JR北海道バスは、札幌周辺のいくつかの路線で女性専用バスを運行しているが、そのうち、緑ヶ丘団地東7:19発、新札幌駅行の女性専用バスの運行がこの4月のダイヤ改正で終了となった。
この女性専用バスは、2004年4月のダイヤ改正時に手稲方面から札幌駅への路線に設定され、その後、他路線にも拡大されたもの。
世間では、こうした施策は「痴漢対策」だと思われがちだが、導入当時のマスコミ報道によれば、JR北海道バスの女性社員が「女性が快適に利用できるバスを」ということでアイデアを出したもので、「車内での痴漢被害が深刻なため、やむを得ず設けられた」というものではないらしい。
実際、この路線バス、車内には化粧直し用の鏡を取り付け、また芳香剤で車内に青リンゴの香りを漂わせたりするなど、「女性優遇サービス」としての性格が強いものである。
女性専用バスの後に、男性も乗れるバスを続行で走らせているとはいうものの、同じ運賃を支払っているにもかかわらず、男女で乗れる車両の数や、受けられるサービス内容に差が出ることになる。公共交通機関において、このようなことをするのはいかがなものか。
今の日本には、この札幌の女性専用バス以外にも、集客のためと思われる女性専用サービスがある。そして、そのようなものが世間では「防犯対策」と思われているのが現状ではないだろうか。
情報元:JR北海道バスサイト(現在はリンク切れ)