2017年5月 関西本部:JR線(片町線&おおさか東線&大和路線&大阪環状線)で非協力乗車会

活動履歴

当会関西本部では2017年5月27日に、JR京橋駅から、学研都市(片町)線・おおさか東線・大和路(関西)線・大阪環状線で大阪駅までのルートで非協力乗車会を行いました。

当初は、大阪環状線で大阪駅に到着後、そこからJR神戸線・JR東西線などにも乗車する予定でしたが・・・

以下、当日の報告です。


女性客が降車際に暴行

当会メンバーの肩をカバンの角で叩いて逃走

JR京橋駅片町線ホームで

今回はJR京橋駅17:30集合。

昨年の秋ごろから、JR京橋駅学研都市(片町)線・木津方面ホームの女性専用車停車位置が変更になり、階段のちょうど目の前に女性専用車が停まるようになっている(下の写真)。

JR京橋駅、片町線・木津方面ホームの階段と女性専用車の位置関係。昨年秋頃からちょうど階段の前に女性専用車が来るようになった。
大阪環状線外回り(大阪駅方面)から片町線木津方面に乗り換える場合、この階段を使うしかない。
新設された、駅支柱の女性専用車看板のアップ

JR京橋駅は、地上の学研都市線ホームの上に、高架の大阪環状線ホームがT字に重なる形になっているのだが、環状外回りから木津方面に乗り換える場合、階段はここ1ヶ所しかない。

大阪キタの中心地である梅田(大阪駅付近)から、京橋で乗り換えて学研都市線沿線に向かう人は、イヤでもここを通るしかない。

以前はもう一両分ほど後ろ(尼崎寄り)に停まっていたのだが、現在では、その1ヶ所しかない階段を降りた目の前が女性専用車になっているわけである。

しかも、上の写真にも写っているが、駅の屋根を支える柱にも、これまでなかった女性専用車の看板が取り付けられている。

やはり、JR西日本は女性客の利便性のみを考慮して、意図的に女性専用車を一番便利な位置に持ってきたのだろうか?

もしそうだとすれば、男性客の存在など完全に無視されているに等しい。

いつも言っているが、JR西日本の女性専用車は痴漢対策ではなく、「女性集客を狙った女性向け快適サービス」であり、また女性専用車限定広告で割高な広告料を取って収益を上げるための「広告料収入源」でもある。そしてそんなものを世間は痴漢対策だからと容認しているのである。

集合時刻までまだ少々時間があるので、ホームで列車を観察していてあることに気がついた。

列車が到着する度に、階段を下りてきた乗換客が女性専用車を避けようとして、上の写真(左)の階段のすぐ横の、ホームの狭い部分に集中するのだ。

ホームドアが設置されたので、乗客が線路に落ちる危険性はないということなのかもしれないが、狭いところに人が集中すれば当然人の流れが悪くなる。

朝のラッシュ時など、かなり大変ではないのかと想像するが、いずれにしても、男性客にとっては単なる迷惑でしかない。

そして、先にも述べた通り、JR西日本の女性専用車は営利目的であり痴漢対策ではない。

世間もいい加減、痴漢対策というウソに気付くべきである。

学研都市線 京橋~放出

集合時刻までに参加予定者全員が集まったので、私たちは17:36発、同志社前行き快速に乗車するため、二手に分かれて専用者乗車位置に並んだ。

周囲の女性客は何も言ってこなかったが、列車が到着し、私たちが乗車しようとすると、降りてきた乗客の一人がすれ違いざまに「ここ女性専用車、女性専用車」などと言ってきた。もちろん私達は無視して乗車。

車内は立ち客が多いものの、押し合いへし合いするような状態ではない。

京橋を出てしばらくすると、現在工事中のおおさか東線・放出~新大阪間の工事区間に差しかかる。

現在、おおさか東線は、大和路(関西)線の久宝寺駅から学研都市線に接続する放出(はなてん)駅までの区間が、暫定的に部分開業している。

計画では、大和路線久宝寺から北上して、放出駅で学研都市線と接続し、放出から鴫野まで1駅間、学研都市線と並行したあと、鴫野駅付近から新大阪に向けて分岐することになっている(図参照)。

現在、工事もたけなわとなり、平成31年には開業予定とのことだが、女性専用車に非常に熱心なJR西日本のことだから、おそらく開業初日から女性専用車を終日実施してくることだろう。

さて、私達の乗った快速列車は、京橋を出て、鴫野駅を通過。

おおさか東線建設工事の進む中を走って、約5分で次の停車駅、放出に到着。おおさか東線に乗り換えるため、私達は全員下車した。

おおさか東線 放出~久宝寺

放出駅で下車すると、降りたホームの向かい側に、すでにおおさか東線の久宝寺行きが入っていた。

こちらは、座席がほぼ埋まっている程度で空いている。

おおさか東線の電車(放出駅で)

こちらでも数人ずつ、いくつかのグループに分かれて乗車した。

ほどなくして発車時刻となり、列車は放出駅を発車。

学研都市線・木津方面の線路が左手に分かれ、おおさか東線は右にカーブを切りながら高架橋に上がっていく。

おおさか東線は2008年開業の新しい路線のため、放出から久宝寺までほぼすべての区間が高架である。

そういえば、2008年の開業時もJR西日本は、新規開業のおおさか東線について、開業前からわざわざパンフレットで「朝夕通勤時間帯に女性専用車もあります」などと、セールスポイントのように宣伝していた(その後2011年に終日化)。

その後もJR西日本が、ポスターや駅構内のモニターなどで女性専用車をどのように宣伝してきたか(明らかな女性ウケ狙い)

そして先にも触れた、女性専用車両の商業利用である「女性専用車限定広告」のこと・・・

2016年8月の活動報告

また2011年の終日化の際、「平日の日中や土休日にもラッシュ時並みに痴漢が発生している」などという滅茶苦茶な理由づけで強引に、(実際には営利目的の)女性専用車を終日化したこと・・・

2016年10月の活動報告

なども含め、時間があれば改めて、上記リンクから当会サイトの過去の活動報告にも目を通していただければと思う。

特に最近、当会サイトの存在に気づいた人などは、私達が、「女性専用車が痴漢対策だなんて真っ赤なウソ。実態は営利目的」「鉄道会社は、世間が痴漢対策だと思っているのを良いことにしている」などと言っても、にわかには信じがたいだろうから、是非ご一読いただきたい。

また、痴漢対策と言いながら実は(JRに限らず)多くの路線で痴漢が減っていないことや女性専用車導入後、鉄道事業者に導入後の痴漢件数を問い合わせても答えないことなども、最近になって当会サイトの存在に気づいた人などには、知っておいていただきたい。

JR西日本も過去、当会からの、「痴漢対策と言うからには、導入後の痴漢件数はどうなのか?」という問い合わせに対し「公開するために統計を取っているのではありません」などと回答して逃げたことがある・・・

2016年1月の活動報告

ここまできっちりと読んでくださった方ならお分かりいただけると思うが、反対派のことを、「痴漢がいるから女性専用車が出来たのに、それに反対するなんて、何と愚かな連中」などという者たちこそ、物事を上辺だけで判断することしかできない、「愚かな連中」なのである。

・・・しばらく走って、列車は次の高井田中央駅に到着。

パラパラと人が降り、車内は早くも空席が出始めた。

乗車していたメンバーのうち何人かが空いた席に着席。

久宝寺駅で乗車した際、私達のことを怪訝な目で見る女性客はいたが、その後声掛け等もなく、また車内も高井田中央・JR河内永和・JR俊徳道と過ぎて、さらに空いてきたので、私達もメンバー同士で雑談するなど、警戒モードではなくなってきていたのだが、次のJR長瀬駅を出た直後、私達から少し離れたところにいた会員Yが、痛そうに顔をしかめながら右肩を手で押さえているのに気がついた。

すぐさま会員Yのところに行き、事情を聞くと、どうやら会員Yの近くに座っていた、青い服を着たマツコ・デラックスのような大柄な女性客が、JR長瀬駅で下車する際、すれ違いざまに会員Yの肩を、持っていたカバンの角で強くたたいてそのまま逃走したらしい。(これは明らかな、刑法208条暴行罪)

当たりどころが悪かったのか、会員Yは右腕がしびれてまともに動かせない状態らしい。

数人ずつのグループで車内数ヵ所に散らばっていたメンバーが会員Yのもとに集まってきた。

列車はJR長瀬駅を出て走行しており、その場で犯人を捕まえるのはすでに不可能だったが、このようなことが起きた以上は黙っておくわけには行かない。

「とりあえず久宝寺駅についたら、駅に報告しよう」ということで予定を変更し、久宝寺駅でこの出来事を報告することにした。

久宝寺駅で報告・警察に通報

列車は久宝寺駅に到着。時刻は午後6時過ぎだったが、この時期、日が長いのでまだまだあたりは明るい。

ホームに降りてすぐ階段を上り、駅の改札で「車内で暴力を受けたこと」を報告した。

久宝寺に到着。ここでもやはり女性専用車が一番便利の良い位置に停まる。
久宝寺駅改札で報告。

駅員が「警察に通報しますか?」と尋ねてきたので、「お願いします」と答えた。

会員Yはまだ腕がしびれているらしく、肩を手で押さえていたが、それを見た駅員が気をきかせて、氷の入った袋をもってきてくださった。

いつもなら、車内で何かあれば駅で抗議するところだが、今回は親切にしていただいた上、警察にも通報してくださったので、私達も抗議は行わず、駅員に「ありがとうございます」とお礼を述べた。

その場で警察の到着を待っていると、しばらくして警察官2人が到着。

まず、私達から、「仲間が車内で女性客にカバンで叩かれた」ということで、経緯を説明。

警官が、犯人である女性客の特徴を尋ねてきたので、これも詳しく説明した。

警官と話をする中で、私達が女性専用車両に反対する市民団体であること、女性専用車両は「専用」と名のりながら実は任意であり、男性の乗車を禁じていないことや、鉄道事業者がそれを隠していることなども話した。

今回は犯人を取り逃がしてしまったので、立件は難しいということと、また会員Yの腕のしびれも徐々に回復してきたので、今回はここまでということにしたが、警官は帰り際に「今後もまた、乗車していて何かあったら通報して下さい」と言って下さった。

警官が私達の話を分かって下さるかどうか、最初は少し心配だったが(これが結構、当たりはずれがある)、今回駆け付けた警官2人は私達の話をきちんと聞いてくださり、また帰り際の言葉から、どうやら私達の活動にもある程度の理解は示してくださったようだ。

もしかしたら、「女性専用車に男性が乗っても違法ではない」ということを、すでに知っていたのかもしれない。

今回は、犯人を取り逃がしてしまったが、過去、当会の活動でも、私達に手を出すなどした女性客を警察に突き出したことがある。

もちろん、女性客と敵対したり、やり込めたりするのが目的ではないが、相手が手を出すなど、犯罪に当たる行為を行った場合は、それ相応の毅然とした対応を取る必要がある(これは、相手が男性客だろうと、鉄道員だろうと同じ)。

もちろん、鉄道会社が「女性専用」などという表示を出すのが、一つの原因であり、それは改めるようこれからも求めていかなければならないが、相手は鉄道会社という大きな組織であり、そう簡単には動かない。

これまで述べてきたように、JR西日本は痴漢対策とは名ばかりの女性専用車を毎日・終日運行し、さらにそれを営利目的に利用しているような、男性客軽視も甚だしい会社である。

しかし、現場で働く職員が皆、そのような人間の集まりかというと、そういうわけでもない。

今回、久宝寺の駅員の方には親切にしていただいたし、また駅員や乗務員として働いている職員たちの中にも、女性専用車に疑問を持つ人はいるだろう。

私達はとりあえずホームに戻り、予定を変更したのでこの先どうするか、その場で少し話し合った。

久宝寺~(新今宮乗換)~大阪

当初の予定では、久宝寺から大和路線(関西線)JR難波方面の列車に乗り、新今宮で大阪環状線に乗り換えて大阪駅まで行き、そこからJR神戸線で尼崎、さらに尼崎からJR東西線に乗り換えて北新地まで行き、そこで解散することになっていた。

参加メンバーで話し合った結果、今回は大阪駅までは予定のルート通り乗車して、そこで解散することにした。

久宝寺からJR難波行の普通列車に乗車。車内は空いている。

私達が乗車しても、周囲の女性客は何も言って来ず。

しかし、先ほどのおおさか東線でも、空いた車内でメンバーがカバンで叩かれたので、油断は出来ない。

加美・平野・東部市場前・天王寺と過ぎたが、特に何事もなく新今宮に到着。

ここで下車して、大阪環状線外回りに乗り換え。

ホームでしばらく待って、やってきたのは新型車両の323系。

関西の方ならご存知の方も多いかと思うが、女性専用車だけ特別設計で、車内の照明の色を他の車両と違う色にして、男性の乗車を防ごうとしている列車である。

もちろん私達は構わず乗車。

新今宮駅に滑りこんできた323系

実はこの日、大阪環状線は線路内に人が立ち入った関係でダイヤが乱れており、私達が乗車した列車も、本来なら約10分前に新今宮駅を出ているはずの列車だった。

列車は新今宮を発車。

新今宮の次の駅、今宮で男性客が2人乗車してきた。車内は座席がほぼ埋まっている程度。

その後、野田駅などでも男性客が乗車してきて、私達も含めると車内は男性だらけの状態に。

その後も特に何事もなく、列車は大阪駅に到着。私達は全員ここで下車した。

乗車会としては今回、ここで終わりだが、ある会員から「大阪駅に新しく、女性専用車位置を強調したホームドアが設置された」という情報があったので、実際に見に行ってみることにした。

大阪駅、JR京都(東海道)線・高槻方面行ホームに設置のホームドア。
JR西日本のホームドアは白い、飾り気のないものだが、この大阪駅の女性専用車位置だけはご覧の通り真っ赤。
大阪駅、JR神戸(東海道・山陽)線・神戸方面行ホームにもこれと同じホームドアが設置されていた。

JR西日本のホームドアは、白い飾り気のないものだが、大阪駅のホームドアは、上の写真の通り、女性専用車の位置だけ写真のようにかなり派手な色にしてある。

先の学研都市線・京橋駅のホームドアはこのような状態にはなっていなかったが、今後、大阪駅以外の駅でもこのようにするのだろうか?

当会サイトでは数年前くらいから、「JR西日本の女性専用車に男性が乗車しても、声掛けは少なくなってきた」と何度も述べてきているが、実際のところは、声掛けこそ少なくなったものの、女性専用車内の照明の色を変えた323系を運行し始めたり、この大阪駅のように、女性専用車位置を強く強調したホームドアを設置するなど、JR西日本が今でも女性専用車に非常に熱心な鉄道事業者であることに変わりはない。

JR西日本も男性排除を諦めたわけではない。「作戦を変えてきただけ」である。

だから私達としては、今後も人数を維持しつつ、非協力乗車活動を続ける必要がある。

当サイトをご覧の皆様で、「我こそは」と思う方、入会申し込みフォームからお申し込みいただければ幸いである。

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