関東の京王電鉄が痴漢対策として車内監視カメラの設置を行うことを決めた。
2011年2月28日よりまずは1編成に設置し、3月下旬にはカメラ設置列車をもう1編成増やして様子を見るとのこと。
監視カメラ設置は2009年に設置したJR埼京線に続き、2例目となる。
京王電鉄は2005年に、それまで深夜の下り列車のみに設置していた女性専用車を朝ラッシュ時の上り・夕方18時以降の下りにも拡大したが、拡大前の2004年には121件だった痴漢件数が拡大後の2005年には146件に増加し、それが2006年8月8日の朝日新聞で報道された。
一方、すでに監視カメラを設置したJR埼京線では、警察庁のまとめによると、カメラ設置後に痴漢被害が約6割減った。
これらのことから、痴漢対策としてどちらが有効であるかは言うまでもないが、女性専用車の問題はそれだけではない。
公共交通機関においては「同じ運賃を支払えば、誰でも公平に利用できる」というのが大原則であるが、女性専用車両はそれに真っ向から反する根本的な問題を含んだものであり、本来、公共交通においてこのようなものを設置するべきではないのである。
今後は監視カメラを設置していくだけではなく、男性客に対する不当な差別扱いである女性専用車の廃止も並行して進めていくべきであろう。