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2024年9月 名古屋市交通局訪問の報告

2024年9月30日名古屋市交通局を訪問しました。

前回訪問してから5年ほど経っており、この度再度申し入れを行うことにしたものです。



名古屋市交通局の場所

名古屋市交通局の最寄り駅は地下鉄名城線の名古屋城駅。

かつて「市役所」と呼ばれていた駅である。

その名の通り、名古屋市役所へはホームから地上に出ること無く、改札を出て地下から直接入ることができる。

交通局はその市役所の中にあるのだが、今回訪問したのは福山代表と会員B。

本当は3名以上で訪問したかったのだが、交通局側から2名までという制限が付いたので今回はこの2名での訪問となった。

今回の訪問で申し入れたこと

今回は主に以下の内容について、要請や申し入れを行った。

  1. 「女性専用車両」という名称があらゆる誤解やトラブルを招く要因となっているため、可及的速やかに女性専用車両を廃止すること。

    さらに、すぐ廃止できないのなら、以下のことを実施していただきたい。

  2. 名古屋市営地下鉄の場合、他の鉄道事業者の運用と大きく異なる点として、障害者の男性が単独で乗車出来ないかのように「女性が介護者として同行する障害のある男性」「障害のある女性に介助者として同行する男性」の場合は乗れるといった表記をしているが、これは「一定の配慮が必要な男性などが乗車されていることもございますがご理解をお願いします」と表示が併記されていることから不要であり、早急に削除していただきたい。

  3. 熊本市電の「女性優先車両」のように強制力を持たない車両であると乗客が理解できる名称へ速やかに変更していただきたい。

  4. 女性専用車両は男性の任意協力に基づいて運行している旨を目立つ方法で駅ホームや車両内外に表示し、合わせて案内を行っていただきたい。

  5. 女性専用車両の表示に従来の「小学生以下の男児」「障がい者とその介護者」以外に
    ●高齢男性
    ●子供連れの男性
    ●その他配慮が必要な男性(LGBT等)
    を加えていただきたい。

  6. 犯罪にあうのは女性のみではない。加害者は男性のみでもない。あくまで「総合的な安全性を重視」した犯罪対策を行っていただきたい。具体的には
    ●すべての地下鉄車両に防犯カメラを設置してください
    ●警察官や犯罪に遭遇した人が被害を申告しやすいような体制を構築してください。

  7. 統計的根拠から男性全体を属性により「推定犯罪者」であるかのように仮定し、特定の車両の利用を制限することは人権侵害であり、憲法で定められた男女平等の理念から大きく逸脱し、現代社会が推進しているジェンダー平等の理念とも逆行するものであることを認識していただきたい。

まず、女性専用車両の廃止について「差別であること」そして差別に当たるから「任意協力ということにしてそのことを乗客には知らせず、強制であるかのように思わせて運行していること」について、当会から

「当然ながら防犯対策をするなとは言わないが、やり方というものがある。防犯対策を理由にすれば何をやっても良いわけではない。公共交通機関は誰でも同じ運賃を支払えば公平に利用できなければならないのが原則であるし、まして名古屋市交通局は公営の事業者である。公営の公共交通機関がこのようなことをやっても良いものか。

導入された当時は「痴漢被害が深刻だからやむを得ない」という理由で反対意見を押し切って導入したが、今では女性専用車両を導入しても痴漢が減らないこと、また「あってもわざわざ乗らない」という女性が少なくないことが判明し、そして車内防犯カメラのほうが【JR埼京線などで痴漢6割減の実績を残す】など「絶対に女性専用車両でなければならない」という理由などないということが明らかになっているのになぜ女性専用車両を任意なのに『〇〇専用』と偽ってまでいつまでも続ける必要があるのか?

と担当者に突っ込んだのだが「女性専用車両にはいろいろな意見があるのは承知しているが、廃止することは考えていない」とのこと。

そして、防犯カメラについては効果を認め、今後推進していくことも明らかにしたものの「女性専用車両とそれらの対策を組み合わせることで、より効果を発揮できるのではないかと考えている」と回答した。

しかしながら「女性専用車両と防犯カメラを組み合わせるとより効果的」などというデータなどどこにも存在しない。

また、私達は効果云々以前に公共交通機関での差別を問題にしているのだが、こうして見た限りでは、名古屋市交通局にはその観点は全く無いようだ(あるいは意図的にスルーしているのかもしれない)

今では全国の多くの鉄道路線で当たり前になった車内防犯カメラも(これは名古屋市交通局に限ったことではないが)当初は「設置費用が莫大だから出来ない」などと、どこの鉄道事業者も口を揃えて「設置できない理由」にしていた。

そしてインターネット上でも、主に女性専用車両賛成派と思われる者達が同じように

「車内防犯カメラは費用が莫大だから出来ない」

「監視カメラごときに何ができる」

「カメラを設置しろとかいうならお前らが金を出せ」(→この理屈だと、女性専用車両を導入させた公明党が女性専用車両に関する費用を出さなければならないことになるが、なぜか防犯カメラなど「女性専用車両の代替案」を出したときだけ、こういう声が上がる)

等と一斉に車内防犯カメラを叩いていた。

しかし、島根県の一畑電鉄(一畑電車)という赤字ローカル私鉄が車内防犯カメラを設置したことから「費用が莫大」というのは単に「女性専用車両に代わって防犯カメラを設置しろ」という声をかわすための”方便”に過ぎないことが判明した。

女性専用車両と防犯カメラを併設すれば、防犯カメラだけの場合よりもさらに費用はかかる。

というのも、女性専用車両の案内掲示類など(老朽化等で)定期的に取り替える必要があるため、会社や路線にもよるが取り替えるたびに数百万円から数千万円ほどかかるという。

この回答を見る限り、名古屋市交通局も「女性専用車両」という名前で利用客に「男性の乗車は出来ない」と思わせて、私達のような反対意見はやり過ごしてしまおうという考えであるようにも思える。

実際(2024年)9月27日に東山線で乗車した時「一定の配慮が必要な男性以外は乗れないんですよ!」と私達に言ってきた女性客がいた。

女性”専用”車両という表記と「一定の配慮が必要な男性は乗れる」(=「それ以外は乗ってはいけない」と誤解させる表示)で、実際に利用客に「男性は乗車禁止」だと思わせているのだ。

しかしこの様子だと、交通局に改善しようという意図は全く見えない。

上記2.の「女性が介護者として同行する障害のある男性」「障害のある女性に介助者として同行する男性」の表記についても、恐らく撤廃する気はないのではないだろうか。

見るからに「(たとえ小学生以下の子供や障がい者などの弱者であったとしても)男性は可能な限り乗せたくない」というのがありありと伝わってくる。

以前は名古屋以外の鉄道事業者でもこのような表記をしている鉄道事業者は多かった。

しかし「障がい者の男性より、健常者の女性を優先するのか?」という異論があったことなどから、関東や関西では今では「障がい者や介護者は(男性だけでも)乗れる」としている。(本当は男性であっても、乗れない人は一人もいない)

ここまでご覧いただいても分かる通り、名古屋市交通局は反対意見を適当にやり過ごして片付けようとしているように見える。当会のことを「極々少数意見だから相手にする必要もない」と思っているのかもしれない。

実際には私達のように実際に動く人間が少ないというだけで、女性専用車両のことをよく思っていない人間自体は決して少なくはないだろう。多数派とまでは言えないにしても。

また、女性専用車両が「痴漢対策のためという正当な理由があって設けられた車両」という社会の思い込みも一因しているかもしれない。

実際は過去に何度も述べた通り、公明党や共産党の選挙対策や実績作りのネタになっており、導入すること自体が目的になっている(つまり実態は痴漢対策でもなんでもなく、ただの差別)ということがもっと世間に知れれば状況もある程度は変わってくるだろう。

※議員の方のポストについては、公人のため画像や氏名を隠す処理をしていません。

こういうと「女性専用車両は御堂筋線事件という悲惨な事件がきっかけでできたものだから、ただの差別だなんてことはない。女性専用車両がどうしてできたか知らないから反対できるんだろう」などと言ってくる者がいるが、女性専用車両賛成派の間で当然の事実のように語られている「女性専用車両の導入は御堂筋線事件がきっかけ」は、2001年頃に現在の女性専用車両が導入され始めてから15年以上も経った2017年頃に突然現れて広まった、根も葉もないデマである。

(参照)女性専用車両の導入は御堂筋線事件がきっかけ」というデマについて

とはいえ、私達も主に会社員などで構成されている市民団体であり、今回のように交通局に直接申し入れを行おうとしても平日は仕事があるので、なかなかそう度々足を運ぶわけにもいかない。

結局、現状では非協力乗車を重ねて反対派の存在をアピールし、交通局が反対派のことを無視できなくするしかないのである。

よく「女性専用車両に乗り込むんじゃなく交通局に直接抗議したらどうだ?女性専用車両に無理やり乗り込んで乗客の女性に文句を言ったって何も変わらないのに」という人間がいるが、これは何も分かっていない人間の言うことである。

私達の目的は乗客の女性に文句を言うことではないということぐらい、分からないものかと…

男性の乗車が多くなってくると一部の女性客が「男が乗っている。交通局は何をやっているのか?男を乗せるな!きっちり仕事しろ!」とクレームをつけることだろう。

しかし女性専用車両と名前はつけていても、実際には強制はできないわけだから交通局としては困るわけである。「任意なのに専用」と嘘をついてやり過ごそうとしても出来なくなるわけだ。

そしてその結果「女性専用車両を設置すると面倒だな…」と鉄道事業者に思わせるようにするしかないのだ。もちろんこういうことをしたからといってすぐ女性専用車両が廃止されるということはないだろう。

しかし、こうすることによって鉄道事業者に今後のさらなる拡大を躊躇わせる効果があることも忘れてはならない。

約1時間にわたってやり取りしたが…

その他、女性専用車両とは直接の関係はないものの男性差別の観点から、名古屋市交通局内のトイレにおいて、女性側のみに通報ボタンがあり、男性側にないことについても申し入れたが、それについては「部署が異なるので直接私達の方でどうこう出来ないが、そちらの方を担当する部署に伝える」とのことだった。

※当然ながら当会男性会員が女性用トイレに侵入して確認したわけではない。女性用トイレは当会女性会員に確認してもらったものである。誤解なきよう。

トイレで犯罪といえばどうしても性犯罪がイメージされがちで「性犯罪は女性が被害者」という固定観念に陥りやすいが、何も犯罪は性犯罪に限ったことではない。

例えば不良やチンピラがおとなしそうな男性をトイレに連れ込んでカツアゲをしたりするような場合も考えられる。

先にも言ったが「犯罪にあうのは女性のみではない。加害者は男性のみでもない。あくまで【総合的な安全性を重視した犯罪対策】を行っていただきたい」ものである。

そのまま約1時間弱にわたって交通局側とやり取りしたが、当会からの質問について文書で回答を求めたが、今の口頭での回答で回答したことにしてほしいと言われ、文書での回答はいただけなかった。

最後に「お忙しいところお時間を取っていただきありがとうございました」と礼を述べて交通局を後にしたが、先にも言った通り、名古屋市交通局は反対の声を「やり過ごす」つもりのようである。

まだまだ名古屋地区での活動を強化する必要がある。

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2024年9月 名古屋市営地下鉄 名城線・名港線と東山線で非協力乗車会

2024年9月30日朝、名古屋市営地下鉄名城線・名港線、および東山線で非協力(任意確認)乗車を行いました。途中何度か女性客からの声かけがあったものの大きなトラブルにはなりませんでした。

しかし、名城線・名港線のあと乗車した東山線の名古屋駅ホームで駅員が私達に個別声掛けしてきたため、その場で抗議しました。


朝の名古屋市営地下鉄線で非協力乗車

今回は名古屋市営地下鉄の栄駅に朝7:00集合。

今回の乗車列車は以下の通りである。

  1. 名 城 線 左 回 り:栄~金山
  2. 名 城 線 右 回 り:金山~栄~名城公園
  3. 名港線直通名城線左回り:名城公園〜東海通
  4. 名城線右回り直通名港線:東海通〜金山~栄~名城公園
  5. 名 城 線 左 回 り:名城公園〜栄
  6.   東  山  線  :栄〜千種
  7.   東  山  線  :千種〜名古屋
  8.   東  山  線  :名古屋〜栄

栄をはさんで、主に金山と名城公園の間を行ったり来たりするルートだが、今回も地下鉄24時間券(1日乗車券)を使用した。

①名城線左回り:栄→金山

午前7時前、地下鉄栄駅名城線ホーム。

まだ朝早いためか人の姿はまばらである。

栄駅、名城線ホームの駅標
7:02発に乗車。朝早いためかまだ人は少ない

まず最初に乗車したのは7:02発の名城線左回り。それほど混んでおらず、女性専用車両内は空席がある。隣の車両は立ち客が出始めているようだ。

声かけはなく、列車は栄駅を発車。

矢場町駅を過ぎ、その次の上前津駅では少し乗車があり、隣の車両との混雑差が目立つようになってきた。

東別院駅を過ぎて、金山駅には7:09着。

この列車では特に何事もなかった。

金山駅のホームは人がたくさんおり、これから朝のラッシュが始まろうとしているような感じであった。

②名城線右回り:金山→栄→名城公園

金山駅で下車した後、栄方面に引き返すため階段を上って反対側のホームに回った。

金山駅で下車
反対側のホームに回る

そして金山駅7:12発の名城線右回り大曽根行きに乗車。立ち客が少々いるくらいで混んでいない。

次の東別院駅発車後、女性専用車両の自動案内アナウンス。上前津駅、矢場町駅を過ぎて7:21頃に栄駅に到着。

一旦下車して後続列車に乗り換え。

栄駅のホームでしばらく待ち、後続の7:25発の名城線右回りに乗車。まだ混雑というほどではないもののの先の列車より立ち客が少し増えてきた。

隣の車両は混んでいて、こちら(女性専用車両)と混雑差がある。

栄駅に入ってきた名城線右回り
車内。女性専用車両(手前)は混んでいないが、隣の車両(奥)は混んでいる

次の久屋大通駅でも乗車があり車内はやや混雑してきた。その次の名古屋城駅でかなり多数の乗客が下車。車内は一気に空席ができる程度まで人が減った。

名古屋城駅はその名の通り名古屋城に近いが、かつては「市役所」という駅名で、駅改札口から名古屋市役所まで、地上に出ることなく地下を歩いて行くことができる。

名古屋城駅を出て、次の名城公園駅に7:31着。ここで下車。

③名城線(名港線直通):名城公園→東海通

名城公園駅からは反対方向の左回りの列車に乗り換え。

やってきた7:42発名古屋港行きに乗車。こちらは名城線を一周せずに金山駅から名港線に入る。

名城線は東京のJR山手線や大阪のJR大阪環状線と同じように環状運転を行っているが、名港線はその名城線から分岐する行き止まりの支線である。

先ほど乗車した右回りも混雑し始めていたが、こちらも結構混んできた。

金山駅を出て名港線に入って最初に到着するのは日比野駅。

日比野駅を出てすぐ車内に女性専用車両の自動案内アナウンスが流れた。

この時点でも車内はかなり混んでいる。

次の六番町駅でややまとまった下車があり、車内は少し余裕が出てきたがまだ立ち客が多い。

六番町駅を出てその次の東海通駅で下車。

東海通駅の駅標
東海通駅で降りた列車を見送る

東海通駅でもそこそこ降りる人がおり、列車は空いた状態で終点の名古屋港に向けて発車して行った。

朝の名港線・名古屋港方面は終点に行くほど乗客が減っていくようだ。

④名港線(名城線直通):東海通→金山→栄→名城公園

東海通駅で反対側の金山方面のホームに回り、8:07発の名城線直通列車に乗車。こちらは座席が埋まる程度でそれほど混んでいない。

六番町駅を過ぎ、日比野駅あたりから立ち客が出始める。  

日比野駅を出て金山駅の手前で「名城線・名港線では平日の始発から午前9時まで、女性専用車両を設けております。皆様のご協力をお願いします」と、女性専用車両案内の自動アナウンス。

金山駅には8:13着。ここで一旦下車。

ラッシュが本格化し、金山駅のホームも人でいっぱいになり、ホームに乗車待ちの長い列ができている。

後続の金山8:17発、右回り大曽根行きに乗車。

かなりの混雑になっている。

近くにいた女性客が「女性専用車両」と声かけしてきたが構わず乗車。ドアが閉まり金山駅を発車。

次の東別院駅を出てすぐ女性専用車両の自動案内アナウンス。

混雑した状態のまま栄駅に8:24着。ここでも一旦下車。

多数の乗客がここで降り、ホームが人で一杯に。

しばらく待って後続の8:28発、右回り列車に乗車。ここから私達の他に男性が1人乗車。かなりの混雑。

この列車も名古屋城駅で乗客が一気に下車。車内は立ち客が少しいる程度の状態に。

次の名城公園駅には8:33着。ここで折り返し。

⑤名城線左回り:名城公園→栄

名城公園8:35発、名城線左回りに乗車。

次の名古屋城駅では車内にいた女性客が会員に英語(?)で声掛け。

もちろん承知している旨を伝えた。

名古屋城駅から男性が1人乗車。

列車はそのまま次の久屋大通駅を過ぎ、栄駅に到着。

名城線・名港線の女性専用車両は午前9時までなので少し早いがここで東山線に乗り換え。

⑥東山線:栄→千種

栄駅の名城線ホームから階段を上がって東山線のホームに移動。

栄駅 東山線ホーム

東山線ホームでは「女性専用車両のステッカーのある車両は、女性専用となっております」という虚偽の自動放送が何度も繰り返し、何とかのひとつ覚えのように繰り返し流されている。

女性専用車両という名前なだけで実は任意協力の車両(つまり名前だけで、実際は女性専用にはなっていない)のことを「女性専用となっております」と案内するのはウソを案内しているようなものである。

ちなみに他社では「女性専用車両となります」「女性専用となります」といった案内されている場合が多い。遥か過去のことだが、当会でも東京メトロに対してこうした表示の改善を求め、実際に改善につながったことがある。

2012年4月 関東本部:東京メトロの表記改善に対する報告

要は女性専用の後ろに「車」または「車両」がついているだけの違いだが、それでも女性専用車(女性専用車両)ならまだかろうじて「そういう名前の車両である(女性専用はあくまで名前だけ)」という解釈も不可能ではない。

しかし「女性専用となります」と言ってしまうと、これはどう解釈しても「本当に女性専用である」と読むことしかできず、任意協力の車両を「女性専用」つまり「男性は乗車不可能である」と繰り返し放送しているようなもので、虚偽放送と言わざるを得ない。

こういうと人によっては「何を細かいことを…」と思うかもしれないが、本当は「女性専用車両」とか「女性専用車」という表示であっても、先にも述べた通り「女性専用(車両)という名前なだけで、任意だと解釈する余地がゼロではない」というだけで、それ自体決して良い表示だとは言えない。

ましてや「車・車両」をつけず、「女性専用になります」と言ってしまえば、その「かろうじて任意だと解釈する余地すらないのだから論外」だと言っているのである。

名古屋市営地下鉄はこうした放送のほか、ホームの女性専用車両位置の案内も「女性専用乗車口」と表記されているなど、そうした点での問題点が多い。

ホームの位置案内。乗車位置まで「女性専用」であるかのようだ
ホームドアにも「女性専用」乗車口の表記

さて、栄駅からは8:45発の藤が丘行きに乗車。押し合いへし合いするほどではないが結構混んでいる。

次の新栄町駅で多数下車。発車後「東山線では女性専用車両を平日の始発から終発まで運行しています皆様のご協力をお願いしますと、女性専用車両の自動アナウンスが流れた。

千種駅には8:49着。

ここで下車して名古屋方面に引き返し。

⑦東山線:千種→名古屋

千種8:50発高畑行きに二手に分かれて乗車した。車内は立ち客が多い。

栄駅から名古屋駅の間は名古屋の路線で最も混雑する区間だが、この時間帯は立ち客がいるもののそれほど混んでいない。

名古屋駅手前で女性専用車両の自動アナウンス

名古屋駅には9:00に到着した。

⑧東山線:名古屋→栄

名古屋駅で下車し、藤が丘方面に折り返そうとホームを歩いていると、女性専用車両の位置に駅員が立っていて「只今の時間、この車両は女性専用車両とさせていただいております」と、ホームを通行している乗客に呼びかけていた。

そして私達が女性専用車位置に並ぶと声をかけてきた。

駅員:すみませんちょっとこちらは女性専用車両とさせていただいておりますのでご協力をお願いします。

会員A:協力しません

会員B:個別の声かけって失礼じゃないですか?

「今日、ヘルプマーク忘れてきちゃったの」…って人いると思いますけど、どう思います?

駅員:失礼いたしました

会員B:個別に声掛けするように上から指示されているんですか? 自己判断ですか?

他の駅では(個別声かけを)されなかったんですよ。

駅員:駅の業務でお願いをさせていただいてまして…

会員B:栄とか他の駅にも駅員はいたんですけど、個別の声かけはされなかったんですよ。

でもあなたは(個別声かけを)したってことは、独断で?

駅員:申し訳ございません。

↑自己判断かどうかを聞いているのであって、別に謝罪を求めているのではないのだが…

会員B:独断ですね?

自己判断かどうか答えようとしなかったが、状況から見てどうやら上からの指示ではなく、この駅員の自己判断でやっていたようだ。

名古屋駅ホームに並ぶ人々

そのまま女性専用車両位置に並んで、名古屋9:05発の藤が丘行きに乗車。

この列車では特に何もなく栄に9:09着。ここで乗車会は終了とした。

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2024年9月 名古屋コミティア65に当会が出展

2024年9月29日に名古屋で開催された名古屋コミティア65に「女性専用車両に反対する会」としてサークル出展しました。


名古屋コミティアに当会がサークル出展

2024年9月29日、名古屋国際会議場において名古屋コミティア65が開催された。

東京で開催されるコミックマーケット(通称:コミケ)はご存じの方も多いと思うが、それとよく似た同人誌等の頒布イベントである。

過去のイベント参加経験

当会はこれまで2018年と2019年にコミケに参加したことがある。

その際にはそこそこ関心を示してくれる方もおり、その時に販売した冊子も結構売れたが、2020年より感染症が大流行し、コミケも会場開催されなくなり、政府からの不要不急の外出の自粛要請も相まって当会も活動を思うようにできなくなった。

その後、外出の自粛要請がなくなってからは乗車会などは徐々に活動を再開していったわけだが、去年(2023年)からは各種同人誌即売会イベントの会場開催が再開されており、今年(2024年)になって感染症の流行の影響もほぼなくなったので、今回5年ぶりにこの手のイベントに出展してみようとなり、その時に応募できそうなイベントの一つが名古屋コミティアだったので申し込みしたところ、見事当選したため出展する運びとなったものである。

サークル設営~一般参加者入場開始

この写真は今回の名古屋コミティアで当会が出展していたブースでの写真である。

この写真はX(旧:ツイッター)でも公開されており、また多数のインプレッション(閲覧)数を記録していることからご存じの方も多いだろう。

午前10:00にサークル入場して売り場のセッティング。まずはすぐ隣のサークルの方と挨拶を交わし、私達も机の上に頒布する冊子を用意したり「女性専用車両に反対する会」のノボリ(旗)を立てたりして、釣り銭なども用意し、11:00からの一般入場を待つことになった。

設営完了

今回、関西から福山代表や関東から田中副代表も名古屋の会場にやってきた。

やがて11:00になり一般入場かと思われたが、諸事情ありで一般入場が15分ほど遅れるとのこと。そのため15時の終了予定が15分繰り下げられる旨、館内放送があった。

当初予定より遅れて一般入場の時刻になり、一般の参加者(同人誌などを買いに来た人々)が続々と入場してきた。

名古屋コミティア会場内の様子。当会のノボリ(写真中央やや左)も見える

今回の名古屋コミティアに当会がサークル出展することについて当会公式Xアカウントで事前予告したところ、開催前日になって炎上し、Xの当該ポスト(下画像)の閲覧数が名古屋コミティアの開催当日になんと1200万を超え、返信や引用のポストが殺到するという状況になった。(当会公式アカウントは告知用のため、返信等はしない)

当会に対する誤解・偏見・誹謗中傷のポストも少なくなかったが、一方で当会への応援・支持のポストも多くあり、当会の活動を広く世間に認知してもらうという意味では予想外に嬉しい反応であった。

中には当会の出展を阻止しようとして、名古屋コミティアの運営に「女性専用車両に反対する会の出展を認めるな」と通報する者やSNSで通報を呼びかける者もいたのだが、それに対して「表現の自由は尊重されるべきだから女性専用車両に反対する会への出展は認めるべき」と意見を出してくださった方もいらっしゃったようだ。

また、当会への誹謗中傷のポストも少なくなかったことから「妨害とかありませんでしたか?」と心配の声もいただいたのだが、実際に出展してみると直接当会の妨害をしてくるような者はいなかった。

(直接当会の妨害をしたところで出展サークルは運営の許可を得て出展しているわけであるから、会場からつまみ出されるのは妨害者であることは言うまでもないことだが)

一般入場を開始してしばらくしてから名古屋コミティアのスタッフ2名が当会のブースにやってきて「冊子の内容を見せてください」と来た。

「(当会が)不適切な内容の出展をしてるんじゃないか?という通報がありましたので、確認に来ました」とのこと。

もちろん当会は規定違反や公序良俗に反している内容の冊子を作成しているわけではなく女性専用車両というやり方は差別の問題があるので、差別にならない他の方法で痴漢対策をするべき」という主張なので、こちらから

「当会は痴漢対策そのものに反対しているわけではありませんし、痴漢行為が卑劣な犯罪であるということもよく認識しています。女性専用車両というやり方は差別につながるので、痴漢対策するならやり方を考えてほしいという主張です。」

と説明した。

すると冊子に目を通していた2名のスタッフのうちの1人が「わかりました。問題はないということで了解いたしました。では頑張ってください。」と言って去っていった。

どうやら名古屋コミティアの運営の方々は当会の冊子が頒布ルールに反したものではないと判断してくださったようだ。

『表現の自由』について

ちなみに、こういったイベントでは合法の範囲内での『表現の自由』が最大限尊重される場となっており、あらゆる合法の範囲内での表現を認められている。

例えばカルト宗教を立ち上げてそれを説明した冊子を頒布するのも、内容の是非は置いておいて表現の自由上は認められているのである。

当然、イベント自体のルールを遵守した上での話なのは大前提としてだが。

“コミケの父”が残した理念 「多様性を求め、認めること」こそが“表現の自由”

https://www.oricon.co.jp/special/53473/}

実際には未成年も入場できるわけだが、(規定されている修正を施して)成年向け冊子も頒布されている。

そこで「未成年も入場可能なイベントなんだから成年向け冊子を出すサークルは出展禁止しろ」などとイベント運営に苦情を出しても何ら対応はされないだろう。

むしろ、憲法で『表現の自由』が保障されている以上、特定の思想・信条・表現だからといって表現する場を奪われることはあってはならない。

だからこそ当会は定期的に集会を行っているが、感染症流行対応等の不可抗力によるもの以外で公民館や民間会議室の会場利用を断られたことはいまだかつて、ない。

よって今回、名古屋コミティアに当会の出展を阻止しようとした者は憲法で保障されている表現の自由を全くもって尊重などしておらず、「自分の思想に反する表現は許さない」という独善的な考えを持っており、こういう人が権力を持つと独裁者となるわけであり、集団の秩序を保つことはできないだろう。

過去の歴史上の出来事で考えると、ナチス・ドイツが自分の思想は異なる書物を焚書したことは有名だが、焚書されたせいで一部の情報が未来永劫失われてしまったのである。

こういった出来事からも『表現の自由』が如何に尊いものか、よく考えてみるべきである。

当会に寄せられたXの投稿の数々について

先ほど、当会のX公式アカウントで名古屋コミティアへのサークル出展告知のポストが炎上した事に少し触れたが、その関係でX上では当会に対する多数の批判的なポストが相次いだ。

ただし、その内容については事実誤認や偏見に基づくものが多くみられたため、ここではそれらのポストについて当会や女性専用車両問題についての誤解や偏見が更に広がらないよう、解説(場合によっては反論)していくが、本題と大きく外れるのでこちらのページに掲載することとする。

イベントは穏やかに進行

さて、名古屋コミティアのスタッフが去っていったあとは特にこれと言ったことはなくイベントは穏やかに進み、時折、当会の冊子に関心を示してくださった方が見本誌を読んでくれたり、気に入って購入してくれるなどした。

そして冊子を手に取ってくださった方とこんな話もしたりした。

お 客 様:「名古屋で活動されているんですか?それとも他から名古屋に来られているんですか?」

当会売り子:「名古屋でも活動しています。名古屋のほか関東や関西でも活動しています。」

お 客 様:「今、紫色の地下鉄(名城線)に乗ってきたんですけど、そこには(女性専用車両)あるんですか?」

当会売り子:「名城線は朝だけですね。といっても今日は日曜日だから名古屋ではどこもやってませんよ。土日まで女性専用車両やってるのは関西(JR西と神戸市営地下鉄)だけですね。」

そうこうしているうちに時刻は13:00ちょっと前になり、交代の会員が会場にやってきた。

午後から他の会員に引き継ぎ

冒頭に出した写真は今やって来た交代の会員のうちの2人である。

11:00から売り子をしていた私達と代わって、交代の会員が売り子をすることになった。

ちなみに当会の売り子の一人が女性だったこと(当会は男性会員のみと思われがちだが、当会Q&Aで公表している通り、女性会員も在籍している)について、XなどSNS上でも何人かの方が反応し、意見や感想などを述べてくださったのでここに紹介する。

まず、当会の女性会員がXで出展告知の投稿がこちら。

これに対し

  • ん?女の人参加してるんですか?
  • 女性が参加されてるのは本当に立派だと思う。一部の男が痴漢だから女性専用当たり前と主張されてもまともな男には全く通用しないとなぜわからないのか不思議でしたが女性にまともな考えをされてる方がいて安心しました。
  • どういうお考えで女性専用車両廃止に賛同されているのですか?同じ女性として参考にしたいのですが
  • おそらくスタンプで顔隠している方が本人じゃないかしら?
  • 素晴らしい!こういうまともな女性増えてほしいです。応援しています。
  • すげぇ リスペクト

というような反応があった。

売り子交代の会員も来たので筆者は休憩のためにしばらく会場を離れた。

そして休憩から戻ってきた際、売り子をしていた会員に(筆者が離れていた間は)どうだったかと尋ねてみると、その間特に大きな問題はなかったとのこと。

ただ1人だけ当会のノボリを手で揺さぶろうとしてきた人がいたらしい。何を思ってそんなことをしたのだろうか。

その後は私達もテーブルの前に立って通りゆく人々に声をかけたりした。

やがて時刻は終了時刻の15:30(結果的に終了が15:30まで繰り下げられた)になり、当会も後片付けに取り掛かった。

そして後片付けも済ませ、会場をあとにした。

名古屋市内で打ち上げ

その後は名古屋市内の居酒屋に移動し、みんなで打ち上げ。

打ち上げ会場も盛り上がり、名古屋コミティアに参加した会員と参加できなかった(打ち上げのみ参加した)会員とで

「今日はどうでしたか?何事もありませんでしたか?」

「大丈夫でしたよ。時々興味を持って冊子を手にしてくれる人もいて、活動の存在の告知とアピールという点では成功だったと思います」

というような会話から

「来年は久しぶりにコミケに出展したい」

(東京や大阪に出向いて)「京王や阪急とかでも非協力乗車してみたい」

などという会話になり、出てきた料理の美味さとも相まって会話の途切れることがなかった。

会の外部からはこういった会の内側は見えないため、当会サイトを見ても人によっては「キモオタとか非モテとか変な人の集まりでは?」「本当はヤバい団体とかじゃないだろうな」と思ってしまう人もいるかも知れない。

しかし、実際は会員の多くは普通の会社員や学生である。そして、もちろんだが悪い人はいない。

というか人が集まる組織であり、会員同士の交流も深いことから、それなりに協調性・社会性のある人(平べったく言えば人と仲良くできる人)でなければ会に定着することは出来ない。

当会では全国的に会員を募集しているので、入会希望の方は入会申し込みフォームより申し込んでほしい。

以下、参考までに

  • (先にも書いたが)当会の会員は主に一般の会社員や学生である。
  • 恋人がいたり、既婚者も普通にいる。
  • 年齢層は下は10代後半から上は80代まで幅広い(高校生以上なら入会可能)。
  • 当会の活動趣旨に賛同していただける方なら男性だけでなくもちろん女性も入会可能。性別を問わない。
  • 全国どこに住んでいても入会は可能(女性専用車両がない地域の方でもやれることはたくさんある)

当会は新しく私達の輪の中に入ってくださる方を待っている。

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活動履歴

2024年9月 名古屋市営地下鉄東山線で非協力乗車会

2024年9月27日の夜、名古屋市営地下鉄東山線で非協力(任意確認)乗車を行いました。

今回は女性客からの声掛けが相次ぎ、トラブルとなったため当初の予定を変更することになりました。

一方で私達以外の男性の乗車もかなり見られました。


夜の東山線で非協力(任意確認)乗車

今回、予定を変更して実施した乗車ルートは以下の通りである。

  1. 名古屋→中村公園→名古屋
  2. 名古屋→栄→星ヶ丘
  3. 星ヶ丘→栄→名古屋
  4. 名古屋→栄→千種
  5. 千種→栄→名古屋

当初は2.で終点の藤が丘まで乗車する予定だった。

また今回は名古屋市営地下鉄24時間券を使用した。いわゆる1日乗車券である。

通常の切符では同じ所を2度以上通るのはNGだが、これなら、改札を出ずに同じ区間を何度折り返し乗車しても不正乗車にならない。

名古屋→中村公園→名古屋

今回は東山線の名古屋駅に20:00集合。

名古屋駅20:02発の高畑行きに乗車することにした。

名古屋20:02発に乗車
高畑行き

しばらくして列車が到着。

私達が乗車しても声かけは無し。

亀島駅・本陣駅・中村日赤駅と進むが、車内の乗車率は若干立ち客がいる程度で大きな変化は無く、その次の中村公園駅で下車。

ここで私達と共に多くの乗客が降り、列車はガラガラになって高畑方面に走って行った。

中村公園駅の駅標
中村公園駅のホーム。列車発着時以外、人の姿は少ない

私達は反対側のホームに移動し、折り返し20:13発の藤が丘行きに乗車して名古屋駅に戻ることに。

こちらはガラガラで女性客が数人ほど。

こちらも声掛けは無く名古屋駅に20:18到着。

ここで一旦下車。会員1名が追加で合流した。

名古屋→栄→星ヶ丘

私達は後続の名古屋駅20:25発、藤が丘行きに乗車。

ホームにはすでにたくさんの人々で一杯になっている。

名古屋駅20:25発に乗車
名古屋駅の駅標

高畑方面から来る列車はガラガラで名古屋駅に到着するが、名古屋駅から藤が丘方面はたくさんの乗客が乗るため、ここから車内は一気に混み合うようになる。

6人いたので私達は3人ずつ、筆者も含め二手に分かれて別々の乗車位置から乗車することにした。

私達の他に男性客が2人、名古屋駅から乗車。

しばらくすると、筆者とは少し離れたところに乗車していたグループと女性客(以下、女性A)がトラブルになったらしく、言い合いになっていて「乗らないで!」「任意協力だ!」という声がこちらまで聞こえてくる。

あとでそちらのグループに入っていた会員に確認したところ、だいたい以下のようなやり取りだったようだ。

女性A:女性専用車両!

会員一同:(スルー)

女性A:女性専用車両!

会員∶それで? 別に法的義務なくないですか?(ここが)女性専用車両かどうかはどうでもいいじゃないですか

女性A:女性の専用車両です

会員:女性の専用車両じゃないですね。女性専用車両(という名前なだけ)だけど。

女性A:え?

会員:そんなに言うなら駅員に聞いてみたらいいんじゃないですか

女性A:…(スマホのカメラを起動し、会員に向け、会員を撮ろうとする)

会員:やめてもらっていいですか?

…女性Aが会員を撮影しようとしたので、会員がそれを阻止しようと手でカメラを遮り、遮った手を女性Aが払いのけようとして、女性専用車両への男性の乗車云々の他に「触った」「触ってない」の言い合いにも発展し、さらにトラブルが大きくなってしまう。

私達も車内で録画をすることはあるが、これはあくまでも何かあった際の証拠として録画しているだけで、カメラを露骨に相手に向けて撮影したりはしないし、ましてや故意に画角に相手の顔を入れたりなどもしない。

また撮影したものを必要に応じて公開する際には人の顔などが写っている場合は処理してから公開する。

少なくとも、一般乗客や鉄道員などに対して許可なく無修正で人の顔をネット上に公開したりするようなことは絶対にしない。

一方、筆者の入ったグループでもまた別の女性客(以下、女性B)が声掛けしてきて「女性専用車両です」とか言ってくるので、こちらから「任意協力です」というも納得せず「障がい者とか配慮の必要な男性以外は乗ってはいけないんですよ!」などと言うので当会メンバーたちが次々と

「乗ってはいけない車両なんて無い」

「そんなに言うなら駅員に確認すれば?」

「裁判所も男性の乗車を禁ずる物ではないと判決を出している」

と言うも納得せず「あなた達が駅員に確認すれば良い」などというので、

「私達は交通局に確認済みです。確認がついているから乗っているんです!」と返した。

名古屋市営地下鉄の案内
左のアップ

これは名古屋市営地下鉄に限ったことではないが、まるで例外規定のように「女性と同行する小学生以下の男児、障害者と介護者その他配慮の必要な男性は乗れる」等という案内をするから、「それ以外は乗ってはいけない」と勘違いするのである。

実際は「○○にもご利用いただける」と書いてあるだけで、「〇〇以外は利用できない」とはどこにも書いていない。それ以外の男性については「触れていないだけ」である。

こういうと「お前らが勝手に都合のいい解釈をしているだけだ」という意見も出てくるかもしれないが、そう思う人は交通局(鉄道事業者)に「健常者の成人男性が『自分たちも乗れる』と言って乗ってくるので『○○にもご利用いただける』ではなく『それ以外の方はご利用いただけません』とはっきり明記してください」と意見してみればよい。

恐らく「それは出来ません」という回答が返ってくるか、またはまともに答えずごまかすかのどちらかであろう。

少なくとも「わかりました。そのようにいたします」という鉄道事業者はまずないと思われる。

女性専用車両という名前で男性禁止のように見せかけているだけで、実は男性の乗車を禁止することは人権・差別の問題もあり、法の下の平等を定めた憲法14条1項などに触れる可能性があるので法的にも不可能だからだ。

ちなみに鉄道営業法34条2号は現在の女性専用車両には適用されない。鉄道営業法自体が現在の日本国憲法が制定されるより前の明治時代に制定された法律だからである。

鉄道事業者はこうすることで、子供や障害者・介護者などの特別な事情のある男性以外は乗車禁止と思わせるような案内をしていながら、同時に「男性の乗車禁止とはひとことも言っていない」と言うこともできるのである。

両グループとも女性客と口論になった状態で伏見駅、栄駅を過ぎ、列車は新栄町駅に到着。

筆者を含むグループと言い合いしていた女性Bは、これ以上言い合っても仕方ないと思ったのか、新栄駅に着いた時点ではもう何も言ってこなかったが、私達からドアひとつ分離れたところで、名古屋駅出発直後から女性Aと言い合いになっていたもう一つのグループはまだ言い合いをしていたので、私達は一旦新栄町駅のホームに降りて隣のドアから再度乗車し、もう一つのグループと合流した。

先ほども少し触れた通り、女性Aがスマホのカメラを会員に向けて撮影しようとしたことからトラブルが大きくなり、収拾がつかなくなったようだ。

しばらくして池下駅に到着すると、そこで助役2名が乗車してきた。誰かが通報したのだろうか?

池下駅を出ても女性Aはまだ私達のことを「人数が増えて気持ち悪い」などと言っていたが、助役2名が私達と女性Aの間に入り、仲裁に。

助役が仲裁に入ってもまだ女性Aは文句を言っていたので、会員が

「(そんなに言うなら)一緒に降りて駅事務室に行きましょう」

と促すも、女性Aは

「急いでいる」

等と言って駅事務室に行くことを拒否。

この反応は『この男(会員)が触った』と言っているのにおかしな反応である。

本当に会員が触ったのであれば、会員から駅事務室に行くことを提案されるのは願ってもないことで、意気揚々と駅事務室に行って駅員に警察を呼んでもらって会員を逮捕してもらおうとするはずである。

しかし実際には会員の駅事務室へ行く提案は拒否。つまり女性Aの「(会員が)触った」という言い分は会員Aを黙らせる虚偽申告(でっちあげ)なのが明白なのである。

こうやって(痴漢)冤罪が作られるんだと思うととても恐ろしい話である。

だからこそ非協力(任意確認)乗車中の証拠保全としての録音・録画はとても大事なのである。

結局女性Aが「星ヶ丘駅で降りる」と言った(恐らく女性Aが降りる予定の駅だったと思われる)ので、私達と助役2名も一緒にここで下車。

星ヶ丘駅

助役が「ここで待っていてください」というので私達は一旦ホーム上で待って、助役2名は少し離れた場所で女性客から事情聴取していた。

ホーム上で待機してから15分くらいは経っただろうか。しばらくして助役2名が戻ってきて、私達に「女性のお客様のカメラの画像を確認しましたが、あなた方(当会メンバー)の写った画像はありませんでした」とのこと。

一応、撮影は阻止できたということだろうか。

こういう悪意ある者に撮影された場合、当会がするような個人がわからないような顔部分への処理をせずに画像をSNSに侮辱と共に晒す可能性がある。

助役2名は「女性専用車両は任意協力である」と認めた上で、私達に「これでよろしいですか?」と尋ねてきたので、私達は「先程の女性には『女性専用車両に何らの強制力もなく、男性の任意の協力で成り立っているもので【男性乗車禁止】ではない』ということをわかっていただけたんですか?」と尋ねました。すると『わかっていただけた』という返答だったので、私達は「それで良いです」と答えると「ではお気をつけて」と言って去って行った。

先に述べた通り、女性Aは会員と言い合いになっているときに「急いでいる」と言って降車を拒否したわけだが、結果として私達に声掛けした上に会員の顔を撮影しようとしてトラブルとなり、余計に時間がかかったわけである。

そもそも急いでいるなら、自ら相手に声かけなどせずに駅員や乗務員、警備員に通報し、第三者に対処してもらうほうが得策である。

なぜなら、責任のある第三者に対処してもらえれば最良で自分は一切対応する必要はないし、最悪でも短時間の事情聴取で終わり、今回のように長々と経緯を事情聴取されることもないからである。

しかし、恐らくだがこの女性Aにはそこまでの考えはなく「声をかけたらさっさと退散するだろう」と思ってその場の思いつきで私達に声をかけたのだろう。

「女性専用車両!」といえば100%必ず男性を追い出せると思ったら大間違いである。

そして「急いでいる」というのも単に降りて駅事務室に行くのがめんどくさいからその場の思いつきで言っただけで、本当に急いでいたわけではないだろう。

「自分で種を蒔いておいて、これではねぇ…」と言いたくなる。

星ヶ丘→栄→名古屋

当初の予定では名古屋駅から東山線終点の藤が丘まで行くつもりだったが、このようなことになったため、予定を変更して星ヶ丘から20:54発の高畑行きで名古屋駅方面に折り返すことにした。

車内は座席が埋まる程度で、混んでいない。

途中の本山駅と今池駅でそれぞれ男性客が1人ずつ乗車し、着席した。

どうやら私達のような反対派だけでなく、それ以外の男性の乗車も珍しくはないようだ。

とはいえ先ほど乗車した藤が丘行きの車内では、二手に分かれていた私達が(それも二手に分かれているグループの両方とも)声掛けされた。

千種ちくさ駅辺りから少し乗客が増えてきた。

新栄町駅で今池駅からの男性が下車。本山駅からの男性はまだ座席にいる。

栄駅で一旦下車。私達と入れ替わりに2人の男性客が乗車。1人は気づいて慌てて隣の車両に移動していったが、もう1人のスーツ姿のサラリーマン風の男性客はつり革を持ってそのまま名古屋方面に乗車していった。

私達はしばらくホームで待って、21:15発高畑行きに乗車。

東山線、栄駅の駅標
ホームに並ぶ(栄駅)

栄駅から名古屋駅の間は名古屋で最も混雑する区間であるというが、この列車も立ち客が多くかなり混雑していた。

とはいえ、最ラッシュ時間帯は過ぎているためか、押し合いへし合いするほどにはなっていない。

途中の伏見駅を過ぎ、この列車では特に何事も無く名古屋駅に到着。私達はここで下車した。

名古屋→栄→千種

名古屋駅で折り返し21:26発の藤が丘行きに乗車。

こちらもかなり混んでいる。この列車でも3人ずつ二手に分かれて乗車した。

次の伏見駅で乗車してきた女性客(以下、女性C)が白々しく咳払いをし、さらに私達の肩をトントントントンと何度も叩いてきた(下手をすれば暴行罪)ので文句を言ってやろうかと思ったが、それでも敢えて無視していると「女性専用車両」と言ってきたため、少し大きめの声で「知ってます!」というとそれ以上は何も言ってこなかった。

とは言え、この態度は明らかに「知らずに乗っているから教えてあげよう」ではなく「出ていけ」という意思表示である。

次の栄駅でその女性Cは下車したが、私達もここで一旦下車。

後続の21:36発藤が丘行きに乗り換え。

栄駅からは特に何もなく千種駅に到着。ここで名古屋(高畑方面)に折り返しのため下車した。

千種駅の駅標
千種駅ホーム。この時間だと列車発着時以外人は少ないようだ

千種→栄→名古屋

千種駅からは21:48発の高畑行きに乗車し、また栄駅で後続乗り換え。

栄駅までは比較的空いていたが、ここからは名古屋駅まで名古屋の再混雑区間。下車した私達と入れ替わりにたくさんの乗客を乗せて列車は高畑方面へと発車していった。

そのままホームでしばらく待って後続の高畑行きに乗車したが、ここでもまた男性が私達以外に確認できただけで2人乗車してきた。

車内は押し合いへし合いするほどではないが混んでいる。

伏見駅を過ぎ、この列車では特に何事も無く名古屋駅に到着。ここで乗車会は終了とした。

名古屋駅で高畑行きから多数下車。ここで乗車会終了。

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2022年11月 名古屋:市営地下鉄線(名港・名城線&東山線)で非協力乗車会

当会名古屋では11月4日の朝に名古屋市営地下鉄名城線・名港線・東山線で非協力乗車会を行いました。

途中、名城線の上前津駅で女性客が移動するよう声をかけてきたので拒否するやり取りをしていると、それを聞きつけた駅員が間に入ってきて、ホームで駅員と問答することになりました。


女性客が会員に触れて「女性専用乗車口だから女性専用」と声掛け

金山から名港線を往復

今回は金山に朝7:30に集合。

ここから名港線を終点の名古屋港まで往復で乗車して金山に戻ったあと、そこから栄まで名城線に乗って、栄から東山線というルートで乗車する。

環状線の名城線とそこから分岐する名港線

名古屋市営地下鉄では名城線・名港線で「平日の始発から午前9時」まで、東山線では「平日の終日」女性専用車両が運行されている。

当会名古屋地区ではここ数年乗車活動というと「名城線を一周して、栄から東山線」というパターンが定番だった。

大体、朝7:30過ぎくらいから朝のみ運行の名城線(右回り)を金山から一周し再度、金山を過ぎて栄まで来たあたりで(名城線の女性専用車両が終了する)午前9時くらいになるので、そこから終日運行の東山線に乗り換えると、ちょうど良い乗車ルートが組めるのである。

しかし、これまで同じルートで何度も乗車会を行ってきたため、今回はあえて名城線を一周せず、名港線のほうに乗ることにした。

多分、当会の活動として名港線に乗車するのは初めてではないかと思う。

なお今回も「地下鉄全線24時間券」を使用した。

これは購入した時刻から24時間、名古屋の地下鉄全線が乗り放題になるもので、通常の切符と異なり、24時間以内なら改札を出ずに何度同じところを重複乗車しても「旅客営業規則」違反にはならない。

地下鉄全線24時間券

さて、金山駅の改札口付近は人の行き来があるものの、そんなに混雑している印象ではなかったが、改札を抜け、コンコース階からホームに降りると、そこには朝ラッシュの駅の光景が広がっていた。

列車を待つ人々の群れがホームをびっしりと覆いつくしている。

地下鉄金山駅改札口
ホームは人で一杯

列車が到着するとホームにいた人々が列車に飲み込まれて行き、列車が発車した直後は若干人が少なくなるものの、すぐにまた人が後から次々やってくるという状況。

ホームドアや駅ホームには「女性専用乗車口」の表示。

これまで何度も繰り返し述べてきているので、あまり詳しくは述べないが「女性専用乗車口」はウソ表記である。

なぜウソなのかと言うと、名前が「女性専用車両」というだけで、実際には法的根拠もなければ運送約款にも記載がなく(差別を禁止した憲法に触れる可能性があるため)任意協力になっているから。

つまり、「本当は女性専用ではない」からだ。

女性専用車両という名前であっても、実際には「朝専用缶コーヒー」がそういう名前なだけで、夕方や夜に飲んでも全く問題ないのと同じ程度の話でしかない。

それを、まるで本当に男性の立ち入りを禁止しているかのように表示・案内しているのである。

他の鉄道事業者のように「女性専用乗車口」「女性専用車両乗車口」ならまだかろうじて「女性専用車(両)という名前になっているだけの、実は誰でも乗れる車両の乗車口」だという解釈が不可能ではないが、名古屋市営地下鉄のように「女性専用乗車口」と表示してしまうと、「本当に女性専用で男性は乗車禁止」としか解釈できない。

関東の東京メトロなどは当会からの申し入れに対しすぐ対応した(2012年4月 関東本部:東京メトロの表記改善に対する報告)が、名古屋市交通局は今(2022年現在)でもこうした表示だけでなく、各駅の自動アナウンスでも「女性専用車両のステッカーがある車両は、女性専用となっております」などと、まるで本当に男性は立ち入り禁止であるかのような「ウソ案内」を行っている。

さて、私達は混雑したホームでまずは7:41発、名港線の名古屋港行きに乗車するべく列に並んだ。

周囲の女性客は何も言ってこなかったが、明らかに視線を感じる。

ホームがこの混雑だと車内も相当混雑するだろうと予想されたが、並んでいた乗客の多くは私達の乗る予定の列車ではなく、名城線の列車に乗りこんでいった。

そして予想通り、かなりの混雑で金山駅を発車して行った。

名城線の列車が出たすぐ後に今度は私達の乗車する名古屋港行きが到着。私達も他の乗客と共に乗車した。

先ほどの名城線の列車ほどではないが、車内はやはり混んでいる。

そして、女性専用車両と両隣の車両との混雑差が明らかに大きかった。

下の写真は乗車会当日のものではないが、両隣との混雑差のイメージはこんな感じである。

名古屋市営地下鉄の混雑格差(過去の乗車会での写真)

また、1人の女性客が少しだけこちらを見てきたものの声掛けはなかった。

この電車は微妙に遅れており、車掌が肉声で「お客様対応」などとアナウンスしていたが詳細は不明。

もちろん金山に到着した時点で遅れていたので、私達が原因ではない。

列車はさらに六番町、東海通と過ぎ、港区役所駅あたりから女性専用車両には空席が出はじめた。

両隣の車両にはまだ立ち客がいる。

築地口を過ぎ、終点の名古屋港駅に到着する前に1人の男性客が女性専用車両を通り抜けた。

名古屋港駅には7:55頃に到着。

名古屋港駅に到着

名港線・名城線(右回り) 名古屋港~栄 

名古屋港からは折り返し8:02発の名城線右回り(名港線から名城線に直通)に乗車した。

名古屋港駅発車時点ではガラガラ。

その後、両隣の車両は港区役所あたりで座席が埋まり、女性専用車両も東海通あたりで座席が埋まった。

そして六番町を出ると女性専用車両も本格的に立ち客が増え、混雑してきた。

日比野駅を出たあたりでまた女性専用車両アナウンスが流れた。

先ほどの名古屋港行きも日比野駅を出たあたりでアナウンスが流れたので、もしかしたら専用車両アナウンスを流す場所もある程度決まっているのかもしれない。

8:12頃に金山駅に到着。

列車はこのまま名城線に直通するが、私達は少しでも多く任意周知するため、ここで一旦降車して後続の列車に乗りかえることにした。

名古屋港から乗ってきた名城線右回り列車(金山駅で)

各自トイレ休憩のあと、しばらくして後続の名城線・大曽根行きがやってきたので乗車。

朝のラッシュ時でこの列車もかなり混雑している。

途中で自動の女性専用車アナウンスが流れた。

東別院駅はそのまま過ぎ、上前津駅でまた一旦降車。

後続の列車に乗車するためホームに並んでいると1人の女性客が会員の体に触れてきたので、その会員と女性客とでやり取りになった。

そして、女性客と会員がやり取りしている間に駅員が入ってきたので今度はその駅員とやり取りすることに。

―駅員が来たところで、駅員にも私達を強制排除する権限はないのだが…

以下、その駅員(以下、A駅員とする)との会話。

会員A:「女性専用車乗車口だから女性専用なんですよ」と(女性客に)言われたんですよ。

A駅員:女性専用って決めてます。

会員A:で、私が男性か女性かって、何で判断したんですか? 私、身分証見せて無いんですけど…って話なんですけど。

(ここで列車の接近放送)

会員A:こっちの方(女性客)に「これは名前だけなんですよ」と、ちゃんと説明してくださいよ。

A駅員:どうすればいいんですか。

(↑女性客に本当は女性専用じゃないって説明しろといっているのに「どうすればいいんですか」とか、意味不明)

会員A:実は女性専用じゃないって言えばいいんですよ。

(ここで後続列車が到着)

A駅員:あ、乗るんですか?ご協力いただけないんですか?

会員A:協力してるじゃないですか。「空いている車両に分かれてご乗車ください」って放送してるから(それに)協力しているじゃないですか。何言ってるんですか?

A駅員:何かご協力いただけないようなので…

会員A:じゃ、(A駅員の言う)ご協力って何です?気になるんですけど。

A駅員:朝9時までは女性専用になっているので…

会員A∶「女性専用」になっている? 初耳なんですけど。

(↑先ほど缶コーヒーの例を出して解説したように「女性専用車両」という名前なだけで、実は女性専用ではない。後続列車に乗ろうと思ったが、A駅員とやり合っているうちに列車は発車して行った。)

会員B:性別という生まれ持った属性で差別している。

A駅員:それを決めてはいますけど、私がそれを守ってくれという立場にはないのであくまで「ご協力お願いします」という立場だけですね。

会員A:私が聞きたいのは「ご協力って何ですか?」ってことなんですよ。何をしてほしいんですかってことです。例えば廊下だったら「走らないようご協力お願いします」だけど、「廊下にご協力お願いします」じゃ意味わからないでしょ。

A駅員:乗らないように…

会員A:乗らないように!?

A駅員:この車両には乗らないように…

(↑公共交通機関は乗って移動するためのものなのに「乗らないように」とは…?それも正当に運賃を支払っているにも関わらず、性別で乗らないようにとは…?)

会員A:そんな契約した覚えないんで(同じ運賃を支払っているのに「特定の車両に乗れない」等という契約はしていない)運賃返してくださいよ。そういう風に言うなら。

A駅員:強制できる権限はないので、あくまでお願いしているだけですよと…

(↑だったらこちらが協力しないといっている以上、乗車してもそれ以上は言ってこないのが筋であろう)

…そうこうしているうちに、さらに後続の列車がやってきた。

私達がそのA駅員の前で乗車すると、私達以外にも1人の男性客がついてきて乗車してきた。

そこへA駅員が車内に向かって「9時まで女性専用です」などと言いに来たので、私達から
「ウソの案内をしないで下さい!」と抗議。

男性客には「乗ってても大丈夫ですよ」と言い、男性客は降車することなく列車は発車。

上前津からしばらく走って次の矢場町で男性は降りていった。

矢場町を出ても車内は相変わらずの混雑である。さらにしばらく走って東山線との乗換駅である栄に到着。私達はここで下車し、東山線に乗りかえた。

東山線 栄~名古屋

栄駅の東山線ホームに着き、ここから名古屋方面に向かうため高畑行きの列車を待っていると、駅構内に自動アナウンスで「女性専用のステッカーが貼られている車両は女性専用です」と流れた。

先ほど述べた「嘘アナウンス」だが、どうやら一日中流されているらしい。

また栄だけでなく東山線内の他の駅でも流されているようだ。

栄駅東山線ホーム

この東山線の栄~名古屋間は名古屋市営地下鉄の中でも最も混雑する区間として知られる。

ただ最ラッシュ時は過ぎたのか、先ほどの名城線の列車ほどは混んでいなかった。

栄を出ると途中、伏見駅に停車し、その次は名古屋駅である。

車内でも「東山線では、平日の始発から終発まで女性専用車両を運行しております」という自動放送があった。

こちらは「女性専用車両」と案内しており一応、栄駅ホームで流れていたような「ウソ案内」ではない。

―任意なのに「女性専用車両」と名乗っている時点で著しく不適切な名称ではあるが、前述の通りかろうじて「ウソではない」と言える。

ほどなくして列車は名古屋駅に到着。私達はここで下車した。

名古屋に到着した東山線列車

過去の当会の名古屋地区での活動報告をご覧いただいても分かるが、東山線も名古屋駅から先の高畑方面はガラガラであることが多い。

また、藤が丘方面も名古屋や栄あたりでは乗客が多いが、終点に近づくにつれて途中駅からガラガラになることがある。

そこで私達は名古屋から栄の間を往復することにした。

通常の切符だと、こういう乗り方をする時は降りた駅で一旦改札を出て、その都度切符を買いなおすということを何度も繰り返さなければならなくなるのだが、私達は24時間券を持っているので改札を出ることなく何度も折り返し乗車ができる。

名古屋8:51発の藤が丘行きで栄まで乗車。特に声掛けは無し。

そして、栄から名古屋に戻ったが、そちらでも特に声掛けは無し。

東山線では特に声掛けなどはなく、結局名古屋駅で乗車会は終了とした。

その後は近くのカフェに入り、参加メンバー同士でいろいろ話してから解散した。

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2021年9月 名古屋:市営地下鉄線(名城線&東山線)で非協力乗車会

当会では9月23日に名古屋集会を行い、その翌日9月24日の朝から名古屋市営地下鉄名城線と東山線で非協力乗車会を行いました。

新型コロナウィルス感染症の流行の影響が長引く中、関東や関西は少しずつ活動を再開し始めていますが、札幌・名古屋・福岡などの地域においては、なかなか思うように活動ができない状態が続いています。

そんな中、今回は久しぶりに名古屋地区での本格的な乗車活動となりました。


名古屋市営地下鉄名城線と東山線で非協力乗車

名古屋大学駅で駅員が乗車した男性客を移動させる

名城線:金山~大曽根

今回は朝の名城線 金山駅に集合。

新型コロナウィルス感染症の流行で当会も大きな影響を受けている中、関東や関西では現在、徐々に活動を再開しつつあるところであるが、名古屋では(少なくとも当会の活動としては)昨年8月以来、約1年1か月ぶりとなる乗車会である。

長い間、非協力乗車をする者がいないと男性の乗車があった場合に声かけやそれに伴うトラブルなどが起きやすくなることが考えられる。

そのため今回、駅員や乗務員、他の乗客などからの声掛けが発生しないか、ちょっと気になるところではあった。

今回は金山から名城線を右回りで一周して金山を通り過ぎ、そのまま栄まで乗車して、栄から東山線を往復するルートだ。

通常の切符ではこのように同じ区間を重複して乗車するのは不正乗車になるなので、24時間地下鉄乗り放題の「地下鉄全線24時間券」を購入した。これなら同じところを何度通ろうが、24時間以内なら全てOKである。

24時間券
コンコースから右回り(栄・大曽根方面)ホームへ

24時間券を自動改札に通し、私達は金山駅のホームに降りていった。

朝ラッシュ時で人の流れは慌ただしいが、列車発車直後はホームにいた乗客が皆乗車してしまうので一時的にホームに人が少ない状態になる。

そして数分もすればまたホームに人がどんどん増えてくる。

金山駅の駅標
金山駅ホームの様子。列車が発車した直後はホームから人がいなくなるがすぐ人でいっぱいになる。

私達はホームに入線してきた7:30発、名城線右回り大曽根行に乗車した。

車内はやや混んでいるが押し合いへし合いするほどではない。

私達は全員つり革をもって乗車。列車は東別院、上前津、矢場町と少しずつ乗客が下車し、空いてきた。

そして東山線との乗換駅である栄でしばらく停車した。

東山線からの乗り換えでまた乗客が増えるかと思ったが、それほどでもなかった。

栄を発車して久屋大通を過ぎ、市役所駅で多くの席が空いたので私達は全員着席した。

黒川、志賀本通あたりではかなり乗客の数が少なくなった。

名城線は朝のラッシュ時でも区間によって利用度に大きな差がある。

過去に名城線で乗車会を行った際も確かこのあたりは比較的空いていたように記憶している。

やがて列車は上飯田線(名鉄小牧線と直通)との乗換駅である平安通に到着。

ホームには上飯田線からの乗り換えと思われる乗客が列を成していたが、この列車にはあまり乗ってこなかった。

多分、この列車が次の大曽根止まりだからだろう。

平安通を出た列車は数分走って7:52頃大曽根に到着。

車内では「引き続きのご乗車は出来ません」とのアナウンスが入り、私達もここで下車した。

ここまで駅員や乗務員、女性客からの声かけは全くなかった。

また、駅構内や車内での女性専用車両アナウンスもここまでは皆無である。

そのため、参加メンバーの中からは「今日、本当に女性専用車両やってるんですかね?(もしかして休日ダイヤ?)」という声も出た。

今日は金曜日で昨日は祝日だった。

そして明日と明後日は土日である。祝日と土日に挟まれた一日だけの平日だったため、交通局がこの日もついでに休日ダイヤにしたとしても不思議はない。

もし休日ダイヤなら女性専用車両の設定自体がないため、今日の乗車会はとんだ茶番になってしまうが、とりあえず乗車会を続けることにした。

大曽根駅に到着した大曽根止まり列車
大曽根駅の駅標

名古屋大学駅で駅員が男性客に声かけ(名城線:大曽根~)

大曽根で一旦下車した私達はそのままホームで女性専用車両位置に並び、後続の7:56発名城線右回りに乗車した。

車内は立ち客がやや多いものの、混雑とまでは行かない状態である。

座席は埋まっていたため、私達は全員つり革をもって乗車した。大曽根を発車し、次の名古屋ドーム前矢田駅で数分ほど停車した。

その際ホームに自動音声による女性専用車両アナウンスが流れた。

やはり今日は平日ダイヤ(女性専用車両実施日)だったのだ。

女性専用車両アナウンスのあと特に何の放送もないまま、列車が何分も止まっているので「乗客の誰かがこっそり駅員か乗務員に『男性が乗っている』と言いに行ったのだろうか?」「これから駅員が声をかけに来るのだろうか?」という考えが頭をよぎった。

開いたままのドアから少し身を乗りだしてホームを見渡すと、女性専用車両位置から少し離れているが駅員が立っている。

しかし、こちらにやってきそうな気配はない。

やがて「間もなく発車します」というアナウンスとともに、そのまま名古屋ドーム前矢田駅を発車。

どうやら単なる時間調整だったようだ。

そのまま、砂田橋、茶屋ヶ坂、自由ヶ丘と過ぎ、乗車率は少しずつ下がり始めていたが、本山でややまとまった数の乗客が乗車し、車内は再び混雑してきた。

多分、東山線からの乗り換えだろう。

しかし、すぐ次の名古屋大学駅で学生や大学職員などの関係者と思われる乗客が多数下車して行った。

そこへ、ちょうど私達がいた場所に一番近いドアから一人の男性客が発車間際に乗車してきた。

今回確認した中では初めての男性乗車である。

ところがすぐにホ―ムにいた駅員が駆けつけ「移動してください」などとその男性客に言った。

その際、車内にいた私達と駅員の目が一瞬合った。

ひとこと言ってやろうかと思ったが、すぐにドアが閉まり列車は発車、男性客は隣の車両に移動して行った。

もちろん仮に抗議したところで「強制はしていない、お願いしたら男性が自分の意思で移動しただけ」で片付けられるのがオチであろう。

しかしこれは「差別」だと言われてもかわせるように女性専用車両を「任意」にしつつ、任意と知らせず強制であるかのように思わせて移動させ、それを「男性の自発的意思」で片付けてしまうアンフェア極まりないやり方である。

その後しばらくは座席が埋まったままだったが、八事で多数の乗客が降り、座席が多数空いたので私達は全員着席した。

ここからはまたしばらく空いた状態で走行することになる。

そして新瑞橋あたりで再び乗車率が上がりはじめ、妙音通、堀田、伝馬町、神宮西、西高倉と過ぎると、名城線を一周して再び金山である。

金山には8:34頃到着で、私達は7:30の右回りに乗車したから、約1時間余りで一周してきたことになる。

2度目にやってきた金山からはかなりの数の乗客が乗ってきて、車内は移動できないくらいの混雑になった。

私達は4駅先の栄で東山線に乗りかえるのでそのまま乗車し続けた。

東別院、上前津、矢場町と通り過ぎ、栄についたのは8:43頃。

ここで多数の乗客とともに私達も下車した。

東山線:栄~高畑

栄駅の名城線ホームから通路を歩き、階段を上って東山線のホームに到着。ここから会員1名が私達に合流した。

目の前には高畑行きが停まっていたが混んでいるため、一本見送ることにした。

ホームでは「女性専用車両のステッカーのある車両は女性専用となります」という、虚偽の自動放送が繰り返し流されていた。

「女性専用車両」に「誰でも自由に乗車できる」というのは国土交通省及び各社局の一致した見解であり、客観的事実である。

ところが名古屋市交通局では「女性専用となります」という表記・放送が公然と行われている。

まだ「ステッカーのある車両は女性専用車両となります」なら「女性専用車両という名称(固有名詞)である」と言っているだけで、本当に女性専用だとは言っていないから辛うじてウソではない。

「女性専用車両」という名称も「女性が専らに用いる車両」の意であり、男性は乗車できないとの誤解を招く可能性が高く、著しく不適切ではあるものの、鉄道事業者が固有名詞として名づけることが絶対に不可能であるとまでは言えない。

言ってみれば「朝専用」と名前がついているが、実際には単なる商品名で夕方に飲もうが夜に飲もうが全く問題のない「朝専用缶コーヒー」みたいなもの。

一方で「女性専用となります」という言い方は固有名詞と解釈する余地はなく、女性以外の乗車が禁止されているという運送条件(=ルール)を伝達するものとしか読めない。

しかし、先に述べた通り、女性専用車両には男性も乗車できるのである。

したがって、「女性専用となります」という表記・放送は完全に事実に反するものであり、女性専用車両の性質を熟知した鉄道事業者がわざと表記している以上、「ウソ」と言わなければならない。

また、消費者基本法5条1項2号では「事業者の責務」として「消費者に対し必要な情報を明確かつ平易に提供すること」を要求している。

乗客にとって、どの車両に乗車できるのかが「必要な情報」であることは言うまでもない。

しかし、「女性専用となります」という放送や表記から伝わってくるのは「女性以外は乗車できない」という、事実に反する情報だけである。

食品の産地を偽装したら大問題になるが、こういうのはどうやら虚偽でも問題にならないらしい。

また、足元の女性専用車両の乗車位置表示も「女性専用乗車口」となっており、まるで乗車位置まで女性専用であるかのようである。

ホームの女性専用車位置案内
これは名城線のものだが、東山線でも「女性専用乗車口」の表示は同じ

やがて次の8:48発の高畑行きがやってきた。

こちらも車内はかなり混雑していたが、恐らくラッシュが過ぎるまではどの列車も同じだと思われるので、私達はつり革をもって乗車することにした。

しかし、すぐ次の伏見で多数の乗客が降り、さらにその次の名古屋駅ではほとんどの乗客が降りて、さっきまでの混雑がウソのようにガラガラになった。

ガラガラになったので、メンバー全員近くの座席に着席した。

私達は女性専用車両の端の方にいたのだが、隣の車両にいたおばあさんが座席から立ち上がり、車両の連結部から「ここ女性専用車両だけど…」と声をかけてきた。

私達から「あ、知っていますよ」と返すと、「ああ…知ってたのね」と言って下がっていった。

どうやら悪気はなく、親切心からの声掛けだったようだ。

今回、乗客からの声かけはこれだけである。久しぶりの乗車活動ということで声掛けも増えるのではないかと思っていたが、名古屋に関してはどうやらそうでもないらしい。

列車はガラガラのまま、東山線を高畑に向けて走行しはじめた。

車内が非常に空いていたので、ここで女性専用車両ドア窓に出ている広告を撮影した。

内容などから考えて、恐らく女性専用車両限定広告だろう。

東山線女性専用車両のドア窓に出ていた広告

女性専用車両限定広告で割高な(鉄道事業者によっては、非女性専用車両の数倍)広告料を取って、女性専用車両を収入源にしている鉄道事業者は全国に存在する。

「女性しかいない場所に女性向けの広告を出すと効果的」ということだろうが、鉄道事業者はこのようにして女性専用車両をうまく収入に結び付けているのだ。

だから、「痴漢を無くせば女性専用車両も無くなる」というのは、机上の空論なのである。

仮に痴漢がゼロになったからと言って、鉄道事業者が美味しい収入源を手放すのかどうか、良く考えてみればいい。

世の中、いろいろなものに「オモテ」と「ウラ」がある。女性専用車両もまた然り。

「女性専用車両は痴漢被害に悩む女性のためを思って作られたもの」…というのが「オモテ」であり、「政党の人気取りや実績作り、鉄道事業者の利益に利用されている」…というのが「ウラ」である。

「痴漢をなくせば女性専用車両もなくなる」と本気で言っている人は、女性専用車両の「オモテ」しか見ていない人だろう。

というより、女性専用車両に「ウラ」があることにすら気づかず、「女性専用車両は痴漢被害に悩む女性のためを思って作られたもの」という上辺の綺麗事を本気で信じている、ある意味「ピュア」な人ではないだろうか。

まあ、「ウラ」の存在を知っていながら「女性専用車両は痴漢被害者のためのもの!」などと言っている人がいたとしたら、とんでもない「偽善者」だが…

結局、私達の乗った列車はガラガラのまま終点の高畑に到着した。

高畑到着時点で私達以外には女性客が2人乗っているだけで、他の車両もガラガラだった。

東山線:高畑~藤が丘

高畑から折り返し、9:12発の藤が丘行きに乗車。

車内には女性客が数人いたが、私達が乗車してきたのを見て、近くにいた女性客の一人が離れたところに逃げていった。

列車はそのまま高畑駅を発車、先ほどの高畑行きほどではないがやはりこの区間は乗客が少ない。

途中、岩塚駅でも乗車してきた女性客が私達を見て逃げて行った。

当然だが、私達は女性客には何もしない。そして女性専用車両と言うステッカーが貼ってあっても、さっき述べた通り実際はただの一般車両である。

女性専用でもないのに女性専用とウソの案内するからこういうことになる。

その後は特に何もなく、名古屋駅からは乗車率がやや上がり立ち客も出たが、先ほどの高畑行きのような混雑にはならなかった。

千種あたりから空席が出はじめて、東山公園あたりでは私達以外、女性客が数人程度となった。

東山公園付近の東山線車内
ガラガラである。

そして、一社駅の先で東山線は地上に上がる。ここから終点の藤が丘までは地上の高架区間だ。

外は良い天気で青空の下、車窓から太陽の光がたっぷり入ってきた。

一社の先で地上区間に上がり、日光が差し込む車内
相変わらずガラガラ。

高架の本郷駅を過ぎると、間もなく終点の藤が丘である。

終点の藤が丘もやはり高架駅で、東山線の線路はここまで。9:54に到着した。

当日の藤が丘駅

東山線:藤が丘~名古屋

藤が丘で下車した後、今度は10:03発の高畑行きで名古屋方面に折り返すことにした。

ホームの女性専用車両位置に駅員はおらず、周囲の女性客も何も言ってこなかったが、先ほど栄駅で流れていた「女性専用車両のステッカーがある車両は女性専用となります」という「虚偽アナウンス」は、ここ藤が丘でも繰り返し流されていた。

車内はところどころ空席があるくらいの乗車率。

周囲の女性客は私達の存在を気にする様子はなく、何気ないおしゃべりに華を咲かせている。これで良いのだ。

藤が丘から先ほど乗車してきた区間を引き返したが、この後も特に何事もなく、またラッシュ時間を過ぎたため混雑する事もなかった。

10:30には名古屋駅に到着し、ここで全員下車。乗車会は終了とした。

名古屋駅前の風景

その後、メンバー6名で名古屋駅から10分くらい歩いて、少し早めだが昼食をとった。

まだ新型コロナウィルス感染症の流行の影響があるので、アルコールの入った懇親会は出来ないし、またアルコールが入らない昼食でも会話を控えるなど感染対策には十分気をつける必要がある。

新型コロナウィルス感染症が流行する前は毎年年末に忘年会を行い、それ以外にも時々懇親会を行うなどして、楽しく盛り上がったりしてきた。

単に会としての活動をするだけでなく、こういう楽しいこともないとなかなか人が集まらないし、新しく入ってきた会員の定着率も低くなってしまう。

しかし昨年から今年にかけて、新型コロナウィルス感染症の流行の影響でそれも出来ず、歯がゆい思いをしてきた。

一日も早いコロナの完全終息を願うものである。

女性専用車両を巡る反対派と世間の認識のズレ

現在(2021年)の時点で、名古屋市営地下鉄名城線は「始発から午前9時」まで、東山線は「平日の終日」女性専用車両をやっており、今回の乗車ルートもそれに合わせたものだ。

なぜ名古屋市営地下鉄の女性専用車両がこのような設定になっているのかは、過去の歴史を振り返ると良く分かる。

上記のリンク先を見ていただきたいのだが、2002年頃から公明党が女性専用車両の設置を強く要求し、朝の東山線に導入させることに成功すると、以降市議会でさらに交通局をガンガン押し続けた。

交通局は「公共交通機関は誰でも公平に乗れるのが大原則だが、女性専用車両は特別な措置」「女性専用車両導入後も痴漢件数に大きな変化は見られない」と難色を示しながらも公明党に押し切られる形で夕方にも拡大し、さらには完全終日化してしまった。

そして、平日の東山線では時間帯をこれ以上拡大できないところまで行き着いたので、さらに名城線にも導入されたという流れである。

こういう経緯なので、名城線は現在朝だけの運用だが、いずれは終日化する可能性が高い。

そして公明党はそれらのことを「党の実績」として、大々的にアピールしている。

どうやら最近では公明党だけでなく、他の政党の中にも首都圏などで女性専用車両を推し進めようとする動きが一部にあるようだ。

つまり、痴漢対策は「表向き」であり、実際は女性専用車両が政党の人気取り政策や実績作りの格好のネタになっていることがわかる。

女性専用車両はその政策の実現に党の金銭的負担はほぼなく、実施する鉄道事業者が負ってくれる上に、反対する勢力は皆無で実現ハードルが低く、かつ鉄道事業者はあくまで別の独立した組織であることから、万が一不都合なことがあっても鉄道事業者が『勝手にやったこと』(私達はお薦めしただけ)と切り捨てることができる、実にローリスク・ハイリターンな政策なのだ。

しかし、もちろんマスコミはそういった事実を全く報じない。だから多くの国民は女性専用車両を「痴漢対策という正当な理由をもって、やむを得ず導入したもの」と思いこんでいると思われる。

「女性専用車両は痴漢がいるから仕方なく設定された」

「痴漢対策なのだから差別じゃない」

という声もよく聞くが、これらはすべて本当のことを知らない者のいうことである。

女性専用車両は痴漢対策を建前にしているだけであり、明白な差別である。

もちろん、もし仮に痴漢対策などに何らかの効果があったとしても、差別的な手段を用いてはならないのは言うまでもない。

また、鉄道事業者も女性専用車両限定で「女性しかいない場所に女性向けの広告を出すと効果的」とばかりに女性専用車両のみかなり割高な広告料で募集し、女性専用車両を利益につなげているのは、先ほど述べた通り。

「女性専用車両をなくしたかったら、痴漢をなくせ」と言うのも、女性専用車両は美味しい収入源だという本当のことを知らずに自分は正しいことを言っているつもりになっている例である。

さらにもうひとつ言っておくと「反対派が女性に怒りを向けている」というのも間違いである。

当会は男女が憎しみ合わない社会をスローガンに、鉄道事業者や一部の推進派に合法的に抗議する団体であり、女性を叩くための団体ではない。

この世の中には女性を憎むあまり「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」ならぬ、「女性憎けりゃ専用車まで憎い」という者もいるのかもしれないが、そのような者は当会などの女性専用車両反対運動とは無関係である。

もしそんな者が当会に入会申し込みして来たら、真っ先に「お断り」だ。

私達が批判・抗議する対象は鉄道事業者であり、女性達ではない。

「女性専用車両の導入を決めたのは鉄道事業者であり、その鉄道事業者の幹部の多くは男性であるのに、反対派はなぜ女性に怒りの矛先を向けるのか?女性専用車両は主に男が作った物だということになぜ反対派は気付かないのか?」

という意見もたまに見かけるが、こういう意見を言う者こそ「反対派が女性を攻撃する目的で活動しているわけではない」ということになぜ気付かないのか?

当会では関東や関西はもちろん、名古屋・札幌・福岡・熊本をはじめ、全国で会員を募集している。

こういう運動は人数が多いほど良い。

我こそはと思う方は是非入会申し込みフォームより入会申し込みいただけたら幸いである。

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活動履歴

2020年8月 名古屋:市営地下鉄東山線で非協力乗車&抗議活動の報告

新型コロナウイルスの影響により、当会もその活動に大きな影響を受けておりますが、そんな中で当会名古屋地区のメンバーによる東山線での非協力乗車会、および駅での抗議活動を実施しましたので報告いたします。


ソーシャルディスタンスが望ましい時期に、混雑に拍車をかける女性専用車両は運用停止を

名古屋市営地下鉄栄駅にて抗議

名古屋市営地下鉄東山線にて非協力乗車

当会では新型コロナウイルスの影響により、今年3月以降は全国的に乗車会などの活動が思うように行えない状態が続いているのですが、名古屋もその例外ではありません。

名古屋でもここしばらく乗車活動は行っていなかったのですが、コロナ騒動後から地下鉄の混み具合や女性専用車両の運用状況を見ていなかったため、今回私達「反対する会 名古屋地区」において、千種から栄までの短い区間ではありますが、非協力乗車会を実施することにしました。

平日・終日実施されている東山線の女性専用車両

地下鉄東山線・千種駅ホームでは相も変わらず列車到着間際に「女性専用車両のステッカーのある車両は…」との無粋な案内放送が流れていましたが、しばらくして到着した14時45分発の高畑行きの女性専用車両に乗車。

女性専用車両内はこの時間帯にしてもかなり空いており、やはりコロナウイルス感染症の影響かと思われる状況。

参加メンバーも着席。

車内をざっと見渡すと、見事なまでに女性専用車両内の座席は「一席空け」で乗客が座っており、立ち客はありませんでした。

これだけを見れば、立派な「ソーシャルディスタンス」であると言えましょう。

しかし、これは「多くの罪のない男性客」達のお陰であると思えば、感心してばかりもいられません。

(他車両は明らかに女性専用車両よりも密な状態になっていました)

乗車中も駅ホームでも何事も起きませんでしたが、栄駅で抗議することにしました。

栄駅にて抗議

栄駅で駅長室に出向くと、受付の所にはやはり「コロナ対策」のクリアシートが吊り下げられていました。

最初に応対したのは、30代くらいのA氏でした。

「女性専用車両のことで意見があるのですが…」と切り出しましたが、今回は女性専用車両の存在そのものについて苦情を入れるよりも、時節柄「コロナ対策」に絡めて、「ソーシャルディスタンスの重要性が指摘されている現在、女性専用車両の存在は混雑に拍車をかけ、非常に問題である。このような時期にまで女性専用車両が必要であるとはいえない。一時的にでも、運用を中止してはどうか?」と抗議しました。 

A氏は私達の話をわりと淡々と聞いてくれていましたが、ここに名も名乗らず割り込んできたのがWという50代くらいの男性。

最初気が付きませんでしたが、途中で胸の名札を見ると「助役」と記載が…。

私達がA氏と話をすすめていく過程で、当然女性専用車両の正当性(実際には男性も乗車できるという事や性別による乗車拒否の問題性など)に関する話もせざるをえなくなり、そのことについて意見していたところ、W助役が横から「私達もね、犯罪対策っていうことで、警察にも頼まれてやっているんですよ」と口を挟んできました。

すでにご存知の皆様も多いと思いますが、実際は女性専用車両は警察よりも公明党のごり押しで導入されたものであり、また「犯罪対策」も表向きの理由です。

公明党の荒木きよひろ氏の2016年のツイート
(名古屋の女性専用車両と公明党の関係については当会の過去の活動履歴もご覧ください)

…唐突な助役の出現に一瞬、戸惑ったものの「警察に頼まれてやっている」などという、真偽のほどはともかく、その場しのぎの無責任な発言を許すわけにはいきません。

この後、私達はこのW助役と話の続きをすることになり、いつのまにか最初話をしていたA氏は退散してしまいました。

続けてW助役は「女性専用車両についてはね、導入当初、確かに賛成・反対で色々と議論がありましたけれど、もうね、それは10年くらい前に終わっているんですよ、はい。」などと、またも無責任極まりない適当な言い分を返してきました。

女性専用車両問題を「過去のこと」にして片付けてしまおうという魂胆(?)がありありですね。

実際には当会においても、ここ数年、名古屋市交通局への訪問や非協力乗車会などを行っていますし、また世間でもオリンピックイヤーということで、反対派が女性専用車両廃止の声を上げてくることを見越したマスコミが、それに先回りするように女性専用車両必要論を盛んに報道していたのはまだ今年(2020年)の年明け早々のことです。

その後、コロナの大流行によってオリンピックは延期となり、マスコミが女性専用車両必要論を盛んに報道していたことも世間からすっかり忘れ去られてしまいましたが…

W助役に対し、こちらからは女性専用車両の抱える問題性を色々と指摘しつつ、「10年前と今では時代も違う。女性・男性の定義も外見だけではなくなっている時代だ。我々のように、抗議しにわざわざ駅長室に来る利用者がいる以上、女性専用車両の問題に関する議論は終わっていない証拠だ」と反論しました。

助役はこの後も「多くの方には理解してもらっていますし、社会が必要だとしているので云々」などと、苦しい言い訳をしていたので、次に障がい者と女性専用車両に関する問題点を指摘すると、今度は「そういうトラブルは少なくなってきている」と反論。

この助役、どうやら「自分たちが直接苦情を受けなければ、それで良い。問題は起きていない」と思っているようです。

更にW助役は「あの、まあ、こういう事はね、正直私たちに言ってもらうより、直接交通局の方に言ってもらった方が良いと思います。現場の私たちが上に言っても変わらないと思うので…」と逃げようとしました。

「それはおかしくないですか?私達のようにわざわざ駅長室まで来て意見を言っている人に言うことではないですよね?」と反論すると、W助役はさすがにマズイことを言ったと思ったのか、この後、急激にトーンダウンしていきました。そして、

「はい、もちろん、今お客様のご意見いただた事についてはこの後私がレポートを書いて提出はしますけどね、それに加えて直接交通局の方へ言っていただく方が、効果はあると思うんですよ」

「正直、現場の私達もね、中には(女性専用車両を)快く思ってない人達もいますけどね、上にやれって言われて、色々大変なんですよ。お役所仕事っていうかね…」

などと、今度は親近感を持ってもらおうとでもするかのような変に態度を軟化させ、謝罪しました。

こちらからはさらに、台湾の台北市の地下鉄の「夜間安心ゾーン」を引き合いに出し、「こうした事例なら、公平に安全を保てる可能性もある。鉄道の安全は本来事業者と警察の仕事であり、男性乗客に負担を強いて女性乗客の安全を保とうとするのは誤りだ」と追撃しました。

余談になりますが、台北市の「夜間安心ゾーンは」もともと「婦女待合ゾーン」という名称だったようです。

日本で「公共交通機関での安心・安全」といえば、イコール「女性の安心・安全」で「男性を排除することが安全で安心できる環境づくりにつながる」という思考になっているようなフシがありますが(実際にはさらにその上に事業者の「女性にやさしい」というイメージ戦略や女性専用限定広告などによる増収・増益狙いも絡んで酷いことになっていますが)女性専用車両を運行している日本の鉄道事業者も今の極端な女性偏重から対応を改めて、台北市を見習っていただきたいものです。

W助役からは、改めて「今日いただいたご意見は、この後、確実に上の方へ上げさせていただきますので…どうもありがとうございました」との言葉が聞けたので、私達も駅長室を後にしました。

この助役を話している間中、時折後ろから40代か50代くらいの同僚らしい男性が心配するかのように状況をのぞき込んでいたのですが、彼が誰だったのか分かりませんでした。

今回の抗議で今後も引き続き、活動を継続して行く必要性を改めて感じました。

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2019年7月 名古屋:市営地下鉄名城線と東山線で非協力乗車会

反対する会・名古屋地区では2019年7月29日の朝、名古屋市営地下鉄名城線・東山線で乗車会を行いました。

今回、栄駅で駅員が私達に声掛けし、さらにそれを見た女性客が横から割り込んで、私達に文句を言って来るというようなことがあり、私達は名古屋駅で駅長に抗議しました。


栄で駅員が声掛け

「女性専用車両に乗ると痴漢に間違われる」と脅す女性客も現れる

金山から名城線に乗車

今回は朝7時20分に金山に集合。

まずは、朝のみ設定の名城線に乗車し、そのあと終日設定の東山線に乗りかえる予定である。

ご存知の方も多いかと思うが、名古屋市営地下鉄の名城線は環状線になっており、今回は金山から一周以上するのと、そのあと東山線でも全区間を往復するため、重複して乗車する区間が生じる。

通常の切符で、同じところを2度以上通るのはまずいので、今回は24時間乗車券を購入した。

要は一日乗車券のようなものだが、日付が変わると無効になるのではなく、購入した時刻から24時間有効である。

24時間乗車券を自動改札に通し、ホームに降りると、名城線右回りの列車が停車していた。

朝ラッシュ時で、ホームには人が多かったが、女性専用車両は意外と空いていた。

座席は埋まっているものの、立ち客はまばらである。

しかし、明らかに隣の車両とは混雑度が違っていた。

今、目の前に停まっているこの列車は見送って、一本後の右回りに乗車するため、私達はホーム上の「女性専用乗車口」に並んだ。

ホームには、「女性専用車両乗車口」ではなく、「女性専用乗車口」と表記してある。

まるで、乗車位置まで女性専用であるかのようである。

金山駅の駅標
地下鉄金山駅に停車中の右回り列車と、ホームの「女性専用乗車口」案内

すでにご存知の方も多いかと思うが、「女性専用車両」は単なる名称であって、本当に女性専用ではない。

以前、当会でも、「女性専用車両は、朝専用缶コーヒーのようなもの」と説明していたことがある。

つまり、「朝専用」は単なる商品名であって、本当に朝専用なわけではなく、夕方や夜に飲んでも全く問題はない。

女性専用車両についても、「そういう名前になっているだけ」で、実は男性が乗ってはいけないというものではないということである。

(というより、男性を男性だからと、生まれつきの「属性」で排除するほうがよほど問題である)

だから、「女性専用乗車口」といってしまうと、これはウソをついていることになる。

「女性専用車両乗車口」ならまだ、「女性専用車両という名前のついた一般車両への乗車口」ということで、かろうじてウソではないが「女性専用乗車口」では、「本当に女性専用」だと言っていることになる。

名古屋市交通局では、乗車位置表示だけでなく、各駅構内での自動放送でも「女性専用のステッカーのある車両は女性専用となります」と案内している。

これも明らかにウソの放送である。

こう言うと、人によっては、「何を細かいことを…」と思うかもしれない。

しかし、これは「事業者の責務」として「消費者に対し必要な情報を明確かつ平易に提供すること」を定めた、消費者基本法5条1項2号に抵触しかねない事象である。

過去の活動報告でもそのあたりについて触れているので、関心のある方はご覧いただきたい。

2012年4月 関東本部:東京メトロの表記改善に対する報告

しばらくすると、次の名城線右回りがやってきたので乗車。

先ほどの列車と同様、女性専用車両は立ち客がちらほらいる程度で、それほど混んでいなかった。

とりあえず私達は全員立って乗車したが、周囲の女性客は特に何か言ってきそうな気配はなし。

両隣の車両をみると、やはり結構混んでいた。

栄を過ぎ、さらにしばらく走ると、車内は徐々に空きはじめた。

市役所駅あたりからは空席も出てきたので私達は着席。

ふと、前の窓ガラスを見ると「乳腺クリニック」の車窓広告が掲示されていた。

車内で撮影するわけには行かなかったので、写真はなしだが、内容からしていかにも「女性専用車両限定広告」っぽい。

専用車両限定広告についても当会サイトで過去、何度も取り上げているので、以前から当サイトをご覧の方はご存知かと思うが、鉄道事業者は「女性しかいない場所に女性向け広告を出すと宣伝効果が高い」ということで、女性専用車両限定で、車内広告を割高な広告料で募集し、女性専用車両を金儲けに使っているのである。

その、「乳腺クリニック」の車窓広告が本当に女性専用車限定なのか、ここでは確認が取れなかったが、近くに座っていた他のメンバーに話すと、どうやら名古屋市交通局も女性専用車限定広告をやっているらしい。

JR西日本が、女性専用車限定広告を非女性専用車両の約4倍の広告料で募集しているのは、当会サイトで過去に何度か取り上げたことがある(詳細はこちら)が、名古屋市交通局はどのくらいの広告料を設定しているのだろうか?

さらに、今回参加の名古屋地区メンバーによれば、名古屋市交通局は車内広告だけでなく、栄など一部の駅でホームドアなどにも女性専用車限定と思われる広告を出しているとのこと。

世間では、「女性専用車両=痴漢対策であり、女性が安心して利用できるようにするための鉄道会社の配慮」などという、「表向きの綺麗事」を未だに信じている者が多いが、鉄道事業者が痴漢対策や女性への思いやりで女性専用車両を運行しているのだと思っているのなら、それは【大間違い】である。

また、名古屋については、女性専用車両の推進が市議会での公明党のごり押しによって行われたという部分も大きい。

そして公明党は今でも、女性専用車両の実現・拡大を「実績」としてアピールしている。

名古屋の女性専用車両と公明党の関係について、ここで触れるとかなり長くなるので、今回は直接取り上げないが、当会サイトの過去の活動報告ページ内で何度か詳しく取り上げているので、関心のある方は、過去の活動報告も見てほしい。

2015年1月 名古屋市交通局への意見書提出の報告

2016年7月 名古屋市営地下鉄名城線・東山線 非協力乗車会の報告

女性専用車両を、実績作り・女性票集めのために推進してきた政党と、女性専用車両限定広告で金儲けする鉄道事業者…

もう一度言うが、

鉄道事業者が痴漢対策や女性への思いやりで女性専用車両を運行しているのだと思っているのなら、それは【大間違い】である。

しばらくは車内は空いていたが、東山線との連絡駅である今池辺りから再び乗客が増えはじめ、そのまま名城線を一周して再び金山駅に。

金山からは更に乗車してきて、かなり混雑してきた。

先ほど、金山駅から乗車した時は、ラッシュといってもまだ比較的時間が早かったため、女性専用車はそれほど混雑していなかったのだろう。

私達は、金山から引き続き乗車して、栄で東山線乗換えのため下車。

ここで他の乗客も、その多くが下車し、ホームは人で一杯に。

とりあえず、階段を登って名城線から東山線ホームに移動した。

栄駅・東山線ホームで駅員と女性客が声かけ。名古屋駅で抗議。

名城線から階段を上ると、直接、東山線の栄駅ホームに出る。

私達が東山線・高畑方面行きの列車に乗車しようと、ホームで並ぶと、近くにいた駅員が会員Yに声をかけて来た。

駅員:ここ女性専用なんですが

会員Y:本当は乗っていいんですよね

駅員:ご協力をお願いしているものなので

会員Y:つまり…

ここで、私たちの前に並んでいた女性客が割りこんできて、

女性客:この車両で痴漢騒ぎが起きたら犯人にされますよ。

会員Y:それは他の車両でも同じ!

女性客:周りに男性がいないから、可能性が高くなりますよ。

(…他に男性客がいないのに、どうやって犯人を間違えるのか?あるいは「女性専用車両ではでっち上げされるぞ」とでも言いたいのか?)

会員Yも、本当は駅員にもっと突っ込みたかったようだが、途中で女性客が割り込んできたため、やって来た8:39発東山線・高畑行きに、女性客と共に駅員の目の前で乗車。

会員Yによると、普段は女性専用車両位置に並んでも、駅員などが声をかけてくることは通常ないとのことだが、今回は多人数で並んだため、声をかけてきたのかもしれない。

次の伏見で、会員Yに声掛けしてきた女性客は降りていったが「これは黙っている訳には行かない」ということで、伏見の次の名古屋駅で降りて、駅で抗議することにした。

駅長室で私達に対応したのは名古屋駅のK駅長。

まずは、先ほどの栄駅での出来事を話し、その上で実際は男性の乗車が禁止されているわけでもないのに、あたかも男性禁止のように見せかけている、また男性の障がい者の単独乗車も認められていないかのような案内について抗議した。

駅長は、「女性専用車両は男性のご協力をお願いしているものだ」と認めつつ、「女性の中に、それを認識していない人がいる」と言っていたが、そうなるのはそもそも、任意であることをきちんと知らせていないからである。

また障がい者男性の乗車についても、ステッカーの字が細かくわかりづらいため、なかなか認識されないのだ。

以前はどこの鉄道事業者も、男性の障がい者については「介護者か障がい者のどちらかが女性の場合のみ乗車可能」としており、「女性がついていない限り、男性は障がい者であっても乗れない」と取れる案内の仕方をしていた。

その後、「男性の障がい者より、女性の健常者を優先するのか?」「障がい者であっても男性であるというだけで排除する女性専用車両はバリアフリーに反する」等、批判があったためか、関東地区の鉄道事業者など、一部の鉄道事業者が男性の単独乗車を認めるように案内を改めた。

さらに、2016年頃には総務省・近畿管区行政評価局に「障害を持つ男性や、その介護者も女性専用車両を利用可能ということをもっと告知してほしい」という、男性障がい者サイドからの相談が寄せられたことから、それを受け、近畿管区行政評価局が、鉄道事業を所轄する、国交省・近畿運輸局に対して改善を求めたことから、関西でも表示の改善がなされた。

ここまでは良いのだが、実際には「男性の障がい者が乗れる」ということをできるだけ乗客に気づかせないよう、事前告知せずこっそりと案内の表示を変更したり、あるいは「障がい者の男性は乗れる」と直接書かず、遠まわしな表現を使うなど、「男性の障がい者より、女性の健常者を優先するのか?」という批判に対する「逃げ道」として、形だけ「男性も単独乗車可能」ということにするところが少なくなかった。

そんな中、名古屋市交通局はつい昨年まで「障がい者男性も単独で乗車可能とは告知しない」という立場を取っていたのだが、昨年から車体やホームドアの女性専用車ステッカーなどに、「一定の配慮が必要な方など、男性のお客様がご乗車されている場合もございますが、ご理解をお願いいたします」という一文を付け加えた。

(これも、直接「障がい者は男性でも乗れる」といわず、遠まわしな表現だが…)

しかし、先ほども述べた通り、文字が細かく読みづらい(多分、わざわざ読む人は少ないだろう)のと、あと「一定の配慮が必要な方など、男性のお客様が…」という一文を付け加えながら、「女性が同伴でなければ、男性は障がい者でも乗ってはいけない」と思わせる案内はそのまま。

そのあたりを改善するように言うと、「今すぐは無理だが、そういう意見があったということは伝えておきます」とのこと。

まあ、ここで一度抗議したからと言って、すぐに何か変わるわけではないだろう。

それは承知だが、やはり反対派の存在は示しておく必要がある。

そうしないと、鉄道事業者に、「名古屋では反対する者はいない。名古屋の女性専用車両は社会に受け入れられている」などと、都合の良いように解釈されてしまう可能性が高いからだ。

もっと言えば、2015年(名城線に拡大前)に名古屋市が取りまとめたパブリックコメントでも、「廃止してほしい」等、反対意見が多かったにもかかわらず、「拡大導入する路線の時間帯・時期を検討していきます」という市のコメントが述べられている。(その後、実際に名城線に拡大。)

http://www.city.nagoya.jp/kotsu/page/0000075741.html

子どもや女性にも安心してご利用いただける環境づくりについて(31件)

市民意見

・女性専用車両は廃止してほしい。(8件)

・地下鉄の車内にカメラを設置すべきである。(5件)

・東山線以外にも女性専用車両を拡大してほしい。(4件)

・女性は女性専用車両に優先して乗るよう案内してほしい。(2件)

・これ以上女性専用車両を拡大しないでほしい。(2件)

・地下鉄車内のパトロールを行ってほしい。(2件)

・女性専用車両を車掌のいる車両にしてはどうか。

・女性専用車両を廃止し、代わりに高齢者、妊婦、乳幼児のための車両を作るべきである。

・女性専用車両の拡大は慎重に検討すべきである。

・女性専用車両に色を付けるなど、男性が間違えて乗車してもすぐに気が付くよう工夫してほしい。

・男性専用車両も導入してほしい。

・チャージ機付近に手荷物置場を設置してほしい。

・子どもや女性だけでなく一般の男性にも安心して利用できる環境づくりも忘れないでほしい。

・地域貢献のため、地下鉄駅・市バス営業所を子ども110番事務所としてほしい。

交通局の考え方

子ども、女性、高齢者、障がい者、外国人、観光客など、利用者特性にあわせた取り組みを進めることにより、誰もが利用しやすい快適な市バス・地下鉄の環境づくりに努めていきます。女性専用車両は、女性のお客さまに安心して乗車いただけることを目的として導入したものであり、路線ごとの痴漢被害届出件数などを踏まえて、拡大導入する路線の時間帯・時期を検討していきます。車内カメラの設置には、撮影範囲が限られるなどの制約があることや、多額の費用を要することなどの課題があり、現状では設置は難しいと考えています。

女性専用車両については、「廃止してほしい」(8件)に対し、「拡大してほしい」は4件で、「廃止してほしい」のほうが明らかに多く、またそれ以外のコメントを見ても、「これ以上拡大しないでほしい」(2件)・「女性専用車の拡大は慎重であるべき」「女性線用車両を廃止して、代わりに高齢者、妊婦、乳幼児のための車両を作るべき」など、明らかに否定的な意見のほうが多いのが分かる。

しかし、それにも関わらず、交通局は「路線ごとの痴漢被害届出件数などを踏まえて、拡大導入する路線の時間帯・時期を検討していきます」などとコメントしている。

恐らくはこの時点ですでに他路線への拡大はほぼ決定事項であり、どこに拡大するか・時間帯はどうするかを検討していたものと思われる。

つまり、パブリックコメントはあくまでも「事前に市民の意見も聞きましたよ」という、単なるポーズでしかなかったのだ。

また、車内カメラの設置については、2009年にJR埼京線で設置され痴漢が6割も減ったという実績があるにも関わらず、「撮影範囲が限られる」「多額の費用を要する」などの理由をつけてやるつもりのないことを明記。

「撮影範囲が限られる」と言っても、JR埼京線での実績を見れば、これは単に監視カメラを設置したくないがための「理由づけ」と考えられる。

交通局が本当に効果的な痴漢対策をしたいなら、監視カメラに飛びつくはずだ。

しかし実際には、痴漢の減らない女性専用車両を積極的に推進してきた。

もうお分かりであろう。

交通局は公明党の要求を実現するために動いていただけである。

また、「車内監視カメラの費用」についても、すでに多くの鉄道事業者で、駅構内などに多数の監視カメラが設置されていたことやさらにその後、島根県の一畑電鉄という、赤字ローカル線でも車内監視カメラがしっかりと設置されていることが分かり、「多額の費用を要するからできない」は、単なる「言い訳」であることが判明した。

(そう言っておけば、何も知らない世間の人々はそれで納得するだろうと踏んでいたのだろう)

つまり、反対意見は「あっても蔑ろにされている」のだ。

そんな状況で、誰も反対の声を表立って上げなくなったらどうなるか、ということである。

名古屋~高畑

私達は再びホームに戻り、名古屋から8:58発の高畑行きに乗車。

車内はガラガラで、私達を除けば女性客が数える程しか乗っていなかった。

乗車した私達を、隣の車両から数人の男性客が私達のことを驚いたようにジロジロと見ている。

「隣は女性専用なのに、男が平然と乗っているぞ!」と思っているのだろうか。

実は名古屋では過去にも、同じようなことが何度かあった。

2015年4月に当会が、差別ネットワークのドクター差別氏と共に東山線で乗車活動をした際も、隣の車両の男性客が座席から大きく身を乗り出して、こちらを凝視してきたことがある。

これは名古屋独特の現象なのだろうか?

筆者の知る限り、他の地域ではこのようなことは起きていない。

名古屋発車時点でガラガラだったが、高畑に向かうにつれ、少しずつ降りていき、終着の高畑に着いた時点で、私達以外には、女性客が一人だけという状態だった。

名古屋~高畑間はガラガラの東山線
それにもかかわらず終日女性専用車両がある

名古屋から先、高畑方面の東山線は普段から乗客があまり多くないようである。

しかし、そんなところにまでなぜ終日女性専用車両があるのかといえば、先に述べた通り、市議会で公明党が交通局をガンガン押したからである。

公明党に押されて、当初朝だけだった女性専用車両が夕方にも拡大され、さらに終日化されたのである(その後、名城線にも拡大)。

決して混雑や痴漢云々で推進されたのではない。

高畑~藤が丘

高畑で一旦改札を出て、近くの喫茶店で休憩を入れることにした。

高畑駅から地上に出た

改札を出て地上に上がると、外は非常に蒸し暑かった。

しばらく歩いて汗びっしょりになったが、冷房の効いた喫茶店内で「モーニング」を頂きながら、アイスティーを飲んでいると、自然と汗も引いてきた。

乗車活動中は何かあっても対応できるよう、常に気を引き締めているが、こうして女性専用車両を離れるとその分、気が楽になってなんだかホッとする。

私達は、先ほどの栄駅での出来事や名古屋で駅長に抗議したことなどについてはもちろん、インターネット上に公開されている専用車関連の動画についてやその他もろもろ、いろいろな話をして時間を過ごした。

私達は再び高畑駅に戻り、10:29発藤が丘行きに乗車。

高畑発車時点ではやはりガラガラ。

その後、各駅で少しずつ乗ってきたが、名古屋までは比較的空いていた。

しかし、名古屋から多数乗車してきて、一気に車内の乗車率が上がった。

高畑から名古屋までは、ガラガラのことが多いが、名古屋からこの2駅先の栄までは、名古屋では一番混雑する区間だと聞いたことがある。

名古屋~栄という、名古屋市内中心部を直接結び、しかも車両は小型で編成もそれほど長くないから混むのである。

栄を過ぎ、途中の今池で高齢の女性が乗車してきたため、会員Aが座席を譲った。

高齢の女性は、会員Aにお礼を言い、会員Aの代わりに着席した。

よく、女性専用車賛成派が「法的根拠がないからといって女性専用車両にわざと乗る反対派は、優先座席にも協力しないのだろう」などと言ってくることがあるが、とんでもない。

私達は高齢者などには座席を譲るし、整列乗車や車内禁煙などはきっちりと守る。

そもそも、高齢者や障がい者などに対する配慮である優先座席と女性への配慮を装っているだけの女性専用車両を一緒にするほうがおかしい。

星ヶ丘で多数の乗客が降り、車内は再び空いてきた。

今池からの高齢者もここで降りた。

上社の手前から東山線は地上に出る。

上社でも乗客が降り、車内は空席が目立つようになってきた。

そして、列車は終点、藤が丘駅に到着。

高畑からここまで、車内では特に声かけなどはなかったのだが、会員Yによると、名古屋駅から乗ってきた、スーツケースを持った女性客がこちらを睨んでいたとのこと(筆者は気づかなかった)。

先に抗議した、名古屋駅の駅長が言っていた通り、女性客の中に「女性専用車両(と称する一般車両)が、男性のご協力で成り立っているものという認識がない人がいる」わけだが、これは先にも述べた通り、交通局が任意協力であることを隠匿しているからである。

しかし、どう考えても交通局は一般の乗客に対し、そのことを自分からは明かそうとはしないだろう。

そういう意味でも、本当は可能な限り多い人数で、しかも頻繁に女性専用車両に乗車活動していく必要があるのだが、当会の名古屋地区はまだ、関東や関西ほどの人数がいない(数人で乗車会をするにも、その数倍くらいの会員数が在籍していないと厳しい。なぜなら各自仕事などがあって、動ける時間がバラバラだから)。

名古屋の新規入会者も募集しているので、我こそはと思う方は入会申し込みフォームより入会申し込みいただきたい。

藤が丘~名古屋

終点の藤が丘から、降り返し高畑行きに乗り、名古屋で解散することにした。

とりあえず藤が丘駅のホームの『女性専用乗車口』と書いてあるに乗車位置に並んだが、ここでもやはり「女性専用のステッカーのある車両は女性専用となります」という、消費者基本法5条1項2号に抵触しかねない自動アナウンスが流されていた。

列車が到着したので乗りこみ、着席した。

しばらく地上を走って、上社の先で再び地下に…

その後しばらくは特に何も起きなかったが、途中の栄を出たあたりで近くの女性客が「ここ女性専用車両」と声をかけて来た。

こちらが承知の上で乗車していることを伝えると、「知らずに乗っておられるのかと思って…」とのこと。

悪意のない声かけのようだったので、私達からはなぜ乗車しているのか、この女性客に丁寧に説明した。

過去何度も言っているが、女性客から声をかけられたとしても、それだけで私達は強い態度に出たりはしない。

いや、それ以前に女性客から声掛けがなければ、基本、私達は周囲の女性客には一切何もしない。

車内でトラブルになるのは、女性客が高圧的に絡んできた場合のみである。

そして、列車は名古屋駅に到着。

私達はここで下車。解散した。

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活動履歴

【名古屋】2016年12月 名古屋市営地下鉄名城線で非協力乗車会と交通局訪問の報告

当会名古屋地区主催で、朝の地下鉄名城線で非協力乗車を行い、その後、名古屋市交通局を訪問することにしました。

名城線で駅員が大声で叫んで当会メンバーに恥をかかせて追い出そうとする行動に出るなど、明らかに度を越した排除行為があったことから、その後の交通局訪問の際は強く抗議したのですが、交通局もこちらの抗議をまともに聞こうとせず、わざと屁理屈を並べて、こちらを馬鹿にしたような対応を取ってきました。

以下、当日の参加メンバーからの報告です。


栄駅駅員が暴言。交通局に抗議するも全く取り合う気なし

名城線西高蔵駅で

今回は名城線・西高蔵駅に集合して、ここから名城線左回りをほぼ一周して金山から名港線に入る予定です。

集合時刻前に西高蔵駅に着いたので、しばらくホームのエレベーターや女性専用車両の位置関係などを見ていたのですが、下の写真のようにエレベーターから女性専用車両の乗車位置に向けて点字タイルが伸びており、かなり悪質と言えます。

西高蔵駅のエレベータから女性専用車両位置に敷かれた点字ブロック

今回はこの後、交通局を訪問することになっており、そこでこのような、「バリアフリー < 女性の快適性」となっている具体例を名古屋市交通局に示しながら、改善を促す方に話をしていきたいと思っていました。

しかし、(これは後で詳しく述べますが)訪問した際、名古屋市交通局の担当者にこのような、バリアフリーに明らかに反する具体例をはっきり示しても、

「精神障害の方の中には、他人に危害を加える人もいる。そういう部分で、乗客(女性)を守る意味でも、障害男性の単独乗車のお断りという形になってしまう。精神障がい者とは違う、他の身体障がい者には申し訳ないとは思うが、精神障がい者はだめで、身体障がい者がOKとなると、公平ではない、表示も難しい」

などと、「男性障がい者=危険」というあからさまな男性障がい者への差別意識と偏見を丸出しに、目茶苦茶な論法で男性障がい者排除を正当化し、真面目に具体的実例を出して抗議している当会を馬鹿にしたような対応を取ってきました。

名城線・西高蔵~栄

午前7:20に参加予定者が西高蔵駅に集まり、乗車会を開始しました。

西高蔵駅発車段階では車内は空いていました。

新瑞橋駅で若干乗車があったものの、女性専用車両は空いたまま推移しました。

八事駅から多数の乗車がありました。

女性専用車両もかなり混雑していましたが、両隣の車両はそれ以上に混雑していました。

この際に私が女性客から声かけを受けたものの、その際に「以前、仕事で腰を強打して今もコルセットをまくなど、体に不安がある」と、正攻法で対応して、それ以上何も言われることはありませんでした。

本山駅で乗客が入れ替わり、車内は若干混雑度が低下しました。

本山駅で、小学生の娘さんだけ女性専用車両に乗せて、自分は隣の車両に…という男性客がいました。

これ、子供の安全の観点ではどうなんだろう…と思いました。

ここまで乗車していて思ったのは、やたらにエレベーターの最寄り車両が女性専用車両、という駅が多いことでした。(金山・西高蔵・総合リハビリセンター・八事日赤など)

特に、新瑞橋~大曽根間のほとんどの駅が該当するだけに、これは問題視すべき点ですね。

大曽根駅では予想に反して乗客が少なかったため、女性専用車両は乗車率90%ほどとなって都心部に向かいます。

都心部に向かうにつれて両隣の車両の混雑が激しくなり、女性専用車両との混雑差が浮き彫りになるのは大曽根駅から先、だといえます。

名城線の女性専用車両と他の車両(写真奥)の混雑差

その後しばらくは何もなかったのですが、列車が栄駅に着いた時に、栄駅駅員が車内に入り、大きな声で
「ここは女性専用車です。移動してください!!」
と叫んできました。

私達が拒むと、駅員が隣の車両にも響き渡るような大声で
「この男、女性専用車に乗ってますよ~!!
と、私達に恥をかかせるかのように叫んだため、前途の乗車を中止し、栄駅で抗議することにしました。

しかし、抗議した職員の対応が、また何とも「なってない」対応で、まず謝罪の言葉が、「ごめんなさい」の一言。

普通、「申し訳ございませんでした」というべきところでしょうが、こちらを軽く見ての対応か、はたまたお役所仕事なのか…

そして、形式的に謝罪した後は、私達に女性専用車両への理解(というより服従)を強く要求する姿勢を貫き、私が腰を負傷しているということを伝えても、ほぼ無視でした。

このことからも名古屋市交通局の姿勢は、「体に不安のある男性 < 健常な女性」であることが分かります。

先の西高蔵駅のバリアフリー軽視の点字ブロックと言い、この栄駅の対応と言い、非常に問題であると言わざるを得ません。

恐らく、車内に乗り込んで叫んできた駅員も、その後、私達の抗議に対応した職員達も、「強い態度に出れば、抗議活動など抑え込める」 と思っていたのでしょう。

ちなみに、2015年12月に交通局を訪問した際、当会会員が「女性車両は差別、アパルトヘイト的ではないのか?」と質問したところ、交通局の担当者吉川氏が、「アパルトヘイトと言われますけれども、あくまで協力事項なので、我々は、男性を降ろそうとしたり、女性客から要望が有っても男性に降りるように要請したりはしていませんので」などと回答しています。

2015年12月 名古屋市交通局訪問の報告

つまり、「差別ではないのか?」と抗議を受けたら「強制はしていないので差別ではない」と逃げ、実際には、ほぼ強制することがまかり通っているという実態が浮彫りになりました。

今後、「反対する会・名古屋地区」としてもさらに人数を集め、徹底的に乗車しなければなりません。

名古屋地区の反対派の皆様、女性専用車両は痴漢対策ではなく、一部政治家の人気取り政策であり、痴漢対策は建前です。

「痴漢対策だから仕方ない」などと諦めたり遠慮する必要はありません。

そして、普段から女性専用車両を不満に思っていても、思っているだけでは何も変わりません。入会申し込みフォームよりどんどんご入会ください。

交通局訪問…しかし

先にも触れた通り、乗車会のあと、予定通り私達は交通局を訪問しました。

名古屋市役所・西庁舎。
交通局もこの中にある。

過去の名古屋市交通局訪問について、紛らわしいので、ここで整理しておきます。

  • 2015年4月の訪問時アポなし。当会メンバー7名ほどで、ドクター差別氏と共に訪問。
    担当者(吉川氏とは別の担当者)が「女性専用車導入は市議会の圧力である」ことを認める。
  • 2015年12月の訪問時事前アポを取った上で、主に名古屋地区メンバーが訪問。担当者吉川氏が、「女性専用車は強制ではないのでアパルトヘイトではない」と逃げを打つ。
  • 2016年12月の訪問:今回の訪問。対応したのはやはり吉川氏。「男性の精神障がい者は女性に危害を加える恐れがあるし、精神障がい者だけダメというわけにもいかないから男性の障がい者は全部お断りするしかない」などと、女性専用車両からの男性障がい者排除を正当化。

2015年4月に差別ネットワークのドクター差別氏などとともに交通局を訪問した際には、事前アポなしで訪問したため、たまたまその場にいた担当者(吉川氏ではない)が対応し、その担当者自身も、恐らくは女性専用車両やその進められ方について、相当疑問(というか不満)を持っていたらしく、私達に対して、「公営交通だから平等にという意見をいただきましたが、逆の意味ではないんですけど、それは結局、公営だから議員さんの力というか意見が反映されてしまう。言い訳ではないんですけど、公営交通の弱いところが、逆に出ているような…」(=議員の力があるので、女性専用車両を導入・推進せざるを得ない)とまで言いましたが、ここ何回かは、先に紹介した2015年12月の訪問も含め、事前にアポを取って訪問しているためか、いつも同じ担当者(吉川氏)が出てきます。

この吉川という人物ですが、先にも少し触れた通り、「男性の精神障がい者は女性に危害を加える恐れがあるし、精神障がい者だけダメというわけにもいかないから、結局男性の障がい者はお断りするしかない」などと、公務員でありながら、男性障がい者に対する差別と偏見を丸出しに、男性の障がい者よりも健常者の女性を優遇する女性専用車両を正当化する発言を平然と行ってくる人物であり、これは大いに問題にする必要があります。

今回も当会メンバーと交通局の吉川氏との間で、いろいろなやり取りが行われましたが、それらを全部書くと長くなりすぎるのと、要点がぼやけてしまうので、要点だけを以下に紹介します。

吉川氏とのやり取りの概要

今年4月に施行された、「障がい者差別解消法」については、吉川氏も知っているようでしたが、「今後も男性障がい者の単独乗車を認める予定はない」とのことでした。

その理由として、
「精神障害の方の中には、他人に危害を加える人もいる。そういう部分で、乗客(女性)を守る意味でも、障害男性の単独乗車のお断りという形になってしまう。精神障がい者とは違う、他の身体障がい者には申し訳ないとは思うが、精神障がい者はだめで、身体障がい者がOKとなると、公平ではない、表示も難しい」

とのこと。

これは、かなり差別的な考えに基づく「障がい者男性お断り」であり、障がい者差別解消法の趣旨から全くかけ離れています。

そして「精神障がい者以外の身体障がい者に申し訳ない」などとは、恐らく微塵も思っていないでしょう。

もう一度言いますが、これは「公務員の発言」です。

全国の他の鉄道事業者では(一応ですが)すでに、「男性の障がい者は乗車OK」ということになっており、名古屋だけが、「男性の精神障がい者は危険だし、他の障がい者と区別するのは不公平だから、

男性は障がい者と言えどもお断りしなければならないし、表示も難しい」と言うのは明らかにおかしいですね。

さらに、もう一つ付け加えておけば、以前、当の名古屋市営地下鉄金山駅で、精神障がい者の女が他の女性客を刺し殺すという事件が発生しており、「精神障害の方の中には、他人に危害を加える人もいる。そういう部分で、乗客(女性)を守る意味でも、障害男性の単独乗車のお断りという形になってしまう」 というのも、まったくのデタラメです。

乗客を守る意味であるならば、男性だけを排除する意味は何なのでしょうか?

地下鉄駅で81歳女性、女に包丁で切られ死亡

読売新聞(現在はリンク切れ)9月5日(日)9時20分配信

 5日午前7時55分頃、名古屋市中区金山1、市営地下鉄名城線金山駅の改札口近くの女子トイレ前で、30歳代の女が、同市港区辰巳町、奥田トシさん(81)をいきなり包丁で切りつけた。

 奥田さんは右肩などから多量に出血し、救急車で市内の病院に運ばれたが、同9時20分頃、死亡した。

 愛知県警中署によると、女の身柄はすでに確保しているが、女自身も手に軽いけがをしており、市内の病院での手当てが終わり次第、殺人容疑で逮捕する方針。女は奥田さんと面識がないといい、同署は通り魔的な犯行とみている。

https://www.nikkei.com/article/DGXNASFD05001_V00C10A9000000/
※リンク先は読売新聞の記事がなくなったため、日経新聞の同事件の記事に差し替えました。

「精神障がい者はだめで、身体障がい者がOKとなると、公平ではない」などという、どこからどう見てもデタラメな論法で、精神障がい者の存在を口実に、それ以外の男性障がい者まで排除することを正当化するなど、これは当会だけでなく、「男性の障がい者すべてをバカにしている」と言っても過言ではないでしょう。

「男性の精神障がい者はだめで、女性の精神障がい者はOK」のほうがよほどおかしいし、公平でもありません。

また、当会の会員が、「エレベーターの正面に女性専用車両が停まる駅で、車椅子の男性客がいた場合はどうするのか?」と問うと、吉川氏は、「車椅子は場所を取るため、混雑した車内では危険が伴う可能性があるので、両端の車両にある車椅子スペースにご案内する」と回答して来ました。

そこで、当会会員が「もし車椅子の客が女性であっても同じ対応をするのか?」と問うと、お茶を濁すだけで回答になりませんでした。

つまり、吉川氏の言っていることは「ただの屁理屈」なのです。

「障がい者まで含めた男性を排除すること」を正当化するために後から理由をつけ、理屈をこね回しているだけなのです。

当会が男性の障がい者を排除していることに対し(先の西高蔵駅のような)具体的な事例をあげ、問題を真面目に指摘・抗議しているにもかかわらず、それを屁理屈で適当にあしらって全くとり合おうとせず、こちらが諦めるのを待っているわけです。

交通局がそういう態度で来るなら、私達が今すぐ取れる手段はただ一つ。

さらに人数を増やして、徹底的に非協力乗車を行うしかありません。諦めたら交通局の思う壺です。

よく、この女性専用車問題を十分に知らない人間が、うわべだけを見て、「女性専用車両に無理やり乗って、他の乗客や現場の職員に文句を言ったってしょうがないだろう。女性専用車両に文句があるなら、鉄道事業者に直接文句を言えばいいのに、なぜそんなことも分からないのか…」などと言ってくることがありますが、これまで述べてきたように、鉄道事業者(交通局)に直接抗議しても取り合う気ゼロですから、実際に(それも頻繁に)乗って、鉄道事業者が何らかの対応をせざるを得ない状況に持っていくしかありません。

法律上、男性の乗車を禁止することは出来ない(女性専用車両は、鉄道営業法34条2号の適用範囲外)ため、実は鉄道員といえども、男性を強制排除することは出来ず、また、交通局側が男性が乗車することを問題にしようとすれば、任意なのに強制のように装っていること、つまりは「利用客をだましていること」がますますバレるので、そういう意味で、非協力乗車活動というのは有効なのです。

そういえば、吉川氏は「白杖を持っている方など、明らかに障害男性と分かる方が仮に単独で乗車していても、そういう場合は声掛けなどはしない。当然そういう配慮はしている」などとも言って、「精神障がい者の存在を口実に、それ以外の男性障がい者まで排除していること」をごまかすような発言もしていました。

しかし、ここまでお読みくださった方ならもうお分かりと思いますが、「配慮はしている」などと言ってもこれは信用できませんね。

配慮していなくても、「配慮している」とウソをつくことはいくらでも可能ですから…

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2016年7月 名古屋:市営地下鉄名城線&東山線で非協力乗車会

名古屋市営地下鉄名城線・名港線に女性専用車両が導入されましたが、その導入初日となる7月4日の朝、「反対する会」名古屋地区主催で、名城線での非協力(任意確認)乗車会を実施いたしました。

今回は、当会関東本部:関西本部からもメンバーが応援に駆けつけ、関東の市民団体「差別ネットワーク」の代表、ドクター差別氏にもお越しいただきました。

導入初日とあって、主要な駅には駅員が出て、女性専用車両の前で「女性専用車両にご協力をお願いします!」と連呼しており、また途中、マスコミの取材にも遭遇しました。

名城線を一周した後は、東山線でも全線で乗車を行いました。

以下、当日の報告です。


地下鉄名城線・女性専用車両導入初日に乗車

主要駅で駅員が協力呼びかけ、マスコミ取材にも遭遇。東山線にも乗車

名古屋の女性専用車事情(前置き)

これまでから当会サイトでもお伝えしている通り、現在、名古屋では、ある政党が交通局に対し、女性専用車両の導入拡大を行うよう、強く働きかけ続けている。

先日(2016年7月10日)の参院選でも、選挙期間中にツイッターで「公明党の実績・女性専用車両」という内容のツイートが流れてきていた。

つまり、女性専用車両は世間では痴漢対策と言われているが、実際には実績作り・選挙対策などの目的で推進されていると考えられる。

もし時間があるならば、今回の乗車会報告とあわせて2015年1月 名古屋市交通局への意見書提出の報告のページにも目を通していただきたい。

ページ内で、名古屋市議会での議事録からの引用なども交え、2002年の東山線への導入から、2015年春の東山線終日化まで、女性専用車両が推進されて来た経緯などについて、詳しく解説している。

上記リンクのページ(2015年1月の活動報告)で取り上げたもの以外にも、市議会での女性専用車両要求の発言が多数あるので、関心のある方は、【名古屋市議会の議事録サイト】(アーカイブ)(現在はリンク切れ)で「女性専用車両」のワードで検索をかけていただきたい。

それらの働きかけもあってか、名古屋市営地下鉄では昨年4月の東山線の終日化に続いて、今度は名城線・名港線で朝(始発~午前9時)の女性専用車両の運行が始まった。

それも、昨年(2015年)秋に名古屋市交通局が市民からのパブリックコメントを募集し、その結果、反対意見(女性専用車両は廃止してほしい)のほうが圧倒的に多かったにもかかわらず、それを無視する格好で、「拡大導入する路線の時間帯・時期を検討していきます」として、今回、平日朝の名城線・名港線への導入となった。

※パブリックコメント関連については、交通局のページ(http://www.city.nagoya.jp/kotsu/page/0000075741.html)に記載があったが、現在リンク切れになっているようなので、その内容はこちら(当会サイト「反対する会ニュース」の記事からの引用)でご覧いただきたい)

これだけでも十分おかしいが、今年に入ってからのマスコミ報道(2016年1月29日付の中日新聞)によれば、まだ導入もされていない段階ですでに交通局の担当者が、「時間帯の拡大を検討する」と述べていたとのこと。

昨年4月の東山線終日化、そして今回の名城線・名港線への追加導入と来て、さらにこの先、名城線・名港線の拡大も検討されているというわけである。

先に導入された東山線の女性専用車両も、「東山線は痴漢被害が名古屋の地下鉄の中で一番多い」という理由で2002年、平日朝に女性専用車両が導入されたが、導入当初から痴漢件数が減らず、逆に増加した(こちらを参照…2003年5月22日付、共同通信)。

普通ならそこで廃止にしても良いようなものだが、逆に朝ラッシュ時だけだったのが夕方にも拡大され、ついには2015年春に完全終日実施になってしまった。

女性専用車両は、同じ運賃を支払っている「痴漢でも何でもない男性」に、「男性である」というだけで不利益を与えるものであり、仮に女性専用車両で痴漢件数が大幅に減ったとしても、公共の交通機関でやるべきことではない。

ましてや、痴漢が減らないことが分かっているにも関わらず、さらに拡大するなど、言語道断である。

こんな車両のために、移動の困難な男性の障がい者や、足腰の弱った高齢の男性などが事実上排除され、健常者の女性の方が優先されているのである。

それも、本来同じ運賃を支払えばだれでも公平に利用できなければならないはずの【公営の公共交通機関】において、このようなことが当たり前のようにまかり通っているのだ。

また、女性専用車両を利用する女性客の多くが、実は痴漢対策以外(臭いオヤジがいなくてよい・空いていて快適など)の理由で利用しているという調査結果もある。

しかし、通常マスコミはどこもそのような事実には一切触れない。

だから今でも多くの市民が、「女性専用車両は、痴漢から女性を守るためのもの。必要があって導入されているのだから、差別だ何だと反対するほうがおかしい などと思っているのが実情であろうと思われる。

そういう意味でも、私達としては、少しでも真実を世に伝えていかなければならないと考えている。

名城線右回り、金山~栄

さて、前置きが長くなってしまったが、そろそろ本題に入ろう。

今回は、午前7:45に金山駅に集合。

導入初日ということで地元名古屋のメンバーだけでなく、関東や関西のメンバーも応援に駆け付けた。

さらには専用車両反対派の間では有名な、「差別ネットワーク」代表のドクター差別氏にもお越しいただき、平日の朝にも関わらす、10名の参加者が集まった。

全員そろって乗車を行うのはこれからだが、実は金山駅に集合する前からすでに、地元名古屋のメンバー及び、前日から名古屋に宿泊していた関東・関西のメンバーの一部は、それぞれ個別に早朝の名城線で乗車活動を行っていたらしい。

集合場所に集まったメンバーたちが、各自で先に個別で乗車した際のことを話していた。

それによると、「初日だから交通局側も徹底して男性排除に来るかと思ったが、実は男性の乗車も結構あった とのこと。

また早朝のためか、乗車率自体もそれほど高くなかったらしい。

ただ、私達がこれから乗る時間帯は、恐らく最も乗客が集中する朝の最ラッシュ時に当たると思われるため、区間によってはかなり混雑するであろうと思われる。

その時に交通局がどう出てくるか、それは実際にやってみなければわからない。

やがて集合時刻の7:45になり、私達は集合場所から地下鉄の金山駅に移動。

地下鉄の金山駅改札付近は、やはり朝ラッシュ時のためか、多くの人が行き交っていた。

当日の地下鉄金山駅の改札口付近。
朝ラッシュ時なので多数の人々が行き交う。

改札を抜け、ホームに降りるとやはり、ホームにも人が多数並んでいた。

東京のラッシュほど人は多くないだろうが、10両編成以上が当たり前の首都圏と違い、名城線は小型車両の6両編成なので、もしかしたら相当混雑するかもしれない。

金山駅駅標
名城線の車両

私達は列車を一本見送り、女性専用車両乗車位置に一斉に並んだ。

駅員が2人ホームにいて、「女性専用車両にご協力ください!」と連呼していたが、私達に対して、個別に声をかけては来なかった。

周囲の女性客からの声掛けもなく、次にやってきた7:56発、名城線右回り大曽根行に乗車した。

予想した通り、車内はかなり混雑していた。

とは言え首都圏のように押し合いへし合いというところまでは行かない。

立ち客が一杯で車内の移動が出来ない状態ではあるが、普通に立っていれば他の乗客と体が触れ合うことはない。

ただ、他の車両はもっと混雑しているかもしれない。

東別院・上前津・矢場町と過ぎ、やがて列車は名古屋の中心部に位置する、栄に着いた。

ここで多数の乗客が下車。車内は一気に空いた。私達もここで一旦下車。

いわゆる「自由が丘作戦」(=少しでも多く任意周知するため、途中で下車し、後続列車に乗り換えする作戦。東急東横線・自由が丘駅でよく行われていたことが名前の由来)である。

電車が過ぎ去ると、また少しずつホームに乗客が集まってくる。

その乗客に対し、ここ栄駅でもホームに立った駅員が、大きな声で「女性専用車両へのご協力お願いしまーす!」と、連呼していた(ただし、個別声掛けはせず)。

そこで、その様子を見ていたドクター差別こと兼松氏がその駅員に、「女性専用車両に男性は乗れるのか、乗れないのか」を尋ねた。

それに対しその駅員からは、「乗れないことはない」という返答。

なるべく、「男性が乗れる」と取れる表現はできる限り使わないようにしているのが分かるが、多分上から、「女性専用車両が強制できないもの」であることは知らされているのだろう。

先の金山でも、ここ栄でも、駅員はホームでの呼びかけは行うものの、個別の声掛けは避けているような感じだった。

交通局が現場の職員に対して事前に教育を行っていたのだろうか。

ちなみに、女性専用車両に貼られているステッカーには、女性の同伴があった場合「のみ」、男性の障がい者や小学生以下の男児も乗れると取れるような表現がなされているが、これは改めていただきたいところである。

車内の扉の窓に貼られている専用車ステッカー。
写真では分かりにくいが、女性の同伴無しでは障がい者や小学生以下であっても男性は乗車してはいけないかのような記載がある。

すでにご存の方も多いと思うが、女性専用車両という名前がついていても、「それは名前だけ」で、障がい者や小学生以下の男児だけでなく、実は年齢や性別に関わらず、誰でも(女性の同伴無しでも)乗れる。

そういう意味では、女性専用車両という名前自体、改めるべきだろう。

久屋大通駅でマスコミ取材に遭遇

しばらくして、後続の列車が到着したので、私達はそれに乗車。

私達以外にも、男性客が一人…

次の久屋大通駅では、ちょうど私達が乗車している位置にTVカメラマンが大きなカメラをもって立っており、ドアが開くと、車内を撮影してきた。

そして、乗車していた私達に「女性専用車ですけど?」と言ってきた。

ドクター差別氏が「栄駅で駅員が(男性も)乗れると言っていた」と返すと、近くにいたレポーターと思しき若い女性が横から、「違法にはならない」と一言。

しかし、単に「違法ではない」というだけではない、ということでドクター差別氏が「(男性を)降ろそうとしたら違法になる」と返した。ここでドアが閉まり、列車は先に向けて走り出した。

この一連の模様は、以下の動画をご覧いただきたい。

名城線女性専用車両の初日 テレビ局による声かけ

https://youtu.be/xJkqEDfZhKI

これまでからも、多くのマスコミが、女性専用車両に対しては好意的な報道の仕方しかしてこなかったことから考えて、このやり取りが放送されることは多分ないだろうと思っていたが、後日、そのテレビ局の番組を録画で確認してもやはり、私達とのやり取りは完全にカットされていた。

別に賛成・反対どちらの側につくでもなく、「このような事もあった」と報じることはできたはずである。

今回の名城線・名港線への女性専用車両の導入は、他のテレビ局の番組や新聞などでも報道されていたが、どれを見ても女性専用車両に好意的な報道のされ方で、男性側の意見としても、「女性が快適に乗車できるのならいいと思う」とか、「痴漢もあるのだし仕方がないか…」とか、反対意見でもせいぜい「次からは乗る車両を変えないと…」ぐらいで、これでは、反対意見といっても、「女性専用車両があるせいで一両分余計に歩かないといけないから面倒くさい」という程度のものという印象しか伝わってこない。

さらに、このところでは鉄道事業者だけでなく、マスコミの論調も、痴漢対策と言うよりは、女性が「安心して乗れる」「楽に乗れる」などといった方向に傾きつつあるようで、いつの間にか痴漢対策よりも「女性の快適」のほうがメインになっている感じである。

一例を出すと、2016年7月4日付の中日新聞では、「(女性専用車両を設置して)女性に快適に利用してもらう」などと記事にあり、さらに乗車した女性のコメントとして、「男性には悪いが今朝はとても快適」というコメントを出すなどしている。

痴漢対策と言って導入したものの痴漢が減らなかった(年度によって増減を繰り返している)上、東山線などではすでに終日実施しており、混雑のないガラガラの状態でも女性専用車両があるなど、ますます「痴漢対策」で説明がつかなくなってきているので、痴漢対策という建前は残しつつも、少しずつ「痴漢対策」から「女性の快適」へと主旨がすり替わってきているのではないだろうか?

さらに下記の、交通局が出した表によると、東山線では、(平成14年の導入時よりも女性専用車両の実施時間帯が拡大されているにもかかわらず)、平成25年度においても、(最初に導入した平成14年頃とほとんど変わらない)痴漢件数22件という結果がすでに出ているが、それらの点についてはマスコミ各社とも完全にスルー。

また、今回の(一部マスコミの)報道では、名城線・名港線の痴漢件数が導入前の1年分の件数ではなく、なぜか3年分の合計(22件)で報道されている。

平成25年度の名城・名港線での痴漢件数が、「年間で5件」しかなかったからだろうか?

世間には、「女性専用車両は痴漢対策なのだから差別ではない」という意見もあるが、これまで述べてきたように、ちょっと調べれば、現状の女性専用車両が痴漢対策とはおよそ別物であることはすぐに分かる。

私達としても、政治家や政党が「差別にならない方法」で痴漢対策を推進してくださるのなら、何も言うつもりはない。

「女性専用車両は非常に問題の多いものだ」ということを認識していただき、女性専用車両の推進をやめていただきたいだけであって、決して政治的に対立したいわけではない。

私達は、女性専用車両の「置き換え」としての監視カメラの設置とともに、公共の場における差別にも当たる女性専用車両は廃止していただきたいと考えている。

久屋大通~(大曽根・金山)~栄

久屋大通を出た列車は、市役所・名城公園と過ぎ、黒川あたりから少しずつ空いて来はじめた。

一部空席も出始めたが、両隣の車両は専用車よりもやや乗車率が高いようだ。

沿線の主要駅の一つ、大曽根に到着。ここでも「自由が丘作戦」(途中下車)をした。

全員降りたつもりだったが、1人そのまま乗車して先へ行ってしまったようだ。

さすがに参加者数が2ケタとなると、少人数の場合と異なり、こうしたこともよく発生する。

その参加者にはすぐ携帯で連絡をとり、2つ先の砂田橋駅で待ってもらうことにした。

私達は大曽根駅の女性専用車位置で並び後続の列車を待った。

やがて後続の列車が到着。私達は乗車した。

その際、隣の車両の位置にいた駅員が、乗車しようとしたメンバーの一人に駆け寄って声をかけ、さらに腰に触ってくるなどした。

声掛けだけならまだしも、乗客の体に直接触ったのなら、これは非常に問題である。

その場で駅員にも注意したが、女性専用車両の設定時間(午前9時まで)等のこともあるのでとりあえず乗車し、この件については後で(栄で)抗議することにした。

先ほどの金山や栄では、駅員は声を出して女性専用車両の案内はするものの、乗客への個別の声掛けや、まして体に触れるというようなことはして来なかった。

交通局も事前にきっちりと社員(職員?)教育をしていたのだろうと思っていたのだが、そうではなかったのだろうか?

大曽根を出て、しばらくすると専用車両と両隣の車両の混雑差が目立つようになってきた。

先ほどの栄駅手前ほどではないが、再び車内は混雑してきた。

砂田橋で先ほどの参加者と再度合流。茶屋ヶ坂を過ぎ、東横線と同じ駅名の自由が丘へ。

「次は自由が丘…」という車内アナウンスが流れると、メンバーの一人が「どこかで聞いたような駅名だなあ…」と一言。参加メンバーの間で少し笑いが起きた。

ちなみに「名古屋の」自由が丘駅では、「自由が丘作戦」は行わず、そのままスルー。

本山でも駅員がいたが、任意であることを知っているのか、私達を見ても声を掛けて来なかった。

本山は東山線との乗換駅でもあるが、恐らくは東山線からの乗り換え客であろう、多数の乗客が乗りこみ、車内は先ほどの栄駅手前の時のように結構な混雑になった。

しかし、次の名古屋大学駅に着くと、ここでほとんどの乗客が降り、車内は一気に空いた。

名古屋大学駅では、改札へと上がるためのエスカレーターがまともに女性専用車両の前に来る。降りた乗客の多くは恐らく名古屋大学の学生や職員など、大学の関係者なのだろう。

つまり、一番利便性の高い車両だったから女性専用車両が利用され、混雑していたわけである。

名古屋大学駅を出発。すっかり空いた車内で、メンバーは各自、座席に座った。

そして、メンバーの一人がツイッターを検索したところ、早速、私達の乗車会に対する反応と思われるツイートがいくつか見つかった。

ドクター差別氏はこの時、背中に「女性専用車両 法律上も契約上も 誰でも乗れます」と書かれたシャツ(下写真)を着ていたが、これを見た女性客がつぶやいたものと思われる、「名城線に、女性専用車両は男性も乗れますみたいなこと書いた服着たおじさんがいて、このまま会社行くのかな」というツイートもあった。

八事駅に到着。ここも女性専用車のど真ん前に改札が来る。

ここでも駅員が専用車前にいたのだが、ここでは私達に「女性専用車両にご協力お願いします」と声掛けしてきた。

私達はとりあえず無視したが、もう一度言ってきたため、「しつこいぞ」と言ったら引き下がった。

八事を出発。

妙音通辺りでは、私達以外にも男性客の姿がちらほら見られるようになってきた。

伝馬町で8:50を過ぎ、そして8:57に名城線を一周して再び金山に到着。

私達は栄まで行くことにしていたので、そのまま続けて乗車。ほどなくして名城線の女性専用車両解除時刻の午前9時になった。

9時を過ぎると男性客が次々乗車してきて、車内は名実ともに一般車両となった。

その後すぐ栄に到着。栄からは終日設定の東山線で引き続き乗車会を行うことにしているが、とりあえず先ほどの、会員の体に触った大曽根駅の駅員の行為について、駅で抗議することにした。

栄駅で抗議

栄で名城線から降りた私達は、改札口付近にいた駅員に、先の大曽根駅での出来事を話した。

すると、「担当の者を呼んできますので…」ということで、しばらく待っていると、今度は助役と思われる職員がやってきたので、その職員に再度事情を話し、抗議を行った。

その助役と思われる職員から謝罪の言葉があり、その後私達から、「女性専用車両の隣で高齢の男性客が立っている」など、女性専用車両の問題点についていろいろと話をすると、その助役と思われる職員は、「名古屋の女性専用車両が上(市議会)での決定によるものである」こと、そして、「他のお客様からも同じような意見(女性専用車両に対する抗議)をいただくので、そうした意見を上にあげてはいるんですが…」というようなことを言っていた。

実は昨年4月、東山線終日化の際、当会が交通局の本局に抗議に行った際も、対応した担当者が、女性専用車両の導入・拡大は市議会の議員からの圧力であることを認めていた(2015年4月・名古屋市交通局訪問の報告)し、またその他、これまでに個人的に名古屋市交通局に抗議を行った会員の話なども総合すると、どうやら名古屋市交通局では、現場においても女性専用車両に対する反対意見が少なくないようである。

「痴漢対策」を名目に、こんなおかしなことがいつまで続けられるのだろうか…。

引き続き、東山線で非協力乗車

抗議を終えた私達は、続いて東山線で乗車活動を行うことにした。

東山線栄駅ホーム

栄から9:23発、高畑行に乗車。

ラッシュ時間帯を過ぎたせいか、若干立ち客はいるものの、混雑しておらず余裕がある。

次の伏見を発車直後、自動音声で、東山線では女性専用車両を始発から終発まで実施していることを知らせるアナウンスが流れた。

先ほどの名城線ではすでに述べた通り、現時点で午前9時までだが、このままでは名城線も東山線と同じようなことになりかねない。

名古屋駅に到着。乗客の多くが下車し、車内はガラガラに。

女性専用車両には私達のほかには、女性客が数名いるだけの状態になった。

東山線・高畑行の車内。
私達以外ほとんど乗客がおらずガラガラだが、終日女性専用車両がある。

両隣の車両もガラガラ。岩塚駅で反対方向(藤が丘行)の列車とすれ違ったが、そちらもガラガラ。

こんな状態で、痴漢対策と言いながら女性専用車両をやっていること自体異常だが、もはや女性専用車両の導入拡大に、痴漢件数や車両の混雑率は(少なくとも推進派にとっては)もう関係ないのかもしれない。

事実、東山線の終日化が決まった時の、名古屋市議会の議事録(平成27年 土木交通委員会03月03日-01号(現在はリンク切れ))を見ても、

東山線に関しては、男女という、男女平等、男女差別という、そういった観点があるにせよ、そういったお声もあるけれども、件数が多いから、ここはやっていくし拡大もしたと。だけど、そういった声が多いので、これは男女不平等だとか、そういったお声がある中で、件数の少ないところはやはりそちらの声を重視していった結果が今回の結果という、そんな印象を受けます。

というような発言、つまり、「東山線以外では痴漢被害が少ないからといって、やらないのか?」と、他路線への拡大を遠まわしに要求する発言や、

拡大という言葉の中には、そこのところだけを拡大するんではなくて、時間とかね、ほかの路線のところでも声も出ているとおっしゃっていますし、そして今本当に私も一番感じたのは、男女の差別とかいろんなこともおっしゃいますけれども、一人一人が受けた思いは本当につらくて、ずっと一生ついていくものです。

と、「痴漢件数は少なくても、被害を受けた人の傷は一緒なんだから、痴漢件数が少なかろうと、男女差別という意見があろうと、そんなものには構わず、痴漢被害の少ない東山線以外の路線にも女性専用車両をどんどん拡大するべき」という意味合いの発言が見られる。

「件数が少なくとも、被害を受けた人がどんなつらい思いをしているか…」というのなら、東山線で女性専用車両を導入しても痴漢被害が減っていない現実をどう受け止めるのだろうか?

女性専用車両があれば、他の車両で痴漢が多発していても、それは構わないというのだろうか?

そういうと今度は、「被害を受けた人が女性専用車に逃げ込めば被害は100%完全に防げる」という反論があるかもしれないが、先に述べた通り、女性専用車両を利用している乗客のほとんどが実は、「空いてて楽」「臭いオヤジがいなくていい」など、痴漢対策以外の理由で利用しているという調査結果がすでにある。

そんなもののために、男性の交通弱者を事実上ほぼ排除してまで、女性専用車両の設置・拡大を何が何でも推進する必要があるのだろうか。

また、現状の女性専用車両に痴漢が入ってこないのは、東山線の痴漢件数が減っていないことからも分かるように、わざわざ女性専用車両に乗らなくても非女性専用車両でいくらでも痴漢ができるからである。

本当に、「つらい思いしている人がいる」というのなら、このように痴漢対策からはおよそ外れてしまっている女性専用車両を、「痴漢件数が少なかろうが、そんなことには関係なく」、どんどん拡大しようというのではなく、JR埼京線で痴漢件数6割減の結果を残した監視カメラを推進して、女性専用車両は廃止するのが筋であろう。

過去の市議会議事録を見る限り、監視カメラの設置も要求はされているようだが、これとて、女性専用車両の代替ではなく、女性専用車両はそのままで、監視カメラの追加が要求されているようなふしがある。

私達は痴漢対策自体には決して反対しないが、女性専用車両と監視カメラの「併設」など望んではいない。

先にも述べたが、女性専用車両は公共の場での「属性」による差別であり、痴漢対策からも外れているので廃止するべきである。

列車はガラガラのまま、やがて終点、高畑に到着。

以前の活動報告でも触れたが、ここでも女性専用車両のど真ん前にエレベーターが来る。

「弱者=女性」ではない。

男性の障がい者や高齢者を無視してまで健常者の女性を優先する異常さがここにもある。

私達はそのまま折り返し、高畑から9:45発、藤が丘行きの電車に乗った。

名古屋まではやはりガラガラ。

名古屋からは多くの乗客が乗車し、結構な乗車率となった。私達に声をかけてくる女性客はおらず、係員などからも今のところ声掛けはない。

栄を過ぎると、また少しずつ乗客が降りていって、一社あたりからは少し空いてきた。

その先で地下から地上に上がり、電車は本郷を過ぎて終点藤が丘へ。今日も良い天気である。

藤が丘駅で

結局、東山線では、女性客からも係員からも全く声掛けはなかった。

「男性も乗車可能であり、拒否は出来ない」ということを分かった上で声掛けしてこなかったのならそれで良いのだが、名古屋では「女性専用車両は任意協力である」ということは、どのくらい知られているだろうか…?

今回のような、関東・関西・名古屋合同での乗車会はそう度々行えないにしても、今後も引き続き、更なる任意周知のため、名古屋での乗車活動を続けていく必要があるだろう。

名古屋及びその周辺の方で、女性専用車両に疑問を持っておられる方は、是非当会に入会してほしい。

最後は、リニモに乗車

私達は藤が丘駅の改札を抜け、外へ出た。

「この後、どうしようか…」という話になり、藤が丘駅から出ている「リニモ」に乗車して、少し早めだが、沿線で昼食を取れる場所を探すことにした。

藤が丘から八草までを結ぶ、リニモ

念のために言っておくと、リニモには女性専用車両はない。

ここから先は、関東からやってきたドクター差別氏や関西のメンバー、そして地元名古屋のメンバーとが交流を深めあうための時間としたのである。

リニモに乗車して、一旦終点の八草まで乗車した後、折り返し藤が丘行に乗車し、途中の駅で下車。

沿線のショッピングセンター内の飲食店で、少し早めの昼食となった。

ドクター差別氏を囲んで、食事をしながら皆で話をしていると、時間の経つのも忘れるくらい話は尽きない。

数時間ほどいろいろ話をした後、ここで解散し、各自それぞれの方向に帰っていった。

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2016年3月 名古屋:市営地下鉄東山線で非協力乗車

名古屋市営地下鉄東山線で、名古屋地区メンバーによる非協力乗車会が行われました。

東山線で栄~名古屋間を往復した後、7月から女性専用車両が導入される予定の名城線に乗車し、女性専用車両とエレベータの位置関係などを視察しました。

そのあと、本山から再び東山線で栄に戻り、駅長室で抗議を行いました。

以下、当日参加したメンバーからの報告です。


名古屋地区メンバーが東山線で非協力乗車 7月から女性専用車導入予定の名城線を視察

乗車後、栄駅駅長室で抗議

栄から東山線に乗車

乗車会は14::00過ぎから、以下の通りで行いました。

①東山線 栄→名古屋

②東山線 名古屋→栄

(名城線左回り 栄→本山)

③東山線 本山→栄

(栄駅駅長室での抗議)

④東山線 栄→本山

東山線・栄駅の駅標
東山線・栄駅の車両

栄駅で待ち合わせをして乗車。座席に座ったところ、隣には他の男性が乗車していました。

すると突然、列車の外から窓ガラスをバンバンと叩かれました。

振り返ると、男性か女性かは見えませんでしたが、ステッカーを指さし、「ここは女性専用車両ですよ」と言っているようでした。

ホーム柵を超えて列車に手を触れている訳ですから、危険行為ですね。

隣の男性も振り向きましたが、そのまま乗車。

車内には他にも男性が4人いて、私達が名古屋駅で降りる時も、ホームから男性が乗ってきました。

その後、名古屋駅から折り返して栄に戻り、名城線(左回り)に乗り換え。

非協力乗車ではありませんが、7月から女性専用車両とされる予定の車両に乗車しました。

途中、エレベーターの目の前となる駅が続き、視覚障がい者の方も見えました。

現場の状況を、交通局は知っているのでしょうか?

名城線・栄駅の駅標
名城線・栄駅の車両

本山で再び東山線へ乗車。

そのとき、女性客が私に「失礼ですが、女性専用車両ですよ」と声掛けしてきました。

「知ってますよ」と返したところ、女性客は別の女性のところへ行って、「知ってて乗る事ないのにねぇ…」

などと、やや陰湿な感じで話していました。

その後メンバーのNさんが、任意協力であることを伝えました。

Nさんによると、名古屋では声かけは時々あるものの、このような反応は初めてだと言う事です。

その後、上記2件について報告と抗議のため、栄駅駅長室へ行きました。

駅員の問題では無かったものの、今後このような問題が発生しない為には、乗客に負担させるのではなく交通局による改善が必要であるとして、「男性の任意協力であること」をステッカーに明記するよう求め、また関東では認められている「身体障がい者男性の単独乗車」が、名古屋では不可とされているのはおかしいとして、これもステッカーの表示を変更するよう要望を出しました。

それにしても、その駅員は私たちの要望に対し、不満そうな顔でした。

任意協力であり強制力がないことは認めたものの、「わざわざ乗ることはない、次からは別の車両へ・・・」と連呼していました。

最後に抗議内容について「上に報告しておく」とは言っていましたが、本当でしょうか。

主にNさんが抗議を行いましたが、私からは名城線導入に関して、「本来ならば導入自体やめて欲しいが、ステッカーはこれから新しく作ることになるので、男性の任意協力であること・身体障がい者男性が単独乗車できることを明記する」よう要望しました。

最後は栄→本山(Nさんは千種まで)乗車しましたが、特に何もありませんでした。

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2015年4月 名古屋市営地下鉄東山線で東西合同乗車会

乗車区間:地下鉄東山線名古屋~藤が丘~高畑~栄(そのあと、地下鉄名城線で名古屋市交通局(市役所駅)へ)

2015年4月17日、前日は関西で当会関西本部メンバーとともに、JR西日本線で乗車活動を行った関東の皆さんと、当会の一部関西本部メンバー、そして名古屋地区の会員が名古屋で集まり、名古屋市交通局東山線で乗車会を行い、その後名古屋市交通局を訪問しました。

以下、当日参加したメンバーからの報告です。


4月から女性専用車両終日化の東山線で乗車活動

名古屋の地で、反対派の存在示す

名古屋に集合

大人数で盛況だった関西での東西合同乗車会から一夜明けた4月17日、今度はこの春から女性専用車両が終日化された名古屋市営地下鉄東山線での乗車会を行うため、東西のメンバーが名古屋に集まった。

今日はJR名古屋駅前の「金の時計前」(名古屋では有名な待ち合わせ場所)に、11時集合。

私達は朝から近鉄特急で名古屋入り。

関東からやってきたメンバーも、宿泊先の新大阪から新幹線でこちらに向かってくることになっている。

名古屋駅・金の時計

一足先に関西から到着した私達が、金の時計前で待っていると、一人の青年が私達に「反対する会の方ですか?」と、話しかけてきた。

名古屋地区の当会会員だが私達とは今日、初対面である。

いろいろ話をしていると、差別ネットワークのメンバーから電話があり、もう少しで到着するとのこと。

私達はもうしばらく待つことにした。

地下鉄名古屋~藤が丘

やがてドクター差別氏一行が到着。

私達とあいさつを交わし、今回初参加の名古屋の会員もドクター差別氏と「はじめまして」とあいさつを交わした。

早速、地下鉄の駅に向かおうということになり、ここは名古屋の会員が先頭を切って道案内。

地下街をしばらく歩き、東山線名古屋駅の改札前まで来た。

改札前で地下鉄一日乗車券を購入。

そのあと、例によってドクター差別氏が、改札の駅員に「女性専用車両に男性は乗れるのか?」を確認しに行った。

地下鉄一日乗車券
名古屋駅改札で、任意確認するドクター差別氏

昨日の、任意であることをすんなりと認めたJR大阪駅の駅員と異なり、この駅員はなかなか任意であることを認めようとせず、結局「担当者を呼びますので…」ということで、しばらく待つことに。

どうやら、名古屋ではまだ「下手に任意と答えてはいけない」空気があるようだ。

しばらくして、その駅員の上司と思われる「担当者」が到着。

ドクター差別氏が先ほどと同じように「男性も乗れるのか」と尋ねると、「まあ、ご協力頂いているということで…」と少々言葉は濁したものの結局、「男性も乗れる」ことは認めた。

そうと分かれば、地下鉄東山線任意確認(非協力)乗車会の始まりである。

東山線・名古屋駅の風景
ホームに貼ってある専用車乗車位置案内

一日乗車券を自動改札に通し、階段で下に降りるとすぐ東山線のホームだった。

すでに結構な人数、ホームにいる。

名古屋駅の女性専用車両乗車位置は、私達が降りた階段から少し先である。

数両分歩いて、女性専用車両乗車位置にたどり着くと、黄色い女性専用車両乗車位置の案内がホームや頭上に貼ってあったが、よく見ると「女性専用乗車口」ではなく、「女性専用乗車口」となっている。

この時は気付かなかったのだが、後で考えたら車両だけでなく、乗車口も「女性専用」と言っているようなものではないか。

当会では過去、関東の会員が東京メトロに対し、「女性専用となります」という案内は、事実に反するとして、苦情を申し立て、それを改善させたということがある。(参照記事

詳しくは上記リンク先をご覧いただきたいが、本当は男性も乗れるのに、それを「女性専用となります」と案内するのは事実に反する。

「女性専用となります」、なら一応「女性専用車」というのは単なる名前(名詞)で、「本当に女性専用というわけではない」という言い訳ができるから、誤解を招きやすい名称ではあるものの、一応事実には反しない。

恐らく名古屋の交通局もそこまでは考えに入っていなかったのだろうが、事実に反する表記は改めていただきたいものである。

やがて12:06発、藤が丘行が到着。私達は一斉に乗車した。

平日の昼間だったが、乗車率は結構なもので、押し合いへし合いとまではいかないものの、かなり混んでいた。

名古屋の地下鉄のメインルートで小型車両の6両編成では、混雑するのも無理はない。

ラッシュ時などは混雑がさぞひどいのだろうと想像しつつ周囲を見ると、私達以外にも結構な数の男性客が乗車していた。

知らずに乗っているのか、知っていて乗っているのかは分からないが、関東・関西と違い、名古屋はまだ「任意協力」であるということが知れ渡っていない(つまり、男性は絶対に乗ってはいけないという空気がある)というイメージがあったので、少々意外だった。もちろん、終日化にされたことに気づかずに、時間外だと思って乗っているだけかもしれないが…

ふと見ると、女性専用車内の扉の脇あたりに、鏡が設置されているのに気が付いた。

鏡といえば、関西地区のJR西日本が女性専用車のドア部分に鏡をつけていた(現在は廃止)が、女性専用車のみに鏡を設置していたので、当会でも「女性専用車が痴漢対策と言うなら、なぜ鏡が必要なのか」「JR西日本の女性専用車は痴漢対策ではない」等と批判してきた。

名古屋市交通局も女性専用車両のみに鏡を設置しているのかと思ったが、JR西日本とは異なり、他の車両にも同様の鏡があることを後で確認した。

東山線車内の鏡。鏡の下が広告になっている。

やがて列車は名古屋の中心部、栄に到着。

多数の乗客が下車し、若干混雑率は下がったような感じ。

その後も、駅に停まるたび少しずつ人が降りていき、星ヶ丘駅付近で車内全体が見渡せるくらいの乗車率になった。

ここでもやはり私達以外に男性客の姿が見える。

ふと隣の車両を見れば、隣の車両からこちらを怪訝な顔をして見てくる男性が一人いた。

恐らく「あいつら女性専用車に乗っているけど、いいのか?」等と思っているのだろう。

やはり、名古屋ではまだあまり「任意」であることは広く周知されていないのかもしれない。

やがて東山線は地上に上がり、温かい春の日差しが車内に差し込んできた。

朝のうちはどんより曇っていたが、私達が地下にいる間に天気が良くなってきたようだ。

今まで地下を走ってきたので、日の光が当たると何だかほっとする。

しばらく地上を走って、列車は終点、藤が丘駅に到着。

藤が丘の駅標
駅構内の風景

藤が丘~高畑

藤が丘駅のホームに降り立つと、駅員らしき人物が2人ホームにいた。

その時は特に気に留めなかったが、ドクター差別氏によると、この2人、「女性専用車内に男性が…」というような会話をしていたという。

乗車前に名古屋駅の改札でドクター差別氏が「男性も乗れるのか」と確認していたから様子を見に来ていたのだろうか?

私達は、ここから名古屋方向に引き返すため、反対側のホームに移動し、高畑行を待つことにした。

やがて駅構内に自動のアナウンスが流れた。

高畑行の列車がやってくることを知らせるアナウンスだ、その中で、「ただ今の時間帯、ステッカーの表示のある車両は、女性専用となります」という内容があった。

先にも述べたが、「女性専用になります」は事実に反する。

私達は藤が丘12:45発、高畑行の女性専用車両に乗車した。

車内は少し空席もあるくらいで比較的すいており、周りの女性客も私達を特に意識しているような感じではなかった。

しかし、私達は全く気付かなかったが、実はこの時、同じ車内の少し離れたところにいたドクター差別氏には、女性客から声掛けがあったという。

数駅ほど走ると列車は再び地下へ。

先に乗車していた藤が丘行と同様、こちらも車内には私達以外に男性客の姿がちらほら見える。

これまた私達は気付かなかったが、ドクター差別氏によると、車内で会話していた中年の女性客が、車内に男性がいるのを見て、「4月に(終日実施が)始まったばかりだから、まだ浸透していないのでは…」とかいうようなことを言っていたらしい。

私達以外で今、女性専用車両に乗車している男性客が、知らずに乗っているのかどうかは、本人達に聞いてみなければわからないが、関東や関西では、私達のような活動団体のメンバー以外にも、女性専用車両が任意であることを知って、敢えて乗車する男性がいる。

今後、名古屋でも任意であることを知った上で、女性専用車両にあえて乗車する男性が増えてくることを私達としては願うものである。

星ヶ丘駅手前で、車掌による女性専用車両アナウンスが入った。

列車が今池あたりに差しかかったあたりで、ふと両隣の車両を見ると、かなりの混雑になっていた。

こちら(専用車)はまだ車内全体が見渡せるくらいの乗車率で、明らかに混雑に差がある。

列車は再び名古屋の中心地、栄に到着。

ここからは女性専用車両も結構な乗車率となった。

先の藤が丘行でもそうだったが、やはり東山線の栄と名古屋の間は小型車両6両では混雑する。

ここでもやはり私達以外に男性客がいた。

列車は名古屋駅に到着。

ここで乗客の多くが下車し、一気に車内が見渡せるようになった。

その先も、一駅停まるごとに乗客が降りていき、本陣駅を出るころには両隣の一般車両も含めてガラガラ。

さらに進んで、岩塚駅を出ると、専用車内にはもう私達以外には、数名の女性客がいるのみとなった。

そしてそのまま、終点高畑に到着。

どうやら東山線は名古屋を境に、藤が丘方面と高畑方面で乗車率が大きく異なるようである。

これで、私達は東山線全区間(藤が丘~高畑)乗車したことになる。

高畑駅ではエレベーターの前にちょうど女性専用車が停まる。

足腰の弱った男性の高齢者や、歩行困難な障がい者にはちょっと酷というか、優先される順位がちょっとおかしいのではないかと、こういう風景を見るといつも思う。

高畑駅のエレベーター(女性専用車両の真正面)

いったん改札を出て、そろそろ昼食にしようかと思ったが、参加メンバーの中から「味噌カツが食べたい」という意見が出て、駅周辺を地図で調べたが、どうもそれらしい店が高畑近辺には(地図を見た限りでは)なさそうだった。

そこで、再び東山線の藤が丘行に乗り、栄まで乗車してそこで店を探すことにした。

今日は一日乗車券があるから、いくら乗っても運賃は同じ。

こういう時に一日乗車券は役に立つ。

高畑~栄

私達は高畑13:39発の藤が丘行に乗車した。車内はガラガラ。

次の八田駅を出たあたりで車掌が、「前から4両目、ステッカーのある車両は、ただ今の時間、女性専用車両として運行しております…」と、車内アナウンスを行った。

今は平日は一日中いつでも設定だから、「ただ今の時間」という一言は要らないのでは?と思ったが、まあ時間帯を区切っていたころの名残であろう。

列車は中村日赤駅に到着。

ふと見ると、隣の車両の男性客の一人が、座席から大きく身を乗り出してこちらをじろじろ見ている。

女性専用車内は私達以外に女性客がちらほらいる程度で、両隣の車両もまだ空席がある状態。

だから隣の車両からでもお互いが良く見えるが、この男性客は何なんだろう。

まあ、向こうからすれば私達のことを「何なんだろう」と思っているだろうが、これも「女性専用」という事実に反する名称が作り出す勘違いである。

私達は「女性専用車」という名前がついているだけの、「ただの一般車両」に乗っているだけなのだから。

結局この男性客は、その後も時々座席から大きく身をのり出して、こちらをじろじろと見てきていた。

先にも述べた通り、最初に名古屋駅から乗った藤が丘行の車内でも、隣の車両から私達のことを怪訝な顔をして見てくる男性客がいたが、こうしてみると、名古屋では女性客よりもむしろ男性客のほうが女性専用車に乗る男性を意識しているような感じがする。

やがて列車は名古屋駅に到着。ここまでは空いていたが、やはり名古屋からはたくさん乗ってくる。

車内は再び結構な乗車率に。男性客も何人か乗ってきた。

名古屋を出て2駅目の栄で、私達は当初予定していた通り下車した。

栄の改札口付近では自動放送の音声が何度も繰り返しひたすら、東山線の女性専用車両終日実施を伝えていた。

階段を上り外に出ると、そこは名古屋の中心市街地である。

差別ネットワークでは、差別ネットワークの半被を着て歩くことを「差別ネット歩行」というそうである。

当然、普段は関東でやっているわけだが、今日は名古屋・栄の街を差別ネット歩行して、味噌カツの店へ。

少々遅めの昼食をとった(ちなみに、半被を着た状態で昼食を取ることを「差別ネット昼食」というらしい)

栄の街並み
栄で「差別ネット歩行」

名古屋名物味噌カツで空腹を満たした私たちは、交通局に対して女性専用車両に対しての意見を伝えるなど、申し入れを行うため、名古屋市交通局のある、名古屋市役所を目指すことにした。

名古屋市交通局を訪問

名古屋市交通局のある名古屋市役所は、栄から地下鉄名城線で2駅先の、その名もずばり「市役所」駅が最寄り駅である。

地上から階段を下り、今度は東山線ではなく、名城線のホームを目指して歩く。

今のところ名古屋では女性専用車両は東山線だけだが、私達としては、名城線などほかの路線にも拡大しないことを願うものである。

このページをご覧の名古屋地区の皆様も、もし女性専用車両に疑問をお持ちならぜひ当会まで入会申し込みしてほしい。

今はまだ数少ない名古屋の会員も、仲間が増えることを望んでいる。

栄から時間はそれほどかからず、市役所駅に到着。

市役所駅はその名の通り市役所に直結しており、改札を出ると、地上に出ることなく、地下通路でそのまま市役所の地下階まで行くことができる。

階段を上って市役所1階の受付で、交通局の女性専用車両に関わる部署の場所を尋ねると、13階ということで、私達はエレベーターで13階まで行くことにした。

13階に到着。建物内の案内標識に従って、交通局の部署を訪ね、中にいた職員の方に、女性専用車両についていろいろと聞きたいことや、こちらから伝えたいことがある旨伝えると、「現在、担当者が会議中でいない」とのこと。

まあ、私達の方が突然訪問したのだからこれは致し方がない。

しかしながら、こちらの意見等を担当者に伝えてくださるとのことで、わざわざその場で話を聞く場を設けて下さった。

こちらが突然訪問したにも関わらず、親切丁寧な対応を下さったことに、深く感謝するものである。

そして、ドクター差別氏をはじめ、私達が職員の方々に挨拶をし、こちらの伝えたいことなどを述べ始めたところで、「担当者が帰ってきた」とのこと。

急遽、会議室を使用して、担当者と私たちとの話し合いの場を設けてくださった。

当然ながら、私たちは職員の皆様に深く御礼の言葉を述べ、改めて担当者の方に挨拶と簡単な自己紹介をし、そこから話し合いを開始した。

話し合いは結局、全部で約一時間半にわたり、ここで記載するには長いので、詳しい内容は別ページでの報告とする。

17時30分が交通局の終業時刻であるため、17時過ぎくらいから、参加した各自が改めてそれぞれの伝えたいことを担当者に伝え、話し合いを締めくくった。

帰り際にも私たちは担当者の方に深く御礼の言葉を述べ、市役所を後にした。

市役所駅から栄に戻り、そこから東山線で名古屋駅まで再度、女性専用車両に乗車。

ラッシュ時間帯が始まる頃ということで、車内はかなり混雑していたが、名古屋駅まで2駅乗車した。

名古屋駅で下車したあと、JR名古屋駅の金の時計前まで歩き、ここで簡単な今日一日の反省を行い、解散した。

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活動履歴

2015年1月 名古屋市交通局への意見書提出の報告

当会では、2015年春から、これまで平日の朝夕に実施していた女性専用車両を終日に拡大すると発表した名古屋市交通局に意見書を提出しました。

以下、その詳細の報告です。

(現在、当会では名古屋やその周辺の新規入会者も募集しております。入会申し込みフォームよりお願いいたします)


名古屋市交通局に意見書提出

4月から東山線の女性専用車両を終日に拡大する交通局に意見書提出

名古屋市交通局に意見書提出

名古屋市営地下鉄東山線では、今から13年前の2002年に平日朝ラッシュ時に女性専用車両が導入され、その後、2008年に夕方(17時~21時)にも拡大されてきたが、昨年(2014年)の年末に、中日新聞など一部マスコミにおいて、今度は「来年度(2015年度)から、名古屋市交通局東山線の女性専用車両が終日に拡大」という報道があった。

そこで当会では、以下の内容で名古屋市交通局長宛に、意見書を提出した。

名古屋市交通局御中

2015年1月30日

女性専用車両に反対する会

代表 福山 博

東山線における女性専用車両に対する意見書

 拝啓、貴局益々ご隆昌のこととお喜び申し上げます。

 扨、この度の「中日新聞」報道によりますと、既に貴局において実行されております地下鉄東山線における「女性専用車両」について、平日朝夕ラッシュ時のもならず、平日終日に拡大するとのことですが、女性専用車両はただでさえ、男性を一律犯罪者予備軍として排除する、悪質な男女差別を伴うものであります。

 現在の女性専用車両自体が、痴漢等の犯罪行為の多い時間帯において、男性利用者の多大なる犠牲に基づいて実行されているものでありますが、今後これを終日に拡大するとなれば、更に多くの男性客が地方自治体の実施する差別を受けることになります。地下鉄東山線においては、階段等のすぐ近くに女性専用車両が設定されている駅が多くあり、毎日決まった区間を乗車することが多いラッシュ時間帯に比べて、昼間では慣れない乗客も多く、現在以上に男性客に迷惑をかけるものとなります。

 つきましては、女性専用車両の拡大は中止して、監視カメラの設定や巡回の強化等、男女差別にならない方法での犯罪対策を実施していただきたく、宜しくご検討をお願いいたします。監視カメラや巡回強化により痴漢等以外のスリや暴力及び器物損壊等の犯罪も防止する効果があります。繰り返すようで恐縮では御座いますが、女性専用車両の拡大中止及び現在実施している女性専用車の廃止を強く希望いたします。

 日本で様々な差別についての文献・資料を見ましたが、日本では(名古屋市に限らず)差別の中で人種差別だけを特別に悪質なものとして厳しい対応をし、他の差別、特に男性差別について許容することが多いように感じます。

 人種と性別は、ともに憲法第14条第1項に明示された差別禁止事由であるとともに、生まれた時点で決まってしまう、変えようのない事項です。

差別される側の人にとって、自分の努力では差別されない側になれないという意味で全く同じなのです。

よって人種による差別・分離が禁止される場面で、性別による差別が許されることには原則としてなりません。例外は衣服を脱ぐ場についての(対等な形での)分離くらいです。

したがって、仮に黒人による白人に対する電車内の犯罪がそれ相応に頻発していたとしても白人専用車両が許されないのと同様に、女性専用車両も本来許されないのです。

例えば、統計上外国人による犯罪が日本人による犯罪より遥かに多いからといって、日本人専用車両を設定することは許されないでしょう。

男性差別についても全く同様であり、女性専用車両は全ての男性を差別するものです。

その本来許されない差別を行う時間帯を、平日朝夕から平日終日へと拡大することには、断固反対いたします。

 今後も、貴局が多くの市民および利用者に愛される組織として躍進されることを、強く期待するものです。

敬具

東山線終日化は公明党の働きかけ

かつて、2002年に名古屋では初めて東山線で朝ラッシュ時に女性専用車両が導入された際も、そして2008年に夕方に拡大された際も公明党による交通局への働きかけ(圧力)があったことはご存知だろうか。

実は、今回も終日化が報道される約半年前、2014年6月の名古屋市議会の議事録に、公明党の議員が市議会において交通局長に女性専用車両の拡大を迫ったことが記録に残っており、それに対して交通局長が、「女性専用車両に対しましてさまざまな御意見をいただいている現状において、女性専用車両を拡大することにつきましては、慎重に検討すべき事項と考えております」と答弁していることや、それに対し公明党議員が、「あまりにも残念でございます」などと返していたことも記録に残っている。(平成26年定例会6月21日―13号)

(以下、市議会議事録から一部抜粋・要約)

公明党議員:女性専用車両は、東山線で全国初の地下鉄での取り組みとして始まりました。この12年間、時間の延長をしつつ継続されているということは、多くの方の協力のもと、安心が確保され、喜ばれているからだと思います。

しかし、いまだに路線の拡大はなされておりません。

防犯のためのカメラは、地下鉄駅構内ではこれまで1,550台設置され、本年度からの設置もさらに196台予定されています。

しかし、警察に通報した犯罪等の件数は、駅構内より断然車内でのものが多いにもかかわらず、現在、電車内には1台も設置されておりません。

交通局長:議員御指摘の女性専用車両は、平成14年9月に導入して以来、一定の効果があると認識をいたしておりますが、女性専用車両に対しましてさまざまな御意見をいただいている現状において、女性専用車両を拡大することにつきましては、慎重に検討すべき事項と考えております。

また、車内防犯カメラの設置には、撮影範囲が限られるなどの制約がありますことや多額の費用を要することなどの課題がありまして、現状での設置は難しいと考えておりまして、他事業者の状況を調査し、費用対効果の検証をすることも含め、研究課題としてまいりたいと考えております。

今後につきましては、痴漢、盗撮防止を啓発するための案内放送やポスター掲示などの防犯対策を強化するとともに、愛知県警との連携をより一層密にし、お客様が安心・安全に地下鉄を御利用いただけるよう取り組みを進めてまいりたいと存じます。

公明党議員:交通局長さんの御答弁でございますが、利用者が望むこの女性専用車両、そして、防犯のためのカメラ、ともにできないよという御答弁でした。余りにも残念でございます。

恐らく、これだけではなく他にも交通局への働きかけは行われていたであろうと思われるが、今回も2002年・2008年の導入時・拡大時と同じような状況だったようだ。

以下、このやり取りをもう少し細かく見てみよう。

まず公明党議員の

>この12年間、時間の延長をしつつ継続されているということは、多くの方の協力のもと、
安心が確保され、喜ばれているからだと思います。しかし、いまだに路線の拡大はなされておりません。

という発言。

「この12年間時間の延長をしつつ継続されている」のは、「喜ばれているから」ではなく、他でもない公明党が「強く推しているから」であろう。これは交通局長が、

>女性専用車両に対しましてさまざまな御意見をいただいている現状において、
女性専用車両を拡大することにつきましては、慎重に検討すべき事項と考えております。

と発言していることからも読み取れる。交通局も本当は女性専用車両などやりたくないのである。

ここからは過去の話になるが、実は今回だけではなく、前回、2008年に女性専用車両が夕方にも拡大される前(2006年)にも、市議会での公明党議員の女性専用車両拡大要求に対し、交通局側が「公共交通機関は誰でも公平に乗れるのが大原則だが、女性専用車両は特別な措置」「女性専用車両導入後も痴漢件数に大きな変化は見られない」 という主旨の答弁をして、「女性専用車両の拡大はしたくない意思」を遠まわしに表明している(平成18年9月定例会10月17日-21号)。

それでも推進派議員は、「痴漢対策に限らず、女性が安心して乗車できるようにするため」 として、「路線や時間帯の拡大に努力すること」 と、市議会で意見を述べている(痴漢件数が減らないと分かれば、「女性の安心のため」と、理由が変化)。

また、議事録にはこの他にも推進派議員の 「女性専用車両は時代の流れ」「他では終日やっているところもあるのに、名古屋は未だに導入当初のまま進んでいない」(当時、東山線の女性専用車両は朝のみだった) といった主旨の発言が見られる(平成19年2月定例会3月6日-05号)。

交通局は女性専用車両を強く推してくる公明党と、交通局に寄せられる反対意見の間で、なるべく女性専用車両を拡大しないようにしながらも、この12年間、少しずつ、なし崩し的に公明党の言いなりになっているのだ。本当に「喜ばれて12年間も継続している」のなら、交通局もこんな答弁はしないだろうし、今頃、東山線だけでなく他路線でも実施しているだろう。

実は2008年に拡大した際には、公明党は東山線ではなく、「名城線にも女性専用車両を設置せよ」と求めていたのだが、しかし、実際には当時朝だけだった東山線の女性専用車両が夕方にも拡大された。

そのため、当時インターネット上などでは、「どういう形であれ、とにかく拡大することが目的になっているのでは?」という意見も出ていた(実際には交通局側の答弁などから、恐らく、少しでも批判をかわすために、交通局が東山線以外にはできる限り拡大しないようにしていたものと思われる)。

ここからは今回の話に戻るが、先に述べたとおり、今回も公明党議員が、「未だに路線の拡大はなされておりません」などと発言している。

つまり、「女性専用車両は他路線にも拡大されて当然」 という認識なのである。

運行時間帯については(土休日は別にして)これ以上の拡大が出来ないところまで来たのだから、このままでは他路線への拡大も時間の問題であろう。

そして、ご存知の方も多いと思うが、公明党は選挙などがある度に、「公明党は女性専用車両など、女性の視点に立った政策を推進してきました」 というようなアピールをしている。

結局のところ、「痴漢対策」は表向きの理由なのである。

今回、終日化されたことによって、「痴漢対策」という理由を疑問視する向きも出てくるであろうが、そうなると今度は、関西など他地区の例でもわかる通り、「痴漢対策・痴漢を減らすため」から、「女性の方に安心して乗車いただくため」 などと理由がすり替わってくる。

恐らく名古屋でも、今後そのような方向に向かうであろう。

そう言っておけば、混雑のない時間帯にまで終日実施していることだけでなく、女性専用車両導入後、痴漢件数が減っていないことについても、うまい言い訳ができるからだ。

先ほど、2006年の市議会で交通局側が「女性専用車両導入後も痴漢件数に目立った変化はない」と答弁したことを述べたが、東山線に女性専用車両導入後、逆に痴漢が増えてしまったことを報告しているマスコミ記事もある。

【女性車両導入も痴漢増える 名古屋、一般車両で被害】
http://www.47news.jp/CN/200305/CN2003052301000017.html(現在はリンク切れ)

なお今回、公明党議員(小林議員)は監視カメラの設置も同時に要求しているが、当会やその関連団体は、女性専用車両と監視カメラの「併設」を求めているのではない。

「女性専用車両の廃止と引き換えに監視カメラを設置するべき」というのが、当会の主張である。

「痴漢件数が減らない」とか、「女性専用車両と非女性専用車両で混雑率が違う」「駅によっては便利な位置に女性専用車が来る」などというのは、それぞれ「導入した結果生じた問題点」であって、「女性専用車両そのものが抱える本質的問題」ではない。

本質的に問題なのは、「アパルトヘイトと同様の、公共の場における、属性を理由にした排除である」ということであろう。

女性専用車両のような、「日本版アパルトヘイト」と言われても仕方がないようなものを、いつまでも続けるべきではない。

当初から公明党によって進められてきた女性専用車両

2002年に平日朝の東山線に導入され、2008年に夕方に拡大、さらに今回終日化されたのも全て公明党の働きかけによるものであるということは、お分かりいただけたかと思うが、札幌・東京・横浜・大阪・神戸など、他の各都市地下鉄に導入されたのも、実は全て公明党の働きかけによるものである。

さらに2005年、国土交通大臣に公明党の北側氏が就任すると、公明党と一体となった国交省の圧力により、関東 (首都圏)のほとんどの鉄道事業者において、女性専用車両の一斉導入が行われた。これについては、2005年5月12日付の日刊ゲンダイ紙に、【公明党 国交省握り 鉄道「私物化」】という見出しで、大きく取り上げられている(下の写真)。

もっとも、最近では先日の阪急電鉄のように、政党やその他からの圧力等とは関係なく、「今や女性専用車両は当たり前のこととして定着しているから」 と言わんばかりに、他社との横並びやCS(顧客満足度)向上などの理由で、自ら女性専用車両を拡大してくる向きも出てきたようであるが、世間ではまだまだ女性専用車両のことを純粋に「痴漢対策」だと思っている人が多い。

当会がいつも言っているように、(そして名古屋市交通局も2006年の市議会で答弁していたように)公共交通は同じ運賃を支払えば、誰もが公平に利用できるのが大原則である。

しかし、そんなところに、痴漢対策を建前にした女性専用車両がどんどん増やされ、それが今や当たり前のようになってしまったのである。

交通局からの正式発表

東山線での女性専用車両終日化について、2015年3月11日付で、交通局から正式な発表があった。

交通局発表の資料
http://www.kotsu.city.nagoya.jp/dbps_data/_material_/localhost/_res/about/press_release/20150311-1.pdf(現在はリンク切れ))

によると、「女性専用車両を設置していない時間においても、東山線は他路線に比べて乗降客が多く、痴漢被害が多いことから拡大して実施するものです」とあるが、これは「後から付けた、表向きの理由」である。当ページの本文をここまできっちりと読んで下さった方なら、痴漢対策ではなく、市議会の公明党の要請によるものであることはお分かりいただけるであろう。

結局、公明党の意向で拡大するものを、表向き「痴漢対策」と称して、体よくまかり通らせようとしているだけなのである。

よく考えれば分かるが、2002年に朝ラッシュ時に女性専用車両が導入されて13年、夕方に拡大されてからも7年痴漢件数が減らないどころか、近年逆に増えている(上記、交通局発表の資料にも、近年痴漢件数が増加していることが記されている)のだから、「女性専用車両に痴漢件数を減らす効果がない」ということは明々白々である。

交通局の発表通りだとすると、「朝夕ラッシュ時に女性専用車両を設けているにもかかわらず、ラッシュ時以外に痴漢が多発しているため、全体の痴漢件数が減らない」ということになるが、下記のグラフを見ていただいてもわかる通り、関西や中京圏よりもはるかに人の多い首都圏ですら、昼間の痴漢発生は極めて少ないという結果が出ている。

女性専用車両を設置しても痴漢が減らないのは、「女性専用車両を設置していない時間帯に痴漢が多発しているから」ではなく、「非女性専用車両で痴漢が多発しているから」である。

(警視庁HP・都内における痴漢犯罪の発生状況 ~ 平成22年上半期 ~より。)

そもそも、朝夕ラッシュ時という、「一番痴漢が発生する時間帯」に設けても痴漢件数が減らないのだから、それ以外の時間帯に設けること自体、ナンセンス以外の何物でもない。

しかしながら、今回の件についてのマスコミ報道はどこもほぼ、「痴漢対策」一色である。これでは国民は女性専用車両の拡大について、本当のことを知るはずがない。

女性専用車両に反対することは、痴漢対策に反対することではない。
「痴漢対策」という、「誰もが反対しにくいうわべの理由」で、公共交通機関に本来あってはならない物を正当化しようとする動きに反対しているのである。

名古屋においても、今回の終日化で「痴漢対策」という理由を疑う人が、少しでも増えることを願うものである。

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活動履歴

2009年10月 名古屋:街頭宣伝活動

当会では去る10月10日に、名古屋・栄にて街頭宣伝活動を行いました。

以下、10月10日の名古屋街宣に参加したメンバーからの報告です。


名古屋で女性専用車反対街宣活動

名古屋でも専用車の不当性をアピール

2009年10月10日、名古屋・栄で、当会では初となる名古屋街宣活動が開催されました。

2日前(8日)に、台風18号が東海地方を直撃したのですが、当日の名古屋はそれがウソのようにさわやかに晴れていました。

ただ、過ぎ去った台風の影響かどうかは分かりませんが、やや風が強く吹いていました。

当会ではこれまでにも、名古屋において懇親会を開いたり、地下鉄の駅に直接抗議に行ったりしたことはありましたが、名古屋において街頭宣伝活動を行うのは今回が初となります。

名古屋は現在のところ、女性専用車両が導入されているのが地下鉄東山線のみで、女性専用車両が多い地域ではありませんが、しかしこれまで市議会等において推進派議員などが女性専用車両の導入・拡大を非常に強く推してきた地域でもあります。

当日の名古屋の街(街宣会場付近から撮影)
名古屋のテレビ塔も見える。

今回の街宣開始予定時刻は14時。

13時半ごろ現地集合し、それから街宣開始のための準備に取り掛かりました。

準備中、会員の1人がメガネをかけた青年と話をしていたので「誰だろう?会員の知り合いか?」と思ったのですが、実はこの人、当会サイトを見て、この名古屋街宣にお越しくださった、名古屋在住の女性専用車反対派の方でした。

この人はこの後、私たちと一緒にそのまま当会の街宣活動に参加され、当会への入会も申し出て下さり、結局、当会の新しい会員として、仲間に加わることになりました。

(当会では只今、名古屋及びその周辺の新規入会者も募集しています。入会申し込みフォームからお願いします。)

カメラ用の三脚を2つ用意して、幟旗を1本ずつ、2個の三脚にそれぞれくくり付け、さらに幟旗をくくりつけた2個の三脚の間に横断幕を掲出。

各自当会のウインドブレーカーをはおり、演説で使う拡声器や配布用のチラシ。

さらに署名をしてくださる人がいた場合の署名用紙も用意され、準備完了。

街宣を開始してすぐに、通行人の男性が「チラシを下さい」と言って、私たちの所に来ました。

チラシを渡すとその方は「(当会が)どこを中心に活動しているのか?」等、質問されていました。

そして、交代で拡声器を使って演説していると、メガネの男性(先ほどの新規入会者とは別人)が、立ち止まって演説を聴いていたので、当会メンバーが声をかけ、その方といろいろと話していました。

話しかけたメンバーによると、その方も「以前から女性専用車両を疑問に思っていた」と仰っていたので、女性専用車の問題性について、改めてその方にいろいろと説明をしたそうです。

その方は、当会の署名用紙に署名して下さり、その場を去って行かれました。

さらに拡声器での演説、チラシ配りを続けていると、今度は若い女性が「あなた方はどういう意思で活動しているのですか?」と話しかけてきました。

「女性専用車両は痴漢対策とは思えないので反対している。政治目的が絡んでいる。」等と答えると、「私は専用車両絶対賛成なんですけど…」と来たので、その場でいろいろと意見のやり取りをすることに。

「私は痴漢に度々遭ったので、女性専用車両があれば安心できるし、男性も痴漢に間違われずに済むのでいいじゃないですか?」と仰るので、女性専用車両で痴漢件数が減っていないことや男性の冤罪防止には全くならないこと等を説明しました。

周囲からも他のメンバーが集まり「女性専用車両は差別に当たる。これが(男性ではなく)外国人締め出しとかなら裁判沙汰になってしまう。」というようなことを言うと、「私は別に皆さんに喧嘩を売りに来たわけではないが、こういう意見もあるという事を言いたかったので…」というようなことを言って去って行かれました。

決してヒステリックに女性専用を主張するような人ではありませんでしたが「女性専用車両が実は痴漢対策以外の目的で推進されている」ということや「男性の冤罪防止になるというのは全くの嘘である」ということは全く知らずに、女性専用車両に全面的に賛成しているようでした。

マスコミ等で女性専用車両について取り上げられることはこれまで多々あったものの、そのほとんどが「女性専用車両=痴漢対策」という前提で書かれており、そうした認識になってしまうのも無理もないと言えばそうなのかもしれません。

マスコミで、その前提に否定的な書き方をしている記事といえば、05年5月12日付の日刊ゲンダイ紙の記事(=女性専用車両と公明党の関わりについて、詳細に明記)など、ごく少数です。

女性専用車賛成派の女性が去った後、しばらくすると今度は小柄な年配の女性の方が来られ、「あんなもの(専用車)など作らずに皆で仲良く乗ればいいのに…」と言って、私たちの活動主旨に賛同くださいました。

その場で当会メンバー数名がこの女性といろいろと話をしたのですが、互いに初対面であるにもかかわらず、かなり話が弾み、結局、この年配の女性の方も当会の署名用紙に署名をして下さることになりました。

こちらからボールペンを渡そうとしたのですが、筆ペンを持っておられて、その筆ペンで署名下さいました。

(この年配の女性の方も含め、今回の名古屋街宣で当会の署名活動にご協力くださった皆様、誠にありがとうございました。改めて御礼申し上げます。)

やがて日は西に傾き始め、終了予定時刻の17時も近くなってきたので、各自片付けの準備に入りました。

そして片付け終了後、近くの居酒屋に入り、そこで2次会を行いました。

「本日はお疲れさまでした」と、まずは乾杯し、今回の街宣活動についてや今後の活動についてなど、飲食しながら話の尽きることはありませんでした。

そして2次会後、解散して各自、自宅または宿泊先へと帰って行きました。

当会では今後も各地でこうした活動を行って行きたいと考えています。

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当会会員が名古屋市交通局で遭遇した事例(2)

仕事の出張で名古屋に来ていた当会関東本部の会員が、東山線で非協力乗車をしようとしたところ、駅員が強硬にそれを阻止しようとして、会員の服の袖を引っぱるという事例がありました。

以下、その詳細(会員からの報告)です。


乗車電車18時9分名古屋発高畑行(車番:5419)

18時6分発が発車してしまったので仕方なく9分発の電車に乗ることにしました。

警備員が立っているのかと思っていたら警備員の姿はなし。

代わりに女性専用車両から男性を排除する目的で立っているとも考えられる駅員がいました。

以下はおおよその内容 

駅員:(しばらく沈黙のあと)いえ駄目です。

会員:なぜですか?駄目なら法的根拠を示してください。

駅員:みんなに協力してもらっている、意見があるなら駅長に言ってください。

会員:それじゃ駅長呼んできてください。法的根拠を示してください。

駅員:ルールなので… 

このままやり合っていても電車が発車してしまうし…あまりのひどい対応に少し怒りが爆発した。

他の交通局(札幌・横浜・東京・大阪・神戸)や東急・相鉄・あの京王ですら「駄目です」とは言わないし、乗客の体に触れることもしない。

しかも都合が悪くなると「駅長に言ってくれ」やら「ルールですから」、「みんなも協力しているから」の一点張り。 

私は駅員の腕を振り払って、女性専用車両に乗車しました。

その駅員が、他の駅員や警備員、場合によっては鉄警隊に応援を要請し、八田までの間にもう一回トラブルがあるかと思いましたが何もなく八田に到着しました。

女性客からの声がけもなし。

名古屋以外の女性専用車両を導入していいる交通局は一応「任意」であることを認めている。

名古屋で女性専用車両が導入されているのが東山線のみであることから京阪神や関東のように専用車両絡みのトラブルがないせいなのか…

現場の職員に「任意」ということがきちんと伝わっていないように思えます。

とにかく、関東や関西のように徹底抗戦していくしかなさそうです。

名古屋市交通局…意外と厄介な相手になりそうです。

今後も出張の機会があれば、また非協力乗車していきたいです。

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当会会員が名古屋市交通局で遭遇した事例(1)

名古屋の当会会員が東山線で自主的に非協力乗車していた際、途中の栄駅で駅員が車内に乗り込んで来て、執拗に降車するよう言ってくるという事例がありました。

以下、その詳細(会員からの報告)です。


今日夕方に東山線に非協力(抗議)乗車し、駅員との言い合いになったので報告します。

乗車駅は名古屋。17時25分発 藤が丘行き電車は1本しかないN1000系。

駅員らへの事前の布告はせず、単独で乗り込みました。

座席はほぼ埋まり、立っている乗客もそこそこいました。僕以外は全員女性です。

名古屋駅を出発、『東山線の女性専用車両は平日の午前9時までと…』という自動放送が流れ、続いて車掌による
『お知らせします。ただ今の時間、前から4両目の車両は女性専用車両となっております。皆様のご理解と…』
というアナウンスも流れました。

しかし何事もなく次の伏見に到着。座席が空いたので僕も着席。進行方向右側、7人掛けの1番端です。

続く栄に到着。右側の扉が開いて乗降が済んだ頃。

駅員:女性専用車両です。移ってください。

会員:任意ですよね?

駅員:任意とかじゃなくて、隣の車両に移ってください。

会員:強制なんですか。

駅員:いえ周りのお客様のご迷惑になりますから移ってください。

会員:僕何もしてませんけど。ただ座ってるだけで何故迷惑に?

駅員:何もしないとかそういうのではなくて、あってからでは困るんです。

この辺りで扉閉まる。駅員はそのまま乗車。車掌の専用車放送も流れる。

車内の空気は緊迫。駅員とのやり取りが響く。

駅員:女性専用ですから。隣の車両に移動してください。

会員:だから任意ですよね。強制ではないですよね。

駅員:周りのお客様の迷惑になります。何かがあってからでは駄目なんです。

何度も『移って下さい』と強調。

会員:次で降りますけどね、どこに乗ってもいいじゃないですか。

駅員:ですから女性専用ですので…

と、一旦降りることに。そして降りたホームで話し合い。

駅員:今回はこうして降りて頂きましたけどね、次からは隣の車両に乗って下さい。

会員:元々こんな車両がある事自体がおかしいじゃないですか。

駅員:おかしくないです。女性のお客様が安心してご乗車いただけるようにと

会員:この車両がないと安心できないんですか?

駅員:実際そういう方(痴漢)がいますので…

会員:だったら鉄道警察とかあなた方の巡回を増やすとかすればいいじゃないですか。

駅員:ですがアンケートでも多数の客様が賛成…

会員:賛成多数なら差別してもいいんですか?

駅員:確かにお客様のようなご意見も頂きますが、女性の客様の…

会員:他の車両にも女性が乗ってて、そこで痴漢や冤罪が発生するかも知れないじゃないですか。

…・中略…・

駅員:私もお客様の言っている事は分かります。今回私も行き過ぎた点がございました。申し訳ありませんでした

今回このようなご意見をいただいたことは上にも報告いたしますので。

担当いたしました私は●●と申します。何かございましたらご連絡下さい

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2009年2月 名古屋懇親会&名古屋市営地下鉄栄駅への抗議活動の報告

関東・関西そして中京地区の当会メンバーが名古屋に集まり、食事をしながら歓談して交流を深め合う、「名古屋懇親会」が行われました。

そして懇親会の後、名古屋市営地下鉄東山線・栄駅の駅長室に抗議に行きました。


名古屋で懇親会開催 駅長室にも抗議

懇親会で関東・関西・中京地区のメンバーが交流深める

名古屋懇親会

当会は2月下旬に、名古屋において「名古屋懇親会」を開催しました。

当会では現在、関東と関西に活動拠点がありますが、中京地区には現在のところ活動拠点(支部)はありません。

しかし、数は少ないながら中京地区の会員が何名か在籍しており、以前から「名古屋集会」という形で何度か中京地区の会員と関東・関西の会員との交流を図ってきました。

ここしばらくは「名古屋集会」は行っていなかったのですが、昨年、中京地区の会員が新しく入会し、中京地区でも少し人数が増えてきたことから、今回「名古屋懇親会」として、再び開催することにしたものです。

まずJR名古屋駅に集合。

地元・中京地区のメンバーの他、首都圏や関西からも、新幹線や近鉄特急などでやって来たメンバーが次々集まり、賑やかになったところで、名古屋市内のファミレスに移動。

食事をしながら普段、なかなか直接会う機会のない関東・関西・中京のメンバーが、互いに交流を深め合いました。

特に今回は、現在在籍している中京地区のメンバーが全て揃い、関東・関西のメンバーと中京地区メンバーの間だけでなく、中京地区メンバーどうしの間での交流を深め合うことも出来ました。

人数が多かった関係で、ファミレスではテーブル2つに分かれてしまったのですが、時折、メンバーが互いに移動して、全員が顔を合わせ、話をすることができるようにしました。

食事をしながら楽しい会話で盛り上がり、気がつけばあっという間に数時間が経過。

当会では単に専用車反対運動を行うだけではなく、こうしたメンバー同士の仲間としての交流を深めることも大切だと考えています。

女性専用車の存在や進められ方などに疑問や不満を感じておられる方もいらっしゃると思いますが、当会に入会すれば、こうして同じ考えを持つ仲間が出来ます。

また、1人では出来ないような抗議活動もできるようになります。

(中京地区の入会希望者を募集します。入会申し込みフォームよりお願いいたします。)

…・・いろいろな話で盛り上がって数時間が過ぎ、夕方になってきたので、私達はファミレスを後にし、そこから名古屋市営地下鉄栄駅の駅長室に抗議に行くことにしました。


名古屋市交通局栄駅・駅長抗議

懇親会を終え、参加者は名古屋市営地下鉄の栄駅に向かいました。

なぜ今回、栄駅に抗議に向かったのかというと、当会の中京地区メンバーの1人が以前、地下鉄東山線で非協力乗車をしていたところ、栄駅で執拗な降車要請を受けたという事例(詳細はこちら)があったことや地下鉄名古屋駅には過去に一度、当会で抗議に行ったことがあるので、今回は他の駅にしようという考えがあったことなどからです。

このほかにも名古屋市営地下鉄では、駅員が非協力乗車しようとした当会会員に対し、(会員が国交省の「専用車は任意協力」という回答文を見せて読み上げたにもかかわらず)強硬に乗車拒否した上、会員の服の袖をつかんで引っぱるという行為に出た事例(詳細はこちら)など、半ば強制的に排除しようとするような行為が相次いでおり、その点についても抗議することにしようという話になりました。

私達は地下鉄栄駅に到着。駅長室に向かいました。

そしてそこで私たちに応対したのは、栄駅の助役でした。

女性専用車に男性も乗れるのか?

会員:女性専用車に男性は乗ってはいけないという規則はあるんですか。 

助役:規則というよりも、お客様に協力していただいて平日の始発から朝9時までと、夕方についても5時から9時まで、一車両だけ女性専用として運行しています。

会員:それはつまり協力ということは、協力したくない人は協力しなくてもいいわけでしょう?

助役:まあ、でも私共…そのようにその車両だけ女性専用としてやっておりますので…

会員:でも先日、私の友達が乗っていたら袖つかまれて引っぱられたというんですよ。乗車できませんって…名古屋駅で。

助役:ああ、はい。ま、一応うちの方針としてはその時間帯だけは女性だけ乗っていただくということでやっておりますので…

会員:でも強制は出来ないですよね?

助役:まあ、そうなんですけど一応きちっと説明してお客様にご理解いただくという形でやっておりますので…。

会員:あのステッカーを見ていると非常に不愉快なんですよね…まるで犯罪者扱いですよ。
男だからって痴漢かもしれないから乗っちゃいけないって言ってるようなものです。

おかしいと思わない?

少なくとも任意だというなら、どれだけの方が知ってます?

知らないじゃないですか?

みんな強制だと思っていますよ。 

助役:ま、強制かといわれると強制じゃないもので、最終的にはお客様にご協力していただく、協力を願う形なんですよね…

会員:でも先日も別の仲間が乗ったら駅員まで(車内に)乗り込んできて、ほとんど強制的に排除されましたって…

助役:まあ…ですのでその時間帯だけは女性専用として扱っていますので、きちんと(専用車だと)知らなかった方に関しても説明してご協力ねがうということで…

会員:協力願うということは、したくない人には協力しない自由もあるわけですよ。

専用車導入の政治的背景については、「知らない」

助役:私たちもいろんな人の意見を聞いて営業していかなければならないんですね…アンケートも取ったりして、その結果うちのほうの考えとして、その時間帯だけ女性専用車を6両編成のうちの1両そういった形で、ではやりますと…私たちも社会のいろいろな人の意見を聞き、こうしてやってますので…

会員:その「社会の意見」を言っている人たち、誰の声が強いかわかっています?

政治的な絡みとか、女性票を獲得するために女性優遇策を進めているというのが背景にありますよね?

議員さんとか、そういう人いるんですよ…市議会に。

会員:(名古屋市議会議事録のプリントを出し)「痴漢対策というより、女性の安心のため」と書いてありますね。他にも「時代の流れだ」とか、「他では終日やっているところもあるのに名古屋は未だに朝しかやってない(当時)」だとか…

つまり、「痴漢対策」とか言いながら、実際には痴漢被害が深刻だからとかではなく、結局一部の人が市議会で押しているんじゃないですか?

会員:そうですね。

助役:そういうことまで言われると僕らはもう正直わかりません。上でどういう話になっているのかどうか、僕らのところまではきちんとした詳しい資料が来ているわけではないので…

国交省は「乗ってもよい」と言っているが…

会員:私達の方で(専用車は任意協力かどうかについて)国交省に問い合わせたところ、回答(=男性を強制排除するのは不適切)をもらっているんですよ…それは皆さん知っているんですか?

助役:ですから最初に言わせていただいたように、一応ご協力願っているということで…

会員:では端的に聞きますが、男性も乗っていいのですか?悪いのですか?

助役:ですので我々としては、ご協力ねがうということで、出来ればその時間帯だけはそのようにお願いをしています。
会員:乗ることはできるでしょう?

助役:ですので…

会員:イエスかノーかだ。どっちかだ。乗れるのか乗れないのかはっきりしろよ。

助役:ではその時間帯は出来ません…

会員:あ、そう。出来ない。とんでもないな。

会員:これ(国交省回答)に従わないんですか? 

会員:乗れないって言うのなら何を根拠にしてるんだ。そういう法律が無いのに勝手に排除することは出来ないんだよ!

(↑国交省も、鉄道営業法34条2項は、現憲法下で適用するのは難しいとの見解を示している。)

助役:分かりますけど、イエスかノーかといわれれば、法律云々はまずおいときまして…

会員:いや、置いといちゃいけないんですよ、日本は法治国家なんだから。

助役:私も上司からいろいろ聞いているものですから、私も一人の職員として会社で決められたことを守るのは私の使命じゃないですか。

鉄道もそうです。安全・快適・迅速に、イエスかノーかと言ってくださいといわれたら、私は、「その時間帯は女性に乗っていただく」ということで、男性はノーですと…

会員:国交省は乗ってもいいと言っているんですよ…

会員:何度も言いますが、日本は法治国家ですから「イエスだけれども(=乗れるけれども)お願いはしますよ」というならまだ分かりますが、そこではっきり「ノー」といわれたら「その根拠は何ですか」という話になります。

会員:そういうことです。(根拠を)持ってきてください今。

助役:それは私の認識不足かもしれません。

交通局の体質の問題では?

会員:あなたは今、認識不足と仰いましたけれども、ほかの職員の方の意識・認識もきっちりと浸透していないから、一緒に電車に乗ってきたり、乗客の袖を引っぱったり、そういうことが起きるんじゃないですか?

助役:確かにそういうこともあると思いますが…

会員:あるんですか、なくしてもらわないと困りますね。

会員:大体、乗客の身体に触れること自体いけないのと違いますか?

会員:何もやってないわけですし、乗っているだけで追い出すと…例えば刃物を持っていたらさすがにそれは追い出されても仕方ないが、善良な人をそうやって強制的に追い出すのはどうなんですか…

助役:ですので。お客様の方に協力願うといったわけですよ。

会員:どこの鉄道会社でも、「お願い願ってます」と言ってます。

でもそれは強制力があるのかないのかと聞くと、他は「任意です」と仰います。

で、あなたは先ほど「任意」と仰いましたが、「イエスかノーか」と聞きましたら「ノー」といいました。

そこが矛盾していると思うんです…

助役:私の認識不足もあり申し訳ない。

会員:名古屋市交通局自体として、職員の方々の認識が不足しているから、(先ほどの繰り返しになりますが、)一緒に電車に乗ってきたりとか、そういうことが起きる…

助役:そういわれればそうですが…

会員:交通局さんは公務員ですよね?強制排除するということは、名古屋市は「人を差別していい」都市だと私は認識しますよ。

公務員ということは市を代表して言っているということですから、責任は重大なんですよ。

助役:お客様の言われていることもわかるんですけど、そう言ったことまでなってきますと、何分そこまで深く僕らは聞いていないものですから…

会員:その体質が問題だと思うんですよ。そういうことを決め、実施するというなら交通局内で各職員に研修等を施して、そういうことを皆さん知った状態でお仕事していただかないと、現場の各職員さんが良く知らないで、個人の判断で動いているとなると…

助役:一応私たちも(交通局から)資料は頂いているんですが、そこまで深く入った、お客様の言われているようなことまでは想定されていないと思うんですね。

会員:全員が(専用車に)協力するという前提のもとですか?

中には協力したくないという人もいるでしょう?

助役:いるとは思うんですけど、そういう方にもご協力願うということで…

会員:例えば、赤い羽根募金というのがありますが「募金ご協力お願いします」と言ってますね?

お金を入れなかったらあの人達は追いかけてきて財布をつかむんですか?

会員:ご理解ご協力というのもそれと同じことなんですよ。

募金したい人は協力する・したくない人はしない。

それと同じことなんですよ。

任意だというなら「乗れるけど出来ればご協力いただけませんか」というならまだわかリます。

でも、さも乗っちゃいけないとばかりに強引に「ここは男子禁制だ」と言わんばかりにやっている。

完全に乗客をだましてますよ。

ほとんどの乗客は男性が乗ってはいけないんだと思ってますよ。

助役:今、お客様から聞いてはじめて知ったこともあります。

我々も最初に、いろいろ(交通局から専用車関係の)資料をもらった時点で、こういうお客さんがいた場合どうするか上司に相談したこともあります。

会員:例えばもし、「男性差別だから協力できない」というお客さんがいた場合どう対処するという相談になったんですか?

…ここで、私たちに応対していた助役とは別にもう1人職員がやって来て「ここで話しているのもなんですので、お客様もしよろしかったら会議室の方で話を聞かせていただきたいと思うんですが、お時間はよろしかったでしょうか?」と言ってきてくださいました。

そこで、私達は会議室の方に案内していただくことに…


会議室で意見交換

私達は、助役ともう1人の職員に案内されて会議室へ入り、そこでまず、互いに名刺交換しました。

私たちに応対していた助役は、M氏といい、もうひとりの職員はT氏というそうで、私たちもM・T両氏に名刺を渡しました。

まずM助役から、専用車導入当時の経緯等について説明を頂きました。

助役:まず東山線で平成14年9月から実施して、問題ないということで平成15年6月から本格実施しようということになったそうです。

僕はまだその時点では違う部署にいたのですが、女性以外で女性専用車に乗車できるお客さまの要件(女性同伴の小学生以下の男児。身障者・介護者のどちらかが女性の場合)として、平成16年3月25日に資料が配られたそうです。当時私は助役ではなく、乗務員としてやっておりましたが、(女性以外で専用車に乗車できる)例外を設けてほしいという要望が多数あったそうです。 

設けた理由は多分…導入された時期の詳しい資料は見たことがないですねが、昔から助役やっていた人はもっていると思います。

車内での痴漢行為ですとか…

(↑どうやらM助役も当時のことは直接関わっていないため、このように説明するしかないようである。)

会員:男性の単独乗車はできないんですか?

会員:男性の高齢者・障がい者より健常女性の方が優遇されている。

障がい者でも優先、女性は健常者でも専用。

専用車導入で痴漢件数は減ったのか?

会員:導入前から昨年度までの痴漢件数はどうなっているのか?

助役:私も一駅員というか…栄の駅のことしか分かりませんので、今すぐといわれても…

会員:では本社(本局)宛に質問状送ればいいですね?(住所は)どこに送ればいいんですかね…

T職員:話の途中、申し訳ないですが…「お客様ご意見係」というものがありまして、電話番号も控えてまいりましたので…

(と言って電話番号を書いた紙を出してくださった。痴漢件数についてもそこで聞けば良いようである。)

助役:さっきお客様が言われた(専用車導入後の)痴漢件数がどうだということなんですが、

会員:専用車導入で(件数が)大幅に減少したというなら、まだ分からないではないですが、横ばいとか…

助役:横ばいではないと思いますよ。減ってはいるでしょう…

助役:栄の駅で5年目になるんですが、減っていると言えば減っているし、横ばいと言えば横ばいの時もある他の車両で(痴漢が)あったりとかありますので、確かに減ってるかと言われますと横ばいかもしれないし…

(↑要するに、M助役も専用車導入後の痴漢件数を良く知らないまま、何となく減少していると思っていたようである。
ちなみに、名古屋市議会の議事録には、「専用車導入後も、痴漢件数に変化は無い状況であり…」という交通局側の答弁が載っている。)

専用車は本当に「痴漢対策」なのか?

会員:総合的に考えて犯罪対策になっているのか?

女性専用車というとすぐ「痴漢対策・防犯対策」と言われますが、よく「酔っ払いがいなくていい」とかいう声もあります。

しかし、飲み屋に行けば女性の酔っ払いもたくさんいます。そういう人も酒臭いはず。

それをまるで、「男性だけが臭い」と思い込む人たちを作り出している。

会員:それから、先ほど導入の経緯については「まだ担当ではなかったので、良く分からない」とおっしゃられましたので、あまり言っても申し訳ないかと思いますが、さきほどの資料(女性以外で専用車に乗れる人の要件)の方ですね、「障がい者・介護者のどちらかが女性の場合」となってますね?

どちらかが女性でなかったら、男性はそばにいたら怖い。

逆に言えば、どちらかが女性なら構わないのか、となります。

特に名古屋市は地方公共団体ですので、公共の福祉をつかさどるべき立場であると思いますが…ここで申し上げても助役さんの力ではどうにもならないことは承知していますが、当然、男性の障がい者の単独乗車、あるいは障がい者・介護者が両方男性の場合も認められて然るべきだと思います。

会員:いろいろやって、「これもダメ、あれもダメ」と言うのならまだ仕方ないかもしれないが、まず女性専用車ありきなんですよ。

痴漢対策じゃなくて女性専用車そのものが目的としか思えない。

「ホントに痴漢対策なのか?」と… 混雑緩和とか防犯カメラ等もやって、最後の手段でと言うならまだしも、やるべき順序が逆。

会員:他の時業者では導入後、痴漢件数が逆に増えたと言うケースも報告されている。

で、それがマスコミで流れたら、今度は痴漢の件数を聞いても「答えられません。」という事業者があるんですよ。

しかも、それだけではなく、その後も今度は「女性に安心して乗車していただくため」という理由で、さらに導入が進められている。

本当に痴漢対策なのかと…

あなた方は公共交通機関でしかも公営です。

特に差別をしてはいけない所だと思いますが、「痴漢が深刻でやむを得ず仕方ないからやった」と言うならまだしも、「本当に痴漢対策なのか?」という状況でこういうものを導入するのは「どういうことか?」と、私はそう思うんですけど…

助役:それは私に言われましても…正直私も…

会員:それはまあ、そうでしょうけど…

会員:本局まで行かないと、痴漢件数統計がわからないと言うのも、失礼ですが、お粗末様だと…

助役:確かにまあ、そうですね…私が統計も知らないと言うのも認識不足というか勉強不足もありますし…もう…

今後は強制排除のないように…

会員:名古屋市さんの方に、何でこういう風にして今、お話させていただいているかと言いますと、他の鉄道事業者の中にも、ひどいやり方で男性を排除しているところもありますが、「公営」の鉄道事業者で(乗客の)手を引っぱったとか、駅員が乗車してついてきたりとかいうのは名古屋だけです。

助役:そういうことをやるのが、ですか?

会員:はい。ですから失礼ですけども、名古屋市交通局さんは本当に任意の協力と言う意識があるのかどうか、そして、職員さんにそういう対応の仕方を周知徹底されているのか非常に疑問に思いますので、大変ご迷惑かとは思いますが、こうしてお話させてもらっています。

助役:確かに私も正直、導入された時はそういった風にやったこともあります。

まあそれは私の認識不足・勉強不足もありますし、私も勤めている人間ですので、会社(交通局)の方針で決まりましたと言われますと、私も一組織の中の人間ですので、そういったことをやらなけりゃならないのかな、という判断になりまして…

会員:他の事業者でも導入当初は無理やり降ろしたりということもあったようですが、最近は任意協力に基づくものだと言うことも周知されてきています。ご存知なかったかもしれませんけれども…それから国交省の方が、「鉄道営業法34条は憲法に反するので適用は無理だろう」という見解も示してますし…

助役:逆に暴力を振るったように思われても仕方ないなあと…。

僕もお話を聞いて勉強になりますし…

確かにこういうことまでお客様に言われたこともなかったんですよ…

…結局、約1時間あまりにわたって、この他にもいろいろと話をさせていただきました。

そして最後は、「お忙しいところ、ありがとうございました」「貴重なご意見ありがとうございました」と、互いに礼を述べて、私達は栄駅を後にしました。

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2008年4月 名古屋集会と地下鉄名古屋駅 駅長室への抗議活動

当会ではこの4月6日に名古屋において、関東本部・関西本部合同で、「2008春 名古屋集会」を開催しました。

この名古屋集会は、当会の活動拠点が関東と関西に分かれていること、そして数は少ないながら中京地区の会員もいることから、
毎年春と秋に、主にメンバーの交流を深めるために行っているもので、関東や関西で行われている通常の集会に比べると、
やや親睦会的な意味合いの強いものですが、今回も関東・関西から多数の会員が参加、さらに中京地区の会員も参加し、
賑やかな集会となりました。
今回は、間もなく(5月頃から)名古屋市営地下鉄東山線で、現在平日朝ラッシュ時のみ運行されている女性専用車両が、
夕~夜間にも拡大される予定となっていることを受け、名古屋集会の後、地下鉄名古屋駅の駅長室に直接、抗議に行くことにしました。

以下、地下鉄名古屋駅駅長室へ直接抗議に行った際の報告です。


「反対する会」名古屋へ

地下鉄名古屋駅・駅長室に抗議

4月6日午後4時過ぎ、我々参加者は抗議および質疑を行うため名古屋市営地下鉄名古屋駅駅長室へ行った。
あまり広くない駅長室に多人数で押しかけたため、駅長室はたちまち一杯に。

 対応したのは助役氏1名。我々が来室の趣旨を述べてもさほど驚いたそぶりもなく、かつ嫌な顔もせず対応してくれた。
まず出だしは

反対する会:東山線夕方拡大の経緯、議会での様子などを伺いたい。
我々の要望を本局に伝えていただきたい。

助役:どういった様子で決まったかはこちらには降りてきていない、
ただ「始めます」という話しか降りてきていないので…。要望を上に伝えることは出来ますが。

予想通りの回答であった。現場にいちいち細かい経緯や議会での議論についての情報は伝えず、トップダウンで事が運んでいるのであろう。
また駅長室では回答や判断の権限がないのも嘘ではないと思われる。
助役氏が私たちに反論をしたり理不尽な説明をするようであれば猛攻撃をかける準備は出来ていたのであるが、
彼は終始穏やかな口調で我々の話を聴きメモに書き留めてくれたので、こちらからは質問を投げかけるのみとなった。

以下、その質問の概要である。

【1】
女性専用車両に男性が乗車しないことは、条例・例規等で規定されている「乗客の義務」に該当するのか。
それとも男性の任意協力なのか。

【2】
「お身体の不自由なお客様」の男性単独や、本人・介護者共に男性の場合の乗車を認めないのは何故か。
弱者をより苦境に陥れるのは何故か。言い換えれば障がい者男性よりも健康な女性を優遇するのは何故か。

【3】
市議会議事録を見るとH19年2月定例会(3月16日ー07号)に「的確なニーズ調査を」とある。
また、H19年2月定例会(3月6日ー05号)には長谷川由美子議員の発言として、
「交通局が東山線と他路線の主要10駅で実施した対面アンケート調査によりますと、
女性専用車両に対して80%の女性が賛成という結果が出ています。賛成の理由も、
痴漢被害が防止できるという回答件数の2倍以上多かった理由は、安心して電車を利用できるというものでした。」
「先ほど申し上げたアンケート調査でも明らかになったように、女性専用車両は、もはや痴漢対策というより、
女性が安心して電車に乗れるという、多数の回答が示すように、安心を求めております」

ともある。(名古屋市会議事録は
http://www.gijiroku.jp/gikai/c_nagoya/index.html(現在はリンク切れ))
交通局はアンケート等の調査をいつ、何回、どのような形で行い、結果はどうだったのか。男性の回答も含めて教えてほしい。
また「賛成」といっても「大いに賛成」「どちらかといえば賛成」があるはず。「反対」についても同様。
交通局は結果を「大いに」「どちらかといえば」まで把握しているか。していればその内訳をデータとして教えてほしい。
さらに「対面」の相手はどのように選定したのかを教えてほしい。

【4】
議員は「80%の女性が賛成」としか述べておらず、男性の意見を無視していると思われる。
交通局としては男性の意見にも耳を傾ける姿勢はあるのかどうか。

【5】
大阪市営地下鉄御堂筋線で男性が痴漢でっち上げの冤罪にあう事件が起こったが、
名古屋市交通局は「男性の安全・安心」についてどういう見解か。

【6】
市議の発言にも「痴漢対策というより、女性が安心して電車に乗れる」とあり、
名古屋に限らず最近は「女性が安心して」という位置づけになりつつある。
その一方でテレビのインタビューなどを見ると必ず、
「酒臭い人がいなくて良い」「汗臭い男がいなくて良い」「おじさんがいないので快適」といった声が聞かれる。
アンケート調査の「賛成」には、このような理由の「安心」を求めて賛成している者が含まれている可能性が大いにあるが、
名古屋市交通局の見解はどうか。
「痴漢対策」が「安心」に変わったことで、女性専用車両は「酒臭い」「汗臭い」「おじさん」等の排除を包括するようになってきた。
つまり本来の「防犯」ではなく「女性優遇」が目的となってきている。

【7】
子どもたちに「男は悪い人、存在するだけで迷惑な人種」という差別意識を植え付け、
さらに男児に劣等感を与える(自分も将来村八分にされる)という悪い教育効果がある、という意見に名古屋市交通局の見解を聞かせていただきたい。

【8】
他の自治体で女性専用車両に対して男女共同参画から助成金が出ているという話を聞いたが、
名古屋市の場合どうか。出ているとすれば金額はいくらか。

【9】
名古屋市会H19年2月定例会(3月6日ー05号)で交通局長吉井信雄氏が、「しかしながら、議員(註:長谷川由美子氏)御指摘のように、
最近では他の鉄道事業者においても導入が進みつつあり、また女性の社会進出も進みつつあります。
当初、私どもが女性専用車両を導入したころとは少し状況が変わりつつある、議員のお言葉をかりれば、社会的流れになりつつあるのかなと、
そういった認識をしておるところでございます。」と発言している。
これでは女性専用車両について、深く吟味することなく、効果・結果を検討・反省することなく、漫然と導入する、みんなやっているから名古屋もやる、
と言う意味に受け取れてしまうが、どうなのか。
ここをこう変えてはどうか、こうすればよいのではないか、というような検討をしているか、いないのか、教えてほしい。


以上のような内容で、約30分にわたり質問を述べた。

助役氏は、「頂きましたご質問・ご要望は必ず上に伝えます」と約束し、我々は駅長室を後にした。

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2008年4月 名古屋市交通局・札幌市交通局・JR西日本への抗議署名結果報告(実施期間:2008年3月1日~同年4月15日)

今回は、新規開業のおおさか東線に最初から女性専用車両を導入したJR西日本と、反対・抗議の声にもかかわらず、女性専用車両の新規導入・拡大を行うことを決定した名古屋市交通局・札幌市交通局を提出先に、3月1日より募集いたしました。

皆様より頂きました署名の総数は92筆でした。

ご協力下さった皆様、誠にありがとうございました。

個別に御礼差し上げることは出来ませんが、会員一同、深く感謝いたしております。

今回、皆様から頂きましたコメントを見ておりますと、今回の提出先の鉄道事業者(名古屋市交通局・札幌市交通局・JR西日本)が行った、女性専用車導入に関する様々な動き(アンケート・その他)について、おかしいところ、矛盾したところ等を逃さず、鋭く指摘している意見が目立ちました。

皆様から頂きましたコメントをじっくり読んでいると、現在の女性専用車両の進められ方がいかにおかしいものであるかが伝わってくるように思います。

また今回は、大阪の地下鉄御堂筋線で発生した痴漢でっち上げ事件の影響からか、「男性の痴漢冤罪に対する対応もきっちりしてほしい」といった意見も目立ちました。

募集期間の後半の方になって、今回新しく署名にご協力くださった方が増えてきましたが、当会のオンライン署名は過去に署名したことによる制限はありませんので、今後また、当会でオンライン署名を募集した際には、もしよろしければ、再度ご協力いただければ幸いです。

オンライン署名のサンプルはこちらをクリックしてください。(現在は削除済み)
(皆様より頂きました署名は、このような形式で用紙にプリントアウトされ、各鉄道事業者に提出されます。)

「名古屋市交通局・札幌市交通局・JR西日本への抗議署名」結果(92筆)の都道府県別内訳

北海道3・新潟1
埼玉7・千葉8・東京21・神奈川17・山梨1
静岡1・富山1・愛知3・岐阜1・三重1
京都1・大阪16・兵庫6・奈良1
岡山1・鳥取1・広島1

ご協力下さった皆様、ありがとうございました。


皆様より頂きましたコメントより一部ご紹介

(今回の提出先:JR西日本・札幌市交通局・名古屋市交通局)

●札幌市交通局は一度女性専用車導入についてアンケートを行っていて、そのときの結果では女性専用車導入反対の意見が多かったにもかかわらず、そのときの結果は現在札幌市交通局のトップページで見ることはできません。

そして、その後行われたアンケートでは女性専用車導入賛成意見が多く現在ではそちらの結果しか見ることは出来ません。

調査方法も日時も違うのだからアンケート結果はすべて公開するのが当然のことではないのでしょうか?

●札幌市長様。 夏以降に女性専用車両導入とのことですが中止していただきたいです。

札幌市交通局のアンケート結果から必要、どちらかというと必要が39.4%。

不必要どちらかというと不必要が29.3%ということです。

どちらも過半数に達しておりませんしここは女性専用車両の試験的導入を取りやめるべきだと思います。

過半数の支持さえも受けていないことを市長様はおやりになるのですか?

市民の声の過半数さえ得ていないんですよ?

これは必要とされていない、と考えるべきなのではないですか?

公明党から圧力を受けても市民が絶対に必要だ、と考えていない限り女性専用車両の導入など容認することが出来ません。

市長ならしっかりしてください。 市をまとめる長なのですから。

●お隣の台湾では日本よりあとから導入されたのに女性からも反対がありわずか3か月で廃止されました。

韓国でも反対多数で導入が見送られた例もあります。

痴漢対策としても効果がないことが既に明白な性差別が圧倒的反対多数にもかかわらず堂々と行われているのは、日本くらいなのではないでしょうか。

国際社会で生きるにあたり、まさしく恥さらしの女性専用車両を、一日も早く廃止すべきです。

●おじいさんもおばあさんも若い男女も子供も一緒に乗るのが普通で当たり前です。

そういう暖かい血の通った政策、制度を望みます。

●札幌市長様、 地下鉄への専用車の導入の計画を中止願います。

公明党は、何か理由をつけて、強引に専用車を導入させようとしますが、今回の件も、防犯の手段の一つとして専用車導入を選んだのではなく、専用車を導入させて、拡大させること自体が目的と思われます。

女性専用車は、「男性=悪人・犯罪者」「女性=善人・如何なる場合でも被害者」という差別・偏見社会の産物でしかありません。

ぜひ、導入をなさらないよう、お願い申し上げます。 

JR西日本様、 おおさか東線の専用車設定の件には理解いたしかねます。

貴社では、開業前から決定していたそうですね。

それでは、「防犯上の苦肉の策としてやむを得ず導入した」といっても、誰も信じませんよ。

「女性専用車さえ導入すれば、安全な鉄道」という思い込みと、「男性=悪人・犯罪者」という偏見によって成立しているとしか思えない専用車は早急に廃止するべきです。

●「女性専用車両」という名称の為、【男性客に任意協力】によって成り立っているにも拘らず、特に女性専用車両を利用されている女性客に「男性排除は当たり前」という認識の方が多い現状です。

この排除される対象には、足の不自由な男性客や小学生などの男児も含まれておりますが、貴社はこのことに関してどのようにお考えでしょうか。

また、恋人同士やご家族連れといった男女にはどのように対応されるのでしょうか。

例えば小さな娘さんを痴漢から守る為に女性専用車両を利用したくとも、一人で乗せるのも不安な父親もいらっしゃるかと思います。

母親が引率すればよいとの意見もあるかと思いますが、父子家庭や母親が怪我や病気などの事由により引率できない場合も考慮されておりますでしょうか。 

痴漢防止という名目で導入されたものの、乗換えや改札での利便性を優先し専用車両を利用されない女性もおり、痴漢抑止に役立っていない現状です。

また示談金や腹いせなどの目的で痴漢と告発し、冤罪を受けている男性客が存在するのも実情です。

痴漢防止の為に女性専用車両を導入されている以上、痴漢冤罪防止の為の対策も同様に実施されることを強く望みます。

●公共交通機関において、性別により、乗車車両に差をつけることの是非について、みなさんどのようにお考えなのでしょうか。

●2月1日に大阪の御堂筋線で示談金目当ての痴漢でっち上げ事件が起きたが2月1日は女性専用車実施日でしかも痴漢が起こりえないくらい空いている車両で起きた。

そして警察ならびに駅員もでっち上げ実行犯の女の訴えだけを信用して男性を拘束・拘留させた挙句示談金まで取ろうとした。

しかし結局は加害女性のほうが自首してきて痴漢の嫌疑をかけられた男性は晴れて無罪になったが もしこの痴漢でっち上げ女が自首してこなかったらどういうことになっていたか…・・。

おそらく社会的に殺されていた(失職・離婚・前科がついていたかも?)でしょうね。

女性専用車は男性に対する痴漢冤罪を防ぐ効果もあるとかふざけた理由で女性専用車を導入しているところもあるがこういう事件が起きた以上痴漢冤罪を防ぐ効果はないとみていいかと思います。

女性に対する痴漢対策は否定はしませんが空いている時間帯の痴漢対策にならない女性専用車の実施はやめていただきたいと思います。

またこういう痴漢でっち上げ事件が起きた以上男性専用車も実施するべき、いや絶対にやらなきゃならないことだと思います。

(特急車内で起きた1件の痴漢で女性専用席を導入したんですからこの痴漢でっち上げ事件で男性専用車(専用席)を設けないということは男性差別ととられても仕方ないと思います。)

●そろそろ女性専用車の性差別性や反バリアフリー性に眼を向けて下さい。

多くの反対意見の存在を無視して導入拡大を続けるのは、公共交通事業者としてあまりに情けなく思います。

●名古屋市交通局様、私は学生時代に毎日東山線を利用し、現在でも栄などに行くときは東山線を利用します。さて、貴局が2002年に「痴漢対策」として「やむを得ず」導入された女性専用車両。

聞くところによれば導入後も痴漢の届出件数に大きな差はないようですが、なぜここに来て夜間にも拡大される必要性があるのでしょうか?

私は以前より個人的に貴局に専用車両に対する苦情申し立てを何度もさせていただきました。

その都度返ってくる返答は「多くのお客様に好評」「苦渋の選択」「男性のお客様にはあくまで協力していただく認識」の一点張りですね。

東山線は名古屋地下鉄でも特に重要な路線で、多くの高齢者、障がい者の方等も利用されますよね?

その方達への対応策を聞いたら「シルバーシートを増やしました」…って実際にそれ程増えた感じはしません。健常者が座る事も以前と変わりません。

その現状を置き去りにして健常な女性の為だけに専用車両とは何かはき違えていませんか?

痴漢対策々と二言目には言われますが駅や車両内での犯罪は痴漢だけではありません。

我々男性も犯罪に遭う確率は女性が痴漢に遭う確率と同じようにあります。

だから地下鉄のトイレにも女性用トイレのみ非常ベル設置なんですか?

貴局の男性客に対する配慮の無さが感じられます。

また、「男女共同参画」「男性も子育てに参加を」が社会的に喚起されていますが、乳幼児を連れた男性も専用車両には乗れないんですよね?

あまりにもサービスが偏り過ぎています。

そもそも協力できない男性は乗車可能なのに「女性専用」は偽装表示です。

私は何の躊躇もなく乗車しますが、駅員に注意させるのはやめてください。トラブルになり危険です。

私は今後も貴局に対して厳しい視線を注いでいきます。

将来的には専用車両の不合理性を細かく取材し、運動を起こしていきたいと思います。

最後に、アンケートの結果は信憑性に欠けていると思います。

皆さん「痴漢対策」と言われれば単純に賛成します。その裏にある問題の事まで考える余裕はないと思います。

あと、大半の男性は優しいですから「女性の為」と言われれば「仕方ないな」で済まします。

しかし本音は怒っていますよたぶん。

●女性専用車両という名前ではなく 体の不自由な方、妊娠している方など優先車両に したほうが良いです! 

●西日本旅客鉄道(株)殿、なぜ御社は痴漢件数が1件も発生していないおおさか東線に開業時から導入するのですか?

これは御社が積極的に取り組んでいる不当な女性優遇の一環として導入したわけですよね。

だから女性専用車両が痴漢対策が名目で導入した以上、趣旨と異なるためにHPのプレスリリースで公開せずに陰でコソコソ導入したわけですよね。

西日本旅客鉄道(株)お客様相談窓口責任者・松井由信殿、女性専用車両反対派の方から苦情が殺到しており、具体的な回答を求められていながら、なぜテンプレ回答しか返信しないのですか?

苦情や質問に対してまともに答えられないのですか?あなたは人をバカにしているとしか言いようがありません。あなたは人間として最低です。

名古屋市長・松原武久殿、名城線での導入を検討していたはずなのに、東山線の導入拡大にすり替えるとはどういうことですか?意味が分かりません。

あなたの考えは「女性さえ守られれば、男性は殺されてもいい」というわけですよね。

あと、前回のアンケート結果の反対意見でのトップであり、最も的を得た意見である「男女差別になる」というのが、今回のアンケートの選択肢から削除されているのはどういうことですか?

賛成意見を多くするために情報操作するような卑怯な手を使うのはやめて下さい。

また、男女関係なくはっきりと「不必要」と答えた方が、はっきりと「必要」と答えた方よりも多いという結果は無視ですか?

つまり女性専用車両を本当に必要だと感じている方は少ないのですから、「女性専用車両は導入しない」というのがアンケートの結論であるはずです。

●おおさか東線→痴漢被害が起きているわけでもない新規路線で導入が決定。

名古屋地下鉄→朝ラッシュ時の導入で痴漢被害件数は減っていない。

それに専用車推進派の市議は名城線への導入を訴えていたのだからそれを行なうか行わないかの話になるはずなのに、関係ないはずの東山線での時間帯拡大が決まってしまった。

札幌地下鉄→性別は関係ないはずの傷害事件が導入のきっかけとなっている。

そしてどこの路線・時間帯に導入するかも未定、即ちどこの路線や時間帯で専用車が必要という事情があるから導入するのではなく、導入することだけが決定されている。

3事業者に共通するのは、専用車の導入がもはや痴漢対策とは解釈できない形で行われているということ。

そして私が恐れるのは、「痴漢対策」に取って代わって「男は男というだけで危険分子だから、事前に排除が行なわれる」という解釈が生まれることである。

これこそがまさに「差別」であって、人間心理とはそのような危うさを持っているものなのだ。

●専用車が誰でも乗れるということがネット上を中心に暴露され、一部の鉄道事業者や国土交通省すらこの事実を婉曲ながら告白しているわけですから、名古屋市や札幌市に圧力をかけた勢力がこの事実を知らないとは考えにくい。

誰でも乗れるはずのものを「専用」という文言で利用者に騙しとも取れるやり方を強要すること自体、ある種の胡散臭さを感じずにはいられません。

●女性専用車は名目上は痴漢対策でありますが、事実上は不当な女性優遇対策であり、男性客の犠牲の上に作られた楼閣にほかなりません。

札幌市交通局及び名古屋市交通局において導入、導入拡大が断行された件に関しては大変遺憾であると同時に、憲法・人権・民主主義・互いに慈しみあう理想的な男女の在り方などといったものを嘲笑する女性専用車の存在を是が非でも社会から無くさねばとの感奮が強まりました。

私は断固として悪質な差別行為である女性専用車に反対します。

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活動履歴

2004年9月 名古屋市交通局・神戸市交通局・JR北海道バスの回答

「女性専用車両に反対する会」では名古屋市交通局・神戸市交通局・そして女性専用バスを運行しているJR北海道バスに対して、メールおよび電話で抗議を行ないました。

各社局に送った抗議文の内容、および回答を紹介します。


当会の会員が送った抗議メール

名古屋市交通局への抗議メール(東山線の女性専用車両について)

*「痴漢等迷惑行為防止の観点から」という目的であるならば、「男性立ち入り禁止」と明示じていない以上そのような行為をする意思のない男性の乗車は法律上認められるはずだが、見張りをしている係員が強制的に追い出すことに法的に問題はないのか。

*女性専用車両への苦情に対して、痴漢等迷惑行為防止の必要性を主張するだけで、何故これがその方法として適切なのか述べられていない。

女性専用車両が痴漢等迷惑行為防止策として適切と判断した根拠は何か。

*同性からの痴漢被害を受ける男性をも性別を理由に女性専用車両から強制的に排除するのは、本来の目的から免脱していないのか。

また、憲法13条及び14条に抵触しないのか。

*導入する際に、女性専用車両に乗車した女性が盗撮なども含めて何らかの犯罪行為は想定されなかったのか。

また、女性専用車両内では揉め事や犯罪行為は発生していないのか。

神戸市交通局への抗議メール

痴漢などの迷惑行為を防止するという目的には賛成しますが、この目的に対して女性専用車両という手段を用いることには反対です。

なぜかというと、性別を理由に女性専用車両から男性客を排除することは憲法14条に反するからです。大学の憲法の先生に聞いたところ、憲法学者の中にも女性専用車両は憲法違反だと主張する人がいるそうです。

「被害者のほとんどが女性だから」ということですが、もしこれが男女逆であったとしてもあなた方は同じ主張をしたのですか。

この理論によると、過労死をする人のほとんどが男性だからという理由で、男女間に賃金格差を設けることは当然であるということになってしまいます。

しかしながらこんなことが許される訳がありません。

もし女性専用車両が憲法違反でないというのなら、その根拠を示してください。

誠意ある回答を待っています。

JR北海道バスへの抗議メール

以前意見を送ったところ、これは差別ではなくサービスだという内容の回答が来たが、このサービスというのは、女性が男という病原体から逃れることをサービス化したものと考えてよいか。

また、「女性が安心して乗車できるように」という目的であったが、「安心して乗車する」権利が与えられるか否かが性別によって決定されることを平等といえるのか。


各社局の回答

これらの抗議メールに対し、各社局とも回答はしてきたものの、これを当会サイトに公開しても良いかと問い合わせたところ、各社局とも「公開は許可しない」との返事を返して来ました。

そこで、なぜ公開を拒否するのかと、メール及び電話で再度抗議したところ、名古屋市交通局のみ公開を認めたため、ここに名古屋市交通局からの回答を紹介します。

名古屋市交通局の回答

*「痴漢等迷惑行為防止の観点から」という目的であるならば、「男性立ち入り禁止」と明示じていない以上そのような行為をする意思のない男性の乗車は法律上認められるはずだが、見張りをしている係員が強制的に追い出すことに法的に問題はないのか。

女性専用車両につきましては、痴漢防止の決め手となる方策が見出せない中で「車内における痴漢等迷惑行為防止」の観点から、痴漢被害発生の特に多い東山線において、やむを得えない手段として平成14年9月から試行導入したものでございます。

このため男性のお客様には、女性専用車両についてのご理解とご協力をお願いしつつ引き続き運行しているところでございますが、間違って乗車された男性のお客様等に対しましては、駅係員等がご説明して他の車両への移動等につきご案内することとしておりまして、法的な問題はないものと認識しております。

*女性専用車両への苦情に対して、痴漢等迷惑行為防止の必要性を主張するだけで、何故これがその方法として適切なのか述べられていない。

女性専用車両が痴漢等迷惑行為防止策として適切と判断した根拠は何か。

女性専用車両につきましては、平成13年3月から京王電鉄で深夜の時間帯に導入され、平成13年6月からJR東日本埼京線で深夜の時間帯に試行導入されました。

さらに、平成14年7月からJR西日本で朝間ラッシュ時間帯を対象として試行導入されたことから、導入対象の大阪環状線の試行状況を参考として、本市におきましては、平成14年9月から痴漢等迷惑行為を防止する観点から、試行導入することとし、痴漢被害発生が最も多い東山線の朝のラッシュ時間帯に設定したものでございます。

また、試行期間中、平成14年12月と平成15年5月に男女同数によるお客様対面アンケートを実施した結果、男性、女性とも「女性が安心して電車に乗れる。」とのご意見が最も多く、男性では「男性が痴漢の冤罪を受けなくてすむ。」とのご意見を2番目に多くいただいていることなどから、女性及び男性の視点から見た公共交通機関のサービスの質的向上においては、適切な方策と考えております。

*同性からの痴漢被害を受ける男性をも性別を理由に女性専用車両から強制的に排除するのは、本来の目的から免脱していないのか。また、憲法13条及び14条に抵触しないのか。

女性専用車両は、女性に対する痴漢等迷惑行為の防止を目的に、男性のお客様のご理解とご協力を得ながら実施しているものであり、憲法第13条及び第14条に抵触するとは考えておりません。

*導入する際に、女性専用車両に乗車した女性が盗撮なども含めて何らかの犯罪行為は想定されなかったのか。また、女性専用車両内では揉め事や犯罪行為は発生していないのか。

女性専用車両での揉め事や犯罪行為等の発生につきましては、今のところ被害の届出等はございません。

交通局電車部運輸課駅務係 電話052-972-3853)
ご意見を受け付けたところ
名古屋市市民相談室(市民経済局広聴課 電話052-972-3139)

神戸市交通局の回答

公開許可が得られませんでした

JR北海道バスの回答

公開許可が得られませんでした