(2月とは別の)女性客が会員にしつこく降車を要求しトラブルとなり、さらにこの乗車会の3日前の8月14日にもまた同じ会員が今度は女性客から申告を受けた助役らからしつこく降車を迫られたうえ、体を触られる事案が発生したので「本局から指導はあったのか?」そして「もしあったのなら現場はきちんと守る気があるのか?」ということで抗議することにしたものである。

しかし応対した名谷駅の助役は「僕の立場では交通局として公式に回答することは出来ませんので…」の一点張り。

さらに、2月に女性客が当会会員に暴力を振るい大騒ぎになったことも、5月に当会が交通局に申し入れを行ったことも全く知らない様子。

どうやら当会が交通局本局を直接訪問して抗議や申し入れをしたにも関わらず、本局から現場に連絡や指導等はなされていなかったらしい。

余談になるが後日、当該会員が個人的に神戸市交通局に8月14日のトラブルについてメールで抗議したところ交通局から返信があり、以下のようなことが記載されていた(要約)。

  • 女性専用車両は男性乗客の任意協力により運用しており、係員による移動や降車のお願いはしていないが、他の乗客(ここでは女性客)から対応を求められた場合、現行の取扱いは「女性専用車両である案内だけにとどめ、移動や降車を求めない」となっており、一旦は案内の声かけをする場合がある。
  • 今回対応した係員は上記の取扱いをしっかりと認識していなかったので今後周知徹底する。
  • 女性専用車両については、廃止を求める意見がある一方で、より厳格に運用を求める声も多数ある。

少なくとも今年5月に当会が行った申し入れを現場に伝えていたなら、当該係員が「取り扱いを認識していなかった」などありえないはずである。

『今後周知徹底する』と言っても、当会が5月に交通局に直接申し入れしたにも関わらず、今まで周知出来ていなかったことから「本当に周知徹底するのか?」と言いたくもなってしまう。

「女性専用車両をもっと厳格に運用を求める声を多数頂いている」という事についても正直なところ「本当か?」「男性を半ば騙して事実上排除しようとしていることに対する言い訳ではないのか?」と疑いたくはなってくるが、もし本当にそういう声が交通局に大量に届いているのだとしても、だからといって「任意協力」の車両に自分の意思で乗車している男性に対してしつこく声をかけ続け、それでも降りなければ体に触れてよいという理由にはならない。

どうやら神戸市交通局に対しても、今後さらに粘り強く抗議活動を続けていく必要がありそうだ。

神戸市営地下鉄西神・山手線:名谷~三宮

抗議を終えて名谷駅15:26発の新神戸行きで三宮(神戸市営地下鉄の駅は『三ノ宮』ではなく『三宮』表記)方面に戻ることにした。

名谷駅15:26発に乗車する

私達がその列車の女性専用車両に乗車すると少しだけこちらを見てきた女性客はいたものの、こちらもさほど混んでいるわけではなく、私達が三宮駅で降りるまで声かけはなかった。

今年に入って当会会員が度々トラブルに見舞われている場所だが、たまたま声かけがなかっただけなのか、それとも私達が集団だったからか。

名谷駅を出ると三宮駅までは妙法寺駅付近を除き、すべて地下である。

先ほど乗車した新長田駅も過ぎ、さらに地下を進んで三宮方面を目指す。

途中の大倉山駅で女性専用車両内を男性が通り抜けた。

そして15:45頃に三宮駅に到着。ここで下車した。

地下鉄の三宮駅で下車

車内は座席が埋まって少し立ち客がいる程度でそれほど混んでいないと思っていたが、ホームに降り立つと各車両に乗車していた乗客が一斉に降りて、ホームは人で一杯になった。16時前のまだ帰宅ラッシュには少し早い時間帯であるがゆえ、車内はそれほど混んでいなかったが、やはり神戸の中心街ということで、三宮駅の利用者は少なくないようだ。

神戸から(正確にはJRの三ノ宮駅から)参加したメンバーはここで解散し、各自帰路についた。

一方、この乗車会に大阪方面から参加したメンバーは引き続き、JR神戸線で三ノ宮駅から大阪方面へ向けてさらに乗車する。

JR神戸線:三ノ宮~大阪

地下鉄三宮駅から地上に上がり、再びJR神戸線の三ノ宮駅に戻った私達は16:03発普通松井山手行きに乗車、車内は所々空席があるぐらいで空いていた。

乗車して各自着席したが、特に声かけ等はなく、途中いくつか駅を過ぎていくうちに乗客が少しずつ降り、車内はさらに空いてきた。

途中の住吉駅で1人の男性客が乗車してきて優先席に着席。甲南山手駅まで乗車した。

この方は足が不自由な方のようだった。

また、途中で男児を連れた母親と思われる女性が乗車してきたが、私達のことは特に気にする様子もなく、近くに着席した。

JR神戸線三ノ宮~大阪間は新快速なら20分ほどで着いてしまうが、普通列車だと40分以上かかる。

(JR神戸線や京都線等の快速・新快速には女性専用車無し)

車内は空いていて、他の乗客から声かけがありそうな気配もなく、時々会員同士で何気ない会話をするなど、いつしか非協力乗車というより、電車で普通に移動している時のような雰囲気になってきた。

尼崎市内の立花駅あたりから急に乗客の数が増えてきて、そのまま次の尼崎駅に到着。

この列車は尼崎駅からJR東西線経由で松井山手駅まで行く(大阪駅に行かない)列車なので、ここで連絡していた16:37発の普通高槻行きに乗り換え。

乗り換えた高槻行きの車内はそれほど混んでいなかったが、すでに男性と思しき乗客が1人乗車しており、座席に座りながら下を向いて寝ていた。

一方で両隣の車両と女性専用車の混雑差が明白であった。

しかしながら混雑差も問題だが「それが解消すればOK」というものでもない。女性専用車に関しての一番の問題は「差別」であり「人としての尊厳」に反することであるからだ。

痴漢被害も人間としての尊厳に反するという反論もあるかも知れないが、ここまでさんざん述べてきた通り「女性専用車は痴漢対策ではない」し、またこれを痴漢対策と認めたとしても「手段は目的を正当化しない」。

当会は「痴漢対策は他の善良な市民を排除しない方法で行うべきである」と言っているのであって、痴漢対策自体をするなとは決して言っていない。

痴漢が減らない上に差別に当たり、しかも『くさい親父がいないから快適』などと言う自己中心的な女性客が調子に乗る女性専用車ではなく、「差別にならない上、JR埼京線で痴漢6割減の車内防犯カメラなど、ありとあらゆる他の手段に取って代わるべき」と主張しているのだが、なぜかこういう主張をすると必死になって防犯カメラをはじめとする「女性専用車両によらない痴漢対策」を否定する者が出てくる。

最近は「鉄道会社が車内防犯カメラを設置しても女性専用車は廃止されない」と分かったためか、当会が車内防犯カメラを推進しても「防犯カメラごときに何ができる!」とネットで大騒ぎする者はほぼいなくなったが、こういう賛成派の動き一つ見るだけで女性専用車に賛成している者の中に「痴漢被害者がいる以上、女性専用車が絶対に必要」と言いながら実は効果的な痴漢対策など求めておらず、「痴漢やその被害者の存在を口実に、女性専用車をどこまでも増やしたいだけ」の輩が少なからずいることが分かる。

本当に効果的な痴漢対策を求めているなら「JR埼京線で痴漢6割減」の監視カメラに飛びつくはずであり、「カメラごときに何ができる!」と、痴漢6割減の実績を無視して「防犯カメラ叩き」などをするわけがないからだ。

結局、こちらの列車でも声かけなどは全くなく16:44頃、無事に大阪駅に到着。

今回はここで改めて解散し、乗車会は終了とした。

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【関西】2024年6月 JR西日本線で非協力乗車会

2024年6月9日にJR各線(神戸線、東西線、大阪環状線)で非協力乗車を行いました。

途中の北新地駅で女性客からの声掛けがあったので、任意なのに女性専用という表記について駅で抗議しました。


JR神戸線:大阪~尼崎

今回は17時にJR大阪駅に集合。

17:08発の普通西明石行きに乗車する予定である。

大阪駅ホーム

その西明石行きが発車するJR大阪駅の6番ホーム(神戸・宝塚方面)で電車を待っていると「この電車には女性専用車があります。ご利用のお客様は足元の『女性専用車』マークの位置でお待ち下さい」

と自動放送が流れた。

また、それだけでなく行先案内の電光掲示板にもその表示が流れるようになっていた。

YouTubeの情報によると、JR西日本ではSUNTRAS(サントランス)型放送が今年(2024年)4月22日に更新された関係で他の多くの駅でもそういう内容の自動放送や電光掲示板の表示が行われているようである。正直「一言多い」と思う。

やがて西明石行きが到着したので女性専用車に乗車。

大阪駅に発着するJR京都線・神戸線(関西地区の東海道線・山陽線の愛称)の普通列車の多くは大阪駅で数分程度の停車時間がある。

大阪駅停車中に私達以外にも2人の男性客が乗ってきてそのまま着席し、その後さらにもう1人の男性客も乗ってきて、そちらは扉付近の手すりを掴みながら立って乗車。

また、私達を含めて男性客が女性専用車に乗っていても近くの女性客グループは何気ない会話をしており、乗っている男性客のことを気にしているような様子はなかった。

発車後に車掌が肉声で女性専用車のアナウンスをしていたものの、男性客達は誰も隣の車両には移動しなかった。良いことである。もちろん移動しなくて正解である。

今日は日曜日で他の鉄道事業者は女性専用車両をやっていない(土日に女性専用車両をやっているのは全国でもJR西日本と神戸市営地下鉄だけである)ため、JR線でも女性専用車は解除だと思って乗ってくる男性客が時々いるが、そういう乗客は放送を聞くと慌てて移動することがある。

移動する男性客は、女性に囲まれるとつい痴漢してしまうかもしれない自覚があるから移動するのだろうか。

いつも言っているように女性専用車は任意協力であり「私は痴漢なんてしない」という固い意思を持っているならば、そもそも移動する必要はないのである。

女性専用車の放送があっても、私達と共に乗り合わせたこの列車の男性客達が移動しないということは「私は痴漢なんてしないし、そもそも任意協力だから移動する必要が無い」ということを分かっているのか、あるいは「他にも男性がいるから別にいいか」と思っているのか。

どちらにしても男性が乗車するハードルが下がっているということであり、良い傾向ではある。

女性専用車と名前は付いていても、任意協力で実は誰でも乗って良いから公共性の高い鉄道でこういう車両の存在がまかり通っているのであって「任意だから差別ではない」と言いつつ「事実上の強制」にしてはならないのである。

これは「人としての尊厳」にも関わることだ。

列車は淀川を渡り、次の塚本駅でややまとまった降車があった。

大阪駅のすぐ隣で、しかも各駅停車しか停まらない所謂「小駅」だが、大阪駅からは淀川を挟んでやや距離があるのと、まだ大阪市の市街地の中なのでそこそこ利用客が多い。

元々それほど混んでいなかった車内は早くも空席が目立つようになってきた。

次の尼崎駅に17:15頃に到着。ここまで声掛けは全くなし。

ここでJR東西線に乗り換えるために下車。

尼崎駅でJR東西線に乗り換え
尼崎駅のエスカレーターと女性専用車

ここ尼崎駅は女性専用車がちょうど駅の階段(エスカレーター)の真正面に停まり、女性専用車からは非常に便利で利用しやすい。これは尼崎駅に限ったことではなく、他の関西圏のJR西日本の駅でもこういう女性専用車が一番便利なところに停まる駅は多い。

他社局の路線でも駅によっては偶然そうなることはあるが、JR西日本は意図的にそうしているようなフシがある。(下記資料)

JR西日本は女性専用車の毎日・終日実施だけでなく、こうしたところにも非常に女性客重視の姿勢が現れている。いや、正確には男性客軽視だろう。

そういうと、「痴漢被害から女性を守るためなんだから当然。男性客軽視とか言うのはおかしい」などと反論してくる人が出てくるが、JR西日本が過去に女性専用車を宣伝していたポスターやモニターがこちら。

痴漢対策ではなく、客寄せサービスと化しているのが分かる。

特に(ほぼ混雑しない日中や休日も含め)毎日・終日運行していることをウリにしているのがよく分かるだろう。

「いや、客寄せサービスなんかじゃない。JR西日本は他の会社より痴漢対策に熱心なだけ」という反論もあるかも知れないが、そういう人は現在でもJR西日本社員が痴漢や盗撮をして捕まるというニュースが後を絶たない現実をどう考えるのだろうか。

JR東西線:尼崎~京橋

尼崎駅のホームでしばらく待っていると17:24発の普通・松井山手行きが到着。

女性専用車に乗ると既に1組の男女が座席に座っていた。女性が男性の体に寄りかかって寝ているが恋人同士だろうか。

車内は空席もあり空いている。

しばらく停車したあとに尼崎駅を発車。

次の加島駅の手前で地下に潜り、そこからは京橋駅の手前までずっと地下を走る。

加島駅を出て御幣島・海老江・新福島の各駅を過ぎ、比較的空いた状態のまま17:36頃に大阪キタの中心部にほど近い北新地駅に到着。ここで一旦下車して後続の列車に乗り換える。

理由はいつも言っているとおり、少しでも多く任意周知するためである。

女性客から声かけ

北新地駅ではこれまで乗車していた乗客が降りるのと入れ替わりにホームに並んでいた多くの乗客が乗り込み車内は一気に乗車率が上がる。

私達の近くに座っていた恋人同士と思しき男女はこの先も引き続き京橋方面へ乗車するようだ。

乗ってきた松井山手行きをホームで見送り、後続の17:43発の快速・木津行きの電車を待っていると、北新地駅ホームでも(先ほど大阪駅であったような)女性専用車を案内する自動放送が流れ、駅の電光掲示板の字幕にも流れていた。

北新地駅の駅標
北新地駅ホーム

ホームに並んで電車を待っていると1人の女性客から声掛けがあり、私達は敢えて無視していたのだが

「すみません」

「すみません」

「Excuse me」

「Excuse me」

「すみません」

としつこかったので会員の1人が仕方なく対応。

会員A:どうかしましたか?

女性客:(足元の「女性専用車」マークに指さしながら)これですよ。

会員A……でも今日は日曜日ですけどね(もちろんJR西日本が土休日も含めて毎日終日実施しているのは承知の上で)

女性客:日曜日もそうだと思いますよ。

会員B:どのみち法律で決まってません。

女性客:乗るんですね?

その女性客は会員が故意に継続して乗ることを知ってなお、駅員や車掌を呼ぶようなことをしないことから考えて「実は男性も乗れる」ということを本当は知りながら排除意識で声かけしてきたものと思われる(本当に知らないのであれば『不正な乗車をしようとしている』と認知するだろうから駅員や車掌を呼ぶだろう)が、それ以上は何も言ってこなくなった。

会員がわざと「日曜日ですけどね」と言ったのに対し、即座に「日曜日もそうだ」と返しているところから、ある程度は女性専用車両について知識があると思われる。

もしかしたら、女性専用車を守るために男性を見つけると(任意だと分かっていても)必ず声をかける「女性専用車両”専用警察”」なのかもしれない。

今回の女性客は特に攻撃的な言動があったわけではないが、この2月には神戸市営地下鉄で当会会員に暴行を働いた女性客がいた。また、5月の関東の京王線乗車会でも会員を蹴った女性客がいた。

いずれも(本物の)警察に通報した上で当事者の身柄を警察に確保していただいた。

こういう女性客は女性専用車を「女である自分たちの縄張り」もしくは「領土」と捉えているようにも見える。つまり縄張り意識があるため、男性を見つけると暴言や暴力などの威嚇・攻撃に走るのだろう。

よく「女性専用車両は弱者保護だから理にかなっている」とか「女性専用車両に乗る女性は男性が怖いから乗っている」などということを言う人がいるが、そもそも女性客が本当に恐怖している弱者なら乗車している男性に対して声をかけたり、暴力を振るったりするなどできるはずもない。

本当に恐怖して怯えているのなら「そんなことをすれば自分の身に危険が及ぶ」と考えるはずだからだ。

「本当か?」と思う人は、自分の目の前にヤ○ザ風の怖い人がいるとして、その人物に暴言を吐いたり、自分から暴力を振るったりできるか想像してみてほしい。

自分自身が空手○段とか、プロレスラーだとかであれば話は別だが、そうでなければ普通、そんなことは出来ないだろう。

また、「女性専用車両は弱者保護だから理にかなっている」というのは、『女性は弱者』と決めつけることであり、この考えこそがド直球の女性差別であろう。

とはいえ普段、女性差別を糾弾している人がなぜかこういう場合だけ「女性は弱者なのだから配慮して当然」等と言い出したりすることもある。なんとも都合の良いダブルスタンダードである。

私達は女性を男性と対等の存在としているからこそ『女性は弱者』とは微塵も思わないし、だからこそ『弱者保護=女性だから保護・女性だから配慮』とはならないのである。

また神戸の地下鉄や京王で現れた男性客を見つけると攻撃してくるような「女性専用車両を縄張りのように捉えている女性客」以外にも、世間には女性専用車両を『痴漢対策』といいつつ、実は女性専用車両で痴漢が減らなくてもそれには無関心で、さらに女性専用車両を増やそうとして「朝だけでは少なすぎる。関西だけでなく関東も終日実施するべき」などと言い出したりする者もいる。

そして、こういう者はJR埼京線の痴漢を6割も減少させた実績のある監視カメラを「カメラごときに何ができる」「カメラには死角が…」などと否定したりする。

要するに「痴漢対策を口実に女性専用車両を増やしたいだけ」なのである。

そして、JR西日本は【その手の女性客】にウケることを狙って女性専用車をどんどん拡大した鉄道事業者と言えるのではないだろうか。

また、以前から公明党(最近では共産党も)が女性専用車両の拡大を活動目標のひとつにしてきたが、こちらもどこかの路線に導入させることに成功すると、すぐに「終日化」「他の路線にも」という動きを見せ始める。

痴漢対策としての効果云々より「いかに拡大するか」が主眼となっており、やはり【その手の女性客】(=痴漢対策を口実に、実は女性専用車両を拡大したいだけの女性客)に訴えかけていると言えるのではないだろうか。

※議員の方のポストについては公人のため、画像や氏名を隠す処理を行っていません

なお、JR西日本の女性専用車についてはJR西日本自身が積極的に推進したと思われ、政治的な力は働いていないと思料する。

つまり、各都市の地下鉄などの多くは推進派の政党に押されて女性専用車両を導入したのに対してJR西日本は自ら積極的に推進したということだが、どちらも表向き痴漢対策と言いながら実は【その手の女性客】へのアピールとして推進・導入された(と思われる)という点で共通していると言えるだろう。

さて、北新地駅に後続の列車が到着したので私達も乗車。

この列車では特に何事も無く、大阪城北詰駅を出て地上に上がり、17:49頃に京橋駅に到着。

ここで大阪環状線に乗り換えるため下車したが、さっき北新地駅で声をかけられたので京橋駅で抗議することにした。

京橋駅で抗議

「任意協力」なのに鉄道事業者が「女性専用車」という、いかにも強制力がありそうな名前をつけて運行するから女性客が本当に女性専用の車両だと勘違いするし、それがトラブルの原因にもなりかねないのである。(もちろんトラブルになるからと男性が乗らないようにすれば、まさに鉄道事業者の思うつぼ)

中には任意だと分かっていて声掛けしてくる女性客もいるだろうが、任意性をわかりやすくするだけで声掛けはほぼ無くなるだろう。

『朝専用缶コーヒー』を夜に飲んでいる人に声掛けする人などいないのと同じように。

もっとも、本当は法的にも強制するとまずいから(実は任意だが)強制であるかのように見せかけて運行しているわけで、乗客が勝手に誤認してくれることを期待しているのである。

実に汚いやり方だ。

こういう所も含めて今後とも抗議していく必要がある。

京橋駅の事務室でまず女性客からの声掛けがあったことについて駅員に抗議すると「ご不快な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした」と謝罪の言葉があった。

また、「私達からも上には伝えておきますけど、お客様からもJR西日本お客様センターにご連絡いただけたほうが少しでも伝わりやすくなると思います」とも言っていたので、後で会員の1人がJR西日本お客様センターにも電話した。

今回、対応したのは京橋駅の若い男性駅員であったが対応は良かった。

JR西日本でも社員による対応はまちまちだが、会社の方針としているから女性専用車に賛成という社員も多いかと思う。

一方で内心では女性専用車を快く思っていない社員もいるだろう。(遙か昔、JR西日本の社員ではないが当会に「実は自分も本当は女性専用車両のことは良く思っていません」というようなご意見投稿をしてきた鉄道員もいた)

私達としても非協力(任意確認)乗車は今後とも根気よく続けていくし、もし何かあった時には抗議することもあるだろう。それが少しずつになるかもしれないが、長い目で見れば状況を変えていくことにもつながるのではないか。

とにかく大事なのは「今も反対派が活動している」ということを鉄道事業者にも認識させることである。

以前、感染症の流行に伴う自粛要請を理由に一時的に活動していなかった時期があったが、その後活動を再開した際に声掛けが復活していたということもあったので、やはり地道でも活動を継続していくことは重要であると思う。

さて、先ほど「後で会員の1人がJR西日本お客様センターにも電話した」と述べたが、電話した会員がJR西日本お客様センターに伝えたのは大体以下のような内容である。

  • 今回の女性客による声掛けはもちろんのこと、そもそも女性専用車と書いている時点で鉄道会社による「差別・いじめ・ハラスメント」にあたる行為である。
  • 私としては世界中の人達どころか自身の身近な知り合いにも、こんな車両があることについては教えるのも恥ずかしいくらいだ。
  • 来年には大阪万博が控えているのにJR西日本はこのまま女性専用車・Women onlyと書かれている車両を晒すことによって、そのモラルを世界中から疑われても恥ずかしくないのか?

こういうと「女性専用車は痴漢対策で、男が痴漢するからやむを得ず設置されたもの。だから痴漢する男が悪い」と信じている人(多分、この問題に関心の無い人はそういう感覚だろう)は「そもそも男が痴漢するのが悪いんだから、差別だとかいじめだとか言う方がおかしい」などという感想を持つ人もいるだろうが、このページでここまで述べてきたことを再度思い出してもらいたい。

【痴漢対策はうわべの理由で、実際には政党の選挙対策や実績作りであり、さらには一部の鉄道事業者も客寄せサービスとして推進してきた】ということを。

女性専用車が❝女性専用❞といいつつ任意協力になっているのも「強制したら差別に当たるからそれをうまくかわすため」である。

また表向き痴漢対策と言うことになっているから「男の自業自得」だとして差別を体よく男性側の責任にして正当化できるのである。

私達はその上で女性専用車を「差別・いじめ・ハラスメントである」と主張しているのだ。

再度言うが【痴漢対策は建前】である。

それをいかにも痴漢対策のためのやむを得ない措置のように装って差別を正当化し、しかも「男が悪いからこうなった」と思わせているのが現状なのである。

これは人としての尊厳に関わることであり、男性客が他の車両に移れば済むという話ではない】

JR大阪環状線内回り:京橋~天満

抗議のあとは京橋駅の大阪環状線ホームに移動し、18:07発の環状内回り列車に方面に乗るべく並んだ。

しばらくすると、ここでもまた女性専用車に関する自動放送がホームに流れた。

大阪環状線内回り電車

電車が到着して乗客が降りてくるとすぐに私達の後ろに並んでいた1人の女性客が素早く走ってきて割り込んで乗車してきた。何の意図があったのだろうか。

乗ってからは特にこれと言ったことはなく、18:11頃に天満駅に到着。

乗車会は終了とした。

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【関西】2024年6月 京阪線で非協力乗車会

2024年6月5日の朝、京阪線で非協力乗車を行いました。

今回特に大きなトラブルはありませんでしたが、以前に比べ乗務員の声かけもしつこくは無くなってきたような印象でした。ただその分、車内での女性専用車両アナウンスがかなりしつこいと思いました。


早朝の淀屋橋駅から

午前6時に京阪電鉄淀屋橋駅集合。

今回の参加者は各自、近くのホテルに前泊しての参加である。

さすがにこの時間だと駅の近くにでも住んでいない限り、自宅等からここまでやってくるのはほぼ不可能だからだ。

淀屋橋駅
同左。早朝でホームにも人はまばら

筆者も朝5時半に起きたためか、まだ少々眠い。

ホームにもまだ人影はまばらだ。

京阪電鉄には普段、1日乗車券的なものは無さそうだが今回は期間限定で『京阪電車 大阪・京都1日観光チケット』なるものがあったのでそれを使用することにした。

京阪電車 大阪・京都1日観光チケット

淀屋橋~出町柳

今回は以下の順番で乗車した。

先に述べたとおり、1日フリーチケットがあるので乗り降りは自由である。

  1. 淀屋橋~出町柳
  2. 出町柳~淀屋橋
  3. 淀屋橋~樟葉
  4. 樟葉~淀屋橋

まず最初に乗車するのは6:08発特急出町柳行きである。

女性専用車両前のホームには5~6人程度だが列車を待っている人がいる。その中に1人見た目が男性っぽい人がいた。

やがてアナウンスと共に私達が乗る予定の特急出町柳行きが到着したので乗車することにした。

濃いブルーの車体カラーが特徴的な3000系車両である。

到着した6:08発出町柳行き特急。朝早いせいかガラガラである

乗車後に着席してしばらくすると運転士が近くを通るが声かけなし。

車内はガラガラ。

発車前に日本語と英語で女性専用車両の自動案内放送が流れた。

「一番前の車両は女性専用車両としております…」

やがて定刻通り、列車は淀屋橋駅を発車した。

地下トンネルをしばらく走ってすぐに次の北浜駅に到着。

ここからは数人ほど乗車。

さらに次の天満橋駅を発車したあとにまた女性専用車両のアナウンス。

天満橋駅を出るとすぐ地上に上がる。

天満橋の先で地上に上がる
朝日に照らされる車窓風景

地上に出てしばらく走ると京橋駅。

ここでややまとまった乗車があったが、それでもまだ結構空席が残っている。

ドアが閉まり、京橋駅を発車。特急は淀屋橋からここまで各駅に停まってきたが京橋を出ると次は京都府との府境に近い枚方市ひらかたし駅まで停まらない。

京橋駅を発車後にまた女性専用車両のアナウンス。

3000系の車内は快適なクロスシート(新幹線のような列車進行方向に向かって座る座席)であり、体を預けていると朝早く起きたこともあって、そのまま座席で眠ってしまいそうになる。

京阪3000系のクロスシート

これが行楽のための移動ならばそのまま気持ちよく眠ってしまいたいところだが、今は乗車活動中だからそうも行かない。

背もたれの高いクロスシートなので座っている他の乗客からは私達の姿がほとんど見えず、また立ち客もいないため京橋駅を出たあとは次の停車駅の枚方市まで声をかけてくる女性客は多分いないと思われるが、何が起きるか分からないのが非協力(任意確認)乗車である。

居眠りをしている場合ではない。

少なくとも枚方市駅まではこのまま何もないかと思いきや、途中の大和田駅付近を走行中に車内を巡回してきた車掌が私達に声をかけてきた。

車掌:こちら女性専用車両になっておりますが…

会員A:承知しております。

車掌:すみません…

これだけで車掌は去って行った。

以前ならかなりしつこく声かけをされていたかもしれない。

やはり、女性専用車両は男性の任意協力であり強制は出来ないということが世間に知れ渡ったことは大きい。

とはいえ京阪ではその分、女性専用車両の車内アナウンスがかなりしつこくなったようにも思う。

列車は京橋駅付近から続く複々線区間をカーブしながらも快調に走っていく。

やがて萱島かやしま駅を通過すると、ここで複々線は終わり通常の複線となる。

そこからもさらに寝屋川市駅や香里園駅など比較的主要な駅なども通過していきながら、やがて関西では有名な遊園地『ひらかたパーク』の観覧車が車窓右手に見え、列車の速度が落ちてきたかと思うと枚方公園駅を通過。

その後線路は高架に上り、次の停車駅の枚方市駅に到着。

ホームには結構な数の人が並んで待っている。

京阪の朝ラッシュは大阪(淀屋橋)方面に向けてだけでなく、この辺りまで来ると京都(出町柳)方面への流れもある。

ドアが開くとホームの乗客が一斉に乗車してきて、ここで座席がほぼ埋まった。

枚方市駅発車後に女性専用車両のアナウンス。

次の樟葉くずは駅ではそれほど乗ってこなかった。

樟葉駅の先でも女性専用車両のアナウンス。この先で府境を超えて京都府に入る。

樟葉の次の停車駅は宇治線が分岐する中書島。ここではあまり乗降はなかったが、その次の丹波橋駅で少し乗り降りがあった。

座席が埋まっているが立ち客なし。列車は京都市内の古い住宅などが密集する中を走行していく。

やがて、東福寺駅付近で進行方向左側の車窓遠くの方に小さく京都タワーが見えると間もなく地下に潜り次の停車駅七条に到着する。ここから先は終点の出町柳駅までずっと地下区間である。

車窓遠くの方に京都タワー(別の日に撮影)

七条駅で何人か降りたが乗車はなし。

清水五条駅を通過し、祇園四条駅でも少し降車。

三条駅でややまとまった下車があり、車内はかなり空いてきた。少ないがここから乗ってくる人も。

神宮丸太町駅を通過し、終点の出町柳駅には7:02に到着。

出町柳駅の標標
当日の出町柳駅ホーム

出町柳~淀屋橋

出町柳駅でトイレ休憩などを挟み、今度は出町柳駅7:12発特急淀屋橋行きに乗車。

先ほど私達が淀屋橋駅から乗車してきた列車(特急出町柳行き)の折り返しである。

座席は少し空席がある。

京都市内の地下区間ではあまり乗ってくる人は多くなく、まだ混雑にはなっていない。

七条駅を発車後に女性専用車両のアナウンス。

地上に上がり、東福寺駅を通過。隣の車両は立ち客が出始めているが女性専用車両内はまだ立ち客が出ていない。

次の停車駅の丹波橋駅でまとまった乗車があり、女性専用車両内も立ち客が出始める。

丹波橋駅の次に停車した中書島駅でもまとまった乗車があり立ち客が増える。隣の車両は立ち客で見通しが利かなくなってきた。徐々に本格的な朝ラッシュに突入し始めたようだ。

中書島駅発車後に女性専用車両のアナウンス。

今回、淀屋橋駅で集まったメンバーの他にも途中から参加予定の会員もいるのだが、ここでその会員から連絡が入った。

今、1人で出町柳方面行きの列車に乗って枚方市駅の手前を走行中だという。

そこで「樟葉駅で降りて待っていてくれ」と伝えた。

私達の乗った列車は府境を超えて再び大阪府に。そして次の停車駅である楠葉駅に到着。

ホームを見ると合流予定の会員がいたのでそのまま合流。引き続き乗車。

挨拶を交わしたあと「そっちは何かありましたか?」と聞いてきたので、先ほど出町柳行きの列車の中で車掌が声をかけてきたことを話した。

といっても軽く声をかけてきただけで、またこちらが移動を断るとすぐに引き下がったので大きな問題ではない。

ここまで特に大きな問題はなく順調であるということだが、さっきから少々女性専用車両のアナウンスがしつこい(これは先程の出町柳行きの列車でもそうだったが)のが気になっていた。

牧野駅、御殿山駅を通過して次に停車した枚方市駅ではホーム一杯に乗客が並んでいた。

そしてその乗客が一斉に乗車。車内は身動きが取れないほどの混雑に。

「朝ラッシュ本番がついに来たか」という感じ。

ここからは京橋駅まで当分停まらないが、ラッシュ時で列車の本数が多く詰まっているためか、列車もやや速度を落とし遠慮気味?に走行。

やはり混雑する電車はしんどい。枚方市駅から京橋駅までの間が妙に長く感じた。

やがて列車は守口市駅を通過して大阪市内に入り、さらにその後もいくつもの駅を通過してようやくといった感じで京橋駅に到着。

京橋駅でそこそこ降りたがまだ混雑している。

京橋駅を出て地下に潜って次の天満橋駅でもまとまった降車があり、ここでようやく立ち客の少ない状態に。

北浜駅を出て、8:15に終点の淀屋橋駅着。

淀屋橋~樟葉

淀屋橋駅から折り返し、特急出町柳行きに乗車。

停車中に車掌が肉声で女性専用車両のアナウンス。

8:19に定刻通り淀屋橋を発車。立ち客はなし。

天満橋駅でも肉声で女性専用車両のアナウンス。

天満橋発車後にも女性専用車両のアナウンス。

これまで乗車した列車のアナウンスも結構しつこかったが、この列車の車掌は特にしつこい。

自動の女性専用車両のアナウンスと肉声の二刀流&場所によっては駅間で2度も女性専用車両の案内を流す…

そこまでして任意協力の「名ばかり女性専用車両」に男性を乗せないようにしたいのか?

京橋駅で車内は立ち客で一杯になった。

京橋駅発車後、しばらくして関目駅を通過するあたりで今度は自動放送。

8:45枚方市駅着。多数乗り降りあり。立ち客も多い。

枚方市駅を出てすぐ肉声で女性専用車両のアナウンス。樟葉駅8:50着。

ここで降りた。

樟葉~淀屋橋

樟葉駅からは折り返し、9:07発特急淀屋橋行きに乗車することにしたが、まだしばらく時間があるので駅事務室まで行き、先ほどの特急出町柳行きの車掌のアナウンスが異様にしつこかったことについて指導するよう申し入れた。

今回は樟葉駅の駅員には直接言わなかったが、平日朝の特急の中でも8000系(下の写真の赤と黄色のツートンカラーの電車)では8両編成のうち、先頭1号車が女性専用車両(本当は誰でも乗れるが、名称から男性は乗りにくい)となっている上に、6号車がプレミアムカー(有料の座席指定車両)になっており、その他の車両が8両中6両しかなく、混雑差など不公平感が更に大きい。

樟葉駅でしばらく列車待ち(後ろの電車は8000系)

有料の座席指定車両だけなら追加料金を払えば誰でも乗れるので問題ないが、女性専用車両と併設することで女性専用車両設置による混雑格差をさらに大きくしてしまっているのは事実だろう。

いや、混雑格差も問題だがそれ以前に女性専用車両は人権的な問題であるから「混雑格差さえ解消されればそれで良い」というものでもない。

ホームに戻り、しばらく待っていると9:07発の特急淀屋橋行きが到着した。

京阪の女性専用車両は【出発駅基準】で【午前9:00発の列車まで】である。

この列車も始発駅の時点では午前9時になっていなかった(出町柳駅8:40発)ため、終点の淀屋橋までは女性専用車両❝あり❞である(本当は「女性専用車両という名の一般車両あり」が正しいかも知れない)

他社局の路線では『9:00を過ぎたら全列車とも一斉解除』みたいなところもあるが京阪はそうではない。

発車直後、今度は日・英・中・韓4カ国語で自動アナウンス。

淀屋橋行きの場合は女性専用車両が最後尾になるため、そこに車掌がいることになる。私達の存在も車掌の目に入っていたことだろう。

私達を外国人だと思って流したのだろうか?

そんなことをしても私達には無駄だが…

枚方市駅で多数乗車。その中でスーツ姿の男性も1人乗車してきた。

ラッシュは過ぎているが結構混雑している。

また4か国語で女性専用車両のアナウンス。

枚方市駅から大阪府内を約20分走り続けて9:28に京橋駅到着。枚方市駅から乗車の男性客は降りず。

次の天満橋駅で多数下車。ここで男性も降りた。

9:36に終点の淀屋橋駅着。

女性専用車両設定時間帯も完全に過ぎたので、ここで解散した。

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【関西】2024年5月 神戸市営地下鉄海岸線&西神・山手線&北神線で非協力乗車会

2024年5月21日、平日日中の神戸市営地下鉄で非協力乗車会を行いました。

今回は海岸線の和田岬駅からスタートしました。


女性客が私達を見て「男性が乗ってる」

和田岬~新長田

今回は地下鉄海岸線の和田岬駅に14:15集合。ここからのスタートとした。

今回も地下鉄1日乗車券を使用。

地下鉄1日乗車券

今回は以下のルートで乗車した

  • 和田岬~新長田
  • 新長田~西神中央
  • 西神中央~谷上(途中、新長田で後続乗り換え)
  • 谷上~三宮
  • 三宮~谷上
  • 谷上~新神戸

平日の日中だからか和田岬駅ホームにも人の姿はまばらである。

和田岬駅
海岸線の車両

14:18発、新長田行きの車内は女性客が5〜6人ほど乗車しているだけだった。

私達が乗車しても声掛けはなし。

途中駅で若干の乗り降りはあるが乗車率は変わらない。

特に何もなく14:25に終点の新長田駅に到着。西神・山手線に乗り換え。

海岸線から西神・山手線ホームへの連絡通路

新長田~西神中央

海岸線のホームから長い通路を歩いて西神・山手線のホームに着いた。

少し前までホームがリニューアル工事中だったが、それも完成して今までとは随分違った感じの駅になった。

リニューアルが完了した新長田駅の西神・山手線ホーム

14:34発の西神中央行きが到着。車内はほぼ座席が埋まっている程度。

私達は少し離れて数か所に分かれて乗車。

しばらくは地下を走行するが妙法寺駅で一旦地上に出る。両側をトンネルに挟まれた掘割の中の駅だ。

妙法寺駅を出てすぐまた地下トンネルに戻るが、それを抜けるとこちらも地上にホームがある名谷駅に到着する。

一緒に乗車していた会員の1人が「ここ(名谷)ですね。あれ(2024年2月の暴行事件)はひどすぎますよ。乗ってただけで髪の毛つかんで叩くなんて、逮捕されても当然ですよ」と言っていた。

神戸市営地下鉄「女性専用車両」に男性が乗りトラブルに 男性側は「女性から暴行受けた」と主張、市側の見解は?

2/26(月) 17:06配信

名谷駅ではそこそこ乗り降りがあり、私達の隣の席にも女性客が2人着席した。

すると私達を見て

女性客A:ここ女性車両やったっけ?

女性客B:そうや。

女性客A:男性が乗ってる。

女性客B:たまにおる。

女性客A:言おうかどうか悩む。

女性客B:言わなくていい。

こんな会話をしていたが、すぐ何気ない日常会話に移行。

X(旧Twitter)でもこの手の話はよくあるが、当会がいつも言っているように女性専用車両は任意である。

女性客からの声掛けは私達からすれば正直おせっかいだ。

法律上誰でも乗れるし、声掛けされる筋合いはない。声掛けも何もしないのが正しい。

鉄道事業者が(任意協力にも関わらず)女性専用車両とウソの表示をして敢えて男性を乗せないようにしているだけである。

ここでは女性客が声掛けしてこなかったから良いが、声掛けした場合トラブルになるケースもあるということは肝に銘じておく必要はあるだろう。

名谷駅を出ると地上区間ということで車内に初夏を思わせるような強い日光が差し込んできた。

今日の天気は「快晴」である。

車内に差し込む光

私達の隣に座っていた女性2人は学園都市駅で降りていった。

このあたりから車内に空席が目立ち始める。

伊川谷駅でもさらに降りて車内の半分くらいが空席に。

列車は神戸市郊外の緑豊かな風景の中を快調に飛ばす。

西神南駅を出て14:53に終点の西神中央駅に到着。

西神中央駅
同左

西神中央~新長田

トイレ休憩などを挟み、ホームに戻ると15:00発の新神戸行きがすでにホームに入っていたので乗車。

西神中央15:00発に乗車

車内は私達以外には女性客が10人程度で空いている。

私達が乗車してほどなく列車は西神中央駅を発車。

ホームを離れるとまた車内に日光が差し込んできた。

西神中央~名谷間の地上区間を走る

途中の学園都市駅で女性2人男性1人のグループが乗ってきてそのまま着席。

他にも男女が1組。

この先の駅でも少しずつ乗客が乗ってきて総合運動公園駅あたりでほぼ座席が埋まった。

ふと見るとどこから乗ってきたのか他にも男性と思われる乗客がいるのを確認した。

名谷駅からも男性客が1人乗車して着席。ここからは立ち客も若干出始めた。

板宿駅でまたいつの間にか別の男性客が乗車していた。

ここまで男性と思われる乗客の姿を結構確認している。

土休日などだと他の鉄道事業者が女性専用車両をやっていなかったりするので神戸市営地下鉄やJR西日本などのような「土休日も含め終日実施」しているようなところでも結構男性がいたりすることがあるのだが、今日は平日である。

中には女性専用車両と気づかずに乗っている人もいるだろうが、平日でも男性の乗車があるのなら良い傾向である。

というか本来任意協力なのだから、男性の乗車が全くない方が「実はおかしい」のだ。

15:20に新長田駅着。ここで一旦下車した。

ここでは海岸線にではなく、西神・山手線の後続の15:28発谷上行きに乗り換える。

少しでも多く任意周知するためである。

新長田~谷上

しばらくホームで待っているとその15:28発谷上行きが到着したので乗車。

車内は若干立ち客がいる程度で、上沢駅あたりから学校帰りの女子学生が乗ってきて立ち客が若干増えた。

県庁前駅で遠くに男性客と思しき乗客を1人確認。

そして神戸の中心街に位置する三宮駅で多数の乗客が一斉に降り、入れ替わりに少し乗車してきて、車内は座席が埋まっている程度の乗車率になった。

ここで会員の1人が女性客から声掛けを受けた。

会員が「乗務員のマネごとはしないでください」と返すとそれ以上は何も言ってこなかった。

次の新神戸駅でまた男性客が1人乗車。

大きな荷物をもっているので恐らく新幹線からの乗り換え客だろう。

若干の乗り降りはあったが車内の乗車率はさほど変わらないまま終点の谷上駅に向けて発車。

ここから終点の谷上駅までは六甲の山々の地下を走るため約8kmの間駅がない。

暗い地下トンネルを延々と走るのでかなり長く感じる。

やがて速度が落ちてきたなと思うと地上に出てすぐ終点の谷上駅に到着。

時刻は15:49になっていた。

谷上駅

谷上~三宮

谷上駅で一旦改札を出て、しばらく休憩を挟んだ。

今回は乗車会終了後、新幹線(JR)の新神戸駅構内の飲食店で夕食をとることになっている。

ただ、今からこのまま「次の新神戸駅まで乗車して終了」だと、夕食にするには少々時間が早い。

また一日乗車券で乗車しているので、それなら谷上駅と三宮駅の間を夕食にちょうど良い時間になるまで往復で乗ろうという話になった。

私達は再び改札内に戻り、16:12発の西神中央行きを待つことにした。

谷上駅16:12発に乗車

以前も一度紹介したことがあると思うが、谷上駅のホーム屋根にはコーヒー『WONDA』の広告が出ている。

そしてWONDAと言えば『朝専用缶コーヒー』である。

朝専用缶コーヒー

先ほど「新長田~西神中央」の項でも少し触れたが、女性専用車両は『専用』という名前がついていても実は誰でも乗れるため、全く専用ではない。

これをわかりやすく説明するため、当会では朝専用缶コーヒーを例に出し「女性専用車両だから男性は乗ってはいけない」というのは、実は「朝専用缶コーヒーだから朝以外に飲んではいけない」というのと同じくらいの意味しか無いということを言い続けてきた。

単なる商品名で何の強制力も無い『朝専用缶コーヒー』と同じくらいの意味しかない『女性専用車両』を毎日・終日運行している神戸市営地下鉄の駅にWONDAの広告が出ているのは偶然とは言え、なんとも皮肉なものである。

そこで今回はWONDAの広告と女性専用車両が同じ図の中に入るよう、写真を撮ってみた。

谷上駅のWONDAの広告と女性専用車両

しばらくして16:12発西神中央行きが谷上駅ホームに入ってきた。神戸市営地下鉄はここが終点なので、谷上行きとして入ってきた列車が折り返す。

ドアが開き、下車してきた乗客の中に1人年配の男性がいた。

乗客が全員降りてから入れ替わりに私達が乗車。

車内に着席してしばらくしてから乗務員が車内を通り抜けたが私達には何も言ってこず。

私達の斜め向かいの席にいつの間にか1人の男性客が座っていた。

谷上駅では私鉄の神戸電鉄と同一ホーム上で改札を通さず相互に乗り換えができる。神戸電鉄の新開地方面行きとの連絡を取り、それからの乗り換え客で車内は座席がほぼ埋まり、谷上駅を発車。

谷上駅を出ると自動放送で「この列車の前から●両目は女性専用車両となっております」という車内アナウンスが入る。

神戸市営地下鉄は基本的に駅でも車内でも女性専用車両のアナウンスは一切しないがここだけは例外である。以前、新神戸~谷上間が北神急行電鉄という別会社だった事の名残だろうか。

長いトンネルを走行して新神戸駅に到着。少し乗降があったが乗車率に大きな変化は無し。

新神戸駅を出て次の三宮駅で谷上方面へ引き返すため下車。

三宮~谷上~新神戸

三宮駅から16:39発の谷上行きに乗車。

再び新神戸駅、そして長い地下トンネルを抜けて谷上駅にまた戻ってきた。

そしてしばらく谷上駅ホームに滞在したあと、17:10発の西神中央行きに乗車。

谷上駅17:10発西神中央行きに乗車(画面の表示は同時発車の神戸電鉄新開地行き)
谷上駅では私鉄の神戸電鉄と同一ホーム上で乗り換えができる

声掛けチェックのため乗車したが声掛けなし。

発車間際に神戸電鉄の列車が谷上駅に到着し、そこからの乗り換え客が乗ってきて車内は座席がほぼ埋まる乗車率に。

そろそろ夕食にしても良い時間帯になってきたので、谷上駅を出て次の新神戸駅で下車。

そのまま新幹線の新神戸駅のエリア内にある洋食店で夕食をとり、その後解散した。

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【関西】2024年5月 阪急宝塚線で非協力乗車会

2024年5月1日に阪急電鉄宝塚線で非協力乗車を行いました。

阪急は女性専用車両の設置時間帯・種別については京都線での平日終日運行をやめ、朝ラッシュ時のみに縮小したのは良いのですが、一方で声掛けやその他、男性をできるだけ乗せないようにするための対応を、今もしていることが分かりました。


しつこい声かけや添乗

乗車してすぐ助役からしつこい声かけ

今回は阪急宝塚線の川西能勢口駅に朝7:40に集合。

まず7:47発通勤特急大阪梅田行きに乗車した。

川西能勢口7:47発通勤特急に乗車

乗務員室には車掌を含めて乗務員が2人いた。私達が乗ったら助役のA氏が出てきて声をかけてきた。

そのため、車内で私達と問答となった。

助役A:女性専用車両なんで、前の車両にお願いできますか

会員A:なんで前の車両に行かなきゃいけないんですか?

助役A:女性専用車両なので

会員B:それは、阪急さん強制ですね? 裁判所は「移動する義務はない」と…

助役A:あ、そうですか…

川西能勢口駅停車中に助役が車内に入ってきて声掛け

助役A:ご協力いただけませんか?

会員B:男性の方は乗るなということですか?

助役A:乗るなとは言いませんが

会員B:乗らないようにご協力というのなら、乗るなと言うことではないですか?

助役A:ご協力いただけませんか?(←しつこい!)

こんな感じで、私達が「任意協力であるから移動は拒否する」と伝えているにも関わらず、何度もご協力いただけませんかと言い、さらに私達の他にも車内に男性と思しき乗客の方が1人いたのだが、助役A氏はその方にも声をかけ隣の車両に行かせてしまった。

もちろん「この車両が(女性専用は名前だけで)実は任意協力であるということは知らせずに」である。

もちろん鉄道事業者側からすれば「お願いしたらお客様がご自分の意思で移動されたので強制はしていません」ということにしてしまうのだろうが、そもそも「女性専用車両ですので移動してください」などと言われれば誰もその車両が任意協力だとは思わないだろう。

実質騙しているようなものである。

メンバーのうちの1人がこのことについてもその場で抗議した。

過去何度も言っているように女性専用車両は【任意協力だからこそ】差別ではないという判例が出ているし、公共交通機関で当たり前のように存在できているのである。

もし本当に『女性専用』にすれば、すなわち「男性に乗車しないことを法的に強制」したならば、女性専用車両は存在できない可能性が高い。

『痴漢対策』を理由にしても同じである。

先にも書いたが「任意協力だから存在できている」のであって痴漢対策だから存在できているのではない。『目的は手段を正当化しない』のだ。

例えば「○○人(○○に具体的な国名や民族名を入れるとわかりやすい)が日本人に犯罪をしたからといって「犯罪対策のため」と称して『日本人専用』とか『○○人お断り』にして「これは犯罪対策なのだから差別ではない。区別だから正当だ。」などと言ったとしてそれがまかり通るだろうか?通るわけないのである。

「痴漢対策なんだから差別ではない。ただの区別だし正当だ」という理屈がまかり通るなら、どんな差別をしても「これは痴漢犯罪対策」と言いさえすればすべて正当化できることになってしまう。

『痴漢対策』は差別を差別と認識させないようにするため、そして差別だという主張をギャフンと黙らせるためのうまい方便なのだ。

ざっくり言えば差別とは『差をつけて分けること』であり、区別とは『単に分けること』である。

どこにも「差別に痴漢対策という理由をつければ区別になる」などという定義は存在しない。

さらに言えば女性専用車両が痴漢対策かどうかさえ実は非常に怪しい。

当ページをいつもご覧の皆様なら女性専用車両が一部政党の女性票集め・人気取り政策と化しているのはよくご存じだろう。

※議員の方のポストについては公人のため、画像や氏名を隠す処理をしていません。

そして政党によって女性専用車両が推進された結果、それを見た他の鉄道事業者が「他がやっているのだからウチもやらなければ」という「横並び意識」でそれに追随して女性専用車両を導入し、現在のような形になっているのである。

阪急の場合は京都線については国土交通省の社会実験に付き合う形で2002年に導入しそのまま継続。

宝塚線と神戸線についてはそれからずっと後の2015年(神戸線は2016年)に阪急自身のウェブサイトで「人にやさしい魅力ある鉄道サービス」と言いつつ、(恐らくは)自ら導入したものである。

つまり宝塚線と神戸線については横並び意識からの導入である可能性が高いと言えるだろう(もしかしたらどこかからの要請があった可能性もあるが)

 ↑宝塚線に女性専用車両が導入された当時、阪急電鉄サイトに掲載されていた記事

これについては当時、当会から阪急に対し「女性専用車両が”人”にやさしいというなら、女性専用車両が男性にどうやさしいのですか?男性は人のうちに入らないと言っているも同然ではないですか?」と強く抗議したことがある。

2017年8月関西本部:京阪本線非協力乗車会と京阪・阪急・阪神本社訪問の報告③

こう言うと「女性専用車両で男性も痴漢に間違われずに済むのだから女性専用車両は男性にもやさしい」などと言ってくる者が出てくるので一応言っておくが、女性専用車両が男性の痴漢冤罪の防止にはならない。

女性専用車両を設けても痴漢が他の車両に移動して悪さするだけなので、痴漢の件数自体は減らないし、当然そこで冤罪も発生する。

ちょっと考えればわかりそうなものだがXなどのSNSをはじめインターネット上では大真面目に

「女性専用車両は痴漢冤罪も防げるのだから男性にもメリットがある。反対する人間は入れない車両がたったの1両あるからと言って差別だとギャンギャン騒ぐのではなく、自分も女性専用車両に救われていることを理解するベきだ」

などと言っている者がいて驚く。

本気で言っているならこれは「いかに物事のうわべだけしか見ず、直感で判断しているか」ということだ。

まさかとは思うが、女性専用車両が男性にも良いものであると思い込ませるために知っていてわざとそんなことを言っているのなら、これは悪質な工作員と言わざるを得ない。

声かけの他に添乗も

さて話がそれてしまったが乗車会の方に話を戻そう。

発車時刻になり、列車は川西能勢口駅を発車。

能勢電鉄の線路が左に分かれて行き、列車は高架線を加速しながら走行する。

次の池田駅に着くと、川西能勢口駅から連絡を受けていたのであろう駅員(助役B)が車内に入ってきて声をかけてきた。もちろん移動は断ったのだが…

助役B:こちら女性専用車両ですけど。

会員A:なんでいちいち車両名の紹介してくるんですか?

助役B:一応お声かけをさせていただいて…

会員A:声かけ自体が失礼ですよ。

会員B:くどいですよ

会員C:助役…ですか?

助役B:はい、助役です。

こんな感じのやりとりをしたがこの助役B氏、声かけしてきただけでなく、発車時刻になっても降りずにそのまま私達について乗車してきた。

こちらが任意協力と知って乗車しているのは(すでに川西能勢口駅で移動を拒否していることからも)分かっているだろうにそれでも声かけをし、私達が移動しないと分かると一緒に乗ってついてくる。

少なくとも阪急のこの対応に関して言えば『任意協力』など端から眼中になく、ただ差別云々で女性専用車両が問題になった時にうまく逃げられるよう形式上『任意協力』になっているだけで、事実上ほぼ強制といって良いだろう。

任意協力と知って移動を拒否している私達に対してもそこまでの対応をするのだから、私達のような強固な反対意思を持った乗客ならともかく、それ以外の男性乗客が乗り続けられるわけがない。

石橋阪大前駅でも声かけ

私達は池田駅の次の石橋阪大前駅で下車。

ここで後続の8:10発の通勤特急に乗り換えることにした。

石橋阪大前駅でホームにいる駅員を観察していると(女性専用車両の設定のある)通勤特急が来るときだけ女性専用車両の乗車位置に移動しているようだった。

そして私達が通勤特急に乗ったら案の定声をかけてきたが私達は無視した。

石橋阪大前でも声掛け

通勤特急は石橋阪大前駅を出ると次は十三じゅうそうまで停まらない。

車内の乗客からは特に声かけは無く、列車は蛍池、豊中、岡町、曽根…と大阪府豊中市内の市街地の駅を次々と通過し、次の停車駅十三でも特に何も無く、列車は終点の大阪梅田駅に到着した。

阪急と言えばこれまで京都線で女性専用車両終日運行していたのを改め、朝ラッシュ時の通勤特急のみにしたのは良かったのだが、一方でこれまであまり乗車活動をしていなかった宝塚線ではかつてJR西日本や大阪市交通局(現:大阪メトロ)が取ってきたのと同じような対応を今も取っている事が分かった。

いや、正確には声かけはともかく、添乗に関しては大阪メトロやJR西日本でも通常はやっていなかったように思う。添乗は阪急を除けば福岡の西鉄くらいのものだ。

西鉄は一度など、大牟田駅で車掌が声をかけてきたかと思うと、その先の西鉄柳川駅から助役が乗ってきて、そのまま久留米駅を過ぎて西鉄二日市駅までぴったり付いてきて、しかも西鉄二日市駅で私達が後続列車乗り換えのために下車すると、一緒にホームまで付いて降りてきて、さらに乗り換えた後続列車にもついて乗車してきて、結局終点の西鉄福岡(天神)駅まで離れることなく最後までついてきたということもあった。

2019年7月 福岡:西鉄天神大牟田線で非協力乗車会

阪急も西鉄も「女性専用車両」と称する任意協力の車両に男性が乗車していることで女性客からクレームをつけられるのを恐れているのかもしれない。

しかしながら、そもそも専用には出来ないのに「女性専用」車両などという名前で列車を運行するからこうなる。

平日の朝の時間帯ということで、終日運行のJR西日本線や神戸市営地下鉄線などに比べるとどうしても活動しにくいし、乗車会への参加人数もそれらの路線よりは少なめになってしまう(今回は3人)が、やはり誰も活動しないでいると声かけが当たり前になり、さらには『女性専用』という表示から排除を試みる乗客なども出てくると考えられるので、任意協力であることを忘れ去らせないようにこれからも活動する必要がある。

今回、声かけや添乗など対応がひどかったため本社に直接抗議しようと乗車会終了後に大阪梅田駅近くにある阪急電鉄の本社に向かったが、GW中のためか(今日は平日だったが)本社は休みだった。

また改めて本社に抗議に行きたいと思う。

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【関西】2024年3月 大阪メトロ御堂筋線と北大阪急行線で非協力乗車会

2023年3月23日、大阪メトロ御堂筋線の延長線である北大阪急行の千里中央~箕面萱野間が新規開業しました。

そこで当会では3月25日(月)に乗車会を行うことにいたしました。


新規開業区間で設定初日の非協力乗車

梅田~新大阪

今回は以下のルートで乗車した。

時々、途中駅で降りて後続列車に乗り換えたりもした。

  1. 梅田~箕面萱野~梅田(往復)
  2. 梅田~箕面萱野~梅田(もう1往復)
  3. 梅田~なかもず

2024年3月23日、以前から工事が進められていた北大阪急行線 千里中央~箕面萱野間がついに開業となった。

開業初日は多くの人が乗車に訪れて賑やかだったが、御堂筋線・北大阪急行線はもともと平日の終日女性専用車両を運行しているので必然的に新規開業区間にも女性専用車両が乗り入れることになる。

とはいえ開業初日は土曜日であり女性専用車両の設定はなかったので、開業後初の平日となる3月25日に非協力乗車活動を行うこととした。

今回は18時に梅田駅に集合。

夕ラッシュ時の梅田駅は列車が到着する度に多数の乗客がホームにあふれる。

当日の梅田駅ホーム
列車が到着するたびホームは人で一杯になる

集合時刻近くなると参加予定の会員が集まってきた。

まずは18:01発箕面萱野行きに乗車。

車内は立ち客が多いが押し合いへし合いするほどではない。声かけは無し。

梅田の次の中津駅の先で地上に上がる。外はまだ暗くなっていない。

私達は新大阪で一旦下車。私達が降りたのと入れ替わりに男性客が1人乗車していった。

新大阪~箕面萱野

今回、新大阪駅からももう1人会員が合流する事になっている。

しばらくしてその新大阪から参加の会員がやってきて合流。

後続の新大阪18:13発の箕面萱野行きに乗車した。

こちらも立ち客が多いが、押し合いへし合いにはなっていない。

男性は見た限り私達だけのようだ。引き続き列車は地上を走る。

地上で道路を走る車と併走する御堂筋線

江坂駅で大阪メトロ御堂筋線は終わりで、そこから先は北大阪急行線に入る。

北大阪急行も実質、御堂筋線の続きのようなものだが、別会社のため運賃は別計算となる。

次の緑地公園駅には「2024.3.23 北大阪急行延伸開業」の大きな横断幕が掲示されていた。

緑地公園駅を出て、その次の桃山台駅あたりから立ち客が少なくなってきた。

列車はまだ地上を走っているがこの辺りから日が暮れて暗くなってきはじめた。

桃山台駅の先で再び地下に潜り千里中央駅に到着。つい数日前までここが終点だったのだが、今はもう終着駅でなくなってしまった。長い間ここが終点だったせいで何か違和感を感じる。

千里中央駅で多数の乗客が降りて車内はガラガラになった。これも長らくここが終着駅だった名残だろうか?

千里中央駅を発車し、ここから新線区間に入る。

引き続き地下トンネル内を走り、次の箕面船場阪大前駅に到着。

ホームもできたてで大変きれいである。ホームに清掃員がいたが乗車している私達には声をかけてこなかった。

箕面船場阪大前を出てさらに地下トンネルを走るとしばらくして地上に上がり、新しく終点となった箕面萱野駅に18:33に到着。

箕面萱野駅駅標
箕面萱野駅ホーム

箕面萱野~梅田

今回は大阪メトロ1日乗車券は使用していない。というのも江坂駅から先、箕面萱野駅までは北大阪急行の路線であり、大阪メトロの1日乗車券は有効でないからだ。

当然、折り返し乗車する際は切符を買い直さないと不正乗車になる。だから箕面萱野駅では一旦改札を出て切符を買い直し、再度改札内に入った。

当会はあくまでも合法の範囲内で活動する団体である。

箕面萱野の駅前はまだ工事中

箕面萱野駅の改札外はまだ駅前広場などの工事が完了していないようで、改札口の目の前が工事用の壁でぐるりと囲まれている状態だった。いかにも新規開業の駅らしい風景である。

私達はホームに戻り、停車中の18:44発のなかもず行きに乗車。

箕面萱野は終点駅で折り返しのため、車掌と運転士が場所を替わるため車内(またはホーム)を歩いて移動する。その際に声をかけてこないかチェックするため車内で着席し、様子を見ることにした。

私達は1カ所にまとまるのではなく、各自それぞれ車内の違う場所に座って、別々の客のようにしていた。

しばらくすると車掌が車内を通りかかり、まず車内にいた会員の1人に声をかけてきた。

「こちら女性専用車両となっております」

「承知しておりますが…」

「ご協力いただけない…」

「はい」

しばらくして筆者にも声をかけてきたが、移動しないと分かると今度は少し離れたところにいた会員Aに声をかけに行った。

会員Aが声かけに反応せず無視していると、この車掌は結構しつこく声をかけてきたため会員Aが非常ボタンを押し強く抗議。

車内に他の乗務員や駅員(?)なども次々と乗車してきて車内は一時、緊迫した空気になった。

結局、定刻から少し遅れて列車は箕面萱野駅を発車。車内はガラガラである。

特に何も無く箕面船場阪大前駅を過ぎ、千里中央駅で一旦下車。ここからもさらにもう1人会員が合流する予定である。

しばらく待っていると、その会員がやってきたので挨拶を交わし、その後やってきた後続の千里中央19:09発のなかもず行きに乗車した。

車内は少し空席がある状態。途中の江坂辺りで座席が埋まった。

隣の車両はすでに立ち客が多数いる。

その後は特に何事も無く、19:30に梅田に到着。ここで一度下車。

梅田~箕面萱野(2回目)

梅田で一旦改札を出たあと、切符を買い直し、再び箕面萱野方面へ。

梅田20:02発の箕面萱野行きに乗車。

梅田駅20:02発で再び箕面萱野を目指す

車内は立ち客が多いが、押し合いへし合いにはなっていない。

隣の車両とは明らかに混雑差がある。

中津駅の先で地上に上がり、並行する道路の車と共に走りながら新大阪駅や江坂駅を過ぎていった。

途中駅で少しずつ降りて、桃山台駅あたりでガラガラに。

箕面萱野駅到着時点では私達以外に女性客が5人だけという状態だった。

列車はここで折り返しとなるが、私達は車内にしばらく留まって乗務員が通りかかるのを待ち、声かけがないかどうかチェックした。

先ほどの一件もあったので特に意識して注意していたが、乗務員は私達に全く声をかけることなく、素通りしていった。

箕面萱野~なかもず

チェックが終わったので一旦下車して改札外に出て切符を買い直し再入場。

ホームには後続のなかもず行きの列車が停車していたので、乗車してもう一度声かけチェックしてみたが、やはり乗務員は素通りしていった。

やがて発車時刻となり、列車は発車。

こちらもやはりガラガラだったが徐々に乗客が増え、江坂駅あたりから立ち客が出始めた。

江坂駅で男性と思われる乗客が1人乗車して着席した。

この乗客はそのまま新大阪まで乗車して、降りていった。

車内の男性が私達だけになったが梅田駅から乗車してきた乗客の中に男性と思われる乗客が2人(それぞれ別に)乗車してきた。

梅田駅からの男性客のうち1人は次の淀屋橋で降りていったがもう1人はなんば駅あたりまで乗車していた。

女性専用車両内は立ち客がパラパラいる程度だが、両隣の車両は梅田あたりからここまでかなりの混雑である。

なんば駅でまとまった下車があり、少し空いてきたかと思っていたところ、天王寺駅でまた結構な乗車があり車内は再び混んできた。

恐らく先行の天王寺止まり列車からの乗り換えだろう。

昭和町駅、西田辺駅、長居駅と過ぎたが、あまり乗車率は変わらず、あびこ駅でまとまった数の乗客が降りて、車内は少し空いてきた。

北花田駅、新金岡駅でも乗客が降り、終点のなかもず駅に着くころには車内は空席が目立つようになっていた。

結局、他の乗客からの声かけは無く20:42に終着のなかもず駅に到着。

なかもず駅の駅標
なかもず駅ホーム

列車はここで折り返すが、箕面萱野駅の時と同じようにしばらく車内に留まって声かけチェックすることにした。

しばらくして乗務員と思われる職員2人が車内を通りかかったが、2人で雑談をしながら私達には全く関わること無くそのまま私達の目の前を通り過ぎていった。

声かけチェックもすんだのでホームに降り、改札を出て、乗車会はここで終了とした。

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【関西】2024年3月 阪神電鉄&阪急京都線で非協力乗車会

2024年3月6日の朝、阪神電鉄と阪急京都線で非協力乗車を行いました。

阪神電鉄は元々朝の区間特急のみ、阪急京都線はかつて特急・通勤特急に平日終日実施だったのが2022年12月以降、平日朝の通勤特急上下3本のみと大幅に縮小はしましたが、両社とも声かけについてはどうか、ということで今回の乗車会を実施しました。


アナウンスがしつこい阪神と車内に乗り込んで男性排除しようとする阪急

阪神御影~大阪梅田(阪神本線)

2024年3月6日の朝、阪神電鉄御影駅に集合

阪神電鉄では昨年12月にも乗車会を行い、当会サイトでもそのことを公開しているが、今回は阪神電鉄に加えて大阪梅田から阪急京都線にも乗車した。

12月の乗車会の時と同じ、6:56発の大阪梅田行き区間特急に乗車する。

12月の乗車会の際は車内アナウンスがしつこい(それに加え、甲子園駅で直接声をかけてきた)と大阪梅田駅で抗議したが、今回はどうか。

列車がホームにやってきてドアが開いたので乗車。御影駅停車中に肉声による女性専用車両の案内放送あり。

時刻通り6:56に列車は御影駅を発車。発車直後にもまた肉声で女性専用車両アナウンス。

昨年12月の乗車会報告でも述べたが区間特急は始発駅である御影駅を出ると、途中の甲子園駅までは住吉駅、西宮駅、久寿川駅を除いて各駅に停まる。

今回のこの車掌は各駅を発車ごとに「女性専用車両です。ご協力お願いいたします」と流し続けた。

私達が乗車しているからであろうと思われるが、それにしてもあり得ないしつこさである(下記動画参照)

前回の乗車会の車掌もここまではしつこくなかったように記憶しているが、上からの指示だろうか。

前回、私達が乗車した上に大阪梅田駅で抗議したから、逆にアナウンスを強化してきたのか。

甲子園駅で後続列車に乗り換えるため、一旦下車した。

これはいつも言っている通り少しでも多く任意周知するためだが、下車した後に発車まで少し時間があったので車掌に直接抗議した。

すると、「会社からそのように指示を受けている」とのこと。

「(女性専用車両は)強制か?」と言ったら、「ご協力お願いいたします」の一点張り。

「しつこい放送には抗議する」旨を伝えた。

その後やってきた甲子園駅7:33発区間特急に乗車した。

駅係員からも声かけもなく、車掌からの案内放送もなかった。私達の他に男性客が1人乗車。

この列車の車掌は尼崎駅発車直後に肉声アナウンスをしたのだが、「皆様にお願いいたします…」と戸惑った言い方だった。そして「車内での携帯電話のご利用はマナーモードのうえ通話はご遠慮願います」と放送。

女性専用車両のことに触れるのをためらっていたのだろうか。

甲子園駅で前の列車(御影駅発6:56の列車)の車掌に抗議中、甲子園駅の係員が無線を飛ばしていた光景があったので指令に何か言ったのかもしれない。

私達の他に乗車していた男性客は野田駅で下車していった。

それ以外特に何も無く、7:49に終点の大阪梅田駅に到着。

大阪梅田〜烏丸(阪急京都線)

阪神大阪梅田駅から歩いて阪急の大阪梅田駅まで移動。

同じ「大阪梅田」駅だが、阪神の駅から阪急の駅まで徒歩だと結構歩く。

阪急大阪梅田駅(写真は過去の乗車会の際のもの)

ご存じの方も多いと思うが、阪急京都線と言えばかつて平日の特急と通勤特急に終日女性専用車両を設置していた路線である。

当会サイトのニュースでも取り上げたが、2022年の12月のダイヤ改正でそれまで平日終日運行していた女性専用車両を平日朝の通勤特急3往復のみに縮小した。

実施時間帯や本数などで言えば私達の立場から見れば大幅な改善であるが、男性が女性専用車両にいた場合の声かけなどは運用改善されて以降の現在ではどうだろうか。

かつて京都線で終日やっていた頃も阪急は私達が乗車していると声をかけてきて、移動を拒否されると今度は列車が通りかかる先の駅に連絡を入れ、連絡を受けた駅からまた駅員などが乗り込んできて移動を要請してくる…というようなことをしていた。

例えば京都河原町発、大阪梅田行きの特急(または通勤特急)に乗車していると、京都河原町駅停車中に声をかけてきて、私達が「任意協力でしょう?」と移動を拒否すると、今度はその先の桂駅で(京都河原町駅から連絡を受けたであろう)駅員が乗り込んでくる…という具合である。

これについては当会で過去何度も乗車会を行い、その度に抗議するなどして、徐々にそうしたことは少なくなってきていたのだが、これらは日中から夕夜間にかけてのことが多く、もともと朝の早い時間帯に京都線で非協力乗車をしたことはこれまであまりなかった。

また、京都線の女性専用車両が縮小されてからは阪急で非協力乗車をすること自体も以前に比べ少なくなっていた。

そんな中、今回は声をかけてくるだろうか。

今回私達が乗車したのは大阪梅田駅8:12発、京都河原町行き通勤特急。

大阪梅田駅では乗務員からの声かけは無し。

私達以外に他の男性も数人乗車していた。1人の女性客が乗車した男性客に「女性専用車両です」と声かけしたので私達から「法的根拠はない」と言ったが、男性客の1人は別の車両に移動。

大阪梅田駅発車直後、女性専用車両の自動案内放送あり。

大阪梅田~十三間で淀川を渡る

列車は淀川を渡り、十三じゅうそう駅に到着。

大阪梅田駅では阪急の駅員や乗務員による声かけは無かった(女性客の声かけのみ)だったが、十三駅では係員が車内に乗り込んできて「女性専用車両です。ご協力お願いいたします」と2回にわたって声かけしてきた(私達に直接声かけをするのではなく、車内全体に向けて)。

さらに外国人に対して「women only」 などと言ってきたため、会員達が係員のところに行き、

「余計な案内しないでもらえます?」

「誰でも乗れるでしょう。男性が乗っているのを見とけ」

と抗議した。

その後、係員が降車してドアが閉まり、会員は車内からその係員に向かって女性専用車両に男性が乗っていることアピールしながら手を振った。

いつも言っているが、実際には法的な問題もあり強制には出来ない(つまり誰でも乗れる)車両に「女性専用」と名前をつけ、さも男性は乗車禁止であるかのように装っているのがこの女性専用車両(と名のつく一般車両)なのだから、こういう「男性乗車禁止と思わせて追い出そうとする」やり方(こうすれば「男性客が自分の意思で移動したのだから強制していないし、問題ない」ということに出来てしまう)には当然抗議する。

十三駅発車直後、自動の女性専用車両案内放送があった。

その後しばらくは何もなかったが、高槻市駅発車直後に女性客より声をかけられた。

「任意協力なので協力する義務はありません。ウソだと思うなら係員に言って下さい」と、会員が協力しない旨を伝えたら引き下がったが、どうやら他の座席が埋まっていたための座席狙いだったようだ。

こういうところからも女性専用車両と名のつく車両が表向き言われている理由(痴漢対策)とは違う使われ方をしているのがよく分かる。

それ以降は特に何も無く、京都市営地下鉄との乗り換え駅である烏丸駅に到着した。

乗車会終了後、特急サンダーバードの女性専用席に乗車

会の活動としての乗車会はここで終わりだが、この後地下鉄でJR京都駅まで移動して特急サンダーバードの女性専用席に非協力(任意確認)乗車した。

当会では活動範囲を「通勤列車の女性専用車両」に限定しているため、これは会としての活動ではなく「会とは関係のない会員有志による個人的な活動」ということになるが、当会に良くない影響の出ない範囲であればこうした会員各自の(会としてではない)活動も可能である。

今回は乗車会の後にサンダーバードに乗る予定にしていたため、参加者全員分の特急券を事前に購入済み。

券面には「女性のみ利用可」とあるが、そもそも男性の利用を禁じる法律や規定がないため、実際にはこの文言に何の効力もない。

また、特急券を購入する際も厳重に「女性のお客様および同伴される小学生以下の男性のお子様に限り利用できる座席です」と同意を求め、いかにも「ここで男性が”性別を偽って同意”したら犯罪になる」かのように思ってしまう画面が出てくるが、もちろんこれにも実は何の法的根拠もない。

要するに、これらは男性利用禁止と思わせるための「騙し」なのである。

各鉄道事業者が運行している女性専用車両(JR西日本は「女性専用車」表記)についてはすでに「任意協力」であると言うことは世間に知れ渡っているが、女性専用席についてはご覧の有様である。女性専用車両も「任意協力」であるということを反対派が世間に知らせる活動をしなかったら今頃「男性が乗車したら犯罪」という認識が当たり前になっていたかもしれない。

ここまで言うと今度は「防犯対策のために鉄道会社がやっていることを”妨害”するなんて…」という者が必ずと言っていいくらい出てくるが、JR西日本の女性専用席は「女性客寄せサービス」のようなもので防犯対策ではない。

サンダーバードの女性専用席は、2007年にサンダーバード車内で発生した暴行事件の翌日、早速導入が発表されたので防犯対策として設けられたように思われているが、実際には当のJR西日本が「元々女性客からの要望があり、サンダーバードでの事件と女性専用席は直接関係ない」とマスコミに対して発言しており(情報元:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070823-00000923-san-soci=現在はリンク切れ)これは事件に便乗して防犯対策に見せかけ導入したものであると言える。

実際、特急サンダーバードや特急くろしおに女性専用席が導入された際の宣伝文句が「「あったらいいな」からできました」であり、後の2019年に登場したJR神戸線の特急「ラクラクはりま」運行開始の際も、ポスターなどで「ラクラクはりまには、もちろん女性専用席もあります!」などと、女性専用席の存在を宣伝していたので、JR西日本が女性専用席を「客寄せサービス」と位置づけているのはほぼ間違いないだろう。

もっともJR西日本が車内での防犯対策をやっていないかというと、そんなことはない。

サンダーバードやその他在来線特急の車内にも防犯カメラが設置されているし、SOSボタンも設置するなど確かに対策はしているのだが、それに便乗するかのように、かつてのアパルトヘイトを彷彿とさせるような女性専用席を、まるで防犯対策であるかのように設置するのは今すぐにでもやめていただきたいものである。

特急サンダーバードの防犯カメラ

女性専用車の毎日・終日運行や特急の女性専用席の導入などを見ていると一見、JR西日本が痴漢対策に非常に熱心に取り組んでいるかのように思ってしまうが、実際は女性専用車・席については先にも述べた通り「客寄せサービス」としての性格が強い。

だからこそ、こうしたものには「防犯対策」という建前に惑わされることなく反対していく必要があるのだ。

例え百歩譲って、それが仮に本当に防犯対策であると認めるとしても、公共交通機関でやって良いことと悪いことがある。【手段は目的を正当化しない】のだ。

結局、サンダーバードでは車掌による巡回があったのみで、特に問題は無く大阪まで乗車できた。

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【関西】2024年2月 神戸市営地下鉄西神・山手線&北神線&海岸線で非協力乗車会

2024年2月17日に当会の会員が私的に神戸市営地下鉄で非協力乗車していると、女性客から「ここは女性専用車両です」と声をかけられたが移動を拒否したところ、突然髪をつかまれて顔などを数発叩かれるという事件が発生しました。

それを受け、急遽2月25日に神戸市営地下鉄で乗車会を行うことにしました。


名谷駅で起きた事件を受けて急遽乗車会を設定

開始早々に女性客から声かけ

今回は15時に西神・山手線の三宮駅の改札前に集合した。2月17日に女性客に暴行された会員も参加して、まずは15:14発の西神中央行きに乗車することにした。

各自、1日乗車券を買い、自動改札機に通して改札内へ。そこからまずは長い下りエスカレーターを降りて西神中央方面のホームに向かった。

ホームに着くとすでに列車を待つ乗客が並んでいたが、私達はホームをしばらく歩いて列車中ほどにある女性専用車両位置で並ぶことにした。

15:14発西神中央行きに乗車
地下鉄三宮駅ホーム

列車が来るまであと数分ほどある。

並びながら会員の1人がスマホの画像を他の会員達に見せて大阪のJRゆめ咲線ユニバーサルシティ駅の女性専用車位置表示が更新され、さらに”パワーアップ”していると報告。

ご存じの方も多いと思うが、ユニバーサルシティ駅はあの有名なUSJ(ユニバーサルスタジオジャパン)の最寄り駅である。

JRゆめ咲線、ユニバーサルシティ駅の掲示
同左

会員達が「JRもまだ男性排除を諦めてないみたいだな」とか「USJに行く家族連れ恋人などの男性が痴漢するとでもいうのか?」などと話していると、会話内容を聞きつけたのか前に並んでいた女性客がこちらを振り返り「ここ女性専用車両だけど」と声をかけてきた。

会員達がそれぞれ

「分かってますよ」

任意協力で男性の乗車を禁止する法律はありません」

「無用な声かけはトラブルの元!」

などと返すと「承知で乗るんですね?」と言って、また元のように並び直した。

「男性が気づかずに並んでいる」と思って親切心で声をかけてくる女性客(自称)はときどきいるが、今回は私達の会話の内容を聞いて声をかけてきており、明らかに「気づかせてあげよう」という親切心からではない。

一体何のためだったのか?

こちらが承知の上で乗車しようとしていると分かっているなら、声をかけても無駄だと分かりそうなものだが…

西神・山手線 三宮~西神中央

しばらくして、乗車する15:14発の西神中央行きが到着。私達も並んでいた他の女性客らとともに乗車した。

車内は座席がほぼ埋まる程度の乗車率。

そのまま大きな乗車率の変化はなく、何駅か過ぎて列車が新長田駅に差し掛かろうとする辺りで、車掌が肉声で「車内で痴漢や暴力行為などを見かけた場合は車内通報装置によって…」というようなアナウンスをしてきた。

先日の名谷駅での事件も女性専用車両に乗っていた男性に対する女性客の「暴力行為」である。痴漢も犯罪だが暴力も犯罪である。

一部には私達が車内通報装置を扱うことがあることに対して文句を言っているようであるが、車掌の言うように暴力を振るわれたら車内通報装置を扱うのは当然である。

女性専用車両に非協力乗車することと、暴力の被害を受けて車内通報装置を扱うことは全く別の話であって、「女性専用車両に非協力乗車する者は暴力を受けても車内通報装置を扱ってはならない」なんてことを言うほうがおかしい。

地下トンネルを抜け、妙法寺駅で一旦地上に出る。堀割の中にある駅で、ホームの両側はどちらもすぐトンネルである。

ここでふと見ると先ほど三宮駅で私達に声をかけてきた女性客が向かいの座席にまだ座っていた。

妙法寺駅を出てすぐまた地下トンネルに入り、それを抜けると先日、事件のあった名谷駅である。今回ここでは何もなかった。

ここから先、終点の西神中央まで地上区間だが、本日は雨模様で空はどんより雲に覆われている。

そして総合運動公園駅で向かいの座席に座っていた(三宮駅で声をかけてきた)女性客は黙って降りていった。

この辺りから車内は少し空席が増えてきた。

学園都市駅でまとまった下車があり、車内は半分くらいが空席に。

三宮からここまで日曜日の日中ということもあるが、ほとんど立ち客も出ず、およそ痴漢が多発するような混雑にはなっていない。

神戸市営地下鉄では土日も含め女性専用車両が毎日終日運行されているが、こういうところからも痴漢対策という理由が女性専用車両を正当化するための口実であることがうかがえようというもの。

終点一つ手前の西神南駅を出て、私達以外に女性客が10人程度となった状態で15:45に終点の西神中央駅に到着した。

西神中央駅(左右とも)

駅近くのお好み焼き・焼きそばの店で食事

時間的には16時前で食事をするにはやや中途半端な時間だが、私達は乗車前から西神中央で食事タイムを取ることに決めていた。

行き先はこのところ神戸市営地下鉄での乗車会では毎回のように立ち寄っている、西神中央駅近くのお好み焼き・焼きそばの店である。

今回、そのためにわざわざ昼食を抜いてきた会員もいた。

当日の西神中央駅前。小雨が降っていた
西神中央で食事タイム

今回も美味しいお好み焼き・焼きそばを食べながらいろいろな話で盛り上がったのだが、ちょうど前日(2月24日)に当会サイトのニュースのページに2月17日の名谷での事件の記事を公開したところだったので、X(旧ツイッター)の当会公式アカウントのインプレッション数(閲覧数)が急上昇しているところだった。

店に入る前にふと見てみるとその時点ですでにポストのインプレッション数が39万に達していたのだが、私達が店で食事をしている間にどんどん増え、17:30頃に店を出たときには約43万になっていた。

私達が食事をしていた1時間半ほどの間だけで約4万回も閲覧されたことになる。

その後も閲覧数は伸び続け、乗車会の翌日(26日)には60万を超えた。

大変な反響に少し驚きながらも「世間が良い意味で女性専用車両の問題に関心を持ってくれれば…」と思いつつ、私達は再度乗車するために西神中央駅に向かった。

西神・山手線 西神中央~新長田

西神中央駅に戻る
ホームにはすでに谷上行きの列車が入っていた

西神中央駅に戻ると、17:48発の谷上行きがすでにホームに入っていた。

女性専用車両内は私達以外には女性客が5~6人程度いるだけでガラガラ。

車掌が肉声で「まもなく発車します」とアナウンス(女性専用車両には触れず)

隣の車両を見ると座席がほぼ埋まっており、西神中央駅の発車時点ですでに乗車率にはっきり差が出ていた。

冬至の頃に比べるとだいぶ日は長くなってきたが、それでもこの時間になると外はすでに少し薄暗くなり始めている。空はどんより曇ったままで少し雨も降っているようだ。

途中の学園都市駅で何人か乗車してきたが、その中に男性が1人いた。そしてそのまま女性専用車両内に着席。私達はお互いの顔を見合わせ、小さな声で「いいぞいいぞ」などと話していた。

男性客は私達から少し離れたところにいたので私達の声は多分聞こえていないと思う。

しばらく走って、17日に事件のあった名谷駅を再び通りかかったが何も無し。

名谷駅からは地下区間に入って、次の妙法寺駅では隣の車両に立ち客が出始めた。こちら女性専用車両はまだ空席が多い。

列車はさらに進んで板宿駅で先ほど運動公園駅から乗車していた男性客が席から立ち上がった。

ここで降りるのだろうか。

私達は男性の行方を目で追ったが、ホームに降りるのではなく隣の車両に移動して、そこでそのまま乗車し続けた。

どうやら気づかずに乗車していただけだったらしい。

乗車するしないは乗客の意思だからこれは仕方がないが、私達にとってはちょっと残念だった。

そうこうしているうちに列車は18:09に新長田駅に到着。私達はここで海岸線に乗り換えるために下車。

新長田駅の西神・山手線ホームからやや長い通路を歩いて海岸線のホームに向かった。

新長田駅で下車
海岸線ホームへ

海岸線 新長田~三宮・花時計前

西神・山手線のホームから通路を歩いて新長田駅の海岸線ホームに到着。

次は18:20発の三宮・花時計前行きである。しばらくホームで待っていると列車が到着したので乗車。

海岸線新長田駅ホーム
18:20発三宮・花時計前行きに乗車

折り返しのため、発車までまだ数分ほどある。車内は私達以外には女性客が1人だけ。

運転士と思われる職員が車内を通り抜けたが、声かけは無し。

女性専用車両内に私達と女性客1人の状態のまま新長田駅を発車した。

隣の車両もちらほら乗客がいる程度で空いている。

駒ヶ林駅、苅藻駅と過ぎたが女性専用車両は乗降無し。

御崎公園駅で私達以外に唯一乗車していた新長田からの女性客が下車し、代わりに別の女性客が1人乗車してきた。

一方で隣の車両は人が増えてきて、見た感じ座席がほぼ埋まっているようだ。

列車は和田岬駅に到着。今日は日曜日だからかホームにあまり人がいなかったが、平日のこの時間帯は沿線の工場等の従業員の帰宅ラッシュでホームが混雑しており、女性専用車両がガラガラで他の車両が混雑している様子が見られる。

今日も平日ほどではないがすでにこの時点で混雑差が生じている。

和田岬駅からは女性専用車両に2人女性客が乗車してきた。

隣の車両では立ち客が出始めたようだ。

中央市場駅では女性専用車両に10人くらい乗ってきた。全員女性客である。

次のハーバーランド駅で結構降りていく人がいた。中央市場から一駅だけの利用客も少なくないらしい。女性専用車両は再びガラガラになった。

旧居留地・大丸前駅を過ぎ、18:35に終点の三宮・花時計前駅に到着。

三宮・花時計前駅で一旦改札を出たあと、三宮の地下街を数百メートルほど歩いて西神・山手線の三宮駅に到着した。

三宮の地下街を徒歩で移動

西神・山手線・北神線 三宮~谷上

三宮駅18:48発谷上行きに乗車
到着した列車

三宮駅からは18:48発の谷上行きに乗車した。車内は座席が埋まりわずかに立ち客がいる。

次の新神戸駅でややまとまった下車があり、少し乗車率が下がった。

ここまでは西神・山手線だが、新神戸駅を出るとそこから先は北神線となり、車内アナウンスが自動放送に変わる。

新神戸駅発車後に男性が1人車内を通り抜けていった。

新神戸を出ると次は終点の谷上だが、六甲の山々の地下を通るため列車は谷上駅まで約8kmの間ひたすら地下トンネルを走り続ける。

そして長いトンネルを抜け地上に出るとすぐ谷上駅である。

名谷からここまで私達が地下にいる間に日が暮れて辺りはすっかり真っ暗になっていた。

西神・山手線・北神線 谷上〜三宮

18:58に谷上駅に到着すると、同じホームの向かい側から神戸電鉄の三田方面行きの列車が地下鉄からの乗り換え客を乗せて発車していった。

谷上駅は地下鉄と神戸電鉄の共同使用駅である。

ここで会員の1人が谷上駅の駅標のすぐ隣に缶コーヒー、ワンダの広告が出ているのに気付いた。

谷上駅の駅標の隣に朝専用缶コーヒーの広告

ワンダといえばあの「朝専用」缶コーヒーである。

偶然だろうが、女性専用車両を土日も含めて毎日終日しかも短編成で運行している神戸市営地下鉄の駅に朝専用缶コーヒーの広告とは何とも…

いつも当会サイトをご覧くださっている方ならご存知かと思うが、朝専用缶コーヒーは単なる商品名であって別に夜中に飲んでも全然問題ない。

女性専用車両も単なる車両名であって実は何の強制力もないし、マナーですらない。

むしろ鉄道事業者や他の乗客が(男性に)乗らないよう強制したら、そちらの方が実は問題である。

公共交通機関で性別などの属性を理由に定められた運賃を支払っている乗客を排除したり、乗れる車両数に差をつけることは出来ない。

「小学生以下のお子様やお身体の不自由な方とその介護者はご乗車いただけます」と案内されていても、それは「子供や障がい者・介護者以外の男性は乗れない」と勘違いさせるための案内であり、それ以外の男性について触れていないだけで実は誰でも乗れる車両である。

そして、女性専用車両自体も一部政党の人気取り政策として進められたものであり、痴漢対策は建前である。

※議員の方のポストについては公人のため、画像や氏名を隠す処理をしていません

X(旧ツイッター)などを見ていると、未だに

「女性専用と書いてあるのだから、男は禁止。ルールは守れ」

「痴漢がいるからこうなったのに、そのことを棚に上げて差別反対とかいうのはおかしい」

などという意見が少なくないが、こういうのを情弱(情報弱者)というのである。

さらにこういう人々の中には「痴漢対策は建前」「専用はウソ」「女性専用車両をルールには出来ないし、鉄道会社のルールブックである輸送約款にも一切触れられていない」などといくら説明してもひたすら「痴漢対策に決まっている!」「男は禁止!」と言い張る人がいる。

そういう人はいくら説明されても理解できない人なのかも知れない。

説明を理解できる能力がある人ならば「本来、女性専用には出来ないのに『女性専用車両』と表記して乗客を勘違いさせるのは問題」と気づけると思われるが、それが出来ない人もいるようだ。

「本当は女性専用でもないし痴漢対策という理由も実は怪しい」と分かっていながら言い張っているのであれば、いわゆる「構ってちゃん」やネット工作員の可能性もあるが…

さて、先ほど私達が乗車してきた谷上行きはそのまま19:09発西神中央行きとして折り返す。

谷上19:09発の西神中央行きに乗車
谷上駅ホームに停車中の列車

私達は車内に戻り乗務員などの声かけチェックをすることにした。

谷上駅では他の終着駅と同様に乗務員が場所を替わるために車内やホームを移動するほか、清掃員も車内に入ってくる。

以前、谷上駅で「女性専用車両は任意協力」だと知らない清掃員が当会会員にしつこく声かけをしてトラブルになったこともあった。(後に当会会員の抗議により、神戸市交通局側がその清掃員を指導した)

しばらくして運転士と清掃員が車内を通りかかったが、今回は何も言ってこなかった。

(運転士と清掃員の)対応としてはこれで良いのだ。

車内は私達以外ほとんど人がおらずガラガラだったが、発車直前に神戸電鉄の新開地行きと連絡。乗り換え客が10人弱くらい乗って来た。

若い男女も乗ってきたが、車内で何やら話しだし2人とも隣の車両に。本当は移動する必要は無いのだが、やはり「専用」という文言に騙されている。


結局、私達以外に7〜8人程度の女性客を乗せて列車は発車。

発車直後、自動放送で「この列車の前から●両目は女性専用車両です」とアナウンスが流れた。

神戸市営地下鉄では車内や駅の放送などで女性専用車両の案内は行わないのが基本だが、北神線だけ扱いが異なるようだ。

地下トンネルを延々と走って次の新神戸駅に到着すると、新幹線からの乗り換えと思われる乗客が多数乗車してきた。

乗車してきたのは全員女性で、車内の男性はやはり私達だけのようだ。

ここで多くの座席が埋まったがまだ少し空席がある。

新神戸駅を出て19:19に三宮駅到着。今回はここで終了とした。

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【関西】2024年1月 神戸市営地下鉄西神・山手線&北神線&海岸線で非協力乗車会

2024年1月14日、朝の神戸市営地下鉄で乗車会を行いました。

前日の1月13日から大学共通テスト実施期間中であり、警備が強化されていると思われることから、男性への声かけがないかどうかのチェックの意味もあり、今回の実施となりました。


大学共通テスト期間中の神戸市営地下鉄で非協力乗車

朝の三宮から

1月14日朝7時15分。普段は多くの人々で賑わう神戸の中心地である三宮もこの時間ではまだ行き交う人もまばらである。

早朝の三宮。人通りもまだ少ない
地下鉄三宮駅への入口

今回は朝の神戸市営地下鉄での乗車会だ。

神戸市営地下鉄では過去に何度も乗車会を行ってきたが、そのほとんどが日中から夕方または夜間の時間帯であり、今回のように朝早い時間帯の神戸市営地下鉄での非協力乗車はこれまであまりやってこなかったように思う。

集合場所の地下鉄三宮駅の改札口に到着したが、やはりここも人の姿はまばらである。

今日が日曜日の朝だからということもあるかもしれないが、150万人都市である神戸の中心部の地下鉄駅とは思えないような静けさである。

人の少ない地下鉄三宮駅改札前

今回も1日乗車券を使用する。これを使えば改札を出ずに同じところを何度往復しても不正乗車にはならない。

以前の乗車会でも1日乗車券を使用したが、今回も乗車券のデザインは同じで現在の神戸市営地下鉄北神線の前身である北神急行電鉄から受け継いだマスコットキャラクター達の絵柄である。

1日乗車券

やがて7:30になり、参加予定者も全員揃ったので改札内に入ることにした。

三宮〜西神中央

1日乗車券を自動改札機に通して改札内に入ると、そこから長いエスカレーターを降りてまずは西神中央方面のホームへ。

私達がホームに降りると、すぐに7:34発の西神中央行きがホームに入ってきた。

長いエスカレーターでホームへ
到着した7:34発西神中央行き

今回の乗車ルートは以下の通りである。

  1. 三宮〜西神中央
  2. 西神中央〜谷上(途中、新長田、湊川公園で後続乗り換え)※谷上で休息
  3. 谷上〜西神中央 ※西神中央で昼食
  4. 西神中央〜新長田
  5. 新長田(海岸線)〜ハーバーランド
神戸市営地下鉄の路線図

まず最初にホームに到着した7:34発西神中央行きに乗車した。女性専用車両内は空席が目立つ。両隣の車両も座席が埋まっている程度。見た限り男性は私達だけのようだ。

三宮駅を出て県庁前駅、大倉山駅、湊川公園駅と過ぎるごとに少しづつ人が降り、さらに空席が増えてきた。

新長田駅からは隣の車両に体育会系の部活動と思われるジャージ姿の女子学生グループが多数乗車してきた。

ホームに並んでいる時点でその位置にいたので、私達を避けたとかではなく最初からそこの車両に乗るつもりだったのだろう。

谷上寄り(進行方向後ろ)の隣の車両は新長田駅から乗車した女子学生グループも含め、かなり立ち客が多く混んでいる。こちら女性専用車両は相変わらず空席が目立つ。

板宿駅発車後に車掌が肉声で「車内での迷惑行為を見かけられましたら、乗務員までお知らせください」と短くアナウンス。

筆者は普段、通勤などで毎日この路線を利用しているわけではないので、普段からこの辺りで必ずこの放送をしているのか、それとも昨日(1月13日)から大学共通テストの期間のため、警備強化の一環でやっているのか、どちらかはわからなかった。

ここまでずっと地下を走り続けていたが、妙法寺駅のすぐ手前で地上に上がりそのまま到着。妙法寺駅は駅のホームの部分だけ地上で、発車するとすぐまた地下トンネルに戻る。

隣の車両の女子学生のグループはまだ乗っている。女性専用車両があるのにわざわざすぐ隣の車両に乗車するあたり、特に女性専用車両の存在を意識していないようだ。

インターネット上では「女性専用車両があるのに乗らない女性」に対して「専用車両行けや!」と怒鳴り散らかす男性がいるというような話がたまに出るので、一応念のために言っておくと当会は女性専用車両に乗らない女性がいるからといって「女性専用車両に行け!」などと命令するような団体ではない。

公共交通機関において正当な運賃を支払っている以上は乗客がどの車両に乗ろうとそれは自由であり、女性が女性専用車両に乗らないからといって「女性専用車両に行け!」と命令するようなことは決してあってはならないと思っている。

もちろん男性についてもどの車両に乗車しようと自由であり、男性であるというだけで排除される謂れはないと考えている。だからこそ非協力乗車も行うのである。

妙法寺駅の次の名谷みょうだに駅の手前で再び地上に上がり、ここからは終点の西神中央駅までずっと地上区間である。地上に上がると駅も車両も、もう地下鉄と言うよりどこかの私鉄路線のような雰囲気である。

名谷駅を発車すると高架に上がり、車内に朝日が差し込んできた。

地下区間を走ってきた後で車内に日光が差し込んでくるときに感じる開放感のようなものは一体何なんだろうと、ここを通る時にいつも思う。

地上に上がり、車内に光が…

先ほど乗車会の前に三宮の市街地を歩いていたときはまだ十分に日が昇っておらず寒かったが、しばらく地下にいる間にすっかり日が昇って辺りはすこぶる良い天気になっていた。

今は1月なので暖かくなってくるのはまだ先だが、何だかまるで春先のような雰囲気だった。

学園都市駅のホームには警察官がいた。おそらく大学共通テストシーズンだからということで痴漢防止のため配置され、警戒に当たっているのだろう。その次の伊川谷駅でもやはり警察官がいた。

私達も痴漢は卑劣な行為であると思うし、それに対する警戒を強化すること自体に異論はない。

むしろそういう輩はどんどん取り締まっていただきたいと思うが、大学共通テストシーズンに便乗して女性専用車両を新たに始めた都営大江戸線のような例は言語道断である。

※議員の方のツイートについては公人のため、画像や指名を隠す処理を行っていません

女性専用車両は痴漢対策を建前にした差別であり、今回私達がこの日程で乗車活動をしているのも都営大江戸線のような便乗拡大などあってはならないと考えているからだ。

車内はだんだんと空いてきて、いつしか私達の他は女性客が10人くらいになっていた。

隣の車両の女子学生の集団はまだ乗車していたが、終点一つ手前の西神南駅で全員降りていった。

西神南駅を出てさらに神戸の郊外の山と住宅地と田畑が入り交じる風景の中を走って8:06に終点の西神中央駅に到着。列車はここで谷上方面行きとして折り返すが、私達はしばらく車内に留まり、乗務員が声をかけてこないか確認することにした。

終点で折り返しをする関係で車掌と運転士が場所を替わるためにホームや車内を歩いて移動するので、私達が乗車している女性専用車両の前や車内を通ることになるのだ。

しばらくして乗務員がやってきたが、素通りしただけで声掛けは無し。これで良いのだ。

西神中央駅に到着

西神中央〜谷上

トイレ休息を挟み、ホームに停車中の8:12発新神戸行きに乗車。

車内は私達以外に十数人程度で空いている。

先ほど西神中央駅に向かって乗車していた際も学園都市駅や伊川谷駅で警察官の姿があったが、ここ西神中央駅でも警察官が私達の前を通り過ぎていった。

その警察官も女性専用車両に乗車していた私達には声をかけてくることはなかった。

警察の方でも「女性専用車両は任意協力であり、男性の乗車を拒否できない」ということが情報として共有されているのかもしれない。何にしろこれは良いことである。

警察官が過ぎ去った後、私達の向かいの座席に座っていた女性客が「ここは女性専用車両です」と声をかけてきた。

会員達が各自「知っています、法律はないです」「(警察官が通られたので)警察に言われたら?」と言ったら「分かって乗っておられるならいいです」と言って引き下がった。

たまにこういうことを言ってくる人がいるが、この発言の意味が分からない。

分かって乗っているなら何がいいのか?逆に分かって無くて乗っていたら何が良くないのか(駄目なのか)?

通常の事柄であれば『分かって乗っているのならいい』のであれば、それはすなわち『やっていいこと』であるわけだから『分かってなくて乗っても良い』はずである。

『分かって乗っているならいいが、分かってないなら乗っては駄目』などという理屈は通常ありえない。

今回は女性客がすぐに引き下がったからよかったものの、それが発端で大騒ぎになったらダイヤが乱れかねない。大学共通テストシーズン中でもあることから、テストに影響が出たらどうするのか。

そう言うと「乗る男性が悪い。男性が乗りさえしなければトラブルにならない」などと言い出す者が必ず出てくるが、これでは任意協力の車両に『【女性専用】車両』などという虚偽表示を出して、法に触れないようにしながら男性を完全に排除しようとする鉄道事業者の思う壺である。

また、仮にダイヤ乱れが生じたとしても原因は当会ではない。

任意協力で実は誰でも乗れるにも関わらず、鉄道事業者が『【女性専用】車両』などという表記を出して、いかにも「男性は乗車してはいけない」と乗客に勘違いさせるからトラブルになるのである。

当会としても今回の乗車会を行うに際しては少し気を遣ったものの、やはり先にも述べた通り「大学共通テストシーズンで痴漢を警戒しよう」というかけ声から「もっと女性専用車両を増やそう」とか「もっと男性が乗らないように声かけを強化しよう」につながるようでは困る。

だからこそ今回、乗車会を実行することにしたのだ。

列車は定刻通り西神中央駅を発車した。

次の西神南駅で10数人程度乗ってきた。まだ空席がある。

学園都市駅あたりから立ち客が出始めるが、今のところ両隣の車両も似たような乗車率。

名谷駅のあたりでもまだ立ち客は僅か。

妙法寺駅を出たあたりで「迷惑行為等を見かけられた場合は、非常通報装置でお知らせください」と車掌が肉声でアナウンス。

確か先ほどの西神中央行きの電車でも板宿駅を出たあたりでこういう放送をしていたが、やはり大学共通テスト期間中だからなのか。

新長田駅に8:32着。ここで後続乗り換えのため下車した。理由はいつも言っている通り、【少しでも多く任意周知するため】である。

新長田駅で後続列車を待っている間に反対方向(西神中央行き)の列車が来たが、空いている。

新長田駅からは8:38発新神戸行きに乗車した。こちらもそれほど混んでいない。

次の長田駅で空席が出たので着席した。隣の車両は立ち客の姿が見られる。

隣の車両には制服姿の女子学生の姿も見られた。

先ほど最初に乗車した三宮駅7:34発の列車でも、隣の車両に体育会系クラブ活動の女子学生と思われる集団が大勢乗っていたが、先にも述べた通り公共交通機関において定められた運賃を支払っている限りは男女問わず誰がどの車両に乗車しようと、それは自由であるべきである。

だから女性専用車両の隣の車両に女子学生が乗車することについても、当会は別に文句を言うつもりはない。乗りたい車両に乗れば良いのだから。

しかし一方で女性専用車両が比較的空いていて、隣の車両に女子学生が普通に乗車しているということは女性専用車両を痴漢対策として見るなら「極めて非効率である」ということだ。

当然、女性専用車両を導入しても痴漢は減らない。女性専用車両以外の車両で痴漢が起きるだけで犯行現場が変わるだけだからだ。

だからこそ、女性専用車両賛成派や一部の鉄道事業者は痴漢が減らなくても女性専用車両を正当化できるようにするため「女性専用車両は一時避難のシェルターだから痴漢が減る減らないは関係ない」などと言いはじめたのである。

しかもその上、本当に男性を乗車させないよう強制したら法的にもまずいので、鉄道事業者は『お客様の任意協力』ということにして法に抵触しないようにしながら、『【女性専用】車両』と表示して法的強制力があるかのように見せかけているのだ。

これだけ見ても女性専用車両というものがいかにおかしいか分かろうというものである。

世間は女性専用車両=痴漢対策で思考停止しているから、現在まで約20年間にも渡ってこのようなものが当たり前のように存在し続けることが出来ているのであろう。

そして現在でも、女性専用車両推進派の公明党や共産党などが「自らの実績」として女性専用車両の導入拡大を挙げている。

※議員の方のツイートについては公人のため、画像や氏名を隠す処理を行っていません

女性専用車両は痴漢対策と言いつつ、実際はそういう理由で推進されて来た経緯がある。そして鉄道事業者やマスコミは決してそのことを言わない。

そのためか現在でもX(旧ツイッター)などには「女性専用車両を無くしたいんだったら、痴漢をなくせば無くなりますよ。反対派はそんなことも分からないのですか?」などという情報弱者丸出しの(しかもその自覚が全くない)ポストが未だに散見される。

偏向マスコミや鉄道事業者の言うことしか見ず(聞かず)それを鵜呑みにしていればこんな風になってしまうのも無理はないだろう。

8:44に湊川公園駅に到着。ここでも後続列車に乗り換えを行った。

しばらくしてやってきた湊川公園駅8:48発の谷上行きに乗車。車内は座席が埋まっている程度。

そのまま数駅ほど過ぎて、三宮駅で多くの乗客が下車。車内は空席が多くなった。

次の新神戸駅で若干乗客が入れ替わるも乗車率に変化なし。

ここまで西神・山手線を走行してきたが、新神戸駅から先、谷上駅までは北神線となる。

新神戸駅から谷上駅までは1駅だが駅間距離は約8㎞近くもあり、ひたすら長い地下トンネルを走り抜けて谷上駅に到着する直前で地上に上がり、そのままホームに滑り込む。

9:04に谷上駅に到着。ホームに降りると目の前にホーム上連絡の神戸電鉄の三田方面行きが発車待ちしており、すぐに発車していった。

谷上駅に到着(写っている車両は神戸電鉄)

谷上~西神中央

谷上駅で下車した後、いったん改札を出てそこで各自自由行動とし、10:00にまた改札口に再集合することにした。

谷上の駅前風景

他のメンバー達がどこへ行ったのかは知らないが、筆者は谷上駅の周辺を軽く一周した後は改札内に戻り、駅のコンコースにある「日本一標高の高い地下鉄駅」の看板を見た後、暖房の効いたホームの待合室でスマホを見て過ごした。

「日本一標高の高い地下鉄駅」の看板には1日乗車券に描かれていたキャラクター達の他に今回は期間限定(?)でなぜか長野県のアルピコ交通(松本電鉄)のキャラクターが「登場」していた。

谷上駅コンコースの看板
谷上駅10:11発に乗車

予定通り10時に再集合し、谷上駅10:11発の西神中央行きに乗車。

終着駅の折り返しのため、発車までしばらく時間がある。車内で乗務員などによる声かけが無いか見ていたが、乗務員は通り過ぎただけで何も言ってこなかった。これで良いのだ。

谷上駅発車後すぐ「この列車の前から4両目は女性専用車両です」と自動アナウンス。

神戸市営地下鉄は車内や駅構内での女性専用車両案内放送は基本していないが、谷上駅の構内放送と谷上駅発車直後の車内アナウンスだけは例外である。

長い地下トンネルを走り、次の新神戸で立ち客が出始めた。

しかし、新神戸駅からひと駅の三宮駅で多数降り、車内は再び空席が目立つようになった。

新神戸駅と言えば新幹線との連絡駅であるが、どうやら新幹線からの乗り換え客が神戸の中心地、三宮駅までひと駅だけ地下鉄を利用しているようである。

その後は特に何事も無く名谷駅から再び地上区間に上がって、快晴の神戸市郊外を駆け抜けた。

学園都市駅辺りからはさらに乗客が減ってガラガラになり、私達以外に数人程度女性客が乗っているだけになっていた。

10:54に終点の西神中央駅に到着。

西神中央駅で改札を出て、私達は近くのお好み焼き・焼きそばの店に入ることにした。

以前の乗車会でもこの店に入ったことがあるが、そのときに食べた焼きそばが美味しかったので今回もまた同じ店に入ることにした。

当日の西神中央駅。良い天気である
昼食は焼きそば

やはり、仲間が集まって食事しながらいろいろ話し出すと会話が盛り上がり、時の経つのも忘れてしまう。

最初に頼んだ焼きそばが無くなると追加でまたいろいろ注文し、気がついたらすっかり長居してしまった。

しかし、こういう楽しみがあるからこそ、また活動に参加しようと思うのである。

当会では随時新規入会者も募集しているので、入会希望者は入会申し込みフォームよりお願いしたい。

西神中央~新長田

美味い焼きそばで腹を満たした私達は西神中央駅に戻り、すでにホームに入っていた14:29発新神戸行きに乗車した。

車内は私達の他、女性客が4~5人程度乗車しているだけだった。

しばらくして発車時刻間際になると、次々と女性客が乗車してきて私達以外に十数人ほど乗車した状態で西神中央駅を発車した。

今度は途中の新長田駅まで乗車して、そこから海岸線に乗り換える。

しばらく地上区間を走り、名谷駅から地下に潜って新長田駅まで乗車したが特に何事も無し。

新長田駅には14:49到着。

新長田駅の西神・山手線ホームから海岸線のホームまでは地下通路を少し歩く。

新長田駅で下車
海岸線ホームまで通路を歩く

新長田~ハーバーランド

しばらく歩いて海岸線のホームにたどり着くと、しばらくして15:00発三宮・花時計前行きが到着。

ホームにいた数人の女性客とともに乗車。

海岸線はここ新長田駅が終点ですべての列車が三宮・花時計前駅に向けて折り返す。私達はここでも乗務員の声かけがないか、車内で意識して見ていた。

しばらくして運転士と思われる職員が車内を通りかかったが、私達には何も言ってこなかった。これで良いのだ。

海岸線の列車

やがて発車時刻となり、列車は私達以外に3人の女性客を乗せた状態で新長田駅を発車した。

発車後隣の車両を見てみたが、そちらもやはりガラガラのようである。

今回の乗車会はこの先、海岸線のハーバーランド駅で終了の予定である。

しばらく走って駒ヶ林駅、苅藻かるも駅と過ぎていったが、若干の乗り降りがあるだけで車内がガラガラであることに変わりは無い。

御崎公園駅辺りから、ややまとまった人数乗車してくるようになったが、それでもまだ女性専用車両は空席が多い。隣の車両も半分くらい座席が埋まった程度のようだ。

和田岬駅では結構な数の人がホームに列をなしていて、そのほとんどが女性専用車両以外の車両に乗った。女性専用車両に乗ってきたのは女性客が1人だけ。女性専用車両は相変わらずガラガラだが隣の車両は立ち客も出始めているようである。混雑とまではいえないものの、乗車率の差がはっきりとしてきた。

さらに中央市場前駅では女性専用車両にも女性客が5~6人くらい乗車してきた。隣の車両はさらに立ち客が増えたようだ。

今回、西神・山手線や北神線も含め、ここまで私達以外の男性客の乗車を全く確認していない。

結局、私達以外の男性客の乗車を全く確認できないまま、列車は乗車会終了予定のハーバーランド駅に到着。私達は全員下車した。

ハーバーランド駅の駅標
ハーバーランド駅ホーム

乗車会終了後にとんでもないことが判明

今回の乗車会では男性の乗車は確認できなかったものの、声かけについては西神中央駅で停車中に女性客が声をかけてきたこと以外は特に何事も無かったわけだが、私達はここでとんでもない事実を知ることになる。

メンバーの一人が降りたホームで何気なく列車の発車時刻案内を見ていると、その下に張り紙があるのに気づいた。張り紙自体は別に珍しくないので最初は特に気にとめていなかったのだが、よく見ると…。

「安全確保のため女性専用車両の扱いを12時00分~19時00分の間中止いたします」…

つまり今、新長田駅から私達が乗ってきた列車についても女性専用車両は【中止】されていたのである。

私達はそれを知らず、ハーバーランド駅で下車してから気づいたのだ。

はあ…?

女性専用車両が中止されていたのは海岸線だけであり、西神山手線や北神線では女性専用車両は運行されていたので、今回の乗車会がすべて「空振り」だったわけではないのだが、それにしても…

中止されていたことに気づかず、乗車を終えてから気づいたというのは多分、今回が初めてではないだろうか。

神戸市営地下鉄では先ほども少し触れたとおり、谷上駅の構内放送と谷上駅発車直後の車内アナウンスを除き、放送による女性専用車両の案内は基本していない。

だから今日、海岸線で女性専用車両が日中解除になっていることも張り紙のみで告知していたのかもしれないが、恐らく私達だけでなく、他の乗客もこのことは全く知らなかったと思われる。

女性専用車両に男性は私達以外誰も乗らず、しかも途中駅から明らかに女性専用車両だけが空いている状態になっていた。

神戸市交通局側も沿線イベントによる混雑を予想して日中の女性専用車両を中止しているのだろうが、そもそも痴漢対策というなら「混雑するから中止」というのでは本末転倒である。

ましてや張り紙の中止理由が『「安全確保」のため』と書くということは、裏を返せば普段は『混雑時の安全確保と女性専用車両が相容れないものと承知しながら実施している』と堂々と言っているようなものであって、何をするにしても『安全第一』が徹底される昨今の社会において、これはとんでもない話である。

さらには解除・中止になっていることを(恐らくは)誰も知らず、女性専用車両だけが空いている状態であった。

今回、乗った列車は全体の乗車率はそれほど高くなかったが、仮にこれが安全確保が難しいレベルの混雑になったとしても、やはり多くの乗客が女性専用車両を避けて乗ることになるだろう。

また海岸線では普段、特に日中はほとんど混雑しないにも関わらず、わずか4両編成の列車に土休日も含めて毎日・終日女性専用車両が設定されている。

それなのに「混雑が予想される時だけ中止」では、一体何のための女性専用車両なのか分からない。

「痴漢対策をするな」とは当然言わないが、もはや何のためなのか分からなくなっているような女性専用車両は廃止するべきだ。

いつも当会が述べている通り、女性専用車両は一部の政党や政治家の実績作り、選挙アピールのためのものとなってしまっている。

神戸市営地下鉄の女性専用車両もそうした背景があるが、こうしてみる限り痴漢対策を名目に一部政党の人気取り政策として導入された女性専用車両が、およそ痴漢対策とは思えないような状態で存在し続けているように思う。

ハーバーランド駅の改札を出て地上に上がると、すぐ目の前にJR神戸駅がある。

今回の乗車会はここで終了・解散とした。

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2022年12月 関西本部:阪急京都線とJR京都線で非協力乗車会

2022年12月15日、阪急京都線とJR京都線の大阪~京都間を往復しました。

阪急京都線では途中の駅から男性客が乗車してきてずっと車内にいたのですが、後から女性専用車両の表示に気づき移動しようとしたため、たまたま隣にいた会員が「移動する必要はない」ことを伝え、それからしばらくその男性客と車内でいろいろ話をしていました。

JR京都線は今では乗務員や女性客からの声掛けもなくなり、今回も車内は非常に静かでした。


ダイヤ改正直前の阪急京都線で乗車

今回のルート

  1. 阪急京都線 大阪梅田→烏丸
  2. (徒歩 烏丸→四条)京都市営地下鉄烏丸線 四条→京都(女性専用車両なし)
  3. JR京都線 京都→大阪

阪急京都線 大阪梅田〜烏丸

私達は阪急大阪梅田駅19:20発、京都河原町行き通勤特急に乗るために女性専用車両乗車位置に並んだ。

ラッシュ時ということもあり、ホームには多数の人が並んで列車を待っていた。周囲の女性客からの声掛けはなし。

当日の大阪梅田駅の改札口
私達が乗車したのは19:20発の通勤特急

しばらくして19:15頃、通勤特急がホームに入ってきた。

阪急京都線の特急・通勤特急はその多くがクロスシート車両(新幹線やJR特急のような向かい合わせのシート)で運行されている。

ドアが開くと、筆者と会員Aは4人がけのクロスシート座席の窓側に、会員Bは少し離れたところに1人で着席した。

ホームで並んでいた人が車内になだれ込み、あっと言う間に通路まで人でいっぱいになった。

そして筆者と会員Aの隣(通路側の席)にも普通に女性客が座ってきて、特に私達のことを気にする様子もなく、スマホを見始めた。

阪急京都線のクロスシート
大阪梅田駅停車中の車内

ひと昔前なら、車内が混んでいても私達の周りだけ人がいないエリアができたり、「ここは女性専用!」と騒ぎ出す女性客が出てきたり、さらには乗務員がやってきて「ご協力を」「お断りします」の問答になったりしたものだが、それからすれば今は随分と変わったものである。

これも、今までの反対派の活動の成果と言えるのかも知れない。

しかしここで乗車活動をやめてしまったら時間の経過と共に少しずつまた元に戻って行ってしまう。

だから乗車活動にはこれからも力を入れていく必要がある。

もちろん私達の最終目的は女性専用車両の全廃だが。

やがて出発時刻となり、列車は大阪梅田駅をゆっくりと発車した。

梅田発車直後に女性専用車両の案内アナウンスが車内に流れ、さらに中津駅の脇を通りすぎると、列車は淀川を長い橋梁で渡っていく。

そして、渡り終えるとすぐ次の停車駅十三じゅうそうに到着。

十三からも結構乗ってきたが、その中に確認しただけで男性が2名いた。

その男性客はそのままつり革を持ち、車内に留まるようだった。

十三発車後にも自動音声の女性専用車両アナウンスが車内に流れた。

十三を出ても、まだ辺りは大阪の市街地である。

夜の市街地の中を快調に走り、南方みなみかたと崇禅寺を通り過ぎて鉄道高架化工事区間を進み、やがて列車の速度が落ちてきたかと思うと、淡路駅もゆっくりと通過した。

阪急京都線では(2022年12月15日時点で)特急と通勤特急に女性専用車両が設定されている。

特急は淡路に停まるが、西院と大宮は通過する。一方、通勤特急は淡路を通過するが、西院と大宮には停まる。

今回の乗車会の2日後、12月17日のダイヤ改正から京都線の女性専用車両は通勤特急のみの設定となる。

つまり千里線との乗換駅である淡路に停まる列車からは女性専用車両が全く無くなるうえに、通勤特急自体も平日の朝のみの1日3往復だけになる。

これまで、阪急京都線では平日の特急と通勤特急に終日女性専用車両が設定されていたが、これにより関西の終日運行路線の1つがなくなることになる。

列車は再び速度を上げて次々に駅を通過し、19:36に茨木市に到着した。

反対側のホームに大阪梅田行きの通勤特急が停まっていたので、女性専用車両に男性の姿はないかと見ていたが、ロングシート車(通勤電車に良くある、横長のシートの車両)だった。

阪急京都線ではロングシート車は特急や通勤特急であっても女性専用車両設定対象外である。

茨木市を出て次の停車駅高槻市に到着するあたりから、立ち客が減り車内は少し空いてきた。

そして列車は大阪府から京都府に入り、長岡天神でさらに乗客が降りて、車内は空席が出始めた。

十三からの男性客はつり革をもって立っていたが、車内が空いてきたのでたまたま(筆者から少し離れたところで着席していた)会員Bの隣に座った。

しばらくすると、その男性客と会員Bが話をしているのが聞こえた。

後で会員Bから聞いたのだが、その男性客が女性専用車両と気づいて移動しようとしたため、移動する必要はないことを伝え、女性専用車両は任意であるということを、過去の裁判例なども交えて話したとのこと。

当会では「乗車活動中に他の乗客には原則こちらから話しかけない」という内部ルールがあるが、これはあくまで「こちらから他の乗客に喧嘩を吹っかけるようなことはしない」という意味であり、今回のようなケースについて話しかけることを禁じているわけではない。

その会員Bが男性客に話した「過去の裁判例」でも「女性専用車両は任意協力でしかなく、男性に乗車しない義務や乗車した場合の罰則なども無いため、不当な差別には当たらない」という解釈がなされている。

世の中にはこれを「女性専用車両は問題ないとすでに裁判で結論が出ている」などと都合よく解釈する女性専用車両賛成派がいるが、判例はあくまで「任意協力でしかないから問題ない」としているだけで、男性の乗車を禁ずる車両が認められているわけではない。

つまり、男性の乗車を禁ずることは出来ない車両だからこそ「問題ない」のである。

逆に言うと、強制したら問題になるようなものを「任意協力」を逃げ道にしてまかり通らせているだけなのである。

だからこそ、男性が乗っても構わないし、また男性がどんどん乗る必要があるのだ。

その男性客は結局、自身が降りる予定の駅まで女性専用車両内にとどまり、会員Bと話をしていた。

次の桂で私達の隣の通路側の席に座っていた女性客も降り、車内は半分くらい空席になった。

桂発車直後、男性が1人通り抜けていった。

桂を出ると西京極を通過して、その先で地下に潜る。

地下区間に入って最初の駅西院に停車。

地下区間に入って最初の駅、西院

大宮にも停車して烏丸からすまには20:02到着し、私達はここで乗り換えのため下車して徒歩で京都市営地下鉄烏丸線の四条駅まで移動した。

乗車会当日の烏丸駅
12/17以降、女性専用車両ステッカーは新しいものに貼りかえられた(後日撮影)

阪急烏丸駅から地下鉄の四条駅までは、地上に上がることなく地下通路を歩くだけで行くことができる。名前は違うが、連絡駅のようなものだ。

京都市営地下鉄には女性専用車両の設定は全くない(これで良いのだ)。あくまでJR京都駅まで移動するための乗車である。

烏丸から地下鉄の四条駅まで徒歩で移動
京都市営地下鉄の車両

JR京都線 京都〜大阪

次に京都駅から発車する大阪方面の女性専用車設定列車は20:28発の西明石行普通で、私達がホームに上がるとすでに入線していた。

JR京都駅20:28発の西明石行に乗車
ホームに上がるとすでに列車が入線していた

車内は座席がほぼ埋まるくらいの乗車率で、私達はつり革をもって立って乗車した。

しばらくすると「先行列車が遅れているため発車が少し遅れております。信号が変わり次第発車します」とアナウンスが流れ、結局3分ほど遅れて20:31頃に発車した。

京都発車後、車掌が肉声で女性専用車の案内アナウンスをした。

車掌によっては終日であることを強調したりする人もいるが、この車掌のアナウンスは通り一遍の形式的なものだった。

次の西大路でややまとまった下車があり、その次の桂川あたりで早くもガラガラになり始めた。

つり革をもって立っていた私達も空いた席に着席することにした。

車内は至って静かである。以前は男性が乗車したら大騒ぎになることもしばしばだったが、それに比べると今は静かになったものだ。もちろんだからと言って乗車することをやめればまた少しずつ元に戻って行くだろう。これからは、いかに乗車する男性を増やし、女性専用車両を形骸化させていくかが、課題となるだろう。

車内は私達以外に女性客が十数人といったところか。

よく見ると車内端の方に男性客が1人着席しているのが見えた。

列車は大阪府に入り高槻で少し乗ってきたが、ガラガラであることに変わりはない。

高槻を出てから、また女性専用車アナウンスが入った。茨木でも乗客が降りて、さらにガラガラになり、岸辺では私達以外に4〜5人程度になった。

そして吹田でその残っていた女性客も降りて、私達以外には吹田から乗ってきた女性客が1人だけになった。

ガラガラの車内

新大阪で数十人くらい乗って来て車内は再び賑やかになった。といっても、まだ半分くらい空席である。

淀川を渡ると、列車遅延のお詫び放送が入った。京都駅発車時点で3分ほど遅れていたが、まだ回復していなかったようだ。

程なくして21:22ごろ大阪駅に到着し、私達は乗車会を終了とした。

大阪駅に到着。ここで終了とした