イギリスのクレア・ベリー運輸事務次官は去る2014年9月29日、イギリスにおいても日本と同様の女性専用車両を導入する可能性について言及し、「日本では女性専用の車両が導入されている。痴漢行為や軽度の暴行という問題があるからだ」「非常に興味深い例だ。あらゆる案を検討したい」等と述べたとのこと。
ベリー氏は英保守党の党大会においても「乗客の安全向上と増え続ける暴行事件を減少させるため、あらゆる手段を講じる決意だ」と表明しており、どうやら日本の女性専用車両が防犯対策であると完全に信じ込んでいるようであるが、日本の女性専用車両が政党の人気取り政策として政治目的に利用され、導入がごり押しされてきたことや導入後痴漢被害が減っていないこと、さらには利用者の多くが「臭いおやじがいなくていい」などの身勝手な理由で支持・利用しており、痴漢対策などからはおよそかけ離れた存在になってしまっていることなどは、ご存じないようである。
また、実際には「防犯対策など建前」の女性専用車両が表向き「痴漢対策・防犯対策」という名目でまかり通っているために、このような遠く離れた外国にまで「日本は女性専用車両を導入しなければならないくらい、痴漢や暴行が多い」などという、誤解までされてしまうのである。
実際に日本と欧米諸国とでどちらが治安が良いか比較すれば、結果は一目瞭然なのだが・・・
英国交通警察の統計によれば、イギリスの公共交通機関における性犯罪の発生件数は2014年3月までの1年間に21%増加しているとのことであるが、すでに日本で「導入しても、被害は減らない」という結果が出ているアパルトヘイト同然の女性専用車両を、イギリスでも導入することが良いことなのかどうか、よく考えていただきたいものである。
情報元:ライブドアニュース